【Devils×Night】
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#171 [オッズ]
紙を取り出して広げる。
『いただきます。0』
0……。
0になんて絶対ならない。
私はリリーを壊して、キジに家族を助けてもらう。
4になるんだ。
唯一気掛かりなのは、文字がとても上手くなっていたことだ。
リリーは予想以上に進化しているんじゃないか?
私は易々と殺されるのではないか?
……そんなこと考えてもしょうがない。
私は手紙を破り捨て、家に入った。
:07/05/27 13:51
:N700i
:☆☆☆
#172 [オッズ]
―――――――――…
PM.11:50
12時まで後少し。
昨日は私の隣には優太が居た。
私はボーッとそんなことを考えていた。
心臓は物凄い勢いで脈打っていたが、頭は空っぽだった。
右手には包丁を持ち、左手にはネックレスを持つ。
大丈夫……。
リリーは道具をうまく使えない。
リリーは私に触れない。
私は殺されない。
:07/05/27 13:57
:N700i
:☆☆☆
#173 [オッズ]
……あれ?
私はふと思い出した。
私と優太がリリーと戦ったとき……私、リリーに腕を叩かれなかったっけ?
叩かれた……。
なんで?!
私に触れないんだよね?
でもほんの一瞬触られただけだし。
どうなってるの?
その時、時計の針が12時をさした。
来る……。
私は自分の部屋のドアを見つめる。
:07/05/27 14:02
:N700i
:☆☆☆
#174 [オッズ]
ガッシャーン!
ひどい騒音と共に、私の背後にあった窓が割れた。
ガラスの破片が飛び散る。
私は咄嗟に振り替えった。
「リリー……」
リリーは窓からするりと私の部屋に入ってきた。
リリーの外見は更に変貌していた。
人形だった部分が減り、人間の肌の部分が大半をしめている。
リリーは人間になろうとしてるんだ……。
:07/05/27 14:10
:N700i
:☆☆☆
#175 [オッズ]
なんてグロテスクなんだろう。
『なんで私の名前……。……匂う……』
リリーはすぐにでも飛び掛かってきそうな姿勢だったが、ぴたりと動きを止めて呟いた。
匂う……?
『あの人の……匂いがする……あの人の……』
あの人ってキジのことだ。
リリーのガラスの瞳がキラリと光る。
『あんた……あの人に何をしたの?!』
「はっ?!」
:07/05/27 14:24
:N700i
:☆☆☆
#176 [オッズ]
何言っちゃってるの?
私が言葉を発する間もなく、リリーが飛び掛かってきた。
「キャッ」
私は小さな悲鳴をあげて、ネックレスを守るようにリリーから背を向けた。
右腕に痛みがはしる。
思わず握っていた包丁を手放してしまった。
再び私は手を叩かれたのだ。
キジの嘘つき!
フツウに触られちゃってるんですけと!
:07/05/27 14:29
:N700i
:☆☆☆
#177 [オッズ]
私は落としてしまった包丁を拾おうとしたが、リリーが先に拾い上げてしまった。
リリーは不器用そうに、包丁を両手で握る。
「ひゃぁ……」
恐怖で声が漏れてしまった。
『キャハハ!』
リリーが甲高い笑い声をあげる。
口が張り裂け、ボロボロと皮膚が剥がれ落ちた。
『あんたももう終わりよ』
リリーは囁くように言うと、私に襲い掛かった。
:07/05/27 14:36
:N700i
:☆☆☆
#178 [オッズ]
もうダメだ。
もう助からないよ……。
お父さん、お母さん、優太、本当にごめんね。
こんなやつに殺されるなんて悔しい。
私はネックレスだけはしっかりと握り締め、かがみこんだ。
あんな女にネックレスは渡さない。
私は包丁でズタズタにされる覚悟をした。
「ニャア!」
私の悲鳴の代わりに、猫の唸り声が部屋中に響いた。
:07/05/27 14:41
:N700i
:☆☆☆
#179 [オッズ]
私は顔をあげた。
一匹の真っ赤な猫がリリーに飛び掛かっていた。
リリーが慌てて包丁を振り回している。
「うそ……。トラ……?」
なんで……?
なんでトラがここに居るの?
包丁が猫の体を掠める。
トラの体から血が流れた。
「トラッ!!」
トラは私の呼び声に答えるかのように、叫び声をあげるとリリーを押し倒した。
:07/05/27 14:49
:N700i
:☆☆☆
#180 [オッズ]
トラは『今だ』というように私の顔を見る。
私はリリーに向かって走りだした。
ガラスの破片が、グサグサと足の裏に突き刺さっていくが、気にしてなんかいられない。
『やめてぇー!!』
耳を塞ぎたくなるほどの絶叫。
リリーの目からは真っ赤な涙が流れている。
そして、
私はリリーの首にネックレスをかけた―――…。
:07/05/27 14:55
:N700i
:☆☆☆
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