きみを送るA
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#271 []
いじめ………

「いや…ない……」

「……………」

まさか

「もしかして…」

「うん。兄はいじめにあってた。中学生の時にね」

⏰:07/05/15 03:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#272 []
「そんな………」

俺は言葉を失った。

コウの過去が
これほどまで悲惨だとは思っていなかった。

両親に捨てられ
弟も助けられず
義父母も殺害され
そのうえいじめだと…?

「志乃さん知ってた?兄が一度自殺未遂をした事を」

⏰:07/05/15 03:42 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#273 []
自殺未遂…

「コウ…が……?」

「やっぱり知らないんだね。兄は中学の頃、自殺未遂をした。手首を切ったんだ。その傷見た事ない?」

「…いや……」

⏰:07/05/15 03:45 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#274 []
そんな傷…
見た事ない…。
原因は…自殺未遂の原因…

「原因は?」

俺の問いに
旬は眉間にしわを寄せた。そして一言、悔しそうに
本当に悔しそうな表情で言った。

「僕の幻影」

⏰:07/05/15 03:47 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#275 []
「…え……」

「もちろん僕には本当の原因はわかんないよ。僕は兄じゃないからね」

こーゆー言い方は
コウに似てるな。

「原因は色々とあったと思うよ。いじめだとか、父母の事だとか。でもね…」

旬は唇をキュッと結んだ

「でも…?」

「手首を切る直前に兄は言った。《旬、僕が死ねば許してくれますか》って」

⏰:07/05/15 03:50 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#276 []
「兄は僕が死んでから毎日、毎日、僕に謝り続けてるんだ。今でも…」

「でもきみはコウを憎んでへんねやろ?」

俺の問いに旬は
ニッコリ微笑んだ。

「憎んでないよ。僕は兄が大好きだから」

「じゃあ…コウに姿を見せたら…」

「見えないんだよ」

⏰:07/05/15 10:11 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#277 []
「え?」

「兄には見えないんだよ」

「なんで…?」

「志乃さん聞いたでしょ?僕が死んだ時兄は僕が《どうして助けてくれなかったの?》って言ってたって」

「うん」

「それは既に兄が造った僕の幻影だ」

⏰:07/05/15 10:13 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#278 []
つまり

コウは幻影の方を旬だと思い込み

本当の旬を拒んでいる?

「……………」

「志乃さんには難しい話だったかな?」

旬は俺を見てフフッと笑った。

こ…この兄弟…

二人して俺を馬鹿にしてんのか!?

⏰:07/05/15 10:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#279 []
「わかりますー」

いや、ほんまは頭ん中がぐちゃぐちゃやけど。

「無理しないでね」

こ…こやつ…

話し方はコウとは少し違うが生きていたら間違いなくコウ2号だ。

「兄の部屋に移動しよう」

⏰:07/05/15 18:24 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#280 []
「コウは?」

旬はチラリと時計を見て、まだ時間はあるから
と言った。

「なんの時間よ?」

「時がくればわかる」

…か……かっこ…

「この台詞かっこよすぎたかな」

かっこよすぎ!!
きみ小学生のままだよね?

⏰:07/05/15 18:27 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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