きみを送る
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#121 []
俺はわけがわからない、という表情をしていたのだろう。
コウは俺を一度見、
お茶を一口飲んで続けた。

「志乃くんは、下界に長期間さ迷い続ける霊がどうなるか、ご存知ですか?」

「…いや」

「まみさんは、今はまだ無邪気な霊です。が、これ以上下界にいると感情のコントロールが効かなくなります、つまり…」

⏰:07/03/30 00:03 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#122 []
コウは窓の外を眺めている

俺は窓に近づき、
外をのぞいた。

近くに見える公園のベンチに恵司が肩を落とし座っている。

「田中くんが、まみさんに取り殺される可能性があります」

⏰:07/03/30 00:06 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#123 []
「……な………」

「もちろん、まみさんの意志ではなく」

グラスに入っていた氷をガリッと噛みながらコウは続ける

「意志とは、生存する者しかもたない感情です。まみさんはやがて自分の意志がなくなる。おそらくそれは明日でしょう…」

⏰:07/03/30 00:09 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#124 []
「お前…何者や…」

「神谷コウです」

名前じゃねーつの!

「なんでわかる…?」

「人間は誰でも人に言えない秘密があるものです」

………

「僕はただの神谷コウです。しかしわかる。僕には生まれ持ってその才能があります」

⏰:07/03/30 00:12 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#125 []
「…………」

「志乃くん。どうします」

「…なにを」

「おそらく明日には、まみさんはまみさんではなくなる。僕はまみさんのまま、成仏していただきたいのですが。」

…俺だって……

「今から田中くんと話してみましょう。行きますよ」

俺の腕を掴み、
俺とコウは足早に玄関へ向かった。

⏰:07/03/30 00:15 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#126 []
しばらく歩き、
公園が見えたところで
コウは足をとめた。

「どうした?」

コウは眉間にしわを寄せ、ギリッと下唇を噛んだ。

「まずいですね」

俺はコウの視線の先を見た

「まみ……」

恵司の隣には
まみがふわりと浮いていた

⏰:07/03/30 00:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#127 []
「まみさんが近くにいたのでは、田中くんと話す事はできません…」

……確かに……

そういえば…

「さきは?」

俺はコウに向かい言った

コウはこの上なく不機嫌な表情で

「知るわけないでしょう」

と言った。

⏰:07/03/30 00:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#128 []
「おーい!志乃ー?何してんだお前?」

ナイスタイミングでりえが戻ってきた。

りえとコウはお互い顔を見合わせたがフイッと顔を背け、りえは俺に向き直った

「まみじゃん。あいつ何してんだ?つーか隣の男誰だあ?」

「りえ、まみをどっか連れてってくれ」

「はあ?」

⏰:07/03/30 00:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#129 []
「いいですね、りえさん僕からもお願いします」

コウはりえの顔を見ずに話した。

「りえ頼むわ〜!」

「…わかったよ」

りえはふわふわとまみの側にいき、何かを話して
まみと一緒にどこかへ行った。

「志乃くん行きますよ」

⏰:07/03/30 00:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#130 []
俺とコウは公園へ入り、
恵司の座るベンチへと向かった。

「恵司〜!」

恵司が顔を上げる。

「あれ?どしたん?幸子とは〜?ははーん、拒否られたか」

ニヤリと笑いながら恵司が言った。

「拒否られる以前に、そういう雰囲気にはなっていませんでしたよ」

お前のせいじゃ!!

⏰:07/03/30 00:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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