からっぽの心
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#177 [
みぃ
]
近くにあったペンと紙をおもむろに取り、
一文字一文字心を込めて書く。
日も暮れ、すっかりと夜に包まれた室内に、
ペンが紙の上を走る音が響く。
紙が破れるんじゃないか、ってぐらいの筆圧。
:07/06/07 21:55
:SH903i
:ZyI0szvc
#178 [
みぃ
]
大原大志様
一生 笑わないで下さい。
自分の罪を償い、幸せにならないで下さい。
私はあなたを一生恨みます。
どうか、笑わないで下さい。
:07/06/07 21:56
:SH903i
:ZyI0szvc
#179 [
みぃ
]
――――――――――――
差出人の名前は書かず、
切手を貼ってポストに出す。
彼の家へ送ったのは、
これが最初で最後。
後は、入学してからずっと下駄箱へ。
自分で汚い女だって分かってる。
こんなことしたって何も変わらないのも分かってる。
もう、お姉ちゃんは死んでしまったのだから。
:07/06/07 21:59
:SH903i
:ZyI0szvc
#180 [
みぃ
]
――――――----・・・
外はあっという間に暗闇に包まれる。
何の頼りもなく駅の周りの街を歩いているうちに、
すっかり夜になっていた。
時間を確かめる為に携帯を開くと、
すごい着信履歴の数だった。
『―――あ・・・。
マナーモード・・・。』
:07/06/07 22:04
:SH903i
:ZyI0szvc
#181 [
みぃ
]
マナーモードを解除して、
履歴を確認していく。
“施設”
“施設”
“豊”
“施設”
“美輝
“豊”
“施設”
“豊”
“美輝”
・・・・ただ今 18:40。
:07/06/07 22:09
:SH903i
:ZyI0szvc
#182 [
みぃ
]
(やば・・・門限過ぎてる。)
慌てて施設へ電話する。
[はい、あおば学園です。]
『――あッ・・・。
・・・夢芽。』
[――夢芽ッ!?
アンタ今どこにいんのッ?!]
受話口の先生の口調が変わる。
:07/06/10 23:45
:SH903i
:BmAgIcJs
#183 [
みぃ
]
うわ・・・。加山先生だ。
『ごめん、ボーッとしてて・・・。』
[どんだけ心配したと思ってんの!!]
耳がキーンとなる。
声でかいんだよ、加山先生は。
『ごめんッてば。
今から帰るから・・・。』
電話を切って足早に施設へと戻る。
:07/06/10 23:48
:SH903i
:BmAgIcJs
#184 [実習から帰ってきた主です
]
うちの施設の門限は18時。
部活がある子は20時。
二週間前に申し出て、
その内容に許可が出た場合は、21時まで延ばすことができる。
あの事故の日、
お姉ちゃんはあいつと遊ぶ為に門限を延ばしてた。
:07/07/03 23:21
:SH903i
:zauvG9rE
#185 [
みぃ
]
――――――――――――
施設に着いて、
廊下で会う先生たちに謝りまくった。
「もー・・・本当心配したんだから・・・。」
『ごめん・・・。
あ、加山先生は?』
「たぶん事務室かな。」
『ありがと。』
今からお説教が始まると思うと、かなりの憂鬱。
:07/07/03 23:25
:SH903i
:zauvG9rE
#186 [
みぃ
]
ため息をつきながら事務室へ向かう。
ノックをしようと思ったら、
中から怒鳴り声が聞こえた。
「なんで一人で帰らせたのッ!!」
顔なんて見なくても分かる。
このハスキーなデカイ声は加山先生だ。
:07/07/03 23:31
:SH903i
:zauvG9rE
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