きみを送るA
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#661 []
「俺は自分が母胎の中で死ぬ時、意思があった。神はわかっていたんだよ。俺が悪魔だって事をね」

…そんな馬鹿な…

神とか悪魔とか
非現実的だ。

理解できない。
したくもない。

「理解できなくてもこれが現実なんだよ。ねぇ?志乃さん?」

⏰:07/06/12 02:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#662 []
「俺は神を怨んだ。怨んだが、俺のその怨みは見事に届いた。俺は悪魔として魂だけは残ったんだ。普通は胎児は魂は残らない。だが俺だけが残った。俺は感謝したよ」

幻影はニヤリと笑った。

「感謝したよ、神様にね」

⏰:07/06/12 02:42 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#663 []
幻影はアコさんの足元に転がる赤いボールを踏み付けるとニヤリ笑いを止め、眉間にしわを寄せた。

「このボールは、魂を封じこめるボールだ。俺は長い間こいつに……旬に封じ込められていた」

「え!?でもお前ずっとコウのそばに……」

「それは抜け殻さ。魂じゃない。だから神谷に手出しはできなかったんだ」

⏰:07/06/12 02:50 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#664 []
「…じゃあ…今…は…」

旬の幻影はニヤリと笑う

「今なら殺せる。長年待っていた神谷を…今なら簡単にな」

そんな……
コウを殺すなんて

「やめてくれ…」

「安心しな。神谷は…」

幻影は口角をあげる。

「お前を殺した後からだ」

⏰:07/06/12 02:53 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#665 []
「し…旬……は?」

「さぁね。俺だって片割れを消すのは心が痛むよ」

言葉とは裏腹に
幻影は赤いボールを踏み付けている。

「…お前の名前は…?」

「さあ?母は決めてたみたいだけどね。翔って」

⏰:07/06/12 03:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#666 []
「…翔……俺を…殺すのか…?」

「悪いけど殺すよ。邪魔だからね」

邪魔って…

「俺はずっとこの日を待っていた。旬がこの場にきて俺を解き放つ日を…。あの日からずっと……」

翔は過去を思い出しているのだろう、悔しそうな表情で唇を噛み締めた。

⏰:07/06/12 03:22 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#667 []
「どうして…」

「あんたにはわかんないだろーね。平凡な家庭に産まれて平凡に育って…わからないよ一生………まぁその一生も今終わるけどね」

「……………」

「あんたに怨みはないが、あんたの能力は俺からしたら邪魔だ。悪いが殺させてもらうよ」

⏰:07/06/12 04:14 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#668 []
翔はそう言うとニヤリと不気味な笑みを浮かべ
俺のもとへ近づいてきた

足が動かない…

足が……

「!?」

俺は自分の足元を見てゾッとした。

俺の足がきえかけている

「あぁ今頃現実のあんたは死にかけているだろうね」

俺の足元を見ながら
翔が笑いながら言った。

⏰:07/06/14 01:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#669 []
翔が近づくたびに
俺の足は徐々に消えていく

…あぁ…
翔が俺にたどり着く時
俺は死ぬんだ。

不思議と怖いという感情はなかった。

死ぬってこんな気分なのか?

穏やかなような…
悲しいような…

……………?

…悲しい………?

⏰:07/06/14 01:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#670 []
 
《志乃くん》

《志乃〜》

《志乃さん》

俺の頭の中に

コウの声や
幸子…旬……
関わった全ての人間の声が響いてきた。

《志乃くんがいなくなればみんなが悲しみます》

……コウ………

《志乃くんは僕の親友です》

⏰:07/06/14 01:49 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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