クソガキジジイと少年」
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#478 [ザセツポンジュ]
きーさんは部屋で仁王立ちで偉そうにかまえていた。
「じぃちゃん…何がしたいんだ。」
「決闘だ。」
「……どうしてだ。」
「…すーさんが腹立つ行動ばっかりするからだ。」
「おい、すーさんを直接殴ればいいんじゃないのか、それ。」
:06/09/11 20:31
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#479 [ザセツポンジュ]
「いいかトミオ。じぃちゃんのココ。拳の下にちっちゃいアザを作るような攻撃をくわえる事だけを考えろ」
「じいちゃん。俺は110を押した方がいいのか?おかしいぞ。」
「つべこべ言わずファイ!!」
きーさんはトミーに飛びついた。
:06/09/11 20:37
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#480 [ザセツポンジュ]
「気持ちが悪いぞ!コノヤロウ!」
トミーはきーさんを殺さない程度に叩きまくった。
「トミオちゃ〜ん」
きーさんはトミーの顔をベタベタ触りチューを試みた。
「死ねジジイ!」
トミーは、きーさんの手を思いきり噛んだ。
「イッチチチチチチ!」
きーさんは目をつぶり手を押さえた。
:06/09/11 20:42
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#481 [ザセツポンジュ]
その時だった。
きーさんの脳内の小さい引き出しが全て開放されたのだ。
気が狂って、拳をまるまま口に入れたすーさん。
気持ち悪さに抵抗して思いきり噛みついた
我が孫、トミー。
共通点は歯形。
女の子がキレイな自分の手を口の中に入れる━━。
「ハッッッ!!分かったぞトミオ!!」
ゴツン━。
きーさんは嬉しさついでにトミーにゲンコツをくらわした。
「くぅ……ぅぅ。」
きーさんのゲンコツは痛いのだ。
:06/09/11 20:48
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#482 [ザセツポンジュ]
「鈴木ヒト━━━━━━シ!!!!」
トミーは、たまらず隣の家のエロジジイに叫んだ。
「こんのクソガキやっかましぃわ!!!!62歳のジジイだと思ってなめるんじゃないよ!!!今大事なビデオを観賞中なんじゃ!!!!次叫んだら売り飛ばすぞこのボケタレ!!!」
ピシャン━。
すーさんは窓の鍵をしめてカーテンをきっちりとしめ電気を消したた。
「ムフフフ…」
「わぁ〜〜ん。」
トミーの両目から涙がちょちょぎれた。
やっぱりきーさんのゲンコツはとっても痛いのだ。
:06/09/12 00:18
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#483 [ザセツポンジュ]
━━季節は冬になった。
寒い寒い
冬になった。
ジョウはまだストラップを渡せずにいた。
生徒会役員が集まる生徒会室にエノシタさんはいつもいた。
用事以外何にも話せないジョウがいた。
それとは逆にかわいくなったエノシタさんとも、他の女子ともわけへだてなく楽しそうに話しているトミーがいた。
:06/09/12 00:30
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#484 [ザセツポンジュ]
ジョウは、いつもいつもエノシタさんだけを見ていたのだ。
だけれども、やっと気付いた。
自分の大好きな人の大好きな人は
イヤでも分かってしまうものなのだ。
(エノシタさん…いつもいつもトミーを見てる。ボクはエノシタさんをいつもいつも見てるから、よく分かってしまうよ。)
:06/09/12 00:34
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#485 [ザセツポンジュ]
「おーぃ。ジョウジロウちゃん。何考えてんだ帰るぞ。」
ボケーっと夕焼けを見つめ、心を切なくさせていたジョウジロウちゃん。
心をしめつけられるような、泣きたくなるような、もどかしい気持ちが全身をかけめぐっていた。
「ん?うん…そうだね。」
トミーは、遠い目をしたジョウを少し見ていた。
「…どの辺を見てるんだ。」
「ボクの心の中を見ているんだよ。トミー。」
:06/09/12 05:01
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#486 [ザセツポンジュ]
ジョウは白く淡いため息をついた。
そして少しくしゃくしゃになってしまって、渡せないまんまのストラップはポケットの中で冬眠している。
「……ジョウ。」
トミーは眉をひそめてジョウの顔を覗き込んだ。
「ん?」
「気持ち悪いぞ。詩人にでもなりたいのか。」
「……。それもいいね」
:06/09/12 05:09
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#487 [ザセツポンジュ]
ジョウは特に言い返す力もなく、カバンを背負った。
「トミー。おうちへ帰ろうか。ボクは早く帰りたいよ。」
「お前変だぞ。変態だ。早く帰りたいのにも関わらず、1時間も夕日を眺めたお前は異常だ。ワガママだな。俺は待ってたんだぞ。」
「ごめんごめん。」
:06/09/12 05:13
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