新☆きらきら
最新 最初 🆕
#1 [向日葵]
きらきらの続編です(〇>∀<)
初めての方はこちらからどうぞ
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/3400/f
相変わらず未熟ですが、温かく見守ってください
荒らしはご勘弁を
ではどうぞ(´∀`人)

⏰:07/05/07 18:26 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#2 [向日葵]
また新しい季節が始まる。

いつもの学び舎でさえ、ドキドキする。

新しいクラス。
新しい生活。

変わらないのはいつも微笑む君達。

⏰:07/05/07 18:28 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#3 [向日葵]
いつもの靴箱に行こうとした私は途中で気づき、新しい靴箱へ向かう。

3年生になってもうすぐ1週間。早くなれなきゃ……。

靴箱に自分の名前が貼ってある。

「東雲 友姫」

これこそが私の名前だ。

「おっはよう!!」

友姫「あ。おはよう。」

元気よく挨拶してきたこの子は友達の真野 秋帆。

⏰:07/05/07 18:33 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#4 [向日葵]
秋帆「今日提出の国語プリントやったー?」

友姫「ウン。」

秋帆「お願い見してー!!」

必死に頼む秋帆に私はいいよと答える。

秋帆は嬉しそうにやったぁと喜んだ。
そして私達は一緒にクラスへ向かった。

⏰:07/05/07 18:43 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#5 [向日葵]
ガラガラガラ

「あ、おはよう。」

秋帆「りっつー!!おはよー!!」

「朝からうるさい…。2人共…。」

一見クールそうなこの子。この子も私達の友達。
石垣 律。

友姫「あぁ。千歳君もいたの。」

「友姫ちゃんそりゃないでしょー!」

千歳君は律の彼氏で、最初は嫌な人だったけど今はいい人になりました。

⏰:07/05/07 18:47 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#6 [向日葵]
「「おはよー!」」

友姫「あ、おはよー!」

2人仲良く来たのは白月暁君と宮川佳苗ちゃん。

ラブラブカップルです。

佳苗「あ、友姫ちゃん。珊瑚君が図書室で待ってるって!」

友姫「え?!ホント?ありがとう!」

私は教室を急ぎ足で去って行った。

秋帆「まったく…ラブラブはどっちだか……。」

皆首を縦に振る。

⏰:07/05/07 18:57 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#7 [向日葵]
だって急がなきゃ!

私の大切な人が呼んでるんだもん!!

ガラガラ

ドアを開けて少し行った本棚にその人はいた。

友姫「珊瑚君!」

呼ばれた本人は持っていた本を直し、こちらを向いて微笑む。

寛和 珊瑚君。
私の大好きな人です。

⏰:07/05/07 19:01 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#8 [向日葵]
**bP 新入生**



珊瑚「前のやつ、読めたか?」

友姫「あとすこーし。中々読む時間無くって…。」

珊瑚「じゃあ今日は図書室に来ずに帰るか。」

私はウン。と言って珊瑚君に少し近づく。

図書室は私達の溜り場。
私は2人でここにいる時間がたまらなく好き。

すると珊瑚君が頭をポンポンと叩く。
彼のある意味クセである。

私はこれが好き。

⏰:07/05/07 19:06 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#9 [向日葵]
珊瑚「そろそろ帰るか。」

友姫「ウン。」

珊瑚君は私の手を握る。
私も握り帰す。
そして仲良く帰るのだった。

ガラガラ ピシャン

――――

友姫達が帰った後、奧の本棚から人影が…。

2人の様子を見ていたらしい。

「…………友姫姉?」

⏰:07/05/07 19:09 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#10 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

ホームルームが終わり、クラスはガヤガヤ騒いでいた。

秋帆+3人、千歳君、白月君、佳苗ちゃんは私の国語プリントを急いで写す。

何を隠そう1時間目は国語なのだ。

珊瑚「お前らそれくらいやれよ……。」

千歳「ナイト様のんじゃないんだからいいじゃん!」
珊瑚「あーハイハイ…。」

私と律はみんなを苦笑いしながら見ていた。
するとクラスの女子の会話が耳に入る。

⏰:07/05/07 19:13 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#11 [向日葵]
**************
休憩します

⏰:07/05/07 19:13 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#12 [奈津歩]
おお
新☆きらきらだッ
無理しないで頑張ってね
応援してるからね

⏰:07/05/07 20:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#13 [向日葵]
奈津歩ちゃん
ありがとう

**************

「今年の1年男子。カッコイイ子とカワイイ子勢揃いらしいよー♪」

「知ってるー!なんかレベル高いんだよねー。」

『情報早いなぁ……』

と言うか大して興味は無い。2つ下のことまで知ろうとは思わないし。

2つ下……。と言えば……。

『あの子達どうしてるだろう……。』

⏰:07/05/07 23:43 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#14 [向日葵]
律「友姫。トイレ行かない?」

友姫「あ、ウン。いいよ。」

みんなは未だプリントに集中してるので律と私でトイレに向かった。

・・・・・・・・・・・・・

律がトイレ済むまで私は鏡の前で髪型と服装を整えていた。

するとまた女子の会話が聞こえてくる。

「さっきめちゃくちゃカワイイ子いたんだけどー!!」

「しかも男の子!!びっくりだよねー!!」

⏰:07/05/07 23:47 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#15 [向日葵]
どうやら今年の1年はそうとうな容姿の子達が揃っているらしい。

律「友姫おまたせ。」

タタタタタ

友姫「ううん。じゃ行こっか。」

タタタタタ

律「?なんか聞こえない?」

タタタタタ

友姫「……そーいえば…。」

どうやら誰かが走っているらしい。しかもその音はこっちへ向かってくる。

⏰:07/05/07 23:50 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#16 [向日葵]
それも2人ほどが走って来ている。

タタタタタタタ

「「友姫姉ちゃぁぁぁん!!!!」」

2人分の体重が私の背中に乗り、私は潰れた。

友姫「ぅぎゃあっ!!」

潰れながらに思う。

この声。この体当たりっぷり。……もしかして…。

友姫「結女(ゆめ)…?それに真貴(まき)?」

⏰:07/05/07 23:56 📱:SO903i 🆔:ig2tmRBQ


#17 [向日葵]
肩越しに振り向くと、ショートより長めの髪の毛をした女の子とやんちゃそうな笑顔の男の子がいた。

律「友姫!大丈夫?……ってか誰?」

結女「あ、ごめんなさい。私、東雲結女です。こっちは真貴。私達双子なんです!」

律「え?友姫。アンタ兄弟いたっけ。」

制服を整えて、埃をパンパンと払いながら私は首を横に振った。

友姫「私のイトコ。父さんの弟の子供なのよ。」

真貴「友姫姉久しぶり!」

⏰:07/05/08 00:03 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#18 [向日葵]
久しぶりと言おうとしたが、私はびっくりした。

友姫「真貴。アンタおっきくなったねー!!」

私と身長が変わらない。
前会った時は私の方が5センチくらい勝ってたのに。

真貴「男の成長甘くみんなよっ!」

友姫「アハハ!ゴメンゴメン。じゃあまたね。」

結女「えーもう行っちゃうの?」

そんなこと言ったって授業始まっちゃうし…。
困って律を見るも律は「助け求められても」と困惑していた。

⏰:07/05/08 00:08 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#19 [向日葵]
友姫「ま、また会いたくなったら3年の教室までおいで!私達はC組だから。」

真貴「マジで?やったね!!じゃあまたなぁっ!!結女行くぞ!」

結女「ウン!またね!!お姉ちゃん♪」

タタタタタタタ……

台風一過…。
あの子達は小さい頃から騒がしい。

「し、東雲さん……。」

後ろに女子の皆さんがじりっと寄っていた。

友姫「わわわ!……何?」

⏰:07/05/08 00:14 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#20 [向日葵]
「あの男の子紹介して!!」

大合唱。

友姫「…………え?」

・・・・・・・・・・・・・

秋帆「へー。友姫のイトコ。」

1時間目が無事終了し、さっきの出来事を皆に話していた。

女子の皆さんに聞くと、真貴は少し大きい八重歯を見せて笑う笑顔や、人に媚びず平等に接するのが人気となり、3年まで噂が広がっていた。
一方の結女も、少しホワーンとしている所がカワイイと男子に評判。

⏰:07/05/08 00:20 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#21 [向日葵]
トイレからの帰り何人かの男子に「あの子知り合い?」とか聞かれた。

千歳「へー1回見てみたいなぁ。友姫ちゃんと似てる?」

友姫「兄弟じゃないから似てることはないよ。」

しっかし2人共可愛くそしてかっこよくなっちゃって…。
姉気分の私は2人の成長が嬉しかった。

佳苗「あ、次移動だよー。行こっ!」

佳苗ちゃんの言葉に皆従い、私達は移動することにした。

⏰:07/05/08 00:25 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#22 [向日葵]
私は窓側の席。
外を見ればグラウンドが見える。

丁度何年生かが体育をやるみたいだ。
みんな初々しく体操服を着てるので1年生だと思う。
『結女達いるのかなぁ?』

すると

『あ、真貴だ!』

友達何人かと遊んでいる真貴を発見。
遠くで見ていても楽しそうだ。
見ていたて微笑ましい。

ペシペシ

珊瑚君にプリントで頭を叩かれた。

⏰:07/05/08 00:31 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#23 [向日葵]
**************
今日はここまでにします

感想よければこちらまで
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⏰:07/05/08 00:32 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#24 [向日葵]
珊瑚「プリント。早く取れ。」

友姫「あ、ゴメン!」

私はプリントを急いで取り、後ろへ回した。

次は英語の授業。
私と珊瑚君と佳苗ちゃんは同じクラス。

佳苗「何見てたの?」

隣が丁度佳苗ちゃんだ。

友姫「ん?さっき話したイトコがいてね。男の子の方。」

佳苗「珊瑚くーん。彼女さんが浮気してますよー。」

珊瑚「考え物だなぁ。」

⏰:07/05/08 11:20 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#25 [向日葵]
いやいや浮気って!!
弟の様なものじゃない!

私は一人っ子なので兄弟がいない。

だから結女と真貴は妹と弟が出来た気分で嬉しい。

先生が脱線して違う話をしている時、また外を見た。真貴は元気に走り回っていた。
するとふと、真貴がこちらを見た。

『へ?』

真貴と目が合う。
それをなんとなく避ける。

『え?だってあんな遠いトコから私が分かるわけないよね?』

⏰:07/05/08 11:24 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#26 [向日葵]
そしてもう一度外を見てみると、さっきの様にまた走り回っていた。

『……偶然よね。』

頭を先生に戻し、いつの間にか何か書いていた黒板の文字をノートに写した。

――――……

キーンコーンカーンコーン……

3・4時間目が過ぎお昼休み。

暁「どこど食べる〜?」

千歳「いつもの中庭でいいんじゃない?」

すると……あの音が聞こえた。

タタタタタタタ……

⏰:07/05/08 11:30 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#27 [向日葵]
真貴「友〜姫〜姉ぇぇぇぇっ!!」

ガバッ!

真貴がいきなり抱きついてきた。
身長が同じくらいと言えど、男の子なので体が退けぞる。

友姫「わっ!とと…。何?」

真貴「ひどくない?せっかく俺友姫姉見つけたのに友姫姉無視すんだもんよー。」

「あぁ。ゴメン」と言いたいのだが、真貴の少し離れた後ろに珊瑚君がオーラで怒っている。「離れろ」と。

⏰:07/05/08 11:34 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#28 [向日葵]
『あわわわわ……っ。』

真貴「友姫姉?」

友姫「ぇ?あ、あぁー…ゴメンネ!!今からご飯だからまた喋ろう!」

と言いそそくさと真貴から離れた。
そして皆の元に行き、中庭へと向かう。……が

珊瑚「俺ちょっと図書室よってから行く。先行ってて。」

暁「おぅ!わかった。」

そしてみんなゾロゾロと行く。しかし私はそこから動かない。

秋帆「友姫?」

友姫「……。ゴメン私も!」

⏰:07/05/08 11:38 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#29 [向日葵]
私は珊瑚君の後を追った。



ガラガラガラ……

開けたものの珊瑚君はいない。
……と言うことはあそこだろう。

本棚が集まっている所の更に奥に、滅多に人が入らない所がある。

そこは、私達の秘密の場所。

私はそこへ向かう。
そしてソローッと顔を覗かせてみると……やっぱりいた……。

友姫「さ…珊瑚君…。」

珊瑚「……ん?」

⏰:07/05/08 11:42 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#30 [向日葵]
友姫「あ、あの子は弟みたいなもんで、あっちも私を姉として慕ってるの!だからその…恋愛感情とかは……。」

しどろもどろ、身振り手振りで話すと、珊瑚君が私の手を引いた。

珊瑚「わかってる…。」

友姫「え?でも…」

珊瑚君は「だけど」と続けた。

珊瑚「大人ぶれるほど大人じゃないんだ……。」

そう言って片手で目許を覆う。そしてため息をついた。

⏰:07/05/08 11:47 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#31 [向日葵]
珊瑚「このままだったら友姫気にするだろ。だから気分落ち着かせてから行こうと思ったら……付いてくるし……。」

コツッとオデコを合わす。

『拗ねてたんだ…。』

友姫「ウン。付いて来たよ……。ダメだった?」

ちょっと意地悪してみる。

珊瑚「……いや。嬉しい。」

と目を細めて笑った。

意地悪した方がノックアウトさせられた。


『カワイすぎ……っ』

⏰:07/05/08 11:52 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#32 [向日葵]
やっぱり珊瑚君には負ける私だった。

私達はお弁当を持ったままだったので、飲食禁止だが内緒でそこで食べた。

窓を開けると爽やかな風が通り抜ける。

桜の時期も、もうすぐ終わりだ……。

―――……

真貴「友ー姫ぃー姉っ!!」

帰り際、また真貴が来た。来たらいいなんて言うもんじゃないなぁ……。

友姫「どーしたの?」

⏰:07/05/08 11:57 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#33 [向日葵]
真貴「一緒に帰ろう!!」

友姫「友達は?」

真貴「いーの!ね?帰ろう!!」

困った……。
真貴にばっかりかまってられないし……。

友姫「お姉ちゃんも友達がいるから。」

真貴「えー。いーじゃぁぁん。」

友姫「真貴。」

ここで甘やかしてはいけない。心を鬼にして私は真貴の名を真剣な顔で呼んだ。

真貴は拗ねて口を尖らせる。すると目線が後ろにいった。

⏰:07/05/08 12:03 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#34 [向日葵]
そして指を指す。

真貴「コイツがいるから?」

指した方を見てみる。
指されたのは珊瑚君だった。

友姫「?なんで?」

真貴「今朝コイツと図書室でイチャイチャしてるの見た!」

イ…イチャイチャって……。

そこへ結女がやって来た。
結女「ちょっと真貴ー!先に行かないでよー!!あ、友姫姉ちゃん!!」

友姫「結女ちょっと待っててね。真貴。珊瑚君もそうだけどみんないるからだよ。」

⏰:07/05/08 12:07 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#35 [向日葵]
すると真貴はうつ向き、手をグーに握り締めた。

真貴「……俺、友姫姉が好きなんだよ。」

友姫「私も好きよ。真貴も大事だけど皆も大事なの。分かってね?」

そう言って真貴の頭を撫でた。そして皆を促してその場を後にした。

結女「……真貴。何言って…。」

真貴「俺は本気なんだ!……子供扱いしやがって……。ぜってーアイツから奪ってやる。」

真貴の脳裏に浮かぶは珊瑚。真貴は打倒珊瑚に燃えるのだった。

⏰:07/05/08 12:11 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#36 [向日葵]
――……

千歳「いっやぁー…。告白されちゃったね友姫ちゃん。」

友姫「告白?まさかぁ!あれは姉として好きって言ってるんだよ?」

その時全員が友姫を見て、『あぁやっぱりこっち系(恋系)鈍いんだ。』と言う目で見た。

秋帆「ま、まぁ!友姫には珊瑚君いるしね!」

友姫「…?うん。」

友姫達の後ろで律が珊瑚の脇をこづいた。

律「アンタしっかりしなさいよ。」

珊瑚「分かってる。」

⏰:07/05/08 12:17 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#37 [向日葵]
***********
キリます

よければお願いします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/08 12:18 📱:SO903i 🆔:zpgV4QII


#38 []
また来たよ新きらきらぉもしろいぅち的には珊瑚クンが好きかな(Α)早く続きが読みたいな〜(>_<)次の更新楽しみにしてまぁ
上げときマス

⏰:07/05/08 23:40 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#39 [向日葵]
さん
いつもありがとうございます珊瑚好きですか珊瑚は嬉しいことに人気なんですついでに律も


――――……

皆とそれぞれ別れて、帰り道が一緒の私と珊瑚君は家と向かった。

珊瑚君はいつも通り私を家まで送ってくれる。

友姫「今日中に頑張って本読んじゃうね!」

珊瑚「あぁ。まぁゆっくりでいいけど。……それより、お前気をつけろよ。」

『?』

⏰:07/05/09 19:03 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#40 [向日葵]
友姫「気を…つけろって……何が?」

外ならまだ明るいし、何より珊瑚君がこうして送ってくれる。

なら何を気をつけろと言うのかが私にはわからなかった。

ハテナだらけの頭で私は珊瑚君の答えを待っていた。珊瑚君は無言で私を見つめて、何か言いたそうにしたがそれをため息と一緒にどこかへやってしまった。

そして私の頭をペシペシと叩く。

珊瑚「……まぁ、なんだ……。いいよ。」

⏰:07/05/09 19:07 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#41 [向日葵]
ますますハテナが増える私。そんな事を考えていると私の家に到着した。

友姫「いつもありがと!よく分かんないけど気をつけるよ!」

珊瑚「あぁ。また明日な。」

そして珊瑚君は帰って行く。

『ホントに何を気をつけるんだろう…。』

首を捻ながら私は家に入った。
「ただいま」のたの字で言葉が止まる。
見慣れない靴が2足。

ハテナが珊瑚君のと合わせてまた増える。

⏰:07/05/09 19:12 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#42 [向日葵]
母「あら?帰ってきたかしら。友姫ちゃん?帰って来たのー?」

居間から母さんの声。
私もそれに答える。

友姫「帰ったけど何ー?」
母「びっくりするお客さんが来てるわよー♪」

びっくり……?

別にびっくりなんかしないって。

私は靴を脱いで居間へ向かった。

⏰:07/05/09 19:15 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#43 [向日葵]
暖簾をくぐってすぐのテーブルを見ると、そこには

結女「あ、お姉ちゃん!」

真貴「遅かったねー。」

友姫「え?!2人共どうして…っ!」

2人は母さんが出したと思われるケーキを呑気に口に運んでいた。

すると母さんが2人の側に来て嬉しそうに笑っていた。

母「フフフ☆あのね、しばらくの間2人共ここに住むことになったの!」

微笑む母。
嬉しそうな2人。
呆然とする私。

⏰:07/05/09 23:00 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#44 [向日葵]
友姫「…………え?」

・・・・・・・・・・・・

珊瑚{……。}

只今珊瑚君と電話中。
さっきの出来事を話していた。

現在夜の8時。

友姫「珊瑚君?どうしたの……?」

珊瑚{いや。そうか。急だな。}

友姫「ウン。そうなんだよねー。」

そこで時計が気になりだした。
珊瑚君の家庭は母子家庭で、珊瑚君はコンビニのバイトをしているのだ。

友姫「時間大丈夫?バイト…。」

⏰:07/05/09 23:07 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#45 [向日葵]
珊瑚{あ、……じゃあそろそろ…。気をつけろよ。}

……また?

友姫「う、うん…。じゃあね。」

プツッ ツーツー……


何をそんなに気をつけなきゃいけないのか全然わからなくて、しばらく携帯を見つめたままで止まっていた。

するとドアをノックする音が聞こえた。

コンコン

友姫「はぁい。」

⏰:07/05/09 23:13 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#46 [向日葵]
入ってきたのは真貴だった。

友姫「どーしたの?」

真貴「ん?いや色々喋りたいなぁと思って!」

と私が座っているベッドに同じ様に座りに来た。
しばらく座っていると、後ろにボフッ!と倒れた。

真貴「友姫姉…。なんで付き合っちゃったのー?」

友姫「えぇ?(笑)何よ急に。」

真貴は天井から私へと目を向けた。
そしてジトーッと見る。
見にくいかなと思って私も同じ様に寝転ぶ。

⏰:07/05/09 23:18 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#47 [向日葵]
昔はよく一緒に寝たっけなぁ……。

私は手を伸ばして真貴の頭を撫でた。
いつも珊瑚君がそーしてくれる様に…。

友姫「どーしたの…?」

すると真貴は目をキョロキョロとあちこちに泳がせた。

そして起き上がり、私を肩越しに振り返る。
すると私に覆い被さるようにしてきた。

友姫「?真貴……。」

真貴「友姫姉……俺……。」

⏰:07/05/09 23:27 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#48 [向日葵]
そこで私はわかった。

友姫「真貴!やめてよ!!」

真貴を押し退ける。
すると真貴は傷付いた顔をして下を向いた。

真貴「ゴメン……。」

友姫「ゴメンじゃないわよ!プロレスはもう卒業したでしょ?!」

真貴「………………は?」
まったく真貴は……。
小さい頃。お父さんがプロレス好きな事もあってよく真似ていたことがあった。

小さい頃なんか力はほぼ同じだったから良かったものの、今は絶対真貴の方が力が強い。

⏰:07/05/09 23:31 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#49 [向日葵]
真貴「ちょ、姉ちゃん何言って……。」

友姫「ハイ!お遊びは終わり!早くお風呂入って寝なさい!」

真貴の背中を押しながら無理矢理部屋を追い出す。

友姫「じゃねっ!」

バタン……。

真貴はドアにもたれてズルズルと崩れた。

真貴「くそっ…。全然子供扱いじゃねぇか……。」

結女「まったく。真貴じゃ無理だってぇー。」

真貴「何だよ結女。」

⏰:07/05/09 23:36 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#50 [向日葵]
丁度お風呂からあがってきた様子の結女を機嫌の悪い真貴は睨む。

結女「何って。アタシ友姫姉ちゃんの部屋で寝ることになってるの♪」

真貴「はぁっ?!」

思わず立ち上がる真貴。
そんな羨ましい!!と言った目で結女を見る。

結女「女の子の特権だから。邪魔しないでよね!あ、あと友姫姉ちゃん困らしたら承知しないわよ?」

コンコン

中から友姫が返事をする。
結女はアタシ〜!と答えて中に入って行った。

⏰:07/05/09 23:40 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#51 [向日葵]
真貴はそれを見ておくしか出来なかった。

・・・・・・・・・・

結女「ねぇお姉ちゃん。今の人とはいつ頃知り合ったのー?」

友姫「え?珊瑚君のこと?……んー。今年のー1月くらいかな。」

結女の分の布団を敷いてあげながら質問に答えた。
結女はベッドの上でゴロゴロしている。

結女「え!!まだ全然付き合って長くないんだー!!」

『考えてみればそうだなぁ……。』

なんかずーっと前から一緒にいる気分。
それくらいいつも一緒にいるのかもしれない。

⏰:07/05/09 23:48 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#52 [向日葵]
************
今日はこの辺で

よければ……
bbs1.ryne.jp/t.php?b=novel-f

⏰:07/05/09 23:49 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#53 [向日葵]
あ、すいません上のは違います
よければ感想ください

⏰:07/05/09 23:50 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#54 []
更新されてる主サン頑張って(>∀<)
ぃつも見てるんでまた感想板の方にもコメします+゚

⏰:07/05/09 23:51 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#55 [向日葵]
こちらまで
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/09 23:51 📱:SO903i 🆔:P7pPJzpc


#56 [向日葵]
さん
いつもありがとうございます
いつでも感想板来てくださいねー

⏰:07/05/10 00:13 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#57 [向日葵]
友姫「でもこれだけはわかるよ。……すっごいいい人。」

結女「わかるよ!お姉ちゃん幸せそうな顔してるもん!!」

私は結女に笑いかけて、電気を消した。
結女は布団に潜りこみ、ひょこっと顔を出した。

結女「またアタシにも合わしてね。」

私もベッドに入る。
端の方に行って結女の顔が見える位置まで行く。

友姫「もちろん。」

私達は笑い合って「おやすみ」と言った後、静かに目を閉じた。

⏰:07/05/10 09:27 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#58 [向日葵]
bQ **意識**

朝が来た。
カーテン越しに光が入る。
その光が眩しくて私は目をゆっくりと開けた。

枕元に置いている携帯を見るとA.M6時。
えらく早起きをしてしまった。

それでも目が完全に覚めてしまったので、下に降りて朝食をとることにした。

トントントン…

階段を降りたと同時に、玄関のドアが開いた。

友姫「……誰?」

外から来たのは真貴だった。

⏰:07/05/10 09:35 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#59 [向日葵]
真貴「あ、友姫姉。おはよう。」

真貴はジャージ姿に首にタオルをかけて汗を拭いていた。

友姫「おはよう、て真貴何してたの?」

真貴「ジョギング!体力つけたいから中3くらいからの日課なんだ。」

『へぇ。意外に努力家。』

真貴はそのまま汗を流すためにお風呂場へ直行。
私は居間へ行くことにした。

「友姫。おはよう。」

友姫「おはよう父さん。」

⏰:07/05/10 09:38 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#60 [向日葵]
初登場。
この人は私のお父さん。
朝早くに会社に行って、夜遅くに帰って来るため会うことがあまり無い。

だけど年の割りに若く見え、かっこよく、穏やかな父さんが私は好きだった。

父「今日は早起きだね。」

友姫「目が覚めちゃって。父さんはこれから?」

父「あぁ。そろそろ行かなきゃな。」

椅子にかけてある上着を取りながら立ち上がり、父さんは玄関へ向かった。

私は玄関まで見送りに行く。

⏰:07/05/10 09:43 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#61 [向日葵]
友姫「いってらっしゃい!」

靴をトントンとして、父さんは置いてあるカバンを持った。

父「行ってくるよ。」

私の頭を撫でた後、家を出ていった。

『お父さんって…珊瑚君に似てるかも……。』

……いや逆か。
珊瑚君が父さんに似てるんだ。
しかしよく「私の好きな人はお父さんに似てます」的な事って絶対無いと思ったけど。
まさか自分がそれに当てはまるとは……。

⏰:07/05/10 09:48 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#62 [向日葵]
友姫「ミステリー……。」

真貴「何が?」

友姫「わ!びっくりしたなぁもぅ……。って真貴なんて恰好してんの!」

下に制服のズボンを履いて、上は裸。髪は濡れたままでタオルを被ってる。

真貴「ん?いや暑いから!」

友姫「今の時期風邪ひいちゃうでしょ?ホラ頭もちゃんと拭く!」

タオルを持ってガシガシと真貴の頭を拭いてやる。
真貴は黙ってされるがままにされている。

⏰:07/05/10 09:52 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#63 [向日葵]
真貴「ちょっと痛ぇよ…。」

そう言いながらも、その声は嬉しそうだった。
ひとしきりやってやると、またタオルを頭に被せてやった。

友姫「ホラ!着替えておいで!」

しかし真貴は動こうとしない。
それどころか私の手を掴んできた。

友姫「真貴!風邪ひいても知らないよ!!」

真貴「姉ちゃん……俺変わっただろ?」

そう言って掴んだ私の手を真貴の胸元にやった。

『……あ、ホントだぁ……。』

⏰:07/05/10 09:56 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#64 [向日葵]
真貴の体は締まってて、しっかり“男の子”の体つきになっていた。

そして手越しに真貴の鼓動を感じる。

『ホントに大きくなったんだなぁ……』

なんだか成長が嬉しくて、私は笑った。

一方の真貴は成長が嬉しくて笑った友姫の顔が可愛くて、大人になったってドキドキさせるつもりが自分がドキドキするハメになった。

私の手を離して、真貴は着替えに部屋に戻った。
私はやっと朝食に向かう。

⏰:07/05/10 10:01 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#65 [向日葵]
・・・・・・・・・・

朝食を終えて部屋に帰るとタイミングよく結女が起きた。

友姫「あ、ゴメン。起こした?」

結女「んーんー。たまたま目が覚めただけ〜……。」

覚めたと言いながら、結女はまだ眠たそうだった。

ベッドに座る私の膝に甘える様に頭を置く。
それがまた可愛くて、赤ちゃんを相手するみたいな喋り方になった。

友姫「結ー女ぇー。どうちたの〜。」

自分の喋り方に寒気がして私は恥ずかしくなった。

⏰:07/05/10 10:06 📱:SO903i 🆔:B5mRu0HI


#66 []
更新されてる↑↑(≧Α≦)ノ~~~また来ちゃいましたぁほぼ毎日来ちゃってますもぅ常連なんで(^Q^)/^
上げときマス

⏰:07/05/10 14:07 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#67 [向日葵]
さん

ウチなんかの小説の常連さんになって頂いて嬉しい限りです
いつもありがとうございます

******************

一回コホンと咳払いした後、結女の頬を軽くペチペチと叩き膝からどかして制服に着替える。

結女もノロノロてだけど用意しだした。

結女の準備が整ったトコで、私達は部屋を出た。

階段を降りている時に気付いた。
本読んでない……。

⏰:07/05/11 12:55 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#68 [向日葵]
『珊瑚君…ゴメン……』

また図書室で本選びの時間がなくなってしまった(泣)

友姫「いってきまぁーす」
結女「お姉ちゃん待って!真貴真貴!!」

友姫「あ、そーだ。真ー貴ぃー!」

するとトイレのジャーとカチャッ言う音が微かに聞こえた。

奥からトイレに入ってたと思われる真貴が出てきて、玄関に置いてあるカバンを急いで持った。

真貴「いってきます!ゴメン友姫姉!」

そして3人で仲良く登校したのだった。

⏰:07/05/11 13:01 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#69 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

暁「おーっす珊瑚ー!!」

珊瑚が登校中、後ろから暁がやって来た。

珊瑚「あれ?佳苗は?」

暁「風邪でダウン〜。だから俺寂しくってさー。むさくるしいけど珊瑚で我慢するわー。」

珊瑚「なら1人で行け。」
とスタスタ歩く。
その肩に必死に捕まって引きずられながら暁は「いやー。」とすがりつく。

ふと暁が前を見ると

暁「おーい珊瑚ー。あれ、いいのかぁー?」

⏰:07/05/11 13:08 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#70 [向日葵]
前を見る珊瑚に習って目線の先にいたのは

楽しそうに話す友姫と真貴だった。
(人で結女が見えていない。)


――――……

先に着いた私は結女達と別れた後、図書室の秘密の場所へ向かった。

なんとなく図書室に行きたかったが、本を見ていたら読みたくなるので古い本ばかりのここに来た。

『やっぱりココは落ち着くなぁ……。』

などと呑気にしていると

⏰:07/05/11 13:13 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#71 [向日葵]
ガラガラ …ピシャン!

カツカツカツ

奥で随分乱暴な人だなぁとか思っていると、足音はこちらに向かっている。

棚の少しの隙間に足が見える。
ズボンなので男子だろう。
こちらへ向かっていた足は棚をはさんで友姫の目の前に止まった。

『本探しに来たのかなぁ?』

と思っていると、男子が喋りかけてきた。

「いるのか?」

⏰:07/05/11 13:17 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#72 [向日葵]
尋ねる声を私は知っていた。この声は

友姫「珊瑚君……?」

何故こっちにこないのかと思ったらゆっくりこちら側に来た。

腰かけている私を認めると、目の前に屈み、私を抱き寄せた。

友姫「え?珊瑚君?」

珊瑚「あまり……他の奴といないでくれ……。」

耳元で珊瑚君の低い声が聞こえる。
その声は、少し怒っていた。

友姫「他の奴……?」

私には覚えがなかった。
千歳君や白月君のこと?
でも2人共ちゃんと彼女いるし。

⏰:07/05/11 13:24 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#73 [向日葵]
残るは…………

え?…………真貴?

友姫「珊瑚君。大丈夫だって。どうしたの?」

珊瑚君を離しながら珊瑚君の顔を覗く。
珊瑚君は目線を下にやってブスッとしている。

珊瑚「お前を取られた気分であまり好ましくない。」

友姫「へ?」

また拗ねてるのか、と分かり私は思わず笑う。

友姫「クスクス。珊瑚君は独占欲強いねぇ。」

⏰:07/05/11 13:29 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#74 [向日葵]
でもそれがまた嬉しいかも。それだけ自分を好いてくれてる証拠だから。

私が笑っていると、珊瑚君の両手が私を包む。
「え?」と思い、珊瑚君を見ると真剣な顔をしていた。

珊瑚「悪いかよ。」

――――ドキン…

びっくりした。
否定するかと思ったのに。

そんな事を思っている間に、乱暴に唇を重ねられた。

友姫「んっ……。」

⏰:07/05/11 13:33 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#75 [向日葵]
口を離して、少し長かったキスなので息があがる。

友姫「さ……ご君……?」

珊瑚「いつだって、独り占めしたいんだ。」

それだけ言って珊瑚君は立ち上がり図書室を出て行った。

その場に取り残された私は、唇にそっと指を這わせ顔が熱くなっていった。
鼓動も耳の奥でドクドクいってる。

初めてだった。あんな乱暴なキス。
いつも優しく触れるくらいしかしないから。

⏰:07/05/11 13:37 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#76 [向日葵]
焼きもちを妬かせた珊瑚君は色んな意味で恐ろしい……。

顔の熱が下がるどころかドンドン上昇していく。

『教室……行けるかなぁ……。』

こんな赤い顔でみんな不思議がらないだろうか……。

・・・・・・・・・・・・・

教室に戻るといつものメンバーが集まっていた。
珊瑚君を除いて……。

律「あら友姫。どこ行ってたの?」

暁「おはよー友姫ちゃん!……ん?顔赤いよ?熱でもある?」

⏰:07/05/11 13:42 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#77 [向日葵]
やっぱり言われて更に赤くなる。
首をブンブン横に振るだけで答えるのに精一杯だった。

秋帆「珊瑚君知らない?そういえば来てないの。」

思わず心臓が跳ねる。
さっきのあの後だから余計に。

友姫「し…知らない……。」

暁「俺一緒に来たんだよ。んで友姫ちゃんが男と登校してるの見て早歩きで学校入って行ったんだ。」

千歳「え?!浮気友姫ちゃん!!」

友姫「そっそんなことあるわけないじゃないっ!!」

⏰:07/05/11 13:47 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#78 [向日葵]
それでだ。珊瑚君が拗ねてたのは。

友姫「第一それは昨日いたイトコであって……。一緒に住むことになったから登校してた訳で……。」

律「一緒に」

秋帆「住むぅ?!」

(友姫以外)一同『珊瑚(君)(寛和)そりゃショックだろ!!』

なんて言ったってあの少年は友姫が好きなことを(これまた友姫以外)知ってる為、珊瑚にエールを送る一同であった。

当の友姫は顔をまだ赤くしたままゴニョゴニョと「だから違う」とか「あれは弟みたいなもんで」とか言っている。

⏰:07/05/11 13:52 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#79 [向日葵]
 


―――一方、皆にエールを送られた珊瑚はと言うと。

もう1つの秘密の場所にいた。
それは用具室である。

窓を開けてすぐ側に座っている。

『……絶対怖がらせた……。最悪じゃないか……。』

無理矢理キスをしてしまったことに反省をしていた。
自分の欲望をまたも抑える事が出来なかった。

……ここに初めて来た時と同じだ…。

⏰:07/05/11 13:56 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#80 [向日葵]
千歳に襲われている時、言葉足らずの自分のせいで友姫を傷付けたことがある。

そして修学旅行で仲直りし、2人は結ばれた。

そして今、こんなに近くにいるせいで益々友姫を自分の側にいさせたくなっている。

『後で謝っておこう。』

そう思った瞬間。

ガチャ……

ドアが開かれた。

「!な、何してるんですか?」

⏰:07/05/11 14:00 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#81 [向日葵]
女の子はおずおずと中に入ってくる。
見たところ1年生だ。

珊瑚「……別に関係…」

『この顔……どこかで……。』

思い出す前に女の子が先に思い出した。

「あ!友姫姉ちゃんの!!」

珊瑚「友姫姉…あぁ。あの双子の……。」

思い出した。
確か双子の1人。

結女「結女です!友姫お姉ちゃんがお世話になってます!」

と深々と礼をした。

⏰:07/05/11 14:04 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#82 [向日葵]
いや別にお世話はしてないと思いながら珊瑚は別の事を口にした。

珊瑚「あー…アンタは何しに来たの?」

結女「アタシはここでホームルームのサボリッ!担任が好きじゃなくて!」

と言って少し離れたとこに座る。

珊瑚「そうか……。なぁ、アンタの片割れは友姫が好きだよな?」

結女「真貴?はい。好きみたいですよ。まったくお姉ちゃんには相手にされてないけど。」

それを聞いて珊瑚は少し胸を撫で下ろす。
そして立ち上がる。

⏰:07/05/11 14:09 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#83 [向日葵]
珊瑚「俺、もう行くから。」

結女「あ、またココ使っていいですか?」

珊瑚「あー……別に……。」

そう答えると結女はニパッと笑った。
そして珊瑚は部屋を出て行った。

階段を降りて行くと、若い教師が階段を上がって来た。

『ヤバイ…見つかった。』

教師「コラー。今はホームルームの時間だろー。」

珊瑚「はい……。」

⏰:07/05/11 14:13 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#84 [向日葵]
そして教師の横を通り過ぎる。

珊瑚の姿が見えなくなると、教師は階段を上っていった。
そして向かった先は

――――用具室。

カチャ……キィ……。

窓から外を眺めていた結女が振り返り笑う。

結女「先生……。」

扉が閉まると同時に結女と教師は抱き締め合った。

⏰:07/05/11 14:17 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#85 [向日葵]
―――……

ホームルームが終わると、珊瑚君が帰って来た。

急いで珊瑚君の元へ行く。

友姫「珊瑚君……。」

珊瑚「あぁ。友姫。」

友姫「ちょっと来て!」

珊瑚君の手を引っ張り廊下へと誘導する。

友姫「……真貴とは何もないから。それに!登校する時結女もいたんだよ!だから……。」

珊瑚「わかったから……。さっきは……ゴメン。」

と言いながら頭を撫でてくれた。
いつもな珊瑚君だと思い安心して大人しく頭を撫でられていた。

⏰:07/05/11 14:23 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#86 [向日葵]
友姫「まだ本読めてないけど図書室帰りに行こうね?」

珊瑚「わかった。」

私達は笑いあった。
和みムードが広がる。

しかし……外からは……

『カップル反た―――い!!』

『学校内でラブラブすんの反た――――い!!』

と皆思ってたかは定かじゃない。

千歳「ナイト様友姫ちゃんにデレデレだよねー。」

秋帆「友姫ってほら…純粋な上に若干の天然が入ってるじゃない?」

律「だから可愛がりたくなっちゃうんだろうねぇ。」

⏰:07/05/11 14:28 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#87 [向日葵]
一同はウンウンと納得。
図式に表すと友姫>珊瑚になるんだろうなと皆で解釈。

さすが友姫!と皆友姫には完敗なのであった。
これをさらに図式で表すと友姫>珊瑚>一同>千歳なのである。

千歳「あれ?なんで俺一番下?」

律「バカだからじゃない?」

ここのカップルもまた律>千歳の方程式が成り立つのであった。
頑張れ千歳…(作者の声)

⏰:07/05/11 14:33 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#88 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

放課後。
掃除当番の珊瑚君を待っていた。

他の皆には図書室に寄る事を言って先に帰らせた。
ぼーっとしていると

ド―――ン!!!!!

と横から衝撃。
あまりのことで倒れる。

真貴「ゴメン友姫姉!!見つけたもんでつい!!」

友姫「真貴……。早く退いて……。」

転ぶことはなかったものの座っている上に真貴が乗っているのは分が悪い。

真貴「あ!ゴメン!!」

慌てて退いて私を起こす。

⏰:07/05/11 14:39 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#89 [向日葵]
*************
キリます

よければ感想ください
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/11 14:41 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#90 [向日葵]
真貴「怪我ない?あ、ゴメン汚れた。」

そう言ってスカートの裾をパッパッとはらってくれた。
大体汚れが落ちたところで真貴はニヒッと笑う。

真貴「今日こそは一緒に帰れるよね?」

友姫「あー…。ゴメン!!無理!!」

すると真貴は頬を膨らました。
それをプシュっと潰しながらまた謝る。

真貴「いつになったら一緒に帰れるのさぁー…。」

友姫「私のことばっかりじゃなくて友達を大事にしなさい?」

⏰:07/05/11 19:02 📱:SO903i 🆔:TvhQ5C.E


#91 [向日葵]
真貴「俺は友姫姉がいいんだ!」

その声を聞いて箒を持ったまま珊瑚君がドアまで出てきたが、私の角度からは見えず、逆に真貴の角度から見えるようになっている。

ドアまで来た珊瑚君を見つけて真貴は私に更に近づく。

真貴「ねぇ…。一緒に帰ろう?俺は友姫姉と一緒がいい。」

と甘えるように私にだきつく。
私はいつものことなので何も思わなかったが珊瑚君はそうもいかなかった。

⏰:07/05/12 09:09 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#92 [向日葵]
珊瑚君は私と真貴を引き剥がして間に入りこんだ。

珊瑚「いい加減姉離れしろよ。友姫が困ってんだろ。」

珊瑚君の方が明らかに身長が高く、迫力満点で真貴を見下ろす。
真貴も一瞬怯むも負けじと睨み返す。

真貴「お前には関係無いだろ!俺は友姫姉のイトコなんだ!!お前よりも関係は密接なんだぞ!!」

珊瑚「友姫が好きなのは俺だけだ。イトコだか何だか知らんが調子に乗んなよ。」

珊瑚君今さらりと衝撃発言。真貴と珊瑚君の対決よりそっちの方が気になった。

⏰:07/05/12 09:17 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#93 [向日葵]
真貴「お前だってたかが彼氏だろ!!そっちこそ調子に乗るなよな!!」

二人の間にバチバチバチと電流が走る。
まさに一触即発。
いや……もう即発してるかな……。

友姫「とりあえず真貴!家に帰ったら会えるんだから先に帰って!!」

真貴はキョトンとして、「あぁそっか」とニヤッと笑った。

真貴「そうだよな!家に帰ったらたっっぷり一緒にいれるもんね!!」

何だかやけに「たっぷり」を強調したなぁ。

⏰:07/05/12 09:26 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#94 [向日葵]
たっぷりを強調した意味が分かった珊瑚君は青筋を立てて更に真貴を見下ろす。バックに暗雲が垂れこめている気がする。

珊瑚「ガキは早く帰りやがれ……っ!」

珊瑚君の低い声が更に低くなって、さらにはドスが聞いていた。

真貴「す、すごんでもビビんねぇぞ!!」

と言いながらも声が上ずっている真貴。
舌をべーっと出しながらササーと走って帰って行った。

友姫「ゴ、ゴメンネ…。生意気で。」

珊瑚「友姫。今日遅くなっても構わんか?」

友姫「へ?別にいいけど…なんで?」

⏰:07/05/12 09:33 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#95 [向日葵]
背中を向けたまま話していた珊瑚君は私の方に向き直る。

珊瑚「俺の家に来ないか?」

…………間…………

友姫「えぇっ!!」

私の頭がプシューと蒸気をあげる。
家にお呼ばれ?!また急になんで!

珊瑚「前に言っただろ?母さんが会いたがってるって。」

友姫「あ、あぁ……うん。」

なんか変な妄想をしていた自分が恥ずかしい。

⏰:07/05/12 09:39 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#96 [向日葵]
友姫「じゃ、じゃあ連絡しておくよ。」

珊瑚「おぅ。」

すると中からゴミ捨てのじゃんけんをするから戻って来いとの声があった。
珊瑚君は返事をして教室に入る。

私は廊下で初珊瑚君のお宅拝見にどうしようか思考を色々飛ばしていた。

「お菓子はいるか」「粗相のないようにしよう」とか頭がパンクしそうになった。

『そういえば図書室は寄るなぁ?』

ならホントに遅くなるかもしれない。

・・・・・・・・・・・・・・

⏰:07/05/12 09:48 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#97 [向日葵]
プルルルル プルルルル

私達は図書室の秘密の場所にいる。
今は私が家に電話をしているのだ。

カチャ

{もしもし}

友姫「もしもし母さん?」
{うぅん結女!おばちゃん今お買い物中!}

それなら伝言を頼んでおくことにしよう。

友姫「今日遅くなるからって母さんに言っておいてくれる?」

結女{うんわかった!じゃあね!}

ピッ

⏰:07/05/12 09:55 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#98 [向日葵]
とりあえず連絡終わり。
さてと、では……。

友姫「終わったよ。」

珊瑚「じゃあ行くか。」

秘密の場所を出て学校を出て。いよいよ珊瑚君のお家へ!

―――――……

いつもの同じ道だけど、曲がり角で私の家とは逆方向に行く。

友姫「あーなんか変な感じっ!」

珊瑚「いつもあすこで右に曲がるからな。」

話していると「寛和」の表札発見。
結構大きな家だ。

⏰:07/05/12 10:01 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#99 [向日葵]
珊瑚「ただいま。」

友姫「お、お邪魔します!」

すると奥から珊瑚君のお母さんが出てきた。

珊瑚母「あらあら。いらっしゃい。どうぞ。」

優しくニコニコ笑って私を向かい入れてくれたことで私の緊張を和らげた。

友姫「失礼します。」

靴を揃えて居間に招かれるが珊瑚君が私の手を引いた。

珊瑚「部屋に行くから。」

『え……部屋?今部屋って言った?』

⏰:07/05/12 10:07 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#100 [向日葵]
**************
100

ここで一旦キリますね

よければ感想など……

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/12 10:08 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#101 [向日葵]
珊瑚母「あらそう?アンタ変な事しちゃ駄目よ!」

珊瑚「っ!するわけないだろ!行くぞ友姫。」

先に部屋に行く珊瑚君とおばさんをまごまごと交互に見ながらとりあえずおばさんに一礼して私は珊瑚君を追い掛けた。

・・・・・・・・・・

珊瑚「ココ。」

と言ってドアの前で立ち止まる。

珊瑚「ハイ入っていいよ。」

ドアを開けて私を先に入れる。

⏰:07/05/12 13:22 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#102 [向日葵]
友姫「お、お邪魔しま…す。」

入ると珊瑚君の匂いがした。
中はいたってシンプル。
キチンと片付けられていて、本棚にはやっぱり本がいっぱいあった。

バタン

ドアが閉まった音で一気に緊張した。

図書室とは違って部屋は狭く、すぐ近くには珊瑚君がいる。
秘密の場所でもそうだがやっぱり何かが違う。

珊瑚「まぁ座れば?」

⏰:07/05/12 13:29 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#103 [向日葵]
友姫「う、うん!」

座るものの1mくらい離れる。

珊瑚「もっとこっちよれば?」

寄る…寄る……
そして寄った距離わずか10cm。
何だかこの密室でくっつくのは恥ずかしい……。

珊瑚「なぁ友姫。なんでそんな遠い?」

友姫「こ、心地よい距離…っ?」

珊瑚君はため息をついて私の方へ寄って来る。
2人の距離はもうない。

⏰:07/05/12 15:31 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#104 [向日葵]
そして心臓が最速で動く。

『無理無理無理無理!!死ぬ死ぬ!寿命分心臓動いてるっ!!』

なんて思っていると珊瑚君が口を開いた。

珊瑚「次どんな本読みたい?」

友姫「え。あ、んーと怖い話読みたいかも。」

珊瑚「ホラーなぁ…。」

と言って立ち上がり、本棚へ向かった。
立ち止まりゴソゴソと本を探してくれている。

⏰:07/05/12 15:47 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#105 []
あげマス頑張ってね↑↑(^3^)/

⏰:07/05/12 21:38 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#106 [向日葵]
さん
いつもありがとうございます

************

友姫「え?!珊瑚君が貸してくれるの?!」

慌てて立ち上がって珊瑚君の横に行く。

友姫「また図書室に行けばいいよ!汚したら大変……」

話ながら珊瑚君の顔を見ると、珊瑚君は微笑んでいた。

友姫「……?どうしたの?」

珊瑚「そーやって自然にいろよ。何緊張してんの?」

⏰:07/05/13 00:51 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#107 [向日葵]
するとスッと左手を出して私の額をデコピンした。

衝撃で目を瞑る。

珊瑚「俺がなんかするとでも思った訳?」

そう言うと私の髪をのけて首をソッと撫でる。

友姫「ひぎゃっ!!」

思わず首許を押さえながら珊瑚君から遠ざかる。

珊瑚「ほらみろ。こんな事してもお前が怖がるだけだろ。」

珊瑚君はまた本棚に目を向ける。
そして私の注文した本を探してくれている。

⏰:07/05/13 01:08 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#108 [向日葵]
珊瑚「俺は嫌われるのだけはゴメンだぞ。」

「どこかあった気がする。」と言いながら探し続ける珊瑚君。
私は触れられた首を抑えながら、何故か息が上がっていた。

友姫「ハッ……ハァッ……」

うまく息ができない。
心臓が音がわからないぐらい脈打ってる。

びっくりした。
だって男の人だから。
珊瑚君が改めて男の人だと思ったから。

自分が如何に大切にされてるかわかった気がする。

⏰:07/05/13 01:22 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#109 [向日葵]
珊瑚君がその気になったら、自分を押し倒すことも自分を襲うことも出来る。

怖い。
珊瑚君が。
でも、珊瑚君は自分が怖がること知ってくれているから何もしないんだ……。

友姫「ゴ……ゴメンナサイ……。」

珊瑚「ん?」

友姫「私、心の準備とか、全然でっ。その……まだ、そーゆーのはっ……えと……。」

一生懸命言葉を繋ぐが頭が混乱してて回ってくれない。

⏰:07/05/13 01:26 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#110 [向日葵]
珊瑚「友姫?何言ってんの?まさか俺が色々我慢してるとか思ってんのか?」

私は静かに頷く。
珊瑚君はハァーとひと息ついて手に持っていた本を本棚に戻した。
そしてこちらに向かう。

下を向いていたので珊瑚君の足が視界に入る。

珊瑚君は私が下を向いたままの頭を自分の胸へ抱き寄せた。

珊瑚「俺は何も我慢してないから。友姫が俺を怖がる方が嫌だ。」

押し付けられた胸に心地よさを感じて、ぎこちなく珊瑚君のセーターを掴む。

⏰:07/05/13 01:36 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#111 [向日葵]
珊瑚「友姫だって急がなくていいから。俺はお前のペースに合わす。…………たまに脱線するがな。今日みたいに。」

冗談っぽく言う珊瑚君に私はフフッと笑う。
それと同時に珊瑚君は私を少し離す。
私は珊瑚君を見上げた。

珊瑚「基本俺はまだガキだから。独占欲だって強いし、嫉妬だってする。今日読んだのだってイトコとの時間を潰したかったんだ。」

私は目をパチクリさせる。知らなかった。珊瑚君の本音が何かが取れたようにポロポロ溢れてる。

⏰:07/05/13 01:41 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#112 [向日葵]
そんな私の髪の毛を一束持ち、口元へ運ぶ。

珊瑚「俺は……友姫の時間までも支配したくなってる……。」

――――ドクンッ

あまりにストレートな言葉に顔が塗り潰した様に赤くなる。

友姫「……っ。私……っ。」

珊瑚「まぁ、怖がらすことは絶対しないから。ホラ。本探すの手伝って。」

手を引っ張られ、本棚の前に戻る。

探してるけど頭の中に本能の声が反芻していた。

――私モ貴方ヲ私デ支配シタイ――

⏰:07/05/13 01:48 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#113 [向日葵]
あんな事を言われたら、自分を制御出来なくなる。
私だって、珊瑚君を独占したい気持ちでいっぱいだ……。

思わず声に耳を傾けたくなくて耳を塞いだ。

そんな時。

バンッ!

「兄ちゃん!!」

トタトタトタ!!

部屋に入って来たのはなんとも可愛らしい男の子だった。

珊瑚「汰樹!ドアはちゃんとノックしろ。」

⏰:07/05/13 01:54 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#114 [向日葵]
汰樹(たき)と言う男の子はゴメンナサイと笑いながら言うと珊瑚君に抱きつく。

そして私と目が合う。

汰樹「おねえさんだれぇ?あ!わかった!!兄ちゃんのおよめさんだ!!」

思わずコケる私。
彼女なら分かるけどそれを遥かに越えてお嫁さんって!!

珊瑚「友姫って言うんだ。兄ちゃんの大切な人だから仲良くな?」

目線を合わせてお兄ちゃんらしく話す珊瑚君を見て新たな一面を発見出来た。

汰樹君は元気よく「ウン」と言ってコケたまま座っている私に抱きついた。

⏰:07/05/13 01:59 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#115 [向日葵]
汰樹「ゆきちゃん!ぼく汰樹!また遊んでねっ!」

ニパッと笑って私から離れ、どこかへまたトタトタ行ってしまった。

しかし笑った時のあの可愛いさ……。
小さい頃の真貴と比べものにならないくらい可愛い。

あの子もいつか真貴みたいに成長するかと思ったら微笑ましかった。

珊瑚母「珊瑚ー!ちょっと来てー!!」

珊瑚「ちょっと待ってろ。何ー?」

バタン

⏰:07/05/13 02:03 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#116 [向日葵]
シーン。

静寂が私を包む。
なんだか気が少し抜けたと同時に少し睡魔が襲ってきた。

『駄目だ……目が……勝手………………に。』

**************

カチャ

珊瑚「友姫。母さんが…。友姫?」

友姫はベッドに寄りかかりながら寝息を立てている。どうやら寝てしまったらしい。

珊瑚『無防備すぎ……』

⏰:07/05/13 02:07 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#117 [向日葵]
抱き上げ自分のベッドに乗せてやる。
気持ちゃさそうに眠る友姫を見て前髪をサラッと触る。


怖がらせたくなんかない。
でも友姫が受け入れてきた時は全てを俺の物にしたい。

珊瑚「欲張りで……ゴメン。」

そしてオデコに軽く唇を触れる。
友姫は少し身じろぎしたが、起きることはなかった。

―――……

薄く目を開けて、認識するいつもと違う天井。

⏰:07/05/13 08:39 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#118 [向日葵]
友姫「……こ…こ。」

珊瑚「起きたか?」

聞き慣れた声がする方に半分まだ寝てる頭で首を向ける。

しかしその姿を見た瞬間一気に目が覚めた。

友姫「わ!ゴメン!!」

珊瑚君は着替え中でもうそろそろ服に手を通そうとしているところで、上半身が裸だった。

珊瑚「いや別にどってことないけど…。」

と言い服を完全に着てしまった。

真貴も締まっていたけれど、珊瑚君の体は筋肉が無駄なくついてて、しなやかだった。

⏰:07/05/13 08:50 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#119 [向日葵]
ラフな格好になった珊瑚君はベッドに腰かけた。

友姫「今何時?」

珊瑚「えー…っと7時かな。」

いつ頃目を瞑ったのか全然覚えがない。
すると珊瑚君は頭をポンポンとしてた。

珊瑚「母さんが晩飯食べて行かないか?って。どうする?」

友姫「え!そこまでお世話になる訳には!!」

私は手と首をブンブン振った。

珊瑚「母さんが望んでるんだ。駄目か?」

⏰:07/05/13 09:06 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#120 [向日葵]
と上目使いで聞いてきた。

『か、可愛い…っ!!』

この場合普通女の子が男の子にこーゆー印象なんだろうけど、私達の場合なんだか逆の気がする。

友姫「じゃあ……お言葉に…甘えて。」

珊瑚「よし。じゃあ行くぞ。」

友姫「あ!一応もう一回家に連絡いれるからっ。」

携帯を取り出してリダイアル。
珊瑚君は私を待ってくれている。

⏰:07/05/13 09:13 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#121 [向日葵]
{もしもし}

電話に出たのは結女でも母さんでもない。
この低い声は

友姫「真貴?」

・・・・・・・・・・・・

その名を呼んだ瞬間、珊瑚目が鋭くなる。

アイツか?
アイツが出たのか?

珊瑚の嫉妬の炎が妖しく揺らめき出す。
目の前では友姫が楽しそうに喋っている。

自分じゃない他の奴にそんな表情見せないでくれ……。

⏰:07/05/13 09:23 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#122 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

真貴{姉ちゃんいつ帰ってくんだよー。}

真貴が電話越しにダダをこねる。
そりゃそうだ。
帰ったら会えると言う理由で今日一緒に帰らなかったんだから。

友姫「ゴメンネ!でも私も友達とかと遊び…ひゃっ!」

グッ

珊瑚君が後ろに回って私を抱きしめる。
顔のすぐ横には珊瑚君の顔がある。
呼吸の音が耳元で聞こえる。
さらさらの髪の毛が頬に当たる。

⏰:07/05/13 09:30 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#123 [向日葵]
真貴{友姫姉?}

友姫「ご…ゴメン!そーゆーことだからっ!!じゃぁっ」

ピッ

『え?これってどうするべき……?』

左手を動かして、左肩に乗っている珊瑚君の頭を撫でる。

すると甘えるように頭をなすりつける。

友姫「ご飯…よばれていぃ?」

珊瑚「ウン……。」

それでも珊瑚君は離れようとしない。

⏰:07/05/13 09:35 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#124 [向日葵]
それでもいい。

甘える珊瑚君が愛しかった。私に触れたいと思ってくれる珊瑚君が愛しかった。

それと同時に、さっきまでの出来事と今すっぽりと私の体を包む珊瑚君の体。

それは男の子ではなく男の人だと言うことを再認識させ、珊瑚君と言う男の人を更に意識させるものだった。

⏰:07/05/13 09:40 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#125 [向日葵]
bR **束縛と言う名の嫉妬**



キーンコーンカーンコーン……

秋帆「あー終わったぁぁっ!友姫。今日は一緒…友姫?」

秋帆の声は私の耳には聞こえない。
理由は私が熟睡しているからだ。

佳苗「友姫ちゃんがここまで眠りこんでるの初めてみた…。」

律「何か昨日疲れることがあったんじゃない?」

ジッ

皆の視線は珊瑚に向けられた。

珊瑚「なんで俺なんだ。」

⏰:07/05/13 09:51 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#126 [向日葵]
律「アンタこの頃友姫引っ張り回しすぎじゃない?」

千歳「珍しいね。ナイト様余裕ないの?あんな子供相手に。」

珊瑚「口ひねり潰すぞ。」

と、担任が来たので皆は席につく。

席が隣の佳苗は珊瑚に問う。

佳苗「まだ立ち直ってない?」

珊瑚「意識はしてないがな……。無意識でやってしまうことがあるから自分が怖くなる……。」

佳苗「……まぁ、ほどほどにね…。気にしなくても友姫ちゃんはそんな子じゃないし!!」

⏰:07/05/13 09:57 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#127 [向日葵]
珊瑚「わかってる……」

珊瑚はそう言って片手で顔を覆う。

友姫はそんなことしない。わかってる。
わかってるけど……

怖いんだ。


・・・・・・・・・・・・・

[珊瑚。お母さんね…お父さんと別れるの……。]

小さい頃、まだ若い母の手が珊瑚の顔を包み、必死に涙を堪えて珊瑚に話かける。

誓いあった仲でさえある裏切り。
父はそんな生涯のパートナーを捨て家を出ていった。

⏰:07/05/13 10:04 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#128 [向日葵]
他に好きな人が。

母はそう言う。

何故そう安々と他の人を好きになれる?

母さん。どうして父さんは簡単に俺達を捨てて行ったんだろう……。

・・・・・・・・・・・・

帰りになっても友姫が目を覚ます気配がなかったので仕方なくみんなで起こす事になった。

暁「ゆっきちゃーん。起きてー。」

律「もう授業終わったよー。」

秋帆「ゆーきー。」

ここでようやく眠そうに目を開ける。

友姫「……ん。……はれ?どうしたのみんな…。」

⏰:07/05/13 10:11 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#129 [向日葵]
**************

休憩します

よければ感想など

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/13 10:13 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#130 [向日葵]
律「アンタが寝こけてたから起きるの待ってたの。」

佳苗「でもなかなか起きないから皆で起こそうと思って!」

私は呑気に目を擦りながら欠伸をする。
そしてノロノロと帰る準備をする。

友姫「昨日遅くに寝ちゃって……。」

千歳「そうかぁナイト様が寝かしてくれなかったかぁ。」

この直後に千歳君の頭にトリプルタンコブが出来ることとなった。

⏰:07/05/13 13:16 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#131 [向日葵]
―――……

さて帰ろうって時に佳苗ちゃんが提案を出した。

佳苗「ねぇ友姫ちゃん!友姫ちゃん家に行っちゃダメ?」

友姫「へ?」

いきなり何を言い出すやら。私は目が点になってしまった。

暁「あ、俺も行きたーい!どんなのかぁ!」

友姫「いや普通だよ。別に来てもいいけど。」

と言う訳で今日は私のお宅拝見となった。

⏰:07/05/13 13:21 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#132 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・・

ガチャ

友姫「ハイどうぞー。」

一同「お邪魔しまーす♪」
人をこんなに招きいれたのは初めてだ。
でもワイワイと楽しい。

千歳「案外女の子な感じだねー。友姫ちゃんのことだからもっとシンプルだと思った。」

友姫「あー母さんが好きで。」

私の部屋はカーテンがピンク色。ちょっとした空間にはヌイグルミ。これでも抑えた方だ。
母さんに全部任せたらそこらをピンクやフリフリに変えてしまうのでそれだけは止めてくれと頼んだ。

⏰:07/05/13 13:26 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#133 [向日葵]
友姫「じゃあ私、なんか飲み物持ってくるね。」

佳苗「ありがとう!」

律「手伝おうか?」

友姫「大丈夫!」

私は居間に行ってキッチンの冷蔵庫を開ける。

中にはお茶とリンゴジュースしかなかった。
あとは牛乳とかだけどさすがに牛乳は……。

とりあえずお茶にしてコップにお茶を入れる。

友姫「あとはお盆ー。と。どこだっけ。あ、あった!!」

⏰:07/05/13 13:31 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#134 [向日葵]
コッブをお盆に乗せ終わると、丁度真貴と結女が帰ってきた。

結女「お姉ちゃんただいまぁー!誰か来てるの?」

友姫「お姉ちゃんのお友達だよ。」

真貴「え?!」

真貴は何か思い、階段を1段飛ばしで駆け上がる。

友姫「え?!真貴??。」

⏰:07/05/13 13:35 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#135 [向日葵]
バンッ!!!

全員がドアに視線を向けるが、真貴の視線を向けられるのはただ一人。

真貴「やっぱアンタいたのか。」

眼光を向けられた珊瑚は冷静に見返す。

珊瑚「なんだ。」

真貴「俺と友姫姉の時間邪魔すんじゃねぇよ!!」

悔しそうに顔を歪ませる真貴に対して、珊瑚は冷ややかに真貴を見る。

珊瑚「邪魔した覚えは無い。付き合ってんだから一緒にいるのは当然だろ。」

真貴「な、なんだと……っ!!」

⏰:07/05/13 14:52 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#136 [向日葵]
お茶をとりあえず置いてきて、私は自室へ駆け付けた。

友姫「真貴!やめなさい!!」

真貴「…友姫姉……。俺友姫姉と」

友姫「言ったでしょ?真貴も大事だけど皆大事だって。あんまりダダこねると嫌いになっちゃうよ!!」

そう言うと真貴は泣きそうな顔をしてうつ向いた。

真貴「……結局友姫姉は俺なんかどうでもいいんじゃん。」

それだけ言うと真貴は部屋へ戻って行った。

⏰:07/05/13 15:01 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#137 [向日葵]
結女「お姉ちゃん、みなさん。ゴメンナサイ。」

私の後をついてきた結女が真貴の代わりに謝って真貴の後を追った。

ひとしきり見せられた一同は唖然。

秋帆「友姫。…いいの?」

友姫「あれぐらい言わなきゃ言うこと聞かないから。あ。お茶忘れてた。取ってくるよ。」

私はまた階段を降りた。

・・・・・・・・・・・・・

カチャ

結女「真貴。」

真貴は枕に顔を埋めていた。

結女「はぁ…。お姉ちゃんだって大人なんだから、いい加減割りきりなよ。」

⏰:07/05/13 15:08 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#138 [向日葵]
真貴「うるせぇ…。お前に何が分かるんだよ……。」
バッと顔をあげて結女を睨む。少し目が潤んで見える。

真貴「告白しても分かってなかったんだぞ?!アピっても弟扱いなんだぞ?!この苦しさ、お前に分かるかよ!!」

思いきり枕を結女近くの壁に当てる。
目を瞑って衝撃を避ける。

結女「ウジウジする暇があるならもっと頑張る努力してみなさいよ!」

今度は近くに落ちた真貴の枕を真貴に当てる。

⏰:07/05/13 15:13 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#139 [向日葵]
結女の言う通りなので真貴はそれ以上言い返せなかった。

頭をガシガシと擦ってまた布団に顔を埋める。

真貴「あぁぁぁぁぁ!!!!」

もどかしい気持ちを雄叫びで過ごす。
そんな真貴を見て結女は思う。

結女『分からない?そんなこと無い。……私だって叶うハズない恋をしている……。』

⏰:07/05/13 15:17 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#140 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

人数分乗せたお茶に2〜3個氷を入れる。

友姫「よし。持って行こう。」

珊瑚「友姫」

友姫「うわぁっ!」

気配なく現れた珊瑚君に驚きお茶をひっくり返しそうになった。

珊瑚「何でびっくりするかなぁ……。」

友姫「ぜっ、全然足音聞こえなくて……。」

珊瑚君はキッチンまで入って来て片手でお盆を持つ。まるでどこかのお店の人みたいだ。

⏰:07/05/13 15:22 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#141 [向日葵]
友姫「おー力持ち!」

感動して私は拍手する。
そして軽々と階段を上がる。

友姫「さっきはゴメンネ。真貴が……。」

珊瑚「別に気にしてない。」

友姫「ホントは人なつっこくていい子なんだ!ただこーやっぱり姉を取られた様でやきもち……」

トン……。

部屋手前で片手はお盆。片手は壁について私を部屋に入れないようにする。

友姫「さ、さ珊瑚…君?」

⏰:07/05/13 15:27 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#142 [向日葵]
珊瑚「あまりお前の口から他人の賛辞を聞くのは好きじゃない。」

顔が近い。
思わず下を向くも、私の顎を壁についてた手でくいっと上げる。

目が合う。吸い込まれそうなこの目に見られたらもう逃げられない。反らせない。

友姫「で、でもでもっあの」

珊瑚「それ以上言うなら」

近い顔を更に近付ける。
もう私は動けない。

珊瑚「塞ぐぞ。」

⏰:07/05/13 15:32 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#143 [向日葵]
カアァァァァ

塞ぐ……って……!!

目をギュッと瞑る。
―――が

ポン

頭の横を軽く叩く。
「え?」と思って片目からゆっくり開けると、さっきまで近くにあった顔は少し遠くに離れ、妖しきも真っ直ぐな目はいつもの穏やかさを取り戻していた。

珊瑚「フッ…。なんてな。友姫を怖がらせない約束だからな……。」

友姫「ぁ……。」

冗談だったんだ……。でも言ったことは本心かなと思う。

⏰:07/05/13 15:37 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#144 [向日葵]
でも、私を一番に考えてくれる珊瑚君の優しさが好きだ。

私は珊瑚君の胸より少し横にくっつく。

友姫「ありがと…。」

珊瑚君は空いた手でギュッと抱く。
この大きな腕が私を安心させてくれる。

少ししてから離れて、珊瑚君がドアを開けてくれたので私は先に入った。



この時、珊瑚は視線を感じる。
それは少し向こうにある部屋からでドアの近くには真貴が立っていた。

⏰:07/05/13 15:43 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#145 [向日葵]
その表情はショックと怒りが入り混じった顔でどうする事も出来なくて立ち尽くしていると言う感じだった。

珊瑚はそれを無関心な目で少し見た後、部屋に入った。

結女「ちょっと真貴?ドア早く閉めてよ。」

誰もいない一点を見つめながら真貴は力一杯に拳を作った。その手は力の入れすぎで震えていた。

―――……

次の日の放課後。
珊瑚君がゴミ捨て当番に当たってしまったので、教室で待っている間黒板に落書きをしていた。

⏰:07/05/13 15:52 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#146 [向日葵]
適当に描いているとガラガラと誰かが入って来た。

『!!』

慌てて黒板の絵を消す。
私の絵は超絶へたくそなのだ。

友姫「あれ?真貴……。」

ガラガラピシャン

なんだかいつもの真貴じゃないような気がして少し怖くなった。

真貴「友姫姉。昨日はゴメンナサイ。」

友姫「…え?」

『なんだ。いつもの真貴だ。』

⏰:07/05/13 15:56 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#147 [向日葵]
友姫「いいのよ。分かってくれれば。」

真貴「でも……っ。俺は、友姫姉が好きなんだ……っ!!」

辛そうに顔を歪ませる真貴を見てやっぱり様子がおかしいと感じる。

友姫「?……私も好きよ?」

真貴「そうじゃない!!」

真貴は首を振る。
そして徐々に私との距離を縮める。

真貴「友姫姉が思ってる好きと俺の好きは違う。友姫姉も、アイツが好きならこの気持ち分かるでしょ……?」

⏰:07/05/13 16:01 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#148 [向日葵]
真貴はもう目の前にいる。

知ってしまった真貴の気持ち。
そんな……だって真貴は……。

友姫「だって…。真貴は私の弟」

バンッ!!

真貴「弟なんかじゃない!!れっきとした一人の男だよ!!」

友姫「真貴……どうして……。」

⏰:07/05/13 16:03 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#149 [向日葵]
私は哀しくなった。

だって今までそうやって仲良く楽しく過ごしてきたのに……

なんでそんな……。

友姫「帰る…。退いて……。」

しかし真貴はそれを許してくれなかった。
両手を掴んで黒板に押しつける。

友姫「――っ!!真貴!!」

真貴「男として見てくれないなら見てくれる様にするよ。」

冷たい真貴の目に静かな焔が宿る。

友姫「いや…。真貴嫌だ……っ。」

真貴「黙って…。」

⏰:07/05/13 16:47 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#150 [向日葵]
真貴は乱暴に私に唇を押しつけてきた。

『いや……っ!!』

手を動かそうとしても、力に敵わず動けない。

一旦口が離れたと思うと、また押しつける。

『やめて……っ!!』

ガリッ!

真貴「…つっ」

友姫「…ぃや……。なんで?こんな無理矢理……。」

真貴は唇の血を手で拭い、再び私に近づいてきた。

友姫「また…噛むわよ……っ!!」

⏰:07/05/13 16:51 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#151 [向日葵]
真貴「噛めば?」

迷いなくまた唇を押しつける。

私はただ涙を流すしかなかった。

『どうして……なんでっ!!』

珊瑚君っっ!!!!

――――……

珊瑚「?」

なんか友姫の声が聞こえた様な……。

暁「おーい珊瑚ー!!」

⏰:07/05/13 16:54 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#152 [向日葵]
ブレザーとセーターを脱いでカッターシャツだけになった暁と、後ろから佳苗がやって来た。

珊瑚「またバスケ?」

暁「おう!あっちーわぁっ!」

佳苗「珊瑚君はどうしたの?」

珊瑚は手に持っているゴミ箱を「ん。」と出した。

珊瑚「早く帰らなきゃ友姫が待ってるから。」

暁「じゃあ俺らも一緒に帰るか。」

佳苗「ウン!」

⏰:07/05/13 17:26 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#153 [向日葵]
3人でのんびりと歩きながら教室に向かう。

友姫が大変なことになってることも知らず…………。


――――……

私は未だキスを続けられていた。
それ以上に進むことはなく、ただただキスされるだけ。

友姫「―――っ!!」

ガクッ

息切れで力が入らなくなって床に座りこむ。
真貴もしゃがみ、またキスしようとするのを右手で口を塞いだ。


涙がスカートに落ちて吸い込まれていく……。

友姫「も……やめて……。」

⏰:07/05/13 17:32 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#154 [向日葵]
目に光がともらず、虚ろな目で床を見つめる。

気持ち悪い……
吐きそう……

焦点が定まらない。
自分がどこを見つめてるのかもわからない。

友姫「なん……で…………。」

真貴は戸惑った。
ここまでするんじゃなかった。
友姫の頬に流れる涙を拭う。

友姫は、優しい真貴が戻ってきたのかと思った。
しかしこんな事をされた事のショックが大きくて、そんな事に思考を回すことなんて出来なかった。

⏰:07/05/13 17:37 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#155 [向日葵]
真貴「ゆ、友姫ね」

ガラガラガラ

珊瑚「……。!!友姫!!」

ゴミ箱を放り投げて友姫の元へ駆け寄る。

暁と佳苗もそれに続く。

佳苗「友姫ちゃん!」

佳苗は友姫の頭を抱きしめる。
友姫は力無くその手を握る。真っ暗な目からは涙が次々と流れていった。

珊瑚は真貴の胸ぐらを掴んで黒板に押し付けた。

珊瑚「おいお前……。何したんだ……。」

真貴は目を泳がせる。

⏰:07/05/13 17:44 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#156 [向日葵]
悪魔で冷静な声で尋ねる珊瑚。しかし怒っているのは一目瞭然だ。

珊瑚「何したって聞いてんだよ……。」

胸ぐらを更に上へグッと上げる。

真貴は苦しそうな声で答えた。

真貴「無理…矢理…キスしたんだ……。何回……も」

珊瑚の頭の中で何かが派手に弾ける音がした。
次の瞬間

バキィィィッッ!!!!!!

ドンッ!!!

⏰:07/05/13 17:49 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#157 [向日葵]
殴られた反動でドアにぶつかる真貴。

もう一回殴りに行こうとすると、足元を何かが引っ張った。

見ると震える手で友姫が珊瑚を止めた。

珊瑚「友姫っ……。」

友姫は静かに首を横に振っていた。
そして佳苗と暁の手を借りて立ち上がり、教室を出て行く。

珊瑚達も急いでカバンを持ち、その後を追う。

ピシャンッ!


教室に残された真貴はドアにもたれながら、ただ後悔の涙を流していた。

⏰:07/05/13 17:55 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#158 [向日葵]
 



どうやって家に帰ったか覚えていない。
気がつけば朝で、布団の中に入っていた。

携帯を見れば、もう8時。一緒に寝ている結女の姿は無い。

それもそのハズ。
部屋から出ようとすると鍵がかかっていた。
昨日帰って来てからすぐにかけたと思われる。

意識は段々ハッキリしてきた。昨日の事とか、今まだ涙が流れてるとか……。

⏰:07/05/13 18:02 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#159 [向日葵]
真貴を許したい。
でも昨日したことは許せない。

このまま気まずくなる。
それだけは嫌だ。

誰か、昨日に時間を巻き戻して……。

私はベッドに倒れこんだ。

コンコン

母「友姫ちゃん……いるの?」

私は涙を拭いて、鍵を開けた。そして母は部屋に入ってくる。

母「ゴメンネ。聞くけどどうしたの?」

⏰:07/05/13 18:08 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#160 [向日葵]
昨日の事は絶対言えない。
私はただ体がダルイと答えた。
しかし母さんは出て行かない。他にも用事があるようだ。

母「体の調子が悪い時に……こんな話、していいかわかんないけど……。」

手をギュッと握りしめて母さんは驚く事を口にした。
母「私達お父さんの仕事の関係で引っ越さなきゃいけないの……。」


――――……

秋帆「今日友姫は〜?」

律「え?さぁ。寛和なんか聞いてる?」

⏰:07/05/13 18:23 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#161 [向日葵]
************

キリます

よければ……

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/13 18:27 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#162 []
あげ

⏰:07/05/13 19:35 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#163 [向日葵]
さん
ありがとう
また夜に更新出来たらします

⏰:07/05/13 20:43 📱:SO903i 🆔:iNPBtArw


#164 []
楽しみにしてます(^3^)/

⏰:07/05/13 20:44 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#165 [向日葵]
昨日は更新出来なくてスイマセン
今日はなんとか頑張って更新したいと思うんで読んで頂けると嬉しいです

⏰:07/05/14 19:11 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#166 [向日葵]
珊瑚「……。実は……。」

昨日あったことを知らない秋帆と律と千歳に話す。
3人共呆気にとられる。

秋帆「友姫……。」

律「だからアンタしっかりしなさいって言ったでしょ!!」

律は珊瑚に喰いかかる。
しかしそれを佳苗が止める。

佳苗「りっちゃん。抑えて。」

律「もういい。私達今から行く。秋帆行こう。」

秋帆「ウン。」

⏰:07/05/14 19:26 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#167 [向日葵]
しかし今度は珊瑚は止めた。

珊瑚「頼む…………



俺に行かせてくれ……。」

――――……

2つの出来事が重なって、私は頭が空っぽになっていた。

真貴とはもう元に戻れないの?

私は皆と離れ離れになっちゃうの?

珊瑚君とは?
一緒にいるって言ったのに……。

⏰:07/05/14 19:30 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#168 [向日葵]
空っぽになった頭に一気に色んな事が押し込まれる。

頭を抱え、布団に蹲る。


頭に浮かぶのは、耳に聞こえるのは私に笑いかける珊瑚君と私を呼ぶ声。

そして口にする。

友姫「珊瑚君……。」

私は目を瞑り、現実から意識を切り離すことにした。

・・・・・・・・・・・・

コンコン… コンコン…

母「友姫ちゃん……?」

⏰:07/05/14 19:45 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#169 [みぃ]
>>1-200

⏰:07/05/14 20:06 📱:SH902iS 🆔:CJyEhn8M


#170 [向日葵]
ノックの音と母さんの声で現実に引き戻される。

携帯の時間を見ると9時過ぎ。
さっきから30分ほどしか経っていない。

そんなことを思っていたら。

コンコン…

「友姫……。」

その声を聞いて私は飛び起きた。
急いで鍵を開けるも急ぎ過ぎて上手く開かない。

ガチャン!! バンッ!!

⏰:07/05/14 20:19 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#171 [向日葵]
みぃさん
アンカーありがとうございます

***************

そこに立っていたのは、紛れもなく珊瑚君だった。

珊瑚「よぉ…。」

薄く、それでも優しく笑う珊瑚君に私は安心して涙が溢れて、思わず抱きついた。

友姫「ふ…ふぇ……珊瑚く……。」

私を抱きしめながら部屋のドアを閉める珊瑚君。
私はしがみついたまんまだ。

⏰:07/05/14 20:22 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#172 [向日葵]
珊瑚「言ってみろ。どうした?」

抱きついたまま、鳴咽をもらしながら、たどたどしく私は話した。

真貴の事には黙って聞いていた珊瑚君だけど、引越しのことについてはさすがに「引越し?!」と驚いていた。

友姫「私……行きたくない……っ。珊瑚君とも皆とも……離れたくないよ……。」

より一層強く抱きつく私。珊瑚君は私を抱きしめながら何かを考えていた。

珊瑚「……友姫。」

友姫「ん…?」

珊瑚「俺の家に来ないか?」

⏰:07/05/14 20:28 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#173 [向日葵]
へ……?

――――……

夜11時。
珊瑚君はまだ私の家にいる。そして居間には私と珊瑚君。母さんと早く帰って来てと頼み、父さんがいる。

まるで「娘さんをください」バリに緊張した雰囲気。

ひとしきり、珊瑚君の話に耳を傾ける父さん。
そして、私も頼み込む。

父「珊瑚君……だったかな?事情はよくわかったよ。―――だが、大事な娘を男の子の家庭に置いていくわけには……。」

⏰:07/05/14 20:33 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#174 [向日葵]
珊瑚「母は賛成してくれています。俺も一切いやらしい気持ちはありません。イトコさんの事もちゃんと預からせて頂きます。」

父さんはウーンと唸る。
そして「しかし」と言う前に珊瑚君が口を開く。

珊瑚「俺は、一度友姫さんに命を助けて頂きました。…………俺に、その恩返しをさせて頂きませんか。……お願いします!!」

私も珊瑚君と一緒に頭を下げる。

友姫「私も皆とここで過ごしたい。お願いします!!」

しばらく返事はなかった。時計の音だけがコチコチと鳴り響く。

⏰:07/05/14 20:39 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#175 [向日葵]
―――そして……

父「友姫をしばらくお願いします…。」

顔を恐る恐る上げると母さんは柔らかく笑い、父さんは真剣な顔をして頼んでいた。

私達は顔を見合わせて、ホッとして笑った。

・・・・・・・・・・・

母「ホントはまだ納得してないんじゃないですか?」

友姫達が一旦家に上がってから、居間で夫婦2人がお茶を飲んでいた。

父の前に湯呑をコトッと置き、母は正面に座る。

⏰:07/05/14 20:44 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#176 [向日葵]
父「当たり前じゃないか。大事な娘を男の子の家になんか……。」

母「なら何故承諾したんです?」

母はニコニコしながら問う。
本当はその訳を知ってるかの様に。

父はそれが分かっているのかバツが悪そうにお茶をすする。

父「頼みごとなんて滅多にしない友姫が、頼んだからさ。それに……命を助けたなんて、よっぽど彼が好きなんだろう。」

「彼も良さそうな子だ」と付け足して、またお茶をすする。

⏰:07/05/14 20:48 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#177 [向日葵]
母「なんだか結婚しちゃいそうですね。」

父「はぁ……そうかもしれんなぁ……。」

どこか寂しげな父に、母はクスクスと笑った。

・・・・・・・・・・・

結婚まで話が進んでいるなんて知るよしもない私達は、私の部屋で喋っていた。

今日はもう遅いので、父が泊まっていきなさいと言ったのだ。

友姫「ありがとう。珊瑚君。」

珊瑚「ん?」

友姫「いつも助けてくれて……。」

ベッドに座り、珊瑚君が自分の布団を敷いている時に私は珊瑚君に微笑む。

⏰:07/05/14 20:56 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#178 [向日葵]
珊瑚君はその手を止めて、ベッドに一緒に座る。

珊瑚「友姫が遠くにいくよりマシだ……。」

そう言って私に触れる。

……が。

ビクッ!

私は真貴にやられたことと被り、思わず脅えてしまった。

珊瑚「……っゴメン。手、出さない様にしなきゃな……。」

そう言って手を引っ込めて布団敷きを再開しようとした。
でも私がそれを止めた。

⏰:07/05/14 21:00 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#179 [向日葵]
そして引っ張り、私はまた珊瑚君を座らす。

珊瑚「……友姫?」

私はギクシャクしながら珊瑚君の顔を両手で包み、顔を近づけ、唇を重ねた。

珊瑚君はびっくりして私を離した。

友姫「真貴の後だから、……イヤ?」

珊瑚「そうじゃ……ない。……いやそう言われると…嫌だけど……。」

珊瑚君は頭をカリカリとかいてから、私にゆっくり目線を合わす。

珊瑚「嫉妬で狂いそうになるから……。」

⏰:07/05/14 21:06 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#180 [向日葵]
私は目を少し見開く。

珊瑚「友姫に、何回も触れたかと思うと狂って、友姫をどっかに閉じ込めたくなる……。」

それは嫉妬と言う名の束縛。そして甘い鎖。

珊瑚「だから、今は……。」

友姫「本当に、珊瑚君が閉じ込めてくれればいいのに……。」

そしたら私は、全て貴方の物だから。
2人だけの秘密の園。

私も狂ってしまったかもしれない。
この人が愛しすぎて……。私も、彼を束縛してしまう。

⏰:07/05/14 21:35 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#181 [向日葵]
珊瑚君は私の言葉に驚いたが、真剣な目をして私に優しいキスをしてきた。

でも一瞬の触れるだけのもの。

それでも幸せで胸が張り避けそうになった。

珊瑚君…………

大好き……。

⏰:07/05/14 21:37 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#182 [向日葵]
***************

bR丁度終了なんで一旦休憩します

感想あれば、どうぞお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/14 21:39 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#183 [向日葵]
bS **諦めない**


秋帆「引越し?!」

私は頷く。

律「しかも寛和の家に!」

また頷く。

佳苗「1年くらい!」

そしてまた頷く。

お昼。皆でご飯の時、寛和家にお邪魔になることを告げる。

千歳「うっわぁ〜…。ナイト様生殺し?」

暁「いや襲い放題だろ。」

⏰:07/05/14 23:45 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#184 [向日葵]
そんな事を言う2人の頭にトリプルアイスが出来たとこで、とりあえず本題を話す。

そこで秋帆が気にしていることを聞いた。

秋帆「ねぇ。弟君はどうするの?」

私と珊瑚君は顔を合わす。

あれ以来、真貴は避けているのか家でも学校でも姿を見せない。
そろそろちゃんと話をしないと……。

友姫「大丈夫。ちゃんと話すから……。」

―――……

同時間。

「真貴ー!サッカーやりに行こうぜー!」

⏰:07/05/14 23:50 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#185 [向日葵]
真貴「悪い……。今日はいい。」

クラスメイトは「ちぇー。行こうぜー!!」と言って走って行った。

友姫[も……や…めて……]

友姫姉……ゴメン……。

「何だよ真貴。元気ねぇじゃん。」

友達の燈也(とうや)が話しかけてきた。

真貴「好きな人傷つけた……。」

燈也「あぁ。イトコの姉さん?」

ガタタン!!

真貴はイスから転げ落ちてしまった。
そして顔を真っ赤にして燈也を見る。

⏰:07/05/14 23:56 📱:SO903i 🆔:.RBft.uU


#186 [向日葵]
真貴「な…っ!おま…っ!わ…っ!」

これは訳すと「なんでお前分かったんだ!」だ。
燈也は面白そうに真貴を見下ろす。

燈也「毎日休み時間やら帰りやらいなくなりゃ誰でもわかるっつーの。」

真貴はグッとなって再びイスに座る。
顔はまだ赤いままだ。

真貴「……ムカつくから無茶苦茶にしたんだ…。そしたら、彼氏が殴ってきた。」

バキィィィ!!!!!

まだ殴られた跡が生々しく残っている。

真貴「もう一発。殴られそうになったら……友姫姉は止めたんだ……。」

⏰:07/05/15 00:04 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#187 [向日葵]
俺、あんなヒドイことしたのに……

なんでかばうんだよ……。
どうせなら立ち上がれないくらいボコボコにされた方がマシだ。

あんな中途半端に優しさをくれて

俺の心掻きむしって……
それでも心を取っていって……。

ズルイよ友姫姉。

俺……まだ好きでもいい……?

そんな時だった。

「真貴。」

⏰:07/05/15 00:08 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#188 [向日葵]
頭がぼーっとしながらドアを見る。

友姫「真貴。」

真貴「友姫……姉?」

・・・・・・・・・・・・

真貴は「なんでここに?」と言う顔をしていた。

私は真貴を手招きして廊下へ呼び出す。
真貴は少し戸惑って、ゆっくりとこちらへ来た。

真貴「友姫姉……。あの」

友姫「真貴。あのね。話があるの。」

私は真貴の言葉を遮る様に言葉を発した。

⏰:07/05/15 00:12 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#189 [向日葵]
友姫「引っ越すことは知ってるわね?私達、珊瑚君の家に1年お邪魔になるの。」

真貴「え?!」

友姫「真貴はどうする?」

真貴は視線をあちこちにやっている。

そりゃそうだろう。

顔を合わせていきなりこんな質問をしているのだから。
でも真貴の答えは意外に早かった。

真貴「…………世話に…なる……。」

友姫「そっか……。」

私は真貴に笑う。
真貴もなんだかホッとしたらしく、緊張で強ばっていた顔が少し緩む。

⏰:07/05/15 00:17 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#190 [向日葵]
友姫「じゃあ。それだけだから。」

私はその場から離れようとしたが真貴に呼ばれた。

真貴「友姫姉!」

私は足を止めて振り向く。

友姫「……ん?」

真貴は言う言葉を選んでいるのか、口を開けては閉め開けては閉めを繰り返す。

真貴「いや……いい。」

友姫「そう。じゃあね。」

私は分かっていた。
真貴が謝ろうとしているかと。
でもここまで私が折れたのに、真貴から言わないのはいけないと思うから無視をした。

⏰:07/05/15 00:24 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#191 [向日葵]
**************

今日はここまでにします

感想よければください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/15 00:26 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#192 [向日葵]
――家にて――

結女「お姉ちゃん。珊瑚さんの家に行くってホント?」

私は予め用意をしながら結女の話を聞いていた。

実はあと1週間ほどで引っ越すのだ。
家は母さん達が帰って来たらまた使うのでそのまま。
たまに掃除に来ようと思う。

友姫「ホントだけど結女は嫌?」

結女「そうじゃないけど……」

結女『真貴大丈夫なのかなぁ…。』

⏰:07/05/15 10:29 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#193 [向日葵]
そんな結女の心配事を余所に、私はあれこれ考えていた。

お世話になるからお手伝いした方がいいだろうし、あ、その前にご挨拶に行かなきゃいけない!

お世話になる印に何か持って行った方がいいよねー。

友姫「結女もそろそろ準備しなさいよ?」

結女「はぁーい。」

とりあえず、渡す物は後で考えよう。

トントントン

階段を下りて、お風呂の用意をしに行く。

シャ――

シャワーの水を浴槽にかけながらスポンジを持って洗う。

まだ肌寒いのでシャワーの水が冷たい。

⏰:07/05/15 10:35 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#194 [向日葵]
『うー寒いー……』

シャワーを置くところにシャワーを置いた



…………つもりだった。

ビシャア!!

友姫「きゃあ!」

・・・・・・・・・・・・・・

真貴「ただいまー。おばさんお風呂出来てるー?」

母「あらお帰りなさい。今友姫ちゃんがしてくれているわ。あ、そうだ。真貴君タオルをお風呂場に持って行ってくれる?」

真貴はいいよ。と言って畳んだタオルを母から預かった。

そしてお風呂場へ向かう。

⏰:07/05/15 10:39 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#195 [向日葵]
タオル置き場に置いてそこから離れようとしたら

友姫「きゃあ!」

と悲鳴が聞こえた。

真貴「友姫姉?!」

バンッ!!

真貴はどうしたのかとお風呂場のドアを勢いよく開けた。

中ではシャワーの水で濡れた友姫がいた。

・・・・・・・・・・・

ドアがいきなり開いたので私はびっくりした。

友姫「あぁ真貴。お帰り。」

⏰:07/05/15 10:44 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#196 [向日葵]
濡れた髪をかきあげて私は真貴を見た。

すると真貴は顔を赤くしてうつ向いている。

友姫「?」

真貴「友姫姉……それはヤバイ……。」

『へ?』

今の友姫は髪は濡れていて、面倒くさくて履き替えなかったスカートは太ももに張り付き、上の薄いTシャツには下着ねキャミがうっすら写っていた。

私はそんなことも知らず「何が?」と言う顔で真貴を見る。

真貴はタオルを私に渡した後、足早に部屋へ行ってしまった。

⏰:07/05/15 10:49 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#197 [向日葵]
お礼を言う間もなく、渡されたタオルでガシガシと頭を拭き、お風呂掃除を再開した。



真貴「あ゛―――!!!!友姫姉のアホ!!」

真貴は布団の上でゴロゴロ悶えていた。

あんなことしたのに…っ
なんでそんなに無防備なんだよ!!!!

ガチャ

結女「真貴ご飯」

真貴「も―――やだ―――!!」

開けると同時に真貴が叫んだので結女はビクッ!と後退りした。

⏰:07/05/15 10:54 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#198 [向日葵]
*****************

キリます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/15 10:55 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#199 [向日葵]
すいません
今日は更新を控えさせて頂きますちょっと体調不良になっちゃいました

⏰:07/05/15 20:14 📱:SO903i 🆔:43IGRlNU


#200 [向日葵]
結女「びっくりするなー。いきなり叫ばないでよー。」

真貴「なんだよ結女。」

結女「ごーはーん!早く来なよ。」

バタン!

真貴はため息をつきながらベッドから降り、部屋を出た。
すると頭を拭きながら友姫が上がってきた。

友姫「あ、真貴。タオルありがとうね!」

真貴「う、うん。」

そして真貴はそそくさとその隣を通り過ぎた。

⏰:07/05/16 18:47 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#201 [向日葵]
私は頭を拭き続けながら様子がおかしい真貴を振り返り見る。

『まだ気まずいのかなぁ…。』

私はと言えば珊瑚君のおかげですっかり浄化されていた。
やった事は許されないことだけどね。

部屋に入ると机の上で携帯のランプがピカピカ光っていたので見てみると珊瑚君からだった。

<受信メール>

イトコ達来るのか?

<返信>

来るみたい大勢行っちゃってゴメンネ^^;

⏰:07/05/16 18:52 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#202 [向日葵]
送信した後、私は服を探し始めた。
早くスカートを乾かさなければ明日履いて行く事ができない。

ヴーヴーヴー

パカッ

<受信メール>
わかった。

『返信しなくてもいいかな〜…。』

と思い携帯を閉じて着替える。
そして階段を降りて居間へ向かう。

母「はい友姫ちゃん。ご飯。」

母さんがホカホカのご飯を差し出す。
それを受け取りながら「もう少しすれば暫くこのご飯が食べれなくなるんだ」と思うと、少し切なくなった。

⏰:07/05/16 18:59 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#203 [向日葵]
 



ご飯を食べ終えて、母さんの洗い物の手伝いをする。

私は洗った物を乾燥機に入れる係。

母「一応仕送りはするつもりだからちゃんと珊瑚君のお母さんに渡してね。」

友姫「ウン。わかってる。」

すると母さんの手の動きが止まる。

友姫「母さ…」

と母さんを見ると目に涙をいっぱい溜めてウルウルしていた。

⏰:07/05/16 19:04 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#204 [向日葵]
友姫「え?!どうしたの!」

母「お母さんのこと忘れないでね…っ!」

んな今生の別れみたいな……(笑)
エプロンで涙を拭くとまた洗い物を再会。

親からしたら、たった一人の子供の私を置いて行くのは辛いのかもしれないなぁ……。

##############

時は早いもので、母さん達が行く日が来た。

今日は日曜。
母さん達の見送りが済んだら、私達は珊瑚君宅へ引越しなのだ。

⏰:07/05/16 19:08 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#205 [向日葵]
珊瑚君もお見送りに来てくれている。

家から空港まではタクシーで行く。
大抵の荷物はもう送ってしまった。

父「じゃあ行って来るな。」

母「たまには連絡してね!!」

また母さんは涙をボロボロと流す。
それを父さんがなだめる。

バタン

タクシーに乗り込んで、中から2人が手を振る。
私も「元気でね」と言って振り返す。

⏰:07/05/16 19:12 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#206 [向日葵]
そして別れが済むと、タクシーは出発してしまった。

タクシーが見えなくなるまで見届ける。
珊瑚君は軽くお辞儀をしていた。

結女「お姉ちゃん。そろそろ用意しよっか。」

友姫「そうね……。」

⏰:07/05/16 19:15 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#207 []
ぁげ
更新頑張ってサイ

⏰:07/05/16 21:40 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#208 [向日葵]
さん
いつもありがとうございますもう常連さんですね

今日こそは……今日こそは夜更新したいと思います


……出来るだけ…っ(弱気)

⏰:07/05/16 21:49 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#209 []
無理しないでさいね体に気をつけてください(^^ゞぃつでもいいんで更新してください

⏰:07/05/16 21:53 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#210 [向日葵]
暖かいお言葉身にしみます頑張ります

⏰:07/05/16 22:15 📱:SO903i 🆔:ivm/9SRk


#211 [向日葵]
あっという間の別れになんとなくとまどいながらも、私達は家に戻った。

珊瑚「荷物の方はどうだ?」

友姫「家具とかは引越し屋さんに頼んだから後は自分達の手で持てるだけの量だよ。」

その時、先に言ってる真貴と目があった。

真貴[友姫姉が好きだよ……。]

そういえば告白されてたんだっけ……。

それすら忘れそうになっていた。
私はそれを考えると気まずくなり、押し黙ってしまった。

⏰:07/05/17 00:15 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#212 [向日葵]
その様子に気付いた珊瑚君はふぅと息をついた。

珊瑚「友姫。」

友姫「何…え?!ちょ、止め、キャハハハハハ!!!!」

いきなり珊瑚君が私の脇腹をくすぐってきた。
私は我慢出来ず大声で笑う。

友姫「イヤァハハハハハ!!!!止めアハハハハ!!」

その様子を見て真貴が寄って来た。

真貴「お前何やってんだよ!止めろよ!!」

珊瑚「別にいいだろ。これくらい。」

⏰:07/05/17 00:20 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#213 [向日葵]
こそばし終わった私は息をゼーハー言わせていた。

な……なんでこんなことを……

結女「だ、大丈夫?お姉ちゃん。」

友姫「大丈夫ー…。大丈夫ー……。」

顔を上げると2人はまだ言い争っていた。
真貴もなんだかいつもの真貴に戻った様な気がする。

私はホッとして微笑んだ。結女もそんな私を見て微笑む。

やっぱり、困った時に助けをくれるのは珊瑚君しかいないんだなぁ……。

⏰:07/05/17 00:24 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#214 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

部屋で用意が終わり、皆が家を出た。
私は鍵を閉め、少し家を見つめてから珊瑚君宅へ足を運んだ。

珊瑚「……寂しい?」

私は首を振る。
でも寂しくないと言えば嘘になる。

いつでも会えるんだからと思うのだが……
例えば、仲良い友達がクラス代えで別々のクラスになってしまった様な……

そんな気分。

結女「また、お掃除しに来るんでしょ?」

友姫「ウン。じゃないと埃まみれになっちゃうからね。」

⏰:07/05/17 00:29 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#215 [向日葵]
そして私達は、珊瑚家に到着。
これからお世話になる証として、門前で一度3人で礼。

そしていざ!お宅へ!!って1回行った事あるけどね……。

前の様に、おばさんが出てきて快く受け入れてくれた。

珊瑚母「いらっしゃい。これから少しの間だけどよろしくね!」

3人「よろしくお願いします!!」

ここで90゚直角お辞儀。

すると……

⏰:07/05/17 00:34 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#216 [向日葵]
汰樹「おねーちゃーん!」

友姫「汰樹君!」

プリッとした笑顔で汰樹君が来たのでハグ!をしてご挨拶。

ゴツンッ!

真貴「いって…何すんだよ!」

頭を派手にグーで殴られた真貴は珊瑚に抗議の目を向ける。

珊瑚「子供相手に妬くな…。しかも俺の弟だぞ。」

真貴「人の事言える立場かよ…。」

頭をさすりながら呟く真貴。残念ながら2人の会話は友姫達には聞こえていなかった。

⏰:07/05/17 00:40 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#217 [向日葵]
**************

すいません…

激しく眠いんで寝ます……

ホント亀ですいません……

感想よければください

⏰:07/05/17 00:41 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#218 [向日葵]
感想板です

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⏰:07/05/17 00:48 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#219 [向日葵]
汰樹「お姉ちゃん、やっぱりお兄ちゃんのおよめさんになるのー?」

友姫「…へ?」

カアァァァ

顔が赤くなる。

確かにこの年で、しかも前珊瑚君が私を「大事な人」と称している為単純に考えたらそう言う風にとってもおかしくはないだろう。

しかし横から真貴がやって来て汰樹君の頭を撫でながら

真貴「違うよー。お世話になるだけだからー。」

と言った。
汰樹君はふぅーん。と答えて私をまた見る。

⏰:07/05/17 09:38 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#220 [向日葵]
汰樹「じゃあお兄ちゃんのおよめさんになって!!」

真貴「駄目―――っ!!!!」

珊瑚「お前が言うな。汰樹、お姉ちゃんは忙しいから後でな。」

汰樹君はもう一回ギューッと抱きしめてまたね!と言って私から離れた。

階段を上がっていくつかの部屋があった。
ドアが開けられていて見慣れた部屋が見えた。

珊瑚君の部屋だ。

珊瑚「さてと。部屋割りを決めたいんだが、どうする?」

⏰:07/05/17 09:48 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#221 [向日葵]
結女「どうするって…。」

真貴「何が?」

珊瑚「男女で分かれるか、友姫と俺。んで双子で分かれ」

真貴「男女!」

言い終える前に真貴が決めた。
私はどっちでも良かったが、珊瑚君と同じ部屋はきっと口から心臓が飛び出す思いが毎日続くだろう。

珊瑚「友姫達はそれでいいか?」

結女「いいです!」

友姫「私も。」

⏰:07/05/17 09:52 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#222 [向日葵]
と言う訳で……

真貴は珊瑚君の部屋に。
私達はその隣の部屋にお世話になることになった。

結女は「ワーイ!」とはしゃぎながら部屋を見渡したり窓を開けてみたりしたが、私は珊瑚君の部屋側の壁を見つめて、心配をしていた。

『あの2人……大丈夫なのかなぁ…。』



・・・・・隣の部屋にて

珊瑚「まぁ適当に使ってもいいが、汚したら承知しないぞ。」

真貴「女みてぇなこと言うなよ……。」

⏰:07/05/17 09:56 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#223 [向日葵]
荷物をそこらに置きながら真貴は呟く。

珊瑚はバタバタするだろうと言うことを考えて窓を全開した。

爽やかな風が入ってくる。

真貴「なぁ…。アンタ……。」

珊瑚「珊瑚でいい。」

真貴「さ…、珊瑚。お前いつから友姫姉が好きなんだ?」

珊瑚はしばらく考えてから「去年の冬」と答えた。

真貴は珊瑚を睨みながら話を続ける。

真貴「俺は、お前が現れるずっと前から友姫姉が好きなんだ。だからいい気になんなよっ!」

珊瑚は真貴が何を言いたいのかさっぱり分からなかった。
首を捻る珊瑚に対して、真貴はメラメラと対抗心の炎を燃やしていた。

⏰:07/05/17 10:03 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#224 [向日葵]
珊瑚「なんなんだ……。」

真貴「前の事は絶対やっちゃいけないことだし、あれで俺は株が落ちたと思う。」

「でも」と真貴は続ける。珊瑚はそれを黙って見ていた。

真貴「絶対諦めない!いつかお前から友姫姉を奪う!!」

宣戦布告。と言わんばかりに珊瑚に眼光を向ける。

まともにそれを受けながらも、珊瑚は感情がない冷たい目で真貴を見返す。

珊瑚「やってみろよ。」

珊瑚は壁にもたれながら腕組みをした。

珊瑚「そんな事無理だって証明してやるから。」

⏰:07/05/17 10:08 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#225 [向日葵]
真貴は珊瑚から目をそらさない。
むしろ挑戦するオーラが漂っている。

真貴「望むとこだ。」

珊瑚「まぁ精々頑張れや。」

ニヤッと笑う珊瑚と同じ様に真貴も笑う。

真貴「後悔してもしんねぇーからな。」

「しねぇーよ」と答えて珊瑚は部屋を出ていき、階段を降りた。

友姫「おばさん。部屋大体片付けが終わりました。」
下に行くと友姫が居間にいた。

⏰:07/05/17 10:12 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#226 [向日葵]
珊瑚母「ご苦労様!友姫ちゃん、おばさんじゃなくてお母さんって呼んでいいのよ!」

友姫「え?でも。」

珊瑚母「だって将来の娘なんですものー!」

珊瑚『またその話か……。』

友姫は絶対呼ばないだろう。それほどの未来の事なんて想像してないだろうから。

俺は……結構考えてたり……するんだがな……。

友姫「……じゃ、じゃあお母さん。」

⏰:07/05/17 10:16 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#227 [向日葵]
**************

キリます

感想あればよければください

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⏰:07/05/17 10:16 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#228 [向日葵]
珊瑚は耳を疑った…。

え……今なんて……

珊瑚母「きゃー!嬉しい!!…あら珊瑚いたの?」

友姫「あ、珊瑚君。どうしたの?なんか嬉しそうだね。」

知らず知らずに珊瑚は微笑んでいた。

分かってる。

友姫のことだから
深い意味なんて考えていないだろうし

ただそう呼んだ方がいいと思ったから呼んだんだろう。

⏰:07/05/17 22:01 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#229 [向日葵]
でも

それでもなんだか
意思が通じあった気がして……

友姫も俺と同じ事を考えてくれてる気がして……

それがすごく嬉しくて

珊瑚「何でもない……。」

友姫を

ずっと離したくないと
更に思わせたんだ。

・・・・・・・・・・・・

結女「どーゆー心境?」

珊瑚の部屋に結女がやって来た。

⏰:07/05/17 22:11 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#230 [向日葵]
荷物整理をしながら真貴は結女と喋る。

真貴「どーもこーもねぇよ。ただ勝ちたいだけだ。」

結女「……。」

真貴「まぁ。そんな事、結女にはわからないよな。」

と鼻で笑い、荷物整理を続けた。
しかし手を進めながら異変に気づく。

結女が何も言い返してこない。
ただドアのヘリに持たれて目の前を見つめている。

真貴「……?オイゆ」

結女「いるよ。好きな人。」

⏰:07/05/17 22:15 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#231 [向日葵]
真貴「え……。」

結女は笑っているものの、悲しい雰囲気が漂っていた。

結女「私は……先生が好き。坂本先生が……好きなの。」

坂本先生と言えば、学校で人気の若い先生だ。

とは言え……まさか教師…っ!

真貴「は?!お前バカか!!冗談もほどほどに…」

ピクッ

結女「冗談?」

結女の顔が一気に怒りに満ちる。
普段おっとりしてる結女が中々見せない表情だ。

⏰:07/05/17 22:20 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#232 [向日葵]
結女「自分はそうやって取られて怒ってたくせに!同じ様な事言わないでよ!!」

その言葉を聞いて、半信半疑だった真貴は結女が本気だと言うことに気づいた。

真貴「ゴメン…。でも教師なんて絶対無理だろ!!」

結女「無理だから諦めろ?……そんなの真貴だって同じじゃない!!」

真貴はハッとする。
気付きたくなかった。

だってあの友姫姉があんな幸せそうに笑うのを初めて見た。

⏰:07/05/17 22:25 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#233 [向日葵]
無理だって、ホントはわかってる……

でも

真貴「可能性が例え1%でも!俺は諦めない!!」

結女「ホラ見なさいよ。アタシだっておんなじよ。」

真貴「う……ゴメン……。」

友姫「真貴ー結女ー!降りてきなさーい!!」

その声に結女は「は〜い」と返事し、部屋を出かける。

結女「アタシはお姉ちゃんが好きだから、真貴を応援しない。……でも健闘なら祈るから。」

⏰:07/05/17 22:29 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#234 [向日葵]
それだけを言って階段を降りた。

部屋に残された真貴は自分の言葉を思い返していた。

[1%]……。
なんて虚しい数字。

でも…それでも…
簡単に諦めたり……出来ないから。

真貴は階段を降りて、居間へと向かった。

するとテーブルの上にホールのケーキが置いてあった。

珊瑚の母が用意したらしい。

⏰:07/05/17 22:33 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#235 [向日葵]
友姫は入り口で立ち止まっている真貴を見つけると早くおいでよと笑顔で手招きしてくれた。

その笑顔を見て真貴は思う。

真貴『絶対…見てろよ!!』

⏰:07/05/17 22:34 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#236 [向日葵]
bS一応終了です

休憩するんで感想など頂ければ嬉しいです

⏰:07/05/17 22:35 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#237 [向日葵]
感想板貼るの忘れた

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⏰:07/05/17 22:36 📱:SO903i 🆔:CeLsVQJc


#238 [向日葵]
**bT 衝撃**



ヴーン ヴーン

『あ、携帯のバイブ…起きなきゃ……。』

夢の世界から現実へ引き戻された私は暗闇から光を入れる為に目を開く。

『……あれ?まだ夢?』

だってこんな部屋知らない。結女は相変わらず寝ている。

『模様替えでもしたっけ……。』

見慣れない部屋の見慣れないドアを開ける。

カチャ

カチャ

⏰:07/05/18 01:00 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#239 [向日葵]
すると隣のドアも開いた。

珊瑚「うす。フッ。まだ寝足りない顔だな。」

友姫「さっ……!!!!」

そうだ思い出した!!
ここは珊瑚君宅!
昨日からお世話になってるんだった!!

自分の身なりを考えたら一気に恥ずかしくなって、髪の毛をザカザカと整えた。

友姫「お、おはよう!!」

珊瑚「朝ごはん、出来てるだろうから食いに行くぞ。」

友姫「う、うん…っ!」

⏰:07/05/18 01:04 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#240 [向日葵]
お互いがパジャマだなんて何だか不思議な気分。

修学旅行の時はあくまでもジャージとトレーナーの組み合わせであったからパジャマではないのだ。

下へ降りると甘いいい香りがした。

珊瑚母「おはよう友姫ちゃん!」

友姫「あ、おはようございます!」

お母さんは何か焼いているようだった。
この香りからして大体はわかる。

珊瑚母「はぁい。ホットケーキ!朝から大丈夫かしら?」

⏰:07/05/18 01:08 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#241 [向日葵]
目の前に置かれたのは、キレイに焼けたホットケーキ2枚とメープルシロップ。それに紅茶。

私はどっちかと言うと朝は和食なんだが、ホットケーキのいい香りがナイフとフォークを握らせる。

友姫「いただきます!」

一口、口に入れればフワフワの食感とメープルシロップの甘い香りが拡がって、幸せな気分にさせる。

珊瑚「友姫バターいらないのか?」

と言いながら珊瑚君はバターとメープルでホットケーキを食べる。

⏰:07/05/18 01:13 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#242 [向日葵]
友姫「んー…。それで食べた事はないけど……挑戦してみる!」

と言い二口目。
これまたなんとも言えない美味しさが口に広がる。

優雅な朝ごはんを終えて私達はまた部屋に戻る。

5月にも入り、大分暖かくなったのでそろそろブレザーはいらないかもしれない。

カチャ

結女「あ、お姉ちゃん。おはよー。」

部屋に入ると結女は既に起きていた。

⏰:07/05/18 01:17 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#243 [向日葵]
友姫「おはよう。下でお母さんがご飯用意してくれてるからよばれてきなさい。」

結女「ねぇ…。お姉ちゃん……。」

結女は神妙な面持ちで私に話しかけてきた。

友姫「ん?何?」

結女「……。んーん。何でもない!食べてくるね♪」

友姫「え?ウン……。」

バタン

『どうしたんだろう……。』

⏰:07/05/18 01:21 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#244 [向日葵]
何か相談でもあったかな?でもそれならまた何か言ってくるだろう。

そう思い、私は制服に着替え今日の準備をした。

コンコン

友姫「?ハイ。」

珊瑚「今日の英語の訳、やったか?」

私は「あー…」っと言ってルーズリーフの紙をパラパラと見る。

友姫「やっ……てるけど、わかんないトコ飛ばしてる…。」

珊瑚「じゃあ学校で見せ合いしよ。俺もわかんないとこあるから。」

⏰:07/05/18 01:27 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#245 [向日葵]
友姫「ウン!」

笑い合った後、珊瑚君はドアを閉めた。

これからこんな日々を送ると思うと…なんだか夢の様だった。

・・・・・・・・・・・・

珊瑚は顔を洗おうと下に降りようとすると、丁度結女が上がって来ていた。

しかし、その顔は少し青ざめた様にも見えた。

珊瑚「おい。…どうした?」

珊瑚の声に結女はハッとした。

⏰:07/05/18 01:31 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#246 [向日葵]
*************

今日の更新は以上です

感想あればお願いします

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⏰:07/05/18 01:32 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#247 [向日葵]
結女「ぁ……いえ、何でもないです!低血圧なだけなんで!!」

そう言って足早に珊瑚の隣を通り過ぎて2階のトイレに入ってしまった。

様子のおかしさに少々気になったが、相談なら友姫が乗るだろうと思い、対して気にはしなかった。

・・・・・・・・・・・

ジャー…

結女はトイレの水を流していた。

青い顔は青さを増し、目にはうっすらと涙が浮かんでいた。

⏰:07/05/18 12:47 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#248 [向日葵]
――――……

秋帆「あ、友ー姫ー!」

皆で登校中、秋帆とその彼氏、恵都君が一緒にこちらへ向かっていた。

友姫「おはよう。」

秋帆「おはよう!えーっとぉ……結女ちゃん?もおはよう!」

結女はトロンとした目で一礼をする。
明らかに調子が悪そうなのだ。

友姫「結女?」

結女「ごめんなさいお姉ちゃん。……今日学校休みます。」

「え?」と答える前に結女は回れ右をして来た道を小走りで引き返していった。

⏰:07/05/18 12:52 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#249 [向日葵]
結女は滅多に体調を崩さない。
そんな結女があれだけひどい顔色をしてるのだから、よっぽどなのかもしれない。

秋帆「結女ちゃん…。どうしたの?」

友姫「わかんない…。」

珊瑚「そういえば、朝様子がおかしかったぞ。」

そんな…。なんで私に言ってくれなかったんだろう……。

私は珊瑚君達に先に行くように言って、結女の後を追い掛けた。




ガチャ…

珊瑚君宅には誰もいない。

⏰:07/05/18 12:56 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#250 [向日葵]
それもそのハズ。

お母さんは仕事。
汰樹君はついこの間小学校に上がってはしゃぎながら学校へ行ったからだ。

私はとりあえず部屋に行く。

上へ上がると、私達の部屋のドアが開きっぱなしになっていた。

友姫「結女…?」

ベッドに顔を伏せていた結女はビクッとして私をゆっくり見る。

私の姿を認めた瞬間。
結女は泣き出した。

⏰:07/05/18 13:04 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#251 [向日葵]
結女「おねえちゃぁぁんっっ!!ひっ、どー…しよー!!」

と言いながら私に抱きついてきた。

何がどうしようなのかわからない私は結女の頭を撫でながらゆっくり静かに尋ねた。

友姫「どーしたの…?」

結女「おな…なっ、あ……ちゃ……」

『おななあちゃ?』

暗号かと思うぐらい訳が分からないその言葉は、すこし落ち着いた結女が次の言葉を発して明らかになった。

⏰:07/05/18 13:08 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#252 [向日葵]
結女「お腹…の中……に…、赤ちゃ…いるかもっ……。」

友姫「えぇっ?!?!」

泣いていた結女は吐き気を催し、トイレに駆け込んでいった。

『結女に…赤ちゃん……?!』

―――……
とりあえず私が取り乱してはいけないと思い、冷静になって結女を楽な格好に着替えさせた。

友姫「話、聞かせて?誰の子供かもしれないか。」

結女はさっきより少しマシな顔色になって、ちょこんと座り私の隣に座った。

⏰:07/05/18 13:13 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#253 [向日葵]
結女「私…物理の林先生が……好きなの。」

物理の林……。
あぁあの若い。確か前秋帆がカッコイイと騒いでいた人だ。

結女の話はこうだった。

―――……

入学して直ぐに林先生に一目惚れした結女は、何かと先生と接すれる様にしたらしい。

そして2人の秘密の場所が、友姫達の秘密の場所でもあったあの場所だと言う。

そして(友姫は知らないが)珊瑚と会ったあの日、二人は愛し合ってしまったらしい。

⏰:07/05/18 13:19 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#254 [向日葵]
そして、何も考えず毎日を過ごしていたら予定日である女の子の日が来ても女の子にはならないのだ。

予定日なんてズレたり遅れたりすることなんて珍しくはないから、さほど気にはしなかった……。

…………が。しばらくすると吐き気すら伴う様になった。

こんな事知られたら自分は嫌われるとずっとひたすら隠していたらしい。
しかし、日々のつわりかもしれない吐き気に、とうとう今日ダウンしてしまったのだ。

――――……。

⏰:07/05/18 13:23 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#255 [向日葵]
話を一段落聞いた私は、つわりがどれくらいで来るとか、赤ちゃんはどれくらいでお腹に命を宿すかなんて全然わからなかったから簡単に「違う」とは言えなかった。

こんな時、何してあげたらいいかすら分からなかった。
とりあえず、今はどちらかを知らなければいけない。

友姫「結女、検査薬買いに行こう?」

そう言った途端、結女はまた青ざめた。

結女「い…、嫌…。こわいよ……。」

⏰:07/05/18 13:27 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#256 [向日葵]
友姫「怖がってたって仕方ないでしょ?!早く知って、もしもがあるなら体大事にしなきゃいけないんだから!!」

結女「…………うん…。」

青ざめた結女を支えながら、私も着替えて薬局へ行った。

・・・・・・・・・・・・

佳苗「今日友姫ちゃんお休み?」

珊瑚「あぁ。イトコの女の方が調子悪いみたいだ。」

学校では、友姫が必死になっていることも知らず、通常通り授業が行われていた。

⏰:07/05/18 13:32 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#257 [向日葵]
**************

キリますね

よければ感想お願いします

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⏰:07/05/18 13:33 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#258 [向日葵]
やっぱり時間あるので書きます

**************


律「あとで連絡でもしてみようか。」

秋帆「そうだねー。」

授業の始まるチャイムが鳴り、皆は席に着いた。

―――……

検査薬を買った私達はまた家に帰って試してみることにした。

怖いからここに居てと頼まれたので、私はトイレのすぐ近くで座っていた。

⏰:07/05/18 14:10 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#259 [向日葵]
もうすぐ5分が経過。

確か結果が出るのに3〜5分かかるって書いてあった様なー……なかった様なー……。もしかしたら5〜8分だったかもしれない。なんだか読んだんだけど頭にはしっかり入っていなかった。

っていうか冷静になっているつもりだが内心心臓バクバクなのだ。

もし… もしもがあれば……私はまず何をすればいいだろうと思っていた。

そんな時

ジャーという音が中から聞こえてきた。

ハッとしてドアの方を見ると結女が出てきた。

⏰:07/05/18 14:15 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#260 [向日葵]
友姫「結女……っ?」

結女「…………だった。」

最初が何て言ってるか分からない。
結女は涙を再び流していた。

え…っ そんな……まさかっ!!!

友姫「結女?!もう一回はっきり言って!!どうだったの?!」

結女は涙を拭くものの、すぐに顔をフニャッと歪めて泣き始めた。

結女「……ぃ、……陰性だったよーっ…。」

⏰:07/05/18 14:18 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#261 [向日葵]
陰性。

と言うことは

友姫「大丈夫だったんだね?!良かったー!!」

私達は抱き合って喜んだ。
15歳に赤ちゃんを宿すと言うのはあまりに過酷だと思った。
だけど違う。

あれ……?なら何故吐いていた?

やっぱり不安になる。
私は念のため、産婦人科ではなく内科に行こうと言った。

産婦人科に行こうと言ったらまた結女が不安がると思ったからだ。

⏰:07/05/18 14:22 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#262 [向日葵]
―――……

「東雲さーん。お入りくださーい。」

看護婦さんに呼ばれて診察室へ。

「今日はどうなさいました?」

友姫「吐き気がこの所しているらしくて……。」

女医さんは聴診器を結女の胸などに当てた。
私はドキドキしながらそれを見届ける。

「……んー。最近何か悩んでましたか?」

結女「あ、……あの、生理が遅れてて…に、妊娠したか……と。」

⏰:07/05/18 14:26 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#263 [向日葵]
「フフ。大丈夫。只の軽〜い胃かいようだから!」

と言って何かをカルテに書き込む女医さん。

友姫「い、胃かいよう……ですか?」

「えぇ。そう。女の子って言うのはデリケートでね。悩んだり疲れが出たりしたら生理が遅れちゃったりするものなの!私は内科専門だからそっちの話は産婦人科に行った方がいいかと思うんだけど……。」

念のために行くか聞かれたが、結女はいいと断った。

そして薬を貰うため、待合室で待っていることにした。

⏰:07/05/18 14:31 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#264 [向日葵]
結女「ちょっと、トイレ行ってくるね。」

友姫「ウン。分かった。」

トイレに行く結女を見て、私は一応産婦人科にも行って欲しかったと思った。

でも結女がいいと言うのだから、今はそれに従っておく。
それに、大丈夫と分かって結女は段々元気になってきた。
それなら、ホントに胃かいようだったのかもしれない。

しばらくして、結女がなんだか嬉しそうに帰ってきた。

友姫「どうしたの?」

結女「……きたっ!!」

⏰:07/05/18 14:34 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#265 [向日葵]
きた……

来た…北……ってボケてる場合じゃなくて。

友姫「何が?」

結女「生理来たー!!!!」

と大声で言った為、周りがびっくりしていたが、私達はお構いなく「ぃやったー!!!」っと抱き合った。

看護婦さんに「静かに(怒)」と怒られたが、私達は2人で喜びを噛み締めていた。

友姫「次からは気をつけさいよ!」

結女「お姉ちゃん…。ありがとう……。」

⏰:07/05/18 14:40 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#266 [向日葵]
また泣き出す結女に私は「泣かないの」と言って頭を撫でた。

薬を貰ってから私達は手を繋いで仲良く帰った。

帰るともうお昼なので、台所を借りて焼き飯を作った。食べてから、2人で部屋で昼寝をした。

――……

――ン…
……ポ――ン。

……ん?
何の音?

目を瞑ったまま半分寝てる頭を働かす。

しばらく耳をすませていたが、何も聞こえない。

⏰:07/05/18 14:44 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#267 [向日葵]
『気のせいか……』

再び夢の国へ旅立とうとすると

ピンポ―――ン

チャイムの音だ。
私は起きて、少し早足で玄関へ向かう。

友姫「はーい。どちら…。」

「こんにちわ。東雲結女っていますか?」

そこに立っていたのは、さっきまで悩ませていた原因の林先生だった。

友姫「結女なら…上で寝てますけど……。」

⏰:07/05/18 14:48 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#268 [向日葵]
するとタイミングよく結女が上から降りて来た。

林「結女。」

結女「…?――っ!林先生!!」

結女は嬉しそうに林先生に駆け寄る。
どうやら林先生は結女を心配して来たらしい。

その前に先生……。
貴方の学校の生徒がここにも1人いるんですがご存知ですか……?

結女達は楽しそうに話しているので、お邪魔かと私は階段を上りだした。

結女「それでねっ」

林「結女。聞いてくれないか?」

⏰:07/05/18 14:52 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#269 [向日葵]
いきなりシリアスな雰囲気が漂う。

私はいけない事だけど聞耳を立てて玄関からは見えない所に隠れた。

結女「……何?」

林「…………ゴメン。俺、結婚するんだ…。」

――――ドクン

結女の心臓の音が聞こえた気がした。

結女「え…。……冗談」

林「冗談じゃないよ。いたんだ。婚約者。」

私は知らずの内に階段を降りて林先生の前にいた。

友姫「どう言うこと…?」

⏰:07/05/18 14:56 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#270 [向日葵]
結女を後ろにして私は問うた。

林先生は悲しそうにうつ向いて「すまない…。」と呟いた。

悲しそうな顔なんかしないで…。
だって結女は……結女は……誰に何も言えず、さっきまで悩んでいて

それも、先生の子かもしれなかったのに……

なら結女は、なんの為に…悩んで……。

友姫「じゃあ…っ、結女はなんなんですか?……遊び?」

林「……違うよ」

ふつふつと怒りが沸き上がる。

⏰:07/05/18 15:00 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#271 [向日葵]
なら何?
婚約者がいたくせに……結女と愛し合って…。

友姫「結女をなんだと思ってるんですかぁっ!!!!」

私は先生の胸ぐらを両手で掴んでガクガク揺らした。

友姫「結女は……純粋に貴方が好きで……きっと……」

貴方との子供なら喜んでいただろう。
例え15歳と言う年齢が邪魔をしていても、それは嬉しそうに……。

林先生は言葉に詰まり、握りしめた私の手を優しく取ると、後ろを向いた。

⏰:07/05/18 15:04 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#272 [向日葵]
結女「先生…?」

そんな先生を結女は静かで穏やかな声で呼び止めた。

先生は振り向き2人は見つめ合う。

結女「私の事……好きでしたか?」

林「……。あぁ。……大好きだった。」


下を向いていた私は顔を上げた。
なぜなら答える先生の声が震えていたからだ。

でも予想に反して先生は泣いてはいなかった。
しかし耐えていた。

⏰:07/05/18 15:08 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#273 [向日葵]
そんな先生を結女は暖かく優しい眼差しで微笑みながら見つめる。

結女「……ありがとう。幸せになってね…。」

私はその時分かった。

先生も結女もホントに好き合っていたんだ。

でも世の中の理不尽な何かが2人を邪魔して、結ばれない様に仕向けてしまったのだ。

そんな2人が切なくて、私は座りこんで涙を流した。
何故か結女は泣かないで、私を慰める。
私は、2人の涙を受け取ったのかもしれない。

⏰:07/05/18 15:12 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#274 [向日葵]
結ばれるばかりじゃない現実を受け止めきれない私は、静かに震えながら泣いた。

結女はその張本人なのに、黙って私の背中を擦る。

その手は暖かくて、優しくて、私は余計に結女が結ばれるこてなく終わってしまったことがひどく悲しくなった。


―――……

しばらくすると、珊瑚君達が帰ってきた。

私は部屋にいて、抜け殻の様にボーッとしていた。
結女は下でテレビを見ている。

⏰:07/05/18 15:16 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#275 [向日葵]
************

キリます

よければ感想お願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/18 15:17 📱:SO903i 🆔:vKbedVXw


#276 [向日葵]
まるで壁と会話するみたいに私は壁を見つめていた。

壁の向こう側が見える様な遠い目をして。

するとノックする音が聞こえた。

珊瑚「友姫。入るぞ。」

私は返事をする元気すらなかった。
珊瑚君は私の返事をしばらく待ったが無いので勝手に入ってきた。

そして床に座り、私の様子をじっと見る。
私は未だ壁を見たままだ。

珊瑚「友姫…?」

⏰:07/05/20 03:10 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#277 [向日葵]
友姫「……。わからない。」

私はかすれた声で聞こえるか聞こえないかぐらいの音量で呟いた。

珊瑚君の耳はなんとか音を聞き取ったらしい。
「何が?」と聞いてきた。

いくら理不尽の壁があっても、気持ちだけではどうにもならないの?

友姫「好きなだけじゃ…。駄目なのかな……?」

珊瑚「……友姫?」

だって、あんなに幸せそうで……あんな辛そうにして……。

⏰:07/05/20 03:14 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#278 [向日葵]
それを

好きと言う気持ちでは
何も解決することなんて出来なかったんだろうか……

珊瑚「友姫…。何があったんだ……?」

ここでようやく珊瑚君の顔を見た。

でも、また流れだしてしまいそうな涙を必死に抑えた。

友姫「他に……方法なかったのかなぁ……っ」

それでも抑えることなんて出来なかった。

私……なんでこんなに悲しいんだろう……。

⏰:07/05/20 03:19 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#279 [ゅぅ]
>>239-285
失礼しましたぁ

⏰:07/05/20 03:22 📱:N702iD 🆔:☆☆☆


#280 [向日葵]
その理由はこの先もわからなかった。
どうにかしてあげたいとジダンダを踏みたくなる衝動に追いやられる。

ただ無償に悲しくて
好き合っていて結ばれない苦しい現状が

私はたまらなく
悲しかった。結女が大人びたあの笑顔が胸を苦しくさせた。

友姫「なんで……っいけないんだろう…っ!」

手で顔を覆い私は泣いた。珊瑚君は何も言わず私を包みこむ。

私はしばらく泣き続けた。

⏰:07/05/20 03:26 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#281 [向日葵]
ゆうさん
ありがとうございました

*************

一方下ではソファに座りながら真貴と結女はドラマの再放送を見ていた。

ドラマの佳境らしく、ヒロインに主役が何か台詞を言っていた。

「僕達はきっと離れない。」

「何故…そう言えるの……?」

「それは……僕らが運命だからさ!!」

主役はヒロインを抱きしめ、画面は次のシーンに入っていた。

⏰:07/05/20 03:31 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#282 [向日葵]
結女「運命……。」

真貴「んあ?」

ポテチを食べながら見ていた真貴は、バリボリ音を立てながら結女を見た。

結女「真貴…。先生結婚するんだって……。」

真貴「え……。」

次のポテチを取ろうとした真貴の手が止まった。

結女は依然としてクッションを抱きかかえたままドラマを見ていた。

真貴「じゃあどう……っ」

結女「別れたよ。今日…。」

ドラマはエンディングロールになっていた。

⏰:07/05/20 03:35 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#283 [向日葵]
少し切ない雰囲気の曲が流れている。

結女「先生が結婚を選んだ…ってことは。……運命じゃなかったんだね……。」

クッションを抱える手に力が入る。
下唇を噛み締めて結女は震えていた。

結女「ホントに……大好きだったよ……。でも運命の相手じゃないなら…し・方なっ」

最後までは言えず泣き顔を見られたくなくてクッションで隠す。

体は小刻みに震え、泣いていることを象徴していた。

⏰:07/05/20 03:40 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#284 [向日葵]
目を閉じて泣けば泣くほど、短いながらも沢山の思い出があった。

それが浮かんでは消えていく。
愛しい日々。
二度と戻らない。

でも貴方が幸せであるなら……
貴方が笑ってくれているなら……

もうそれでいいから……。
涙と一緒に貴方への想いも流していくから。

だから……どうか……
幸せになって下さい。

⏰:07/05/20 03:43 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#285 [向日葵]
泣いている結女の頭を真貴は撫でた。

寄り添い、優しく撫でた。

結女は頭の感触を認識しながらもクッションに涙を染み込ますことしか今は出来なかった。

――――――――

「林先生結婚するんだってー!」

そんな噂がたったのは数日後だった。

人気があったせいか広まりは早くて、1〜3年まで一気だった。

私は結女が大丈夫か心配になった。

⏰:07/05/20 03:47 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#286 [向日葵]
<用具室>

窓からの爽やかな風が心地よい。
もうすぐ夏だと告げる匂いがした気がする。

結女は頬杖を突きながら遠くで広がる景色を眺めていた。

ふと下を見ると、渡り廊下に先生がいた。
女子が先生におめでとうと言ってるらしい。

先生は嬉しそうにありがとうと言っていた。

女子が離れたら目が合いそうだと思い、再び景色に目を移す。

⏰:07/05/20 03:52 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#287 [向日葵]
林「ゆ…。東雲。」

結女は少し目を見開いてバッと下を見た。

渡り廊下の窓から先生が顔を出している。

先生は何か言いたそうだったが音になることはなかった。
出てくるのは謝罪の山だろうと悟った結女はニコッと笑った。

結女「先生――!!おめでとう!!……バイバイ!!」

それだけ言って窓を閉めて窓からは見えない角度の位置に座った。

⏰:07/05/20 03:56 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#288 [向日葵]
ポロポロ涙が出る。

もう「結女」とは呼んでもらえない。
そう思うのが嫌で、辛かった。

結女は涙をグイッと拭き、前を見据えて立ち上がった。

そして用具室を出て、もうこれでここへ来るのは最後て誓い、歩いていった。

ねぇ先生。
貴重な時間を……



ありがとう。

⏰:07/05/20 03:59 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#289 [向日葵]
**bU 贈り物**



気温は上がり、最早初夏ではないだろうかと世間は言う。

制服も半袖は今年最後となった。

佳苗「はいはぁーい!!注もーく☆」

右手を高くあげ、私達が佳苗ちゃんに注目するよう声をあげる。

秋帆「何?佳苗ちゃん。」
佳苗「暁ちゃんと言ってたんだけど…みんなでお祭り行かない?!」

一同「お祭り?」

こんな中途半端な時期にお祭りなんかあるんだ。

⏰:07/05/20 04:06 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#290 [向日葵]
小さい頃はよく連れられて行ったもんだ。

金魚すくいに夢中になって手で掴もうとしたら父さんに怒られたことがある。

けど近頃は行ってないし、お祭り情報なんか耳にすらしたことない。

律「それって◎◎市の河川敷である花火大会?あすこ毎年早いよねー。」

暁「なんかこう目一杯はしゃぎたい気分だからさぁっ!!花火見て「たーまごー」」

律「「たまやー」ね。」

暁「って叫びたい!!」

⏰:07/05/20 04:12 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#291 [向日葵]
**************

今日はここまでにします

よければ感想お願いします

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⏰:07/05/20 04:14 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#292 [向日葵]
花火なんて久しく見てない。

あまりあのドーンて言う音が得意じゃなかった。

今はどうかわからない。

秋帆「いいねー!私行きたい!!友姫達も行こうよ!!」

律「直どうする?」

千歳「俺行きたいよ。律の浴衣姿見たいし♪」

そんな千歳君の言葉を無視して律達は行くと言った。
となると私達も行かざるを得ないだろう。

多分オマケで真貴達も来ると思う。

⏰:07/05/20 21:12 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#293 [向日葵]
それ以前に浴衣はあったっけ…?

荷物から探さなきゃいけない。実家にもまだいくつか家具が置いてあるからまた探しに行こう。

秋帆「お祭りいつあるの?」

佳苗「えっとー…。今週の土日!」

……早急に探しに行こう。

友姫「珊瑚君は大丈夫?バイトー……。」

珊瑚「時間ずらすから大丈夫だ。」

友姫「珊瑚君も浴衣?」

ちょっと期待した。
絶対色気がある!!と想像して。

⏰:07/05/20 21:27 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#294 [向日葵]
珊瑚「……それ以前に浴衣あるかが謎だな。」

やっぱりどこの家庭でも滅多に着ない物は記憶が薄い。

でも今の答えはあったら着るってことだよね?!
それなら楽しみ!

佳苗「じゃあ詳しいことはまた後日にしようか。」

・・・・・・・・・・・・・・

ゴソゴソ ガタン ガサガサ

友姫「んー…ないなぁー…。」

家に帰ってから早速探すも、持って来た荷物にやはりそれしきものはなかった。

⏰:07/05/20 21:36 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#295 [向日葵]
結女「ただいまー!わっ!!お姉ちゃんどーしたの?」

部屋に帰ってくるなり散らかっている部屋に結女はびっくりしていた。

友姫「お帰りー。結女、浴衣持ってる?」

結女「浴衣?なんで?」

私は結女にお祭りの事を話すと目を輝かして行くと返事をした。

しかし……

結女「アタシ浴衣小さい頃にしか着た記憶無いやぁ…。」

と残念そうに言った。

⏰:07/05/20 21:41 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#296 []
ぁげ

⏰:07/05/20 22:10 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#297 [向日葵]
さん

あげありがとうございます

夜中に更新できたらするんでまた読んでください

⏰:07/05/20 23:46 📱:SO903i 🆔:woH/s1W.


#298 []
P向日葵さんPいつも楽しみに読んでますイ
更新楽しみにしてます頑張って下さい

⏰:07/05/21 00:46 📱:W41CA 🆔:ZD/Q.ykc


#299 [向日葵]
[]さん

ありがとうございます

頑張ります

*************

友姫「仕方ないなぁ…。一回実家帰ってみるかぁ!」

結女「ウン!アタシも行く!!」

真貴「どこ行くって?」

真貴がひょこっと顔を出した。

また私がお祭りの説明をすると真貴も目を輝かした。

⏰:07/05/21 01:37 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#300 [向日葵]
真貴「俺も見たい!(友姫姉の浴衣姿)」

友姫「そうだね。みんなで見ようね(花火)」

言葉の裏を唯一知る結女は笑い合う二人を交互にみやり、やれやれと肩をすくめた。

珊瑚「楽しそうなトコ失礼。友姫。ちょっといいか。母さんが呼んでる。」

友姫「あ、ハイ。」

手招きする珊瑚君と一緒に私はお母さんの所まで連れて行かれた。

⏰:07/05/21 01:41 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#301 [向日葵]
そこはいつもの居間ではなくて、和室の様なところ。

珊瑚母「あ、友姫ちゃん!来て来て!」

嬉しそうに手招きするお母さんの近くには、いくつかの大きな紙に包まれた何かがあった。

珊瑚「今度お祭り行くんですってね?珊瑚から聞いたわ。」

友姫「あ、ハイ。皆で行こうってことに。」

それを聞くと、手元にあった紙を開いた。

中には白地に鮮やかな赤紫の花が描かれていた浴衣があった。

⏰:07/05/21 01:46 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#302 [向日葵]
そして見るからになんだか高級そうだった。

珊瑚「この赤い帯とで一緒に着るのよ。」

友姫「へー。そうなんですかぁ。」

そう答えると、お母さんはキョトンとして私を見た。

珊瑚母「何言ってるの?友姫ちゃんが着るのよコレ。」

友姫「……え?!なんでっ!いやあのいいです!!こんな高そうな浴衣借りる訳には!!」

珊瑚母「やぁっだ借すんじゃないわよ!あ・げ・る・の!」

⏰:07/05/21 01:52 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#303 [向日葵]
友姫「なら尚更頂けませんよ!」

私はブンブンと手を振った。

しかしお母さんは耳を貸さず、私にその浴衣を当ててきた。

珊瑚母「うん。いい感じ!私の実家ってね、着物屋さんなのよ。だから着物いっぱいあって困ってるの。だから貰って頂戴な。」

「一回着てみましょうよー!」っとノリノリのお母さんは部屋の更に奥にある部屋に私を連れていった。

そういえば母子で生活している割りに家がデカイ。
お母さんのご実家がそうであるからなのだろうか。

⏰:07/05/21 01:57 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#304 [向日葵]
シュル シュル

衣ずれの音が静かな部屋に響く。

珊瑚母「やっだ友姫ちゃん細すぎよ!ちゃんと食べてる?!」

とか言われながら、私はされるがままに浴衣を着せられた。

珊瑚母「やぁっだカワイイ!!」

目の前に縦長の鏡をコロコロ転がしてきながらお母さんは言った。

友姫「わぁ……。」

鏡を見て驚く。
赤い帯が白地に赤紫の花柄と良く合っている。

⏰:07/05/21 02:01 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#305 [向日葵]
シンプルなのにメリハリがある色に、私は一気にこの浴衣が好きになった。

珊瑚母「あとは髪の毛だけど…友姫ちゃんはどっちか言うと童顔だから下に下ろしてくくった方がいいわね!」

[童顔]と書かれた石が私の頭にゴーンと落ちてきた。

『私って童顔だったんだ……!』

スラッ

お母さんは珊瑚君がさっきの部屋に私が見える様に襖を開けた。

珊瑚「そっちはどう?」

⏰:07/05/21 02:06 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#306 [向日葵]
『そっち?』

鏡で自分の姿を見ていた目を珊瑚君に向けると……

友姫「……っ!!!!」

珊瑚「まぁこんなもんだろ。」

紺より少し明るい色に縦縞が入った浴衣を珊瑚君が着ている!!

しかも適度に胸元がはだけていて、綺麗な鎖骨が見えている。

ストイックさ溢れる魅力に私は倒れまいと必死になっていた。

友姫「珊瑚君写メ撮らせて!待ち受けにするから!!」

珊瑚「なんか嫌だから断る。」

⏰:07/05/21 02:11 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#307 [向日葵]
しょぼんとしょげる私。
そんな私をじっと見て珊瑚君は微笑む。

珊瑚「それ…似合ってる。」

友姫「(珊瑚君には)負けるけどありがとう。」

珊瑚『負ける?』

私はそこで「あ」と思い出した。
結女の浴衣も贅沢ながら貰えないだろうか…。あと真貴も。

友姫「スイマセン!結女と真貴のって借りていいでしょうか?!」

珊瑚母「もちろん♪結女ちゃんにはコレを。真貴君にはコレを♪」

⏰:07/05/21 02:16 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#308 [向日葵]
結女の浴衣は私とは逆で黒地だった。そして赤い金魚が浴衣を舞っている。

真貴は青に近い色に白い模様が刻まれていた。

お母さんは全部くれると言ってくれた。

これは母さん達が帰ってきたらたくっさんお礼をしなければ……!!

こんなに良くしてくれているんだもの!!
あとお手伝いもやろう!!

⏰:07/05/21 02:22 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#309 [向日葵]
*************

今日はここまでにします

感想などありましたらお願いします

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⏰:07/05/21 02:23 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#310 [向日葵]
あっという間にお祭りの日。

私と結女はお母さんに着付けてもらった。

隣の部屋では珊瑚君が真貴の着付けをしていた。
真貴がぎゃぁぎゃぁ騒いでいる。

真貴「珊瑚苦しいっつーの!」

珊瑚「仕方ないだろ。大人しくしろ。」

着付けが終わり、自分で髪の毛をセットした。
今回は結女と共に軽く巻いてみた。
ゴムには軽く飾りが付いている。

⏰:07/05/21 18:51 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#311 [向日葵]
珊瑚母「あら髪飾りそれだけ?何か他に無いの?」

結女と私は顔を見合わした。
そんなこと言われても……

困惑している私達をよそに、お母さんは何かを探していた。

珊瑚母「ハイこれ!」

出してきたのは和柄模様の花から簾のように小さな花がついて垂れていた。

色違いで結女とお揃いだ。

しかし…なんでも出てくるなぁ……。
ある意味ドラ●もん……。

⏰:07/05/21 18:57 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#312 [向日葵]
ポスポス

襖を叩く音が聞こえた。

珊瑚「準備出来たか?」

友姫「うん!開けて大丈夫だよー!」

スラッ!

勢いよく襖を開けると、浴衣姿の2人がいた。

真貴「友姫姉どう?!」

友姫「似合ってる!」

『似合ってる…けど……』

私は珊瑚君を見た。
今日は少し髪の毛を後ろへ流している。

⏰:07/05/21 19:02 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#313 [向日葵]
それがまた格好良くて、ニヤけてしまいそうになり口許を両手で抑える。

結女「じゃあいこっかぁ!!」

下駄まで用意して頂くのは流石に贅沢な気がしてペタンコサンダルを履いて行った。

珊瑚君のみが下駄である。
それがまた(以下略)

―――……

神社の鳥居下で待ち合わせをしている。

屋台はその丁度そこからズラッと並んでいて、すでに人がわんさかいた。

⏰:07/05/21 19:07 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#314 [向日葵]
見たところまだ皆来ていない。
現在5時55分。
待ち合わせは6時だ。

友姫「まだいないね。早かった?」

珊瑚「アイツらが遅いだけだろ。」

『そっかぁ。』

と一息つくと過ぎて行く人達(主に女子)の視線がこちらへ向いている。

『あぁ。』とそれを辿ると見事に珊瑚君と真貴だった。

分けるならば真貴はカワイイ系統。珊瑚君はカッコイイ系統なのだろう。

⏰:07/05/21 19:12 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#315 [向日葵]
*************

キリます

感想あればお願いします

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⏰:07/05/21 19:22 📱:SO903i 🆔:p6jyTPI.


#316 [向日葵]
そんなことを友姫が考えている間……

珊瑚と真貴は友姫と結女を見ていた。

周りの男子は2人に釘付けである。

<心の中で会話>

珊瑚:あぁそういえば友姫ってモテるんだった…。

真貴:お前忘れてんじゃねえよ。

珊瑚:うるせぇよ。

真貴:絶対俺が守ってやる!

珊瑚:お前じゃ無理だ。

真貴:なんだとこの野郎。

⏰:07/05/22 00:30 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#317 [向日葵]
2人に密かに火花が散っている内に皆勢ぞろいした。

女子は全員浴衣で、男子は珊瑚君と真貴と白月君が浴衣だった。

佳苗「さぁ!みんな行こうか!!」

私達は人混みの中へと入っていった。

・・・・・・・・・・・・

流石に一歩踏み出すのもやっとぐらいの人、人、人!

秋帆「うっわぁー!皆はぐれない様にねー。特に友姫!」

友姫「その説はスイマセン…。(番外編参照)」

すると手に温もりを感じた。

友姫「…!」

⏰:07/05/22 00:36 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#318 [向日葵]
珊瑚「こうしとけばはぐれないだろ。離すなよ。」

私は嬉しくなって笑った。
離さないよ。絶対に。

その光景を双子が見ている。
真貴は悔しそうだ。

真貴「あー!!!くっそぉぉぉ!!」

結女「残念賞だね。」

肩を震わす真貴のその肩にポンッと手を置いて哀れみの眼差しをやる結女であった。

千歳「なぁ!金魚すくいしねぇ?!」

千歳君が屋台を指して少し声を張り上げて喋る。

⏰:07/05/22 00:42 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#319 [向日葵]
律「男子軍で戦ったら?」

佳苗「あ!それいい!」

題しまして…
<みんなでワイワイ破れちゃやーよ!金魚すくい大会ー!!>(長い。ちなみに秋帆命名。)

ルールは簡単。
・すくう紙が破れるまで金魚をすくう。
・優勝者には1人ずつ奢ること!

暁「うーっし!やるべな!!」

皆は袖を捲り、気合いを入れる。

筋肉がほどよくついた腕や肩が見える。

佳苗「暁ちゃんカッコイイー!!」

千歳「律!俺カッコイイ?!」

律「優勝したら言ってあげる。」

⏰:07/05/22 00:48 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#320 [向日葵]
試合……始め!!

皆真剣に狙いを定める。
最初に負けたのは……

暁「あーくっそぉ!!取れねぇっ!!」

次は…

真貴「あ―――っ!!!!!」

さてさて残るは珊瑚君、千歳君、恵都君だ。
意外に3人とも器用でまだ破ける気配が無い。

秋帆「恵都すごーい!」

結女「もー!真貴もうちょっと頑張ってよー!!」

試合は尚も続く。

⏰:07/05/22 00:54 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#321 [向日葵]
すると、それを見かねた屋台のおじさんが皆に1匹ずつくれると言ってくれた。

「若いっていいねー!ホラ!!持ってきな!!」

佳苗「わー!ありがとう!カッワイー!!」

私の手には黒いデメキン。なんか…カワイイ…。

友姫「珊瑚君は何?」

珊瑚「友姫の色違い。」

と言って金魚が入ってる袋を私の袋にチョンと当ててきた。

珊瑚君のは赤いデメキンなんだ。

⏰:07/05/22 00:58 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#322 [向日葵]
************

スイマセン寝ます

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⏰:07/05/22 00:58 📱:SO903i 🆔:4p.UlRac


#323 []
頑張って+゚またAあげマス(≧∪≦)

⏰:07/05/22 23:02 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#324 [♪]
コレ好きで毎日更新を楽しみにしてますイ頑張っ下さいね。

⏰:07/05/22 23:14 📱:W41CA 🆔:jmWjmalQ


#325 []
FIGHT(^3^)

⏰:07/05/23 17:29 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#326 [向日葵]
さん、♪さん

ありがとうございます

夜中に更新するつもりだったんですが、出来なくなったんで明日の朝します

⏰:07/05/23 23:59 📱:SO903i 🆔:OYDzHybE


#327 [向日葵]
私はへへっと笑って皆で屋台の列の中を歩いて行った。

千歳「俺何か食いたいー!!」

秋帆「かき氷ぃぃ♪」

秋帆は勢いよく手を挙げるが、恵都君がそれを抑えた。

恵都「千歳が言ってるのは焼きそばとかそっち系だろ。」

秋帆はそれを聞くとホッペをぷくーっと膨らました。
秋帆「かき氷ぃぃぃぃ!!!!」

暴れだす秋帆にみんな困惑。
秋帆……子供じゃないんだから……。

⏰:07/05/24 09:34 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#328 [向日葵]
友姫「じ、じゃあ私秋帆とかき氷買ってくるから焼きそばグループと別れて後で落ち合おうよ!」

男子一同「絶対反対。」

キパッとみんなから拒否されて、私はグッとなる。

友姫「どーしてぇっ?!」

暁「だってまた友姫ちゃんが迷ったりしたら珊瑚心配するよー?」

確かに前科がある私にはこの提案を言う資格はないだろう…。

でもそれじゃあラチがあかないじゃないかぁぁ!

恵都「秋帆。焼きそば買った後でかき氷買えばいいだろ?」

秋帆「…。わかった……。」

⏰:07/05/24 09:40 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#329 [向日葵]
「いい子」と微笑んで恵都君は秋帆の頭を撫でた。
それで秋帆の機嫌は治った。

『親子みたい……。』

佳苗「じゃあ行こっか!」

そしてまた足を進め出した。

歩き出してしばらくすると、真貴が手を繋いでいる私と珊瑚君の隙間に入って来て私に喋りかけた。

真貴「友姫姉!俺射的得意なんだ!後でしてもいい?」

友姫「あー…。皆に後で聞いてみよっか。」

⏰:07/05/24 09:44 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#330 [向日葵]
真貴はニィーッと笑って珊瑚君を見る。

真貴「珊瑚。お前も付き合えよ!」

珊瑚「なんで俺が……。面倒くさい。」

真貴「ふ〜ん♪自信ないんだ♪♪」

珊瑚君のコメカミに青筋が出る。
私はそれを認めてあわあわした。

すると珊瑚君はおもむろにに大きな手で真貴の頭をわし掴みした。
そして力を入れる。

真貴「いだだだだだっ!珊瑚痛ぇよっ!!」

珊瑚「口の聞き方に気をつけるんだな…。」

真貴「悪かった!って!でも勝負くらいしろよなっ!!」

⏰:07/05/24 09:53 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#331 [向日葵]
と言って珊瑚君の手から逃れ、私の後ろにさっと隠れる。

結女「お姉ちゃん。私ヨーヨー釣りしたい!」

ひょこんと顔を出して結女が言った。
とりあえず2人の希望は皆に後で聞くとしよう。

そうこうしてると焼きそばの屋台到着。

律「焼きそばいる人ー!」

白月君、千歳君、恵都君、、真貴、佳苗ちゃん、律が手を挙げた。

珊瑚「友姫いらないのか?」

友姫「ウン。今お腹いっぱ…。」

⏰:07/05/24 10:02 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#332 [向日葵]
私の目線は焼きそばの隣にあるアクセサリーが並んでいる屋台に行った。

多分玩具に近いものだけど、屋台の電気で綺麗に輝いていた。

その視線に気付いた珊瑚君は私に目線を合わした。

珊瑚「なんか欲しいのか?」

友姫「え?あ、ううん。なんでもないよ!」

律「友姫ー!あっちで食べようって!」

焼きそばを手に持ち、律は向こうを指さす。

珊瑚「友姫。俺たこ焼き買いたいから先行ってて。」

⏰:07/05/24 10:08 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#333 [向日葵]
繋いでいた手をするりと離された。
しかしもう一度その手を握る。

友姫「で、でも!」

珊瑚「すぐそこだから。なんかあったら携帯にかけるし。」

そう言って、また手を離す。
その手を真貴が握る。

真貴「友姫姉!早く行こうよっ!」

友姫「う、うん。」

段々と人混みに埋もれていく珊瑚君をチラチラ見ながら真貴に引っ張られるがままに皆の元へ行った。

⏰:07/05/24 10:12 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#334 [向日葵]
いつの間にかかき氷を買って貰った秋帆は嬉しそうに食べていた。

佳苗「あっちゃん!(秋帆のこと)一口ちょーだい☆」

秋帆「ウンいいよ!」

後ろでそんな会話を聞きながら、私は人混みを見つめる。
そして何かあった時すぐ見つけれる様に携帯を手に握りしめた。

今回は電波は3本ちゃんと立っている(笑)

結女「もうすぐ花火上がりますね♪」

結女の言葉で携帯を見る。現在6時半過ぎ。
花火が上がるのには後1時間。

⏰:07/05/24 10:17 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#335 [向日葵]
暁「よし!叫ぶぞ!!たま」

律「たまごじゃないわよ。」

律がすかさず訂正する。
そこへ千歳君が私の隣に来た。

千歳「友姫ちゃんどうしたの?ずっとそっち見てるけど。」

友姫「珊瑚君がたこ焼き買いに行ったの。だからここってすぐに分かる様にと思って。」

ふーんと千歳君は腕を組む。

千歳「ナイト様ってホントナイト様だよねー。」

私は頷く。

いつもピンチを救ってくれるのは珊瑚君だ。

⏰:07/05/24 10:22 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#336 [向日葵]
友姫「とっても……感謝してる。」

胸の中が暖かくなる。
こんな気持ちをくれたのも珊瑚君だ。
すると千歳君が私のにポンッと手を置いてきた。

千歳「友姫ちゃん達はもうそれは恋じゃないよねー。」

友姫「……?どーゆーこ」

珊瑚「あ、いた。」

そこへ珊瑚君が帰ってきた。手には2個たこ焼きが買ってあって袋にいれてある。

千歳「ナイト様!わざわざ俺の為に!」

と言った千歳君の頭にすかさず珊瑚君のチョップが飛ぶ。

⏰:07/05/24 10:27 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#337 [向日葵]
***********

キリます

よければ感想ください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/24 10:29 📱:SO903i 🆔:/86ABglg


#338 [♪]
気になります~早く続きみたいです頑張って下さいト

⏰:07/05/25 01:21 📱:W41CA 🆔:m250trWE


#339 []
あげ

⏰:07/05/25 19:50 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#340 [向日葵]
♪さん
さん

ありがとうございます

⏰:07/05/26 00:00 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#341 [向日葵]
珊瑚「これは家の分だ!」

あぁ。だからか。

お母さんと汰樹君の分だろう。
千歳君は渋々と引き返したが、途中で「あ」っと言って振り向いた。

千歳「友姫ちゃん。さっきの悪い意味じゃなく、良い意味だから!」

それだけ言って律の隣へ戻った。

『良い…意味?』

珊瑚「なんの話?」

私は首を捻り、さぁ……っと答えた。

⏰:07/05/26 00:04 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#342 [向日葵]
悪い意味じゃなく、良い意味で“恋じゃない”……。
まるで暗号でも出された様に私の頭は?でいっぱいになった。

―――……

真貴の希望である射的をする為、皆に許可を得て射的屋台へ。

真貴「おらっ珊瑚!早く!!」

珊瑚君を無理矢理やらせる為腕を引っ張る真貴。
なんだかんだ珊瑚君と仲悪くても、実は兄が出来た様で嬉しいのかもしれない。
私達は後ろで様子を見守ることにした。

⏰:07/05/26 00:10 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#343 [向日葵]
屋台のお兄さんから弾を貰い、真貴は珊瑚に準備しながら話かけた。

真貴「なぁ珊瑚。俺が勝ったらなんか奢れよな!」

珊瑚はパチクリと瞬きした。

真貴「なんだよ。奢るの嫌なのか?ケチィ奴だなぁっ!!」

珊瑚「……いや。てっきり友姫を諦めろとでも言うのかと思ってた。」

真貴「そんな友姫姉を賞品扱いしねぇよ。第一諦めろって言っても諦めないじゃんか!……俺だってそんな事言われても……。」

⏰:07/05/26 00:16 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#344 [向日葵]
パァンッ!

乾いた音が少し響く。
真貴の弾はお菓子を当てた。

真貴「とにかく!そんなの嫌なんだ!」

珊瑚はフッと笑って銃を構える。

パァァン!

珊瑚も何かに命中した。

珊瑚「俺が買ったらはし焼き買えよ。」

そう言ってくしゃっと真貴の頭を撫でた。

真貴は照れながら次の打つ準備をした。

真貴「上等だ!」

・・・・・・・・・・・

そんな会話がされているとも気付かず、私は2人を微笑ましく見ていた。

⏰:07/05/26 00:24 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#345 [向日葵]
秋帆「ねぇ友姫。さっき千歳君と何話てたの?」

友姫「ん〜?珊瑚君はホントにナイト様だねぇって。」

秋帆は確かに。と頷いた。そこで私は秋帆にあの事を聞いてみた。

友姫「秋帆。悪い意味じゃなく、良い意味で私が珊瑚君に対する気持ちが恋じゃないってどう言う意味だと思う?」

秋帆「は?」

秋帆もさっきの私同様頭に?を並べる。

秋帆「悪い意味だったら分かるけどねー…。同情してるだけーとか……。」

⏰:07/05/26 00:34 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#346 [向日葵]
私は頷く。

確かにそれだとつじつまが合う。
でも千歳君は悪い意味じゃないと言った。

珊瑚「ん。」

射的が終わった珊瑚君が帰ってきて、目の前にはクマの小さなぬいぐるみが差し出された。
ちなみに勝負は引き分けだったらしい。

友姫「わぁっ!ありがと…。」

真貴「友姫姉!ハイ!」

真貴がくれたのはお花モチーフのストラップ。

友姫「真貴も、ありがとね……。」

⏰:07/05/26 00:39 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#347 [向日葵]
佳苗「次は結女ちゃん希望のヨーヨーだね!」

結女「お願いします☆」

珍しくヨーヨー釣りに私も参加した。
狙うは赤い水風船ヨーヨー!

……だったけど…。

プツン

あっけなく糸は切れてしまった。

友姫「あー…駄目だったぁぁ(泣)」

がっくりしていると、おじさんが1つ選んでいいと言ってくれた。

狙っていた赤いヨーヨーを貰った。

⏰:07/05/26 00:44 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#348 [向日葵]
結女は器用なことなポンポン取っていく。

洗面器いっぱいに水風船が貯まったので、結女は緑のヨーヨーを貰った。

そして2人でポスポス言わしながら遊んだ。

暁「お、もうそろそろ河原行くか。」

佳苗「そーだね!場所取り場所取り☆」

いよいよもうすぐ花火が始まる……。

・・・・・・・・・・

ガヤガヤ ガヤガヤ

河原には30分前なのにもう既に人がいっぱいだった。

⏰:07/05/26 00:49 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#349 [向日葵]
千歳「あ、あの辺空いてる。」


恵都「じゃああすこにしようか。」

丁度ぽっかり空いていた場所に私達は腰を降ろした。

暁「あー!なんか食い物買っとけば良かったーー!」

佳苗「焼きそば食べたでしょ?がーまーん!」

暁「男の胃袋はデカイの!」

そんな会話を耳にすり抜けさせながら、千歳君の言葉の意味を考える。

⏰:07/05/26 00:52 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#350 [向日葵]
空は満天の星。

街の灯かりがある為少し見にくいけど充分綺麗だ。

そんな星空を見上げながら私は考える。

そんな様子に気付いた珊瑚君が私の肩をポンポンと叩いた。

珊瑚「どうした?」

一旦珊瑚君を見て、また空を見上げる。

友姫「恋じゃ…ない。」

珊瑚「え?」

友姫「あのね珊瑚く」

バァァァァン!!!!

⏰:07/05/26 00:57 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#351 [向日葵]
轟音と共に、空に大輪の花が咲いていた。

ワアァっと言う人々の歓声。

律「7時半じゃなかったのー?!」

花火の音で声が掻き消される為、少し声を張り上げる律。

佳苗「なんか早目に始まったみたいー!」

私は花火を見つめた。様々な形の花火が次々と放たれていく。

苦手だった大きな爆発音は、案外平気で、寧ろなんだか待ってました!と言う気にさせた。

⏰:07/05/26 01:01 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#352 [向日葵]
************

今日はここまでにします

感想よければお願いします

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⏰:07/05/26 01:02 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#353 [向日葵]
胸の奥まで響く震動がなんだか心地よかった。

すると肩をトントンと叩かれた。
呼んだのは珊瑚君だ。

耳元まで顔を近付ける。

珊瑚「さっきの、なんだったの?」

近づいてもなお聞こえない為、少し音量を大きくする。
それは花火とは違うドキドキ感を与え、耳へ心臓へ入っていく。

友姫「珊瑚君は良い意味で好きな人に対する気持ちが恋じゃないってどーゆー意味だと思う?」

⏰:07/05/26 18:25 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#354 [向日葵]
私も耳元で少し叫ぶ。

珊瑚君は私をしばらく私の顔を見てから顎に手を当てて考える。

そしてまた近づいてきて、今度は耳元にはいかず、ただ顔を寄せた。

珊瑚「愛……じゃない?」

微かに聞こえる低い声が私の耳まで届く。

友姫「…………愛?」

つまりそれは、私が珊瑚君を好きより大好きより愛してると千歳君は言いたかったの?

分かった瞬間顔に熱を帯びた。

⏰:07/05/26 18:30 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#355 [向日葵]
空では見所である連続花火がやっていた。

次々と打たれる花火の光は見つめ合う私達を照らす。

『それは……珊瑚君も……私の事…………っ!!』

そんな事を思ってる私を余所に袖から何かを出した。
珊瑚「手出して。」

と言われたので私は両手を出した。

珊瑚「左手だけ。」

私は右手を下げた。
珊瑚君は手のひらを上にしてたのを手の甲を上にした。

⏰:07/05/26 18:45 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#356 [向日葵]
そして……

友姫「―――っ!これ……!」

薬指には小さなピンクの石が埋め込まれた指輪がはめられていた。

きっとさっき私が見ていた屋台の物だろう。

珊瑚「たこ焼きと一緒に買ったんだ。似合うな。」

友姫「そんな……ならっお礼を……っ!」

珊瑚「そんなのいらないよ。」

そう言って頭を撫でる。
[愛]
私は……珊瑚君を……

⏰:07/05/26 18:52 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#357 [向日葵]
珊瑚君の腕を引っ張る。

よろめいた珊瑚君の頬に私はキスをした。

珊瑚「…。」

友姫「こんな……んで、ゴメンナサイ…。」

やるのはいいがすごき恥ずかしい。
すると珊瑚君の両手が私の肩に。

珊瑚君が近づいてくる。

友姫「さ……っ珊瑚君っ!人……っ」

珊瑚「別にいい。」

『ひゃぁぁぁっ!』

⏰:07/05/26 18:55 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#358 [向日葵]
あと2センチ!
……そんな時だった。

<以上で、花火を終了させて頂きます。本日は誠にありがとうございました。>

秋帆「すっごかったねー!」

暁「あー叫んだ!!」

みんな花火が終わったので引き返してくる。
私達はパッと離れた。

律「友姫?なんか顔赤くない?」

友姫「そんなこと……ないよ!」

花火の轟音の代わりに私の心臓がドンドンいってる。
珊瑚君は何事もなかった様に歩く。

⏰:07/05/26 19:00 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#359 [向日葵]
私は……
珊瑚君を、愛してる……?

左手を胸元にもってきて、鼓動と一緒に包みこんだ……。

⏰:07/05/26 19:03 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#360 [向日葵]
*****************

bU終了です(◎・ω・◎)

一旦キリます

感想よければお願いします

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⏰:07/05/26 19:04 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#361 [向日葵]
**bV ひねくれ**




今回は本編と少し離れまして、律のお話です。
「きらきら」であった秋帆編みたいなものと思って見てください。

・・・・・・・・・・・・・・

私は冷静沈着な上、どこかで人を見下す黒い部分を持っていた。

―――中2

「ねぇりっちゃん!数学の宿題見せてくれない?!」


でた。まただ。
普段は寄ってくるハズない上辺だけの友達。

⏰:07/05/26 22:34 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#362 [向日葵]
しかし私は笑顔で課題を渡す。

「ありがとう!りっちゃん大好き!」

大好き?
止めてよ。そんな事言われて喜ぶとでも思ってるの?

彼女は……まぁ彼女にもプライバシーがあるからAとでも言っておこうかしら。
Aは小6からの友達。
中1も一緒のクラス。だっただけ。
私は少数しか友達を作らない主義。それに手伝って人見知りだった。
自分では友達は作らない。
だからAがただ唯一の友達だった。

⏰:07/05/26 22:39 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#363 [向日葵]
今思えば只単に視野が狭かっただけ。

友達なんてAだけが全てじゃなかった。
でもその時の私はただAだけが友達だった。


私のノートを持ったAは、Aのグループのとこへ戻った。
そして皆で見ている。

私は頬杖をつきながらその様を見ていた。

所詮友達なんて



利用する為だけの者……。

⏰:07/05/26 23:21 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#364 [向日葵]
「石垣さんだよね?」

顔をあげると
そこには二つぐくりの可愛い女の子と綺麗な黒髪の女の子がいた。

それが、友姫と秋帆だ。

律「そうだけど…。」

秋帆「私達数学でわからない所あって…」

はぁ……またか。

律「生憎ノートは今ない…」

友姫「ノート?いらないけど?」

……え?

友姫は私の前に来てしゃがんだ。

⏰:07/05/26 23:43 📱:SO903i 🆔:TEC/pvdA


#365 [向日葵]
友姫は自分のノートを広げて問題部分を指さした。

友姫「ここと、ここ。教えて欲しいの!」

意外だった。
ノートを写す奴らはいくらでもいたけど教えてくれと頼んだのは友姫と秋帆が初めてだった。

律『変わってる……』

律「ここはこうなるから、これにこの式を使うとこうなるの。」

友姫は私の言うことを聞きながらシャーペンでカリカリと書いていった。

友姫「あ、すごい!石垣さん教え方上手!」

友姫は目を光らせながらノートを見つめた。

⏰:07/05/27 03:21 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#366 [向日葵]
秋帆「ありがとう!」

そう言って自分達の席へ戻っていった。
どうせこの程度。

友達なんて誰も信じない。私は利用される。
だから私も利用する。

―――――……

私の中学は給食だった。当番に友姫がいる。
お盆の上にお皿を乗せて、当番のもとへ行く。

次は友姫の番だった。

友姫「あ!石垣さん!さっきはありがとう!」

律「あぁ……。」

⏰:07/05/27 03:25 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#367 [向日葵]
ちゃぽちゃぽ

律「……ねぇ。なんか味噌汁入れすぎだと思うんだけど……。」

すると友姫はシーッと人差し指を口に当てた。

友姫「さっきのお礼!」

そして可愛らしい笑顔をした。

『天然?』

私は席に帰って皆より少し多い味噌汁を見つめた。

⏰:07/05/27 13:00 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#368 [向日葵]
自由席の為、皆友達と食べている。
もちろん私は一人だった。

Aの元へ行けばいい。
ただそれだけなんだけど、まるで未だ友達が一人もいないみたいにそのグループにヘコヘコするのが馬鹿らしくて、私は一人でいた。


笑って皆で過ごすのが、何が楽しい?
どうせ皆、一緒にいる口実にいるだけなんでしょ?一人でいると惨めだからって……。


…………それは、私も同じ……か?

⏰:07/05/27 13:14 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#369 [向日葵]
秋帆「ねぇ!石垣さん!一緒に食べようよ!」

お盆を持って秋帆が私に近づいてきた。

私は牛乳を飲もうと伸ばしていた手を止めて秋帆を見た。

律「なんで?」

秋帆「一人で食べてちゃ美味しくないじゃない?」

なるほど……。同情って?随分泣かせる精神だこと。

私はにっこり笑って

律「大丈夫よ。ちゃんと美味しいから。」

⏰:07/05/27 13:28 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#370 [向日葵]
そんな今日限りの気持ちはいらない。

友姫「あれ?秋帆。石垣さんも一緒?」

ホラ。貴方には素敵なお友達がいるじゃない。
私が入ったらややこしくなるわよ。

律「ううん違うわよ。」

秋帆「今交渉中!」

友姫「なら一緒に食べようよ!待ってて!」

―――は?

律「ちょ、私は!」

⏰:07/05/27 13:36 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#371 [向日葵]
止める間もなく二人は机をくっつけ、一緒に食べるハメになってしまった。

秋帆「なんか石垣さんとこんな喋るの初めてだね!」

アンタ達が私を眼中に置いてなかっただけでしょ。

友姫「頭いいんだね!全部が正解だったよ!」

何もすることが無いから勉強してるだけよ。

私は二人の質問を全て心の中で返した。
ホントは一緒に食べてくれることがすごく嬉しくて……。

だけど、友達と信じて今みたいにほったらかしにされるのが怖くて、私は心を無理矢理ねじまげた。

⏰:07/05/27 13:44 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#372 [向日葵]
――次の日

ガラガラガラ

私はいつも一番に教室に着いていた。
日直でも無いのに誰もやらないから日付を変えたり、窓を開けたりした。

今日もくだらない1日が始まる。
きっと昨日の2人は今日は喋らない。

そんな経験もぅ何回もあった。
だからもぅ期待なんかしない。
でも心の奥で少しくすぶる期待を私は許さない。

そんな感情いらない……。

⏰:07/05/27 14:01 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#373 [向日葵]
ガラガラガラ

友姫「あ。」

椅子に座ろうと思った時、友姫が入ってきた。
私は友姫を一度見てからカバンに目を向けた。

友姫「おはよう!」

いつの間にか目の前にいた友姫に私はびっくりした。

律「…な、何?」

友姫「え?お話しようと思って!」

お話?
それは友達とすればいいじゃない。

すると友姫はそんな私の心を読んだかの様に驚く事を言ってきた。

友姫「私は友姫って呼んで!石垣さんは律って呼んでいい?」

⏰:07/05/27 14:33 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#374 [向日葵]
……は?

律「なんで?」

友姫「え?!だってお友達でしょ?」

いつからっ?!そんなのなった覚えないんだけどっ!

律「は……はぁ……。」

友姫「よろしくね!律!」

半信半疑ながら私はとりあえず友姫、そして後から来た秋帆と友達になった。


休み時間とかにみんな出歩いて、友達の元へ行くが、私は完璧に友達枠にどっぷり浸る事に反発し自分の席からは動こうとしなかった。

⏰:07/05/27 14:41 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#375 [向日葵]
それでも2人は毎回私のトコまで来て、無愛想な私に笑いかけてくれた。

胸が詰まるほど夢見た光景に反発心は徐々に減っていった。

けど警戒心はまだ残っている。

―――……

体育の時間。

「ハイじゃあ2人1組になってぇー!」


「一緒にしよー!」

「ウンいいよー!」

先生のドアホ―――!!完璧1人になるじゃないかぁっ!

⏰:07/05/27 14:54 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#376 [向日葵]
チラリとAを見ると私を気にかける事もなく、仲の良い友達と組んでいた。

まぁ、予想はしてたけど……。

友姫と秋帆は2人で組むだろうから、私は先生とだろう…。

律「先生。私余ったんで一緒に」

秋帆「先生!3人でもいいですか?」


秋帆が近寄ってきて先生に言った。
私は秋帆を目を見開いて見つめる。

⏰:07/05/27 15:16 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#377 [向日葵]
「えぇいいわよ。」

秋帆「やったね!律行こう!」

律「ちょ……っ!」

私は秋帆に引っ張られるがままに友姫の元へ連れていかれた。

律「ちょっと!2人組なんだから私はいらないじゃない!」

惨めな思いするのは嫌なの。
そうよ。認めるわ。
私は意地を張ってたのよ。
最もらしい理由で人を見下して、ホントはその輪に入りたくて……っ。
でも無理矢理入る自分が大嫌いで。

⏰:07/05/27 23:45 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#378 [向日葵]
それでも私を暖かく迎えいれてほしくて……。
分かってる。矛盾してるって。分かってるよ……。

友姫「2人組より3人の方が楽しいよ。」

秋帆「大体友達なんだから私達のトコに来たらいいのよ!」

「いつまでも1人でぼーっとしてるのが悪い!」と何故か説教されてしまった。

なんで私が説教されなきゃいけないの。
って思った。……でも

律「楽しくなかったら…承知しないから……。」

嬉しくて……。

2人は「まかせて!」と笑い、私の手を引っ張って今日やるテニスコートまで走った。

⏰:07/05/27 23:52 📱:SO903i 🆔:QEnEIV0g


#379 [向日葵]
少し汗ばんだ2人の手のひらから優しさが伝わってきて、久々に心から笑顔になれた。

私、もう一度信じてみるよ。

――――……

ある日の事だった。

A「あれ?給食費が無い……。」

Aは給食費の係で給食費袋が無くなったらしい。

クラスはザワついた。
3人で喋っていた私達もAの方を見る。

その時、Aと目が合った。

⏰:07/05/28 00:07 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#380 [向日葵]
Aは私の元へカツカツやってきた。

A「りっちゃん…。」

律「何?」

A「袋…………返して?」

私は耳を疑った。
返して?返してって何?

A「私りっちゃんが袋取るとこ見たもん!ねぇ……何でこんな事するの?」

飛んだ濡衣だ。
もちろん私は袋を取ってなければ触れてもいない。

律「でたらめ言わないでよ!!いつ取ったか言ってみなさいよ!!」

⏰:07/05/28 00:11 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#381 [向日葵]
A「ヒドイ…。私を疑うんだぁ……。」

するとAは涙を流し始めた。Aの友達はAを気遣いながら私を睨む。

「白状しなさいよ!早く出して!」

律「私何もしてないってば!!」

友姫「最低…。」

いつも聞き慣れている声がとても低く聞こえた。
右をゆっくり見ると友姫が冷えざえとした目で私を見ていた。

律「……っ。友姫…。」

友姫まで?何で信じてくれないの?
私やってない。やってないよ……っ。

⏰:07/05/28 00:16 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#382 [向日葵]
あぁ……。そっかぁ…。自分で決めてたじゃない……。




信じちゃ駄目だって……。

友姫「最低ね……。…………貴方達。」

律『…………え?』

友姫の冷たい炎が宿った目は、A達に向けられていた。

律「ゆ……き……。」

友姫「律がするわけないじゃない!!どうしてそんな個とが言えるの?!」

私は友姫だけがなんだか鮮やかに見えた。
A達は怯んだが、引こうとはしない。

⏰:07/05/28 00:21 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#383 [向日葵]
A「だ、だって!私」

秋帆「あのさぁ。」

いつの間にかAの席でカバンをいじってた秋帆が話を止めた。
そしてその手には、袋が。

秋帆「これの事?カバンひっくり返したらあったけど。」

そういえば秋帆の足許は、Aの私物で散乱していた。

秋帆「ハイ。人疑う前にちゃんと探そうね〜。」

と言ってAの胸に袋を押し付けた。
Aはしどろもどろして目が泳いでいた。

⏰:07/05/28 00:26 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#384 [向日葵]
友姫「律は……真っ直ぐに生きてる!貴方と一緒にしないで!」

そう怒る友姫の顔は、中2なのに大人びていて、とても綺麗だった……。

秋帆「ウチの律泣かしたらただじゃおかないから。」

しれっと言う秋帆の語調は落ち着いているが怒りがこもっていた。

A「…………あの、りっちゃん。」

律「呼ばないで。」

私はAに向き直った。

律「貴方は……友達じゃない……。私の友達は」

―――……


「…………つ。………つ!律ってばぁっ!!」

⏰:07/05/28 00:31 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#385 [向日葵]
ハッと目を開けると、いつもの教室だった。

秋帆「珍しいねぇ。律が熟睡なんて……。」

友姫「なんか疲れてたの?」

そこには、あの日より成長した友姫と秋帆が私の顔を覗いていた。

⏰:07/05/28 00:33 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#386 [向日葵]
律「いや…疲れては……。」

佳苗「もうお昼だよ!ご飯食べに行こう!」

時計を見るともう12時半過ぎ。
4時間目丸々寝てたらしい。

秋帆「さっ!中庭にレッツゴー☆」

皆で中庭へと向かう。

友姫「なんか夢見た?」

私はウーンと唸る。

⏰:07/05/28 00:41 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#387 [向日葵]
************

今日はここまでにします

感想よければ……

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/28 00:42 📱:SO903i 🆔:3GyGlCF.


#388 [向日葵]
見た。確かに。
それも1から10まできちんと鮮やかに覚えている。

だけど自分のひねくれ時代を話すのは少しばかり嫌だ。

律「苦くて温かい夢。」

秋帆「何それ?!」

私はフフッと笑った。
あの時、夢で言えなかったこと。

[私の友達は……。]

⏰:07/05/29 09:45 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#389 [向日葵]
私は二人の腕に抱きついた。

友姫「わ!律?」

友姫は笑いながら私を見る。

秋帆「珍しい!律がくっついてきた!」

秋帆も笑う。

私が友達と認めるのはここにいる皆。

だけど一番大切なのは……

律「友姫と秋帆よ!」

友姫「えぇ?何がぁ?」

秋帆「律って時々わかんないよね。」

⏰:07/05/29 09:48 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#390 [向日葵]
心の闇に光を導いてくれたのは貴方達。

貴方達に出会わなかったら私はどうしただろう。
もっと闇に溺れてたかな。

そんな貴方達だから大切で大好きなんだよ。
私達はいつまでも親友だからね……。

⏰:07/05/29 09:50 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#391 [向日葵]
******************

話別にアンカー貼りますね

1
>>2-57
2
>>58-124
3
>>125-181
4
>>183-236
5
>>238-288
6
>>289-359
7
>>361-390

⏰:07/05/29 10:02 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#392 [向日葵]
**bW 幼い約束**



期末テストも終わり、夏休みが間近に迫っていた。

秋帆「あっつ―――い!!!!」

佳苗「今日の平均気温34℃だってねぇ…。」

暑さで怒る秋帆と違って佳苗ちゃんはヘロヘロになっていた。

暁「お茶凍らしてもすぐ溶けちゃうしなぁ。」

千歳「プール3年は入らないし。」

窓を開けているものの風はあんまり通らず、教室は蒸し風呂状態。
皆なんとかして涼を取ろうと下敷きや持参の団扇で扇いだりしていた。

⏰:07/05/29 10:09 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#393 [向日葵]
するとクラスの誰かが叫びだした。

「なぁ!肝だめしやらないか?!」

クラス「「肝だめし??」」

みんな最初は驚いてたものの、いぃねぇ!と目を光らせ始めた。

仕掛け役、怖い話をする役、そして肝だめしをする人を決めてやろうと言うのだ。

千歳「それなら断然肝だめしするのに意義があるだろー。」

佳苗「仕掛けも面白そうだなぁっ!友姫ちゃんは何に……。」

⏰:07/05/29 10:14 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#394 [向日葵]
振り向いて皆が私を見ると、私は変な汗を垂らしながら顔を青くしていた。

珊瑚「友姫?」

律「あーそうだった。友姫こーゆー系駄目だっけか。」

私は無言で首を縦にブンブンと振った。

小さい頃、父さんと見た映画がすごく怖くて、それ以来番組で対したことない断末魔の叫びみたいなのを聞くだけでも嫌になった。

秋帆「じゃあ怖い話係か仕掛け係かに回ったら?私達も一緒にするから。」

私はまたも首をブンブンと振った。
はっきり言って夜に学校に入るだけでも気が遠くなりそうなのだ。

⏰:07/05/29 10:21 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#395 [向日葵]
フゥと一息ついてると、足音が聞こえてきた。
それも走る音。

ドタドタドタドタドタドタドタドタ……バンッ!!!!

真貴「友姫姉!助けて!!」

友姫「真貴?」

何か必死の形相で教室に来た真貴は、私の近くにしゃがんで身を隠した。

すると次にまた誰かが来た。

カラカラカラ……

「…あ、あの……ここに東雲真貴さんはいらっしゃいますか?」

⏰:07/05/29 10:24 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#396 [向日葵]
綺麗に揃えた前髪と整えた長い黒髪が綺麗なおしとやかな女の子が入って来た。もしかしたらお嬢様かもしれない。

友姫「真貴ならここに…。」

真貴「友姫姉!!!!」

「真貴様!!」

女の子は真貴に寄ってくる。一方の真貴は青い顔をして後退りするが、もう時すでに遅し。

「桜子、沢山探しましたのよ?さぁ、約束です。私と結婚してくださいましな……。」

一同「結婚っっ?!?!」

真貴は頭を抱えた。

⏰:07/05/29 10:29 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#397 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

この子は甲斐田 桜子ちゃん。真貴と同い年で、とりあえずお嬢様ではないらしい。

小さい頃、真貴達が住んでいた町で小中と一緒の学校だったらしい。クラスも何度か一緒だったって。

高校になってからここの高校(前の町より離れてる)に通っていたので、彼女は探していたらしい。

桜子「またお会い出来て嬉しいですわ。」

真貴「あーそーかよ……。」

⏰:07/05/29 10:35 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#398 [向日葵]
真貴はウンザリして桜子ちゃんに冷たい態度をとった。

友姫「何で真貴が好きになったの?」

桜子「お姉さま!よくお聞き下さいました!そう……あれは私が小学校6年生の時でしたわ……。」

―――桜子回想

その日、土砂降りの雨が降っていたんです。
突然の雨でしたんで、私は傘を持参していませんでした……。

桜子『まぁ…どうしましょう……。少し待っていましょうか……。』

⏰:07/05/29 18:24 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#399 [向日葵]
するとそこへやってきたんです…。
運命の王子様が……っ!



それん聞いた途端秋帆と千歳が吹き出したが、桜子は回想に夢中になっており、気にならなかった。


そしてその王子様、真貴様は私に傘を貸してくださいました……。

真貴[傘、無いんだろ。貸してやる。ハイッ。]

私の手に折りたたみを乗せて、颯爽と走りゆくお姿は今でもこの桜子の目に焼き付いております……。

⏰:07/05/29 18:29 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#400 [向日葵]
――――桜子回想終了

私は呆気にとられ、珊瑚君と佳苗ちゃんと律は哀れみの目線を真貴にやり、秋帆と白月君と千歳君は肩を震わせ大爆笑していた。

そこへ付け足す様に真貴が口を開く。

真貴「言っとくけど、貸してやったのは結女がいたから一緒にいれてもらえる事が出来たからで、走ったのはその結女が校門にいたからだ。」

「断じてお前が好きだからした訳じゃない。」そう言ってそっぽを向いた。

秋帆達は未だにそのベタな物語に笑いが止まらずにいた。

⏰:07/05/29 18:36 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#401 [向日葵]
桜子「分かっていますわ!真貴様のお優しい心が体を動かしたのだと!」

真貴「全然分かってない……。」

時計を見ると次の授業が始まりそうな時間だった。

友姫「とりあえず、2人共教室へ戻って。」

桜子「あら。これは失礼しました。さぁ…真貴様。参りましょう。」

真貴は腕を組まれたが、嫌がって直ぐに引きはがした。

そこでやっと3人の笑いが止まった。
でもまだヒーヒーと言っている。

⏰:07/05/29 19:28 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#402 [向日葵]
千歳「ハァハァ……あーおかしかったぁ…っ!最強あの子。」

秋帆「ベタ……ベタ王女あの子。」

何やら勝手にあだ名をつけられた桜子ちゃん。
確かにベタ。

しかも真貴のあの嫌がりよう。好きになられた時から追い掛けられていると見た。

珊瑚「まぁ…しばらくはあぁなるな。」

私はウンと深々頷いた。

⏰:07/05/29 19:33 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#403 [向日葵]
**************

今日は少ないですがここまでにしますね

⏰:07/05/29 20:41 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#404 [向日葵]
珊瑚君の予想通り真貴は逃げ回る日々を送っていた。

ある時は目の前を高速で過ぎて行ったり
またある時は「来んなこの野郎ぉぉぉぉ!!!!」っと言う叫び声が聞こえたり。

その度に私達はやれやれと真貴を哀れむ気持ちでいっぱいになった。

・・・・・・・・・・・

真貴「もー無理…。」

玄関に入るなりバタンと倒れる真貴。
毎時間走っていたらそりゃスタミナもなくなるだろう。

⏰:07/05/31 10:04 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#405 [向日葵]
友姫「おかえり。大丈夫?」

真貴「全然…。……。友姫姉。ちょっと甘えていい?」

寝そべりながら真貴は私を見上げた。

友姫「ん?何?」

すると真貴は両手を私に向けてきた。

真貴「抱っこ。」

友姫「抱……っこ……。しょうがないなぁ……。」

私が真貴を抱き締めようとした時。

真貴「グェッ!」

⏰:07/05/31 10:08 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#406 [向日葵]
着替えた珊瑚君が真貴の首ねっこを掴まれて無理矢理座らされた。

珊瑚「甘えんな。それに友姫。甘やかすな。」

真貴「焼きもちとかみっともないぞ珊瑚ぉ。あー苦しかった。」

珊瑚「甘えもみっともない。」

2人の間に火花が散る。
それを私はまぁまぁと言ってなだめ、真貴を着替えさせに部屋にやった。

友姫「珊瑚君も真貴をそこまで邪険にしなくてもぉ。」

私は苦笑しながら居間へ行こうとしたら手を引っ張られて壁にゆっくり押し付けられた。

⏰:07/05/31 10:13 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#407 [向日葵]
……トン…

友姫「……珊瑚君?」

珊瑚「言っただろ。俺は欲張りだって。」

『……ぁ…。』

吸い込まれそうな真剣な目に私は胸が高鳴る。
それと共に顔の温度が上がる。

友姫「言った…けど……。でもっ…。」

珊瑚「喋るな。」

一気に珊瑚君の顔が近づく。
私は目をギュッと固く閉じた。
その時、珊瑚は視界の隅で階段の上からこちらを見つめる真貴を認めたが、気にすることなく友姫の唇に触れた。

⏰:07/05/31 10:18 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#408 [向日葵]
私は何も考えられなくなる。

目を閉じたら世界は真っ暗で闇に包まれているハズなのに、何故か世界は真っ白なのだ。

闇が一気に光に照らされた様に。
その光を貪るかの様に。

息が……出来ないくらいに…………。

…ピンポ〜ン……

『?チャイム?』

私は珊瑚君を離す。

友姫「さ、珊瑚君。お客さ…」

珊瑚「いい。」

⏰:07/05/31 10:23 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#409 [向日葵]
珊瑚君は両手で私の顔を包んで、まるで逃げることを許さない様にキスをする。

友姫「……っ!」

私は心臓が壊れそうになる。
珊瑚君がこの頃、痛いくらいの嫉妬をする。
それは恐くて愛しい。

それでもチャイムは鳴り続ける。

ピンポンピポピンポ〜ン……

私は足が地に付いて無い気がして、徐々に床に座り込む。

それと同時に珊瑚はやっと唇を解放してくれた。

⏰:07/05/31 10:28 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#410 [向日葵]
私は少し息が上がる。

そんな私のおでこに珊瑚君は自分のおでこをコツンと当てた。

珊瑚「……わかった?」

まだ気持ちが伝えるのに足りないと言った顔をする珊瑚君に、私は仄かに微笑む。

友姫「分かった…。だから早くお客さん入れてあげて?」

すると珊瑚君はいつも通りに戻り、穏やかな笑顔を見せてから私の頭を撫でると玄関へ向かった。

私は赤ちゃんみたいにハイハイしながら玄関から見えない所まで行く。

今は、酸欠の為、足に力が入らない……。

⏰:07/05/31 10:33 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#411 [向日葵]
その原因をリフレインする度に、床に寝転んで悶えそうになる衝動に刈られた。

『だって珊瑚君普段あんな事しないんだもんっ!……それにこの前の祭で…っ』

[私は珊瑚君を愛してる?]

我ながら恥ずかしいことを考えてしまった。
顔が発火しそうになる。

私はまだ高校生で、恋と愛の狭間で揺らいでいる年頃なのだ。

『なのに……愛…あああ愛とかっ!!』

⏰:07/05/31 10:37 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#412 [向日葵]
***************

キリます

感想頂ければ嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/05/31 10:39 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#413 [向日葵]
髪の毛を掴んでクシャクシャにすると、珊瑚君の声が聞こえてきた。

珊瑚「お前なんでっ!」

その声で少し覚醒し、足の感覚も戻ってきた。
壁を支えにしてゆっくり立ってから私は玄関へ向かった。

そこにいたのは

友姫「桜子ちゃん!」

桜子「すいません。お邪魔いたします。」

すると真貴が上から降りてきた。

⏰:07/06/01 12:57 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#414 [向日葵]
真貴「げっ!なんでお前うちがわかったんだよ!」

桜子「先生にお聞きしたんですわ。」

真貴はズカズカと桜子ちゃんの前まで来て桜子ちゃんを突き飛ばした。

ズシャ!

桜子「キャァッ!」

反動で桜子ちゃんはこけてしまった。

友姫「ちょ、牧場!やりすぎよ!!」

桜子ちゃんに手を伸ばしながら私は真貴を睨み、怒った。
一瞬真貴は怯むが私の手を掴む桜子ちゃんを睨む。

⏰:07/06/01 13:07 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#415 [向日葵]
真貴「ストーカーかよお前!わざわざ追い掛けて来て、挙げ句の果ては家に来るとか…。やめろよな!!」

桜子ちゃんの目が、一瞬凍る。そして私の手をギュッと握った。

桜子「…真貴様は……お約束を忘れてしまわれたのですか?」

真貴「約束?」

怒った真貴の目に疑問の眼差しが混じる。
桜子ちゃんは悲しそうに顔を歪ませて真貴を見つめた。

桜子「真貴様が言い出したんですよ!なのに…忘れてしまわれたんですか……?」

⏰:07/06/01 13:12 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#416 [向日葵]
真貴「知らねぇよ。」

冷たい目で見返す真貴に桜子ちゃんは我慢出来ず、そのまま走り去ってしまった。

友姫「桜子ちゃん!」

私は桜子ちゃんを追いかける。

キィ…… バタン

珊瑚「……約束。ホントに覚えてないのか?」

真貴「した覚えすらねぇよ。」

珊瑚は溜め息をついた。
そして真貴の頭をクシャッと撫でる。

⏰:07/06/01 13:15 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#417 [向日葵]
真貴「ちょ、何だよ!」

真貴は照れたように手をどけた。
そんな真貴を珊瑚は見つめる。
怒っては無いようだが、真剣な目をする。

珊瑚「少しは思い出す努力をしろ。」

そう言って階段を上がって行った。

真貴「……約束?」

・・・・・・・・・・・・・

桜子ちゃんを追って来たのはいいものの、おっとりしてそうなのに意外に足が早くて途中で見失ってしまった。

⏰:07/06/01 13:18 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#418 [向日葵]
『桜子ちゃん……。』

息を乱しながら前後左右を確認し、ゆっくり歩く。

友姫「ハァ……ハァ……。……ぁ。」

目の前にある児童公園がある。何人か子供が遊んでいる中に、孤独にブランコに乗って揺れている桜子ちゃんを発見した。

私もゆっくり近づき、桜子ちゃんの隣のブランコに乗った。

小さい頃ピッタリで大きいと感じていたブランコが、今じゃすっかり小さいと思ってしまう。

桜子「……お姉……さま。」

友姫「真貴じゃなくてゴメンネ。」

桜子ちゃんはゆっくり首を横に振った。

⏰:07/06/01 13:23 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#419 [向日葵]
桜子「真貴様でしたら、きっと泣いてしまいますわ。」

悲しみを抑えて桜子ちゃんはにこっと笑った。

私は迷ったけど“約束”の事について聞いて見ることにした。

友姫「ねぇ。約束って…何?」

…………………………

私達の間に沈黙がしばし流れる。
そして少ししてから、桜子ちゃんが口を開いた。

桜子「真貴様を…好きになって間もない時の話ですわ。」

⏰:07/06/01 13:28 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#420 [向日葵]
――桜子回想

私は今みたいに真貴様を追い掛け続けていました。

真貴「なんで付いてくるんだよぉっ!」

桜子「真貴様をお慕いしているからですわ!」

真貴は溜め息をついて桜子に向き直った。

真貴「どーせ他に好きな奴また出来るって。」

桜子「いいえ!桜子は一生真貴様をお慕いしますわ?」

真貴は呆れた様に頭をポリポリとかいた。
そして何かひらめいた様に桜子に言った。

真貴「よし!ならどこにいても俺を追い掛けてこれたら考えてやる!外国でも、海の底にいてもだ!」

⏰:07/06/01 13:34 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#421 [向日葵]
桜子「……っ!ハイッ!!」

2人「ゆーびきーりげーんまーん嘘つーいたーら……」

―――――

桜子「その約束を、私は忘れていません。例え真貴様が忘れてそれで嫌われたとしても。」

桜子ちゃんの話を聞きながら私は心がスンッと痛くなった。

きっと真貴は冗談でいずれ忘れてしまう簡単な約束をしたんだろう。
でも桜子ちゃんはそれをしっかり覚えている。

そこまでして真貴を想っているのだ。

⏰:07/06/01 13:38 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#422 [向日葵]
どうでもいい約束をした真貴は当然覚える気もなかったのだろう。

私はした。
他愛もない約束。

貴方が守るだけじゃ疲れるから私にも守らせてと……。

貴方は笑って約束してくれた。それは胸の深い所に閉まいこんでいる。

約束と言うのは、それほどに大切で愛しいもの。
簡単に曲げたり、破ってはいけない。
私は初めてそう思った。
何より思わせてくれたのは珊瑚君だった……。

⏰:07/06/01 13:42 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#423 [向日葵]
桜子「私さえ覚えていれば、きっと真貴様も思い出してくれますわ!だから大丈夫です!」

・・・・・・・・・・・・

桜子ちゃんと一通り話を済まして別れた。
児童公園の家に近い方の入口に足を進めると

珊瑚「よっ。」

児童公園と書かれた石板の陰に珊瑚君が立っていた。
珊瑚「どうして追い掛けたんだ?」

友姫「……。なんだかほっておけなくて。」

一瞬凍りついた彼女の目。きっと何かあるんだと思った。

⏰:07/06/01 13:46 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#424 [向日葵]
友姫「珊瑚君は…。約束って何だと思う?」

いきなり話をふったにも関わらず、嫌な顔ひとつしないで珊瑚君は考えてくれた。

珊瑚「……。守り続けるもの。かな…。破ったりするのって簡単だけど、破られた相手の悲しい顔みたくない。だから守る。」

友姫「うん……。だよね……。」

真貴……
いくら何でもひどいよ……。

暗い顔をする私の頭を珊瑚君は優しく撫でてくれた。されるがままになりながら私達は家に足を運んだ。

⏰:07/06/01 13:51 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#425 [向日葵]
**************

ここまででキリますね

感想やアドバイス頂ければ嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/01 13:52 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#426 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

律「そりゃ人間だもの。忘れても不思議じゃないんじゃない?」

肝だめしの準備をしながら律は言う。
私、秋帆、律は怖い話をする係。

律「第一子供だもの。そんな約束、遊ぶ約束するのに近いんじゃない?」

只今怖い話の本黙読中。
怖くてひっくり返りそうになる。

⏰:07/06/01 22:03 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#427 [向日葵]
秋帆「大体友姫ってそーゆー小さい事に敏感だよね〜。そこがまぁいいトコなんだけど。あ、この話とかどう?」

怖い話に指を差しながら秋帆が話す。

友姫「小さい頃って純粋そのものなのよ。だから鮮明に覚えてしまうのよ。」

私は一旦本を置いた。
長く読んでいると夢に出てきそうだ。

⏰:07/06/01 22:22 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#428 [向日葵]
フゥー……
破られた気持ちを考えると胸が痛い。

忘れられた事を考えるともっと痛い。
片方だけ覚えてるのは、とても過酷だ。

律「友姫。アンタあんまりその約束とやらを弟君に話ちゃダメよ。」

友姫「え?なんで?」

秋帆「バッカねー!弟君がアンタ好きだからじゃない!!好きな人に違う女の子の事責められたらそれこそ酷よぉっ。」

私は「あー」と納得して机に顔を伏せた。

⏰:07/06/01 22:48 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#429 [向日葵]
もーやだ。

とりあえずあの2人を仲直りさせよう。
おせっかいかもしれないけどこのままじゃ気分が悪い!

・・・・・・・・・・・・・

「ん?あ、真貴の姉さん。」

私が真貴の教室まで来ると飴を舐めながら私に声をかけてきた男の子がいた。

友姫「真貴知ってるの?失礼だけど…お名前は……。」

「宮藤 燈也(みやふじ とうや)。真貴のダチっすよ。」

友姫「真貴がいつもお世話になってます。」

⏰:07/06/03 01:16 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#430 [向日葵]
私は深々とお辞儀すると燈也君はいえいえと言った。

燈也「真貴に用事っすか?今いないから伝言しときますよ。」

真貴はいないのかぁ……。私は肩を落とした。
できれば直接言いたいが、顔を見たら桜子ちゃんの事をあれこれ言ってしまいそうだから、燈也君に託す事にした。

友姫「じゃあ。お願いします。今度ウチのクラスでやる肝だめしにおいでって伝えてください。」

燈也「あい!了解しました!」

敬礼のポーズをして、燈也君は伝言を受け取ってくれた。

⏰:07/06/03 01:21 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#431 [向日葵]
そして私はその場を後にした。

――――……

肝だめし当日。

只今午後7時。

夏になった為空はまだ少し明るいが、学校は既に昼間の姿から雰囲気を変えていた。

私は一緒にいる珊瑚君の手を強く握りしめる。

友姫「さ、さ、珊瑚君……。お願いだから…置いて行かないでね。」

珊瑚「ハイハイ。…ったく。怖いなら参加するなよなぁ……。」

⏰:07/06/03 01:25 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#432 [向日葵]
そんなこと言っても私以外の5人は乗り気だったし……。3年だから高校最後の思い出みたいなもので……。

そして私には重要な役目。……そぅ。真貴と桜子ちゃんの仲直り!

友姫「だから怖がってる場合じゃないの珊瑚君っ!!」

珊瑚「まぁよく分からんが頑張れ……。」

集合場所はウチのクラス。肝だめしのルールは簡単。

・まず2人1組。
・1組ずつ怖い話を聞く。
・進んで行っていくつかのお題をクリアする。

・最後にまたここへ戻る。

⏰:07/06/03 01:31 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#433 [向日葵]
友姫「多分怖い話の時点で気失っちゃうかな!」

珊瑚「威張るな。」

軽くおでこにデコピンされる。

そしてクラスに到着。

佳苗「あ、来た来た!見て!教室の飾り付け凄くない?!」

そうして見た教室は暗い音楽が流れていて黒いカーテンがかかっている。

見ただけで私は血の気がザーッと引き、目が点になった。

暁「ゆーきちゃーん。大丈夫〜?」

白月君が私の目の前で手をブンブン振るが、そんなのに反応する余裕はなかった。

⏰:07/06/03 01:37 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#434 [向日葵]
友姫「や、やりすぎっ…!」

後半は声が裏返った。

律「いや全然してない方だと思うけど。」

秋帆「もっと骸骨とか作って飾ろうって言ってたもんねぇ。」

骸骨……
作れるのそれって。
あぁ理科室の持って来るか。

いやそうじゃなくて……っ!

友姫「私1人じゃ怖い話出来ないよぉっ!!」

頭を抱えて半泣きになった。
するとどこからか

「キャァァァ!」

友姫「ギャァァァァ!!誰だぁぁぁっ!!!!(壊)」

⏰:07/06/03 01:42 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#435 [向日葵]
律「……保護者兼恋人。なんとか落ち着かせなさい。」

友姫の方に親指を指して律が指示する。

すると声がした方から女の子が。

佳苗「あ、貴方は。」

珊瑚君になだめられてた私はその子の方へ向いた。

友姫「桜子ちゃん…っ!」

桜子「あいたた…。こんばんわ皆様。ご招待頂きまして、ありがとうございます。」

桜子ちゃんは足を押さえながら私達に挨拶した。

友姫「どうかした?」

⏰:07/06/03 01:51 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#436 [向日葵]
桜子「階段で転んでしまって……。大丈夫ですわ!」

桜子ちゃんはしゃんと立って大丈夫であることを証明した。

本人が大丈夫と言ってるのだから大丈夫なのだろう。

友姫「真貴も……来るからね!」

桜子「……ハイ。」

桜子ちゃんは静か微笑んだ。きっとまだショックが隠しきれずにいるのだろう。

『やっちゃいけなかったかなぁ……。』

⏰:07/06/03 01:55 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#437 [向日葵]
**************


ここまでにします

感想よければお願いします

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⏰:07/06/03 01:56 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#438 [向日葵]
そこへ真貴がやって来た。

真貴「友っ姫姉♪肝だめし超楽しみなんだけ…なんだ来てたんだ。」

私に見せた笑顔とは逆に真貴は桜子ちゃんを冷たく見る。

そんな真貴の頭を私は平手でペシッと叩いた。

真貴「いてっ!ちょ、友姫姉?」

友姫「そんな言い方女の子にしないの!」

真貴は渋々桜子ちゃんに謝る。
そんなこんなで肝だめしが始まった。

⏰:07/06/04 13:13 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#439 [向日葵]
クラス以外の子も結構いたりして、クラスで仕切っている子がその子達に指示をした。

「肝だめしは2人1組でやってもらいまーす!近くにいる親しい人、または相手がいない人同士でペアになってくださ〜い!」

周りにいた人はザワザワ動き出す。

でも私の目は一点にのみ集中される。

少し間隔を取っているが近くにいる真貴と桜子ちゃんだ。

・・・・・・・・・・・・・

桜子はおろおろしていた。
この場合、真貴と組めばいいのか。また他の人と組めばいいのか。

⏰:07/06/04 13:20 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#440 [向日葵]
そうしてる間にも次々と決まっていってしまったので桜子はもう1人で行くしかないと覚悟していた。

真貴「相手…。見つかった?」

横を見ると真貴も1人だった。
いやどこかにいるのかもしれない。

桜子「あ、いえ!まだです。…この調子ですと、私1人で行くみたいですわ。」

桜子は困りながらもちゃんと笑顔で話した。

真貴「なら組もうぜ。」

桜子「え?でも……。」

⏰:07/06/04 13:24 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#441 [向日葵]
真貴「誤解すんなよ。相手がいないから仕方なくだ。」

少し照れながら言う真貴に桜子は自然と笑顔が溢れた。

桜子「ありがとうございます……っ。」

「ペアになりましたかぁー?ではその人と手を繋いでくださぁぁい!」

・・・・・・・・・・・・

遠くで2人を見守っていると、2人は何か喋っているようだった。

そして桜子ちゃんが笑っていた。
それがちゃんとした笑顔なのかはここからは分からなかった。

⏰:07/06/04 13:27 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#442 [向日葵]
「ペアになりましたかぁー?ではその人と手を繋いでくださぁぁぁぁい!」

心配気に見ていると、数々の手の間から、2人が手を繋ぐ姿が見えた。

『あ……!』

珊瑚「良かったな。」

後ろから珊瑚君が声をかける。2人のやりとりを背の高い珊瑚君は見えていた。

友姫「よしっ!私もが……頑張らないとダメだよね……。」

語尾が段々小さくなっていく。

⏰:07/06/04 13:32 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#443 [向日葵]
そんな私の頭を珊瑚君はポンポンと叩いて慰めた。

・・・・・・・・・・・・

友姫「……そしてこの学校にはその呪いがかけられていると言い伝えられています。」

ガラガラガラ

1人でに肝だめしへの扉
が開かれる。

友姫「さぁ……貴方に呪いを解けますかな……。」

そこで肝だめしに行く人達が出ていった。

友姫「フゥー…。」

一段落して私はイスの背もたれに倒れた。

⏰:07/06/04 13:36 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#444 [向日葵]
律「友姫やるねー!出来るじゃん!」

友姫「律がいるって思えば大丈夫なの。それにしても……これ暑い……。」

怖い話をする人は黒い布で口許だけが見える様に全身を覆わなければならない。

ちなみに1人でに動く扉の仕組みは教室内に覆われた暗幕に合図する人が隠れていて外に「開けて」と言うのです。

この時、肝だめしに行く人は合図する人の姿は見えてません。

律「もうそろそろ交代だから、もうちょっと頑張りなさい。」

と団扇で扇ぎながら律が言ったので、私はウンと答えた。

⏰:07/06/04 13:42 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#445 [向日葵]
そして何人かが終わり、やっと交代の時が来た。

交代と同じに真貴達のグループが入って行くのを目撃。

私は扉開け係の珊瑚君を小声で呼ぶ。

友姫「珊瑚君ー。」

珊瑚「ん?」

友姫「もうそろそろ終わり?」

珊瑚「あぁ。これで終わり。」

友姫「ならっ!」

珊瑚君を引っ張って耳元で内緒話をコショコショとする。

⏰:07/06/04 13:45 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#446 [向日葵]
それを聞いた珊瑚君は頗る面倒くさいと言う顔をしたが、1つ溜め息をつくと「わかった。」と答えてくれた。

ついでに秋帆と律にもその話をした。
2人とも珊瑚君と同じ反応をしたが、やっぱり「いいよ。」と答えてくれた。

2人の了承を得た所で、真貴達のグループが出てきた。そして肝だめしに向かう。

友姫「ぃよしっ!追跡開始!」

3人に聞いた事、それは―――――……

<さきほど>

⏰:07/06/04 13:50 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#447 [向日葵]
珊瑚君に耳元で言ったこと。

「真貴達の様子を見たいから、こっそり付いて行きたいの。一緒に行ってくれる?」

―――――――……

約5、6m先に真貴達がいる。それを陰で見つめる私達。

秋帆「ねぇ。これって何か意味あんの?」

小声で秋帆が問う。

友姫「子供の成長を見守るのは親の義務だよ!」

と小声で答える。

⏰:07/06/04 13:54 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#448 [向日葵]
その時3人は密かにやれやれと思っていた。

そう。またしても友姫は真貴が友姫の事を好きだと言う事実を忘れているのだ。

しかも弟から子供にランクが下がった。

珊瑚はそれである意味いいのだが、真貴に対しての警戒心がまたしてもなくなっているのではと心配になってきた。

秋帆と律もそれで良かったのだが、過ぎるおせっかいはアクシデントを招かないかと心配していた。

友姫は3人も心配をかけていた。
しかし当の本人は初めてのおつかいバリに真貴が桜子ちゃんに冷たくしないかドキドキしていたのだった。

⏰:07/06/04 13:58 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#449 [向日葵]
************

一旦ストップしますね

感想あればお願いします

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⏰:07/06/04 13:59 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#450 [向日葵]
今日は更新お休みします

⏰:07/06/05 22:46 📱:SO903i 🆔:h3QtIYCQ


#451 [向日葵]
ホントにホントにすいませんが今日もお休みさせていただきます

頭痛がとれないので早く寝させていただきます

明日の朝に更新します

⏰:07/06/06 22:43 📱:SO903i 🆔:Nw/inMf.


#452 [向日葵]
―――一方

教室の前に机が置いてあるのを見つけた真貴達は、その上にある紙を読んでいた。

<一人が指定された教室内の物を取ってきなさい。
指定物:生物室の鍵>

真貴「って事は次生物室か…。」

桜子「私が取ってきます。真貴様はここにいてくださいな。」

行こうとした桜子の手を真貴は止めた。

真貴「女に行かせる訳ないだろ。待ってろ。」

ガラガラピシャンッ

⏰:07/06/07 09:34 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#453 [向日葵]
真貴はしばらくして出ていき、次の場所へと向かって行った。

律「心配することないんじゃない?仲良くやってるみたいだし。」

律の言葉に私は唸る。

友姫「でもこの先仲良いとは限らないじゃない。」

珊瑚「お前は気にしすぎ。」

やきもちではなく、ただ単の私への注意は少し胸にサクッと刺さった。

友姫「じ、じゃあっ!次の所で安心出来たらちゃんと帰るから!」

⏰:07/06/07 09:39 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#454 [向日葵]
そして闇に包まれていく真貴達を追って、私達も後を付いて行くことにした。

⏰:07/06/07 09:42 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#455 [向日葵]
**bX 記憶**




引き続いてこちら肝だめし中の友姫達。

<生物室>

真貴「流石に夜は気が引けるなぁ…。」

2人で生物室の前に立ち尽くす真貴達を陰ながら私達は見ていた。

秋帆「友姫だったら教室の前から一歩も動かないだろうね。」

肯定の頷きを大きくしてから私は真貴達を見つめた。

意を消した様に真貴達は勢いよくドアを開け、生物室へと入って行った。

⏰:07/06/07 09:47 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#456 [向日葵]
―――……

生物室の中は夜の静けさで耳鳴りの様なキーンと言う音が聞こえていた。

生物室なだけあって剥製やら身体の標本があって友姫がいたなら見ただけでバタン!と倒れてしまいそうだった。

真貴達は少し怖がりながらま黒板に文字が書いてあるのに気付いた。

<どこかに入っているチョークを探せ。>

真貴「チョーク?こんなん簡単じゃん。」

⏰:07/06/07 09:52 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#457 [向日葵]
そう言った真貴は黒板に近づき、黒板のチョーク置き場に目をやった。

…………が。

真貴「あれ?」

綺麗さっぱりチョークは無かった。
チョークが入ってる所をガチャガチャ見てもやっぱり見当たらない。

桜子「簡単ではありませんでしたわね…。」

不安になりながら桜子は机の上や水道付近を探した。
ある棚を発見して屈んで棚の戸を開けようとした時。

⏰:07/06/07 09:56 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#458 [向日葵]
ガシッ!!!!!

後ろから何かが桜子の足を掴んだ。

桜子は真っ直ぐ前を見たまま固まり、目を見開いていた。
そしてゆっくり恐る恐る足許を見ると……。

髪の毛の長い女が口許をニヤッと笑わせて桜子を見ていた。
掴んでいた手は血みどろ。
※勿論友姫のクラスの人。

桜子は背中に悪寒が走った。

桜子「キャァァァァァッ!!!!!!!」

⏰:07/06/07 10:00 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#459 [向日葵]
突然の桜子の叫びに驚き、真貴は駆けつける。

真貴「どうした!」

桜子は棚にもたれ震えていた。さっきの女はいない。
※つまり隠れた。

真貴は桜子の近くに座り、肩をポンッと叩くと桜子はビクッとし、再び震え出した。

真貴「俺だ。」

そこで震えるのを止め、桜子はゆっくりと真貴を見た。目にはうっすら涙が見える。

桜子「真貴…さ…ま……。」

⏰:07/06/07 10:04 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#460 [向日葵]
真貴は桜子の手を乱暴に掴み立たせた。

桜子「スイマセン!脅かし役の方にびっくりしたんです!」

真貴「肝だめしなんだからびっくりして当たり前だ。ほら。チョークあったぞ。」

桜子が他を探してる間に真貴は別の場所でチョークを発見していた。

真貴「行くぞ。」

生物室を出ていく真貴達は、手を繋いだままだった。桜子は手を離さない真貴を嬉しく感じていた。

⏰:07/06/07 10:08 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#461 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

ガラガラ

出てきた真貴達は仲良く手を繋いでいたので私はホッとした。

律「さて!大丈夫だから帰るわよ!」

友姫「うっ!」

そうだ。ここが済めば帰る約束。
…………でも

友姫「も、もう1つだけぇ…」

珊瑚・秋帆・律「友姫っ!」

秋帆「約束。でしょ?」

3人から言われたら勝目は無い。
仕方なく私はクラスへ帰ることにした。

⏰:07/06/07 10:12 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#462 [向日葵]
友姫「あー!珊瑚君っ!!手!手!!」

繋いでもらわないともしなんらかで迷ったら私はきっとそこから動けない。

珊瑚「ハイハイ…。」

珊瑚君は私の手を握ってくれた。
その手は夏なのにどこかヒンヤリしていた。

友姫「珊瑚君手冷たいねぇ…。」

珊瑚「実は死んでるからとか。…………冗談だから。」

冗談で言う珊瑚君は私の顔色を見ると、呆れた様に訂正した。

⏰:07/06/07 10:16 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#463 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

次は使われていない普通の教室。

さっきと同様。やっぱりシーンとしている。
そして黒板にまた文字が書かれていた。

<この問題を解きなさい。おばさんの一番怖い体の部分はどこ?>

真貴「…問題ってより」

桜子「なぞなぞですわねぇ……。」

2人してムーッと唸っていると、後ろから声がした。

「問題が解けますかな?」

⏰:07/06/07 10:21 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#464 [向日葵]
バッと後ろを振り向くと、魔法使いの様なおじいさんが杖を付いて歩いてきた。

※しつこいがクラスの人。

真貴「考える時間はたっぷりあるんだ。ゆっくり考えるさ。」

「いいや。お主達に与えられた時間は2分じゃ。」

真貴「2分っっ?!」

すっとんきょんな声を出した真貴は黒板を見つめる。それに付け足す様におじいさんは話す。

「早くせんと死者達が蘇るんでなぁ…。」

⏰:07/06/07 10:26 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#465 [向日葵]
そう言った途端、近くの棚や机がガタガタと動き出した。

ひっ!と怖がる桜子の手をギュッと握って真貴は考える。

真貴『体の部分……。手…足…腹……。』

桜子も怖いながら考える様にした。

「さぁ……もたもたしていたらいけないぞ?」

おじいさんが喋ると、どこからともなく泣き声が聞こえた。

「ぐすんぐすん。助けてー…。」

か細い声は真貴達に段々近づいてくる。

⏰:07/06/07 10:30 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#466 [向日葵]
桜子はそちらに神経を取られ、考えれなくなりギュッと目を瞑る。

真貴は早く解けないかイライラしていた。
自分は大丈夫だが、桜子が怖がるからだ。

真貴「あ゛―――もぉっ!!なんだよコレッ!!」

焦れば焦るほど答えは遠のいていった。

「あと……1分。」

ガシッ!

桜子はまたも足を掴まれた。見てはまた真貴を困らせると目を固く瞑る。

すると耳元に生暖かい息がかかってきた。

⏰:07/06/07 10:34 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#467 [向日葵]
「助けてー…」

桜子「――――っっ!!!!」

歯をくいしばり、叫ばない様に我慢する。

隣でそんなことが繰り広げられている真貴自身も服の裾を誰かに掴まれていたが、そんな事には構っていられず、イライラして頭をガシガシかいていた。

真貴「体…っ体…っ。…………ん?」

真貴は何かに気付いた。
体……は手足とかだけではない。

真貴『ハッ!!』

⏰:07/06/07 10:38 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#468 [向日葵]
************

ここまででキリます

感想よければお願いします

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⏰:07/06/07 10:40 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#469 [向日葵]
カッカッカッ

真貴はチョークで答えを書き始めた。
その音に気づき、桜子は片目だけ少し開けた。

真貴「こーたえーはぁ……。おばけ!」

書き終えて後ろを振り向くと、おじいさんは愚か、お化け(役)すらいなくなっていた。

桜子「おば…け?」

涙で濡れた目が真貴を見つめる。

真貴「あぁ!おばさんの体の一部。だから叔母の毛。おばけ!」

⏰:07/06/08 12:49 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#470 [向日葵]
真貴がニカッと笑って得意そうにすると桜子はまたボロボロと泣き始めた。

真貴「あのなぁ…。肝だめしなんだからそんなに泣くなよ。大丈夫だから。」

桜子「違うんです……。」
桜子は涙を拭きながら首を横に振った。

桜子「真貴……様が、笑ってくださるのが……嬉しいんです……。」

うつ向きながら静かにそう告げる桜子に、真貴は確かに迷惑だったが、自分も冷たくしすぎたかもと反省した。

どうすればいいか困って頭をカリカリ掻きながら、真貴は桜子の頭を撫でてやった。

⏰:07/06/08 12:54 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#471 [向日葵]
真貴「泣くな。俺が一緒だろ。…………よーし!約束!肝だめしが終わるまで絶対泣くな!」

真貴はそう言って自分の小指を差し出した。

桜子はふわっと笑って自分のをそれに絡めた。

――――とその時。
真貴の目の奥で何かが見えた気がした。

そうだ……確か前にもこんなことがあった……。
約束だと。自分から言った。

すると桜子が今みたいに笑って……。

⏰:07/06/08 13:02 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#472 [向日葵]
桜子「真貴……様?」

固まってしまった真貴が心配になって静かに名前を呼んだ。

真貴は呼ばれると現実に戻ってきて桜子を見る。
そこには、“あの日”から成長した桜子が自分を見つめていた。

真貴「あぁ…。ゴメン。次行こうか。」

桜子「ハイ。」

2人は再び手を繋ぎ、次の場所へと向かって行った。

⏰:07/06/08 13:07 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#473 [向日葵]
―――……

秋帆「つまんない…。」

ブッスーとしなから秋帆が呟いた。

友姫「もうすぐ行った人が帰ってくるよ。」

秋帆「私も肝だめし体験役だったら良かったぁぁ!!」
ジタバタして暴れ出す秋帆に律が頭をコツンと殴った。

律「うるっさい!お腹へってイライラしてんだから騒ぐな!!」

秋帆「そんなの私も同じだもん!!」

そんな2人をまぁまぁと抑えて、私は夜空を見上げた。

⏰:07/06/08 13:11 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#474 [向日葵]
珊瑚「心配か?」

窓にいる私の所へ珊瑚君がやって来た。

友姫「んー。あんまりっ!仲良く帰って来て欲しいなぁとは思うけど!」

私が笑うと珊瑚君が後ろから私の頭に顎を乗せた。

友姫「汗かいてるから頭臭いよ!」

珊瑚「んなことない。いい匂いする。」

っと言いながら鼻を頭に軽く置く。
ついでに口も当たってるため、見方によれば後頭部にキスしている様だ。

⏰:07/06/08 13:16 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#475 [向日葵]
そんな事を考えながら「ああ今は甘えたいのかなぁ」と放っておく。

そうこうしてると、軽く後ろから抱きしめられた。
夏で半袖の珊瑚君の腕が私の腕に触れる。

友姫「甘えてるの…?」

穏やかな声で聞いてみると小さい声で「まぁな。」と返ってきた。

友姫「フフ。珊瑚君も甘えたくなるんだ。」

珊瑚「そりゃ人間だからな。」

そう言いながら、軽く抱いていたのを腕を交差させて私の体をさらにくっつけた。

⏰:07/06/08 13:22 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#476 [向日葵]
そうれば、私の胸から少しずつ鼓動が聞こえてくる。

――トクン……トクン……

暑さなんて、どうでもいいくらい珊瑚君の腕の中は心地よい。

私も少しもたれかかる。

友姫「私も少し甘えるね。」

珊瑚「お好きに。」

そんな光景を少し離れた所から秋帆と律が見つめる。

律「初夏なのに暑いわね。」

秋帆「私も恵都誘えば良かった……。」

⏰:07/06/08 13:27 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#477 [向日葵]
**************

キリます

よければ感想お願いします絡みもです

またアドバイスなども嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/08 13:29 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#478 [向日葵]
更新は夜になりますんで夜までお待ちください

⏰:07/06/09 19:39 📱:SO903i 🆔:9LGou3l.


#479 [向日葵]
渋々と友姫達を見ながら秋帆はため息をつき、そしてあ、っと思い率に聞いてみた。

秋帆「ねぇ。律は千歳君とどこまですすんでるの?」

持ってきたお茶を飲んでいた律は思わずブハッと吐きそうになった。

律「ン、ゲホッ!いきなり何を聞くか頭18禁!!」

秋帆「別にエロイ事聞いてないじゃない!そんな事言う律の方が18禁よぉっ!」

ペットボトルに蓋をした律はそれで秋帆を殴った。
抗議の目を向ける秋帆に律はごもごもと喋りだした。

⏰:07/06/10 00:26 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#480 [向日葵]
律「キス……。」

秋帆「キスしたの?!」

律「されそうになった……。で突き飛ばした。」

……なんと言うかつくづく千歳が哀れに見える秋帆だった。
すると段々と肝だめしに行ってた人が帰ってきだした。

「面白かったぁー!」

「結構リアルだねー。」

口々に言ってる人達に、これで終わりと告げる。

⏰:07/06/10 00:29 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#481 [向日葵]
友姫「みんな喜んでくれたみたいだね!」

秋帆達のトコへ駆け寄って喜ぶ。

秋帆「真貴君達もそろそろ帰ってくるんじゃない?」

『仲良しになっているといいなぁ……。』

―――その頃

最終エリアに差し掛かっていた真貴達は廊下を歩いていた。

足音しか聞こえない廊下に月明かりで照らされた2つの影がおちる。

真貴「……なぁ…。ちょっと聞きたいことがあるんだ。」

真貴の少し緊張した声に桜子が立ち止まる。

⏰:07/06/10 00:46 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#482 [向日葵]
桜子「どうかなさいましたか?」

どちらかと言うと光をもろに浴びている真貴の顔はなんだか戸惑っていた。

真貴「……約束。したのは……俺からか?」

桜子「…………え?」

真貴「さっき、なんとなく思い出したんだ。あれって俺が言い出したんだよな。」

真貴は申し訳なさそうに少し頭を下げた。
そんな真貴に桜子は優しく声をかける。

桜子「忘れていても…構いませんよ。」

真貴は顔を上げて、桜子を見た。

桜子「私が、真貴様の文まで覚えてますから……。」

⏰:07/06/10 00:51 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#483 [向日葵]
優しく目を細めて笑う桜子に真貴は何故か自分の鼓動が聞こえた気がした。

月明かりを背中に受けているせいか、逆光から見る桜子の顔が凄く綺麗だと思った。

真貴『そういえば……あんまり面と向かって話した事なかったっけ……。』

桜子「真貴様が、確かにされた約束です。どこにいても追いかけてこられたら考えてやると……。」

真貴はそれを言われて要約あ!っと思い出した。
その様子に、桜子は更に笑顔になり話を続けた。

桜子「だから……例え真貴様が忘れていても、私さえ覚えていれば真貴様を追いかけることが出来ますわ。……例え海の底でも。」

⏰:07/06/10 00:57 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#484 [向日葵]
真貴はゆっくり目を見開いた。
それは自分が言った言葉。

桜子「あともう少しですわ!行きましょう?」

と言いながら桜子は真貴の手を引っ張る。

その姿を見ながら自分がそこまで思われていることが、胸の奥で温かく広がる。
そして自分の桜子に向けた言葉の数々を思い出していた。

友姫姉は……俺がうっとぉしいかなぁ…………。

⏰:07/06/10 01:28 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#485 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

友姫「あ、おかえりなさぁい!」

向こうから真貴達が帰ってくるのが見えて、私は2人にブンブン手を振った。

桜子「只今です。」

真貴「只今友姫姉!」

友姫「これで今日は終わり!私達はまだやることあるから真貴。桜子ちゃんを送って帰りなさい。」

真貴は指示する友姫をじっと見つめた。
友姫は「ん?」と真貴を見返す。

秋帆[弟君は友姫のこと……。]

⏰:07/06/10 01:33 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#486 [向日葵]
秋帆の言葉が唐突に蘇る。
『あ……。』

それをすっかり忘れていた。
でも私にとって真貴は……。

しかし真貴は私が気にしていることより別の事を考えてる様だった。

真貴「友姫姉。ちょっといい?」

指差した方は皆より少し離れた所。
何かあれば皆が気づくだろう。

真貴には前科がある。

⏰:07/06/10 01:36 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#487 [向日葵]
少し離れたトコに行った私達は壁にもたれながら話した。

友姫「どうかした?」

真貴「うん……。」

歯切れの悪い真貴の返事に眉を寄せながら真貴の言葉を待った。
どうやら言葉を選んでいるらしい。

真貴「…………。俺、友姫姉が…好きだよ。」

友姫「……。」

私は返事することが出来なかった。
改めて、真貴が私を好きと言うことを知らされて、少し目をそらしたくなった。

⏰:07/06/10 01:41 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#488 [向日葵]
でも、真貴はそれを告げたいのではないとすぐ分かったんでなんとか踏み止まった。

真貴「思われ続けることは…………迷惑?」

恐る恐る私に視線を向ける真貴。
私は何回も瞬きをして真貴の言葉を考えた。

真貴「友姫姉が好きな俺は……うっとおしぃ……?」

あぁ。そーゆーことか……。

友姫「迷惑だから辞めろって言われて辞める気持ちなんてないでしょ?……私はそれをよく知ってる。」

⏰:07/06/10 01:47 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#489 [向日葵]
瞼を瞑って映るのは……

いつものかわらない穏やかな笑顔を向けるあの人……。

友姫「迷惑だなんて思わない。その人の気持ち、丸々否定するなんて……出来ないよ。」

それが分かったのはついこの頃だから、偉そうな事は言えない。

けど……

友姫「真貴には悪いけど……私は多分、真貴を好きにはなれない。誓えるほどの人がいるから。でも諦めてとは言わない。簡単に意思を変えるなんて無理だと思うから……。」

⏰:07/06/10 01:52 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#490 [向日葵]
真貴はそれを言っても別に傷付いた顔はしなかった。

ただ男の子の顔をして、足許より少しさきの床を見つめた。

真貴「ウン……。ウン。」

真貴は思っていた。
桜子の思いが自分に似ている事を。
そして少し離れた桜子を見る。

すると視線を感じた桜子がこちらを向いてにっこり笑った。

⏰:07/06/10 01:56 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#491 [向日葵]
自分の周りは、優しい人ばかりだ……。

酷いことしても、許していつも通りに接してくれり人。

冷たくしていたのに、優しく笑顔を向けて想い続けてくれる人。

考えを……改めなければいけないと、学ばされる。

俺は想い続けられるのが迷惑だった。
自分は好きな人がいるから。

真貴「そうだよなぁ……」

簡単に忘れれる想いなんて……ないんだよなぁ。

⏰:07/06/10 02:00 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#492 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

珊瑚「何を…話してたんだ?」

肝だめし大会がやっと終わり、片付けていると珊瑚君が聞いてくた。

友姫「想い続けるのは迷惑かって聞かれた。」

私は暗幕をたたみながら答える。

珊瑚「迷惑だな。邪魔だし。」

言い切る珊瑚君に私は苦笑した。
まぁ……人それぞれ……。

千歳君がまだ悪かった時、確かに迷惑だった。
まぁそれは千歳君が悪い事をいっぱいしたからであって……。

⏰:07/06/10 02:05 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#493 [向日葵]
そう思えばさっきと言ってたこと矛盾しちゃうなぁ……。

そして廊下にある机を運ぼうとすると珊瑚君が先に運んでくれた。

友姫「あ、ありがと」

珊瑚「邪魔だけど……それ以上に俺達がくっつけばいいだろ。」

それを聞いて、なんだか嬉しくなって珊瑚君の背中に抱きついた。

珊瑚「うぁっ!何…?」

友姫「なんでも……。」

珊瑚「俺は別にいいけど……恥ずかしくないか?お前。」

友姫「…え?」

⏰:07/06/10 02:21 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#494 [向日葵]
周りを見てみれば全員の視線がこっちに向いていた。

千歳「友姫ちゃん……。そんなの帰ってから出来る」

ゴスンッ!!!

律が殴り私は珊瑚君に耳を塞がれた。
千歳君の頭からはプスプスと煙が……。

―――……

桜子「ここです。今日はありがとうございました。」
桜子は真貴に頭を深々と下げた。

真貴「あぁ。じゃぁまた明日な。」

⏰:07/06/10 02:30 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#495 [向日葵]
桜子「……ハイ。」

桜子はまた明日と言われる事が嬉しくて笑った。

その笑顔を見て真貴は思った。

そっか……。笑顔を向けて、言葉をかけてくれるって、こんなにも安心するんだ。

真貴「桜子……。」

いきなり名前を呼ばれて桜子からは笑顔が消え、真貴を驚きの眼差しで見つめる。

桜子「真貴様……?」

真貴「ありがとう……。想ってくれて。」

⏰:07/06/10 02:34 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#496 [向日葵]
その不器用な言葉に桜子はこれ以上無いほど目を開く。

桜子「真貴様……っ。」

真貴「約束…忘れないから……。」

それは想い続けてもいいと言う肯定の意。
桜子は目が潤んできた。

桜子「ありがとうございます……。ありがとう……ございます……っ!」

桜子は胸元をギュッと握ってま深く真貴に頭を下げた。

真貴は桜子の頭をくしゃりと撫でてから背中を見せて帰って行った。

―――……

⏰:07/06/10 02:41 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#497 [向日葵]
瞬く星がある夜空を見上げながら桜子とつむいだ自分の唇に手を添えた。

何故自分はあの時桜子と呼んだのだろう。

それは真貴にはわからない桜子に対して今までとは違う何かが加えられていたからだろう。

まぁいっかと解決さして、まだ涼しさが残る夜道を真貴は歩いて行った。

⏰:07/06/10 02:45 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#498 [向日葵]
bX終わりです

次はbP0です

⏰:07/06/10 02:48 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#499 [向日葵]
**bP0 大事にするもの**



朝日が目に眩しい。

東雲 友姫の恋人。寛和 珊瑚はその朝日で目が覚める。

この話は珊瑚目線で進みます。

**********

カチャ

ドアを開け、顔を洗いに行く。
自室で一緒に寝ている真貴は未だクカーと寝ている。

暑くなってきたせいか布団をはねている。

⏰:07/06/10 02:53 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#500 [向日葵]
布団をかけ直すか迷ったがまぁいいだろうと洗面所に向かった。

顔を水で洗い、完全に夢うつつの世界から意識を切り離す。

軽く濡れた前髪を適当にかきあげてフゥと一息つく。そしてかけてあるタオルで顔を拭き、着替えにまた上へ上がる。

するとカチャッと物音が聞こえた。

目を向ければ恋人である友姫が目を覚ましたのか部屋から出てきている所だった。

眠そうに目を擦っている。

⏰:07/06/10 02:59 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#501 [向日葵]
その姿が可愛いくて珊瑚はフッと笑った。

そこ息の音に友姫は気付いた。

珊瑚「はよ。」

友姫「あ、おはよー。」

そしてまだ眠そうな友姫の元へ歩みよる。

珊瑚「髪の毛、跳ねてんぞ。」

珊瑚は笑いながら友姫の跳ねてる部分の髪の毛を優しく撫でる。

すると友姫の頬が少し赤くなる。
それを認めて珊瑚は優しく笑う。

⏰:07/06/10 03:04 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#502 [向日葵]
珊瑚「起きんの早いな。」

友姫「さ、珊瑚君だって……。」

髪が跳ねてるのが恥ずかしいのと、髪を撫でられているのに嬉しいのと緊張で、友姫は少しどもっていた。

それを知ってか珊瑚は少しからかいたくなって友姫を抱きしめる。

友姫「ゎぁっ……。」

小さい声でそう呟く友姫を珊瑚は大事そうに抱きしめる。

困る友姫がまたたまらなく珊瑚には愛しかった。

⏰:07/06/10 03:11 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#503 [向日葵]
一見クールな彼だが、彼の意識の割合はほぼが友姫で埋まっていると言っても過言では無い。

そして大人っぽい珊瑚は中身は子供で友姫を常に独り占めしたい欲にかられているのだ。

小柄な友姫が自分の腕にすっぽりと入るのがまた珊瑚の胸を締め付ける。

友姫「珊瑚君……どーしたの?」

珊瑚「んー……。何でも。」

それでも暫くは友姫を離そうとしない。

⏰:07/06/10 03:20 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#504 [向日葵]
友姫も離れない珊瑚に観念したのか、珊瑚の体温に身を寄せた。

・・・・・・・・・・・

図書室にて。

珊瑚は本が好き。
なのでよく本を探しに図書室に来ることがある。

パラパラと何冊か本を見るがいいのがないので今日は諦めることにした。

ガラガラ

暁「おーいたいた!珊瑚!昼飯行くぞ!」

珊瑚「おう。」

⏰:07/06/10 03:26 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#505 [向日葵]
*************

今日はここまでにします

感想やアドバイスなど良ければください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/10 03:28 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#506 [向日葵]
いつものメンバーで食べるのも既に日課だ。

そして他愛のない話をしているとあっという間に昼休みが終わってしまうのだ。
それでも珊瑚はその時間が好きだった。

・・・・・・・・・・・・・

友姫との帰り道。
今日の出来事やら本についてやらを話ながら帰る。

友姫「そーいえば、明日小テストあるね!」

珊瑚「あぁ。数学のな。」

友姫「あぁーどうしよう…。今日は夜遅くまで起きとかなくちゃいけない……。」

⏰:07/06/11 00:27 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#507 [向日葵]
友姫は数学が苦手なのだ。
珊瑚「バイト帰って来てからなら教えてやれるけど、その頃はもう寝てるか。」

すると友姫は目を輝かせて珊瑚を見る。

友姫「うぅん!起きとく!!」

その笑顔に思わず抱きしめそうになる珊瑚だが、ここは道端なのでグッと我慢して頭をワシャワシャと撫でるだけにした。

『なんか俺……更に弱くなってないか?』

もちろん弱くなってないかの前に“友姫に”と付いているのは言うまでもない。

⏰:07/06/11 00:33 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#508 [向日葵]
家に帰ったら服を着替えて2人で夕飯の支度をする。

珊瑚は慣れている為、腕前はなかなかだ。
だが友姫はあまり経験が無い為、珊瑚に教えてもらいながらやる。

友姫「ねぇ珊瑚君。もうちょっとじゃがいも小さく切った方がいい?」

珊瑚「いや。それでいい。あ、ちょっとそこら辺濡れてるから布巾で拭いて。」
友姫「ウン。分かった。」

今晩はカレーだ。
珊瑚は友姫が切った野菜を炒める。

友姫「よーしオッケィ!」

⏰:07/06/11 00:38 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#509 [向日葵]
ジャー

布巾を洗う友姫を横目で見ながら珊瑚は挽き肉に塩胡椒する。

友姫「んー!」

ギューッ

友姫は力一杯!っと言った風に布巾を絞るが、いささか力が足りなく、水が少ししか出ない。

珊瑚「はぁー…。前に教えただろ。」

一旦火を止めてから珊瑚は友姫の後ろへ回り、友姫の手に自分の手を重ねる。

この時、友姫は少し体をピクッと震わせたが珊瑚は気付かなかった。

⏰:07/06/11 00:43 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#510 [向日葵]
珊瑚「いいか?手を逆手にしてから絞れ。こうな?」

と言って友姫の手を握りながら一緒に絞る。

珊瑚「わかったな?」

友姫「う、うん……。」

その時初めて友姫の顔が赤い事に気づく。

どうしてコイツはこんなに純粋なんだろう……。

俺なんか……
友姫をドロドロに甘やかしたくて、誰にも指一本、髪一筋触らせたくないとか

汚い感情が一杯あるのに……。

⏰:07/06/11 00:48 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#511 [向日葵]
そんな事を思いながら珊瑚は棚にあるボゥルを友姫に渡す。

珊瑚「水入れて。そろそろ煮込むから。」

友姫「あ、ハイハイ!」

ワタワタと水道の蛇口を捻り、水を溜める友姫を珊瑚は見つめる。

友姫[ひゃぁっ!]

まだ友姫がこの家に住んでない時、友姫の首筋に触れた時の友姫の反応を思い出す。

分かってる。
怖がらせない。絶対に。
ただあの時、どれほど自分の理性を抑えるのに必死だったか……。

⏰:07/06/11 00:54 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#512 [向日葵]
珊瑚[我慢なんてしてない。]

あの時言った事はもちろん嘘ではない。
友姫が笑って安心して自分の側にいてくれるならそれでいい。

だけどこの頃そうもいかなくなってきた。

それはあの友姫のあの言葉を聞いてからだ。

⏰:07/06/11 00:56 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#513 [向日葵]
友姫[珊瑚君が閉じ込めてくれればいいのに。]

その時から、俺の理性と言う錠前が外れ始めた。

完璧にではない。
少しずつ……じわじわとだ。

友姫「あの……珊瑚君?」

ぼーっとどこだか分からないトコを見つめていた珊瑚に、友姫はどうかしたかと水でいっぱいになったボゥルを持って顔を覗き込む。

珊瑚「あぁ……ゴメン。ありがとう。」

鍋の3分の1くらい水が入る。

⏰:07/06/11 01:04 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#514 [向日葵]
水を1、2回足してから鍋に蓋をした。

友姫「じゃぁ灰汁取りは私がやるから、珊瑚君座ってていいよ〜。」

珊瑚「じゃあテレビでも見ておく。」

ピッ

テレビをつけた後、テレビ前のソファに座る。
フワフワしたソファの柔らかさにいつの間にか珊瑚は眠りに落ちていた。

―――……

⏰:07/06/11 01:09 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#515 [向日葵]
**********

今日はここまでにします

感想などあればお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/11 01:10 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#516 [向日葵]
真っ暗闇の中、珊瑚は目を覚ました。
パッと自分の体を見ると

珊瑚「小さい……。」

そして自分の声の高さに驚き、喉に手を当てた。

『……なんか、変な話久しぶりだな。ここ。』

自分は前にここへ来たことがある。
そぅ…。死にかけた時だ。
するとぼぅっと自分の目の前に灯りがともる。

その中に映るのは……

珊瑚「父さん……。」

⏰:07/06/12 10:07 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#517 [向日葵]
父「珊瑚……元気でな。」
これは……っ!
コイツが出ていく時の……っ!!

頭を撫でようと伸ばしてきた父の手を、幼くなってしまった珊瑚の手が振り払った。

珊瑚「やめろよっ!お前なんか…俺達を捨てたお前なんか大っっ嫌いだ!!!」

高い声に迫力が無いのは分かってる。
でも……俺はお前なんか……。

ふと顔を上げると、父が悲しそうな顔をして笑っていた。

⏰:07/06/12 10:12 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#518 [向日葵]
なんだよ…っ

なんでお前がそんな顔をするんだよ……っ

悲しいのは俺達なんだぞ?!母さんもなんか言えよ!

珊瑚は母の方を見るが、母は居間のテーブルに座ってコチラには来ようとしない。

ガチャ

家のドアが開く。
父が出ていくのだ。

珊瑚「母さん!母さん!!」

いくら呼んでも動こうとしない母。
そうしてる間にもドアが閉じていく。

⏰:07/06/12 10:15 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#519 [向日葵]
そしてついに……

パ…タン……

家にドアが閉まる音が響いた。
驚くほどの静寂が珊瑚を包む。

そして今気づく。
自分が涙を流していたことを……。

友姫[寂しくなかった?]

前に友姫に聞かれた事がある。自分は「さぁな。」と答えた。

そして今、床に落ちる自分な涙を見つめながら思う。

珊瑚「寂しかったのかもしれない……。」

⏰:07/06/12 10:19 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#520 [向日葵]
涙が止まる気配は無い。
むしろこのまま大声で泣いてしまいそうだ。

「…………ん。」

誰が……呼んでる……?

――――……

友姫「珊瑚君。珊瑚君。」

目を覚ますとそこは元の現実の世界だった。
良い匂いが鼻をくすぐる。

珊瑚「……ゴメン。寝てた。……カレー出来…。?友姫?」

友姫が何故か心配そうにこちらを見ている。

⏰:07/06/12 10:23 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#521 [向日葵]
そして珊瑚の頭を包みこんだ。

珊瑚「……友…姫…?」

友姫「怖い夢……見たの?」

珊瑚「……いや…。別に……。」

あんなに鮮明な夢が、今では朧気だ。
しかし、何故友姫は自分を抱きしめる?

その答えは次でわかった。

友姫「じゃあ何で…泣いてるの?」

泣いてる?
そういえば目が水気を帯てパシャパシャするような気がする。

⏰:07/06/12 10:27 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#522 [向日葵]
友姫の体温と香りが珊瑚を落ち着かせる。

泣いてるのに気付いたらまた泣きそうになってしまった。

友姫「……泣かないで。」

まるで友姫も悲しい様な声だった。
珊瑚は小さい声で「あぁ」と答えてしばらくそのまま動こうとはしなかった。

今は安心感が欲しい。

そしてまたしばらくして一緒にカレーを食べた後、珊瑚はバイトへと向かった。

⏰:07/06/12 10:31 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#523 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

ピロリロ ピロリロ

バイト先のコンビニのベルが鳴る。

ふと見ると

暁「ぃよ!珊瑚!!」

千歳「うっわぁ!ナイト様が働いてる!!」

暁と千歳が立っていた。

珊瑚「お前ら今何時だと思ってんだよ……。」

時計の針はもうすぐ9時半を指す。

千歳「お前はお母さんか。」

暁「珊瑚!ダベろうぜぇっ!」

珊瑚「俺が今何やってるか目にはいらないかお前は。」

⏰:07/06/12 10:36 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#524 [向日葵]
それでもブーブー言って帰らない2人に、店長に断ってから店の外に出た。

店長は優しいので咎めもせずすぐオッケーを出してくれた。

暁「ってかお前友姫ちゃんと住んでてよく手出ないなぁっ!」

車止めに座りながら暁が唐突に言ってきた。
千歳はその隣の車止めに座り、珊瑚はコンビニの壁に寄りかかって立っている。

珊瑚「友姫が怖がる……。」

千歳「友姫ちゃん純粋だからねぇ…。」

⏰:07/06/12 10:40 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#525 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想お願いします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/12 10:41 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#526 [向日葵]
暁「だから我慢してるんだ?」

そこで珊瑚は苦い物を食べた様な表情をした。

暁「いずれそーゆー日が来るんだからさぁ。もう済ませばいいのに。」

珊瑚「俺は友姫の気持ちを尊重する。暁は判断が早いんだよ。」

そこで暁はムッとしたのか珊瑚を軽く睨んだ。

暁「早いとかじゃねぇよ。どれだけ相手の事想ってるか教えてあげるんだよ!欲望とかそんなんじゃない!」

珊瑚は驚いた。
暁がまさかここまで考えてるとは……。
普段はのへーっとしてるくせに……。

⏰:07/06/13 00:28 📱:SO903i 🆔:OcQPtONc


#527 [向日葵]
それでも暁。

お前は恐怖に脅えた友姫や、ただ少し触れただけで赤くなる友姫を見て、自分の気持ちを押しつける様な真似出来るか?

俺は出来ない。

千歳「まぁ欲望のまま動いたら俺みたいに丸4日口きいてもらえなかったりするからね〜。」

遠い目をしながら呟く千歳に2人は哀れみの目を送る。

珊瑚「とりあえず…。手を出すなんて事はまだしようとも思わない。」

千歳「ナイト様は硬派だねー。」

暁「いや内に秘めてる物は結構すごいよ?」

⏰:07/06/13 00:39 📱:SO903i 🆔:OcQPtONc


#528 [向日葵]
そこで珊瑚は「もういいから帰れ」と言って暁達を帰した。

ピロリロ ピロリロ

店長「お話はすんだかな?」

店長はにっこり笑ってレジに立っていた。
意味有りげにかけていた眼鏡の奥の目がニッコリと微笑む。

珊瑚「すいません。やかましい奴らで。」

店長「いやいや。友達がいるんだから大切にしなくてはね。もちろん好きな人も。」

そこで珊瑚はギクッとする。

まさか……聞いていた?

⏰:07/06/15 13:45 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#529 [向日葵]
店長は「ん?」と首を傾けて珊瑚を見る。
珊瑚は「いえ。」と短く答えて、奥から箒を持ってくると丁寧に店内を掃除し始めた。

今の所客はいない。

そして時計を見ると10時だった。
一度パッと見てからまた掃除にかかる。

その時、少し。ほんの少しだけ口に笑みが浮かぶ。

今頃何をしてるんだろう……。

思い出した相手は言うまでもない。

⏰:07/06/15 13:51 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#530 [向日葵]
睡眠から覚めた自分の頭を、細い腕で抱き締めてくれた感触が今でもちゃんと残っている。


・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚がバイトを終えたのは12時を遥かに過ぎていた。
街灯で少し見えずらい星を見上げながら珊瑚はそういえばと思い出す。

友姫と数学を勉強するんだった。友姫はまだ起きているだろうか?
友姫は我慢出来ても12時には自然と目が閉まるらしい。

それなのに……。
携帯のサブディスプレイからもう一度時刻を確認する。

⏰:07/06/15 13:56 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#531 [向日葵]
出来ることなら急いだ方が良いのかもしれない。

少し足早になる珊瑚は段々早さを増し、結局は駆け足で家まで向かっていった。
5分もしない内に家が見える。
走りながら鍵を探し、家のドアを開ける。

ガチャン!
バッ!!

勢いよく扉を開けると居間からの光が暗い玄関を差していた。

あがる息を抑えながらゆっくりと扉を閉める。
その音に居間から人影が顔を出す。

⏰:07/06/15 14:00 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#532 [向日葵]
友姫「おかえりなさい。珊瑚君。……どうしたの?息荒いけど……。」

出てきた友姫は玄関の明かりをパチンとつけ、珊瑚にしっかりと姿を見せた。

髪の毛は暑いのか2つ結びにしてTシャツと下は少しブカブカしているジャージ姿。これが友姫の寝間着だ。

珊瑚「はぁ……。いや…。ちょっと風呂に行く。」

まだ整えきれてないまま珊瑚は風呂場に直行した。
汗臭いまま勉強をやる気にはなれない。
ましてや友姫の隣で……。

⏰:07/06/15 14:05 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#533 [向日葵]
とりあえず汗を流した珊瑚はバスタオルを頭に被り、籠の中の洗濯してあった物の中からタンクトップとジャージに着替えた。

まだ頭が濡れているので拭きながら居間に向かう。

テーブルを見ると友姫が勉強の用意をしていた。

友姫「あ、おかえ…。」

2度目のおかえりを言おうとした友姫だが、何故か固まってしまった。

珊瑚「?友姫?」

少し近付くと見る見る顔が赤く染まっていく。

友姫「なっ、何でもない何でもない!!座ろう!!」

手をブンブン振りながら珊瑚から素早く目を離し、椅子に座った。

⏰:07/06/15 14:12 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#534 [向日葵]
珊瑚は訳がわからなかったが、自分の勉強道具が無いので一回自分の部屋に戻り、勉強を開始した。




コッチ コッチ コッチ

静かな部屋に時計の秒針の音が鳴り響く。

珊瑚にしたら数学はまぁまぁ得意なので小テスト範囲の復習はもうすぐ終わる。

しかし友姫は隣で小さく唸っていた。
わからないらしい。

珊瑚「どこが解らないんだ?」

友姫の方へ身を乗り出すと、再び友姫が真っ赤になった。

⏰:07/06/15 14:17 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#535 [向日葵]
友姫「だ、大丈夫!もうすぐ解けそうだからっ!!」

そう言って少し珊瑚から離れる。

何故そんな態度をとられるかわからない珊瑚は拗ねと怒りが入り混じった。

珊瑚「そうか。」

そっけない感じで友姫から離れると、友姫が悲しい目でこちらを見ているのが分かった。

だけど決して友姫の方は見ない。
しばらく珊瑚を見つめていた友姫は再びシャーペンをコツコツと鳴らし始めた。

⏰:07/06/15 14:21 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#536 [向日葵]
時刻が1時半になろうとしていた時、勉強が終わった。

友姫がフーッと静かに息を吐く音が聞こえる。

一方珊瑚はあんな態度をされたのと、自分が早く終わって退屈なのでソファーに軽く腰かけて目を瞑っていた。

すると椅子と床の擦れる音と友姫がこちらに向かい、そして隣に座った気配がした。

友姫「あの……珊瑚君……?」

おずおずと呼ばれて珊瑚はゆっくり目を開けると目だけを動かして友姫を見た。

⏰:07/06/15 14:26 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#537 [向日葵]
ソファーの上で正座している友姫は恐々と珊瑚に問いかける。

友姫「怒ってる?」

珊瑚「別に。」

友姫「ご免なさい。」

珊瑚「何が?」

全て短く即答で答える珊瑚に友姫は両手を合わしてうつ向いてしまった。

先に降参したのは珊瑚だ。そんな悲しそうにされてしまったら仕方ない。

珊瑚「俺、なんか悪い事でもしたか?」

体を前に起こし、顔を友姫の方へ向けて聞く。

⏰:07/06/15 14:30 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#538 [向日葵]
友姫「違うのっ!私が……その……意識しすぎて…………。」

珊瑚は疑問を顔に浮かべる。
何を意識してるのかさっぱり分からなかった。

友姫はそんな珊瑚に気づいたのか、また顔を赤くしながらたどたどしく説明する。

友姫「珊瑚君が…そんな格好してる…から、目のやり場に困っ……て……。」

珊瑚は「あぁ。」と思った。普通に着るものだが、珊瑚のほどよくついてる筋肉や、色気のある胸板が少し見えるこの格好は友姫には少し刺激が強いらしい。

⏰:07/06/15 14:34 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#539 [向日葵]
珊瑚「ちゃんと見ればいい。」

友姫「や、あの……。」

珊瑚「見ろよ。」

うつ向いていた友姫はあらがえないかの様な珊瑚の声にゆっくり顔をあげる。

最初は照れていた友姫だが、いつの間にか隅々まで観察している様だった。

そして自然に手を徐々にあげ、珊瑚の心臓の音を手で感じた。

友姫「わぁ……。」

ため息と共に小さく友姫の感嘆が漏れる。

⏰:07/06/15 14:38 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#540 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想お願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/15 14:39 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#541 [向日葵]
珊瑚「それはどんな驚き?」

友姫「え?あ!ご免なさい勝手に!!」

引っ込めようとした友姫の手を掴み、珊瑚は引き寄せた。

友姫「珊……瑚君……。」

珊瑚「嫌?」

友姫はゆっくり首を降る。

友姫「珊瑚君の肌が真近くだから緊張する……。」

そう言った後、珊瑚は友姫を更に抱き締める。

そして少し離すと、ゆっくり近づき友姫の唇に触れた。

⏰:07/06/15 17:26 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#542 [向日葵]
友姫は少し震えて、徐々に目を閉じていった。

珊瑚は片手は友姫の腰に。もう片方は友姫の頬にやった。

珊瑚『なんか……俺変だ……。』

今、友姫と離れたくない。ずっと密着していたい様な感じに珊瑚は襲われた。

一旦口を離して2人は見つめあった。

友姫は相変わらず顔を赤くして、少し長いキスのせいで目がホワーンとしていた。

友姫「……そ、そろそろ寝よっ……。!」

トスッ

珊瑚は友姫をソファーに押し倒した。

⏰:07/06/15 17:31 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#543 [向日葵]
急なことで今の行動がスローモーションの様に感じた。

戸惑ってる友姫を見て、珊瑚はギュッと抱き締める。

珊瑚「……友姫…。ちょっとゴメン……。」

するとまた珊瑚は友姫にキスをする。
友姫はされるがままになっていたが、次の瞬間体を震わせた。

珊瑚の手が首筋に降りる。

友姫は上手く息ができないのか呼吸が不規則になってしまったので、珊瑚は友姫の唇から離れた。

⏰:07/06/15 17:35 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#544 [向日葵]
そして首にキスを落とす。

友姫「ひっ……!さ、珊瑚君……っ?」

友姫の訴えが聞こえて、友姫の目を見つめる。

完全に脅えてるのは一目瞭然だ。
それでも珊瑚の体の中に熱い何かが暴れ回っている。
―――――だが……。

珊瑚「はぁぁ……」

珊瑚は深々とため息をつくと友姫に覆い被さった。

友姫は何がなんだかわからなくて自分の上に乗っている珊瑚に話しかける。

友姫「ど、どう…したの?」

⏰:07/06/15 17:40 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#545 [向日葵]
珊瑚はしばらく何も答えなかった。

また時計の音が流れていく。

そして何分か経った時、珊瑚が友姫の耳元で息を吸った。

珊瑚「やっぱり出来ない……。」

友姫「へ……?」

自分の中に本能が宿ったのは確かだ。
……でも、その本能が引いて行くのが分かった。

珊瑚「ゴメン……。約束破った……。」

前に言った。「友姫に合わせる」と。
なのに……自分は本能の声に耳を傾けてしまった……。

⏰:07/06/15 17:44 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#546 [向日葵]
その本能は抑えたのではなく、自ら引いて行ったのだ。

いやそれが理性と言うのかもしれない。

珊瑚「怖がらせた……。」

そんな友姫を見た瞬間、自分が怖くなった。
自分は容易く友姫壊せるんじゃないかと……。

⏰:07/06/15 18:01 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#547 [向日葵]
当然友姫に今珊瑚が思ってることなんて通じる訳がなく、「怖がらせた」の後黙ってる珊瑚が気になった。

友姫「珊瑚君。私なら大丈夫だよ……?」

それでも珊瑚は口を開かなければ友姫から離れようともしなかった。

特に重くはない。
珊瑚が体重を支えているのだろう。

ボディソープかシャンプーの香りや耳元で聞こえる珊瑚の呼吸。
むき出しになった肌。
友姫は全てにドキドキしていた。

⏰:07/06/15 18:49 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#548 [向日葵]
半乾きの珊瑚の髪の毛が顔に少しかかってこそばい。
なんとか腕を出してそれをどけると、友姫は珊瑚の頭を撫でた。

友姫「大丈夫だよ……。」

また繰り返し言い聞かす様にして友姫は呟いた。

珊瑚は目を瞑り撫でられる心地よさに身を寄せた。
そして友姫の体温をいっぺんに感じてからそこで初めて友姫から数センチ離れた。

友姫の顔の隣に肘を付いて見つめる。

友姫は照れながら微笑む。
友姫「大丈夫。準備は出来てなかったけど……珊瑚君だから……。」

⏰:07/06/15 18:55 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#549 [向日葵]
珊瑚は少し困った様に微笑む。
そして友姫を起こしてもう一度抱きしめる。

まるでガラス細工を扱うみたいに。
友姫も珊瑚の腕に身を任せる。

友姫「珊瑚君……。」

珊瑚「ん……?」

友姫「眠い……。」

珊瑚「じゃあ今日ここで寝るか?」

友姫「……ウン。」

⏰:07/06/15 18:59 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#550 [向日葵]
珊瑚は友姫に何か被る物を持ってこようとソファーを立つと後ろに引っ張られた。

友姫が服の裾を掴んでコチラを向いている。

友姫「行かないで。ここにいて?」

悲しそうに珊瑚を見つめる友姫に珊瑚は目を少し見開いて驚いた。

友姫は自分が言った台詞に今頃になって恥ずかしくなったのか、徐々に顔が熱っていく。

珊瑚は身を屈めて友姫のおでこに優しくキスをした。

珊瑚「すぐ戻ってくる。」

⏰:07/06/17 10:13 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#551 [向日葵]
そして穏やかに微笑み、自室からタオルケットを持って来た。

一旦ソファーの背もたれにそれを置くと座っている友姫をお姫様だっこした。

友姫「ぅえぇっ!珊瑚君?!」

友姫のうろたえを無視してゆっくり座り、友姫を自分の足の間に座らす。

そして置いていたタオルケットを取って2人一緒に巻き付ける。
タオルケットの中では珊瑚が友姫を抱きしている。

友姫も落ち着いたのか珊瑚の胸に頭をもたげる。

⏰:07/06/17 10:19 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#552 [向日葵]
友姫「心臓の音……聞こえる……。」

やすらかな声を出して急に友姫は目をトロンとさせる。
どうやら限界らしい。

珊瑚「おやすみ。」

そう言って友姫の頭にキスをする。
すると友姫は甘えるように体をすりつけ珊瑚に寄り添った。

友姫「おやすみ……。」

⏰:07/06/17 10:23 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#553 [向日葵]
**bP1 夏休み**



いよいよ夏休みに入った。
と言っても3年生なので宿題もなくのんびり……なんてことは無い。

悪魔で私は珊瑚君宅に居候さして貰っている身。
ゆっくり寝ていたりゴロゴロしている場合じゃない。
夏休みと言うことで珊瑚君はコンビニのバイトの時間を長くしたので夜9時から朝方5時まで家にはいなかった。

私はお帰りなさいを言いたくて4時半に起きた。

⏰:07/06/17 10:32 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#554 [向日葵]
まだほんのり薄暗い空も嫌いじゃない。

隣では結女が規則正しく可愛い顔で寝ている。

なので私はとりあえず顔を洗う為にそろーっと部屋を出た。
やはり流石に早起きは慣れないもので、目を潰ればまたすぐにでも寝てしまいそうだった。

「眠気眼。」

どこからともなく声がしたので私は頭を必死に動かせて声がする方へ向いた。

珊瑚「ただいま。」

壁に寄りかかりながら微笑み私を見つめる珊瑚君がいた。

⏰:07/06/17 10:37 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#555 [向日葵]
私は目が点になった。

友姫「へ?」

起きたてのかすれ声ながら声が裏返る。

友姫「今日早くないっ?」
珊瑚「お前が俺の為に起きてるの分かってたから止める為に今日は早目に帰らせてもらった。」

友姫「……そ、んなぁ…。」

珊瑚「大体そんなのしなくていいから。それでなくても友姫は朝弱いんだから。」

友姫「だって、ただいまを言う相手がいる方が嬉しいじゃない!」

珊瑚君はぱちくりと言った感じで私を見つめると、クスッと笑った。

⏰:07/06/17 10:43 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#556 [向日葵]
珊瑚「それは嬉しいけど俺はお前にクマを作らすつもりはないよ。」

そう言って私の目元を指先でなぞる。
そして私の顔を両手で包み、おでこをコツンと当てた。

珊瑚「だから寝ろ。」

黒い優しい目が私の神経を緩ます。目だけで眠りに落ちてしまいそうだ……。

そんな私に珊瑚君は気づいたのか、私を抱き上げると階段をやすやすと降りて行った。
そして居間のソファーに寝かす。

珊瑚君は私の側に座り私をまた見つめた。

⏰:07/06/17 10:52 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#557 [向日葵]
珊瑚「昼間も世話になってるからって色々やってくれてるだろ。たまにはゆっくり寝ろ。」

私の頭を撫でながら穏やかに微笑む。
その心遣いは嬉しいが、私はやっぱりぐーたら寝てるのは如何なもんだろう。

私が眉を寄せると珊瑚君は耳元に口を持って来て

珊瑚「側にいるから…。」

と囁いた。
その甘い低い声に眠気に加えて更に頭が溶けそうになる。

無理だ。……素直に白旗をあげるしかない。

⏰:07/06/17 11:01 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#558 [向日葵]
大人しく目を瞑ると珊瑚君は頭をくっつけて私の手を握る。

珊瑚「おやすみ……。」

それが意識が飛ぶ前の最後に聞いた言葉だった。

―――――……

「だから言ったじゃないもう1つ買ってこよってー!」

『?』

「仕方ない。俺もう1つ買ってくるわ!」

「あ、私も行くよ♪」

意識だけが起きる。
誰かが……いや何人かが騒いでる。

目はまだ眠たくて閉まっている。

⏰:07/06/17 11:07 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#559 [向日葵]
さぁぁ……

風でカーテンが開く音が聞こえる。

『あそっか……私ソファーで寝てたんだっけぇ……。』

そう思いながらゆっくり重い瞼を開ける。

珊瑚「目が覚めたか?」

珊瑚君が体を屈めて私に目を合わす。

友姫「あ……ぉはよぉ……。……今何時?」

珊瑚「10時だ。もうちょっと寝てても……と言いたいが……。」

するとソファーの背もたれから秋帆がピョコンと顔を出した。その横には律。千歳君。

秋帆「友姫!おっはよー!」

律「起こしたかしら?」

⏰:07/06/17 11:19 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#560 [向日葵]
友姫「なんで皆ここに……っ?」

すると珊瑚君はハァァァと深くため息をして頭を抱えた。

珊瑚「ついさっき来たんだ。なんでもかき氷大会をしようと言うくだらない理由で押し掛けてきた。」

千歳「夏休みの良き思い出じゃぁん♪やっぱり俺らは8人で1つ!」

するとどこからともなく恵都君が千歳君の隣に来た。
ちなみに言うけど私が恵都君を名前で呼ぶのは名字を忘れたからだ(笑)

恵都「ゴメンネ東雲さん。急に来たりして……。」

⏰:07/06/17 11:31 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#561 [向日葵]
*************

ちょっと休憩します

よければ感想お願いします

⏰:07/06/17 11:31 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#562 [向日葵]
私は上半身を起こして恵都君に大丈夫と答えた。

珊瑚「お前らも三浦を見習えよ。」

あ、三浦(君)か……。名字。

秋帆「恵都はこの物静かさが売りなの!だから代わりに私達が騒ぐの!」

秋帆なんかそれ違う……。
いつの間にかかけてくれたタオルケットを直す為に珊瑚君の部屋に私は行った。

カチャ

真貴「あ、友姫姉。」

開けると真貴がどこかへ出かける様だった。

⏰:07/06/17 13:12 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#563 [向日葵]
友姫「どこか行くの?」

真貴「え?あぁ……ちょっと……。」

歯切れの悪い返事をした真貴は私の方へ歩み寄って来た。
てっきり通りすぎるのかて思ったのに私の前で足を止めて私をじっと見た。

友姫「……な、何?」

真貴は何かを確かめる様に私の顔を見つめる。
そしてフイッと視線をそらして私の横を黙ったまま通り過ぎた。

友姫「……?」

結女「お姉ちゃん。」

ヌッと結女が後ろから現れて私は文字通り飛び上がった。

⏰:07/06/18 16:42 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#564 [向日葵]
友姫「結女ぇっ!驚かさないでよ!」

結女「最近真貴大人しいの……。おかしくない?」

タオルケットを珊瑚君のベッドに乗せて私はウーンと唸る。

大人しいと言うより何かを色々考えていて上の空って感じだ。

友姫「まぁ…。男の子だし。とりあえず放っておきましょ。それより結女。下でかき氷大会するんだけど来る?」

結女「あぁ…。私今から友達と遊びに行くから……。」

⏰:07/06/18 16:51 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#565 [向日葵]
友姫「そっか。じゃあ気を付けてね。」

私は下へ向かった。

秋帆「珊瑚君。かき氷機どこ?」

秋帆はキッチンにある棚をあさっていた。

珊瑚「さぁ……。そんな頻繁にやらないし……。」

秋帆「あ、発見!ぃよぉし!!」

勢いよくテーブルの上にかき氷機を置く秋帆。
恵都君改め三浦君はそんな秋帆に「傷がつくからそろっと置きな」と注意した。

⏰:07/06/18 16:56 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#566 [向日葵]
まるで親子。

クスッと笑うと珊瑚君が私に気づいた。

珊瑚「置きに行くだけなのに随分時間かかったんだな。」

友姫「結女と話してたの。……そういえばぁ…。佳苗ちゃん達は来ないの?」

珊瑚「コイツらが来たのにんな訳ないだろ。氷買いに行ってんだ。」

あ、さっき確か8人がどうたらこうたら言ってたっけ。

千歳「律はブルーハワイだっけ?」

無視。

⏰:07/06/18 17:01 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#567 [向日葵]
私は瞬きを早く数回した。
どうしたんだろ律。
夏休み入る前から千歳君と話してるトコそういえば見なかったなぁ。

事の真相は秋帆が耳打ちしてくれた。

『あぁ…。なるほど。でも律……。それぐらい許してあげようよ。』

なぁんて一言言ってしまえば言い返しが倍になって返ってくるので、お口にチャック。

律「私はレモンだって何回言ったら分かるの?」

あ、喋った。

でもこれは律なりの仲直りの印らしい。

⏰:07/06/18 17:05 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#568 [向日葵]
うっすらと顔が赤いのがその証。

千歳君は一瞬ぽかんとしたけど律の心情に気づいて嬉しそうにニコォッと笑った。

千歳「律――――!!!!!」

抱きつこうとする千歳君に律が顔面を鷲掴みにして止める。

律「半年の沈黙生活が嫌ならば直ぐ様今の行為を辞めなさい。」

千歳「あぃ……。」

やっぱりこの2人はこうでなくちゃなぁ……とか思い、(生)温かい目でやりとりを見ていると佳苗ちゃん達が帰って来た。

⏰:07/06/18 17:10 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#569 [向日葵]
佳苗「たっだいまぁー!あ!友姫ちゃんおはよう♪」

暁「おっ!んじゃぁ始めるかぁ!!」

白月君は片手に2つずつ氷が入った袋を軽々と持っている。
既にテーブルには5袋あるのに……。

友姫「お腹壊さない……?」

暁「大丈夫!」

わぁ即答……。大丈夫かなぁ……。

そんな心配を余所に袋からガラガラと氷を開けてゴリゴリと作り始めた。

⏰:07/06/18 17:16 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#570 [向日葵]
秋帆「完成!何味にしよっかなぁ!」

シロップは定番のイチゴ、メロン、みぞれに加えてレモン、ブルーハワイがある。

何故こんなに沢山……。

とりあえず皆完成したので器を持って乾杯。
因みに私はみぞれにした。色付きは舌に付く。

ブルーハワイなんて食べてしまったら尚更口内がバケモノになってしまう。

珊瑚「何味?」

友姫「ん?みぞれ♪珊瑚君はー…。……。」

珊瑚君は一番自分が否定したブルーハワイだった。

⏰:07/06/18 17:20 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#571 [向日葵]
でもとても似合うので“口内バケモノ説”は黙っておくことにした。

珊瑚「……?何?」

友姫「へ…?いやぁ、何も。」

珊瑚「ふーん。一口くれ。」

「いいよ。」と言う前に珊瑚君は私の手を取って口に運んでしまった。

珊瑚「ぅっわぁ……。あま……。」

私の頭はそんな場合じゃなかった。

『スプーン…。このまま使うべき……?』

悩んでいると珊瑚君が私の口にグイッとスプーンを入れてきた。

⏰:07/06/18 17:25 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#572 [向日葵]
口の中に爽やかな味が広がる。
どうやら珊瑚君のブルーハワイだ。

……はっ!!!!
そんな呑気に分析してる場合じゃないよ!
これ珊瑚君のスプーン!

まごまごしている私に珊瑚君はにやっと笑ってもう一度ブルーハワイのかき氷を入れてきた。

珊瑚「こっちの方がまだ甘くないだろ?」

だからそんな場合じゃないって!

ぎこちなくコックリ頷いて、自分のスプーンを見つめる。

⏰:07/06/18 17:29 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#573 [向日葵]
『えぇい!!気にしない!』

パクッ!

口の中は冷たいのに顔は熱くなっていく。

珊瑚「やっぱり甘い方が好きか。」

その時の味ははっきり分からない。
間接的なキスは初めてだし……。

暁「なぁ!見て見て!!」

白月君は皆を注目させると舌をベーッと出した。

緑色だった。つまりメロン。

佳苗「私はー?」

⏰:07/06/18 17:33 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#574 [向日葵]
続く佳苗ちゃんは赤っぽいピンク。イチゴ。

『あー…。皆“バケモノ”になっていくー…。』

私の番に回ってきて舌をベッと少しだすが、私は安全圏のみぞれなのでなんともない。

それに皆がっかりしていた。
・・・・・・・・・・・・・

千歳「はー!食った!!」

佳苗「頭がまだキンキンしてるー!」

暁「あー俺すっげぇ眠ぃ…。珊瑚ちょっと寝かしてー。」

⏰:07/06/18 17:37 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#575 [向日葵]
バフッと白月君はソファーに倒れこんですぐ寝息をたてた。

珊瑚「おい暁…。」

佳苗「ゴメンネ珊瑚君。ちょっと寝かしてあげて?」

佳苗ちゃんがかばいに入ると珊瑚君は「1時間」と言って自室にタオルケットを取りに行った。
それなら私のを置いておけばよかった……。

秋帆「じゃぁ、次はお昼寝大会で。」

友姫「……え?」

律「友姫。部屋借りるわよー。」

佳苗「準備で朝早くに起きたから眠くってぇ。」

⏰:07/06/18 17:42 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#576 [向日葵]
ゾロゾロと皆居間から出ていく。

千歳「んじゃぁ、俺達はナイト様の部屋に行くか三浦。」

恵都「うん。ゴメンネ東雲さん。」

友姫「えっ。あの、ちょ……。」

止める間もなく千歳君達も行ってしまった。

上に2人が着いた時、珊瑚君が何を言ってるかわかんなかったけど怒鳴っていた。

私はハァッと一息吐いて、皆が食べた器を1つずつ台所に運んで行った。

⏰:07/06/18 17:46 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#577 [向日葵]
スポンジに洗剤を付けてから丁寧に洗っていく。

お昼なのに静かで、やわらかく入ってくる涼しい風になんだか鼻歌を歌いたくなった。

しかも頭に浮かんだのが何故かエーデルワイス。

抵抗もなく歌いながら、ガラスの器を泡だらけにした。

珊瑚「びっくりした……。」

私はその呟きにびっくりした。
いつの間にか珊瑚君は白月君にタオルケットをかけて、台所から見える位置の椅子に座っていた。

⏰:07/06/18 17:51 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#578 [向日葵]
思わずツルンと器を落としそうになった。

友姫「ア、アハ……すいません音痴で……。」

これでも音楽は自信があったんだけどなぁ……。

がっくししていると珊瑚君は首を振った。

珊瑚「違う。オルゴールが鳴ってるかと思った。」

友姫「……。珊瑚君それはいくらなんでも買い被りすぎだ……よ。」

せっかく風が気持良いのに、効き目がなくなってしまった。
顔が熱い上になんか汗をかいてきた。

⏰:07/06/18 17:56 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#579 [向日葵]
珊瑚「もっと歌えよ。」

友姫「えぇっ?!」

すごく声が裏返った。
珊瑚君は頬杖を付きながら私が歌うのを待っている。

私は水を出しっぱにして手を完全停止させたまま視線をアチコチにやった。

友姫「勘弁して……。」

珊瑚「やだ。聞きたい。」

やだって……。
子供ですか貴方は……。

私は歌おうとして止めてを何度も繰り返した。
息を吸って吐いて吸って吐いて。

⏰:07/06/18 18:00 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#580 [向日葵]
**************

一旦キリます

よければ感想などお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/18 18:02 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#581 [向日葵]
明日の朝に更新出来たらします
今日は少しですが終わっておきます

⏰:07/06/18 22:04 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#582 [向日葵]
友姫「り、リクエストとか、ある?」

珊瑚「お前それでもし俺が演歌っつったら歌うのか。」

つまり何でもいいからさっさと歌えと……
ヒントくらいくれたっていいじゃない(泣)

次にぱっと浮かんだのが朧月だった。
たしか中島美嘉が歌っていたやつ。

珊瑚君の視線を気にせず息を吸う。
じゃないと延々吸って吐いてが繰り返されそうだ。

……―♪〜

静かな昼間の居間に、私の(鼻)歌声が響く。

⏰:07/06/19 09:56 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#583 [向日葵]
なんかもう歌いたい気分にかられる。
鼻歌だとじれったい……。

珊瑚君は私の歌声に耳をすませながら目を閉じている。
それなら、歌っても大丈夫かも……。

――菜のはーな畑ーにいーりー日薄れー……。

・・・・・・・・・・・・・

歌っていると洗い物がいつの間にか終わり、珊瑚君は私の方を向いて机にフッつぶして寝てしまっていた。

多分疲れていたんだろう。

⏰:07/06/19 10:01 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#584 [向日葵]
食器を綺麗に拭いて棚にしまう。
しまいながら今日の晩御飯を考える。

そう思うとやっぱりお母さんは大変なものなのだと改めて実感する。

ぼんやり考えてると、手元が狂って食器に当たってしまった。

『あ……っ!』

気づいた時は遅くて、床に割れる音が響く。

あぁぁぁっ!!どうしよう!!仮にも人様の物なのにっっ。

近くにあったお盆にとりあえず割れた部分を取って乗せる。
スリッパを履いていてよかった……。

⏰:07/06/19 10:07 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#585 [向日葵]
掃除機……。
と思い、顔をあげると

珊瑚「何かすごい音がしたと思ったら……。」

珊瑚君が目の前に掃除機を持って立っていた。

友姫「ゴメンナサイ!……私……。」

珊瑚「いいからどけ。」

ブオォ――――。

…………

しばらくして、掃除が終ると珊瑚君は私の手を掴み、水に晒した。

友姫「へ?何?」

珊瑚「破片が付いてたら危ないだろ。それにお前気づいてないの?」

⏰:07/06/19 10:11 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#586 [向日葵]
気づい…………

友姫「てぇぇぇ―――――っっ?!?!」

いきなり手から電流みたいな刺激が伝わってきた。
見ると手が切れていた。
しかもまぁまぁな深さで……。でもガーゼと包帯があれば充分だろう。

珊瑚「はぁ…。お前って変なトコ鈍いよなぁ……。」

完璧呆れている口調の珊瑚君は蛇口を捻り水を止めると、テーブルまで私を引っ張って行った。

珊瑚「ちょっと待ってろ。」

⏰:07/06/19 10:16 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#587 [向日葵]
珊瑚君は居間から出ていった。
扉を開ける音のせいか、ソファーで寝ていた白月君が「んがっ!」と寝言(?)を言ったのでビクッとしてしまった。

やがて珊瑚君が戻ってくると、手にはボックスみたいなのが持たれていた。
予想通り救急箱だった。

開けると病院みたいなあの独特な匂いがした。

珊瑚「ホラ、手出せ。」

素直にスッて手を出す。
とりあえず出血は止まっているみたいだ。

⏰:07/06/19 10:22 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#588 [向日葵]
丁寧に消毒してくれた後、ガーゼを小さめに切って傷口に当て、包帯を何周か指に巻き付けてくれた。

そのテキパキした動きに私は見惚れていた。

珊瑚「終わり。」

なんだかトゲがある様な珊瑚君の言い方に私はショボンと肩を落とした。

友姫「ゴメンナサイ……。」

珊瑚「何が?」

救急箱に道具を片付けながら珊瑚君が問う。

珊瑚君は意味もない“ゴメンナサイ”が好きじゃないらしく、絶対“何が”と理由を聞いてくる。

⏰:07/06/19 10:27 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#589 [向日葵]
私はそれが好きだった。

友姫「食器……割ってしまって……。」

そう答えるとしばし間が空く。
すると珊瑚君はまた呆れた様にため息をつくと、椅子に片足をあげて、その上で頬杖した。

珊瑚「俺は別にそんな事気にしちゃいない。」

気が付かない内に指の包帯を見つめていた私は、おずおずと珊瑚君を見る。

珊瑚君は私と視線が合うと、人差し指をゆっくり私の包帯が巻かれた手に指した。

⏰:07/06/19 10:32 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#590 [向日葵]
その指を追って、私の目はまた自分の手に行った。

友姫「?」

珊瑚「自分の身を心配しろって言ってるんだ。」

……あぁ。なるほど。

友姫「これくらいどってことない……よ。」

珊瑚君を安心させるつもりで笑って言ったのに珊瑚君は逆に怒ってしまった。

パッと見は解らないが、目がそうだった。
でも私は怒りを沈めようと続けて言葉を発した。

友姫「あのね珊瑚君。そんなに心配しなくても、これまでだってケガなんていっくらでもしてきたんだから。気にしすぎなの!」

⏰:07/06/19 10:38 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#591 [向日葵]
最後が言い終わるか終わらない内に珊瑚君は私のケガした方の手首をギュッと掴んできた。

珊瑚「本気で言ってんの?」

友姫「――っ」

手首を握り締める手が痛い……。
それ以上に私を見透かす様な珊瑚君の眼光はもっと痛かった。

友姫「だ……だって。」

少し身を乗り出して私との距離を縮める珊瑚君に心臓は正直でドクドクと音を放つ。

それを耳で聞きながら私はしどろもどろしていた。

⏰:07/06/19 10:43 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#592 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想などお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/19 10:43 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#593 [K]
失礼します
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600

⏰:07/06/20 00:40 📱:D903i 🆔:tEM9bQy2


#594 [向日葵]
Kさん
安価ありがとうございます

*****************

珊瑚「ひどく…理不尽な事を今から言うかもしれない。友姫。前に言ったよな?俺は独占欲の塊だと。」

私は頷くことすら出来ず、ただ心臓の音を聞くのと珊瑚君の目を見つめるので精一杯だった。

珊瑚君は構わず続けて話す。

珊瑚「例え、かすりキズでもお前の心を俺自信が傷付けようと許せない。友姫には、まっさらな状態でいてほしいんだ。」

⏰:07/06/20 08:55 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#595 [向日葵]
頭がくらくらする。

今目の前にいる人は、ホントに18歳?

珊瑚君の一言一言が耳に溶けて脳に達する。
そして脳をも溶かす。

珊瑚「お前がどんな形であれ、傷つくのは嫌だ。こんな手の痣だって……。」

珊瑚君はいつ出来たか分からない私の手首近くにある痣を発見した。

『こんな所に痣なんてあったんだ。』

そんなことが頭によぎったのはほんの一瞬。
次の瞬間色んな思いは飛んでいった。

⏰:07/06/20 09:02 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#596 [向日葵]
珊瑚君が、その痣に唇を押し付けてきたのだ。

友姫「――っ!!珊瑚…っ君っ?!」

珊瑚君は私の声なんか聞きもせず、ゆっくりと肘近くにかけて手の内側に唇をすべらせていった。

急速に心臓が跳ね上がる。

恥ずかしいのとなんとも言えない感触とが私の脳を麻痺させていった。

そして珊瑚君の目が私を捕え、ゆっくりと顔に近づく。

『きあぁぁぁぁっ!!!!』

目をギュッと瞑って相手の出方を待つしかなかった。

⏰:07/06/20 09:08 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#597 [向日葵]
でも……私の予想ははずれた。

珊瑚君の唇が触れた所は頬だった。

私は恐る恐る目を開けると、おでこにコツンと衝撃があったのでまた軽く目を閉じて開けた。

私と珊瑚君はおでことおでこを合わせて見つめあっていた。

目の前にいる珊瑚君はさっきまでの射る様な眼光ではなく、まるで水面の様な穏やかな優しい目をしていた。

なんだかホッとして思わず顔がほころんだ。

⏰:07/06/20 09:13 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#598 [向日葵]
友姫「珊瑚君は大変だね。私のこと色々心配しなきゃいけないから。」

すると珊瑚君はハハッと短く笑ってから穏やかな笑みを浮かべたまま、私をまた見つめる。

珊瑚「だからあんまり仕事を増やすな。」

友姫「フフッ。はぁい。」

こんな温かい空気が好き。私はきっとずっと珊瑚君に心配をかけなきゃいけないんだろうなぁ……。

ギシッ!

友姫・珊瑚「ギシッ?」

⏰:07/06/20 17:25 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#599 [向日葵]
音がする方を見てみると、2階で寝ていた秋帆達が私達のやりとりをこっそり見てにんまりしていた。

そしてソファーの方を見れば白月君がいつのまにか背もたれに少し顔を出してこちらを伺っている。

暁「なぁんか外国のドラマ見た気分……。」

千歳「ナイト様あっついねー。『今から理不尽な事を言うかもしれない。』……だってぇ♪」

と千歳君が珊瑚君の真似をしながらひやかしてくる。

私は一気に顔が真っ赤になった。
全部見られてただなんて!!
友姫「ど、どど、どどどこから…っ一体……っ」

⏰:07/06/20 17:34 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#600 [向日葵]
すると秋帆が私を落ち着かす様に肩にポンと手を置いた。

秋帆「大丈夫。鼻歌確かにオルゴールみたいだったから……。」

逆効果。

友姫「そっ、そんなトコからぁぁぁぁぁぁっっ?!?!」

律「馬鹿ね友姫。なんで一斉に皆寝るのよ。」

友姫「だ、だって!お昼寝大会って!!!!」

律「作戦に決まってるでしょ。アンタ達のメロドラマ見る為の。」

⏰:07/06/20 17:38 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#601 [向日葵]
友姫「ひ、ひどいよ皆ぁぁぁ!!」

私の叫びは高らかにエコーし、夕方になりかけた空に響いた。

夏休みはまだ始まったばかり。

これからまた何があるか。何が待っているのか。

先はまだまだ長い……。

⏰:07/06/20 17:41 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#602 [向日葵]
**bP2 出会い**

私、東雲 結女。

友姫姉ちゃんのイトコで真貴とは双子。私は妹なの。現在15歳。高校1年生。
この前、林先生との別れて以来恋はしていなかった。

「やっぱりアイツ駄目だわ。」

今は友達と遊んでいる。
彼氏がいるこの子は、別れてよりを戻してを繰り返していた。

波奈「アンタいい加減にしなさいよ?!次別れても私達知らないかんね!」

⏰:07/06/20 17:48 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#603 [向日葵]
波奈は私の親友。

私達は相談しているこの子に振り回されてばっかいる。そろそろ我慢も限界だった。

「やっぱ男は包容力がなきゃダメ!今カレ全然だもん!」

波奈とその子が言い合っている中、私は自分の世界に引き込もって思っていた。
文句言うんだったらさっさと別れればいいじゃない。そーゆーの含めて好きになったんじゃないの?

そんなの……彼氏がいるって言うレッテルが欲しいが為にいる彼氏だよ。

⏰:07/06/20 17:52 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#604 [向日葵]
友達はほとんどの子がそんな感じだった。

好きで両想いになったのに、付き合っていけばボロがお互い段々出てきてその度に幻滅する。

そんなのどってことない。
私だったらどんな部分も愛してみせる。

そんな覚悟もないくせに、贅沢ばっかり言って……。

アンタ達に分かる?
付き合って当たり前じゃないのよ?

両想いって事がどれだけ素敵な事か……。

⏰:07/06/20 17:56 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#605 [向日葵]
波奈「……め。結女!」

結女「はっ。」

完全に周りの存在を忘れていた。

結女「ゴメンネ!ちょっとぼーっとしてて…っ。」

そういえば、林先生と一緒にいる時もこんな風に自分の世界に引き込もってたっけ。

林先生はその度に笑って現実に呼んでくれた。

もう……それも叶わない……。

結女「ゴメンネ!私帰る!」

「ちょっと結女ー!」

⏰:07/06/20 18:01 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#606 [向日葵]
最寄りの駅まで一っ走りした。

今日はもう帰ろう。

友姫姉ちゃん達がかき氷大会してるから恵んでもらって……。

電車が止まる印の所で列になって止まった。
夏休みのせいか平日でも電車は結構混んでそうだった。

『……。』

何か後ろから視線が来るよう……な。

私はそろーっと後ろを振り返ると、右斜め後ろの背の高い容姿が結構カッコイイお兄さんが私をギッ!睨んでいた。

⏰:07/06/20 18:57 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#607 [向日葵]
なんだか顔が青ざめていく。

『な、なんで?!あたしなにもしてないよね?!』

と思う内に電車が到着した。
お兄さんから少しでも離れようとサッサーと奥まで行って目を合わせない様に窓の外を見る。

やっぱり電車は少し混んでて、冷房が効いてても少し暑苦しい感じがした。

『早く出発し……。』

窓越しに横を見ると、隣にさっきのお兄さんがいた。
そしてやっぱり私を睨んでいる。

⏰:07/06/20 19:02 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#608 [向日葵]
『ひぃぃぃぃっ!!!!』

脳内で自分が泣いてる姿を想像しながら意識をお兄さんから離して出来るだけ気にしない様にした。

『き、今日はいい天気だなぁー…。』

嘘だ。
今日の天気は少し曇っている。

もぅ色々パニックだ。

・・・・・・・・・・・・

「●●駅ー。●●駅ー。」

止まる駅まではあと3つ。お兄さんは未だに横。

もう少し……もう少し……

⏰:07/06/20 19:06 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#609 [向日葵]
すると…………

ゾワァッ!!!

一気に鳥肌が立った。

こんな事……っホントにあるんだ……っ。

自分のお尻に違和感。
間違いない。
痴漢だ……。

初めての経験にどうすることも出来なくて、ただ身を縮ませていた。

『どうするのコレッ!!!そうだ……っ。手を掴んでこの人痴漢ですっ!!って!』

でも思い通り体が動かない。次の駅まで待つしか――っ!

⏰:07/06/20 19:10 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#610 [向日葵]
幸い下はスカートじゃなくパンツだった。

でももしエスカレートしたら?
それに次で降りて逃げてもまた痴漢にあったら……?

もう恐くて涙が出てきそうになった。

その時、いい香りに包まれた。
多分香水の様な気がする。

『……ぇ…。』

なんと……
隣のお兄さんがあたしを抱き寄せて、痴漢の手を掴んでいた。

⏰:07/06/20 19:13 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#611 [向日葵]
更新はまた明日の朝しますね

⏰:07/06/20 22:01 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#612 [我輩は匿名である]
まってまーす

⏰:07/06/20 22:28 📱:SH702iD 🆔:11vFnjLA


#613 [向日葵]
我輩さん

ありがとうございます

一応感想板貼っときます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/20 22:37 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#614 [向日葵]
「おっさん。みっともねぇーぞ。」

「な、何を言って…っそんなのい……。」

「言い掛かりじゃないか」とでも言おうとした痴漢のおじさんは、お兄さんの睨んだ目つきに怖じけ付き、次の駅で御用となった。

結女「あ、あの……っ。」

お兄さんを呼び止めると、先ほどよりは優しい目になっていた。

「あぁ。アンタ大丈夫か?」

結女「助かりました!……あの…時間があれば、私にお礼させてください!!」

⏰:07/06/21 09:48 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#615 [向日葵]
ホントに助かった。

エスカレートしていたらあたしはどうなったか……。

お兄さんはじっとあたしを見てから考えた。

「……じゃあ、何か食べさせて。部活帰りだから腹減ってんだ。」

・・・・・・・・・・・・・・

降りた駅の近くにケン●ッキーがあったので、あたし達はそこへ入って、まだ済ませていない遅いお昼ごはんを食べた。

結女「あたし、東雲結女っていいます。改めて、さっきはありがとうございました。」

⏰:07/06/21 09:52 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#616 [向日葵]
机すれすれぐらいまで頭を下げた。

「いやまぁ…。どってことないから。俺は浅瀬 大牙(あさせ たいが)。高3。」

結女「大牙さん……。」

落ち着いていて(クールって言うのかなぁ……。)改めて見ると珊瑚さんに負けないくらい綺麗な顔立ちをしていた。

カッターを第2ボタンまで開けて、中にちらっと見えるネックレスに色気を感じた。

結女「あれ?高3なのに部活まだあるんですか?」

大牙「後輩指導だ。」

結女「あぁなるほど……。」

⏰:07/06/21 09:58 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#617 [向日葵]
普通に話せるし、どうやらやっぱり初対面のようだ……。

なのに……。

結女「あ、あの。なんで私を睨んでいたんですか……?」

大牙さんはなんのことだかわからないかの様に目をパチパチした。

しばらくすると「あぁ。」と思い当たったらしく、説明してくれた。

大牙「別に睨んでたんじゃねぇよ。見張ってたんだ。列に並んでた時からアンタに痴漢したおっさんが怪しかったからな。そしたら案の定だ。」

⏰:07/06/21 10:02 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#618 [向日葵]
ジョローっとジュースを飲みながらあたしは話を聞いていた。

『目付きがたまたま悪いだけなのね…。』

大牙「怖がらせたんなら悪かったな。」

結女「あ、全然大丈夫ですよ。おかげで助かりました!」

大牙「……ふぅーん。」

表情はあまり見せないけど照れているのかもしれない。

『なんか段々分かってきたかも……。』

大牙「さて…。帰るか。送る。」

⏰:07/06/21 10:06 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#619 [向日葵]
結女「あ、いいです!大分空いてきただろうし。」

大牙「そ?んじゃ。ごっそーさん。」

『あ……。』

また香水の匂いがした。

次の瞬間、あたしは体が勝手に動いて大牙さんのカッターの裾を掴んでいた。

大牙「……。何?」

結女「……へ?いやあの、……っ。やっぱりお願いします!!」

・・・・・・・・・・・・・・

ガタン ガタン

やっぱり電車は空いていた。座れるけどまぁいっかと思い、あたし達は立ったまま外を見つめた。

結女「……いつもこの電車に乗ってるんですか?」

大牙さんは目線だけこちらを向いて「あぁ。」と言ってからまた外に戻す。

⏰:07/06/21 10:13 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#620 [向日葵]
大牙「アンタはこの電車よく使うの?」

結女「ハイ。通学に。今日は遊んでたんですけど。」

大牙「ふぅーん…。」

短い返事を返されるも、全然嫌味がなかった。
むしろベラベラ喋られるよりこれくらいが一番落ち着く。

結女「……また会えますか?」

『あれ……?』

あたし今なんて言った?
またなんか口走ったよね?
自分の言葉にびっくりしながら大牙さんをそろーっと見ると、こちらをじっと見つめていた。

でも全然怖くなんかない。

⏰:07/06/21 10:17 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#621 [向日葵]
結女「ふ、ふか、深い意味はありません!ただ感謝してもしつくせないくらいなだけで……。」

大牙「大抵はこの時間に乗ってる。」

ふと顔をあげると、大牙さんはまた外に目をやっていた。

時々冷房のせいでくる大牙さんの香水の香りが、なんだか心をざわざわさせた……。

――――……

大牙さんと駅で別れ、真っ直ぐ家に帰った。

結女「ただいまぁー。」

友姫「おかえり。早かったのねぇ。」

⏰:07/06/21 10:21 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#622 [向日葵]
結女「うん。かき氷まだある?」

抱きつきながら私が問う。
友姫姉ちゃんはいつもいい匂いがして落ち着く。

その瞬間あの匂いを思い出して、胸の奥がキューッと痛くなった。

友姫「あるよ。おいで。」

居間に行くと皆さん勢ぞろいで、珊瑚さんが千歳さんを懲らしめていた。(笑)

佳苗「あ、結女ちゃんおかえりー。」

結女「ただいまです。」

⏰:07/06/21 10:24 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#623 [向日葵]
微笑んでくれる佳苗さんにあたしも微笑み返す。

今ここにいる人達は好き。ホントにお互いを尊重しあって好き合っていると思うから。

特にお姉ちゃんの彼氏である珊瑚さんはそれは素敵な人だと思う。

珊瑚「?何?」

珊瑚さんを見つめていたのであたしに珊瑚さんが聞いてきた。

結女「いえ。」

ニコッと笑ってお姉ちゃんの側に駆け寄る。

友姫「シロップ何がいい?」

⏰:07/06/21 10:28 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#624 [向日葵]
結女「じゃあレモン!」

鮮やかな黄色が透明な氷の上に広がる。

結女「ありがとう!」

テーブルに行って私は大人しくかき氷を食べる。

大牙[大抵はこの時間に乗ってる。]

一口パクッと食べて大牙さんの言葉を脳内で反芻させる。

おかしいな……なんであたし、こんなに大牙さんのことばっか考えてるんだろう。

そう思った瞬間、林先生の優しい笑顔が一瞬かする。

⏰:07/06/21 10:32 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#625 [向日葵]
黄色が広がる器を節穴の様に見つめ、あたしはお姉ちゃん達の笑い声を遠くで聞いていた。

・・・・・・・・・・・・・・

真っ白な世界。
手をいくら伸ばしても欲しい物には手が届かない。

走ってもその距離は縮まらない。

叫んでも声にならない。

そしてその人は振り向いてあたしにこう告げた。

林「さようなら。」

結女「先生っ!!!!」

叫んだ瞬間目が覚めた。
どうやら夢みたい。不規則に息が上がる。

⏰:07/06/21 10:36 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#626 [向日葵]
目尻から一筋涙が溢れる。

結女「ハァ…ハァ……。ハァァァ……。」

息を大きく吸い込んで吐く。
早く…忘れないと……。
前に……進まないと……。

カチャ

ドアが開いたので急いでそのまま流していた涙を拭く。

友姫「あ、結女。起きてた?」

結女「今起きたの。」

友姫「今日登校日なんでしょ?早く起きなさいよ?」

⏰:07/06/21 10:40 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#627 [向日葵]
更に意識が覚醒する。

結女「忘れてたぁぁぁぁっ!!!!」

バタバタと階段を降りて洗面所に向かい、朝ごはんもとらず家を出た。

ギリギリ間に合う為の電車にはなんとか乗れて、手摺に捕まりながらゼーハー言う息を整える。

『大体なんで答え宿題と一緒に渡してくれないのよっ!あり得ない!!』

ふと思い当たって電車を見渡す。
本を読んでたり、携帯をいじってたり。皆様々だった。

⏰:07/06/21 10:45 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#628 [向日葵]
目的の物を見つけれなくてあたしはがっかりした。
そしてがっかりした自分にびっくりした。

『いないのは当たり前じゃない!きっと今頃学校なんだから!』

大牙さんは、どこにもいなかった……。

・・・・・・・・・・・・

波奈「結女!スタバ寄ってかない?」

時計を見るとまだ11時。

結女「うん。いいよ。」

答えを貰うだけなので早めに終わった。
久々に会ったクラスの皆は肌が焼けていたり、いつの間にか彼氏、または彼女が出来てたりした。

⏰:07/06/21 10:49 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#629 [向日葵]
*****************

キリます

よければ感想お願いします

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⏰:07/06/21 10:49 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#630 [向日葵]
夏休みはどの季節より一番浮足だつ。

波奈「そーいえば前どうしたの?いきなり帰ったりして。」

スタバに行く道で波奈が聞いてきた。

結女「んー。なんかむしゃくしゃしてっ。ゴメンネ一人ほったかしにして。」

波奈「ホントよ!アイツの相手すんの大変だったんだからね!」

結女「ゴメンて!!スタバ奢るからぁっ!」

スタバについて私は普通のコーヒー、波奈は抹茶ラテを頼んだ。

⏰:07/06/21 15:13 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#631 [向日葵]
結女「あ、そういえば昨日帰り痴漢に会ったんだぁ。」

波奈「え?!マジで大丈夫だったの?!」

結女「うん……。」

大牙さんを思うと心があったかくなった。

結女「大牙さんってお兄さんに助けてもらったの。」

波奈はしばらく私の顔をじっと見てから抹茶ラテを飲んでハァッと短く息をついた。

波奈「その人が好きになったってこと?」

⏰:07/06/21 15:17 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#632 [向日葵]
結女「はぁっ?!なんでっ!」

波奈「いい機会じゃない?林先生忘れる。」

その名を聞いて、私の鼓動は不規則に跳ねた。

林先生の事を知ってるのは波奈と友姫姉ちゃんと真貴しかいない。

結女「止めてよ…。忘れる口実に大牙さんを無理矢理好きになんてなりたくない……。」

波奈はまた溜め息をついて、頭を撫でながら「ゴメンゴメン」と呟いた。

好きになるなら、自然に好きになりたい。
口実で……なんて、とても失礼だ。

⏰:07/06/21 15:21 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#633 [向日葵]
次の更新は明日のお昼にします

よければまた感想ください
更新情報は感想板にてします

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⏰:07/06/21 22:07 📱:SO903i 🆔:IsdtrQz6


#634 [向日葵]
しばらくして、ポツポツと雨が降りだした。

窓に当たる雨をぼーっと見ながらコーヒーを飲む。

波奈も何も言ってこない。きっと気を使ってくれてるんだと思う。
それで良かった。

結女「帰ろっか!」

波奈「ウンそうだね。」

飲みきっていないコーヒーを持って外に出た。

ウィーン

『誰か入ってきた。よけなきゃ』

「結女?」

⏰:07/06/22 12:40 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#635 [向日葵]
私は一瞬目が凍りついた。

懐かしいあの日々が、まるで走馬灯かの様に脳裏に次々蘇る。

固まってしまった筋肉をなんとか動かし、名前を呼んだ本人を見た。

結女「せ……んせっ……。」

そこにいたのは紛れもなく先生。
そして……後ろにいるのは……。


奥さんだ……。

先生は傘を畳むところだった。
周りの雑踏が一気に聞こえなくなって、傘から滴り落ちる水の音が聞こえる……気がする。

⏰:07/06/22 12:44 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#636 [向日葵]
「こんにちは。」

ニコッと優しく、そして大人っぽい笑顔を向けてくれた奥さんに、あたしは何も返す事が出来なかった。

気がついたら雨の中を走っていた。
制服に水が染み込んで行く。

生ぬるい空気があたしの喉を絡めとって息がしにくくなる。

そういえば波奈があたしを呼んだ気がする。
でもあたしの意識はその時なくて、ひたすら駅まで走った。

ホームに上がった途端電車が来た。
乗り込んであたしはドア近くの隅っこにたたずむ。

⏰:07/06/22 12:49 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#637 [向日葵]
急な雨だから、ずぶ濡れなのがあたしだけじゃなく、目立たないのが救いだった。

「ドアが閉まりまぁーす。」

閉まっていくドアをただ見つめる。
すると

ガッ!

いきなり手が入り込んできて、ドアが閉まるのを止めた。

息切れしながら入ってきた相手に私は目を見開く。

結女「大牙……さん。」

⏰:07/06/22 12:52 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#638 [向日葵]
声をかけられた大牙さんは私と同じくずぶ濡れだった。

大牙「なんだ…。またアンタか。」

プシュー

ドアが閉まり、電車が動き出した。

カバンをゴソゴソしていた大牙さんはタオルで適当に頭を拭くと、あたしの頭においてワシャワシャ拭いてくれた。

大牙「タオル持ってないのか?少しぐらい拭けよ。」

年上はズルイ。
子供扱いして優しさを心の中に置いていく。

⏰:07/06/22 12:56 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#639 [向日葵]
その優しさの種が、どう育っていくかなんてしりもしないでしょ?

私は大牙さんに先生を重ねてそう思った。

大牙さんは未だに頭を拭いてくれてる。

その手の体温が、あたしの心をぐしゃぐしゃに掻き回してダメにしていく。
折角我慢してたのに……。

ポタッ

雨の滴じゃないものが頬を流れる。
それに気付いた大牙さんは手を止め、少しあたしの頭を上に向かした。

⏰:07/06/22 13:00 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#640 [向日葵]
次々に流れていく涙。

泣きたくなかった。
先生を想って泣きたくなんかなかった。

だってそうでしょ?
無理なのに想い続けて何になるの?

歯を食いしばり、鳴咽が漏れない様頑張る。

でも、無理だった。

だって……あたしの頭を大牙さんの胸に押し当てたから。

暑いハズの人肌が心地よくて、涙が更に流れを増す。

大「何があったか聞かない。でも我慢はするな。」

⏰:07/06/22 13:05 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#641 [向日葵]
何かが崩れていった。

あたしは大牙さんの脇腹のシャツをギュッと掴んで胸に顔を埋めて少しずつ悲しみにくれていった。

周りなんて気にしない。

今は大牙さんの温もりが一番欲しかった。
泣いてる間大牙さんは何も言わず、ただ抱き締めてくれた。

・・・・・・・・・・・・

⏰:07/06/22 13:10 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#642 [向日葵]
雨の中、走りもせず2人で手を繋いで大牙さんは家まで送ってくれた。

手を繋いで、っと言うよりも引っ張ってくれたって言うのが正しいかな。
泣き止んだあたしは虚ろな目をしていた。

時々大牙さんが家の道を聞いてきて、あたしは手を出して指を指した。

何度もそのやりとりが繰り返された。
でも大牙さんは嫌な顔一つせず、あたしを連れて行ってくれた。

カチャ

結女「ただいまー…。」

⏰:07/06/22 13:15 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#643 [向日葵]
奥から友姫姉ちゃんがやって来た。

友姫「結女っ!ちょっとやだびしょ濡れじゃない!」

結女「それより大牙さんにタオル貸してあげて。」

友姫姉ちゃんは「誰?」と呟きあたしの背後を見た。大牙さんはお姉ちゃんに一礼する。

結女「昨日痴漢からあたしを助けてくれたの。少し雨宿りしてもいいでしょ?」

友姫「え?……上がってもらって部屋に連れて行きなさい。大牙……さん?どうぞ。」

⏰:07/06/22 13:19 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#644 [向日葵]
大牙さをはまた一礼して玄関のドアを閉める。

そして友姫姉ちゃんからタオルを貰って、あたしは自室。大牙さんはお風呂場へ向かった。

自室に入ってからフゥッと静かに息を吐く。
もうほとんど胸の痛みが消えている。

制服をハンガーにかけて着替える。
もうジャージでいっかぁ……。

コンコン

友姫「結女。大牙さん入ってもいぃ?」

結女「あ、いいよー。」

ガチャ

ドアが開いて大牙さんが入る。
珊瑚さんの服を借りたのか、大牙さんも着替えていた。

⏰:07/06/22 13:24 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#645 [向日葵]
その姿に少しみとれる。

大牙「悪い。雨足マシになったらすぐ帰るから。」

結女「お、おかまいなく!大丈夫ですから。」

大牙さんは「そうか」と答えて窓の外を見る。
沈黙が流れていった。

結女「……。好きな人がいました…。」

私はのろのろと話始めた。なんだか大牙さんに知って欲しくて……。

結女「でもその人は結婚してしまったんです。心の中では納得していました。好きな人が幸せになるならそれでいいと。……でも。」

⏰:07/06/22 13:29 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#646 [向日葵]
それは心の中の上辺の部分。

本当の最奥にある想いは

結女「“裏切られた”。……そう思ったんです。」

大牙さんはこちらをずっと見つめる。
不思議と心は痛まない。
まるで思い出話でもしてるような気分だ。

結女「たまたま今日その人と奥さんに会いました。そしたらまたその想いとか、色んな感情が入り混じって、気付いたら大牙さんの前で泣いちゃいました!」

少し恥ずかしくなって照れ笑いをした。

それでも大牙さんはまだあたしを見つめたままだった。

⏰:07/06/22 13:33 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#647 [向日葵]
大牙「俺は…。」

大牙さんが少し目線をずらして口を開いた。

大牙「俺は。俺なら。好きな奴を最後まで守りぬくけど。」

言い終わると大牙さんはあたしをまた見つめる。
あたしの心臓が2倍速に動く。

そしてあたしが座っているベッドに近づいて、両脇に手を置いてあたしと目線を合わせる。

その距離十数センチ。

大牙さんの顔が近づく。

あたし…いいの?このままキスして……。ちゃんと大牙さんを好き……?

⏰:07/06/22 13:39 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#648 [向日葵]
結女「や……っ!」

大牙さんを押し返してしまった。

大牙「……ゴメン。雨足マシになったから帰る。服、また返しに来るから。」

そう告げて部屋から大牙さんは出て行った。

あたしは見送りもせずに3倍速になった心臓と闘いながら布団に埋もれた。

部屋に残ったのは、雨音と後悔だった。

出ていってから気付いた。いつの間にか、大牙さんが心の中にいる。

あの香水の香りや優しさ、体温までがあたしを虜にしている。

⏰:07/06/22 13:44 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#649 [向日葵]
出会いと恋は突然やって来る。
なんか漫画で書いてあった。

まさにあたしは今その状態。
でもさっき大牙さんを拒否してしまった。
次会った時、向こうも拒絶したら……?



それからしばらく、駅に行こうなんて思わなかった。

――――――……

前の雨が嘘の様に今日は晴れだ。

蝉がうるさい。

お姉ちゃん達は買い物。
真貴はまたどっかに行った。

⏰:07/06/22 13:49 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#650 [向日葵]
家にはあたし一人。

居間のソファーでダラダラしてた。

テレビ番組は面白くない。甲子園もガンバレーと思うだけ。

………………大牙さん…。

結女「会いに行こう。」

直ぐ様階段を駆け上って服を着替える。
会いたい。いますぐ。

大牙さん。
大牙さん。

あたし……っ貴方が……!

⏰:07/06/22 13:53 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#651 [向日葵]
階段を降りて勢いよくドアを開けた。

結女「!!大牙……さん……?」

白昼夢でも見てる?

今まさに大牙さんが家のチャイムを鳴らそうとしている所だった。

あたしは何回も目をゴシゴシ擦った。
でも大牙さんは消えない。

夢じゃない。

大牙「出掛けるのか。じゃあ用事早く済ませなきゃな。服。返しに来た。」

⏰:07/06/22 13:56 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#652 [向日葵]
あたしは受け取って大牙さんを見つめる。

するとあたしより大牙さんが先に口を開いた。

大牙「俺アンタが好きだ。」

『――――っ!!!』

大牙「俺がアンタを見たのは助けたのが初めてじゃない。ずっとあのホームで並んでる時見てた。なんとか近づきたくてあの時助けた。」

言葉が上手く出ない。
嬉しすぎて震える。

大牙「用事はこれで終りだ。じゃあ。」

結女「あっ!ま、まって!!」

⏰:07/06/22 14:01 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#653 [向日葵]
勢いよく玄関から飛び出て大牙さんを止める為、抱きついてしまった。

『あ……香水の香り……。』

大牙「何……?」

大牙さんはあたしに向き直り答えを求める。

結女「あた、あたしも…っ貴方が好きです!昨日っ拒んだのはそのっ心の準…………備」

言い終わる前に、大牙さんはあたしの顔を両手で包んで見つめる。

その目は見てきた中で一番優しくて、とろけそうだった。

⏰:07/06/22 14:05 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#654 [向日葵]
大牙「準備はいいか?」

一瞬何かわからなかくてぽかんとしてたが、しばらくしてわかり、顔の体温が上がっていく。

あたしは目を瞑って待った。すると大牙さんの唇が優しく重なった。

太陽が暑い。

今年の夏は人一倍暑い。

そして…………忘れられない。

ずっと…ずっと…………。

⏰:07/06/22 14:08 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#655 [向日葵]
**bP3 祝い**




いつもと変わらない風景。私は2階の廊下にいる。

目の前には大好きな珊瑚君。
その珊瑚君が微笑みながら私に囁く。

珊瑚「友姫。結婚しよう。」

………………え。

・・・・・・・・・・・・・・・

友姫「えぇぇぇぇぇっ!!!!って……夢?」

絶叫しながら起き上がる。

⏰:07/06/22 14:12 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#656 [向日葵]
友姫「な……なんて夢……っ!」

夢は潜在意識だの単なる妄想だの言うけど私の場合はこれは妄想だろう。

時計を見ると10時。
しまった……。寝過ぎた……。

トタトタトタ

居間に行くと、珊瑚君がソファーに座っていた。
私は横に行って珊瑚君にピタッと寄り添う。

珊瑚「起きたのか。」

友姫「ウン!おはよう!あと、お誕生日おめでとう!」

⏰:07/06/22 14:20 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#657 [向日葵]
そうなんです。

何を隠そう今日は珊瑚君の18歳のお誕生日なのです!

珊瑚君は微笑みながら私の頭を撫でる。

珊瑚「ありがとう。」

そして私を胸に引き寄せる。

18歳になった珊瑚君に初めてくっつく。
すると突然夢の事を思い出して、いきなり体温急上昇。

それに気付いた珊瑚君が私の顔を覗く。

珊瑚「どうした?」

友姫「え、いや、何も。」

この話は、しばらくしまっておこう……。恥ずかしくて言えやしない。

⏰:07/06/22 14:24 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#658 [向日葵]
汰樹「にーいーちゃん!」

汰樹君が珊瑚君に背後から抱きつく。

汰樹「おたんじょうびおめでとう!ハイこれ!」

くれたのは珊瑚君の似顔絵。クレヨンで描いてある。

珊瑚「ありがとな。汰樹。」

頭をくしゃくしゃ撫でると嬉しそうにニカーッと笑った。

汰樹「ぼくみっくんとあそんでくるね!」

珊瑚「あぁ。気を付けてな。」

汰樹「ウン!」

⏰:07/06/22 14:28 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#659 [向日葵]
汰樹君は行こうとするけど私を見るとギュッと抱きついてきた。

汰樹「ゆきちゃん。たきにいってらっしゃいしてくれないの?」

その顔に私はノックアウトされた。

友姫「いってらっしゃい!」

私もギュッと仕返すと、汰樹君は嬉しそうにエヘヘと笑ってパタパタ玄関まで走って行った。

『汰樹君カワイイなぁ……。』

⏰:07/06/22 14:31 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#660 [向日葵]
****************

キリます

感想などありましたら是非お願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/22 14:31 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#661 [向日葵]
更新は夜中にします

⏰:07/06/22 20:51 📱:SO903i 🆔:M9kb1RuU


#662 [向日葵]
すいません
やっぱり更新は明日にさせて頂きます

⏰:07/06/23 01:02 📱:SO903i 🆔:Z2s0/WBo


#663 [向日葵]
珊瑚「今日はどこか行かないか?」

友姫「珊瑚君さえよければ私は行くよ。」

珊瑚「なら、寝癖直してきてくれ。」

ハッとして私は頭に手をやった。
しまった……。
夢のことで頭いっぱいになってて身なりのこと忘れてた。

友姫「す、すぐ直してきます!!」

ダッシュで部屋を出るとき微かに珊瑚君の笑い声が聞こえた。

『ひぃー!笑われたぁぁ(泣)』

⏰:07/06/24 00:24 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#664 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・

お出かけ。

と言っても近くのデパート。
そういえば2人で出かけるのって、よく考えてみれば初めてかもしれない。

出かけるって言ってもいつものメンバー誰か絶対にいるし、とにかく2人っきりって言うのはあの図書室くらいかも……。

店内に入ると冷房が効いてて涼しかった。

友姫「珊瑚君。どこから見る?」

珊瑚「どこからみたい?」

⏰:07/06/24 00:27 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#665 [向日葵]
友姫「え?何か見たくてココに来たんじゃないの?」

デパートと決めたのは珊瑚君なのだ。

珊瑚「とりあえずどこか行ってみ?」

私は考えた。
だって服を見たいって言ってもきっと珊瑚君は飽きちゃう。

水着なんていらないし、今はお腹も減っていない。

友姫「ぬ……。ぉ……ぅ……。」

珊瑚「何訳分からん言葉話してんだ。」

⏰:07/06/24 00:31 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#666 [向日葵]
友姫「と、とりあえず!上から見て行こう!」

珊瑚「りょーかい。じゃあ行くか。」

キュッと私の手を握る珊瑚君。
私手に汗かいてないといいんだけど……。

ピリリリリ
ピリリリリ

友姫「?珊瑚君。携帯鳴ってない?」

珊瑚君はズボンのポケットから携帯を出す。
やっぱり珊瑚君からだった。

珊瑚「非通知だ。最近多いんだよ。新規にして番号変えっかなぁ…。丁度新しいの欲しいし。」

⏰:07/06/24 00:35 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#667 [向日葵]
友姫「なら携帯売り場で品定しようよ!私も新作見てみたいし!」

珊瑚「そうだな。」

エスカレーターを降りてからしばらく歩くと携帯売り場発見。

友姫「やっぱり珊瑚君なら黒がいい?」

珊瑚「青いのでいいのがあるならそれがいい。これにも丁度合うしな。」

ニヤッと笑って珊瑚君が見せたのは、あのストラップ。
修学旅行で私があげたものだ。

友姫「じゃあ……私緑色持たなきゃ駄目……?」

⏰:07/06/24 00:39 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#668 [向日葵]
私は珊瑚君とおそろいのストラップの色は、誕生石に合わして緑にしてしまった。

珊瑚「ハハハ!友姫には似合わないな。どっちかって言うと白とかピンクのイメージだ。ピンクって言っても淡い桜みたいな色な。」

ちなみに現在私が持ってる色は白。
ならば次はピンクにしようと密かに誓う私だった……。

珊瑚「大体わかった。次ドコ行く?」

そこで目に入ったのがゲームセンター。
正直あまり行った事がない。

⏰:07/06/24 00:43 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#669 [向日葵]
友姫「ならゲームセンター!」

珊瑚「金の無駄遣いさせる気か。」

『えぇぇぇ!拒否?!』

友姫「なら、珊瑚君が決めて……。」

珊瑚「ま、行こう。」

手を引かれながらいざゲームセンターへ。

やっぱりゲームセンターと言えばお決まり、UFOキャッチャー。

キャラクターのぬいぐるみとかキーホルダーとかが沢山並んでいた。

⏰:07/06/24 00:46 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#670 [向日葵]
友姫「わー…。かわ……。」

「カワイイ」と言おうとした自分の口を塞いだ。
また言われてしまう。

珊瑚[金の無駄遣い。]

やっぱり出た方がいいかも。
だって今日は珊瑚君の誕生日。
誕生日の人にお金を遣わせたらいけない。

もしここで一言カワイイなんて言ってしまったら、珊瑚君は絶対取ってくれるに違いない。

……ってか、ココ(デパート)にいたら安々とお金遣っちゃうよ!!

⏰:07/06/24 00:51 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#671 [向日葵]
珊瑚「友姫?」

友姫「こ……ん。」

珊瑚「こん?狐の真似か?」

友姫「公園行こう!ううん行きたいなぁ!!もーすっごく我慢出来ないくらいにっ!!」

珊瑚君の腕を掴みながら熱弁する私。
分かってる。
演技がへたくそなことぐらい……っ(泣)

珊瑚「……。別にいいけど。ならここで待っててくれ。俺買わなきゃ行けない物があるから。」

友姫「?一緒に行くよ?」

珊瑚「いいからいろ。」

⏰:07/06/24 00:55 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#672 [向日葵]
そう言ってエスカレーターで下の買いに言ってしまった。

私はぽつんと1人で近くにあったイスに座る。

『なんの用事があったんだろう……。』

目の前にあるオモチャ屋さんの笛を吹いているうさぎさんに目を向けてしばらくポーッとしていた。

友姫「……。ハッ!!まさかっ!!」

確か下の階には本屋さんが……っ!
珊瑚君…私をココにいさせたってことは……っ!

大人向け雑誌を買うつもりでは!!

⏰:07/06/24 01:01 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#673 [向日葵]
だだだだだって、珊瑚君も立派な男の人……。

普通なら、こー…ベッドの下にあるものをお母さんが見つけてパニックになる様な物だって、この歳になれば1つや2つや5つや6つあるハズ!!

むしろ珊瑚君は持ってなさそうだから不思議なんだよ……っ!!

でも…でも……

友姫「そんなハレンチなぁぁっ!!!!」

珊瑚「おーい。そこのおかしな子。」

頭を抱えながら勢いよく立つと、いつの間にか帰って来ていた珊瑚君がいた。

⏰:07/06/24 01:05 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#674 [向日葵]
友姫「あ……お帰り……。雑誌は……。」

珊瑚「雑誌?何言ってんだ?ホラ、公園行くぞ。」

とりあえず見る限りでは、そーゆー系統の本は見当たらない。

ひとまず胸を撫で下ろした。

・・・・・・・・・・・・・・

公園につくと、子供達がキャイキャイ言ってはしゃいでいた。

そんなトコからは少し離れて、芝生が広がる広場に行く。

友姫「レジャーシート持って来たら転べるのになぁー。」

珊瑚「転べばいいだろ。蟻に上られてもいいなら。」

⏰:07/06/24 01:10 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#675 [向日葵]
意地悪を言う珊瑚君を軽く叩きながら広場にあるベンチに腰をかける。

友姫「なつかしいな。公園とか。小さい頃に地球儀回しすぎで気分悪くなっちゃったけど。」

珊瑚「フッ。友姫らしいな。」

青空に少しだけある雲を見つめる。

友姫「お弁当でも持ってきたら良かったかもねー。バドミントンとかも。」

珊瑚「友姫の脳内は平和だな。子供っぽいって言うか。」

友姫「やっぱり大人の女性が!!!!」

珊瑚「何言ってんだ?」

⏰:07/06/24 01:15 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#676 [向日葵]
確かに私の脳内は子供っぽいのかもしれない。

悲しい事にそれはもはやこの歳になって覆すことは出来なくなってしまった。
…………とほほ。

ならば大人の色気で頑張ってみるのはいかがだろう!

あ……。それ以前に私そんな色気持ってないや……。

そんな事を考えていると、コツンと軽く頭を叩かれた。

珊瑚「何考えてるか予想つくけど、多分今考えてる事は全部無駄だぞ。」

⏰:07/06/24 01:20 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#677 [向日葵]
『久々エスパ―――!!!!!』

友姫「今日の晩御飯考えてただけだもん!!あ、ブランコ空いてる!!珊瑚君、乗りに行こう!!」

無理矢理珊瑚君の手を引っ張ってブランコまで行く。

久々ブランコ。
小学生から少しは成長したのでなんだか小さく感じる。

漕ぎ始めると風が爽やかに髪を撫でる。
段々楽しくなってきて漕いで漕いで漕ぎまくる。

するとなんだかジェットコースターみたいな感覚に襲われる。
あのフワッとした感じ。

⏰:07/06/24 01:24 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#678 [向日葵]
『ちょっと恐いかも。』

停めようとする前に珊瑚君がブランコごと私の体を停めた。

珊瑚「お前その内飛ばされるぞ。」

友姫「そこまで不注意じゃないもん!」

私そこまで子供っぽいかなぁ……。

段々惨めになってきた。
無言でブランコから立ち上がり、スタスタと広場を通り過ぎる。

珊瑚「おい友姫!」

せっかくの珊瑚君の誕生日なのに……。
嫌な思いさせたくないのに……。

⏰:07/06/24 01:29 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#679 [向日葵]
でも足が止まらない。

どんどん広場を歩いて、日陰まで来る。

そこで珊瑚君に腕を掴まれた。

珊瑚「どうしたんだ。俺なんかしたか?馬鹿にしたことなら謝る。」

友姫「自分に嫌気がさしただけ!気にしないで。ちょっと気持ち落ち着かすから。」

日陰にある休憩所みたいな所で私は止まってイスに座った。
珊瑚君は隣で立っている。

友姫「子供っぽい自分が嫌。ただそれだけだよ。」

なんかヤダ。
これじゃなんかだだっこみたい。
スネてるだけだよ。

⏰:07/06/24 01:35 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#680 [向日葵]
ハァァ……

珊瑚君のため息を吐く音が聞こえた。
やっぱり珊瑚君も子供っぽいって思ってたんだ。

珊瑚君は私の前まで来て、しゃがみ、目線を合わせた。

珊瑚「アホ。」

パチン

おでこにデコピンされた。

珊瑚「俺は子供っぽいから嫌だなんて一言も言ってないぞ。」

私はおでこに手をやりながら珊瑚君を見る。

友姫「だってさっき……っ!」

⏰:07/06/24 01:39 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#681 [向日葵]
珊瑚「あれは、友姫が無邪気で純粋って意味だ。子供っぽいなんて思ってない。大体。ブランコから飛んでケガなんてしたら。……まさか前に言ったこと忘れた訳じゃないだろうな。」

前……それは……

珊瑚[まっさらなままで……。]

珊瑚「俺は大人っぽさなんて求めてない。むしろ今のままの友姫でいろ。わかったか。」

おでこをコツンと合わせて再確認。

友姫「ウン……わかりました。」

⏰:07/06/24 01:45 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#682 [向日葵]
珊瑚「大体。」

と言ってニヤリと笑う珊瑚君。
そんな表情にさえドキッとさせられる。

珊瑚「子供っぽいやつを襲うわけないだろ。」

それはこの前の勉強の時の出来事だ。
瞬間、顔が暑くなる。

ニヤリと意地悪そうな顔が、一気にとろけそうな優しい笑顔に変わった。

そして右手で私の頬に触れる。
その体温が、私の熱に変える。

珊瑚君の唇がやさしく瞼に触れた。

珊瑚「さて……。なんか食べてから帰るか。」

⏰:07/06/24 01:53 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#683 [向日葵]
友姫「うん……。」

まだ少し夢見心地で珊瑚君に手を引っ張られ歩き出す。

瞼に、まだ唇の感触を残したまま……。

―――――……

帰ってからは盛大に珊瑚君の誕生日会が開かれた。

お母さんは仕事を早めに切り上げて、手料理をふんだんに振る舞い、ホールケーキをドンッと置いた。

結女「珊瑚さん。ささやかですけどどうぞ!」

結女がくれたのは、小さな香水瓶。

⏰:07/06/24 01:57 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#684 [向日葵]
結女「珊瑚さんに似合うと思って。気に入らなかったらゴメンナサイ。」

珊瑚君はシュッと手首に香水をかける。

なんだかマリンなんとかとか言う名前が似合いそうな甘い匂いだった。

珊瑚「ありがとう。」

珊瑚君は微笑むと、結女の頭をクシャッと撫でた。

結女は嬉しそうに笑う。結女にとっては珊瑚君はもう兄の様な存在なのかもしれない。

真貴「珊瑚。ホラ。」

⏰:07/06/24 02:01 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#685 [向日葵]
照れ臭そうに不器用に真貴が渡したのは革製のブレスレット。

珊瑚「真貴もありがとな。」

真貴はやっぱり照れているのか足早に部屋に帰ってしまった。

結女「素直じゃないんだからっ。じゃ、あたしも部屋に上がります!」

珊瑚母「じゃあ私は片づけけしなくっちゃ。」

友姫「あ、私がやります。お母さんはお風呂に入ってたまには早く休んでください。」

お母さんは嬉しそうに「ありがとう」と言うと、汰樹君と一緒にお風呂に入りに行った。

⏰:07/06/24 02:07 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#686 [向日葵]
私は食器を片づけに入る。
前みたいに割らないように気を付けながら慎重に。

珊瑚君はソファーでテレビをなんとなく見ながら皆からのプレゼントを見ていた。

ちなみに今日はバイトはお休み。
お母さんからはなんとしても今日は休めとの指示があったのだ。

友姫「よし。完了!」

と同時にお母さんがあがってきた。

珊瑚母「じゃあ、先に寝るね。」

友姫「ハイ。おやすみなさいです。」

⏰:07/06/24 02:16 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#687 [向日葵]
居間には私と珊瑚君2人だけになった。

……というわけで

友姫「珊瑚君!ハイ!」

珊瑚「え?」

私もプレゼントを用意していた。
ただ……珊瑚君が気に入るといいけど……。

カサカサと包装紙を剥がし、中から出てきたのは

珊瑚「ピアス……。」

小さな緑色の宝石のピアス。

友姫「ストラップの時に色選択ミスしちゃったから、今度こそって!」

⏰:07/06/24 02:21 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#688 [向日葵]
すると珊瑚君は私の手を持って、ピアスを私の手のひらに落とした。

友姫「―――っ!気に入らなかった?」

心配そうに珊瑚君の顔を見ると、微かに微笑んで首を振った。

珊瑚「違う。友姫に付けて欲しいんだ。」

友姫「え?!出来る……っかな……?!」

珊瑚「パッと外してスッと付けりゃあいいんだよ。」

いやそんな簡単そうに……。

⏰:07/06/24 02:26 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#689 [向日葵]
私が少し手を伸ばすと、珊瑚君はゆっくり目を閉じて、少し穴が空いてる左耳を私の方へ向けた。

私は手が少し震えていた。だって耳に穴が空いてるんだもの!

なんだか怖くて……。

そんな私をまた見抜いたのか、珊瑚君は

珊瑚「大丈夫。」

と穏やかな声でまた告げた。

そのおかげで変な力が抜けた。
少しずつ、珊瑚君の耳に触れる。

今珊瑚君が付けてるのは、黒いピアスだ。

⏰:07/06/24 02:33 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#690 [向日葵]
その黒いピアスだって、すごく似合ってた。
でも、これも……似合って欲しい。

私はピアスを外して、プレゼントしたピアスをまだ若干震える手で付けた。

付けたのに気付き、珊瑚君がゆっくりと目を開く。

友姫「わぁ……。」

自分があげたからとかそんなの関係なく、それは似合っていた。

友姫「よかったぁ!すごく似合ってる!」

珊瑚君はクスッと笑うと丁度珊瑚君で隠れて見えなかった位置からリボンで結ばれた細長い箱を取り出した。

⏰:07/06/24 02:37 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#691 [向日葵]
珊瑚「はい。」

友姫「え……?何?」

珊瑚「誕生日プレゼントだけど?」

友姫「えぇ?!だって、私の誕生日は明後日だよ!」

意外に誕生日が近かった私達。

珊瑚「その日は俺バイトで、12時丁度にはおめでとうって言えないから。俺の誕生日ん時に一緒にと思って。」

友姫「わ、私だって12時丁度に言ってないよ。」

珊瑚「今日は俺の日。口答えは無し。ま、もうすぐで終るけどな。」

⏰:07/06/24 02:42 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#692 [向日葵]
驚き半分嬉しさ半分でリボンをとき、箱を開けると……

友姫「ネックレスだ……。」

片翼の飾りが付いたネックレスがその中には入っていた。

珊瑚君はそれを取ると、前から私の首に付けてくれた。
長さはピッタリ。

珊瑚「今日、あのデパートで買ったんだ。」

友姫「そっかぁー。雑誌じゃなかったんだねー。」

珊瑚「雑誌?」

友姫「こっちの話なんで気なさらず!」

⏰:07/06/24 02:46 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#693 [向日葵]
私は片翼の飾りを指先で持ってその形を確かめる。

友姫「私、指輪前に貰ったのに……。」

珊瑚「あんなオモチャよりもっといいの買ってやるよ。いずれその日が来たら。」

…………。
それってまさかそーゆー意味?

今朝の夢が鮮明に蘇っていく。

珊瑚[結婚しよう。]

さりげない形でプロポーズされたらしい。
ダメだ。頑張っても顔を赤くしないことなんて出来ない。

⏰:07/06/24 02:52 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#694 [向日葵]
珊瑚「何赤くなってんの?」

指の背で私の頬を撫でながら珊瑚君はまたもや意地悪な顔をして笑う。

友姫「気の……せいです。」

最後になるにつれボリュームダウンしていった。

友姫「なんか…、最近珊瑚君意地悪……。」

頬を滑る指に意識が飛ばされそうになりながら言葉を搾り出す。

珊瑚「化けの皮が剥がれてきただけ。男はいつでもガキだから好きな相手には意地悪したくなるもんなんだよ。」

⏰:07/06/24 02:56 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#695 [向日葵]
きっともうすぐ顔から湯気が出る。

そんなセリフ……。

友姫「ズルイ……。そんなキザなセリフで喜ばして。」

珊瑚「喜ぶならもっと言ってやるよ。友姫限定で。」

きっとこの人は天然のキザなんだ。
そう思いながら赤い顔がこれ以上無理ってほど赤くなる。

頬を滑っていた指は、私の顎まできてクイッと顔を上へ向かした。

珊瑚「もっと言って欲しい?」

意地悪な顔をしながら甘く囁く珊瑚君に、息の仕方を一瞬忘れる。

⏰:07/06/24 03:01 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#696 [向日葵]
友姫「今日はいい……っですっ。」

すると顎から指を離して珊瑚君はクククと笑った。

珊瑚「動揺しすぎっ!」

そんな事言われたって……。

顔に熱を感じながら少し怒る。

そんな綺麗な顔を目の前にして、そんな甘いセリフ囁かれちゃったら、誰でも私みたいになっちゃうよ。


……私だけで充分だけど……。

友姫「お、お風呂!入ってもう寝よう!!」

⏰:07/06/24 03:07 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#697 [向日葵]
珊瑚「あぁ。そうだな。」

パタパタと居間から出ようとすると

トスッ

入口の手前で壁に珊瑚君が手を置き、私は先に進めなくなった。

友姫「?行かないの?」

珊瑚「行く。これが済んだら。」

そう言って壁に両手をついて私を逃がさない様にすると、唇を重ねてきた。

びっくりして珊瑚君の服の胸元をキュッと掴む。

⏰:07/06/24 03:12 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#698 [向日葵]
優しいキスはわからないくらい長かった。
ホントは10秒20秒なのかもしれない。

でも、珊瑚君が私に触れてるだけで頭は真っ白になるし幸せに包まれる。

やがてゆっくりと唇は離される。
耳の奥では鼓動の大合唱。うるさいくらい大声だ。

珊瑚君はまた優しい笑顔になった。

珊瑚「誕生日最後のわがまま聞いてくれてありがと。」

そしてまたそっとキスしてお風呂場へ向かって行った。

⏰:07/06/24 03:18 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#699 [向日葵]
私はその場に崩れ落ちる。

18歳になった珊瑚君。

17歳の彼に出会った頃よりも、今の方がずっとドキドキしてる気がする。

歳を重ねるごとに珊瑚君はグレードアップしている。私はそれについていけることもなく、きっとずっとドキドキしてるに違いない。

何はともあれ……

珊瑚君。お誕生日おめでとう……。

⏰:07/06/24 03:22 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#700 [向日葵]
**bP4 違和感の正体**



友姫「真貴。起きなさい。」

小さい頃からその綺麗な声も、笑った顔も変わらない。

そんな友姫姉が大好きだった。

それなのに、再会したと思ったら彼氏は出来てるし、頭に血が上って最悪なことしちまうし。

俺こと東雲 真貴は、果てしなく悩んでいた。

⏰:07/06/24 03:29 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#701 [向日葵]
しかし、この頃変なんだ。

友姫姉を見ても、前の様なときめきはなくなった。
じっと見つめても、ただただ「あれ?」と思う。

燈也「そりゃ好きじゃなくなったんじゃねぇの?」

コイツは俺のダチ兼クラスメートのおなじみ燈也。
今は一緒に遊んでる最中。

ゲーセンの格闘技のゲームをやる燈也の隣でそれを見る俺。

真貴「いぃや!俺は認めねぇぞ!!なんでいきなり好きって感情が無くなっちまうんだよ。」

⏰:07/06/24 03:35 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#702 [向日葵]
燈也「あ、くそっ!」

真貴「なぁ聞いてる?」

燈也「くっ!あぁ?聞いてるけど?」

ぜってー嘘だ。

燈也がゲーム終るまで俺は待つことにした。

燈也「……。ぅうしっ!勝った!認めない認めるはお前の勝手だけどよ。もうときめかないなら認めた方がいいんじゃね?」

うっ……
やっぱりそうなのか?

あんなに好きだったなにこんな簡単に?

⏰:07/06/24 03:39 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#703 [向日葵]
少しすると燈也はゲームに負けて、その台を離れると言った。

そして端っこの方でくっちゃべることにした。

真貴「俺どうかしちゃってんのか?」

燈也「そりゃしんねーよ。ただ姉としか見れなくなったとか、気になるやつが出来たとか。」

真貴「気になる……。」

脳裏に長い黒髪の女の子が浮かぶ。

真貴「な、なんでアイツなんだぁぁぁ!!」

燈也「叫ぶなら2メートル離れてくれ。」

真貴「俺変だよっ!!」

⏰:07/06/24 03:45 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#704 [向日葵]
なんっで、桜子の顔が……っ!!

燈也「桜子ちゃんか。最近仲良かったもんなぁ。どういう感情の変化?」

どういう……って……。

わからない。
あの肝だめしからおかしいんだ。

アイツの笑顔を初めて見た気がして、改めてちゃんと見るとカワイイとか思って。そうしたらなんか胃が締まる感じがして……っ。

真貴「ま……末期…っ!」

燈也「頭の調子がな。」

⏰:07/06/24 03:50 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#705 [向日葵]
***************

ここまでにします

感想などありましたらお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/24 03:51 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#706 [あや]
>>1->>200
>>201->>400
>>4001->>600

⏰:07/06/24 09:47 📱:P902i 🆔:☆☆☆


#707 [向日葵]
あやさん

安価ありがとうございます

***************

家に一旦帰った俺は布団にふっ潰した。

わけがわからん。
やっぱり友姫姉の事はもうなんともないのか?!

ガチャ

珊瑚「なんだいたのか。」

真貴「勝手に入ってくんなよ。」

珊瑚「ココ、俺の部屋。」

⏰:07/06/24 10:02 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#708 [向日葵]
そう言うと珊瑚は何かゴソゴソやってまた出ていく。

その時見えた左耳のピアス。きっと友姫姉からもらったんだ。
でもなんでだ?
前みたいなモヤモヤが来ない。

真貴「珊瑚のドアホ――――!!!!」

珊瑚「俺が何した。」

なんでおかしくなったんだよー!!!

コンコン

結女「真貴。入るよ。」

カチャ

コイツは双子の妹、結女。最近彼氏が出来たらしい。

⏰:07/06/24 10:08 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#709 [向日葵]
結女「辞書が見当たらないの。ちょっと貸してね。」

真貴「なぁ結女。」

結女「ん?」

しばらく考えた。
これを言うべきかどうか。
でも結局言うことにした。

真貴「好きな人にときめかなくなって他に気になる奴が出来たらおかしい?」

結女「桜子ちゃんのこと?」

なんで皆わかるんだ。

結女「別に普通じゃない?大体友姫姉ちゃんの場合は珊瑚さんいるんだし。裏切りにはならないでしょ。」

⏰:07/06/24 10:13 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#710 [向日葵]
まぁ……。
そうなんだけど……。

結女「真貴の気持ちはわからなくないよ。あたしも要約前に進みだしたばっかだから偉そうな事は言えないけど、気になるならデートにでも誘っちゃえば?」

真貴「デ、デート?!」

バタン。

言うだけ言って結女は辞書を持って出ていった。

デート?!誘っちゃうのか?!俺がっ!!

と思っていたらいつの間にか携帯を片手に持っていた。
恐ろしい……。自覚症状まで無くなってしまったか!

⏰:07/06/24 10:19 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#711 [向日葵]
仕方ない。ここまで来たなら誘おう。

プルルルル プルルルル

プルルルル プル…カチャ

出た瞬間心臓が跳ねる。
おい俺!何緊張してんだ!

桜子「ハイ。真貴様ですか?」

真貴「あ、あぁ。」

桜子「どうなさいました?」

しまった。行き先を考えていなかった……。

真貴「あ、あ明日、どこか行かねぇか?」

⏰:07/06/24 10:23 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#712 [向日葵]
桜子は電話越しに何か調べてるのか、ペラペラ紙を捲る音がする。

俺はドキドキしていた。
断られるんじゃないかとか、桜子にもう愛想つかれたんじゃないかとか……。

その時点で俺は桜子に対して恋情を持っていたと決定してもいいだろう。でも俺はその時まだ認めていなかった。

桜子「あ、ハイ。お受けします。」

その瞬間目の前が晴れた気がした。
嬉しい気持ちを抑えながら喋る。

真貴「どこに行きたい?」

桜子「えっとー…。植物園は如何ですか?この間オープンした。」

⏰:07/06/24 10:32 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#713 [向日葵]
真貴「わかった。明日10時に迎えに行く。じゃあな。」

桜子「ハイ。さようなら。」

ピッ

うわぁぁぁぁ!!ついに誘っちゃったよ―――!!!!!

でもこれでやっと自分の気持ちを整理出来る。

浮かれていて明日が早く来ないかワクワクしていただなんて自分で気づいてなかった。

⏰:07/06/24 10:35 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#714 [向日葵]
<翌日>

がっつし寝て早起きして、いつもみたいにランニングした後風呂に入り、汗臭さを洗い流す。

そして服の候補を並べる。
…………って俺は女か!!

適当でいいんだよ適当で!!!!

と言いながら選んだ服は自分の中でお気に入りの服装だった。

もちろん無自覚。

いざゆかん!
ガチャ!

俺は桜子の家へと向かった。

⏰:07/06/24 10:40 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#715 [向日葵]
歩きながら忘れ物ないかチェック。
必要な物がいざ無いとカッコ悪い。

今んトコは財布もあるし、携帯もある。
いいだろう。

桜子の家周辺に近づいた。

『確かこのへ……。』

俺は思わず立ち止まった。数メートル先に桜子がいる。だが、その姿が綺麗で儚げだった。

ロングスカートにポロシャツ。サンダルを履いて頭は横の部分だけ後ろにくくってる。

⏰:07/06/24 10:45 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#716 [向日葵]
誰だってそーゆー格好はする。
でも、そよ風が吹いて長い髪をよける仕草とか、なんだかずっと見ていたくなった。

桜子「あ、真貴様!」

真貴「へ?あ、よう!」

何見とれてんだ俺!!
近くで見れば尚綺麗に見えた。

桜子「では参りましょうか。」

ニコッと笑う桜子に俺は首を振るのがやっとだった。

・・・・・・・・・・・・・

オープンしたとはいえ、平日の事もあってか人は少なかった。

緑が茂る中に入って行くと、ネームプレートに植物の名前が覚えきれないほど書かれていた。

⏰:07/06/24 10:51 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#717 [向日葵]
桜子「真貴様見てくださいな。綺麗なお花…。」


微笑んでいる桜子につられて俺も笑う。
不思議なくらい気持ちは穏やかだ。

真貴「アホ。これはパンジーっての。そんなのもしんねーの?」

桜子「私物覚えが悪いんで…。でももう覚えましたわ。」

花に向き直り、また微笑む桜子。
しばらく俺も一緒に見つめていた。

花と……桜子を。

⏰:07/06/24 11:00 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#718 [向日葵]
そして色々回って行った。
桜子が一番驚いていたのは食虫植物。

桜子「虫さんを食べてしまわれるのは鳥さんや虫さんだけじゃなかったんですね……。」

真剣に言うもんだから笑いを堪えるのに必死だった。
でも真剣に見つめていた桜子がそれに手を突っ込もうとした時には流石に慌てて止めた。

それでも桜子は楽しそうに笑う。
それが何か嬉しかった。

⏰:07/06/24 11:07 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#719 [向日葵]
桜子「そろそろお昼にしませんか?私お弁当作ってきたんです。」

一瞬、食虫植物に手突っ込もうとする奴が弁当なんか作って大丈夫かと疑ったが、空いた腹には勝てなくて喜んで食べることにした。
園内にあるテラスで食べることにした。

弁当の中身は普通だった。綺麗に整頓されているし。どこかでホッとした。

桜子「お口に合わなかったらゴメンナサイ。」

真貴「ありがとな。ま、食おうぜ。」

桜子「ハイ。いただきます。」

⏰:07/06/24 11:20 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#720 [向日葵]
その時ちゃんと手を合わせる彼女手を見たら発見してしまった。

指にある数個の傷。
まさかコレを作る時に?

いやまさか……。でもまだ新しい感じがした。
絆創膏貼ってないのは、俺への気遣いだろう。

それが見つかったら…ダメじゃん。

箸で玉子焼きを掴んで口へ運ぶ。

目を見張った。

真貴「美味い……。」

桜子「フフッ。良かったです。」

⏰:07/06/24 11:24 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#721 [向日葵]
**************

キリます

感想あればお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/24 11:25 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#722 [向日葵]
今日は更新控えます
次は明日の夕方になると思います

⏰:07/06/24 21:49 📱:SO903i 🆔:rIB18QrM


#723 [向日葵]
真貴「何時間かかったんだ?」

ご飯を一口食べた桜子は口で手を塞ぎながら聞き返した。

桜子「はい?」

俺は弁当を指差しながらもう一度同じ質問をする。

真貴「弁当。作るのに何時間かかったんだ?」

桜子はそれを聞くと照れながら答えた。

桜子「母に……手伝って貰ったんですけど…2時間かかってしまいました。でも!母が味見をしてくれたんで味は多分大丈夫だと思いますわ。」

⏰:07/06/25 19:05 📱:SO903i 🆔:wYEULQuQ


#724 [向日葵]
傷だらけの手を合わせながら嬉しそうに話す桜子。

俺はおかずの唐揚げを箸に差しながら呟いた。

真貴「ありがとう……。」

しばらく何も返事がなかった。
どうかしたのかと視線を弁当から桜子へ向けると、真っ赤になって微笑みながら弁当を食べていた。

それを見た俺は、不規則に動く心臓と戦いながら弁当を食べていた。

そこからはずっと無言。
だけどなんだか暑い気がしてなからなかった。

⏰:07/06/25 19:08 📱:SO903i 🆔:wYEULQuQ


#725 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・

食べ終った後、見ていないトコを回ったり、お土産屋を見て回ったりした。

さっきの余韻が残っているのか、少しギクシャクしながらでも話した。

桜子「これ、パンジーですわね。」

真貴「ホントに覚えたんだな。」

桜子「ハイ。私これが大好きになりましたの。」

真貴「?何で?」

聞いても桜子はフフッと笑うだけだった。

桜子「お花を渡されながら好きな人から告白されてみたいですわ。」

⏰:07/06/25 19:12 📱:SO903i 🆔:wYEULQuQ


#726 [向日葵]
真貴「考えが古いよ。」

桜子「それでも……憧れです。」

真貴「……さ」

「真貴?」

後ろから声をかけられた。見れば同じクラスの奴だった。しかも彼女連れ。

「お前、なんでその子と一緒なんだ?」

クラスの奴は桜子を指差しながら不思議な顔をする。
余計なお世話だ。

真貴「一緒に出かけてるだけだ。」

⏰:07/06/25 19:23 📱:SO903i 🆔:wYEULQuQ


#727 [向日葵]
さっさとこの場を去ろう。じゃなきゃ何か嫌な予感がしてならない。

そして……俺の予感は当たってしまった。

クラスの奴はピンと来たと言わんばかりに目を輝かした。

「真貴のこと諦めてくれる様にデートで機嫌とってたのかぁ!」

真貴「―――っ!!はぁ?!」

「そうだよなぁー。だってこんだけくっついて来られたら迷惑じゃん?アンタさぁ、好きすぎるのも重荷になるんだから止めといた方がいいよ?」

桜子はその言葉に一切顔色を変えない。むしろ薄く微笑む。

⏰:07/06/26 01:07 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#728 [向日葵]
桜子「真貴様。私、お土産屋さんのお花コーナーにいます。」

真貴「ちょ、桜子っ……。」

桜子は数歩行った所で止まった。

桜子「真貴様。」

桜子は前を向いたまま話す。

桜子「真貴様の……重荷になっているのは……知ってますから……。」

穏やかなその声には、深い悲しみが隠れていた。
止める事も出来ないまま、桜子は行ってしまった。

⏰:07/06/26 01:12 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#729 [向日葵]
「よかったなぁ真貴!ってか真貴もあれぐらい言わなきゃダメだってぇ!」

ポンッと肩に手を置いたクラスの奴を、これ以上ないほど憎しみをこめて睨み、目にも止まらぬ早さでそいつの左頬を殴った。

バッキィィィ……!

ズサッ!

そいつは反動で倒れてしまった。

「……つっ!何すんだよ!!」

俺はそいつを見下ろしながら低音で呟く。

真貴「失せろボケが。」

⏰:07/06/26 01:17 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#730 [向日葵]
俺は急いで桜子を探しに土産屋まで行った。

土産の中をどれだけ探しても桜子は見当たらない。

『あーもうくそっ!!』

膝に両手をつき、肩を落とす。

そこでパンジーを見つけた。脳裏に顔を赤くして笑う桜子が浮かぶ……。

…………。

俺はある決心をした。

⏰:07/06/26 01:21 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#731 [向日葵]
桜子はまた回った所を歩いていた。

真貴自信の言葉ではないのに、さっき言われた事に酷く傷付いていた。

何故ならわかりきっていたことだったから……。

でも最近は追い掛けずともちゃんと話をしてくれて、更には出掛けようなんて言われたからどこかで期待していた。

それともそれもご機嫌とりの為……?

涙が目に滲む。
それを素早く拭いて一歩また一歩と園内を歩いて行った。

⏰:07/06/26 09:47 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#732 [向日葵]
ピリリリリ

携帯が鳴る。
他でもない。自分の携帯が。

着信は真貴からだった。

桜子「ハイ……。」

明るくしようてつとめたが、やっぱりどこかで声が落ち込んでしまった。

真貴{今どこにいる!言いたい事がある。昼飯食ったトコまで来い!}

あぁ……ついにお別れだ……。

聞きたくない。

桜子「…行けません。行きたく…ありません。」

真貴{来んのが嫌なら行ってやる。今ドコだ!}

⏰:07/06/26 09:52 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#733 [向日葵]
桜子「来ないでくだ」

スッ

携帯を後ろから取られた。
手からすり抜けた携帯を追って、後ろを振り向くと、そこには真貴がいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

やっと見つけた桜子はやっぱり暗い顔をしていた。

真貴「さっきの……ことだけど。」

桜子「いいんです。分かってます。でも……聞きたくありません!」

耳を塞ぎ目を瞑る桜子。

俺はハァッと息を吐いて、あるものを桜子の目の前に差し出した。

⏰:07/06/26 09:55 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#734 [向日葵]
それになんとなく気付いた桜子はギュッとしていた目を緩め、怖がる様にして目を開けた。

桜子「……っ。パンジー……。」

目の前に差し出したのは桜子が好きだと言ったパンジー。
土産屋のお花コーナーで買った植木ばち付きだ。

桜子はそっと手を出すと植木ばちを受け取った。

桜子「どうしてですか……?」

真貴「お前が言ったんだろ?憧れだって……。」

桜子「?」

⏰:07/06/26 09:59 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#735 [向日葵]
俺は桜子を見つめた。

桜子は一瞬ピクッとしたが、パンジーを抱き締めて俺の言葉を待つ。

真貴「……お前が好きだ。」

桜子は目を見開いていた。その目に涙が滲む。

真貴「俺を想い続けてくれてありがとう。諦めてくれなくて……ありがとう。」

桜子は最後を言い終わらない内に涙を流し、パンジーに滴を落としていた。

⏰:07/06/26 10:03 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#736 [向日葵]
桜子「私…っも、真貴様が好きです……っ。」

真貴「わかってる。」

そう言って、パンジーを抱き締めている桜子ごと俺は抱き締めた。

耳元で桜子の泣き声が聞こえる。

パンジーに影響が無い程度に俺は強く桜子を抱き締めた。

⏰:07/06/26 10:05 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#737 [向日葵]
そして囁く。

真貴「約束。やっと守れた……。」

桜子はかすれた声で「ハイ」と言った。

その声が、また愛しくて、また少し抱き締める力を強める。

真貴「色んなトコ、これから行こう。一緒に。」

桜子はこくこく頷く。

俺達は、長い間抱き締め合っていた。
外は少し暗くなり初めていた。

⏰:07/06/26 10:09 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#738 [向日葵]
幼い頃、約束をしました。
誰かを遊びに誘う様な簡単な約束。

しかしそれは長いこと彼女を束縛し、苦しめていました。
その約束を信じていたからです。

でもやがてそれは願いとなり、1つの希望の光が差し込んだ時、叶いました。

真貴[なんでこの花が好きなんだ?]

真貴様、それは、真貴様が私に教えてくれたからですよ……。

でもあの時は、まだ照れ臭くて何も言えなかったんです。

⏰:07/06/26 10:13 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#739 [向日葵]
**bP5 転落**




最近頻繁に夢を見る。

しかもあまりよくない夢。そして同じ夢を。

大好きな笑顔を見せてくれる珊瑚君。
でも何故かその笑顔を向けてくれるのが誰だか分からない夢の中の私。

それがもどかしくて、いつも目覚めると涙が流れている。

友姫「……なんか、気持ち悪いなぁ……。」

しかも決まって起きるのは夜中。それからはしばらく寝る事が出来ない。

⏰:07/06/26 10:18 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#740 [向日葵]
*****************

キリます

よければ感想などください

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⏰:07/06/26 10:20 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#741 [向日葵]
1階に降りて居間に行く。
今日は特別いつも以上に眠れなさそう。

居間のソファに座って窓を少しだけ開けて夜風に当たる。

夜の静けさって少し怖いけど落ち着く。
そしてなんか特別わくわくする。

蒸し暑いけど涼しい風が心地よく肌を撫でる。
ソファに体育座りで座った私は夢について考えていた。

⏰:07/06/26 12:39 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#742 [向日葵]
なんであの夢を何度も見るんだろう。

しかもまだ鮮明に覚えている。

普通とっておき良い夢の方がいつまでも覚えている感じがするのに……。

また、目を閉じるのが怖い。目が覚めた時泣いて目覚めるのがなんだか疲れた。

珊瑚君……。
お願い。どこにも行かないで……。

「どうした?」

友姫「え。」

振り向くと、居間の入口で珊瑚君が立っていた。

⏰:07/06/26 12:43 📱:SO903i 🆔:uxBWNBHc


#743 [向日葵]
更新は明日の朝までお休みさせて頂きます

よければ感想板へも来てください感想だけでなく絡んだりしましょう

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⏰:07/06/27 16:48 📱:SO903i 🆔:86v84V4w


#744 [向日葵]
無言で私の隣まで来ると、ソファに座って、一緒に夜風に当たった。

友姫「夢見が…悪くて……。」

窓から入る風で少しヒラヒラ揺れるカーテンを見つめながら私は答えた。

少しだけ、沈黙が流れる。
珊瑚「俺も…この頃同じ夢を見る。」

友姫「いい夢?」

珊瑚「…………。あんまり良くない。」

どんな夢かは聞かなかった。聞くのが少し怖い気がしたから。

⏰:07/06/28 09:34 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#745 [向日葵]
珊瑚君は立ち上がって台所まで歩いて行く。

水道水をコップに入れているらしい。
飲むんだろう。

そしてまた私の隣にやって来て、目の前にある机に水を入れたコップを置いた。

珊瑚「まぁ……所詮夢だけどな。」

私は無言で頷くと、珊瑚君は水を一口飲んだ。
ゴクッと飲み込む音が聞こえる。

珊瑚「また一緒にここで寝るか?」

珊瑚君を見ると、私の方を向いて少し微笑んでいた。

私は胸の中の不安が一気に吹っ飛んで、顔がほころんだ。

⏰:07/06/28 09:39 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#746 [向日葵]
友姫「うん。そうする。」

珊瑚君は立ち上がって私の頭をポンポンと叩いた。
そして自室へ行く。
被る物を持って来てくれるらしい。

私は嬉しくてウキウキしていた。

『…あ、そういえば……。』

ふと時計を見る。

静寂に休むことなくコチコチ動いている。

⏰:07/06/28 09:42 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#747 [向日葵]
現在2時半をまわった所だ。
今日は……私の生まれた日。
そんな事を思っていると、珊瑚君が手にタオルケットを持って戻って来た。

そして隣に座ると、手を広げて私が来るのを促した。迷う事なくその腕の中へ飛び込む。

珊瑚君の足の間に座ってもたれる。
そしてタオルケットで2人を包む。

暑くなんてない。
心地いい温かい体温。
タオルケットの中で珊瑚君は私を優しく抱き締める。

その腕に、安心する。
そして瞼に唇が触れた。

⏰:07/06/28 09:49 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#748 [向日葵]
唇が触れた状態で珊瑚君が口を開いた。

珊瑚「誕生日……おめでとう。」

珊瑚君の吐息が顔にかかる。ふと唇が離れたので目を開けて微笑む。

友姫「ありがと……。」

そして珊瑚君の広い胸に、顔を埋める。

呼吸が聞こえる。
それがなんだかホッとして、私はいつの間にか目を閉じていた。

―――……

朝日が差し込む。

⏰:07/06/28 09:53 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#749 [向日葵]
意識はあるけどやっぱり目が開かない。

そこで要約珊瑚君とお母さんが話しているのに気が付いた。

珊瑚「母さん。携帯代えてもいいか?」

珊瑚母「え?なんで?」

珊瑚「非通知の電話が多くて迷惑なんだ。代えるついでだし、新規にしようと思って。」

珊瑚母「じゃあ今日買ってきたら?手続きならしかた分かるでしょ?」

珊瑚「あぁ。ありがとう。」

⏰:07/06/28 09:57 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#750 [向日葵]
お母さんは「いってきます。」と言って玄関を出ていった。

今からお仕事らしい。

心の中で「いってらっしゃいです。」と思いながら眠気と闘っていた。

眠気になんとか勝って、ソファに沈んでいた体を起こす。

珊瑚「あ、起きた?寝ててもいいぞ。俺ちょっと携帯を買いに行ってくるから。」

私は首を振って珊瑚君の服の裾を掴んだ。

友姫「私も行く。今日は私の誕生日だもん。一緒にいて?」

珊瑚君はにやりと笑うとおでこに軽くキスすると「支度して来い」と行って台所へ洗い物をしに行った。

⏰:07/06/28 10:05 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#751 [向日葵]
階段を駆け上がってすぐに支度をする。

服を着替えた後、珊瑚君から貰ったネックレスをつけてまた下へ降りる。

階段の下では珊瑚君が待ってくれていた。

友姫「お待たせ!行こう!」

・・・・・・・・・・・・・・・

デパートについてから、直ぐに携帯売り場に行こうとしたら、繋いでいた手をクイッと引かれた。

友姫「?行かないの?」

珊瑚「友姫へのお祝いが先だろ?それからでいい。」

私は考えた。
なら、普段やらない事をしてみよう。

⏰:07/06/28 10:10 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#752 [向日葵]
友姫「プリクラ撮ろうよ!」

珊瑚「プリクラ……?」

眉間にシワを寄せてまるで「なんで?」と言うように私を見てくる。

私も秋帆に誘われない限りプリクラなんて撮らない。でもせっかくなんだし、珊瑚君と2人で撮ってみたい!

友姫「今日は私の日!!」

珊瑚君はまだ嫌そうだけど苦笑して「ハイハイ」と言った。

そしてエスカレーターでゲームセンターまで上がって行った。

⏰:07/06/28 10:14 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#753 [向日葵]
一言プリクラって言っても機械が色々。
いざ撮るとなってもどれがいいのかわからなかった。

まごまごしていると前に秋帆達と撮ったやつに似てるのがあって私はそれに入って行った。

珊瑚「俺わかんないから友姫が全部やってね。」

友姫「私も秋帆達任せだから詳しくはないんだよねー…。」

頭を一生懸命動かしながら画面をタッチしていく。
何パターンか撮るのとかあったけど、出来るだけ少ないのにした。

⏰:07/06/28 10:18 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#754 [向日葵]
友姫「出来た!珊瑚君、ここ見て!ハイ笑って!」

珊瑚「面白くないのに笑えるか。」

それは私もそうだけど……。
パシャ

写ったのは薄く微笑む私と無表情の珊瑚君。
それでも珊瑚君はモデルさんみたいに写っていた。

次のパターン。

友姫「どーする?」

珊瑚「普段通りでいいだろ。」

友姫「普段?」

⏰:07/06/28 10:22 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#755 [向日葵]
わからない私をほって、珊瑚君は私を抱き締めた。

友姫「普段じゃないよ!」

珊瑚「こんなの日常茶飯事だろ。」

パシャ

次に撮れたのは意地悪そうに笑う珊瑚君に抱き締められてうろたえる私。

友姫「真面目に撮ろうよ!」

珊瑚「こんなの真面目に撮ってどうする。」

ごもっとも。

珊瑚「これなら文句ないか?」

と言って肩を持って抱き寄せる珊瑚君。

⏰:07/06/28 10:26 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#756 [向日葵]
これならそれなりだ。
私は珊瑚君にもたれて笑う。

パシャ

これがさっきの2枚より1番いい。

仲良さげなカップルに見える。
実は少しこんなのが憧れだったりしていたのだ。

「次がラストショットだよー♪」

陽気に機械が告げる。

友姫「最後どうす」

と珊瑚君の方を向いた瞬間、口を塞がれた。

パシャ

「ありがとうー☆オレンジの落書きコーナーに移動してね♪」

⏰:07/06/28 10:30 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#757 [向日葵]
まだ、私の唇は解放されない。

ようやくゆっくり離れて、珊瑚君がまた意地悪そうに笑った。

珊瑚「オレンジだって。」

荷物を持って私の手を引く。

友姫「ふいっ…打ちは……禁止!」

やっと出た言葉は途切れ途切れだ。
まだ、珊瑚君の一挙一動には慣れない。

違う。慣れることが出来ない。

⏰:07/06/28 10:33 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#758 [向日葵]
珊瑚「不意の方がいいのが撮れる。」

そう言って落書きコーナーの暖簾をペラッと捲る。

落書きするのはいいけど……キスプリをアップで見るのは恥ずかしい……。

恥ずかしさに耐えて落書きを終え、只今プリント中。

友姫「もし次撮る時があったらちゃんと了承を得てね…。」

珊瑚「ふーん……。じゃあもう1枚撮る?」

「珊瑚君って何気にSだよね……」なぁんて言葉は出かかったけど言えなかった。
言ってしまうとまた意地悪な顔をして無言でまた連れて行かれる気がしたから。

あまりドキドキさせないで欲しい……。

⏰:07/06/28 10:39 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#759 [向日葵]
カタン

シールが落ちてきた。

2人なんでサイズが少し大きい。

……とりあえず切ろう。

ハサミがあるトコまで言ってシールを切る。

珊瑚「これどうすればいいの?」

友姫「私達は携帯に貼ったりスケジュール帳に貼ったりするよ。」

2人寄り添うプリクラを携帯の裏に貼った。
満足満足♪

⏰:07/06/28 10:46 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#760 [向日葵]
*****************

キリます

よければ感想ください

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⏰:07/06/28 10:47 📱:SO903i 🆔:PgH5WvZU


#761 [向日葵]
友姫「珊瑚君も貼ろうよ!」

珊瑚「キスしたのをか?」

友姫「ちっ違うよ!私と同じやつ!!」

珊瑚君はクスクス笑いながら同じのを切り取った。

珊瑚「あ、俺携帯代えるから貼っちゃダメだ。」

友姫「じゃあお財布の中に入れてて後で貼ってね。」

珊瑚「ハイハイ。じゃぁ携帯売り場に行こうか。」

・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚君が携帯を代えている間、私は新発売されている携帯のサンプルを見ていた。

なんか私も代えたくなってきたなぁ……。

⏰:07/06/29 12:50 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#762 [向日葵]
でも今珊瑚君の家に居候になっている間はそんな贅沢も言ってられないし。
あともう少ししてからにするしかないかぁ……。

と私は携帯を取り出してさっきのプリクラを見ていた。

『なんか私、幸せそうに笑ってるなぁ…。』

幸せじゃないからそんな事を思ってるんじゃなくて、幸せすぎて笑いすぎてるからバカみたいに写ってるのでそう思った。

ま、いっか。

携帯をカバンにしまおうとした時、手元が狂って携帯を落としてしまった。

カシャーン

携帯は少し離れた所まで飛んで行ってしまった。

⏰:07/06/29 12:54 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#763 [向日葵]
『あ゛―――…傷がつくー…。』

拾いに行こうと一歩踏み出した瞬間。
男性が携帯を拾ってくれた。

「どうぞ。」

友姫「あ、ありがとうございます。……あの?」

携帯を受け取ろうとしたら、男性はその手を引っ込めて私の携帯を見ていた。

どうやらプリクラを見ているらしい。

友姫「あのー!」

すると男性はハッとして私を見た。

「珊瑚……ですか?コレ。」

⏰:07/06/29 12:59 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#764 [向日葵]
『え……』

友姫「珊瑚君を、お知りなんですか?」

男性の年齢は40代中盤くらい。に見えるけどとてもカッコイイ。
でもどこかで……。

珊瑚「友姫。終わった」

友姫「あ、珊瑚君……。!」

振り向いて珊瑚君の顔を見た瞬間、すごく怖かった。
そこまで嫌悪感に見舞われた目をする珊瑚君を初めて見た。

しかも私じゃない。

睨んでいる相手は男性だ。

⏰:07/06/29 13:03 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#765 [向日葵]
珊瑚「友姫。行くぞ。」

私の手を乱暴に掴んで珊瑚君は歩き出した。

友姫「え、あの、さ……。」

手にすごく力が入っている。痛いとは言えなかった。珊瑚君が怖くて……。

ひたすら歩いて着いた場所は、珊瑚君が誕生日の時訪れた公園だった。

木陰まで来て、一旦止まった。

珊瑚君はまだ此方を見ない。

私が他の人と喋ってたから?私何か悪いことした?

お願い。何か喋って珊瑚君。怖いよ……。

⏰:07/06/29 13:07 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#766 [向日葵]
強く握られた手から、嫌悪感が伝わって来て私じゃないのに悲しくて辛い……。

友姫「さ……。」

そこで珊瑚君はようやく我に帰ったのか、バッと私の方を振り向いた。

珊瑚「友姫?!どうした!」

私は涙を流していた。

いつになく怖い珊瑚君を見てしまって、なんだか遠くて涙が流れた。

珊瑚「ゴメン。手、痛かったか?」

私はブンブン首を振り、珊瑚君に抱きついた。

⏰:07/06/29 13:11 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#767 [向日葵]
ギュウッと抱きついて珊瑚君がいつもの珊瑚君に戻ってくれるよう祈った。

でも心配は無用だった。

珊瑚君は優しく包んでくれて、大きい手で背中をさすってくれた。

背中を行き来する度に私は安心していった。

いつもの珊瑚君だ。

珊瑚「友姫。さっきのなんだけど……。」

私は何も言わず珊瑚君の胸でコクコク頷いて次の言葉を待った。

珊瑚「あの男……





父さんなんだ。」

⏰:07/06/29 13:16 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#768 [向日葵]
私は瞑っていた目を見開いて珊瑚君を見た。

珊瑚君の目にはまださっきの嫌悪感が残っていた。
それを取り除いてあげたくて、そっと珊瑚君の顔を両手で包んだ。

珊瑚君は包まれた瞬間目を瞑って私の肩に頭を乗せて私をギュッと抱き寄せた。
私は珊瑚君の気が治まるまでずっとじっとしていた。
周りでは子供達が力一杯走り回っている。

―――――……

壊れてしまいそうな珊瑚君と手を繋ぎながら家まで帰った。

⏰:07/06/29 13:21 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#769 [向日葵]
門前まで来ると、珊瑚君は手をギュッと握って私の進む足を止めた。

友姫「?」

珊瑚「誕生日なのに、こんなことになってゴメン。」

申し訳なさそうに謝る珊瑚君に、私は微笑んで安心させようとした。

友姫「大丈夫。楽しかったよ。プリクラだって……。あ!」

携帯……あの男性、珊瑚君のお父さんが持ったまんまだ。

その時だった。

珊瑚母「帰って!!」

⏰:07/06/29 13:25 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#770 [向日葵]
その声に驚いた私達はすぐに家の方へ目を向けた。

友姫「お母さん?」

珊瑚君は無言でツカツカ歩いてドアを開けた。

バンッ!

珊瑚「母さんっ?」

目の前にいたのは半泣きになったお母さんと、玄関にたっていた

珊瑚君のお父さんだった。

珊瑚母「珊瑚……。」

珊瑚「帰れよ。」

低い声で珊瑚君が唸った。
どこかで見たと思ったら、珊瑚君にそっくりなんだ……。

⏰:07/06/29 13:29 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#771 [向日葵]
無言の攻防戦が続く中、珊瑚君のお父さんが口を開いた。

珊瑚父「お嬢さん。携帯お忘れですよ。」

ニコッて笑って携帯を差し出してくれた珊瑚君のお父さんに対して、珊瑚君はお父さんの手から私の携帯を勢いよく掴むと私に押し付け、ドアを開けた。

珊瑚「アンタの居場所はここじゃないだろ?出口はこっちだ。帰れよ。」

お父さんは困った様に笑い、珊瑚君の近くまで歩いて止まった。

珊瑚父「珊瑚。お父さんと暮らす気はないか。」

⏰:07/06/29 13:33 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#772 [向日葵]
耳を疑った。

珊瑚君も驚いている。

珊瑚父「私は今社長をやってるんだ。しかし跡取りがいなくてね。どうだい?」

珊瑚「てめっ……!」

友姫「珊瑚君ダメ!」

お父さんに殴りかかった珊瑚君を私は体一杯に止めた。

珊瑚君の息が荒い。

珊瑚「お前のせいで…母さんがどれだけ悲しんだと思ってるんだ…っ!」

珊瑚父「それはホントにすまなかったと思っている。だからこそ、その母さんを楽させる為に来ないか?」

⏰:07/06/29 13:40 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#773 [向日葵]
珊瑚母「それこそ私は嫌よ!」

私はこの場にいていいか迷ったけど、私がいなければ絶対珊瑚君はお父さんに飛びかかってしまう。

お父さんはフゥと息を吐くと一歩外へ出た。

珊瑚父「私はイエスと言うまで何度も来る。」

すると珊瑚君はすっと居間に入ったと思ったらすぐに帰ってきた。

手には何か箱みたいなのを持っている。
その正体が分かって止めようとした時には遅かった。

⏰:07/06/29 13:44 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#774 [向日葵]
友姫「珊瑚君だ」

ガスッ!
ズシャァァァァ……

お父さんに当たったのは塩を入れたケース。

玄関の床に雪の様に塩が積もる。

珊瑚「二度と来るな疫病神っ!!」

お父さんを無理矢理突き出すとバタンッ!!と大きな音を立ててドアを閉めた。

珊瑚君はドアノブを握り締めながら息をハァハァと荒く吐いている。

珊瑚母「友姫ちゃん。」

友姫「あ、ハイ。」

お母さんは疲れ果てた様に片手で顔を覆っていた。
声にも覇気がなく、いつものお母さんらしくなかった。

⏰:07/06/29 13:49 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#775 [向日葵]
弱々しく笑顔を見せると、お母さんは「ゴメンネ」と呟いて部屋へ行ってしまった……。

玄関に私と珊瑚君だけが残される。

珊瑚「……俺が」

その声に振り向くと、珊瑚君は未だドアの方を向いてうつ向いていた。

珊瑚「俺が養子に行けば…、アイツはもう来なくなって、母さん達にも迷惑かけなくて済むかな……。」

私は一瞬めまいがした。

友姫「本気で考えてるの……?」

珊瑚君は小さな声で「少し」と答えた。

⏰:07/06/29 13:55 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#776 [向日葵]
脳震盪を起こしたみたいに頭がくらくらする気がした。

友姫「珊瑚君がいなくなったら……その方が、お母さんは悲しむって…言ってたじゃない。」

珊瑚君はゆっくり私に視線を向ける。

友姫「私が止めても、結局は珊瑚君が決める事だし、私はよそ者だから、止めのもどうかと思う……けど」

そこで声が震えた。

珊瑚君が遠くに行ってしまったらもうきっと会えない。

⏰:07/06/29 13:59 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#777 [向日葵]
そう思うと……

顔を見られたくなくて顔を背けた。

珊瑚「友姫……?」

顎から滴が落ちる。

珊瑚君……私は……珊瑚君がいなくなったらどうすればいいの?

友姫「誕生日に……そんなセリフ聞きたくなかったよ……。」

私はそれを行って部屋まで駆け上がった。

珊瑚「友姫!」

珊瑚君の目の前で私は部屋のドアを閉めた。
そしてドアにもたれながらズルズル床に崩れ落ちる。

⏰:07/06/29 14:02 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#778 [向日葵]
珊瑚「友姫ゴメン!開けてくれ!!友姫っ!!」

本気か聞いた時、少しと答えた珊瑚君。
例えあれが少しも考えていないと答えていても不安はきっと消えなかった。

珊瑚君は優しいからお母さんや汰樹君の為に自分が犠牲になる。
それを知ってる。

だから悲しかった。

私は?
もう家族みたいなものなのに私はどうでもいいの……?

背後で珊瑚君がドアをドンドン叩いている。

私は涙が止めどなく溢れていた。

⏰:07/06/29 14:07 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#779 [向日葵]
すると強攻突破で珊瑚君が部屋にドォン!と入って来た。

その反動で腰を思いっきり打つ。

珊瑚君はゆらりと部屋に入ってくると私を見つけて目の前でしゃがんだ。
そして私の肩を掴んで揺らした。

珊瑚「話を聞けよ!確かに少し思った!けど確実に本気なわけじゃない!」

友姫「もういい!!これ以上悲しくなりたくないっ!!」
両耳を塞いで珊瑚君の声が一斎届かないようにした。

⏰:07/06/29 14:12 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#780 [向日葵]
すると珊瑚君は目をすっと細めて私の手を掴むとダンッと床に押し付けた。と同時に押し倒された。

珊瑚「聞くなら離すよ。」

本気で怒ってる。
でも……

友姫「いいから…っ。もう聞きたくないからっ!」

顔を珊瑚君から背けると両手でがっちり顔を掴まれて元に戻された。

珊瑚「いい加減にしてくれ。」

冷たい目でそう言うと珊瑚君が強く唇を押し付けて来た。

⏰:07/06/29 14:16 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#781 [向日葵]
友姫「ハァッ!さっ……やめ……!」

胸を押して止めさせようとしてもビクともしない。

これが男の人の力……。

そう考えてゾッとする間もなく、珊瑚君は私に考える隙を与えないかのように深くキスをする。

珊瑚「聞くなら止める。……さぁどうする?」

Tシャツの裾から少し手を入れながら珊瑚君が問いてきた。

びっくりして体が一瞬ビクッとする。
ダメだ。聞かなきゃ私……っ!

⏰:07/06/29 14:21 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#782 [向日葵]
怖い……っ!

友姫「き……っくから……やめてっ……。」

泣きながら懇願するて、Tシャツから手を抜いて、顔を包んでいた手は優しくなり、冷たい目は温かないつもの目になった。

珊瑚君は涙を拭うように目元、頬に唇を触れて、最後に優しくキスをしてくれた。

そして頭を優しく撫でてくれる。

珊瑚「怖がらせてゴメンナ。」

起こしてくれると、私の体を包んで子供をあやす様にポンポンと背中を叩いてくれた。

⏰:07/06/29 14:26 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#783 [向日葵]
私はまだ涙が流れていたけど珊瑚君の胸元に顔を埋めて心臓の音を聞いていた。

トクン――トクン―――

安らぐ。
大丈夫。そんな気がした。

珊瑚「さっき言った通り。確実な本気じゃないよ。だから心配しなくていい。俺は友姫の側にちゃんといるから……。」

そう言って珊瑚君の頬と私のおでこがくっつく。

それがまた私を安らぎへと誘う(いざなう)。

友姫「ホントに……?」

珊瑚「あぁ。」

⏰:07/06/29 14:30 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#784 [向日葵]
***************

キリます

感想よければください

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⏰:07/06/29 14:32 📱:SO903i 🆔:bg/rI5TA


#785 [ゆき]
この小説大好きー
スペースおかりします
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900

⏰:07/06/30 00:47 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#786 [向日葵]
ゆきさん

友姫と名前同じですね
安価ありがとうございます

⏰:07/06/30 00:57 📱:SO903i 🆔:9MGqM2SY


#787 [向日葵]
更新は夜中にします

⏰:07/06/30 21:06 📱:SO903i 🆔:9MGqM2SY


#788 [向日葵]
友姫「ホントにホント?」

珊瑚「あぁ。」

友姫「嘘ついてない?」

珊瑚「何回同じ事言わせるんだ。」

そう言うと私の鼻をブニッとつねってきた。

友姫「んむっ!」

私の反応に珊瑚君は面白がって破顔した。
その表情を見てやっと大丈夫だと信じることが出来た。

友姫「また明日もデパート行かない?本屋さんみたい。」

珊瑚「分かった。」

⏰:07/07/01 01:12 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#789 [向日葵]
そう言って私は抱きしめあった。

嫌な事全て消し去ってくれる珊瑚君の腕は、まるで魔法のようにすばらしいものだった。

―――――……

あ……

またあの夢……

誰かが必死に叫んでる。

見覚えのある綺麗な顔立ち。脳を溶かすような低い声。

なのに分からない。

アナタハダレ?

⏰:07/07/01 01:15 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#790 [向日葵]
「――き……。友姫。」

ハッと目を覚ますと目の前には珊瑚君がいた。

珊瑚「眉間にシワ寄せてどうした?」

朝だ。

カーテン越しに光が差し込んでる。

友姫「夢……また見て。」

だけど今度はまったく覚えていない。
ただなんとなく嫌な感じがしたのは胸の奥に気持悪さが残っていたからかも。


友姫「あ!今何時っ?」

珊瑚「10時半だけど?」

⏰:07/07/01 01:23 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#791 [向日葵]
友姫「ゴメン!寝すぎだ!!着替える!」

珊瑚「ハイハイ。」

クスクス笑って珊瑚君は部屋から出て行った。

私はドレッサーの前に立って髪をとぐ。

その時なんだか胸がざわついた。
嫌な予感がする。

私に予知能力なんてない。でも今日は何かが起こる。

…………そんな気がした。

・・・・・・・・・・・・・・

本屋さんをうろうろしててもなんだか上の空だった。

⏰:07/07/01 01:28 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#792 [向日葵]
それでも珊瑚君に気づかれないように努めて、本をパラパラしていた。

本屋さんを出て、階段を降りていた時だった。

珊瑚「どうかしたのか?」

友姫「え?」

珊瑚「ぼーっとしてる。」

そうだった……。

この人エスパーだった……。

友姫「胸騒ぎが止まらなくて……。こんなのおかしいよね。」

⏰:07/07/01 01:31 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#793 [向日葵]
踊り場に着いた時、珊瑚君の足が止まった。

珊瑚「友姫の胸騒ぎは…間違いじゃなかったみたいだ。」

その険しい目線の先には………………

珊瑚君のお父さん……。

友姫「あ……。」

珊瑚父「やぁ珊瑚。それにお嬢さんも。」

私は深々と礼をした。
すると珊瑚君が私とお父さんの間に割って入る。

お父さんは距離を縮める為に一歩また一歩と階段を登ってくる。

⏰:07/07/01 01:35 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#794 [向日葵]
珊瑚父「返事は考えてくれたかな…?」

珊瑚「Noだ。」

珊瑚父「うろたえていたから、てっきりYesと言うかと思っていたよ。」

上辺はにっこりしているお父さんだけど……目が笑っていない。

珊瑚父「手段は選ばないよ。そのつもりだ。……ところでなんとかは千尋の谷に落とすと言う言葉はご存知かな?」

珊瑚君も私も何が言いたいか分からず顔をしかめる。

⏰:07/07/01 01:42 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#795 [向日葵]
お父さんはゆっくりと珊瑚君に近づいて来た。

珊瑚父「たまには……温かい人生よりも」

そう言った途端、お父さんの目つきが豹変した。

珊瑚父「痛い思いをした方がいいよ。――――――色んな意味でね…。」

ハッ!!

珊瑚君は気付いたけど遅かった。

なんとお父さんが、珊瑚君を突き飛ばしたのだ。

宙に浮かび、下の床へと落ちて行こうとする珊瑚君の体。

⏰:07/07/01 01:48 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#796 [向日葵]
とっさに手を伸ばして珊瑚君の体を私は包んだ。
私も一緒に地面へ落下していく。

なんだかスローモーションのようだ。
そして激しい衝撃が私の頭を突き抜けたと思うと、もう目が開けられなくなってしまった。

珊瑚「……っ!!友姫?!友姫っ!!!」

珊瑚君の腕が私を包む。

あぁ……好きだなぁ……。

珊瑚君。大丈夫よ。
ちょっと頭が痛いだけ。すぐに目を開けるから。

⏰:07/07/01 01:52 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#797 [向日葵]
そんなに悲しい声をあげないで。

大丈夫。大丈夫だから。

手をあげて、その顔を触りたかった。
でも神経が言うこと聞かなくて、まるで動かし方を忘れてしまったみたいで……。

ゴメンネ。安心させてあげられない。

まだ名前を呼び続ける珊瑚君の声が遠ざかって行く。私の頭は真っ白に包まれて行く。

あぁ……またあの夢を見てしまうの?

⏰:07/07/01 01:55 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#798 [向日葵]
**bP6 無**

あぁ……眠たい。

今日は何曜日だろう。
まだ寝ててもいいかな?

だって母さんが起こしに来ないもの。
携帯のアラームも鳴ってないみたい。

でもなんだか目が覚めちゃった。
目を開けよう。

私はゆっくりと瞼を開ける。
見た事がない真っ白な天井。
ココはどこ?
頭に微かな圧迫感。手を伸ばすと点滴が付けてあって少し揺れてカシャンと音を立てる。

⏰:07/07/01 02:01 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#799 [向日葵]
そして頭に触れた指先にはなんだかザラザラした手触り。
自分はコレを知ってる。

包帯だ。

すると私の手を優しく包む大きな手が出現した。

誰?父さん?

珊瑚「よかった……。目、覚めたんだな……。」

柔らかい笑顔を向ける顔の整った青年。

友姫「……あ」

ガラガラ

秋帆「友姫!!よかったぁぁっ。目覚ましたのね――――!!」

⏰:07/07/01 02:05 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#800 [向日葵]
律「心配したんだかんね!まったく……。」

秋帆と律は私をギュッと抱き締めた。
頭を気遣ってくれてるのか凄く優しく抱き締めた。

そこで私は疑問を口にした。

友姫「ねぇ…2人共。






そこの男の人は……誰?」

私が指指したのは紛れもなくさっき手を握ってくれた青年だ。

⏰:07/07/01 02:08 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#801 [向日葵]
秋帆と律は顔をこわばらせて私を見つめた。
青年は綺麗な目をこれ以上ないほど見開いていた。

秋帆「……え……。」

秋帆のかすれた呟きが、なんとか私の耳へ入って来る。

友姫「どうしたの?2人の知り合い?」

律「何を言ってるのよ……?!寛和は……っ」

友姫「寛和?」

本気で分からない私にようやく気付いたのか、3人共口を閉ざした。

珊瑚「俺……ちょっと……。」

⏰:07/07/01 02:13 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#802 [向日葵]
綺麗な青年は部屋から出ていった。

『なんて素敵な低い声だろー…。』

そんな事をぼんやり考えていた。

秋帆「さっきの男の子は、寛和珊瑚君。友姫の……恋人だよ…?」

それを聞いて私はびっくりした。
まさか?!この男の子に興味ない私が恋人だなんてっ!!!!

友姫「びっくりさせよーったってそうはいかないわよ?」

律「嘘じゃないわよ……。」

⏰:07/07/01 02:16 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#803 [向日葵]
悲しそうな真剣な顔をした2人を交互に見つめる。

『……え?』

私……どうしちゃったの?

・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚「記憶……喪失ですか……。」

珊瑚は医師の元へ行っていた。
4文字の漢字が珊瑚をショックの谷へと落として行く。

医師「頭を強く打ち過ぎたんでしょう。よくあります。」

珊瑚「どうすれば……っ!!!記憶が戻るんでしょうか!!」

⏰:07/07/01 02:20 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#804 [向日葵]
医師「分かりません。何年後か……何十年後か……。何か、本人が印象に残ってる事でもしなければ……。」

『何十年後……。』

珊瑚はズボンを握り締めてうつ向いた。

言葉が……出なかった。

ガラガラガラ

医師のいる部屋から出た珊瑚は会いたくない人物を目にする。

珊瑚父「お嬢さんの……容態は……。」

座っていた長椅子から立ち、1mくらい離れた所で立ち止まった。

⏰:07/07/01 02:24 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#805 [向日葵]
珊瑚「お陰様で……俺を忘れてくれたさ。」

皮肉たっぷりな言葉に冷笑を浮かべ父の隣を通り過ぎた。

珊瑚父「私を!」

少し過ぎた所で珊瑚は立ち止まった。

珊瑚父「私を……警察に突き出すか……?」

珊瑚は前を見据えたまま話した。

珊瑚「そうだな……。それで無期懲役になればいいのに……。でももし、友姫に記憶が残っていたなら友姫はそんな事望まない。」

⏰:07/07/01 02:27 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#806 [向日葵]
それだけ言って、珊瑚はその場を立ち去った。

友姫の病室まで歩いて行くと、外には佳苗、暁、千歳がいた。

珊瑚「暁。」

珊瑚の方を向いた暁は、困惑した顔をしていた。
千歳も同様だ。
佳苗は顔を手のひらで覆っていた。
どうやら泣いてるらしい。

千歳「友姫ちゃん…俺らに“誰”とか言ってきたんだけど……。」

呆然と部屋を指差しながら千歳が呟く。

⏰:07/07/01 02:32 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#807 [向日葵]
珊瑚「あぁ…。知ってる。」

暁「珊瑚……お前…………。もしかして…。」

暁が言わんとしていることは分かっていた。
珊瑚はコクンと頷いた。
それだけで充分だった。

千歳「お前大丈夫かよ……っ!」

肩を掴み、揺らす千歳に、珊瑚はその手を振り払い、まるで苦痛に耐える様な顔をした。

珊瑚「大丈夫なわけ……ないだろ……っ。ふざけんな……。」

もどかしい気持ちが、珊瑚をイラつかせた。

⏰:07/07/01 02:35 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#808 [向日葵]
珊瑚は腕で顔を覆った。

珊瑚「ちょっと……1人にしてくれ……。」

そう言って、珊瑚はどこかへ行ってしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚は誰もいない外へ出ていた。
手すりに手を置いて街並みをぼんやりと見つめた。

友姫[珊瑚君。]

笑う友姫が脳裏に浮かぶ。

友姫[私にも……珊瑚君を守らせて……。]

自分はどれほどその言葉に胸が震えただろう。

⏰:07/07/01 02:40 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#809 [向日葵]
手を……見つめる。

自分が触れる度、顔を赤らめて、だけど嬉しそうに笑う友姫。

細くて壊れそうな彼女を抱き締める度愛しさでいっぱいになった。





なのに。

友姫「この男の人……誰?」

無関心な友姫が、そこにはいた。

珊瑚「―――――っ!!」

⏰:07/07/01 02:42 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#810 [向日葵]
てすりを強く握り締めてしゃがむ珊瑚。

うつ向いた顔の鼻先からは、みるみる滴が落ちてコンクリートの地面へ染み込んでいった。

もう……友姫は戻らないかもしれない。

そう思うと哀しみで押し潰されそうになった。

珊瑚「……っ!……っっ!!!!」

声にならない鳴咽が、青空の下に響いた……。

まるで、そこにいない人の名を必死に呼ぶ様に。

⏰:07/07/01 02:46 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#811 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

秋帆達が帰ってまた病室で私は1人となった。

窓の外を見つめながら考える。

ふわふわのカワイイ女の子。さわやかな男の子。メガネをかけて頭よさそうな男の子。


……そして、綺麗な男の子。

あの目を見開いた顔が残像の様に頭に浮かぶ。

何故そんな顔をするの……?

秋帆[恋人だよ……?]

⏰:07/07/01 02:50 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#812 [向日葵]
友姫「恋人……。」

単語を呟く。
事の焦点がまったく合わない。

私は…何を失っているの?
夏休み?なら何故母さん達は顔を見せてくれないの?
どうして?何故?

いくつもの疑問が頭をよぎる。

その瞬間。

友姫「――ぅあっ!!」

頭に激しい頭痛。
何コレっ!!

友姫「ぃ……痛っ……いっ!!」

⏰:07/07/01 02:54 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#813 [向日葵]
頭を抱えてベッドにうずくまる。

手探りでナースコールを探す。
それよりも頭痛の方が勝っている。

友姫「だっ……れか……っ!」

ガラガラガラ

珊瑚「友姫っ!」

あの男の子が帰ってきてうつ伏せで丸まっている私の背中にそっと手を置いた。

珊瑚「どうした!」

友姫「頭……っ痛……っ!」

⏰:07/07/01 02:57 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#814 [向日葵]
でも……

友姫「あれ……。」

痛くて固く閉ざしていた目をゆるゆると開ける。

友姫「痛く…なくなった……。」

珊瑚「そうか……。」

男の子の声は、ホントに安心しているかの様に聞こえた。
男の子の顔を見ると、なんだか目が赤い気がした。

友姫「目……どうしたんですか?」

男の子はハッとして顔を背けながらなんでもないと言った。

⏰:07/07/01 03:01 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#815 [向日葵]
そして沈黙が少し流れる。

友姫「あの……病院まで運んで頂いて…ありがとうございました。」

男の子はパイプ椅子を引きずってベッド近くまで寄せるとそれに座り「別に」と呟いた。

珊瑚「半分…いや、半分以上は俺のせいだから……。」

友姫「はぁ……。」

珊瑚「あ。友姫の母さん達に連絡してくる。」

友姫「駄目です!!」

私はさっきっまったく正反対の事を喋った。

⏰:07/07/01 03:05 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#816 [向日葵]
友姫「きっと心配かけてしまう……っ。だから……言わないでください……。」

全ては秋帆から聞いた。

母さん達は今仕事で遠くにいるのだと。
私は我儘を言ってこちらに残してもらったらしい。

……なのに。

友姫「お願いです……。」

心配をかける様な事を言ってはいけない。

男の子は立ち上がったがまた座った。
どうやら分かってくれたらしい。

⏰:07/07/01 03:08 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#817 [向日葵]
友姫「ありがとうございます…。……えっと…。」

珊瑚「珊瑚だ。あと敬語もいらない。」

友姫「珊瑚君。ありがとう。」

すると珊瑚君は頭を優しく撫でてきた。
私はやられるがままにされていた。

まるで仔猫にでもなった気分だ。

“恋人”

私はかつて、この人の何が好きだったんだろう。
なんで好きだったんだろう……。

⏰:07/07/01 03:11 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#818 [向日葵]
――――――……
数日後……


退院して、私は珊瑚君の家に帰ることになった。

タクシーに乗って、家を目指すのかと思いきや、珊瑚君が言った先は

珊瑚「あの近くにあるデパートまで。」

友姫「え?!帰るんじゃ……。」

珊瑚「買い物があるんだ。……先に帰るか?」

やっぱり忘れてしまっているとは言え、お世話になっている以上お手伝いしないわけには……。

友姫「いえ!行かせてもらいます!!」

⏰:07/07/01 03:18 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#819 [向日葵]
**************

今日はここまでにします

感想あればお願いします絡みOKですがそれは明日の朝お願いします

眠いんで(´▽`;ゞ)

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/01 03:20 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#820 [向日葵]
更新については感想板を覗いてください

⏰:07/07/01 20:04 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#821 [我輩は匿名である]
>>1-100

⏰:07/07/01 20:51 📱:D902iS 🆔:wdHGZCTk


#822 [我輩は匿名である]
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700
>>700-800
>>800>>900

⏰:07/07/01 20:54 📱:D902iS 🆔:wdHGZCTk


#823 [向日葵]
我輩さん

安価ありがとうございました

⏰:07/07/01 21:27 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#824 [向日葵]
珊瑚「無理して付き合わなくてもいい。」

……それって私にどうしろと…

『なんかこの人よくわかんないなぁ……。』

友姫「い、一応行かせてもらいます…。」

珊瑚「そうか。」

そう言うと珊瑚君はドアのへりに腕をついて頬杖しながら外を眺めた。

私は気まずくなって、私も外を見た。

空はいつも通り青く澄み渡り、入道雲が所々にあって夏の風流だ。

⏰:07/07/02 16:46 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#825 [向日葵]
何も変わらない日常。

なのに一体何が変わってしまったんだろう……。

・・・・・・・・・・・・

ザワザワザワ

デパートについた。

友姫「どこに行くんですか?」

珊瑚「敬語。」

私は口元を「あっ」と隠して、訂正した。

友姫「どこに行くの?」

珊瑚「食料品売り場。友姫の退院祝いだから母さんが何か買って来いって。さぁいこ……」

⏰:07/07/02 16:50 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#826 [向日葵]
珊瑚君は手を伸ばして私の手に触れようとしたが、寸前で止まってスッと直してしまった。

そしてフイッとそっぽを向いてツカツカ歩いて行ってしまった。

『あ……そっか。私達恋人同士だったんだっけ。』

珊瑚君の背中を追いかけながらぼんやり考える。
後ろからさっき伸ばされた手を見つめた。

指が長くて大きく綺麗な手。
自分は記憶が抜け落ちてしまうまでこの手に守られて来たのだろうか……。

気付いたら無意識に珊瑚君の指先に触れていた。

⏰:07/07/02 16:58 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#827 [向日葵]
友姫「……あ。えと……。」

離そうとしても離れなかった。それどころか指先にさらに力が入っていく。

すると……

珊瑚「何してるんだ。」

穏やかな口調で私の指を離した。

離れた瞬間、どうしてか胸の奥がキンッと詰まった。

『何ショック受けてるんだろう私……。』

珊瑚君がカートをカラカラ押す横で私はとぼとぼ歩いた。
すぐ横にいるこの人は今や知らない他人の人。

⏰:07/07/02 17:02 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#828 [向日葵]
見えない大きな溝がいつの間にか出来てしまったんだ。

珊瑚「友姫。何が食べたい?」

ハッと顔をあげて考える。

友姫「え、えと、……。あ、じゃあタラコスパゲティ。」

珊瑚「了解。」

微笑んだ珊瑚君を見てなんだかホッとした。
緊張が少しほぐれる。

タラコスパゲティにいる材料を買ってから私達はデパートを後にした。

⏰:07/07/02 17:05 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#829 [向日葵]
珊瑚「タクシーまた拾うか。」

友姫「ウン。あ、荷物一つ持つ」

カシャン

何かが落ちた。

珊瑚「携帯、落としたぞ。」

友姫「あ、ホントだ……。?」

携帯の裏に何か貼ってある。プリクラ?

そこに写っていたのは幸せそうに笑う私と今私の隣にいる珊瑚君がいた。

私はそれをじっと見つめてから珊瑚君を見つめた。

なんとも言えない複雑な表情を珊瑚君は浮かべていた。

⏰:07/07/02 17:08 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#830 [向日葵]
珊瑚「……やっぱり歩いて帰るか。」

きびすを返してまた先に歩いて行ってしまった珊瑚君。
私は小走りで珊瑚君の隣についた。
記憶上に無い笑顔が貼られた携帯を握り締めて。

――――……

あの日から丁度1週間経った。
私の記憶の欠片はまだバラバラになったままだった。

それでも珊瑚君のお母さんや弟の汰樹君。
それに珊瑚君は優しく接してくれていた。

⏰:07/07/02 17:12 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#831 [向日葵]
それが逆に私の苦になっていった。

自分は何もあげれないのに優しさをくれり皆に申し訳なかった。

時折、病院に1回来たフワフワ少女とさわやかな男の子、優等生っぽい男の子が私を訪ねに来てくれた。

でもフワフワ少女は何かに堪えれなくなったかの様に度々居間を出て、それをさわやかな男の子が追って行った。

・・・・・・・・・・・・

暁「佳苗。泣くなよ……。」

佳苗「分かってるの……。でも……。」

⏰:07/07/02 17:17 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#832 [向日葵]
佳苗は悲しんでいた。

無関心な目を向ける友姫。

でもそれ以上に虚ろになってしまった珊瑚を見るのが辛かったのだ。

暁「これからこんなのが続くんだ……。だから頑張んないと。」

そう言って暁は佳苗を抱き締めた。

・・・・・・・・・・・・・

夜。

私は部屋の暗闇に包まれた天井を見つめていた。

隣では既に寝てしまった結女がスゥスゥ言ってる。

⏰:07/07/02 17:20 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#833 [向日葵]
眠れない。
ううん違う。
眠りたくない。

今眠れば良くない夢を見そうで怖い。

しかし意に反して瞼が閉じて行く。
闘ってみるものの強制的に視界を闇が包んでいった。
――――
―――――……

真っ白な空間。
私は……どうなっているんだろう……。

『あ……誰かいる。』

知ってる。あれは

友姫「珊瑚君…。」

⏰:07/07/02 17:27 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#834 [向日葵]
―ワスレタクナイ―
何を?

―アノ穏ヤカナ低イ声―
何で?

―大好キナノ―
誰が?

―……君―
え?

すると突然。

キィィィィィ・・・・ン

耳鳴りの様な音が脳に響く。

友姫「ぅあぁ……っ!やだ……っ!!」

知ってるこの夢。
前も見た事があるの。

それは…………いつ?

⏰:07/07/02 17:31 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#835 [向日葵]
―――ご君。

泣いてる。

――さ…ご君。
何を言ってるの?

泣いてるのは誰?

――――珊瑚君っ!!

私っ?!

キィィィィィィィ・・ン

音が更にきつくなる。

友姫「あ゛ぁっ!!あぁぁぁっ!!」

耳を塞ぐ様にして頭を抑える。
突き刺す様な痛みに襲われる。

⏰:07/07/02 17:34 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#836 [向日葵]
―――
――――……

友姫「はぁっ!!」

目をバッと開く。
でもまだ視界は闇。

いやでも天井が見える。

友姫「はぁっ!はぁっ!」
無意味に息があがる。
でも止める事が出来ない。痛みの余韻が残ってるのか頭が重い気がする。

起き上がってベッドを出る。

『水でも飲もう……。』

⏰:07/07/02 17:38 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#837 [向日葵]
トン……トン……

なんだかフラフラする。
居間について電気を付ける。
一旦座りたくなってソファに座った。

汗をかいていたので窓を開ける。
夏の虫の音と共にそよ風が入ってくる。

そこでやっと落ち着いた。
『さっきの夢……私は何で見たことあったんだろ。初めて見たハズなのに……。』

カチャカチャカチャ

玄関の鍵を開ける音が聞こえた。

⏰:07/07/02 17:42 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#838 [向日葵]
ガチャ……バタン

トタ…トタ……

珊瑚「友姫。何してんだ?」

友姫「あ、珊瑚君。おかえりなさい。」

珊瑚「あぁ。」

珊瑚君はそのまま部屋に戻ろうとしていたが、それを止めた。
私が。

友姫「あ、あの!」

足を止めた珊瑚君は穏やかでもどこか冷たい目を私に向けた。

珊瑚「何?」

⏰:07/07/02 17:46 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#839 [向日葵]
そんな顔しないで……

また胸の奥が痛くなる。

友姫「あ……あの……。えと……。」

またあの夢を見るのが怖い。だからせめて落ち着くまで一緒にいて欲しい。
そう思った。

でも……

時計をチラッと見ると午前3時。
珊瑚君はバイト帰りだし疲れているのかもしれない。

友姫「なんでもありません……。おやすみなさい…。」

⏰:07/07/02 17:49 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#840 [向日葵]
珊瑚君から視線を外し、窓の方を向いて体育座りしている自分の足を見つめた。

しばらく静寂が続く。

いつの間にか珊瑚君は部屋に戻ったのかもしれない。
そんな事を思っていると

ギシッ

ソファーの揺れに横を向いてみると、珊瑚君がそこにはいた。

珊瑚「なんかあったのか?」

私ではなく、窓を見ながら聞いてくる。

⏰:07/07/02 17:52 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#841 [向日葵]
****************

一旦キリます

感想よければお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/02 17:53 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#842 [¥]
>>1-150
>>151-300
>>301-450
>>451-600
>>601-750
>>751-900

出来てるかな??失礼しました。

⏰:07/07/02 22:01 📱:P903iX 🆔:PZ2FsAAc


#843 [向日葵]
¥さん

安価ありがとうございます

更新は明日の朝になります

⏰:07/07/02 23:03 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#844 [向日葵]
私は珊瑚君を見てからまた自分の足を見つめた。

友姫「怖い夢を見たんです。それも……見たことないのに、見たことある夢を。そしたらまた頭が痛くなって……。」

珊瑚君が黙って聞いてくれてる気配がする。
それを確認して、私はまた続けた。

友姫「また、目を瞑るのが怖いんです。激しい頭痛がしたり、悲しい気分になるのが嫌だから……。」

ピクッ

私の体が一瞬震えた。

それはそれは優しく珊瑚君が頭を撫でている。

⏰:07/07/03 09:45 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#845 [向日葵]
ゆっくり珊瑚君に視線を向けると、珊瑚君はハッとして手をどけた。

珊瑚「ごめん。……俺はもう寝る。お前ももう寝ろ。同じ夢はもう見ないだろうし。」

珊瑚君が立ち上がった瞬間私は手を伸ばして珊瑚君の手を両手で握った。
今度は離されないように。

友姫「もうちょっとココにいて下さいっ!」

珊瑚「やめてくれ……。」

友姫「…え?」

珊瑚君の顔がコチラを向くと、その顔は苦しそうにしていた。

⏰:07/07/03 09:53 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#846 [向日葵]
珊瑚「覚えてないのにそんな事しないでくれ。俺も軽率だった。前の友姫がそこにいる様な気がして同じ様に接したけど……。」

そこで珊瑚君は大きく息を吸った。

珊瑚「お前は……俺が好きでも何でも無いんだろ?」

珊瑚君は泣きそうな顔をした。
私はどう答えていいかわからなかった。

今まではどうしていたの?だって覚えてない。
分からないの。

……でも、そんな顔…しないで……。

⏰:07/07/03 09:57 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#847 [向日葵]
私は珊瑚君を引っ張って強制的に座らせた。

珊瑚「な……っ!」

驚く珊瑚君を余所におずおずと両手を伸ばした。

そして珊瑚君の顔を包む。

珊瑚君は目を見開いて私を見つめる。

そして私は珊瑚君の頭を包みこんだ。

珊瑚「友姫……やめろ……。」

私は辞めない。

珊瑚「頼むから……。」

⏰:07/07/03 10:00 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#848 [向日葵]
その頼みは聞けない。

沢山優しさをくれたのは知ってる。
恩返しをしなきゃいけない。それは分かってる。

でも……珊瑚君今

友姫「泣かないで……。」

珊瑚君の頭が小刻みに震えているのを腕で感じた。

私が覚えていないせいで彼を悲しませている。
だからせめてこの瞬間だけは……昔の私を思い出して…………。


珊瑚「―――っ!」

珊瑚君は腕をきつく回して私を抱き締めた。

⏰:07/07/03 10:04 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#849 [向日葵]
一瞬、息が出来なくなった。

珊瑚君の鳴咽が聞こえる。

そしたら何故か……私も悲しくなった。

気がついたら涙が流れていて私も震えだしていた。

それに気づいた珊瑚君が、私の体を離して涙に濡れた目で私を見つめた。

珊瑚「なんで……お前が泣くんだよ。」

友姫「勝手に……涙が……。」

手で拭っても後から後からポロポロ落ちていく。

⏰:07/07/03 10:08 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#850 [向日葵]
すると珊瑚君が手を伸ばして私の頬に触れた。

でもまた躊躇っていて、手を下げようとしたけどその上から私が手を置いて離れないようにした。

温かい……。

胸に安堵感が広がっていく。

―――トクン……

『トクン?』

聞き慣れない音が聞こえた。

珊瑚「友姫……。」

安らかな気持ちに包まれて瞑っていた目を開けた。

⏰:07/07/03 10:12 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#851 [向日葵]
珊瑚君が見つめている。

その瞬間、私は息が止まりそうになった。

『何……コレ……。』

――トクン―トクン―

またあの音が聞こえてきた。それも速さを増して。

珊瑚君は躊躇いがちに顔を近付けてきて、ゆっくり顔を傾けると唇を優しく私の唇に押し付けてきた。

初めての体験に、私は目を開けたままだった。

好きじゃない人にキスされているのに、何故か嫌ではなかった。
そしてゆっくり目を瞑る。

⏰:07/07/03 10:17 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#852 [向日葵]
―――違うでしょ。

え……

目を瞑ってその声を聞く。

―――好きじゃない訳ないじゃない……。

誰?

―――私は……珊瑚君が好きなのよ!!!!!

私っ?!

――ドクン!!

私は目をまた見開いた。

目の奥でいくつもの光景が流れていく。

⏰:07/07/03 10:21 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#853 [向日葵]
[寛和珊瑚だ。]

[私は……珊瑚君が好きみたい……。]

[トンボ玉って言うの。珊瑚君は青ね!]

[ゴメン俺、独占欲強いから……]

[ホントに…珊瑚君が閉じ込めてくれればいいのに……]

[俺は友姫の傍にいるから……。]

[友姫!!]


走馬灯の中で名前を呼ばれた。
その時だった。

⏰:07/07/03 10:26 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#854 [向日葵]
キィィィィィ……ン

私は珊瑚君から離れて頭を抱えた。

友姫「あぁっ!あぁぁぁぁぁっ!!いっ……たい……っ!!」

珊瑚「友姫?!」

――大丈夫…。次に目が覚めたら……。

キィィィィィィィィィン

友姫「あぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

音が一層増して脳を直撃する。
そしてプツッと聞こえたかと思うと、私は暗闇に襲われて倒れてしまった。

⏰:07/07/03 10:30 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#855 [向日葵]
珊瑚「友姫?オイ!友姫!!」

珊瑚君の必死に呼ぶ声が段々小さくなっていく。
頭で、私の声を最後に、私は事切れてしまった。

――大丈夫。次に目が覚めたら……。





きっと思い出すから……。

⏰:07/07/03 10:33 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#856 [向日葵]
****************

キリます

さてここでお知らせです……。

長きに渡って書いてきました「新☆きらきら」

次をもって……最終回にさせていただきます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/03 10:35 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#857 [向日葵]
幸せが溢れた。

こんな気持ちをくれたのはたった1人だけ。

忘れても尚、気持ちが片隅に残っていたの。

だからもう一度、この手を掴んでください……。




新☆きらきら
**Last ずっと…**

⏰:07/07/04 16:44 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#858 [向日葵]
眩しい……。

自分が光に包まれているのが分かる。

温かくて心地いい。

これは……似ている。

なんだっけ……。

あ…分かった。
珊瑚君の腕の中。

早くあの穏やかな目がみたい。その奥に隠されている優しさを覗きたい。
大好きなあの笑顔を見たい。硬い胸に飛込みたい……。

―――
―――――……

⏰:07/07/04 16:48 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#859 [向日葵]
ゆっくり目を開ける。

最初は焦点が合わなかった。その内段々視界が明瞭になってきてわかりだした。

『……天井…?』

見慣れない天井が見えた。

そうだ私……確かデパートで珊瑚君を助ける為に落ちて……。

あれからどれくらい眠ったんだろう。
体の節々が鈍ってるせいか痛い。

『時計…。』

時計を探すのに首だけを動かした。
と、そこには壁にもたれて、まるで銅像のように椅子に座って寝ている珊瑚君がいた。

⏰:07/07/04 17:00 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#860 [向日葵]
『良かったぁ…。無事だったんだね……。』

綺麗な顔には傷ひとつない。組まれた腕や手にも何ひとつ。

肌触りのよさそうな手そのものだ。

ギシギシ言う手を伸ばして、その手に触れようとした。

……届かない。

友姫「さ……ごく……。」
かすれて囁く様な声しか出ない。
でも充分だったみたい。

珊瑚君が小さくピクッとして目を開けた。

⏰:07/07/04 17:06 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#861 [向日葵]
視線はそのまま私に向けられる。

珊瑚「……っ!!友姫!!」

珊瑚君は寝転んだままの私を力一杯に抱き締めた。

珊瑚「友姫…良かった……友姫……。」

泣き出しそうな声で、珊瑚君は何度も私の名前を呼んだ。と思ったらそろそろと体を離していった。

珊瑚「……ゴメン。つい…。」

友姫「何?どうかしたの……?」

かせれて未だ上手く声を出せないけど、私の言葉に耳を傾けた珊瑚君はなんだか目を輝かせていた。

⏰:07/07/04 17:11 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#862 [向日葵]
珊瑚「お前……。戻ったのか……?」

友姫「?意識の彼方からは戻ってきたけど?」

珊瑚君はそれは心臓が止まってしまう様な素晴らしい笑顔を見せると、また私を力一杯抱き締めた。

友姫「珊瑚君……?」

珊瑚「何でもない。いいんだ……。頼むから、今はこうさせて……。」

耳元でため息混じりにお願いされたら……。
一気に体温が上がっていく。

私の熱に気づいたのか、クスッと耳元で笑った珊瑚君は「ホントにいつもの友姫だ。」と嬉しそうに呟いた。

⏰:07/07/04 17:21 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#863 [向日葵]
コンコン

ノックが鳴った瞬間、私達は離れた。

「失礼します。東雲さーん。体温計りましょうね。」

看護婦さんから体温計を渡されて脇に挟む。

その間、珊瑚君はもとの体勢に戻って私を見つめている。

ピピ ピピ

電子音が鳴った。

脇から外して看護婦さんに渡した。

「ハイ。……ちょっとー……熱があるみたいだけど、お薬飲みますか?」

珊瑚君のせいだ……。

友姫「寝起きだからだと思います。なんで大丈夫です。」

「わかりました。では何かありましたらナースコール鳴らしてくださいね。失礼します。」

ガラガラガラ

⏰:07/07/04 17:32 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#864 [向日葵]
珊瑚君はクスクス笑っていた。

友姫「珊瑚君のせいよ…。私お薬嫌いなんだから。」

珊瑚「そりゃ好きな奴はいないだろ。」

上目づかいでジトッと珊瑚君を睨んだ。

それでも珊瑚君はニコニコ笑っている。

ずるい……。怒るに怒れない。

友姫「私どれくらい寝ていたの?」

質問すると、珊瑚君は笑顔を消して躊躇った表情を浮かべた。

⏰:07/07/04 17:35 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#865 [向日葵]
珊瑚「正式には2日。色んな事を無しにしたら2週間だな。」

友姫「……色々…って言うと……?」

珊瑚「色々だ。」

友姫「だから色々って?」

そこで珊瑚君はため息を吐いて私に近付いた。

珊瑚「また話す。」

友姫「今話してよ。」

珊瑚「我儘言うなら……。」

そこまで言うと珊瑚君の腕が私の頭の両側について、顔と顔との距離を近付けた。

⏰:07/07/04 17:44 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#866 [向日葵]
珊瑚「熱…上げられたいのか……?」

真近くにある綺麗な顔には抵抗なんて出来ない。
目を泳がす事も出来ず私は珊瑚君の吸い込まれる様な目を見つめるしかなかった。

友姫「困る……けどでもっ」

珊瑚「でも?」

珊瑚君の顔が更に近づく。話すと珊瑚君の吐息が顔にかかる。

友姫「私にだって……知っておきたいことくらいあるもの……。」

珊瑚「お前だから嫌なんだ。傷つくかもしれない。」

⏰:07/07/04 17:48 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#867 [向日葵]
友姫「それでも教えて欲しいって言ったら?」

珊瑚「……俺が前に言った事もう忘れたのか?」

友姫「……。」

珊瑚[どんなことでも傷ついて欲しくない。]

思い出したけど……。
心臓が跳ねまくる。

珊瑚「思い出したか出さないのか……?」

友姫「出したけど……。」

珊瑚「どうやら薬を飲みたいらしいな。」

その言葉を聞いた瞬間、身を硬くした。

⏰:07/07/04 17:52 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#868 [向日葵]
そしてギュッと目を瞑った瞬間。

珊瑚君の唇が私に押し付けられた。
驚いたのはもっと乱暴にされると思ったのに、優しくてなんだか丁寧だった。

それでも効果は抜群。
胸の奥がキューッと締め付ける。

珊瑚君の横にあった手は、いつの間にか私の顔を包んでいた。
その体温にすらクラクラする。

ようやく離れた時には息が上がっていた。
珊瑚君の顔に赤みがさしているのが珍しかった。

⏰:07/07/04 17:58 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#869 [向日葵]
***************

キリますね

続きは明日の朝にします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/04 17:59 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#870 [我輩は匿名である]
>>390-500
>>501-800
>>801-1000

⏰:07/07/04 22:19 📱:SH903iTV 🆔:☆☆☆


#871 [向日葵]
我輩さん
安価ありがとうございました

***************

私はその顔にそっと指先を触れた。

珊瑚君は私の手に自分の手を重ねて目を瞑った。

そこで私はあることを思った。

友姫「珊瑚君の…お父さんはどうしたの?」

珊瑚「……たぶんもう姿は見せないと思う。」

珊瑚君は私の掌に唇を押し付けて話す。掌に吐息と珊瑚君の唇の動きがくすぐったかった。

友姫「お話……しては駄目?」

そこで珊瑚君が険しい表情になる。

珊瑚「お前が進んで会いに行く必要はない。」

友姫「私は話したいだけだよ。」

⏰:07/07/05 09:33 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#872 [向日葵]
珊瑚「またお前がこんな目にあったら!」

友姫「約束したじゃない!」

そこで珊瑚君は口を閉ざして私を見つめた。

友姫「私にも…珊瑚君を守らせてって……言ったじゃない。だから私は珊瑚君を助けたの。……今のも同じ。珊瑚君の中で、お父さんの何かが引っかかっているなら……それを取り除いてあげたいの。」

珊瑚君は目を伏せる。
苦渋な顔をして考えているらしい。

私は珊瑚君の言葉を待つ為にその表情をじっと見つめる。最後に「お願い」と付けて念を押してみた。

⏰:07/07/05 09:39 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#873 [向日葵]
珊瑚君は中々声を発しない。

一旦私の側から離れて窓の外を眺める。
私は珊瑚君の服の裾をクイクイッと引っ張って意識をこっちに向ける。

友姫「珊瑚君だって約束してくれたでしょ?私を守ってくれるって。……なら一緒に行って私を守って?」

珊瑚君は私をしばらく見つめた。

沈黙が流れる。
その目は未だ不安と困惑で渦巻いている。

だけどやがて……。

珊瑚「約束したなら……仕方ない。」

⏰:07/07/05 09:44 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#874 [向日葵]
その渋々の許可に、私はホッとして微笑む。

珊瑚君は椅子をベッドに寄せて座り、手を伸ばして私のオデコに触れた。

珊瑚「ただし。ちゃんと回復してからだ。じゃないといくら約束でも会わせない。」

友姫「ウン。わかった。」

そう答えると珊瑚君はようやく納得したのか柔らかく微笑んだ。

珊瑚「もう少し寝てろ。」

友姫「充分寝たんでしょ。」

⏰:07/07/05 09:49 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#875 [向日葵]
真実を聞けない事に対してちょっと反抗してみる。

でも珊瑚君の方が一枚上手だった。

珊瑚「早く回復したくないのか?」

あの意地悪そうな笑顔を浮かべながら聞いてくる。
私はムゥッとして仕方なく眠る準備をした。

私が寝やすい様に珊瑚君は優しく頭を撫でくれた。
それがまた安らぎに変わっていく。
目がトロンとしていく。

友姫「頑張って…元気になるね……。」

珊瑚「そうでないと俺が困る。」

⏰:07/07/05 09:53 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#876 [向日葵]
私がフフッと笑うと、珊瑚君は唇を瞼に触れさせた。

それはまるで魔法みたいで、胸を温かくさしたと思うとすぐに眠気がやってきた。

珊瑚「おやすみ……。」

柔らかく心地いい低い声を最後に、私は眠りに落ちていった。

――――……

2日後。

無事に私は退院を迎えた。退院の日には秋帆達も来てくれた。

秋帆「もー!!アンタって子はぁぁぁっ!!」

佳苗「でもホントに良かったよ。」

⏰:07/07/05 09:58 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#877 [向日葵]
友姫「ホントに心配かけてごめんなさい。」

私はペコリと頭を下げた。

暁「まぁいいじゃない!なぁ珊瑚。今日の夜花火しねぇ?」

珊瑚「いいけど友姫はどうする?」

友姫「やりたいっ。」

千歳「じゃあ今から買いに行くか!」

っとここで私と珊瑚君はストップをかけた。

……そう。今日は……。

友姫「先約があるの。終わったら連絡するから。」

律「そう。わかった。」

⏰:07/07/05 10:02 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#878 [向日葵]
そして皆が行ってしまった後、近くの喫茶店へと向かった。

カランカラン

「珊瑚。」

声がした方を向くと、珊瑚君のお父さんが奥の方の席で座っていた。

私達はそこへ向かって席に着いた。

珊瑚父「この度は……ホントに申し訳ありませんでした。」

友姫「いいえ。もう元気になりましたから…。」

そしてまたしばらく口を閉ざす。こちらからはあまり話さないでおこうと思っている。

⏰:07/07/05 10:06 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#879 [向日葵]
お父さんの考えを聞いてみたいから……。

珊瑚君は喋りたくないとでも言う様に足と腕を組んで下を向いていた。

そしてまたお父さんが口を開く。

珊瑚父「こんな事をして許してもらえないし、勝手だとは思いますが……。……珊瑚を養子に迎えるのを諦めてはいません。貴方は……お嬢さんは、どうお考えになりますか?」

「諦めてはいません」とお父さんが言った時、珊瑚君がお父さんを睨んだけど、テコでも喋りたくないのかまた視線を下に戻した。

⏰:07/07/05 10:10 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#880 [向日葵]
私は考えながら答えを述べる。

友姫「お父さんの仰っている事はよく分かります。けれど……お父さんは会社の為だけに珊瑚君を利用したいだけで…………。そこには、珊瑚君が息子として大事だと言う意図が見えないんです。」

お父さんは落雷を受けた様に顔を歪ませた。
しかし私は続ける。

友姫「先日、初めてお会いした時のお父さんは久しぶりの息子を懐かしんで、ちゃんとお父さんの顔をしていました。それならば……珊瑚君もまた、考えたと思います。」

⏰:07/07/05 10:14 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#881 [向日葵]
珊瑚君の視線が横から向けられているのが分かる。
まるで「俺は絶対にそんな事を考えない。」とでも言う様に。
だから私は急いで付け加えた。

友姫「そんな事を考えていたら、今度は私が泣いて止めると思いますけど……。」

それからは視線が来なくなった。

珊瑚父「それでも……珊瑚達の幸せを思うなら……」

友姫「失礼ですけど。」

私は遮る様に言った。

⏰:07/07/05 10:18 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#882 [向日葵]
友姫「幸せをと願うならば……珊瑚君達を置いて行かれる時、その幸せを思わなかったのですか……?」

お父さんは目を見開いた。

珊瑚父「あれは確かに……私の勝手でした……。」

友姫「それならば尚更、珊瑚君は貴方に渡す事はなりません。幸せは、本人が決めることですから……。」

私は珊瑚君に目を向けた。同時に珊瑚君も私に目を向ける。

友姫「元の関係と言うのは難しいと思います。けど、近い関係なら修復は出来ると思うんです。」

⏰:07/07/05 10:22 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#883 [向日葵]
そこでまたお父さんに目を向ける。

友姫「珊瑚君だって、完全にお父さんを嫌ってはいないと思うんです。……だって、元々は大好きな大好きなお父さんですもの。」

私は言葉を優しくした。
お父さんの目は珊瑚君に向けられる。

友姫「会社関係無しなら……分かり合うのもいいと思われます。お父さんも、それを望んでいるんではないですか?」

珊瑚君は黙ってお父さんを睨む。
後は2人の問題だから、私は黙って2人を見つめた。

⏰:07/07/05 10:26 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#884 [向日葵]
硬く閉ざしていた珊瑚君の口がゆっくりと開かれていった。

珊瑚「帰ってくることは許さない。母さんが嫌がるから。それだけは駄目だ。」

珊瑚父「あぁ……。それはしない。今の家族があるから。」

珊瑚「なら俺と仲良くする必要もないだろ。」

珊瑚父「……。子供は作らない事に決めていた。子供は……お前達だけと思ったから。」

珊瑚「意味が分からん。俺は修復するなんてしない。」

⏰:07/07/05 10:30 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#885 [向日葵]
そしてまた口を閉ざしてしまった。

珊瑚父「……そうだな。虫が良すぎる…。もう、無理なんだな……。」

お父さんはガタッと席を立った。

珊瑚父「会ってくれて、ありがとう。もう絶対姿を見せないから。」

そう言って立ち去ろうとした。

珊瑚君の横を通り過ぎる時、珊瑚君がまた口を開いた。

珊瑚「全くの他人でなら、時々会ってもいい。」

お父さんの足がピタッと止まる。

珊瑚「俺とアンタは家族と言う形ではもうつながっていないんだから。」

⏰:07/07/05 10:34 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#886 [向日葵]
振り向いたお父さんの目が輝いていて、また、出口に顔を向ける。

珊瑚父「あぁ……っ。ありがとう……。」

そしてお父さんは、喫茶店を後にした。

私達はしばらく何も話さなかった。
珊瑚君はいつの間にか私の手を握り締めていた。

きっと、最後の言葉を口にする時に、勇気がいったんだと思う。

珊瑚「憎しみが大半を占めていたけど…。」

珊瑚君が静かに言った。

珊瑚「ホントは嬉しかった部分もあったんだ……。」

⏰:07/07/05 10:38 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#887 [向日葵]
***************

キリます

感想あればお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/05 10:38 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#888 [向日葵]
更新は明日の夕方にします

⏰:07/07/05 22:41 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#889 [向日葵]
更新情報は感想板に書いてるんで見てください

⏰:07/07/06 19:57 📱:SO903i 🆔:Q89zPevE


#890 [向日葵]
友姫「ウン。」

分かるよ。

珊瑚君は、お父さんが大好きだったんだもんね……。

すると珊瑚君は私の目をジッと見つめてから肩に頭を置いてきた。

サラサラの髪の毛が顔に当たる。

珊瑚「側にいてくれて…ありがとう……。」

その頭の上に頭を乗せて、私は何も言わず微笑んだ。

良かった……ホントに……

*************

喫茶店を後にした私達は律の連絡によって海へ行くことにした。
海って言っても電車で3駅先だ。

友姫「日焼け止め持ってないのに……。」

珊瑚「焼けてしまえ。お前は白すぎだ。」

⏰:07/07/07 09:43 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#891 [向日葵]
友姫「私焼けないの。赤くなって終わり。」

だから焼けるよりもタチが悪い。
ヒリヒリして痛いし……。

友姫「それに年重ねるごとにシミになっちゃうんだよ…。そんなのヤダ!」

珊瑚「別に気にしなくてもいいだろ。俺が気にしないんだから。」

友姫「え……。」

それは……プロポーズですか……?

珊瑚「何。」

友姫「いや、あの……さっきのはどーゆー意味かなぁ……って。」

⏰:07/07/07 09:47 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#892 [向日葵]
珊瑚「どーゆーって……何が引っかかってるんだ?」

友姫「もういいです……。」

やっぱり無意識なんだ……。天然王子様流石です。

心の中で拍手を贈り、その話題は打ち切った。

「●●駅〜。●●駅〜。」
駅に着いた。

プシュー

出るともう潮の香りがした。それもそのハズ。
目の前はもう海なのだ。

友姫「わぁー!」

⏰:07/07/07 09:52 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#893 [向日葵]
見渡す限り
海、海、海!

太陽の光で水面がキラキラ輝いている。

友姫「珊瑚君!うーみー!!」

珊瑚「見れば分かるって。暁達探しに行くぞ。」

差し出された手を私は強く握る。

改札を抜けて、しばらく歩くともう砂浜に着いた。

ザクッ

友姫「うわぁ!」

珊瑚「友姫?!」

⏰:07/07/07 09:56 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#894 [向日葵]
コンクリートの硬さとは違う砂の感触に油断していた私は足を取られてしまった。

熱い砂浜にダイブする前に珊瑚君が体をキャッチして、そのままお姫様抱っこをした。

友姫「えっ?!えぇっ?!なんで!」

珊瑚「危なっかしくてその内にまた怪我されたら困るからだ。」

友姫「うぅ…。」

大人しく珊瑚君の腕に抱かれる。
こうされるのは、高2の時に白月君の蹴ったサッカーボールが頭を直撃した時以来だ。

⏰:07/07/07 10:02 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#895 [向日葵]
あれからもう1年が経とうとしている。

珊瑚君とはもっと長い間一緒にいる気がする。

それはそれだけ珊瑚君と一緒にいるせいだと思う。

この人の腕が、優しさが、笑顔が、想いが……
私を麻痺させるかの様に夢中にさせている。

この想いはきっと消えない。

珊瑚君もそうだったら嬉しい。
さっき電車の中での言葉がプロポーズだと言ってくれたら、私は涙が流れていたと思う

⏰:07/07/07 10:07 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#896 [向日葵]
珊瑚「いた。」

自分の世界から我に帰った私は周りを見渡す。

千歳「おーい!コッチコッチー…ってなんで友姫ちゃん運んでんのナイト様。」

珊瑚「安全確保。」

そう言いながら私をゆっくりと降ろしてくれた。

佳苗「それにしても夏休みだって言うのに皆ほとんどいないね。」

暁「ここって結構マイナーなトコだから知ってる人少ないんだわ。しかもここらは田舎だしなぁ。人が元々少ない!」

わぁ過疎化……。
でもその方がいい。海に来てるのに水着じゃなく服を来ていたらズレてる感じがして気が引ける。

⏰:07/07/07 10:15 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#897 [向日葵]
秋帆「ねぇ!足水に浸けようよ!」

暁「足?そんな控え目じゃいけないねぇ。なぁ?千歳。」

千歳「そうだな暁。」

2人はそう言って靴を脱ぐと「アチ、アチ」と言いながら海から離れて行く。

恵都「秋帆。ちょっとどいた方がいい。」

あ、三浦君居たんだ。(←酷い)

すると私の目の前を2つの影が疾風が如く通り過ぎ、その姿を追うと思いっきりジャンブする白月君と千歳君がいた。

⏰:07/07/07 10:21 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#898 [向日葵]
ジャボーン!!

そして海へ落下。

佳苗「暁ちゃん!」

律「直!」

暁・千歳「プハー!……ッハッハッハッハ!!」

まるで何かのCMみたいだ。私はただ唖然とその姿を見ていた。

律「ちょっと!着替えどうする気?!」

千歳「自然乾燥!」

暁「珊瑚と三浦も来いよ!あと女の子も!!」

一同「絶対ヤダ。」

⏰:07/07/07 10:27 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#899 [向日葵]
すると2人はニヤッと笑ってまず三浦君と珊瑚君を濡れた体で捕まえた。

珊瑚「オイこらっ!!」

暁「さーんごぉー。たまにはお前も……弾けなきゃな☆」

ドンッ!

珊瑚「おわっ!!」

友姫「珊瑚君!」

ザパーン!

水浸し珊瑚君の出来上がり……。
濡れた髪をかき上げて白月君を睨みつける。

恵都「ちょ、千歳、マジで止めろって!」

千歳「お前もたまにははしゃいでみろよ!!」

ザボーン!

⏰:07/07/07 10:32 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#900 [向日葵]
恵都「ケホケホケホ!」

秋帆「恵都!大丈夫?!」

暁「心配してるのも今の内だよお嬢さん方……。」

あ、嫌な予感。

濡れた美男子4人がゆらりと立ち上がると

千歳「まぁ……同じ目に合ってもらいましょう!」

女の子「いぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

私達は一目散に砂浜を散らばった。

もちろん私を追ってくるのは珊瑚君。
しかし珊瑚君は走らない。

⏰:07/07/07 10:37 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#901 [向日葵]
珊瑚「歩いても追いつけそうだな。」

友姫「絶対捕まらないもん!」

私は逃げ始めた。
まるでラピュ●のシ●タの気分。

後ろの方では他の3人も大変な事になっていた。

佳苗「暁ちゃんやだぁ!!」

暁「ハイ佳苗捕獲〜♪」
佳苗「キャァァァ!!」

ザボーン

秋帆「け、恵都はそんな事しないよね?」

恵都「うーん。たまにはしちゃうかも。」

⏰:07/07/07 10:40 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#902 [向日葵]
天使の様な微笑みを浮かべると秋帆を恵都は捕まえて肩に担いだ。

秋帆「け・い・とぉぉ!!」

恵都「ゴメンネ?」

ジャボーン

秋帆「うぇー!!じょっばい(しょっぱい)!!」

さて残るは私と律。

律「直!何かしたら分かってんでしょうね!!」

千歳「律ー。男には敵わないってぇ。」

律「私の脚力を舐めないでよね!」

⏰:07/07/07 10:48 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#903 [向日葵]
律は身軽にちょこまかと動き回る。
これには千歳君も少々てこずる。

…が

千歳「仕方ねぇな。律。本気だすよ。」

律「ハァ……え?」

少々息切れしてきた律は後ろを向いた途端

ガバ!

律「ギャァァ!濡れる!!」

千歳「どうせ濡れるでしょ?」

そう言うと子供を抱くように律を確保。

律「アンタのこと着拒してやるからね!!」

千歳「ハイハイ♪」

ドポーン

律「――――っ!!アホー!!!!」

⏰:07/07/07 11:01 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#904 [向日葵]
友姫「律…。」

珊瑚「他人の心配してる場合?」

後ろでは珊瑚君がム●カの如くツカツカ歩いてやって来る。

私はなんとかコンクリートの階段まで辿りついた。

秋帆「友姫頑張ってー!」

暁「珊瑚ー!早く捕まえてやれー!!」

佳苗「逃げ切っちゃえー!!」

私長期戦は向いてないんだってー!!

珊瑚「友姫。」

呼ばれて後ろを振り向くと珊瑚君は止まっていた。

珊瑚「おいで。」

その甘言に思わず足が動きそうになる。
でも駄目だ。きっと罠だ!珊瑚君の作戦だ!

⏰:07/07/07 11:06 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#905 [向日葵]
続きばっかり出ちゃってごめんなさい

****************

友姫「や、……やだ!」

珊瑚「何もしないから…。」

更に甘く囁いて私に一歩近づく。
私はそのせいで動けずにいた。

友姫「やだ!絶対する!」

珊瑚「しない。だからおいで?」

手を軽く広げて私を誘う。

⏰:07/07/07 11:10 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#906 [向日葵]
珊瑚「ほら……。」

私はフラフラとゆっくり珊瑚君に近づいてしまった。

『無理ー!体が勝手に!』

気付けばもう珊瑚君の手の届く所に来てしまっていた。

珊瑚君は優しく微笑んでいる。

まだ濡れた体で私をフワッと包んだ。

珊瑚「ウン。いい子。」

耳元の低い声にゾクッとする。
珊瑚君は頭を撫でて少し力をいれて抱きしめる。

⏰:07/07/07 11:16 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#907 [向日葵]
珊瑚「友姫がいい子なおかげで……」

そこで私は忘れていた。

珊瑚「簡単に捕まえることが出来たよ。」

鬼ごっこの最中だった。

友姫「!」

逃げようとしてももう私はがっちり捕まっていて成すすべがなかった。

友姫「やっぱり嘘じゃなぁぁぁい!!」

珊瑚「友姫は騙されやすいなぁ。」

意地悪な笑顔を浮かべるとまたもやお姫様だっこをされて海まで運ばれる。

友姫「珊瑚君キラーイ!!」

珊瑚「そんな訳ないだろ。好き過ぎるくせに。」

最後は耳元で囁かれた。

⏰:07/07/07 11:20 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#908 [向日葵]
カァァァァァ

友姫「なっ!!」

珊瑚「オーイ戦利品。」

皆はィエーイと拍手。
もはや女の子までもが珊瑚君に味方していた。

珊瑚「じゃあ友姫。行ってらっしゃい。」

ぱっと手を離されて気付けば海の中。

友姫「もぉぉぉっ!!」

怒りで水を派手に珊瑚君にかける。

珊瑚「ぅわ!友姫!」

佳苗「水かけ開始ぃぃ!!」

律「直!!さっきはよくもーっ!」

千歳「ゴ、ゴメンって!!」

律「問答無用!!」

バシャァァ!
バシャァァ!

⏰:07/07/07 11:29 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#909 [向日葵]
しばらく私は水かけあいっこを続けた。

一瞬一瞬の皆の笑顔とかがなんだか温かくて、久しぶりに声が枯れそうなくらい大声で笑った。

今この時が、きっと青春とかって言うんだろうなぁ……。

***************

夕方になって、各々皆は他の遊びをし始めた。

白月君と佳苗ちゃんは日陰でお昼寝。

三浦君と秋帆は砂の山を作っている。

千歳君と律は石を飛ばして跳ねるのを競っている。

⏰:07/07/07 11:33 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#910 [向日葵]
私は出っぱっている岩の様な大きな石を集めた座れるところで体を乾かしていた。

珊瑚君は今はいない。
散歩してくるとか言っていた。

夕焼けが海に沈む。
海の上をいくつも船が通り過ぎて行く。
水面が未だに光っている。

そんなことを思っていると

珊瑚「ただいま。」

珊瑚君が帰ってきた。
私はジトッと見てからまた海の方を見た。

友姫「……おかえり。」

⏰:07/07/07 11:37 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#911 [向日葵]
珊瑚「ハー…。まだ怒ってるのか?悪かったって。」

友姫「あんな手使って……。私が騙されるなんて分かってるじゃない。ズルイよ。」

怒りと言うよりもう拗ねだ。

すると珊瑚君は私を後ろから抱きしめた。

珊瑚「悪かった…。」

耳に唇が触れるか触れないかくらいでまた囁く。

友姫「だから……それがズルイんだってば……。」

珊瑚君はククッと笑って腕に力を加える。

⏰:07/07/07 11:43 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#912 [向日葵]
そのままジッとしていた。2人して海を眺める。

その間も私の鼓動は高鳴っている。
珊瑚君に身を任せて、まだ濡れているその体を押し付けた。

珊瑚「なあ友姫。」

友姫「ん?」

珊瑚「ずっと傍にいてくれるか?」

私はその言葉を聞いて珊瑚君の腕を離し、珊瑚君に向き直った。

友姫「うん。もちろん……。」

そして微笑む。

⏰:07/07/07 11:48 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#913 [向日葵]
珊瑚「そうか……。なら、今言ってもいつ言っても同じだな。」

友姫「え?」

珊瑚君は私の左手を優しく持つと、丁度薬指の根本に唇を押し当てた。

友姫「えっ……。」

やがて唇を離して、私を見つめる。

珊瑚「友姫。」

珊瑚君の真剣な目を見つめる。

珊瑚「僕と結婚してください…。」

⏰:07/07/07 11:54 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#914 [向日葵]
私は目を見開いた。

日が段々落ちていく。

冗談ではない。
正真正銘。プロポーズされたんだ。

頭が真っ白になる中で、珊瑚君の左手を捕えた私はその手を掴む。

そして同じ様に左手薬指の根本に唇をそっと触れた。

その瞬間。涙が流れた。
やっぱり泣いてしまった。
そして珊瑚君の目を見る。

友姫「ハイ……誓います…っ。」

⏰:07/07/07 11:58 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#915 [向日葵]
珊瑚君はホッと笑って私の涙を指先で拭ってくれる。
そしてその手で頬を包んでキスをした。

まるで誓いのキス。

今ここで……私は結婚式をあげたんだ。

珊瑚「泣くな…。」

私は微笑むしか出来なかった。そんな私を珊瑚君は優しく抱き締めてくれる。

神様。

私はこの人と

ずっと
ずっと……


歩き続けていきます……。

⏰:07/07/07 12:01 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#916 [向日葵]
新☆きらきら

―終わり―

⏰:07/07/07 12:02 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#917 [向日葵]
如何でしたか?
新☆きらきら楽しんで頂けたでしょうか。

自分自身こんなに長く書いたのは初めてです

それも皆様の応援があったおかげです

末永く愛して頂いてホントにホントにありがとうございました

感想板

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/07 12:04 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#918 [なつ]
物語別に勝手ですが安価します

*プロローグ*
>>001-007

章*新入生*
>>008-057

章*意識*
>>058-124

章*束縛という名の嫉妬*
>>125-181

章*諦めない*
>>183-235

章*衝撃*
>>238-288
章*贈り物*
>>289-359

章*ひねくれ*
>>361-390

⏰:07/07/08 04:14 📱:F703i 🆔:Kgd/QhaQ


#919 [なつ]
章*幼い約束*
>>392-454

章*記憶*
>>455-497

章*大事にするモノ*>>499-552

章*夏休み*
>>553-601

章*出会い*
>>602-654

章祝*い*
>>655-699

章*違和感の正体*>>700-738

章*転落*
>>739-797

章*無*
>>798-856

Last No.*ずっと…*
>>857-919

⏰:07/07/08 04:29 📱:F703i 🆔:Kgd/QhaQ


#920 [まな]
向日葵サンお疲れサマでちた次回作も楽しみにしてますねン

⏰:07/07/08 04:47 📱:D902iS 🆔:QfCTxrYU


#921 [なつ]
安価出来てなかった

章*大事にするモノ*
>>499-552

章*違和感の正体*
>>700-738

⏰:07/07/08 10:43 📱:F703i 🆔:Kgd/QhaQ


#922 [向日葵]
なっちゃん
安価ありがとう

まなさん
応援ありがとうございました

⏰:07/07/08 10:58 📱:SO903i 🆔:yldj4ZAU


#923 [なな]
カキコ〃です
向日葵さ冫
とッても楽しかったデス
感動しました
珊瑚超素敵です

向日葵さ冫
文才あリすぎデス

続編あったら書いて下さいね
楽しみに待ってます

⏰:07/07/08 11:55 📱:SH903i 🆔:2u1jpbC2


#924 [向日葵]
ななさん

初めまして

読んで頂きありがとうございます
残念ながら続編はもう書きません

でも新作を書いてるんでそちらを読んで頂けたら嬉しいです

⏰:07/07/08 13:16 📱:SO903i 🆔:yldj4ZAU


#925 [ぁこ ]
一気に全部読みました
珊瑚クンが友姫をぁそこまで大切にする気持ちゃ行動にとても共感しました
ぁこも今彼氏がすごぃ大切で毎日会ってぃるんだけどそれだけぢゃ足りなくて彼がぃなぃ世界が信じられなぃくらぃです
だから珊瑚クンと友姫みたぃに幸せになりたぃですッ
最後までお疲れ様でしたぁ

新作読みたぃのでょかったら題名教えてくださぃ

⏰:07/07/08 14:06 📱:D903i 🆔:Q6dZmMt6


#926 [RUI]
>>918
>>919

⏰:07/07/09 09:03 📱:SH902iS 🆔:AwVoLKQc


#927 [RUI]
>>918-919

⏰:07/07/09 09:03 📱:SH902iS 🆔:AwVoLKQc


#928 [向日葵]
あこさん

読んで頂いてありがとうございました

新作は黒蝶・蜜乙女です
是非読んでくださいね

⏰:07/07/09 09:31 📱:SO903i 🆔:F5kPhI5A


#929 [向日葵]
RUIちゃん

安価ありがとう

⏰:07/07/09 09:31 📱:SO903i 🆔:F5kPhI5A


#930 [ふーこ]
お邪魔します
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600

⏰:07/07/22 00:05 📱:D902iS 🆔:4Xo.2ScA


#931 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>200-400
>>400-600
>>600-800
>>800-1000

⏰:07/08/03 15:39 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#932 [我輩は匿名である]
>>918
>>919
>>921

⏰:07/08/03 15:42 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#933 [我輩は匿名である]
>>600-700

⏰:07/08/04 00:51 📱:N903i 🆔:L362awiw


#934 [向日葵]
我輩さん

安価ありがとうございました

⏰:07/08/04 00:53 📱:SO903i 🆔:E9w2M8lM


#935 [姫歌]
>>700-800
>>800-900

⏰:07/08/08 03:22 📱:D902iS 🆔:hSNP/SEg


#936 [小説案内人]
これは上げなければ

⏰:07/10/03 02:28 📱:N703iD 🆔:yuaYr3Bs


#937 [小説案内人]
>>932

第10章
>>499-552

⏰:07/10/03 18:45 📱:N703iD 🆔:yuaYr3Bs


#938 [小説案内人]
>>700-738

⏰:07/10/03 19:20 📱:N703iD 🆔:yuaYr3Bs


#939 [向日葵]
小説案内人さん

上げ、安価ありがとうございます

⏰:07/10/04 14:41 📱:SO903i 🆔:InOsgAz6


#940 [我輩は匿名である]
>>1->>100
>>101->>200
>>201->>300
>>301->>400
>>401->>500
>>501->>600
>>601->>700
>>701->>800
>>801->>900
>>901->>1000

⏰:07/10/18 10:26 📱:P903i 🆔:N4wiRUyU


#941 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:07/10/18 10:29 📱:P903i 🆔:N4wiRUyU


#942 [うーな]
あげ。

⏰:07/12/12 21:58 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#943 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-600

⏰:07/12/18 14:46 📱:N902i 🆔:AXHyRaD.


#944 [我輩は匿名である]
>>601-800
>>801-1000

⏰:07/12/18 14:46 📱:N902i 🆔:AXHyRaD.


#945 [向日葵]
うーなさん
我輩さん

あげ&アンカーありがとうございました

⏰:07/12/18 17:39 📱:SO903i 🆔:1VOUxxEQ


#946 [ちろ]
この話しすき

⏰:08/02/10 08:54 📱:SO903i 🆔:BxrI25YI


#947 [向日葵]
ちろさん
ありがとうございます

⏰:08/02/10 11:41 📱:SO903i 🆔:hME2fPsY


#948 [ミキ]
最高

⏰:08/02/18 20:40 📱:P904i 🆔:pJi6c./w


#949 [向日葵]
ミキさん

ありがとうございます

⏰:08/02/19 02:33 📱:SO903i 🆔:vLy5TAA2


#950 [aYa◆fuUKa.FzSE]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700

⏰:08/03/17 18:12 📱:W53S 🆔:QugbMPwI


#951 [我輩は匿名である]
>>280

⏰:08/08/08 14:26 📱:W51P 🆔:Ntgb9mBc


#952 [あゆみ]
読みました!かなりいいです☆また次の作品、読みたいです

⏰:08/08/23 15:53 📱:F903i 🆔:Tvug1dG6


#953 [モー仔]
感動しました

あげ

⏰:08/11/30 23:22 📱:D904i 🆔:KaacsGFA


#954 [エ]
誰かこの小説ときらきらどっちも完全保存版にしてー!!
良すぎるでしょ

⏰:08/12/19 19:21 📱:W51CA 🆔:Y72fDKhM


#955 [我輩は匿名である]
すごくいいです
感動しましたっ

⏰:08/12/27 22:16 📱:D705i 🆔:E4ATJwyU


#956 []
>>001-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:09/01/18 04:23 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#957 [ひつじ]
またよんじゃった♪
楽しすぎーッッ(゚U゚*)

あげっ

⏰:09/02/24 19:56 📱:706P 🆔:MQhWhuj.


#958 [我輩は匿名である]
>>701-750
>>751-800
>>801-850
>>851-900
>>901-951

⏰:09/04/04 23:39 📱:S001 🆔:aCs6Pj0w


#959 [ひな]
あげます(^ω^)

⏰:09/05/16 11:51 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#960 [りい]
あげます

⏰:09/07/25 17:09 📱:SH904i 🆔:EZVLDD6U


#961 []
あげ

⏰:09/08/09 10:35 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#962 [向日葵]
************

春になりました。
進級して私達も3年生に!


【きらきら〜番外編〜】


友姫「え?!みんな同じクラス!!」

クラス表を指差しながら私は声をあげた。
そのせいで何人か私に視線を向けた。

律「あ、いたいた。ゆーきー!!」

後ろで秋帆と律が立っていた。

友姫「すごいね!!私達だけじゃなく佳苗ちゃんとか白月君とかも一緒!!」

「ついでに俺もな。」

後ろを振り向くと私の大好きな人が。

友姫「珊瑚君!!」

⏰:09/08/09 10:56 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#963 [向日葵]
珊瑚「ここまで揃うと驚く。」

珊瑚君は私の大切な人で、現在はお付き合いをしています。(詳しくは「きらきら」まで!)

ガバッ

千歳「律ー!うぃっすー!!」

律の背後から千歳君登場。そして律にくっつく。

律「あっつ苦しいからやめて!!」

千歳「相変わらずつれないねぇー。で、デートの場所決まった?」

一同「デートォォォ?!」

⏰:09/08/09 10:57 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#964 [向日葵]
[向日葵]
ことを返せば約2日前のことだったらしい。

千歳「付き合うことになったんだし、どっか行こうってなったんだよ。」

白月君と佳苗ちゃんも合流して、私達は千歳君の話に耳を傾けていた。

千歳「そしたら俺が選ぶとこ全部嫌って言うんだよ。」

律「水族館やら遊園地やらんな寒いとこ行けるか!!」

『いや結構定番だと思うけど……。』

⏰:09/08/09 10:58 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#965 [向日葵]
珊瑚「じゃあ石垣はどこがいいんだよ。」

律は珊瑚君の質問を受け、うーんと頭をひねりだした。

律「雑貨屋巡りとか?まぁ買い物でいい。」

佳苗「初デートなら遊園地とか盛り上がるとこ行こうよ!」

みんな佳苗ちゃんの意見に賛成。「うんうん」と首を縦に振った。

律「そーゆーあからさまにデートスポットみたいなトコは嫌いなんだよー……」

⏰:09/08/09 10:59 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#966 [向日葵]
暁「じゃあ皆で行くのは?!」

白月君の唐突な答えに皆目が点。

暁「だってクラスだってせっかく一緒になったんだからさー!!ちょっとした親睦会も兼ねてどうよ!!」

秋帆「じゃあ私の彼氏も誘っていぃ?!?!」

と秋帆と白月君意気投合。佳苗ちゃんも賛成した。

珊瑚「友姫は?どうする?」

友姫「え?別にいいけどー…。」

⏰:09/08/09 11:00 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#967 [向日葵]
視線を千歳君に向けると、千歳君はニカッと笑った。

千歳「俺は別にいいから。」

その声が若干へこんでいたのは気のせいではないだろう。

『ホントは2人でお出かけしたかったんだろうなぁ……。』

・・・・・・・・・・・・

校長「―――なのでー皆さんにはー…」

名前の順に並んでみんな整列…が普通ですが、3年にもなると皆友達と喋るために席移動。(もちろん出席確認が済んでから。)

⏰:09/08/09 11:00 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#968 [向日葵]
なので、私達は固まって出掛ける場所を小声で決めていた。

白月「で、遊園地or水族館どっち?」

律「え?いつの間に私の嫌いな2つになったの?」

千歳「律がどっちも拒否するから逆に?みたいな。」

律「分かんない。逆にの意味が分かんない。」

とりあえず抗議する律を半ば無視して、私達は話を進める。

⏰:09/08/09 11:01 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#969 [向日葵]
佳苗「私遊園地がいいなぁ!!コーヒーカップぐるんぐるん回したい!!」

秋帆「私は水族館がいいなぁ〜。イルカのショーみたいし♪」

ここで二手に別れる。多分白月君は佳苗ちゃんの方に回るだろうし、秋帆の彼氏も然りだろう。
律に至っては両方拒否。
千歳君は律に従うから迷ってる。
私と珊瑚君は皆に合わせようと思ってる。

というわけで、公平にじゃんけんで。

⏰:09/08/09 11:03 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#970 [向日葵]
秋帆・佳苗「じゃーんけーんぽんっ!あーいこーで……」

結果。

秋帆「やったぁー!水族館☆!!」

となりました。

暁「じゃあ明日の土曜日10時に水族館前なぁ!」

一同「はーい!!」

――…

友姫「でも水族館って何年ぶりだろー。小さい頃行ったまんまだぁ。」

⏰:09/08/09 11:04 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#971 [向日葵]
いつものように図書室の秘密の場所でのんびりしている。最近は温かいので窓からの風が心地良かった。

珊瑚「水族館は結構好きだから弟連れてよく行ってたな。」

古い本を見ながら珊瑚君の後ろ姿を座って見ながら私は話を聞いた。
私も近くの本棚に手を伸ばしてパラパラと本を見た。

珊瑚「そういえば、母さんが一度家に来いって言ってたぞ。」

友姫「え?なんで?」

珊瑚「まぁ、俺の一部になったお礼がしたいんじゃないか?」

⏰:09/08/09 11:04 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#972 [向日葵]
友姫「ハハ!変な言い方!」

珊瑚君は本を選び終わったらしく、本を持って私の隣に座った。

珊瑚君は一度命を落としかけて、血が足りなかった時、同じ血液型の私が輸血をしたのです。

友姫「明日楽しみだね!」
珊瑚「……そうだな。」

そう言って、珊瑚君は私の肩を抱きよせた。

珊瑚君にはずっとドキドキしっぱなしだな…。

⏰:09/08/09 11:05 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#973 [向日葵]
次の日

秋帆「おっはよーぅ!!」

?「ども…。」

秋帆の隣には彼氏と思われる男の子。
なんだか穏やかでやさしそうな人だ。

秋帆「三浦 恵都(みうらけいと)君。A組なんだ!」
恵都「よろしく。」

その時フワッと笑った顔が、秋帆が好きになった理由の一つだと分かった。

すごく可愛かった。

⏰:09/08/09 11:06 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#974 [向日葵]
佳苗「とりあえず中に入ろうっか?!」

私達は入場券を買ってから中に入った。

・・・・・・・・・・・・

友姫「うっわー……。」

中に入るとエスカレーターで上がる所が水中トンネルになっていた。

秋帆「手が真っ青に見えるー!」

佳苗「りっちゃん!楽しくない?!」

律「ぇっ……ウンまぁ……。」

⏰:09/08/09 11:07 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#975 [向日葵]
やはり律は乗り気ではない。

千歳「律ー!もーちょっと楽しもうよ!せっかく皆で来てんだから!!」

律「わーかってるから黙ってて!!」

早くも2人の間に暗雲が垂れこむ……

それをハラハラしながら見守る私達……。

とりあえず最初のゾーンに到達。

暁「おーラッコだってよー!カメラカメラ!!」

と、一斉に携帯を取り出す一同。

⏰:09/08/09 11:08 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#976 [向日葵]
みんな、人混みの中必死にラッコの姿を写そうとする皆の後ろで、私と珊瑚君と律は待機。

友姫「珊瑚君ラッコ撮らなくていいの?」

珊瑚「俺がそんな愛らしいもんを必死に撮るガラだと思うか……?」

律「撮ってたら撮ってたらで腹抱えて笑ってるけどね…。」

『あれ?元気になったかな?』

⏰:09/08/09 11:09 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#977 [向日葵]
私はとりあえず元気が無い理由を聞いてみた。

律「だからいかにもカップルが来るトコが嫌なの。」

友姫「ホントにそれだけ?」

そこで、ぐっとなった律は、はぁー…と息を吐いて理由を語りだした。

律「小さい頃から、何かとアトラクションに乗ったら乗るたんびに止まるのよ……。」

聞いていくと、ジェットコースターは回ってる途中で止まる。しかもあの観覧車でさえ一番上に来た時点で止まったらしい。

⏰:09/08/09 11:10 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#978 [向日葵]
律「だからあーゆー系に乗るのは怖いのよ……」

珊瑚「じゃあココは?」

律は水槽の方を見て一瞬見て、また喋りだした。

律「一回、落ちたの……。」

友姫「は?ドコに?」

さっきみたいな水中トンネルで足元が水槽みたいになってる奴があるトコがあるらしい。
当時訪れたそこの床には「ゆっくりと歩いてください。水槽を調整中です」と紙が貼られていたらしい。

⏰:09/08/09 11:11 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#979 [向日葵]
律の父、母、と順番に行き、最後に律が渡った時……ズボッといったらしい……。

律「それ以来、どんなトコでもいつか水槽が割れるかと思うと……」

初めて聞く律の体験にただただ唖然とする私と珊瑚君。

律「だから両方嫌いなのよ。」

とげっそりしながら言う律。
ウンそりゃ嫌いになると思うよ!

⏰:09/08/09 11:12 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#980 [向日葵]
だからさっきエスカレーターで機嫌が悪かったのかもしれない。

友姫「でもさっ!今日はそれを克服するつもりで楽しもうよ!!千歳君も心配してるしさ……」

律はラッコを必死に写してる千歳君を見た。
するとその千歳君がこっちへ来た。

千歳「律律ー!!ラッコ撮れたぞー!カワイイだろー!」

と嬉しそうに写メを見せる千歳君。
律を元気づけたかったらしい。

⏰:09/08/09 11:13 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#981 [向日葵]
すると律はプッと吹き出して笑った。

律「ハハハそうね…カワイイ。」

そんな笑う律を見て、千歳君はホッとしたのか嬉しそうに笑った。
そんな2人を見て、私と珊瑚君も安心した。

・・・・・・・・・・・

とりあえず大きい水槽を見ても律はあんまり怖がらなくなった。
律なりに怖がらないよう努力しているらしい。

カシャ

私も水族館を楽しむ為に魚を撮影。

⏰:09/08/09 11:14 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#982 [向日葵]
珊瑚「何撮ったんだ?」

友姫「ん?クマノミ!映画であったでしょ?」

珊瑚「あぁ。」

すると珊瑚君も携帯を取り出してカシャリと撮った。

友姫「そーゆーガラじゃなかったんじゃないの〜?」

と少し悪びれて言ってみる。珊瑚君はとりあえず撮った写真を保存。

珊瑚「弟にだよ。帰ったら見せてやるんだよ。」

⏰:09/08/09 11:15 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#983 [向日葵]
『あぁなるほど。』

それにしても土曜日のせいもあって人が大勢いる。
迷子になってしまったら会うのが困難だ。

秋帆「ゆーきー!次行くよー!」

少し遠くで叫ぶ秋帆に手を高くあげて答える。
人混みを掻き分けて次の場所まで移動。

珊瑚「はぐれるぞ。」

そう言って珊瑚君は手を繋いだ。

『修学旅行思い出すなぁ……』

⏰:09/08/09 11:16 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#984 [向日葵]
ついこの間のことなのに、とても懐かしい気がした。

律「うぇ゛っ!!」


律のなんとも言えない叫びに気付き、私達はその場所を見た。
次はなっが――――い水槽トンネル。しかも律が嫌いな足元も水槽のタイプだ。

『なっがいなぁ……』

これはさすがに私でも怖くなる。

⏰:09/08/09 11:17 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#985 [向日葵]
すいません、どなたか知りませんが、勝手に書かないで下さい

⏰:09/08/09 11:17 📱:SO906i 🆔:PkvzsB8s


#986 [ひな]
保守!

⏰:10/01/24 15:06 📱:N905i 🆔:ciB9QWT2


#987 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:41 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#988 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:41 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#989 [&◆JJNmA2e1As]
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#990 [&◆JJNmA2e1As]
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#991 [&◆JJNmA2e1As]
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#992 [&◆JJNmA2e1As]
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#993 [&◆JJNmA2e1As]
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#994 [&◆JJNmA2e1As]
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#995 [&◆JJNmA2e1As]
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#997 [&◆JJNmA2e1As]
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#998 [&◆JJNmA2e1As]
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#999 [&◆JJNmA2e1As]
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#1000 [&◆JJNmA2e1As]
〜完〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼

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#1001 [我輩は匿名である]
このスレッドは 1000 を超えました。
もう書けないので新しいスレッドを建ててください。

⏰:22/09/30 18:44 📱: 🆔:Thread}


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