からっぽの心
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#378 [
みぃ
]
「ばか!
ばーか!
ばか夢芽!」
人を小バカにした様に【ばか】をくり返す豊。
『・・・ばか言うな!』
ふてくされながらも繰り出したあたしの右ストレートを豊は難無くかわし、
あたしの顔面にタオルを押し当てた。
:07/12/21 20:01
:SH903i
:4ZPSdW3c
#379 [
みぃ
]
『―――ぶっ!』
「女みてぇな顔しやがって。
メソメソ泣いてんなよ、ばか夢芽。」
呆れた様に呟きながら、
押し当てたタオルを顔面に滑らせる。
『女だし・・・。
ってか、これは豊が泣かしてんだよ!』
:07/12/21 20:07
:SH903i
:4ZPSdW3c
#380 [
みぃ
]
豊からタオルを奪い、
自分で涙を拭っている時になんとなくラベルに書かれた名前に目をやった。
【たかし】
・・・これ、豊のじゃないじゃん。
『―――ほんっとムカつく・・・。』
:07/12/21 20:10
:SH903i
:4ZPSdW3c
#381 [
みぃ
]
「え?
オレ、ムカつかれてんの?」
半笑いで、あたしを試すような言い方。
もう、どうしたらいいのかわからない。
考えるのが面倒臭くなってきた。
『・・・知んねぇよ!
ほんっと嫌い、おまえ。』
:07/12/21 20:15
:SH903i
:4ZPSdW3c
#382 [
みぃ
]
吐き捨てる様に言って施設の門をくぐる。
喧嘩がしたい訳じゃないのに。
こんなことが言いたいんじゃないのに。
なんで上手くいかないの。
「オレは夢芽が好きなのに。」
:07/12/21 20:17
:SH903i
:4ZPSdW3c
#383 [
みぃ
]
『―――――え?』
豊の言った言葉の意味を考え直して振り返った時、
豊の足は既に男子棟の方角へと向いていた。
『―――まって、豊!
今、なんて・・・』
「夢芽ぇーーー!!」
:07/12/23 02:07
:SH903i
:F9LNNOLU
#384 [
みぃ
]
あたしの問いかけは、
突然響き渡った大声によってかき消された。
声のした方向を見ると、
男子棟の二階に加山先生の姿が見えた。
「あんた!
授業も出ないで学校に何しに行ってたの!!」
『・・・げ。』
そういえば、授業サボったこと忘れてた。
:07/12/23 02:10
:SH903i
:F9LNNOLU
#385 [
みぃ
]
「荷物置いて着替えたら、
すぐ職員室来なさい!」
「あーあ、お説教。」
鼻で軽く笑うと、
豊は男子棟の中へと消えていった。
『――――ゆたっ・・・』
「ゆーーーめーーー!!」
:07/12/23 02:13
:SH903i
:F9LNNOLU
#386 [
みぃ
]
豊の後ろ姿を追いたいあたしの意志を、
加山先生のハスキーな怒鳴り声が遮る。
その時、
見上げた加山先生越しに、
星が顔を出し始めた夕空が映った。
あぁ・・・。
空なんて見たの、
いつぶりだろう・・・。
:07/12/23 02:17
:SH903i
:F9LNNOLU
#387 [
みぃ
]
首を上に向けると、
こんなにたくさんの光が見えるのに。
そんな簡単なことなのに。
たったそれだけのことなのに。
あたしはずっとこの光から目を反らしてた。
でも、その間にも、
こうやって光を届けてくれてたんだよね。
:07/12/23 02:19
:SH903i
:F9LNNOLU
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