きみを送るA
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#691 []
「え?」

旬は目線を下に落とし
心なしかその目にはうっすら涙がたまっている。

「…現実の志乃さんの身体がもう…もたないかもしれない…」

……………え?

「どういう事ですか?」

ふわふわ浮くのをやめ
コウは旬につめよった。

⏰:07/06/15 03:11 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#692 []
「翔のせいで死ぬならば…身体が消えるなんて事にはならないはずなんだ。身体が消えかけているのは…現実の志乃さんの体力が…」

……そんな………

俺………死ぬのか…?

「あなたって人は…っ」

放心状態の俺の肩を
コウがガシッと掴んだ。

⏰:07/06/15 03:14 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#693 []
「…本当に弱い人です…本当に……」

やかましい

「いえ…そんな事を言いたいんじゃありません…」

言ったやん!!

あれ?

「…コウ……?」

コウは

泣いていた。

「僕なんかを…あなたは…僕なんかを助けるために……あなたって人は……なんて馬鹿なんですか」

⏰:07/06/15 03:18 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#694 []
「コウ……」

俺に抱き着き、静かに涙を流すコウを
俺はそっと抱き寄せた。

「お前のためにしねるなら本望や」

「…何言ってるんですか…キモいです……」

「キモいゆーな」

でもほんまに
そう思ってる。

俺はコウのためならしねる

⏰:07/06/15 03:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#695 []
「助けてやろーか…」

背後でボソッと声が聞こえ俺たちは顔をあげた。

声の主は
今まで固まっていたと思っていた翔だった。

「助けてやろーか?」

ニヤリと笑いながら
翔は俺たちに近づいてくる

⏰:07/06/15 03:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#696 []
「…助けて下さい…」

助けを望んだのは
俺ではなく

「志乃くんを助けて下さい。お願いします」

コウだった。

「コウ…何ゆーてんねん」

「お願いします…変わりに僕を……」

⏰:07/06/15 03:31 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#697 []
翔はコウを見ながら
困ったように唇を尖らせた

「なぜだ?」

「なぜとは…?」

「なぜ自分よりもそいつを助けたいんだ?」

翔は全く理解出来ない、といった表情でコウを見ている。
コウはふっと微笑んだ。

「親友だからです」

⏰:07/06/15 03:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#698 []
「親友…?」

「ええ、僕達は親友です」

「お前、怨んでないのか?お前はこいつに刺されて死にそうなんだぞ?」

「別に怨んでません」

「なぜだ」

「ですから…親友だからです。何度も言わせないで下さい」

⏰:07/06/15 03:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#699 []
「…そうか……」

翔はコウの言葉を聞き、
俯きながらフッと力なく笑った。

「俺は…生を持つ前に死んだんだ」

「はい」

「だから親友とかわからない」

「そうですか。では生まれ変わったら是非味わってみて下さい」

⏰:07/06/15 03:37 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#700 []
「なに……?」

コウの言葉に
翔は驚いた表情でコウを見上げる。

「生まれ変わったらいいじゃないですか」

「…………はっ…」

翔は呆れたように笑った

「俺は生まれ変われねーよ!生まれ持っての悪魔だからな!」

⏰:07/06/15 03:40 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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