からっぽの心
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#388 [みぃ]


久しぶりに見た空は

絵の具のケースにある何色かの色を混ぜても
きっと造れない複雑な色で


でも、優しくて


どこか懐かしくて




すごくキレイで

⏰:07/12/23 23:20 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#389 [みぃ]

この暗闇を晴らして

早くあの青を見たい


そう思った。


明日が待ち遠しく思える日なんて、
もう来ないと思ってた。



でも

今はこんなにも


早くあの鮮明な青空に会いたい。

⏰:07/12/23 23:24 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#390 [みぃ]












――――――------・・・


⏰:07/12/23 23:25 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#391 [みぃ]


市街から少し離れた場所へ向かうバスの本数は少なく、
バス停の待合室で、
止む気配のない雨を見つめていた。


予想外の雨は100円ショップで買ったビニール傘では対処しきれずに、
ジャケットの肩は湿ってしまっている。


やっと三月の終わりに咲いた桜だというのに、
この雨で大方散ってしまった。

⏰:07/12/23 23:30 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#392 [みぃ]

そんなことを考えているうちにダイヤ表に記された時間になったみたいで、
あたしの前にバスはゆっくりと停まる。


バスに乗ってしばらくすると、
灰色で埋めつくされていた窓の外の景色に
少しずつ緑が顔を出し始め、

あっという間にコンクリートの冷たい色は見えなくなった。

⏰:07/12/23 23:34 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#393 [みぃ]

春休みの週末だというのに、
バスの中はあたしの他に二、三人しか乗っていない。


バスの本数と合わせて考えても、
需要が少ないことに納得した。


他の人の傘を見る限り、
この雨は天気予報でも知らされていたのだろう。

雨の被害に遭ったのはあたしだけのようだ。

⏰:07/12/23 23:38 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#394 [みぃ]

湿気で髪が濡れてしまうことは分かっていたけど、
ひんやりとしたガラスが気持ち良くて、
バスの窓にもたれかかって目を閉じた。


雨がガラスに当たる音と車内の揺れが心地良くて、
自然に眠りにおちる。


どれぐらいこうしていたのだろう。

車内に流れるアナウンスの声で浅い眠りから呼び戻された。

⏰:07/12/23 23:43 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#395 [みぃ]


運賃を払い、
運転手さんにお礼を行ってバスを降りると、
雨はすっかり上がり、
水たまりだけが残っていた。



【吉野霊園】



そう記された石柱の横を通りすぎ、
桶に水を汲んで、
再び歩きだす。

⏰:08/01/01 02:49 📱:SH903i 🆔:FHVRgNWE


#396 [みぃ]

ここに来るのは一年ぶり。


去年の3月27日に来て、
今年で2回目になる。


頭の中の記憶を頼りに進んで行き、
目的の墓石に辿り着いた時、
墓石の前にしゃがみ込んでいる人影が目に入った。


『卒業、おめでとう。』

⏰:08/01/01 02:53 📱:SH903i 🆔:FHVRgNWE


#397 [みぃ]

あたしの声でその人物は振り返り、
顔を上げた。


「夢芽ちゃん。」


声の主は、
卒業式ぶりに会う大志くん。


『大志くん、早いね。
 いつ来たの?』

「ん?
 さっきだよ。
 今来たとこ。」

⏰:08/01/01 03:06 📱:SH903i 🆔:FHVRgNWE


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