新☆きらきら
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#827 [向日葵]
友姫「……あ。えと……。」

離そうとしても離れなかった。それどころか指先にさらに力が入っていく。

すると……

珊瑚「何してるんだ。」

穏やかな口調で私の指を離した。

離れた瞬間、どうしてか胸の奥がキンッと詰まった。

『何ショック受けてるんだろう私……。』

珊瑚君がカートをカラカラ押す横で私はとぼとぼ歩いた。
すぐ横にいるこの人は今や知らない他人の人。

⏰:07/07/02 17:02 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#828 [向日葵]
見えない大きな溝がいつの間にか出来てしまったんだ。

珊瑚「友姫。何が食べたい?」

ハッと顔をあげて考える。

友姫「え、えと、……。あ、じゃあタラコスパゲティ。」

珊瑚「了解。」

微笑んだ珊瑚君を見てなんだかホッとした。
緊張が少しほぐれる。

タラコスパゲティにいる材料を買ってから私達はデパートを後にした。

⏰:07/07/02 17:05 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#829 [向日葵]
珊瑚「タクシーまた拾うか。」

友姫「ウン。あ、荷物一つ持つ」

カシャン

何かが落ちた。

珊瑚「携帯、落としたぞ。」

友姫「あ、ホントだ……。?」

携帯の裏に何か貼ってある。プリクラ?

そこに写っていたのは幸せそうに笑う私と今私の隣にいる珊瑚君がいた。

私はそれをじっと見つめてから珊瑚君を見つめた。

なんとも言えない複雑な表情を珊瑚君は浮かべていた。

⏰:07/07/02 17:08 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#830 [向日葵]
珊瑚「……やっぱり歩いて帰るか。」

きびすを返してまた先に歩いて行ってしまった珊瑚君。
私は小走りで珊瑚君の隣についた。
記憶上に無い笑顔が貼られた携帯を握り締めて。

――――……

あの日から丁度1週間経った。
私の記憶の欠片はまだバラバラになったままだった。

それでも珊瑚君のお母さんや弟の汰樹君。
それに珊瑚君は優しく接してくれていた。

⏰:07/07/02 17:12 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#831 [向日葵]
それが逆に私の苦になっていった。

自分は何もあげれないのに優しさをくれり皆に申し訳なかった。

時折、病院に1回来たフワフワ少女とさわやかな男の子、優等生っぽい男の子が私を訪ねに来てくれた。

でもフワフワ少女は何かに堪えれなくなったかの様に度々居間を出て、それをさわやかな男の子が追って行った。

・・・・・・・・・・・・

暁「佳苗。泣くなよ……。」

佳苗「分かってるの……。でも……。」

⏰:07/07/02 17:17 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#832 [向日葵]
佳苗は悲しんでいた。

無関心な目を向ける友姫。

でもそれ以上に虚ろになってしまった珊瑚を見るのが辛かったのだ。

暁「これからこんなのが続くんだ……。だから頑張んないと。」

そう言って暁は佳苗を抱き締めた。

・・・・・・・・・・・・・

夜。

私は部屋の暗闇に包まれた天井を見つめていた。

隣では既に寝てしまった結女がスゥスゥ言ってる。

⏰:07/07/02 17:20 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#833 [向日葵]
眠れない。
ううん違う。
眠りたくない。

今眠れば良くない夢を見そうで怖い。

しかし意に反して瞼が閉じて行く。
闘ってみるものの強制的に視界を闇が包んでいった。
――――
―――――……

真っ白な空間。
私は……どうなっているんだろう……。

『あ……誰かいる。』

知ってる。あれは

友姫「珊瑚君…。」

⏰:07/07/02 17:27 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#834 [向日葵]
―ワスレタクナイ―
何を?

―アノ穏ヤカナ低イ声―
何で?

―大好キナノ―
誰が?

―……君―
え?

すると突然。

キィィィィィ・・・・ン

耳鳴りの様な音が脳に響く。

友姫「ぅあぁ……っ!やだ……っ!!」

知ってるこの夢。
前も見た事があるの。

それは…………いつ?

⏰:07/07/02 17:31 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#835 [向日葵]
―――ご君。

泣いてる。

――さ…ご君。
何を言ってるの?

泣いてるのは誰?

――――珊瑚君っ!!

私っ?!

キィィィィィィィ・・ン

音が更にきつくなる。

友姫「あ゛ぁっ!!あぁぁぁっ!!」

耳を塞ぐ様にして頭を抑える。
突き刺す様な痛みに襲われる。

⏰:07/07/02 17:34 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#836 [向日葵]
―――
――――……

友姫「はぁっ!!」

目をバッと開く。
でもまだ視界は闇。

いやでも天井が見える。

友姫「はぁっ!はぁっ!」
無意味に息があがる。
でも止める事が出来ない。痛みの余韻が残ってるのか頭が重い気がする。

起き上がってベッドを出る。

『水でも飲もう……。』

⏰:07/07/02 17:38 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


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