からっぽの心
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#336 [
みぃ
]
『・・・え?』
「入学式の日に・・・
オレら ぶつかったよね。」
入学式の日・・・。
「夢芽ちゃんがよろけて・・・手ぇ跳ねのけられたけど。」
そう言って、
大原は優しく微笑む。
『―――あ・・・。』
:07/11/05 09:43
:SH903i
:Q0ikKyaI
#337 [
みぃ
]
「夢芽ちゃん、豊くんといたよな。」
そうだ。
あたし、豊の手を振り払って、大原にぶつかって・・・。
「思い出した?」
『・・・はい。
でも、何であたしの顔知って・・・?』
:07/11/05 09:45
:SH903i
:Q0ikKyaI
#338 [
みぃ
]
あたしの問いに、
大原がまた笑う。
「美優にそっくりだったから。」
『――――え・・・?』
「顔見たことなかったけど、すぐ分かったよ。
美優の妹だって。」
妹――――・・・。
:07/11/05 09:48
:SH903i
:Q0ikKyaI
#339 [
みぃ
]
『嘘つかないで。
あたしとお姉ちゃん、血ぃ繋がってないもん。
顔、全然似てないし。』
「そうかな?
そっくりだと思ったけどなぁ。」
『嘘!!どこが!?』
血の繋がりのない姉妹。
別に戸籍上姉妹なわけでもない。
単に寂しさを紛らわすだけの“ごっこ”でしかない姉妹。
:07/11/05 09:53
:SH903i
:Q0ikKyaI
#340 [
みぃ
]
「美優と同じ目してた。」
『・・・目?』
「オレと美優が初めて会った時と同じ目してたよ。
夢芽ちゃん。
誰も信じられない、人の中に入ってくるな、って目。」
言葉を失った。
ほんとに?
:07/11/12 09:15
:SH903i
:y8As4P4c
#341 [
みぃ
]
「すぐ分かったよ。
むしろ、一緒すぎてびっくりした。
やっぱ、姉妹だね。」
涙が溢れた。
あたしとお姉ちゃんが似てる?
おんなじ目?
・・・ほんとに?
:07/11/12 09:19
:SH903i
:y8As4P4c
#342 [
みぃ
]
適当なこと言ってるのかもしれない。
本当はそんなこと思ってないのかもしれない。
だけど、
血の繋がりのない。
今となっては思い出だけでしかお姉ちゃんと繋がれないあたしにとっては、
最高の褒め言葉だったの。
:07/11/12 09:21
:SH903i
:y8As4P4c
#343 [
みぃ
]
『――ッ・・・ひッ・・・。』
子どもみたいに泣くあたしを大原の大きな腕が包み込む。
まるで、壊れ物を包むような、
ぎこちない。
でも、優しい包み方。
拒絶どころか、
心が落ち着くのが分かった。
:07/11/12 09:25
:SH903i
:y8As4P4c
#344 [
みぃ
]
「美優はもういない・・・。
どれだけ望んだって還ってこないよ。」
わかってる。
「でも、オレたちが美優のこと想ってる限り・・・
美優の存在は消えないよ。」
あたしを包み込む大原の腕は震えていた。
まるで自分に言い聞かせているみたい。
:07/11/12 09:28
:SH903i
:y8As4P4c
#345 [
みぃ
]
「夢芽ちゃん、
もう一度お姉ちゃんのこと、愛してあげよう?」
大原の腕に力が加わる。
――お姉ちゃん。
何も言わなくていいから聞いててね。
:07/11/16 19:39
:SH903i
:XuQuAMgc
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