…キコエナイ歌声…
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#310 [三ッ葉
]
詩「なら、僕の事も詩音でかまわないからさ。」
えっ……
今まで同期の男の子の中で麻人しか名前でよんだことなかった私。
麻人は自然的にだったけど、こんな風にも名前で呼びあえるきっかけがあるんだね。
でも――…
"せめて、君をつけて……いいかな?"
私は知らぬ間に口走っていた。
詩「うん。その方がいいなら。」
:07/07/11 22:53
:N902i
:☆☆☆
#311 [三ッ葉
]
詩音くんは、外した眼鏡を元の位置につけた。
詩「もうそろそろチャイム鳴りそうだし、いこっか……美和。」
美和って呼ぶ声。
いつもと違う――…。
麻人…
いつまでもずっと一緒にいたかったのにな――…。
寂しさがこみあげてきそうになるのを抑えて
"うん。"
私は詩音くんと一緒に教室へと向かった。
その途中にチャイムが鳴り、休憩が始まり廊下が騒つきはじめる。
:07/07/11 23:01
:N902i
:☆☆☆
#312 [三ッ葉
]
麻「……美和っ!!」
歩いていると、麻人が人込みをすりぬけて駆け寄ってくる。
美「………!!」
麻「どこに――…」
麻人が詩音くんに視線を移し、急に鋭い視線を送りだした。
そしてその視線は私にも向けられる。
麻「ふーん。
そういう事なんだ……。もぅ美和には、詩音がいるから俺は用ナシってこと?」
麻人の言葉に私は必死に首を左右に振った。
"違うっ…違うよ"
私の心のなかの叫びは、手をつないでいないためにむなしく届かない。
:07/07/11 23:08
:N902i
:☆☆☆
#313 [あぃ
]
:07/07/11 23:30
:N901iS
:☆☆☆
#314 [三ッ葉
]
あい
さん
失礼しちゃってください
(笑)
アンカー有難うございます
頑張りますねッ

:07/07/12 02:31
:N902i
:☆☆☆
#315 [三ッ葉
]
麻「俺が傍にいてやる……って言ったのに…な。」
麻人が今までに見たことのない辛そうな顔をして失笑する。
私は麻人から
離れなきゃ……ダメなのに
気が付くと頭より先に行動に移っていた。
麻「……み…わ」
私はがむしゃらに麻人の体に抱きついた。
違う…本当は離れたくないんだよ――…。
:07/07/12 02:37
:N902i
:☆☆☆
#316 [三ッ葉
]
私はすぐに麻人から離れて、どっかに走り去ろうとした。
麻「みっ美和!!?」
詩「……!?」
私は、少し離れた女子トイレの中へと駆け込んだ。
鏡を見ると
今にも泣きだしそうな顔がはっきりと写っていた。
若「あれ?榎坂さん。
ちょうど良かった……話したいことがあるの。」
振り向くと西浦さんをはじめとする数人の女子がいた。
私は首を横にかしげた。
:07/07/12 02:42
:N902i
:☆☆☆
#317 [三ッ葉
]
若「あんた絶対自惚れてない?
あの麻人君が何であんただけに優しいかわかる……?」
西浦さんの険しい目。
鋭く突き刺さる様。
何が言いたいのか薄々感付いてきた――…。
西浦さんが徐々に私に近付き、そして耳元でしっかりと囁く。
若「同情。に決まってるじゃない。」
その声とともに目頭が熱くなるのが分かった。
そんなの………
:07/07/12 02:48
:N902i
:☆☆☆
#318 [三ッ葉
]
―――そんなのアンタなんかに言われなくても分かってる!!
そういう気持ちから私は、西浦さんに負けないくらい睨み付けて、向こう側へと押し飛ばしてしまった。
西浦さんは「きゃっ」と言って尻餅をついた。
どの空間にいるのも胸が押しつぶされそうになり、唇を噛み締めながらすぐさまトイレから走り去り、
何ももたないまま学校すらも飛び出した。
―――――……
ある場所まで人目も気にせず走り続けた。
:07/07/12 02:53
:N902i
:☆☆☆
#319 [三ッ葉
]
私が来た場所は墓地。
大好きなお母さんの
お墓――…。
榎坂 理恵
とかかれた綺麗な墓石を見続けた。
体に力が入らず、墓石前で座り込んだ。
美「……ッ」
いつのまにか一粒の涙が頬に透明な道を作っていた。
それはとどまる事を知らず、あふれて、溢れて流れ続けていく―――…
私は墓石にしゃがみこんで声にならない声で泣いた。
:07/07/12 02:59
:N902i
:☆☆☆
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