あなたの願望叶えます
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#621 [ぱいん]
叶羽は小さく微笑み
「この前もハンカチ
貸してくれた」
と言った。
泣いていた叶羽に
ハンカチを
渡したことなど
叶羽に言われるまで
忘れていた。
:08/01/10 22:57 :D905i :jEKkaVJA
#622 [ぱいん]
思い出すのはいつも
どんな風に
叶羽が感じたかと
泣き顔ばかりだった。
「いじめられてるんです
あたし…」
「えっ?」
「先生も見てるだけだし
誰も助けてくれない」
:08/01/10 22:59 :D905i :jEKkaVJA
#623 [ぱいん]
叶羽は言った。
「あたしに優しくして
くれたのはあなただけ」
だと。
俺はもう一度
叶羽に誓った。
「俺が守ってやる」
:08/01/10 23:02 :D905i :jEKkaVJA
#624 [ぱいん]
叶羽を駅まで送り
家に帰ると
加奈子の姿がなかった。
子供部屋を覗くと
子供たちは二人とも
よく眠っている。
不思議に思いながら
寝室へ行くと
俺の部屋から
明かりが漏れていた。
:08/01/10 23:11 :D905i :jEKkaVJA
#625 [ぱいん]
ドアを開けると
加奈子が床に
テレビの前で
座り込んでいた。
画面に映っているのは
俺と叶羽だった。
隠していたはずの
痴漢した時のビデオを
加奈子は見ていた。
:08/01/10 23:14 :D905i :jEKkaVJA
#626 [ぱいん]
「これ…
あなたよね…?」
俺に背を向けたまま
加奈子は言った。
俺は無言で
ビデオを止めた。
虚ろな目で
俺の行動を追っていた
加奈子が突然
喚き始めた。
:08/01/10 23:18 :D905i :jEKkaVJA
#627 [ぱいん]
「何かの間違いよね?
あたなはこんなこと
痴漢なんて
しないわよね?」
俺の胸ぐらを掴み
泣きわめく
加奈子を見ても
めんどくさいという
感情しか湧かなかった。
:08/01/10 23:21 :D905i :jEKkaVJA
#628 [ぱいん]
加奈子の手を
振り払うと
そのまま家を出た。
行くあてもなく
車を走らせ
目についた満喫に入り
あのサイトを開いた。
記載された番号を
メモすると
車に戻り電話をかけた。
:08/01/10 23:24 :D905i :jEKkaVJA
#629 [ぱいん]
「金さえ出せば
何でもできるのか?」
俺は聞いた。
「こちらに被害が
及ばない範囲でしたら」
相手は言葉を濁した。
:08/01/10 23:26 :D905i :jEKkaVJA
#630 [ぱいん]
遠回しに聞いても
仕方ないので
俺は言った。
「殺人の補助は
できるのか?」
一瞬相手が
躊躇ったのがわかった。
「一度こちらに来て
話をしましょう」
:08/01/10 23:28 :D905i :jEKkaVJA
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