恋愛喫茶店
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#301 [向日葵]
##############
キリます

⏰:07/04/27 14:40 📱:SO903i 🆔:4F3JipqE


#302 [向日葵]
音子「なんで?」

佳寿「だってアンタいつまでも引きずるんだもん!!新しい恋しなきゃぁ!!」

音子「だからいらないってぇ…。」

私はこの気持ちを大事にして生きていく。

すれ違う幸せそうなカップルには、正直飛び蹴りしたいくらい羨ましいけど、今は次の恋に進もうなんて考えれない。

私の太智を好きだった気持ちはそんな軽いものじゃない。

佳寿「そんなこと言ってないで!さっさと準備していくよ!!」

佳寿はそんなのおかまいなしに私を引きずっていった。

⏰:07/04/28 07:59 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#303 [向日葵]
音子「だから嫌だってばぁぁぁ!」

・・・・・・・・・・

結局合コンに参加。
はっきり言って興味ない。

私は始まってしばらくしてトイレに向かった。

音子「みんな軽いよね…。彼女と別れたばっかとか言ってた奴もいたじゃん……。」

少しは私みたいに一途に誰か思い続けてみろよ。

カチャ……キィ……

⏰:07/04/28 08:05 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#304 [向日葵]
「生田……さん?」

音子「わぁっ!ハイ!!」

出てすぐの壁に男の子がもたれていた。
身長は結構高くて、雰囲気は優しい子だった。
どことなく太智に似てるかもしれない。

「気分悪いの?」

音子「いや別に…ってかあの……誰?」

「え?!さっき自己紹介したじゃん!!真辺 新市(まなべ しんいち)!!」

『…あ。合コンの。』

音子「ごめんなさい。あんまり聞いてなかった……。」

⏰:07/04/28 08:11 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#305 [向日葵]
新市「じゃあ覚えてね。で、どっか悪い?」

音子「いや別に…帰ろっかなって……。」

新市「じゃあ一緒に帰る?」

ニコッて笑って真辺君は言った。

何しに来たんだよ。と思ったがまぁ帰りたいのは同じなので、皆にバレないように店を出ていった。

新市「送るよ。家どこ?」

音子「あーいいよ。帰れるしぃ。」

新市「だーめ!!危ないでしょ?早く!!」

⏰:07/04/28 08:16 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#306 [向日葵]
『強引だなぁ……』

少しうんざりしていた私はとりあえず大体の場所を教えた。

新市「じゃあ途中まで一緒だ!行こう!!」

そう言って手をひかれた。

『なんで手を繋ぐんだろ…。』

そういえばずっと前。
まだ10歳にもなってないころ。

デパートに太智のお母さんと太智とウチのお母さん私とが一緒に買い物に行った時、私が迷子になった。

泣きじゃくっている私のもとに太智が探しに来てくれて、こんな風に手をひいて連れ戻してくれたっけ…。

⏰:07/04/28 08:27 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#307 [向日葵]
真辺君の姿が太智とかぶる。
太智…。私、大好きだったんだよ。
私だけずっと先に進めなくて足踏みしてる。

新市「生田さん?」

ハッ!
思い出に浸ってた!!
気づいたら駅に着いていた。

音子「ごめんなさい。何?」

新市「いや…。定期ある?」

そこで握っていた手を離した。定期を取って改札を通っても、再び手を握ることはなかった。

⏰:07/04/28 08:34 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#308 [向日葵]
違う。

真辺君はそれとなく手を差し出したが、私がそれを拒否したのだ。

彼は太智に似てる。
だから思い出してしまうのだ。

新市「……一つ聞いていい?」

音子「え?」

新市「好きな人…いるの?」

『……。』

音子「いた……かな…。過去形…にしたい。」

結婚してる相手をいつまでも引きずるなんてカッコ悪い。

だから過去形にしたい。

⏰:07/04/28 08:39 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#309 [向日葵]
電車に乗って空いてる席に座る。

新市「そっかぁ…。」

音子「アハ。こんな話真辺君にしても仕方ないのにね!」

恥ずかしい。
会って間もない相手に軽く愚痴るなんて。

音子「バカみたい……。」

一途じゃなきゃ、どんなに楽か。
だって忘れられない。
太智といた22年は大きくて、忘れようにも思い出がいっぱいなの。

新市「バカじゃないよ…。」

真辺君は少し悲しそうに呟いた。

新市「無理に過去にしても、絶対無理だよ。だから少しずつ楽しい思い出として残していったらいいんじゃないかなぁ……。」

⏰:07/04/28 08:47 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#310 [向日葵]
『少し……ずつ……』

そんな簡単にできない。
だって22年だよ?
そんな膨大な年数少しずつだろうが出来ない。

音子「私には無理だよ……」

新市「無理だって決めつけたら駄目だよ。」


音子「アンタに何がわかんのよ!!」

思わず叫んでしまった。
同じ車両に乗ってる人達の目線が私に刺さる。

⏰:07/04/28 10:24 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#311 [向日葵]
丁度駅に着いたので、いたたまれなくなった私は最寄りの駅でもないのに降りた。

新市「ちょ、生田さん!」

ドアが閉まる直前に真辺君は降りてきた。

電車は私達と複数の人を残して出発してしまった。

改札に向かう人達とは違って、私と彼は立たずんでいた。

音子「……小さい頃からずっと一緒だったの。」

でも好きだと気付いたのは丁度2年前。
アイツに彼女が出来た頃。

⏰:07/04/28 10:32 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#312 [向日葵]
音子「結局全部遅かった……」

毎日毎日後悔ばっかり。

泣いて泣いて、その日の分の涙が枯れるまで泣く。

新市「俺もいたんだ……そーゆー人。」

音子「……ぇ?」

次の電車が来た時、真辺君は「死んじゃったけどね」と呟いた。

私達は電車に乗ったけど一言も喋らず、最寄りの駅について私は先に降りる。

別れる時でさえ「バイバイ」とは言わなかった。

⏰:07/04/28 10:40 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#313 [向日葵]
音子「ねぇマスター?失恋ってどう癒したらいいと思う〜?」

窓拭きをしながら色々準備しているマスターに訪ねてみた。

マスターは「そうですねぇ…」と考える。

マスター「自分がもう一度信じてみたいと思った人がいたら癒えるのではないですか?」

音子「信じる…?」

マスターはいつもの整った顔で静かに微笑みうなずいた。

マスター「ハイ。例えば裏切られたとかであれば、この人は裏切らないと信じたいと思える。そんな感じではないでしょうか…。」

⏰:07/04/28 10:57 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#314 [向日葵]
『私は……どうかなぁ……。』

痛い思いするのが怖くて避けてきた。
私の場合は、この人なら私を一番に思ってくれると信じることかなぁ…。

そこで真辺君が浮かんだ。

『真辺君の大事な人…死んじゃったんだよね……。』

マスター「音子さん。失恋したんですか?」

頭を思いっきり窓で打った。ゴンッと派手な音が喫茶店に響く。

音子「マスター…そーゆーのは乙女に聞いちゃいかんてー!」

⏰:07/04/28 11:01 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#315 [向日葵]
マスター「クスクス。失礼しました。」

マスターはカウンターの下で何かゴソゴソやっている。

ガラガラ

音子「マスター?」

ヒョコッと出てきたマスターの手には小さな袋に入った氷。

マスター「私が余計なことを聞いてしまったから、大事なお顔を傷つけてしまいましたね…。」

袋を私のおでこに当てる。

音子「そんな事してー彼女に怒られちゃいますよー♪」

⏰:07/04/28 11:06 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#316 [向日葵]
マスター「彼女?……あぁ世津さんですか?なんでです?」

音子「とぼけないでください!前2人でいるトコ見たんですからね!」

マスター「まだ返事は頂いてないんで……。」

とは言え幸せそうな顔のマスター。
ってか、からかったのにかわされたー!!!
1つしか代わんないくせに!!何この人!!

⏰:07/04/28 11:14 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#317 [向日葵]
・・・・・・・・・

音子「外磨いてきまーす!」

カランカラン

もうすぐ夏が近づく為か、太陽が少し暑い。でも幸い磨くトコは日陰だ。

音子「うーっし!やるべな!!」

持っていたバケツを置いて雑巾を搾る。
中を予め拭いたから水は少し黒くなっている。

『でもあんまり汚れてないんだよねー……。』

⏰:07/04/28 11:23 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#318 [向日葵]
きっとマスターがやっているんだろう。

あの人いつ休んでるんだろ……。

「あっ」

『?』

窓ガラスに、声の発信者を認める。

音子「真辺君!」

新市「生田さん。なんで…。」

音子「ここのバイトなの。真辺君は?」

⏰:07/04/28 11:27 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#319 [向日葵]
新市「マスターに……用があって……。」

いきなり真辺君の声が沈む。どうしたのかと思えばそういえば昨日、あんな別れ方したんだった。

音子「昨日は……ごめんなさい……。」

真辺「いや、俺も無神経だったし……。」

私はフッと笑って着ていたエプロンで手を拭き、その手を差し出した。

真辺「…?」

音子「和解!良かったら友達になろうよ♪」

最初キョトンとしていた真辺君はニコォっと笑って握手した。

⏰:07/04/28 11:34 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#320 [向日葵]
その笑顔は太智なんかとは違って純粋な笑顔だった。

太智は少し意地悪そうに笑っていた。

比べてはいけない。
真辺君は真辺君。太智は太智。

どこかで、真辺君の言う通り楽しい思い出に少しずつだけど代わっていける気がした。

でもまだ全てを代えることは出来ない。


だから……少しずつ……。

⏰:07/04/28 11:40 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#321 [向日葵]
##########
キリますんでよければ感想ください
アドバイスでも嬉しいです

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⏰:07/04/28 12:56 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#322 [向日葵]
佳寿「恋だねぇ……」

乙女チックなポーズをして佳寿が私を見た。

音子「は?」

佳寿「気になってんじゃないの?そのー…真辺君?」

音子「真辺君?!は?全然無違うよ!」

佳寿はニマァッとした顔から優しく微笑んだ。

佳寿「でも、代わってみようって思えたんでしょ?」
代わって…

マイナスばっかりは確かにいけないと思った。

⏰:07/04/28 20:36 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#323 [向日葵]
でもそれは、真辺君のせい……?

佳寿「前の音子よりもよくなったよ。今の音子すっきりした顔してる…。」

―――……

喫茶店の窓ガラスに映る自分の顔を眺めた。

『すっきり……ねぇ』

毎日見てるからそんなこと無いような気がするけど。
ちょっとニコーッと笑顔の練習をなんとなくしてみる。

しかし窓の向こうを見ると私は固まった。

音子「ぁ゛……」

⏰:07/04/28 20:49 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#324 [向日葵]
外に真辺君発見。

カランカラン

マスター「いらっしゃいませ。」

新市「こんにちは。生田さんもこんにちは。」

音子「こ、こんにちは。」

恥ずかしいぃぃ!!!
窓ガラス見てニンマリしてるなんて端から見ればナルシストじゃん!!

新市「何か良いことあった?」

近くの席に座った真辺君は話しかけた。

⏰:07/04/28 20:59 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#325 [向日葵]
音子「え?なんで?」

新市「笑ってたから。」

『やっぱり見られてた…。』

雑巾をバケツに放り投げて真辺君の席に座らせてもらった。

音子「友達がね、なんか私が良くなったって言うからそうかなって思ってたの。」

新市「んー…。なんか憂いてる感じがなくなったよね。」

憂いねぇ。

真辺君は喉が渇いていたのか、マスターが持って来ていたオレンジジュースをゴクゴク飲んだ。

⏰:07/04/28 21:19 📱:SO903i 🆔:GeKhGg3I


#326 [向日葵]
音子「外そんなに暑かったの?」

新市「え?あーいや。ちょっと緊張して……。」

音子「緊張?」

真辺君は小さく「あ」と言い、少し照れながら緊張の理由を話してくれた。

新市「ぃ…生田さんが、また悲しい顔するのは嫌だから…言葉選ぶ……。生田さんは笑った方がカワイイ……し。」

瞬間、私達は耳まで真っ赤になった。
まさにゆでダコの様。

音子「かっ……カワイイっ、と、か……。」

⏰:07/04/29 08:41 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#327 [向日葵]
恥ずかしいのと嬉しいのが交じって「そんなことないよ」と否定するのが遅くなった。

そんな赤くなりながら、カワイイとか言われたら……そんなのズルイ…。
真辺君の方がよっぽどカワイイよ。

新市「う、嘘じゃ……ないから。」

それだけ言って残りのオレンジジュースを飲み干した。

⏰:07/04/29 08:46 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#328 [向日葵]
―――……

店の奥の使ってるロッカーに行って帰る準備をする。
まだ真辺君の言葉が耳に残ってて、なんだか耳の奥が熱い。


エプロンをロッカーに置いてカバンを持ち、その場をあとにした。

音子「マスター。お疲れ様でしたー!」

マスター「音子さんもお疲れ様でした。2人で気をつけて帰ってくださいね。」

『2人?』

カランカラン

⏰:07/04/29 17:25 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#329 [向日葵]
外へ出るとさっき帰ったハズの真辺君がいた。

新市「よっ。お疲れ。」

音子「真辺君!どうしてっ。」

新市「暗くなるし危ないから送ろうかなと思って。」
そんな為にわざわざ戻って来たんだ…。
なんだか胸の奥が熱くなる。

音子「ありがとっ。帰ろっか。」

⏰:07/04/29 18:52 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#330 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

新市「いつからあそこでバイトしてるの?」

音子「去年かなぁ。なんか惹かれて。」

他愛の無い話をしながら私達は私の家へと向かう。

真辺君は一つ一つの反応が子供みたいで、でも発言は大人だった。

音子「真辺君は、どうして前合コン来てたの?」

真辺君は顔をあちこちに向けて何から話そうか考えてた。
ようやく動きが止まって私の方に向く。

⏰:07/04/29 19:03 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#331 [向日葵]
新市「言ったよね?確か。幼なじみが死んだって。俺もしばらくは誰も好きになれなかったんだ。」

真辺君の幼なじみは、交通事故で亡くなったらしい。
亡くなった当時はただ何もやる気がなく、大学もほとんど休んで過ごしていたらしい。

そんな時出会ったのが、あのマスターだ。

新市「マスターに言われたんだ。」

マスター[置いていかれる方だけが寂しいんじゃないんです。だからせめて見送る方は笑顔でいましょうよ。]

⏰:07/04/29 19:24 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#332 [向日葵]
新市「って。だから俺なりにアイツの分までって……。…!生田さん?!」

いつの間にか私の目からは涙が溢れていた。
なんの涙かよくわからなかった。

色んな感情が入っていた気がする。

マスターの言葉の意味とか、真辺君の前向きさとか、自分の情けなさとか……。

私はまだ会おうと思えば会えるのに、真辺君はもう会えないんだって思うと


切なくて仕方なかった。

⏰:07/04/29 19:39 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#333 [向日葵]
音子「ゴメ……なんか、色々混ざっちゃって……」

口許を手で抑えながら、鳴咽が漏れそうになるのを防ぐ。

音子「私、しっかりしなくちゃ…いけないね……。」

涙が止まらなかった。
あとからあとからボロボロ出てきて、最近泣いてないから余計に出てきたのかとかをぼんなり考えていた。

⏰:07/04/29 19:55 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#334 [向日葵]
すいませんミスりました

○ぼんやり
×ぼんなり

############

音子「ゴメンッ……泣きやむからっ……」

必死に手で涙を拭くのに、涙が溢れだす。

それでもなお擦る。
するとその手を真辺君は止めた。

新市「そんなに擦ったら後で目が痛くなるよ。……それに、……泣きたい時は泣いたらいい。」

⏰:07/04/29 20:06 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#335 [向日葵]
真辺君はポケットやらカバンからに何かを探していた。

新市「あー…。ゴメン。汗臭かったら言って。」

そう言って服の裾で涙を拭いてくれた。
しかもゴシゴシとするんじゃなくて、水分を透いとるようにトントンと優しく拭いてくれた。

服からは洗剤の良い香りがして、私はそれにすらなんだか泣けてしまった。

⏰:07/04/29 20:18 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#336 [向日葵]
しばらくそこで立ち止まって涙が治まるまで真辺君は待ってくれた。

音子「ズビッ!ゴメン。……もぅ大丈夫だから。」

新市「そう?…じゃあ帰ろっか。」

と言ってふんわり私の手を握った。
あの合コンの時とは違う気持ちで私は握られていた。

太智と比べていた自分が情けない。
全然違うじゃない…。

⏰:07/04/29 20:49 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#337 [向日葵]
天国にいる幼なじみさん。

私は、真辺 新市君を、好きになってもいいですか……?

―――……

今日は日曜日。

バイトも今日はお休み。

久々に良く寝て、携帯の時計を見れば12時を指していた。

少し目が腫れぼったいのはきっと昨日いっぱい泣いたからだろう。

⏰:07/04/29 20:56 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#338 [向日葵]
#############
電池がヤバいんで一旦キリます
感想板ですよければお願いします
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⏰:07/04/29 20:57 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#339 [向日葵]
とりあえず階段を降りる。

カチャ

音子「おかぁーさぁーん。なんか食べ物」

「音子ぇっ!!」

擦っていた目を開いて手をどける。

『え?今の声……』

そこにいたのは紛れもなく太智。
そして奥さんだった。

音子「た、た……ち……!」

⏰:07/04/29 22:56 📱:SO903i 🆔:BF66sgT.


#340 [向日葵]
母「アンタ何時と思ってるのー?!せっかく太智君と彩音ちゃんが来てるのにー。」

奥さん彩音って言うんだ……。

奥さん「こんにちわ。」

鈴のような声でにこやかに挨拶した奥さん。

一方私は寝起きでしゃがれた声。髪ははねまくり。パジャマ。しかも目は腫れている。

カアァァァ……ッ!!!!

私は恥ずかしくなって挨拶をくれた奥さんに挨拶を返さず自分の部屋に戻った。

『なんで?なんでいるのよっ!!アンタの家はここじゃないじゃない!!』

⏰:07/04/30 00:15 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#341 [向日葵]
一刻も早くここから出たい!そう思い私はサッと着替えてまた階段を降りた。

靴を履いてる時、太智が居間から顔を出して話しかけてきた。

太智「あれ?音子。どこ行くの?」

音子「バイト!!」

バンッ!!

私は力任せにドアを閉め、全速力で家から遠ざかった。

マスターのトコに行こう。迷惑かもしれないけどあの家にいるよりはずっと落ち着いていられる!!

⏰:07/04/30 00:21 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#342 [向日葵]
日射しが熱いせいで額にじわっと汗をかいた。

それでも足の速度を緩めない。
何がなんでも家からの距離を離したかった。

「―――……ん?」

曲がり角で誰かに呼ばれた。少しずつ速度を落として左を見ると

新市「どうしたの?そんなに急いで。」

音子「ハァハァ…ま……まな……く…ハァハァ……ハァハァ。」

息切れしてるせいで、名前呼ぶのも一苦労だ。

新市「大丈夫?深呼吸深呼吸!!」

言われた通り、私は大きく息を吸って吐いてした。

⏰:07/04/30 00:33 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#343 [向日葵]
音子「ハァ……真辺君こそ……ハァどうしたっの……?」

胸に手を当てて心拍が上がっているのを確認しながら息を整える。

新市「喫茶店行こうと思って。あそこ涼しいから勉強捗るし。」

音子「スー…ハー……。私も行くトコなの。一緒に行かない?」

真辺君はニコッと笑ってうなずいた。
それだけでさっきまでの嫌な気分は吹っ飛んでいった。




…………ハズだった。

⏰:07/04/30 00:38 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#344 [向日葵]
太智「ね―――ねぇ――――!!!!」

向こうからなんと太智が一人で走って来た。

『!!!!!』

音子「ま、真辺君行こっ!!」

無理矢理真辺君の背中をぐいぐい押して先に進ませようとするが、真辺君は私が呼ばれてることが気になって前に進んでくれない。

新市「いやでも……。」

音子「いぃぃぃからぁぁぁぁぁぁ!!!!」

しかしそうしてる間に太智は追いついてしまった。

⏰:07/04/30 00:42 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#345 [向日葵]
太智「ちょ、おま…ハァハァ!!何怒ってんのっ?!」

音子「怒ってないわよ!バイト遅れちゃ困るから早く行くの!!行こう真辺君。」

太智「え?何?彼氏?」

―――ドクン……

音子「ち、違」

太智「嘘つけよー。えーっと真辺君?ウチのじゃじゃ馬よろしくねーホント手がつけられない子で。」

パシー……ン

私は太智に平手をかました。

⏰:07/04/30 00:48 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#346 [向日葵]
音子「アンタに私の何がわかるっていうのっ?!自分はさっさと結婚したくせにっ!!私のこと知ったかぶって言わないでよ!!」

ダッ!!

太智「オイね」

追いかけようとした太智は新市によって止められた。

新市「俺が行きますから。」

新市は音子の後を追った。

⏰:07/04/30 00:52 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#347 [向日葵]
バカだ……

私バカだ……!!

結局未練タラタラじゃないっ!!

みっともない!

最悪っ……

私はまだ一歩も進めてなかったんだ!!

グッ!

腕を引かれ、走る足を止めた。

新市「ハッ…ハッ…生田さ……ハァ…っ早いね…っ!」

⏰:07/04/30 00:57 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#348 [向日葵]
音子「真辺君…私はやっぱりダメな子だよぉ……。進歩してなかっ……。……っっ。」

本人を目の前にするとやっぱり好きで、声を聞くと愛しいかった。

音子「やだ…。もぉやだよぉ……っ!」

私はその場にしゃがみこんで泣いた。

私は今まで何をしてたの?何が少しずつ思い出に……?

出来てないじゃない!!
口ばっかりじゃない!!

その時、真辺君が私の肩にそっと触れた。

⏰:07/04/30 01:03 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#349 [向日葵]
新市「そんなにすぐに決着が着くほどにしか彼を思ってなかった?」

伏せていた顔を少しあげ、閉じていた目を見開いた。

新市「俺だってもし今アイツが生きて帰ってきたらもの凄く喜ぶ。ひょっとしたら生田さんを置いて帰るかもしれない。」

私は完全に顔を上げる。
真辺君は同じ様にしてしゃがんでいた。

新市「……それぐらい、大好きだったよ。だから生田さんもゆっくりでも、気持ちの整理がつくまで好きなだけ好きでいたらいいから。」

⏰:07/04/30 01:13 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#350 [向日葵]
真辺君はいつだって私の思いを許してくれた。
真剣に耳を傾けてくれた。

好きのまま……いたい……。

でもダメ!!

私は立ち上がって涙を拭う。

音子「私は今度こそ再出発するの!!」

このままじゃきっとこの気持ちに甘えっぱなし。
それじゃダメな気がする!!

だから……っ


ダッ!

⏰:07/04/30 01:19 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#351 [向日葵]
私は元来た道に戻った。

曲がり角を曲がると、太智の後ろ姿が見えた。

音子「太智ぃ―――っ!!」

太智は振り向いて、私の元へ来ようとしたが私がそこにいてと言ったので足を止めた。

太智…これが

音子「私アンタがだぁーい好きぃ――!!!!」

私の22年分の思いです。
大声でも恥ずかしくない。それほど貴方が好きでした。

⏰:07/04/30 01:27 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#352 [向日葵]
太智は驚いていたけど、照れたように笑って

太智「ありがとぉ――――!!!!!」

と言ってくれた。

また涙が溢れた。

だってね、ゴメンじゃなくてありがとうって言ってくれた。

嬉しい。
とても嬉しい。

22年分のこの思いは、決して無駄じゃなかった。

ありがとう……。

私こそありがとう……。

⏰:07/04/30 01:32 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#353 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

新市「ハイッ。」

近くの公園のベンチに座って、真辺君はハンカチをくれた。

音子「昨日といい今日といいホントすいません……。」

新市「いいえ!」

真辺君は私の隣に座って空を見上げる。
私もそれに習う。

今日も空は青い。
私の心もようやく晴れ晴れとした。

音子「さて!最初は何から新しいことしようかなぁっ!」

⏰:07/04/30 01:44 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#354 [向日葵]
ベンチから立って数歩歩く。

新市「また恋するってのは?」

音子「そーだねぇ……。」

新市「俺と。」

ザアァァ……

風が吹いた。

髪を抑えながら振り向くと、優しい笑顔の彼がいた。

そしてしばらくして、私達は手を繋ぎ、新たな旅路。未来へと進む。

⏰:07/04/30 01:52 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#355 [向日葵]
【再出発】

Fin

⏰:07/04/30 01:52 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#356 [向日葵]
【再出発】

>>295-355

⏰:07/04/30 01:56 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#357 [向日葵]
##########

今日はここまでにします

良ければ感想などください

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⏰:07/04/30 01:58 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#358 [向日葵]
カランカラン

おはようございます。

今日は生憎の雨です。

マスター「今日は無理でしょうねぇ……。あ、いらっしゃいませ。こんな恋の話は如何ですか?」

⏰:07/04/30 11:04 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#359 [向日葵]
すべて過去になるなら

今なんて必要ないんじゃないかって思う時がある。

でも今がなければ

君を懐かしむことすら

無理なんだね……。


【Past】

⏰:07/04/30 11:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#360 [向日葵]
「ちょっと千鶴!」

後ろで私の友人、綾瀬 こなみ(あやせ こなみ) が私を呼ぶ。

私は伊村 千鶴(いみら ちづる)。今年で17。

千鶴「なに?」

こなみ「何じゃないわよ!次体育よ?!アンタドコ行く気?」

千鶴「面倒くさいから屋上に行く。」

口を開けて固まるこなみ。そんなのお構いなしな私は行く。

ちょっとしてから後ろから「千鶴ぅぅぅぅ!!!!!」と怒りの声が聞こえたが、私のベクトルはもう屋上にいってるので耳をすり抜けるだけだった。

⏰:07/04/30 11:17 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#361 [向日葵]
私の学校には屋上があって、鍵も空いてる為人がよく出入りする。

私はそんな屋上に足を運ぶ。

カチャ…キィ…

開けると同時に眩しい光が差し込む。

『まっぶしー。』

目を瞑りながらそんな事を思っていると

「千鶴ー!!」

と元気な声が聞こえた。
目を開けて目線を先にやると、金髪の学ランを少し着崩した男の子が座って手を振っていた。

⏰:07/04/30 11:29 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#362 [向日葵]
彼の名前は蒲谷 昂(かまたに こう)。同い年である。

私はこの人が好き。

――……

3ヶ月前……

いつものように私は屋上にいた。しかしそこには先客がいた。それが昂だった。

『……特等席が…。』

先客は気持ち良さそうにいびきをかいてお昼寝中。

『とりあえず座ろう。』

その時に私の影が彼の顔に写し出されたのに彼が気づき、彼は目を覚ました。

⏰:07/04/30 11:36 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#363 [向日葵]
昂「……ん…。」

起き上がって私の存在に気づく。
私は座る途中だったので、立ち膝のままで止まっていた。

彼は目を擦りながら私に話しかけた。

昂「んー…おはよー。君は何さん?」

千鶴「伊村 千鶴。貴方は?」

昂はピースをしてニカッと笑う。

昂「俺は蒲谷 昂!」

⏰:07/04/30 11:41 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#364 [向日葵]
『ふぅん……』

昂「千鶴ってどんな字?俺頭悪くてさぁっ(笑)あ、俺は昂とか蒲とか蒲っちとか呼ばれてるー!!まぁ昂だな昂!!」

いきなり一人でマシンガントーク。

私は少し引き気味だった。

『あ……ダメな人だこの人……。』

昂「千鶴!」

私は心の声を遮断して、昂に神経を集中さした。

昂「俺達の秘密基地な!!ココ!!」

⏰:07/04/30 11:48 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#365 [向日葵]
そのナリとは裏腹に少年の様な顔と発言、そして眩しい黄金(こがね)の髪。

無理と言う私の考えは簡単に覆えされ、ただ単純に好きだと思った。

―――……

そして今なのである。

私達は寝そべってどこまでも高く、どこまでも広い青い空を見上げるのが日課である。

この時間がとても好き。

昂「あったかいなぁー…。」

千鶴「そーだね…。」

⏰:07/04/30 11:53 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#366 [向日葵]
閑な空気に携帯の着信音が鳴り響く。

昂「あ、ゴメン俺だわ。」

起き上がり昂は電話に出る。電話の相手なら大抵予想がつく。
彼女からだ。

昂「未花?ウン俺。……自習なの?」

私も起き上がり、少し離れたところで昂の横顔を見つめる。

幸せそうな顔。
締め付けられる胸。

近クニイルノニ

ヒドク遠インダ……。

⏰:07/04/30 11:59 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#367 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

こなみ「ラブラブー♪」

『別にそんなのじゃない。』

授業が終わったので私は教室に戻った。

こなみ「ってかアンタ授業大丈夫なの?あんまりサボるとヤバいよ?」

千鶴「大丈夫。こなみとは違って(強調)学年10位内にはいるし。」

こなみ「はっ倒されたいのかアンタは…っ」

そして話はまた昂の方へ。

こなみ「もうフラレるの確定してんなら告った方がスッキリするじゃない。」

『…………。』

⏰:07/04/30 12:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#368 [向日葵]
千鶴「こなみっておせっかいね…。」

こなみ『ムキィ――!!!!』

・・・・・・・・・・・・・

私はまた屋上にいた。
温かい光に身を包まれてぼんなりと考える。

こなみ[フラレるの確定なら……。]

それって何の意味があるんだろう……。
ただの自己満足なんじゃないの?

そんな事言って関係が壊れてしまうのなら今の関係の方がよっぽど楽だ。

⏰:07/04/30 12:11 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#369 [向日葵]
#############
キリます

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⏰:07/04/30 12:12 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#370 [奈津歩]
あげー

⏰:07/04/30 19:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#371 [向日葵]
奈津歩ちゃん
いつもあげ&コメありがとねー

⏰:07/04/30 22:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#372 [向日葵]
ううん。違う。

ホントは逃げてるだけなの……。

昂「ちーずーるっ!」

昂が私の頭の方から昂が満面の笑みで私を覗き込んだ。

私の胸はそれだけで高鳴る。逆光ぐあいが余計にドキドキした。

⏰:07/04/30 22:18 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#373 [向日葵]
そういえば……

私は起き上がり昂に向き直る。

千鶴「最近よく屋上に来るね。」

言った瞬間笑顔の昂は固まり、そして暗い陰を落とした。

昂「ケンカ…してばっかでさ……。彼氏の自信無くなってきちゃって……。」


悲しそうな彼が嫌で、そっと彼の腕に触れた。

すると昂は私の手をギュッと握る。

――――ドキッ

⏰:07/05/01 00:37 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#374 [向日葵]
千鶴「こ……」

昂「千鶴が……彼女だったら良かった……。」

その言葉を聞いて、私の見ている世界は色を無くした。

「なろうか?」と言いたい。貴方が望むなら。
貴方が私を欲するなら。


……でも

千鶴「そんなの……嘘でも言わないで……。」

本気じゃないんでしょ?

⏰:07/05/01 00:40 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#375 [向日葵]
千鶴「そんな言葉やすやすと口にしないでよっ!」

半ベソをかきながら私は叫んでその場を去った。

走る。走る。

周りの景色があっと言う間に変わり、遂に自分の家にまでたどり着いた。

自分の部屋に行って乱暴にドアを閉める。

バター…ン……

ドアにもたれ、ズリズリと座り込み、体育座りをして腕に顔を埋めた。

千鶴「ハァッハァッ…ハァッハァッ…」

⏰:07/05/01 00:47 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#376 [向日葵]
悔しい……悔しい……

どうしてもっと早く出会えなかった……?

私ならあんな顔絶対にさせない。
でもあんな顔をするのは…………それだけ彼女が好きだから……。

―――……

翌日。

先生「じゃあ訳をー……。」

1時間目は古典。
私はダルくていつもサボる。

⏰:07/05/01 00:52 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#377 [向日葵]
先生「伊村ー…っているわけないかぁ……。」

千鶴「ハイ。」

先生「おぉうっ!いたのか!!」

だけど私はサボらなかった。だってもう屋上には行けない。

なんで?っと聞かれたら少し困る。

だって足が行こうとしてくれないんだもの。

私は訳を終え、椅子に座る。頬杖をついて外を見る。今日は雨だ。どっちにしろ屋上には行けない。

⏰:07/05/01 00:57 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#378 [向日葵]
でも雨の日でも階段の一番上にたまって喋っていた。

笑い声が響いたりして、お互いに「シーッ」と言い合う。

シャーペンを握る力が増す。

あぁ。貴方と過ごす50分はとても早いのに、授業ってこんなにも遅くて




つまらないのね……。

―――……

今日は1日が長かった。
先生達には授業出る度に驚かれて、感涙された。

⏰:07/05/01 01:02 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#379 [向日葵]
こなみ「千鶴。今日どっか寄ってく?」

千鶴「うーん……。」

上の空で考えながら、私は靴箱を開ける。

すると靴の上に小さな紙が乗っていた。

『何…?コレ。』

カサッ

中の文字を見て驚く。

昂だ。

<屋上に来て欲しい。待ってる。昂>

千鶴「何を言ってるの…?」

⏰:07/05/01 01:07 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#380 [向日葵]
外は土砂降り。
しかも今更会うなんて出来ない。

バンッ

こなみの傘を開く音にびくりとする。

こなみ「千鶴ー?行くよー。」

千鶴「…あっ。……ウン


紙をクシャッとして近くのゴミ箱に捨てた。

『いいの。私はもう……会わないから……。』

私は傘をさし、こなみと一緒に灰色の空の下を歩いて行った。

⏰:07/05/01 01:12 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#381 [向日葵]
次の日も次の日も、そのまた次の日も、私が屋上に足を運ぶことはなかった。
そしてその間も雨は降り続いた。

でもかわらないことは
毎日入ってある紙切れ。

そしてまた今日も入ってる。内容はやっぱり屋上に来て欲しいとのことだった。

嫌だ。私は絶対……っ

そう思った時だった。

こなみ「キャ――――!!!!」

いきなり叫ぶこなみの元に駆けつけたら、こなみは空を仰いで目を輝かせていた。

⏰:07/05/01 01:18 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#382 [向日葵]
千鶴「どうし……。っ!!」

私もこなみと同じ角度に目線をやった。

するとそこには空に大きく虹が現れていた。

その瞬間弾かれた様に私は駆け出した。

こなみ「?!千鶴?!」

昂。ごめんなさい。

私、屋上に行く勇気出せなかった。

だって次会う時は




きっとフラレるんだって思ってたから。

⏰:07/05/01 01:23 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#383 [向日葵]
ガチャ!

ドアを開けるとこちらに気づいた昂が振り返る。

千鶴「ハァッハァッ……。」

ドアノブを持ったまま私は息を整えようとした。

昂「千鶴……。あの千鶴」
千鶴「昂」

昂の言葉を遮るように私は名前を呼んだ。
大分息も整ってきた。

昂は私を黙って見つめる。

私は心の中で決意した。

真っ直ぐ昂を見る。

⏰:07/05/01 01:28 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#384 [向日葵]
千鶴「私……昂が好き!…………でした。」

過去にしよう。
また来る季節に君を思い出せるように。

千鶴「彼女と仲良くね…。」

にっこり笑ってそれだけを告げ、帰ろうとした。

昂「――っ俺!」

何か言おうとする昂の方を見る。
昂はどこか怪我して痛そうな表情をしていた。

昂「俺、ここで出会って友達になったのが……千鶴で良かった…っ!」

⏰:07/05/01 01:32 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#385 [向日葵]
なんで……そんな嬉しいこと……。

千鶴「ホントに……ホントにそう思ってくれる…っ?」

目から熱い雫が次々と伝う。

私は貴方を好きなだけで、本当に幸せだった。

すると昂は優しく私を抱き締めた。

昂「ありがとう…千鶴。……ありがとう。」

千鶴「……っ。私も…。ありがとう……っ!!」

⏰:07/05/01 01:36 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#386 [向日葵]
雨の匂いが少しした。

君の腕、君の声、君の笑顔。ずっと忘れない。

この屋上で君と出会い、

君が好き…………







…………でした。

⏰:07/05/01 01:38 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#387 [向日葵]
【Past】

Fin

⏰:07/05/01 01:38 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#388 [向日葵]
【Past】
>>358-387

⏰:07/05/01 01:40 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#389 [向日葵]
#########
今日はここまでにします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/05/01 01:41 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#390 [奈津歩]
あげ〜↑

⏰:07/05/02 17:23 📱:PC 🆔:DSdiu0SA


#391 [向日葵]
カランカラン

音子「マスター!こんにちわー!!」

マスター「こんにちわ。暑いですねぇ。」


私は音子。22才の大学生。ここの喫茶店で働いています。

季節は夏真っ盛り!



【再出発〜隣のあなた〜】

⏰:07/05/02 19:10 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#392 [向日葵]
キュキュッ

音子「ぃよしっ。窓はこんなもんかねぇ。さー…つぎぃーはっとー。」

カランカラン

マスター「いらっしゃいませ。」

お客さんを見ると、それはよく知った人だった。

音子「いらっしゃい!新市君!」

新市「お邪魔します。」


こちらは真辺 新市君。私の……彼氏なのです。
―――っ!うわ―――言っちゃったぁぁ!!!(照)

⏰:07/05/02 19:14 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#393 [向日葵]
新市「コホッ……」

音子「……?風邪?大丈夫?」

新市「大丈夫。むせただけだから。それより明日どこに行く?」

そうなのです。
明日は付き合って初めての、そして人生初のデートなのです!!

音子「どこでもいいよっ!!どこでも楽しそうっ!」

新市「そっか。じゃあ公園でも行く?」

⏰:07/05/02 19:21 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#394 [向日葵]
音子「…っうん!!」

バイトが終わり、いつもみたいに新市君は送ってくれた。

音子「いつもありがとう。じゃあまた後で電話するねっ♪」

新市「うん…。待ってる。」

そう言うと、新市君は私の頬を撫でた。

音子「……ぁ……っ」

心臓は全力で動く。
外まで響きそうなくらい音が鳴ってる。

新市君の顔が徐々に近づいてくる。
私はギュッと目を瞑る。

でも……

新市君の唇はおでこに当たる。

⏰:07/05/02 19:29 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#395 [向日葵]
新市「おやすみ……」

新市君は帰って行った。
私はおでこを押さえながら後ろ姿を見届ける。

『おでこ……熱い……。でも……。』

新市君は口にはしない。
そりゃまだ一週間ほどしか経ってないけど……。

音子「私は…キスしたいなぁ……。」

…………ハッ!!!!

私はなんてことを呟いてんの!!
これじゃただのスケベじゃない!!

……とりあえず家に入ろう……。

⏰:07/05/02 21:36 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#396 [向日葵]
―――……次の日

ピピピピ

携帯のアラームで目が覚める。

モゾッ

音子「ん〜…朝ぁ……?今何時……。っ?!?!えぇ!!!!!」

時間を見るともう11時半。約束は喫茶店前に11時。

音子「いやぁぁぁ!!!遅刻―――!!!!」

初めてのデートが遅刻…。これは思い出に残りそうな……って言ってる場合じゃない!!!

⏰:07/05/02 23:42 📱:SO903i 🆔:KInqWiN.


#397 [向日葵]
あ!そーだメール!!いやここは電話か!!

パカッ!

音子「あっ…あれ?」

30分も遅刻してるのに、新市君からのメールや電話がなかった。

センターに問い合わせてみてもメールは無くて、もしかしたら新市君も遅れてるのかな?と考えた。

とりあえず着替えて化粧をして、喫茶店に出ることにした。

『今日は公園で何するのかなぁ〜♪……あ!こーゆー場合って…私、お弁当作るべき……?』

⏰:07/05/03 00:04 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#398 [向日葵]
だ、だって起きた時間が時間だし……
ましてやそんなこと考えてもなかったよ……。

とか考えてると喫茶店に到着。
やっぱり新市君は来てない。

『あれ……?』

もう一度携帯を確認。
センターも確認。

やっぱり何も来ていない。

『電話してみようかなぁ。』

ピッ ピッ
プルルルルル プルルルルル プルル…ガチャ

⏰:07/05/03 00:12 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#399 [向日葵]
音子「あ!新い」

新市「ゴホッ!!ゲホゲホゲホ!ゥゴホッゴホゴホ!!!!ね……ハァ…音子……ハァハァ」

聞こえてきたのは苦しそうな咳と荒い息遣い。

音子「し、新市君?大丈夫?!」

新市「ゴ…ケホ……ゴメン。ちょっと体だるくて遅刻しちゃった……。今から行くから……。」

そういえば、昨日から少し咳してた…。
間違いない。風邪ひいてたんだ。

音子「今日のデートはやめよう?またいつか出来るんだから…。」

⏰:07/05/03 00:18 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#400 [向日葵]
新市「ハァ……ダメ…だよ……。」

音子「ダメじゃない!!その代わり、住所教えて!!」

新市「ケホケホ……。なん、で……ハァハァ…。」

音子「決まってるじゃない。看病しに行くの!」

『じゃなきゃ心配だよ……。』

確か新市君は一人暮らしだって前に言ってた。
それなら尚更辛いハズ。

新市「ハァ…喫茶店……の真ん前の道……を、真っ直ぐ行って…ケホ……。2つ目の角を右……。」

⏰:07/05/03 00:23 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


#401 [向日葵]
誘導されるがままに私は角まで行く。
曲がると少し行った所に灰色で2階建てのアパートがあった。

新市「灰色のアパート…の…2階。右から3つ目……。ハァ」

ブツッ

音子「え?新市君?新市君?!」

突然電話が途絶えた。
私は急いでアパートに向かい、カンカンカンカン階段を駆け上がった。

音子「……あ。よく考えてみたら……。」

『ドア開けられないじゃん!!』

⏰:07/05/03 00:29 📱:SO903i 🆔:WfkdcBro


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