からっぽの心
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#398 [
みぃ
]
そう言って笑い、
また墓石と向き合う。
そう。
今日はお姉ちゃんの命日。
お姉ちゃんがいなくなって丸2年が経った。
:08/01/01 03:09
:SH903i
:FHVRgNWE
#399 [
みぃ
]
毎年、この季節は心の傷が疼く。
胸を締め付ける痛みの重さに、
まだ思い出にするには早い年月なのだということを改めて知る。
用意した献花を供え、
墓石に水をかける。
雨で濡れた墓石は色に変化がなく、
水をかけた実感がなかった。
:08/01/01 03:16
:SH903i
:FHVRgNWE
#400 [
みぃ
]
『お墓、きれいにしとあるよね。』
雑草の生い茂っている周りの墓石に比べ、
お姉ちゃんのお墓は去年もきちんと手入れしてあった。
「おばさん、よく来てんだよ、きっと。」
お姉ちゃんが死んでしばらくした後、
施設に一本の電話が入った。
お姉ちゃんの実の母親からだった。
:08/01/10 21:47
:SH903i
:g9BX27JI
#401 [
みぃ
]
お姉ちゃんは3歳の時、
うちの施設に預けられた。
うちの施設に預けられている子は、
みんな何らかの事情があって預けられているのだけど、
お姉ちゃんの場合は、
【虐待】
だった。
:08/01/10 21:55
:SH903i
:g9BX27JI
#402 [
みぃ
]
母子家庭で育ったお姉ちゃんは、
実の母親から毎日虐待を受けていた。
仕事や家事でのストレスのはけ口。
それは日に日にエスカレートしていく。
ある日、
お姉ちゃんは頭を4針縫うケガを負い、
入院した。
:08/01/10 21:59
:SH903i
:g9BX27JI
#403 [
みぃ
]
母親は初めて自分のした事の重大さを知り、
お姉ちゃんを
【ショートスティ】
ということで二週間施設に預けた。
そして、
そのまま姿を消した。
:08/01/10 22:02
:SH903i
:g9BX27JI
#404 [
みぃ
]
二週間後に迎えに来るはずの母の姿はなく、
連絡もとれなくなった。
そして、
それからうちの施設で13年間生活した。
お姉ちゃんが物心ついた頃に施設の先生に教えてもらったのは、
これだけだった。
まだ他にも理由あっただろうけど、
おそらくお姉ちゃんのことを想って言わなかったのだろう。
:08/01/10 22:07
:SH903i
:g9BX27JI
#405 [
みぃ
]
施設にいる子がみんな、
他の子の事情を知っている訳じゃない。
あたしがお姉ちゃんにこの話を聞かされたのは中学生になった頃だった。
その話をあたしにする時のお姉ちゃんは笑ってはいたけど、
どこか悲しそうな顔をして
「弱い人なんだよ。」
と言っていた。
:08/01/10 22:10
:SH903i
:g9BX27JI
#406 [
みぃ
]
お姉ちゃんが死んで半年。
14年ぶりに母親から電話が来た。
母親はお姉ちゃんが死んだことなど全く知らない様子で、
申し訳なさそうにお姉ちゃんの様子を聞いてきたのだという。
先生からお姉ちゃんの死を聞かされてすぐ、
施設に来て泣いて謝っていた。
:08/01/10 22:13
:SH903i
:g9BX27JI
#407 [
みぃ
]
その時の姿がすごく印象的で、
今も瞳の奥に強く焼き付いている。
「―――自信がなかった・・・か・・・。」
突然の大志くんの呟きに、
この無言の時間に2人とも同じことを考えていたことを知った。
【自信がなかった】
:08/01/10 22:19
:SH903i
:g9BX27JI
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