恋愛喫茶店
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#2 [向日葵]
とある町に恋愛喫茶店という喫茶店があった……。
カランコロン
「いらっしゃいませ。私は当店のマスターでございます。ここでは様々な恋愛の話を私がさせて頂きます。メニューはこちら……。あぁですが、お客様は初めてなので、私が推薦する話を1つ……。」
:07/04/14 23:16
:SO903i
:vMCYy8i2
#3 [向日葵]
それは、突然でした。
【空へ手紙】
女子「ねぇ留衣アメいるー??」
留衣「ありがとー♪」
私は城崎 留衣。15歳。
只今3泊4日の修学旅行が始まったばかり。
:07/04/14 23:23
:SO903i
:vMCYy8i2
#4 [我輩は匿名である]
:07/04/14 23:25
:N702iD
:mlhYfwX.
#5 [向日葵]
留衣「あ、栄ちゃんもっ!ハイ!!」
栄「いるか。吐き気するわっ。」
一見冷たそうなこの子は私の大親友。早崎 栄ちゃん。
栄「大体アンタどんだけ食べるつもりだよ。」
私の前には山の様なお菓子があった。
留衣「だってなんたって修学旅行だよ?!ドキドキワクワク!!」
:07/04/14 23:26
:SO903i
:vMCYy8i2
#6 [向日葵]
栄「確かお菓子は500円までだけど……?」
しばし固まる私。
留衣「ま、バレなきゃへーきへーき☆!!」
あっけらかんと笑う私に栄ちゃんはため息をついて外を見る。
只今新幹線で移動中なのだ!!
私がルンルン気分でお菓子を食べていると後ろから女子が大合唱。
女子一同「えぇ――――っ!!!!」
:07/04/14 23:30
:SO903i
:vMCYy8i2
#7 [向日葵]
私は目を光らせて後ろへチョコレートを持ったままダッシュした。
留衣「ん?!何何?!?!」
女子「藍子、渡辺君と付き合ってるんだってー!!」
藍子ちゃんはストレートの黒髪が似合う子で、渡辺君は私達のクラスで2番目にカッコイイ男の子だ。
藍子「も、もともと幼なじみだったし、健ちゃんよく私のこと助けてくれてたから……」
女子「みなさん?聞きました?健ちゃんですってー!!!!!」
:07/04/14 23:36
:SO903i
:vMCYy8i2
#8 [向日葵]
女子一同「ィエ――――イ☆ラブラブゥゥゥ!!!」
みんなに冷やかされながらも、みんな藍子ちゃんを祝福した。
今の私達は恋多き時期なのだ。
女子「あ、ねぇねぇ留衣ちゃんは?」
留衣「へ?」
女子「あ、そーよね!!留衣ちゃんモデル体型なのになんで彼氏いないのー?」
:07/04/14 23:39
:SO903i
:vMCYy8i2
#9 [向日葵]
私は身長が165センチあって、髪も背中の真ん中当たりまであった。
手足も自分で言うのもなんだけど長くて、みんなからよくモデルやっとるのかと聞かれるのが多かった。
留衣「やー。彼氏ねー。」
栄「コイツこーゆーヤツだからさ。中身しったとたん…ね。」
一同「あぁ……。」
留衣「ちょっと何よみんなしてー!」
:07/04/14 23:43
:SO903i
:vMCYy8i2
#10 [向日葵]
私はよくドジる子なのだ。この前も階段を鎌田行進曲バリに転がっていったけどケロッとしていた。
そんな私をみんな不思議がっているらしい。
留衣「だってあんまり痛くなかったよー?」
栄「それがおかしいんだよ…。あ、そうだちょっと友達のトコに行かなきゃいけないんだ。行ってくる。」
留衣「ハァイ。」
私は手を振って、再びお菓子を食べ始めた。
:07/04/14 23:48
:SO903i
:vMCYy8i2
#11 [向日葵]
き○この山を次々に口に入れながら考える。
『彼氏かぁ…あこがれちゃうなぁ!!』
私は初恋はまだで、そんなに急がなくても高校に入れば当たり前に出来るだろうとバカな考えでいた。
――――出会いは突然やってくる。
?「ねぇ。」
留衣「ふぇ?」
口にチョコをつけながら私は振り向いた。
:07/04/14 23:53
:SO903i
:vMCYy8i2
#12 [向日葵]
そこに立っていたのは女の子と間違うほどの美少年だった。
加えていたお菓子を口からポロッと落としてしまった。
留衣「ぇ……あの……」
?「お話しない?」
留衣「あっ!ウンいいよ!!」
私は栄ちゃんが座っていた方に詰めて男の子を座らせた。
留衣「えっとー何君?」
?「南 睦月!」
留衣「睦月君。私は」
睦月「知ってるよ。」
「留衣だよ」と言おうとしたら遮られてしまった。
:07/04/15 00:33
:SO903i
:xam6cI0Q
#13 [向日葵]
留衣「え?知ってるって…。」
『もしかしてずっと好きだったって言う展開ー?!?!』
睦月「ドジで有名だからねっ」
っと可愛らしい笑顔で言ってくれる隣で私の妄想は儚くも崩れていったのだった…。
留衣「ウン…変人万歳みたいなね……」
:07/04/15 00:36
:SO903i
:xam6cI0Q
#14 [向日葵]
睦月「変人?どこが?」
睦月君はチョコだらけの口をハンカチを取り出して拭いてくれた。
睦月「無邪気でおっちょこちょいってカワイイじゃん。」
留衣「……っ。ありがとう!」
自然と笑みが溢れた。
初めてそんな事言ってもらえた。
睦月「階段の事も本当は痛かったでしょ?」
『え……』
:07/04/15 00:40
:SO903i
:xam6cI0Q
#15 [向日葵]
先生「おぉーい。点呼とるぞー。」
睦月「あ、行かなきゃ。じゃあまたね。」
留衣「えっ?あのちょ、」
するといきなり睦月君の顔が接近した。
睦月「俺と喋ったこと……内緒ね?冷やかされると困るし。」
『わっ……』
今まで女の子みたいな顔しかしなかった睦月君がいきなり男の子の顔になって私はドキドキした。
:07/04/15 00:43
:SO903i
:xam6cI0Q
#16 [向日葵]
睦月君が去ってしばらくしたら栄ちゃんが帰ってきた。
栄「たっだいまー。あれ?めずらしくお菓子あんまり食い散らかしてない。」
留衣「あ、それはーぁ……寝ちゃってて☆」
危ない危ない。
もう少しで約束破るとこだった。
栄「ふーん。何か嬉しいことでもあった?」
ぎくっ!!
留衣「な、なんで?」
:07/04/15 00:47
:SO903i
:xam6cI0Q
#17 [向日葵]
できるだけ平静を装って睦月君とのことをバレないようにした。
栄「んー。なんとなく。ま、アンタはずっと幸せそうだけどねー。」
話が終わって私は胸を撫でおろした。
でも内心では少し浮かれていた。
睦月[カワイイ…]
嬉しかった。初めてカワイイと男の子から言われた。
:07/04/15 00:50
:SO903i
:xam6cI0Q
#18 [向日葵]
:07/04/15 00:51
:SO903i
:xam6cI0Q
#19 [向日葵]
<次の日>
栄「留衣ー!早くしてよー!!朝ごはん早く行かないと席取られるんだからっ」
留衣「ちょ、待ってっ。髪の毛が結べないのっ!」
栄「もー(怒)先行くかんねっ!!」
そう言って栄ちゃんは先に部屋を出て行ってしまった。
仕方なく私も出来るだけ早く髪の毛を結んだ。
カチャ
部屋を出ると辺りはシーンとしていた。みんな早くに朝ごはんに行ったらしい。
:07/04/15 17:13
:SO903i
:xam6cI0Q
#20 [向日葵]
「おはよう。」
留衣「わっ!!ぁ、睦月君。」
睦月「ゴ、ゴメン!驚いた?」
留衣「うぅん!大丈夫!」
睦月君はそれを聞くとホッとしたのかニコッと笑った。
留衣「今日行くとこ楽しみだねー!!縁結びで有名な神社だよ!!」
睦月「へーそうなんだ。俺は最終日の生命の湖が気になるけどなぁ。」
:07/04/15 17:18
:SO903i
:xam6cI0Q
#21 [向日葵]
その湖は成仏出来ない霊が集まって天に昇ると言う言い伝えがあるらしい。
留衣「あー…。あそこってでも立ち入り禁止だから見るしか出来ないでしょ?」
睦月「そこがまたスリルありそうじゃん?!なんか曰くつきなのかなぁとか…例えばそこに踏み入ると一緒に連れて行かれるとか……」
怖い話をするように睦月君が喋るので私はゾーッとした。
もともとこの手は苦手なのだ。
留衣「やぁーだぁー」
聞こえないように耳を叩くようにした。
:07/04/15 17:23
:SO903i
:xam6cI0Q
#22 [向日葵]
すると
睦月「クスクスクス。冗談冗談。そんなのあるわけないよ。」
留衣「あ……あは……だよね……」
顔が赤くなる。
恥ずかしい。過剰反応しすぎた。
睦月「ホント留衣おもしろいね…。」
優しく笑って名前を呼ばれたので、なんだか胸が苦しくなった。
『あ…そういえば』
:07/04/15 17:26
:SO903i
:xam6cI0Q
#23 [向日葵]
留衣「なんで階段のこと……。」
私は誰かに一言も痛いなんて言った覚えない。
なのになんで……それがわかったんだろう……。
睦月「いやあの高さで痛くないわけないし。」
いやまぁそうだけどね…。
睦月「それに……」
睦月君は全てを見透かすように私を見た。
睦月「我慢したんでしょ?あの子達の為に……。」
:07/04/15 17:30
:SO903i
:xam6cI0Q
#24 [向日葵]
私はハッとした。
実は階段の件は私が自発的に落ちたのではない。
1年生の子がわざとではないが私にぶつかったのだ。
そしてバランスを崩した私は落下。
はっきし言って頭やら足は物凄く痛かった。
でも上を見てみるとその子は遠くでもわかるぐらい蒼白していた。とても反省していた。
だから、その場は私のドジで話をまとめたのだ。
睦月「無理矢理笑ってたから。俺は分かったよ。」
:07/04/15 17:34
:SO903i
:xam6cI0Q
#25 [向日葵]
すると睦月君はちょうどその時私の頭にたんこぶが出来た辺りを撫でてくれた。
睦月「偉かったね。」
その暖かさが私の体に広がる。
奥から人の声が複数聞こえた。朝ごはんを終えた人達が帰って来たようだ。
睦月「あ、俺も帰らなきゃ。じゃあね。」
そう言って睦月君は声がする方とは逆の方に歩いて行った。
:07/04/15 17:38
:SO903i
:xam6cI0Q
#26 [向日葵]
栄「あ!ちょっと留衣!!アンタなんで朝ごはんに……留衣?」
いつの間にか私の目からは涙が流れていた。
誰もが私のドジだと信じていたのに
[偉かったね。]
見てくれている人がちゃんといた。
留衣「あ、顔洗ってたら軽い目潰ししちゃったぁ☆」
そう言って涙を拭く。
栄「ハァッ?!気をつけなさいよー?!」
私はヘヘッと笑った。
分かってくれる人がいる。それだけで充分だと思った。
:07/04/15 17:45
:SO903i
:xam6cI0Q
#27 [向日葵]
―――……
パンパンッ
乾いた音が境内に響く。今日の見学場所、縁結びの神社に来ているのだ。
留衣「ぃよしっ!!ちゃんとお祈りしたっ!!ちゃんといい人が見つかるようと、幸せでいれますようにと、好きな人と結婚できますようにとー……」
栄「アンタお賽銭いくらいれたの……」
留衣「10円!」
栄「10円じゃ全部は聞いてくれないわね……。」
留衣「じゃあ1000入れて来る!!」
その足を止められ、お守り売り場まで引きずっていかれた。
カワイイピンク色の縁結びのお守りがあった。一目でこれにすると決定。
:07/04/15 17:53
:SO903i
:xam6cI0Q
#28 [向日葵]
そして、「あっ」と思い、もう1つ同じのを買った。
栄「?なんで同じの買うの?」
留衣「ドキッ!ぇっ?!いっ妹に!!」
栄「ふーん。」
実はこれは睦月君用にだ。今朝、私に元気をくれたお礼。
お守りを握り締めながら、私はほっこりとして笑みが溢れた。
『喜んでくれるかなぁ……。』
:07/04/15 17:57
:SO903i
:xam6cI0Q
#29 [向日葵]
栄ちゃんは行きたい所があると言ったが、私はトイレに行きたいと嘘をついた。後でトイレ近くのベンチで待ち合わすことにして、私達は別れた。
私が嘘をついた理由。それは睦月君を探しに行くからだ。
ジャリジャリジャリ……
砂利を踏みながら探すこと5分。
みんながいる所とは離れたところとは別の場所に少し小さめの境内があった。
留衣「なんだろうコレ。」
ポンポン
肩を叩かれたので振り向く。
ブニッ
人差し指でホッペを刺される。
:07/04/15 18:04
:SO903i
:xam6cI0Q
#30 [向日葵]
睦月「アハハハ!!ひっかかったー!!」
留衣「睦月君!」
つつかれたホッペを押さえながらイタズラの本人を見る。
睦月「ゴメンゴメン。なんでこんなトコにいるの?」
留衣「あ、あのね!コレ!!」
私はカバンからさっき買ったお守りを渡した。
留衣「今朝、元気もらったからお返し!睦月君にもいい人が現れますように!!」
睦月君はお守りをじっと見つめる。
『あ、ピンクって言うのがダメだったかなっ』
私は焦った。
でも焦ったのはつかの間だった。
:07/04/15 18:10
:SO903i
:xam6cI0Q
#31 [向日葵]
睦月君はお守りを両手で持って胸にあて、これ以上ないほどに笑った。
睦月「ありがとうっ。すごく嬉しいっ!」
その笑顔に私はみとれた。そして胸が高鳴っていくのを全身で感じた。
私は照れ隠しで境内の方を見て尋ねた。
留衣「ねっ…ねぇ!この境内は何?」
睦月「あぁそれはお稲荷さん。商売の神様だよ。」
留衣「ふーん。よく知ってるんだねぇ。」
ニコニコする私を睦月君は見つめた。
留衣「?」
睦月「お守りのご利益、あったかもね…。」
:07/04/15 18:16
:SO903i
:xam6cI0Q
#32 [向日葵]
:07/04/15 18:18
:SO903i
:xam6cI0Q
#33 [向日葵]
ザアァ…と風が吹く。
睦月「―――――……」
睦月君が何か言ったが風のせいで聞こえなかった。
留衣「え?なんて?」
風がやむ。
睦月君はニコッと笑った。
睦月「秘密。じゃあ、俺、そろそろ行くね?」
そう言って睦月君は謎と胸の鼓動を置いていってしまった。
:07/04/15 20:10
:SO903i
:xam6cI0Q
#34 [向日葵]
私は待ち合わせ場所のベンチに行った。
すると栄ちゃんがもう来ていた。
栄「留衣!ドコ行ってたんだよー!」
留衣「そ、そこのお稲荷さんに!」
栄「まぁいいや。行こうー。」
進みながら私はさっき居た場所を振り向いた。
『睦月君、何て言ったんだろー……』
:07/04/15 20:40
:SO903i
:xam6cI0Q
#35 [向日葵]
―――……
夕食時。
私はキョロキョロした。
『そーいえば何組か聞くの忘れてたなー。』
その時、遠くで睦月君の姿を発見。
『あっ!』
栄「あ、いい席発見!留衣行こう!」
留衣「あ、ウン!」
また同じ場所を見てみると既に睦月君の姿はなかった。
『……どっか行っちゃった……。』
:07/04/15 20:45
:SO903i
:xam6cI0Q
#36 [向日葵]
<次の日>
今日は市内観光の日。
みんなお土産屋でわいわいとはしゃいでいる。
そんな中でも私は睦月君を探した。
『この辺はいないのかなぁ……』
栄「ねぇ留衣?」
留衣「ぁ、何?!」
栄「アンタ最近おかしいよ?妙に挙動不振って言うか……。」
:07/04/15 20:49
:SO903i
:xam6cI0Q
#37 [向日葵]
ここまでせっかく隠し通したのに、知られる訳にはいかない……。
留衣「ま、街並みを目に焼き付けておこうと思って!ホラ、ここら辺地元より都会じゃない?!」
栄「好きな人でも出来た?」
唐突なその質問に私は固まった。
好きな人……?
私の好きな人…。私は……
しばらくすると私の頭からプスプスと煙が出てきた。
:07/04/15 20:54
:SO903i
:xam6cI0Q
#38 [向日葵]
栄「わぁわぁ!!ゴメン!!混乱さしてゴメン!!」
そして顔の温度上昇。
カアァァァァァッ
『そんなっ私っ……』
睦月君のこと……
結局市内観光中、睦月君と会うことはなかった。
―――……
ホテルに帰って、もうすぐ寝るって言う時私は飲み物を買いに売店に行った。
何人か売店でお菓子などを買いに来ていた。
:07/04/15 20:59
:SO903i
:xam6cI0Q
#39 [向日葵]
ミネラルウォーターを買って帰っていると、庭っぽいところに出る所があった。
何気なく外に出てみる。
夏独特の匂いがした。
「何してんの?」
留衣「へ?」
横を見ると小さい池の近くに睦月君がいた。
留衣「あっ。睦月君!睦月君こそ何してたの?」
睦月「明日でいよいよ最後だなぁって……。」
:07/04/15 21:15
:SO903i
:xam6cI0Q
#40 [向日葵]
あぁ、修学旅行最終日かぁ……。
留衣「早かったねー。よいしょ。」
睦月君の隣まで行き、私は座った。
留衣「楽しかったぁ!」
睦月「ウン俺も。」
その横顔を見ていて、昼間の栄ちゃんの言葉を思い出した。
すると睦月君はこちらを見た。
ドキッ
留衣「そっそろそろ中に入ろっか!!」
:07/04/15 21:49
:SO903i
:xam6cI0Q
#41 [向日葵]
勢いよく立ったせいで足をくじいてしまった。
留衣「危ない!」
睦月君は転びそうになる私を抱きとめた。
ドキ……
そう思ったのも束の間……
バシャァァァァァァン……
睦月君も支えきれず池に落下。
幸い池の水はキレイだったし、魚とかの生き物もいなかった。
:07/04/15 22:03
:SO903i
:xam6cI0Q
#42 [向日葵]
睦月「ぷはっ!大丈夫?!」
留衣「ゴホゴホッ!だっじょっ…ぶっ」
すると睦月君は顔にくっついてる髪の毛を取ってくれた。
彼の指が私の頬に触れる。彼の手は夏なのに驚くほど冷たかった。
だけど私はドキドキした。
留衣「好き……。」
とっさに出た言葉だった。
:07/04/15 22:13
:SO903i
:xam6cI0Q
#43 [向日葵]
私は自分でもびっくりした。だって今、しかもこんな状態で言うなんて。
留衣「あ、あの!違うの!!いや、違うことはないんだけどその……っ!」
わたわたしていると、彼の冷たい手が私の顔を包んだ……と思うと。
留衣「……っ」
睦月君の唇が、私の唇に触れた。
しばらくして離れると、先に睦月君は池からあがって私に手を差し伸ばしてくれた。
私はつかまり、ようやく池から出た。
:07/04/15 22:23
:SO903i
:xam6cI0Q
#44 [向日葵]
:07/04/15 22:24
:SO903i
:xam6cI0Q
#45 [向日葵]
栄「留衣?!ちょ、アンタなんでびしょ濡れなんだよー!」
留衣「池に落ちた…。シャワー浴びてくる……。」
栄「え?ちょっと留衣!!」
バタン
私はドアにもたれてズルズルと崩れた。
まだドキドキしてる。
初めてのキスは池の中。
もっとロマンチックなシチュエーションを考えていたけど……。
:07/04/16 20:56
:SO903i
:nxf9zRwU
#46 [向日葵]
『充分だよ……。』
今日は眠れないかもしれない……。
―――……
留衣「はくしょん!」
栄「やだアンタ風邪ひいた?」
留衣「大丈夫。くしゃみしただけだから!」
今日は最終日。
睦月君ご期待の湖を見に行く日なのです!
:07/04/16 20:59
:SO903i
:nxf9zRwU
#47 [向日葵]
生徒「ここかー幽霊が出る泉ー!」
湖の近くでは立ち入り禁止の立て札があった。
留衣「違うよ!天国に行ける湖!」
生徒「えーホントー?」
生徒「あ、ねぇねぇ!!あっちなんかあるよー」
バタバタバタ……
栄「何ムキになってんの?」
留衣「だって睦月君……」
ハッ!
言ってしまったっ!!
栄「え?睦月ってアンタ……」
留衣「違う!そんなこと言ってない!!……あ、なんか天国に手紙が書けるんだって!ぃっ行こう!」
栄「ちょっとる……」
私は栄ちゃんから逃げるようにその場を去った。
:07/04/16 21:11
:SO903i
:nxf9zRwU
#48 [向日葵]
留衣『あの…南 睦月のこと……?』
・・・・・・・・・・・
留衣「これで…よし!!」
天国に手紙を書くコーナーで、私は小さい頃に亡くなったおじいちゃんに手紙を書いた。
留衣「これを、水に浸して溶かす……っと。」
睦月「おじいちゃんに?」
留衣「わ!む、むむむむ睦月君!!!!」
昨日の今日なので目が合わせられない。
なんとか話題をと、この手紙の事を聞いた。
:07/04/16 21:16
:SO903i
:nxf9zRwU
#49 [向日葵]
訂正
一番上
留衣『』×
栄『』○
############
留衣「む、睦月君は誰かに書いた?」
睦月「ううん。死んだ人いないから…。」
寂しそうに言う睦月君に疑問を感じたので「どうしたの?」と聞こうとした時。
栄「留衣!!」
『!!ヤバイ!!バレちゃった!!』
:07/04/16 21:20
:SO903i
:nxf9zRwU
#50 [向日葵]
幸い周りには人がいなくて、気づいていたのは栄ちゃんだけだった。
留衣「あ、あのね栄ちゃん!こちらはっ」
栄「こちら?」
栄ちゃんは眉を寄せていぶかしんだ。
留衣「栄ちゃん?」
栄「留衣……アンタ……
誰のこと言ってんの?」
:07/04/16 21:42
:SO903i
:nxf9zRwU
#51 [向日葵]
私は頭が真っ白になった。
え?だって誰って……
私は睦月君の方を見た。
睦月君は無表情に栄ちゃんを見ていた。
留衣「睦月君……」
栄「留衣聞いて?南睦月は、ついこの間電車事故で死んじゃったじゃない!!」
栄ちゃんは私の肩を持って体を揺する。
その瞬間色々なことのつじつまが合ってきた。
:07/04/16 21:46
:SO903i
:nxf9zRwU
#52 [向日葵]
睦月君と会うのは人が居ない時で、しかも睦月君は自分とのことは内緒だと言った。
しかも睦月君が友達と一緒にいるとこだって見たこと無い。
そして何故か、例の湖のことを詳しかった。
栄「だから南がここにいるのはおかしいのよ?!アンタは、誰と話しているの?!」
留衣「だっ……て……」
ここにホラ……いるじゃ……
:07/04/16 21:50
:SO903i
:nxf9zRwU
#53 [向日葵]
すると睦月君は悲しそうな顔をして笑った。
睦月「あぁあ…バレちゃったね……。」
すると睦月君はスゥッと消えてしまった。
留衣「やだ!!睦月君!!」
私は走った。後ろで栄ちゃんが叫んでいたけど、それより睦月君を追い掛けた。
湖にいると私は直感した。
立ち入り禁止の立て札なんか無視して、私は湖のほとりにたった。
:07/04/16 21:53
:SO903i
:nxf9zRwU
#54 [向日葵]
留衣「やだっ!睦月君!!どこに行っちゃったの?!」
泣き崩れると、なんだか気配がするので顔をあげると睦月君が宙に浮いていた。
睦月「留衣。ありがとう。俺、留衣がずっと好きだった。階段の、あの時から頑張り屋の留衣が大好きだったよ。」
私は涙を流して睦月君を見ることしか出来ず、手が届きそうなので服を掴もうとすると、空を掻いた。
:07/04/16 22:00
:SO903i
:nxf9zRwU
#55 [向日葵]
留衣「なん……で……やだ!!行かないでぇっ!!」
チリン
鈴の音がなった。
気付くと睦月君はあのお守りを持っていた。それには鈴がついていたのだ。
睦月「お揃い!」
するとさっきよりも睦月君は薄くなっていく。
留衣「! っ嫌!!私睦月君が大好きなの!!離れちゃやだ!!」
すると睦月君は空けた体で私を抱き締めた。
:07/04/16 22:04
:SO903i
:nxf9zRwU
#56 [向日葵]
昨日みたいな温かみはもうないし、向こうが見える。
あぁ……ホントにもう、ここにはいないのね。
昨日手が冷たかったのは、死んでるからだったのね。
睦月「いつも、留衣の幸せを祈ってる。だから、俺の分まで生きてね……。」
その言葉を最後に睦月君は天へと旅立って行った。
:07/04/16 22:07
:SO903i
:nxf9zRwU
#57 [向日葵]
留衣「――――っ!!」
私はしゃがみこんでほとりの草を掴んで、声を押し殺し泣いた。
――――……
あれから数年。
私はまたこの地を訪れた。
まったく変わらない景色。そして、あのコーナーに足を運ぶ。
留衣「……書けた…。」
チャプン
:07/04/16 22:09
:SO903i
:nxf9zRwU
#58 [向日葵]
「貴方は、天国で幸せに暮らしてますか?」
そしてやがて紙は溶けていった。
ずっとずっと、忘れないよ。
大好きな私の初恋の人……。
:07/04/16 22:11
:SO903i
:nxf9zRwU
#59 [向日葵]
:07/04/16 22:13
:SO903i
:nxf9zRwU
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