【Devils×Night】
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#21 [オッズ]
「ふぅん」

私は手紙をテーブルから引ったくるようにして取り、読んだ。

手紙には
『いただきます。3』
と、書かれていた。

何コレ?
意味がわかんないし。

字はとても汚くて、つい最近に字を覚えたといった様子。

「私は特になんとも思わないんだけど……」

お母さんはそう言ってお父さんの方を横目で見た。

⏰:07/04/30 16:16 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#22 [オッズ]
「私だって何の意味もない悪戯だと思ったさ。
ただ……すごく嫌な予感がするんだ」

お父さんはそう言って頭をポリポリとかいた。

お父さんの予感はよくあたる……。
そのことはみんなわかっている。
だから、お母さんと優太まで恐がっているのだ。

「僕……恐いな」

優太がつぶやいた。

優太はまだ小学生だ。
父親が不安がっていたら、恐がるのも当然。

⏰:07/04/30 16:21 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#23 [オッズ]
「お父さん、恐がらせないでくださいよ!」

お母さんが優太の頭を撫でながら言った。

「ハハ、悪い悪い」

お父さんはあからさまに元気よく答える。

私は手に持っていた手紙をテーブルに戻した。

「どういう意味だろうね。
いただきます……に数字の3……」

私は指を三本たてた。

「3って何かあったっけ?
うちは4人家族だし……」

⏰:07/04/30 16:26 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#24 [オッズ]
「この話はよしましょ。
悪戯に意味なんてあるわけないじゃない」

お母さんはピシャリとそう言った。

「……うん」
私は何かひらめきかけていたので、腑に落ちなかったが、考えるのはやめることにした。


…――そしてこの話はこのまま終わりになった。

私たち家族は誰も思いもしなかった。

この手紙がどんな意味を持っていたのか。

どんな恐ろしいことを招くことになるのかを――…。

⏰:07/04/30 16:31 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#25 [オッズ]
―――――――――…

次の日の朝、お父さんは姿を消していた。


私が朝起きて、リビングに下りていくとお母さんが優太を抱き締めながら目を赤くしていた。

「お母さん?!どうしたのよ?何かあった?」

私は事態が把握できずに何気なく聞いた。

「お父さんがいなくなってたのよ!」

お母さんはヒステリックに叫んだ。

⏰:07/04/30 19:16 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#26 [オッズ]
「朝起きたらお父さんのベッドが空になってて……でもお父さんの物は何もなくなってないのよ?!
靴だってあるのよ……」

お母さんはそう言って黙り込んでしまった。
今にも泣きだしそうだ。

優太もお母さんと同じような表情。

お母さん……。

私はかける言葉がみつからなかった。
お父さんにかぎって無断で家を空けることはない。

絶対になにかあったんだ。

昨日の手紙が頭を過る。

⏰:07/04/30 19:37 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#27 [オッズ]
私はとりあえず両親の寝室に行った。

ここでお父さんとお母さんは眠る。

私はお父さんのベッドを隅々まで調べたが特に異常は見当たらなかった。

……ん?
なんだ?
何か落ちてる……。

私が途方に暮れて寝室をさまよっていると、お父さんのベッドの近くの床に、何か落ちていることに気付いた。

私はそれを拾い上げた。

何だろうコレ……?

⏰:07/04/30 20:07 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#28 [オッズ]
しばらく私はそれが何であるかわからなかった。

私が拾ったそれは手の爪程の大きさしかなく、なんだかフニャフニャしていて肌ざわりがいい。
肌色をしているが、ところどころ赤黒く染まっている。

長い間、それを指で転がしていた。

その間、これがなんなのかを考える。

そして私の頭の中に、ある一つの答えが浮かんだ。

うそ……っ!
まさか……そんなはずないよね……。

⏰:07/04/30 20:14 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#29 [オッズ]
だけど、見れば見るほど、私の指を転がるそれは、
お父さんの耳たぶにしか見えなかった……。

「……耳たぶ……」

私は無意識のうちにそう口走っていた。

自分で言って自分で恐くなっていた。
ありえないと思う反面、絶対にそうだという確信もあった。

これは果たして本当にお父さんの耳たぶなのか?

数十分間、私は耳たぶらしきものを睨み続けた。

私はふとあることを思い出して、寝室を飛び出すと洗面所に駆け込んだ。

⏰:07/04/30 20:20 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#30 [オッズ]
そして、洗面台で耳たぶらしきものをきれいに洗う。

赤黒いものは簡単に落ちていった。

もしこれが耳たぶだったら、この赤黒いのは血なんだろうな……。

私は平常心を保とうと必死だった。

赤黒い模様を完璧に落とすと、黒い点のようなものが出てきた。

「……嘘……」

⏰:07/04/30 20:52 📱:N700i 🆔:☆☆☆


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