きみを送るA
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#100 [
]
「………………」
なるほど。
まぁ確かに呪い、と考えるのが普通か。
「ですが呪いではありません。犯人はりえさんなんですから」
「でも言うたらりえも霊やから呪いの一種ちゃうん」
「…志乃くん……」
コウは俺の顔を見てため息をついた。
:07/04/30 04:29
:SH901iS
:☆☆☆
#101 [
]
「なんやねん」
「呪い、とはそもそも何かわかってますか」
「……………」
「わからないでしょう?」
「………………」
「わからなくて当然です。呪いなどありませんから」
あるゆーたりないゆーたりコウのやつ矛盾しすぎやし
:07/04/30 04:31
:SH901iS
:☆☆☆
#102 [
]
「でも俺らには霊が見えるから呪いとかない思うかもしらんけど、並の人間にはやっぱ呪いって思うんが普通ちゃうん?」
「…それは一理ありますが…まぁ、どうでもいいんです呪いとかは」
……意味不!!!
どーでもえーならその話するなや!
:07/04/30 04:33
:SH901iS
:☆☆☆
#103 [
]
「犯人はりえさんで間違いありません」
コウはりえをギロリと睨みつけた。
りえはバツが悪そうな顔をして俯いた。
「なんでりえが?」
「りえさんの事、志乃くんは何と聞いてますか」
「…身体が行方不明…」
コウは俺の答えを聞き、鼻で笑った。
「今回は行方不明ですか」
:07/04/30 04:37
:SH901iS
:☆☆☆
#104 [
]
…今回?
今回って…?
「おい、今回って」
「りえさんの行方不明なのは右足だけでしょう」
コウはりえに向かい、自分の右足をぷらぷらと揺らした。
「今回ってどーゆー意味」
「言葉の通りです」
:07/04/30 04:39
:SH901iS
:☆☆☆
#105 [
]
「…意味わからんけど…」
「先程、志乃くんは僕にりえさんと知り合いか、と尋ねましたね」
「………ああ…」
「知り合い…ではありませんが…りえさんの事は知っています」
「は?」
「りえさんも、僕を知っているでしょう」
コウは口の端を釣り上げながら言った。
:07/04/30 04:42
:SH901iS
:☆☆☆
#106 [
]
りえは目線を下に向けたままだった。
「コウ、どーゆー事?」
「僕の義父母を殺害したのはりえさんです」
……………は?
「え…………?」
:07/04/30 04:46
:SH901iS
:☆☆☆
#107 [我輩は匿名である]
毎日見てます!頑張って(=°ω°)ノ
:07/04/30 18:50
:SH903i
:1ZAomeJo
#108 [
ミルキー
]
:07/04/30 19:16
:N701i
:yGqX4AJM
#109 [
]
匿名さん

ありがとうございます

とてもうれしいです

ミルキーさん

アンカーありがとうございます

:07/05/01 04:19
:SH901iS
:☆☆☆
#110 [
]
今 なんて?
「僕の義父母が殺害されたと、いいましたよね」
「……え……あ…ああ」
「犯人はりえさんです」
「…………は?」
意味がわからんねんけど
「志乃くん、どの辺から説明してほしいですか」
「…最初から」
:07/05/01 04:23
:SH901iS
:☆☆☆
#111 [
]
「………最初とは」
「最初から全部」
コウは首をかしげたが、
いいでしょう、と言い
右手の親指を噛んだ。
「200X年、世界は核の炎につつまれました」
「は」
「人類は滅びたかに思えました。しかし…」
:07/05/01 04:29
:SH901iS
:☆☆☆
#112 [
]
「ちょ…何の話してん」
「僕の好きな」
「北斗の拳の話か」
「はい」
「なんで今その話を」
「最初から、と言いましたから」
「誰が北斗の最初からを聞きましたか」
「北斗の拳の最初からの話を言ってるわけではありません」
:07/05/01 04:31
:SH901iS
:☆☆☆
#113 [
]
「ほな何」
「僕の生い立ちの話を」
200X年とか明らかに北斗の拳の話やろ!!
「生い立ちとか飛ばして」
「なぜ」
「今必要ないやろ」
「……………」
「北斗の拳も必要ないし」
:07/05/01 04:33
:SH901iS
:☆☆☆
#114 [
]
「……………」
「りえの話から聞かせて」
「本当にいいんですか」
お前が説明するゆーたんちゃうんけ!!
「えーから早く」
「志乃くん…」
コウは再度パソコンに向き直り、俯いた。
「北斗の拳は、のちのちこの話に重要なんですよ」
:07/05/01 04:37
:SH901iS
:☆☆☆
#115 [
]
「……………」
北斗の拳が重要なコウの…いや、りえの過去って…
なに?
「ほな好きに説明して」
「僕は…北斗の拳が大好きな普通の小学生でした」
「……………」
「……………」
え!?今!?
今のとこが重要なん!?
:07/05/01 04:40
:SH901iS
:☆☆☆
#116 [
]
「僕はその日も普通に北斗の拳を見てました。アニメで」
アニメで、とか別につけ加えんでえーから。
「僕の部屋は、義父母のいる部屋からは少し離れた場所にあったので、義父母の話し声も、いつもは全く聞こえていませんでした」
「……………」
:07/05/01 04:43
:SH901iS
:☆☆☆
#117 [
]
「しかし、その日だけは違ったんです」
「なにが」
「義父母の部屋から、話声が聞こえてきました」
……てか
もう北斗の話終わったん?
「義父母が大声で話していたわけではないんです。本当に、普通の会話が聞こえてきたんです」
:07/05/01 04:46
:SH901iS
:☆☆☆
#118 [
]
「この日から…ぼくは…」
?
「なんやねん」
コウは親指をくわえたまま黙り込んだ。
:07/05/01 13:48
:SH901iS
:☆☆☆
#119 [
]
「すみません志乃くん、僕少しパニックになっていました」
いつ!?
全くいつものお前と同じやったけど!
「……………」
「りえさんの話をするはずがいつの間にか僕の話にかわってしまってました」
それも気になるけど…
コウの話より北斗の話に変わってましたが
:07/05/01 13:50
:SH901iS
:☆☆☆
#120 [
]
「すみません」
「いや、えーから」
「では話しま……動くな!!!!」
「!??」
急にコウがでかい声を出し、俺はビクッと飛び上がった。
「な…なんや…ねん」
「りえさん逃げないで下さいね」
横目で睨むコウの視線を追うと、りえが窓へ向かっている途中だった。
:07/05/01 13:56
:SH901iS
:☆☆☆
#121 [
]
「あたし関係ないじゃねーか!」
「何言ってるんです。今からあなたの話をするんですよ」
りえは俯き、下唇をキュッと噛んだ。
「その演技、いつまでするつもりですか」
コウはりえを見ながら、
馬鹿にしたようにニヤリと笑った。
:07/05/02 02:23
:SH901iS
:☆☆☆
#122 [
]
「志乃くん、りえさんはいつから下界にいると思います?」
「は?」
そんなんわかるわけないやん…
「りえさんは僕達が産まれる前から下界にさ迷う霊ですよ」
「………………」
………………は?
:07/05/02 02:25
:SH901iS
:☆☆☆
#123 [
]
「え…でも…」
「見た目は僕達と変わりませんが…それはりえさんが亡くなったのが僕達と同じ年齢だからです」
「………17歳…」
「ええ、17歳で亡くなっています」
「…なんで……?」
「事故…ですね」
:07/05/02 02:27
:SH901iS
:☆☆☆
#124 [
]
「事故…って…」
「志乃くん、僕達が産まれる前の年に、ある大きな事故が起きたのをご存知ないですか?」
「…………知らん…」
「では、こんな噂話を耳にした事ありませんか」
:07/05/02 02:28
:SH901iS
:☆☆☆
#125 [
]
コウが話したのは
こんな内容だった。
とある事故で
一人の少女が片足をなくし亡くなった。
その少女の噂話をした人はその日の夜、少女が夢に出てきて、
「片足を知らない?」
と言うそうだ。
「知らない」
と言えば彼女はこう答える
「じゃあ、あなたの片足をちょうだい」
:07/05/02 02:34
:SH901iS
:☆☆☆
#126 [
]
その夢を見た人は
朝目覚めると
片足がなくなっていて
夢に出てきた少女が
隣に立って言うそうだ。
「あなたの足は
わたしには合わない」
と。
「この噂話、聞いた事ありませんか?」
:07/05/02 02:37
:SH901iS
:☆☆☆
#127 [
]
「…いや……」
「そうですか…まぁこのような都市伝説まがいの噂話はごまんとありますから」
コウはゆらゆらと右足を揺らしながら、フッと笑った
「察しの通り、この噂話の少女は、りえさんです」
:07/05/02 02:39
:SH901iS
:☆☆☆
#128 [
]
「……そんな…」
そんな馬鹿な…
「そんな馬鹿な、と思ったでしょう」
人の心を読むな!!
「その事故…って…?」
「僕の義父が起こした事故です」
「……………え」
そんな偶然って……
「言うなれば事故ではありません。あれは義父が故意に起こした事ですから」
:07/05/02 02:46
:SH901iS
:☆☆☆
#129 [
]
「…………え?」
コウの言葉に、
今まで無言だったりえが
口を開いた。
「りえさんも知らなかったでしょう?あれは事故ではありませんよ」
「な…どういう事だよ!」
りえはコウに向かい、
怒鳴るように言った。
「落ち着きなさい」
:07/05/02 02:49
:SH901iS
:☆☆☆
#130 [
]
「は!?どーゆー事が聞いてんだよ!!答えろ!」
「りえさん落ち着きなさい」
「答えろよ!!答え…」
「落ち着け!!」
コウがりえに向かい怒鳴り、りえはビクッとした。
「落ち着きなさいと言っているのが聞こえませんか」
コウは眉間にしわをよせながらりえを睨んだ。
:07/05/02 02:52
:SH901iS
:☆☆☆
#131 [
]
「……う…そだ…ろ?」
りえが力なく呟き、
俺はりえを見た。
「…………りえ?」
りえは涙をながしながら
ガタガタと奮えている。
「…りえ………?」
「そ…んな……だって……尚人が…尚人がそんな事するわけ…」
尚人…?尚人って誰だ?
「…尚人って…?」
「僕の義父です」
:07/05/02 02:56
:SH901iS
:☆☆☆
#132 [我輩は匿名である]
見てますょ-
壁|≡サッ
:07/05/02 02:58
:SH903i
:mYWWdKWA
#133 [
]
匿名さん

リアルタイムで見てくれてたのに寝てしまいました

ごめんなさい

今日も飲み行くので
夜中更新できたらしますね


:07/05/02 18:50
:SH901iS
:☆☆☆
#134 [
ミルキー
]
:07/05/02 21:04
:N701i
:piiepvhI
#135 [ローズファン
]
ぁの……
感想版のが
ほしいです

針してくださぃ

:07/05/03 18:13
:P902i
:g/A/xFJA
#136 [
]
ミルキーさん

アンカーありがとうございます

ローズファンさん

感想版は
>>2に、貼ってあります

:07/05/04 03:20
:SH901iS
:☆☆☆
#137 [
]
義父…?
りえとコウの義父が…
「…知り合いなん?」
「ええ」
コウはガタガタと震えるりえを横目で見ながら、
たばこに火をつけた。
「りえさんと僕の義父は、深い仲にありました」
:07/05/04 03:23
:SH901iS
:☆☆☆
#138 [
]
深い仲…って…
「つまり…」
「恋人同士でした」
恋人同士…?
恋人同士やのに…
なんでりえを…
「志乃くん」
コウは煙をはきながら、
俺に顔を向けた。
「僕の義父は、完璧主義者でした。異常なほどの」
:07/05/04 03:27
:SH901iS
:☆☆☆
#139 [
]
「りえさんと義父が出会った時、すでに義母と結婚していました」
「…じゃあ…りえとは…」
「不倫です」
りえは奮えながら
俯いているため表情がわからない。が、時折ポタポタと涙が落ちている。
泣いてるんか…?
:07/05/04 03:29
:SH901iS
:☆☆☆
#140 [
]
「義父は完璧主義者ゆえ、りえさんとの関係を周囲にばれる事などありえませんでした。しかし…その義父が…あろうことか過ちをおかしてしまった…」
「…過ちって……?」
コウはりえをチラリと見、俯いて言った。
「りえさんに子供が出来てしまったんです」
:07/05/04 03:33
:SH901iS
:☆☆☆
#141 [
]
「残念ながら、子供はすぐに流れてしまいました。が、義父はその一件から、りえさんの存在にだんだんと嫌気がさしてきた。そこで義父は、例の事故を起こしたんです」
…子供ができたから
嫌になった…だと…?
「…なんやねん…それ…」
「義父は完璧主義者だと言ったでしょう」
:07/05/04 03:38
:SH901iS
:☆☆☆
#142 [
]
「でも…だからって…なんで事故起こすん!?おかしないか!?」
「…おかしい事ではありません…誰でも……」
コウは唇をキュッと噛んだ
「人間誰でも自分にとって邪魔な人間は、消えてほしいと思うものです」
そう言ったコウの表情は
少し悲しげに見えた。
:07/05/04 03:42
:SH901iS
:☆☆☆
#143 [
]
だ…誰も読んでへんのかな

:07/05/04 22:11
:SH901iS
:☆☆☆
#144 [みさ]
読んでます

:07/05/04 22:13
:N903i
:d2MMhLAE
#145 [スゴイ
]
:07/05/04 22:13
:SH902i
:yxQNGXLI
#146 [
]
:07/05/04 23:33
:SH903i
:O0xTQAtE
#147 [ゅ江
初カキですx
ブクマしていつも見てますチ~
主サンの小説大好きなので
頑張って下さいッ(`Ov0pq)⌒**
:07/05/05 08:00
:W51S
:tCELSGWM
#148 [
]
みささん

スゴイ

さん


さん

ゆさん

ありがとうございますm(__)m昨日は急遽予定が入って更新できませんでした

ゆさんブクマとかまで…
ありがとうございます

:07/05/05 11:16
:SH901iS
:☆☆☆
#149 [
]
>>142から
「でも…」
「志乃くんは違うんですか?」
「………え?」
「自分にとって邪魔な人間は、消えてほしいと思いませんか」
「……………」
俺にとって
邪魔な人間………
:07/05/05 11:18
:SH901iS
:☆☆☆
#150 [
]
「俺…は………」
「はい」
「コウが…」
「…はい」
「邪魔やっ……た……」
「……はい」
「でもほんまに消えてほしいなんて思わへん!」
「………当たり前です。思っているならば僕が志乃くんを消しますよ」
ほんまにしそう…
:07/05/05 11:21
:SH901iS
:☆☆☆
#151 [
]
「でもさ、なんでりえはお前の義父母を殺したん?その前にりえって死んだんやろ?それにりえは事故やって思ってたんやないの?怨みとかちゃうよな?」
「…恋愛経験の浅い志乃くんにはわからないでしょうが愛情が憎しみに変わる事もあるんですよ。つまり」
「ちょい待てい」
:07/05/05 11:25
:SH901iS
:☆☆☆
#152 [
]
「なんですか」
「恋愛経験の浅い、というくだりは別にいらんのちゃうん」
「図星を当てられて悔しいんですか」
あー悔しいさ!!
「けっ」
「志乃くん話が進みませんのでしばらく黙ってて下さい」
どーもすんませんでした!
「どーぞ話して下さい」
:07/05/05 11:27
:SH901iS
:☆☆☆
#153 [
]
コウの説明したのは
こんな内容だった。
りえが16歳の時
尚人(コウの義父)と出会いりえは一目ぼれをしたが
尚人には妻がいた。
それでも関係ない、と
りえは不倫を選んだ。
17歳になり、りえは妊娠が発覚した。
「りえさん、なぜあなたは流産したのですか」
:07/05/05 16:02
:SH901iS
:☆☆☆
#154 [
]
「…………」
「答えたくないのなら僕が代わりに答えましょうか」
コウは俯くりえを横目で見、腕を組んだ。
「あなたは義父に暴行を受けていた。そうですね?」
「なっ……!!」
暴行!?
「僕の義父はすぐに手をあげますから」
:07/05/05 16:06
:SH901iS
:☆☆☆
#155 [
]
「見て下さい」
ふいにコウはティーシャツをぺろりとめくった。
おーおー
腹筋われてんな〜って…
「それって…」
「プールでは気付かなかったようですね」
コウはフッと笑い、お腹をさすった。
コウの右の脇腹にはたくさんの根性焼の痕があった
「義父にやられました」
:07/05/05 16:09
:SH901iS
:☆☆☆
#156 [
]
「……………」
…虐待…されてた…
って事か?
「僕の話は置いといて、りえさんの妊娠がわかった時義父はあなたに暴行を与えた。それで流産した。間違いありませんね?」
「……………」
りえは黙って涙を流した。
:07/05/05 16:13
:SH901iS
:☆☆☆
#157 [
]
「義父は妊娠の事から、りえさんの事がだんだんと邪魔になってきたんです。ちょうどその頃、義母も妊娠をしました」
「え!?じゃあ、その子供は?」
「…………」
コウは俺に背を向けた。
その後小さな、
本当に小さな声で呟いた
「僕が殺しました」
:07/05/05 16:18
:SH901iS
:☆☆☆
#158 [
]
【第18章 過去】
……今…なんて?
「コウ…?」
俺は震えた声でコウを呼び掛けた。
「弟でした。本当にかわいらしい…」
コウは背を向けながら
親指の爪を噛んだ。
「しかし僕は…弟を憎んで……」
「?」
コウはフッと笑ったような息をもらした。
「ああ、憎んでいたんですね僕は。彼を」
:07/05/05 16:24
:SH901iS
:☆☆☆
#159 [我輩は匿名である]
更新待ってます
:07/05/06 00:14
:SH903i
:ZYObUyyU
#160 [
]
匿名さん

ありがとうございます

:07/05/06 00:47
:SH901iS
:☆☆☆
#161 [
]
「憎んで…?」
「はい。その話はまた…」
「また今度とかはなし。今全部聞かして」
俺の強気な発言に
コウはびっくりしたように振り返り目をまんまるにした。
「俺はコウの事全部知りたい」
:07/05/06 00:48
:SH901iS
:☆☆☆
#162 [
]
「…全部…ですか」
「おー、全部」
「…………」
「…………」
「志乃くん…」
「なに」
「僕に惚れたとかはやめて下さいね」
誰が惚れますか!!
「惚れんから聞かして」
:07/05/06 00:50
:SH901iS
:☆☆☆
#163 [
]
コウは少し俯き、
少し考えてから
わかりました、と話した
「まずりえさんの話を解決してからにしたいのですがいいですか」
「…わかった」
俺の答えにコウはフッと笑みをもらし、りえを見た。
「今からりえさんも知らなかった過去を話します。覚悟はいいかな?」
また笑っていいとも!?
:07/05/06 00:53
:SH901iS
:☆☆☆
#164 [
]
「……………」
「りえさん」
「……………」
「りえさん覚悟は」
「…わかった」
「覚悟はいいかな?」
「……わかった」
「そんな答えでは話せません。覚悟はいいかな?」
「……………………」
りえは長い沈黙のあと、ようやく いいとも と答えた
「では話しましょう」
:07/05/06 00:55
:SH901iS
:☆☆☆
#165 [
]
「義母の妊娠がわかった時義父はとても喜びました。が、喜べないたったひとつの原因は、りえさん。あなたでした」
「…それって」
「はい、志乃くん?」
「喜べへんのは流産したりえに悪い…からか?」
「いえ、違います」
:07/05/06 00:58
:SH901iS
:☆☆☆
#166 [
]
コウはりえを凝視し、
りえは目線をそらした。
「りえさんの存在自体が、これから子を授かる義父にとって邪魔でしかなくなってしまったんです」
「…なんで…?」
「義父が今までりえさんに注いでいた愛情…仮に愛情があったとしたならば、ですが。それが全て我が子に注がれる。つまり」
:07/05/06 01:02
:SH901iS
:☆☆☆
#167 [
]
「りえへの愛情がなくなっ…た……?」
コウは俺を見て頷いた
「その通りです」
その後コウはオレンジジュースを口に含みながら淡々と話し続けた。
長いので略します。
:07/05/06 01:05
:SH901iS
:☆☆☆
#168 [
]
語り手は俺。柏木志乃。
りえに嫌気がさした尚人(コウの義父)は、りえとの連絡を一切とらなくなった。が、りえは尚人を愛していた故、一方的に連絡をしてきたり会いにきたりしていたらしい。
尚人は完璧主義者故、りえとの関わりは一切他人にばれていなかった。
「そこを、義父は利用したんです」
:07/05/06 01:10
:SH901iS
:☆☆☆
#169 [
]
再度語り手。柏木志乃。
尚人は事故に見せ掛け、
りえを殺そうと計画をした。それはもう念密に。
計画殺人よりも事故の方が罪が軽い。だが尚人には事故に見せ掛けなければならないもう一つの理由があった。
「…それは……?」
「義父にも僕達同様……いえ、僕同様に霊が見える能力がありましたから」
:07/05/06 01:17
:SH901iS
:☆☆☆
#170 [
]
「なんで言い直すん?」
「志乃くんより…僕の方が霊能力が高いです。志乃くんには見えなくとも僕に見えている霊は多々ありますから」
コウは目線を窓に向けた
「…何かおるん…?」
「いえ、何も」
ほな意味ありげに窓見るな!!!
:07/05/06 01:19
:SH901iS
:☆☆☆
#171 [
ミルキー
]
:07/05/06 10:11
:N701i
:dd03RjNM
#172 [まなと]
やった

追い付いた

むちゃくちゃおもしろいから友達にも教えるたし

:07/05/06 22:47
:910SH
:RHMz7gLM
#173 [まなと]
↑失敗ありH

:07/05/06 22:49
:910SH
:RHMz7gLM
#174 [
]
ミルキーさん

アンカーありがとうございます

まなとさん

ありがとうございます

友達にも教えてくれるとか…ありがたいです

:07/05/07 03:15
:SH901iS
:☆☆☆
#175 [
]
>>170から続き
「志乃くん、霊は人間の心理…人間の心の中までは覗く事ができませんよね」
「……………」
そんなん霊になった事ないからわからんけど。
「義父は霊能力があった。ですからりえさんの死後も義父はりえさんが霊になり自分の傍に憑く、とわかっていたんです」
:07/05/07 03:18
:SH901iS
:☆☆☆
#176 [
]
「だから事故に見せ掛ける必要があった…?」
「それもあります」
「それも?」
「義父の能力は特殊です。以前僕は志乃くんに、霊は人に手を出せない、そう言いましたよね」
「…言ってたけど」
「義父ほどの能力を持てば、それができるんです」
:07/05/07 03:21
:SH901iS
:☆☆☆
#177 [
]
「………………」
意味不明。
コウは俺のなんとも微妙な顔つきを見て、フッと微笑んだ。
「義父はりえさんとの交際中、ある実験をしていました」
「…実験?」
「ええ、…霊に人を殺せるのか、という実験です」
:07/05/07 03:23
:SH901iS
:☆☆☆
#178 [
]
「なんじゃそれ」
「僕にもその辺はわかりませんが、結局実験は何の成果も得られず…もしくは、義父自身が実験をしなかったのかもしれません。ですがその実験内容を、ある時りえさんは見てしまった」
「…じゃあ…まさか」
「はい、りえさんはその実験を試し、義父母を殺害したんです」
:07/05/07 03:26
:SH901iS
:☆☆☆
#179 [
]
「その実験内容って?」
「それは僕も知りません。りえさん教えてもらえますか」
「……………」
りえは俯き黙っていた。
「…まぁ、忘れてしまったんでしょう…もしくは」
コウはオレンジジュースを一口飲んだ。
「実験内容が、人に乗り移る方法だったのか」
:07/05/07 03:28
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:☆☆☆
#180 [
]
「いい加減にしやがれ!!てめぇは全部知ってんだろ!!あたしが尚人をどうやって…どんな気持ちで殺したのかを!!!」
突然りえがコウに向かってでかい声で怒鳴り、俺はびっくりして目を見開いた
「どんな気持ちか…そんな事知りません。僕は他人の気持ちなどわかりませんから」
:07/05/07 03:32
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:☆☆☆
#181 [
]
「…てめえ……」
「なんですか?また誰かに乗り移るつもりですか」
コウは椅子に乗りくるくる回りながらニヤリと笑って見せた。
「あなたはここに存在してはいけない者です。成仏して下さい。もちろん」
コウは一枚の紙切れをポケットから出した。
:07/05/07 03:35
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#182 [
]
コウはその紙切れを
りえの顔の前でぴらぴらと揺らした。
「……なんだ……?」
りえは怪訝な顔でその紙切れを見る。
俺も紙切れを覗きこんだ
「……伊豆…?」
紙切れはコウの別荘のある伊豆の地図だった。
ある部分に赤い丸がついている。
「こちらに探し物…あなたの右足があります」
:07/05/07 03:38
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#183 [
]
伊豆に……
コウの別荘の近くに…
りえの右足がある…?
りえはコウの手から地図をバッと奪った。
「本当か…?」
「はい、本当です。ですから思い残す事はないでしょう?成仏しなさい」
コウは腕を組み直し、微笑みながら言った。
:07/05/07 03:41
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#184 [
]
「ここに…あたしの右足が……」
りえは紙切れを見ながら
ぶつぶつと呟いている。
…こいつ大丈夫か?
「おいりえ」
「……くる……」
「え?なんて?」
「探してくる」
それだけ言い残し、りえは窓の外へ飛んでいった。
:07/05/08 01:54
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#185 [
]
「…さっぱりわからん…」
「わかりませんか」
「わかりません」
コウはため息をついた
「志乃くん、あなた結構馬鹿ですね」
馬鹿ですけど!?
「りえさんはただ右足を探したいがために下界に残っていただけです」
:07/05/08 01:56
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#186 [
]
「ほななんでその右足のありかをお前が知ってんねん」
「僕はなんでも知ってますから」
「……………」
「……………」
「……………」
「なんですかそんな目で見るのやめて下さい」
:07/05/08 01:58
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#187 [
]
「なんかあっさり解決しすぎなんですけど」
「当たり前です」
「……………」
「志乃くん、下界にさまよう霊の未練は、案外しょうもないんですよ」
しょうもないて!!
「それに僕にはどうしても早く解決しなくてはいけない理由がありましたので」
:07/05/08 02:00
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#188 [
]
「……理由て?」
「今日、夕方から合コンがあるんですよ」
今、な ん て ?
「志乃くんも行きます?」
「……………」
「美女が揃ってますが」
「行きますけど!!」
その前にさぁ…
「お前の話聞かせて」
:07/05/08 02:02
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#189 [
]
「僕の?」
「お前の」
「僕の…」
「お前の!」
「…僕の……」
ええいしつこい!!
「お前の事聞かせえ!!」
「……………」
「……………」
:07/05/08 02:05
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#190 [
]
「僕の過去を、ですか」
「そーです」
「たいした事ないですよ」
「聞かせて」
「……………」
コウは俯き親指を噛み、しばらくしてから口を開いた
「僕は幼い頃、義弟を殺した。ただそれだけです」
:07/05/08 02:07
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#191 [
]
「……なんで」
「先程言った通りです。憎んでいたから、です」
「だからなんで」
「………………」
「………………」
「…なぜ…でしょうね」
コウは悲しげに微笑んだ。
:07/05/08 02:09
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#192 [
]
「僕が義父母にひきとられたのは僕が5歳の時でした。その時、義父母にも僕と同じ5歳の子供がいました。ただ、僕の方が二ヵ月ほど先に産まれたので僕が兄、と呼ばれていました」
「……………」
「義父母は僕を引き取ったすぐ何ヵ月かは、とても優しかった。弟も、僕を本当の兄のように慕ってくれていました。ですが」
:07/05/08 02:13
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#193 [
]
コウは眉間にしわを寄せ、たばこに火をつけた。
「だんだんと…義父母は僕を人形としか見なくなってしまった」
…言ってたな…。
「僕は産まれつき頭が良すぎました」
頭えーのって産まれつきとかなんか?
「その頭の良さが、義父母は気に入らなかったんでしょう」
:07/05/08 02:17
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#194 [
]
「弟は…産まれながら能に問題がありました」
「問題…?」
「はい、知的障害です。………志乃くん」
ふいにコウが煙を吐きながら俺を見た。
「志乃くんはどうします?我が子よりも養子にした子の方が優れていたならば」
:07/05/08 02:21
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#195 [
]
「……わからん」
「そうですか、僕ならば…憎むでしょうね…」
「誰を?」
「養子…いえ……我が子の運命を」
「……………」
「だから殺してあげたんです、僕が」
コウはニヤリと笑った。
:07/05/08 02:23
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#196 [
]
「どうしました?」
コウは俺を見て、
震えていますよ、と続けた
俺は自分でもわかるくらい震えていた。
怖い
怖い…
怖い………?
……誰が?
「僕が怖いんですか」
:07/05/08 02:25
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#197 [
]
「……………」
「僕は弟が憎くてたまらなかった。義父母は、知的障害の弟より優れた、僕を憎んで…僕を人間として扱ってはくれなかった…だから僕は弟を殺した。弟がいなくなれば僕は愛されると」
「ちゃうやろ!!!」
:07/05/08 02:28
:SH901iS
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#198 [
]
「お前は殺してへん…お前弟を殺してへんやろ!」
「……なぜです」
「………わかる」
「なぜ」
「お前憎くて殺したゆーたやろ?」
「はい、憎かったです」
「ほんならなんで…」
俺は目頭が熱くなった。
「何でお前泣いてるん…」
:07/05/08 02:30
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#199 [
]
コウは
涙を流していた。
「…なんで殺したとか嘘つくん……」
「…僕は………」
コウは窓を見つめた。
「やめ…て下さい……」
「…コウ?」
「そんな目で…見ないで下さい……」
「コウ!?」
:07/05/08 02:33
:SH901iS
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#200 [
]
コウは窓に目を向けながら頭をかかえた。
「僕は…………」
「コウ?どしたん?」
俺はコウの目線を追い、窓の外を見た。
「……?」
何も見えない。が、
コウは明らかに何かを見ている。
「許して下さい……」
:07/05/08 02:35
:SH901iS
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