きみを送るA
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#326 [
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【黙って聞けと言いましたから僕はお口にチャックをしています】
ええい!!!
「チャック外して」
コウは口に手を当て、チャックを外すそぶりをした
お前はガキか!!
「やっと息が出来ました」
きみ、鼻で息できないの?
:07/05/19 03:30
:SH901iS
:☆☆☆
#327 [
]
「で、なんですか?」
「ああ、そう。幻影は別にお前に害はあたえへんねやろ?」
「ええ、まあ」
「ほんなら別に見えてもえーんちゃう?」
「………はい?」
:07/05/19 03:31
:SH901iS
:☆☆☆
#328 [
]
「だから、別に害ないんやったら見えとってもいいやん。お前は幻影って理解してるわけやし、そもそも幻影って事は原形がないもんやん?つまりお前が見とる幻影の旬は存在しないもんやから、気にせんかったらいいだけの事やん。幻影って理解してんねやったらそのうち消えるやろ」
我ながら素晴らしい判断や
:07/05/19 03:36
:SH901iS
:☆☆☆
#329 [
]
「…それが閃きですか一休さん」
一休さん…?
俺の事か!?
「そんな幼稚な考え、誰でも出来ますよ」
確かにそうやけど…
俺にはこれしか…
「しかし…」
:07/05/19 03:39
:SH901iS
:☆☆☆
#330 [
]
コウは俺を見てニッコリ微笑んだ。
「その幼稚な考え、いいですね」
「………まじ?」
「ええ。幼稚すぎるため僕には考えつかなかったです。現状維持ですね、つまりなるようになる、と。世の中そんなもんです。時の流れに身を任せましょうか」
テレサテン!?
:07/05/19 03:43
:SH901iS
:☆☆☆
#331 [
]
「ただ問題が…」
コウは親指をくわえ、しかめた顔をした。
「なに?」
「志乃くんは僕の過去を見たんですよね…」
「おー…」
「僕、一人でいるといつも考えるんです」
「なにを?」
「自殺未遂した日と同じ…僕が死ねば旬は許してくれるんじゃないかと…」
:07/05/19 03:47
:SH901iS
:☆☆☆
#332 [
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「それは…」
まさか
「今でも…か?」
「はい、今でもずっと」
「…でも今旬は幻影ってわかったから大丈夫やろ?」
コウは俯きながらフッと微笑んだ。
「だといいんですけどね」
:07/05/19 03:48
:SH901iS
:☆☆☆
#333 [
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「それって信じてないんやん!結局、お前は幻影の旬の方を信じてるって事やんか!そんなんやったらいつまでたっても消えへん!」
「志乃くんにはわかりませんよ」
「はあ!?………コウ?」
コウは
震えていた。
:07/05/19 03:52
:SH901iS
:☆☆☆
#334 [
]
「幻影でも…この旬が幻影で、僕の作り出したものでも……この旬は…旬なんです…同じ顔で、同じ声で……」
「…………違う…」
「旬なんです……」
「ちゃうわ!!目え覚ませや!!旬じゃない!そいつは旬とちゃうねん!」
「志乃くんにはわからないですよ!!」
:07/05/19 03:55
:SH901iS
:☆☆☆
#335 [
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「僕は…助けてあげられなかったんですよ……旬を……いえ、助けなかったんです……その罪悪感は…時が立っても消えません」
そんな………
「ですから旬の幻影はずっと僕の前から消えません」
これはコウの心の問題だ
コウが自分を許さない限り旬の幻影はコウの前から消える事はない。
:07/05/19 04:01
:SH901iS
:☆☆☆
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