からっぽの心
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#26 [みぃ]


―――分かってる。

そんなこと、分かってるよ。


でも、無理なんだもん。



目を開けてても閉じててもお姉ちゃんの顔が浮かんでくるんだ。

⏰:07/03/30 14:58 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#27 [みぃ]

笑うとえくぼができるところとか、
照れた時に鼻を触る癖とか、
涙もろくて、ドラマを観たら絶対泣いちゃうところとか、

もう二度と見れないんだ。



ほら、また、涙が。

⏰:07/03/30 15:02 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#28 [みぃ]

お姉ちゃんのベッドや机はまだそのままで、

“そのうちお姉ちゃんが帰ってくるんじゃないか”

って錯覚を起こすぐらい。


そのうち、
「ただいまー。」

なんて言って。




そんな事ある訳ないのに。

⏰:07/03/30 15:05 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#29 [みぃ]


夕食の放送がかかって食堂へ降りたけど、
ろくに食べられなかった。

施設の先生は何とか明るい雰囲気を造ろうとしてたけど、
重い空気は消えなかった。



まだ信じられない。


お姉ちゃんが死んだなんて。

⏰:07/03/30 15:09 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#30 [みぃ]

そんな空気の中、
山口先生が口を開いた。

女子部屋の今の中等部、
つまりあたし達の年代の担当の先生だ。


「明日で3月も終わりかぁ・・・。早いね・・・。」


山口先生の声で、
みんな無意識にカレンダーを見る。


「夢芽ちゃん、高校の入学式っていつだっけ?」

⏰:07/03/30 15:14 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#31 [みぃ]

『―――えッ。』


突然話しかけられて、
びっくりした。


『4月・・・4日。』


もう一週間もないんだ。


「そっかー。
 もうすぐだね!
 高校は楽しいよー!」


山口先生がふふっと笑う。

⏰:07/03/30 15:17 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#32 [みぃ]

「そうだ。それに勉強も難しくなんぞー?」


男子部屋の先生も後に続く。

食堂の空気が一瞬軽くなった。


・・・楽しいこと?

そんなことあんの?


お姉ちゃんがいて・・・。

それが最低条件でしょ?


もう人と関わることが面倒で仕方ないんだ。

⏰:07/03/30 15:20 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#33 [みぃ]

部屋に戻って、
壁に飾られた真新しい制服を見つめる。

この制服を着たお姉ちゃんの姿が目に浮かぶ。


あたしが4月から通う城北高校は、
お姉ちゃんが1年間通っていた高校。


同じ高校に行きたくて、
必死に勉強した。

⏰:07/03/31 21:14 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#34 [みぃ]

お姉ちゃんと

“絶対に一緒の制服着て、プリクラ撮りに行こ!”

って約束してた。

もう、それも叶わないんだね。


お姉ちゃんのバカ。

もっと伝えたいこと、
たくさんあったのに。


何で死んじゃったの。

⏰:07/03/31 21:22 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#35 [みぃ]

――――---・・・


「じゃ、気をつけてね!」


4月4日。

とうとう高校の入学式。


施設の玄関で山口先生に見送られ、
高校へ向かう。


「夢芽!待てよ!」


男子の棟から出て来たのは同い年の大杉 豊(オオスギ ユタカ)

⏰:07/03/31 21:27 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


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