新☆きらきら
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#551 [向日葵]
そして穏やかに微笑み、自室からタオルケットを持って来た。

一旦ソファーの背もたれにそれを置くと座っている友姫をお姫様だっこした。

友姫「ぅえぇっ!珊瑚君?!」

友姫のうろたえを無視してゆっくり座り、友姫を自分の足の間に座らす。

そして置いていたタオルケットを取って2人一緒に巻き付ける。
タオルケットの中では珊瑚が友姫を抱きしている。

友姫も落ち着いたのか珊瑚の胸に頭をもたげる。

⏰:07/06/17 10:19 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#552 [向日葵]
友姫「心臓の音……聞こえる……。」

やすらかな声を出して急に友姫は目をトロンとさせる。
どうやら限界らしい。

珊瑚「おやすみ。」

そう言って友姫の頭にキスをする。
すると友姫は甘えるように体をすりつけ珊瑚に寄り添った。

友姫「おやすみ……。」

⏰:07/06/17 10:23 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#553 [向日葵]
**bP1 夏休み**



いよいよ夏休みに入った。
と言っても3年生なので宿題もなくのんびり……なんてことは無い。

悪魔で私は珊瑚君宅に居候さして貰っている身。
ゆっくり寝ていたりゴロゴロしている場合じゃない。
夏休みと言うことで珊瑚君はコンビニのバイトの時間を長くしたので夜9時から朝方5時まで家にはいなかった。

私はお帰りなさいを言いたくて4時半に起きた。

⏰:07/06/17 10:32 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#554 [向日葵]
まだほんのり薄暗い空も嫌いじゃない。

隣では結女が規則正しく可愛い顔で寝ている。

なので私はとりあえず顔を洗う為にそろーっと部屋を出た。
やはり流石に早起きは慣れないもので、目を潰ればまたすぐにでも寝てしまいそうだった。

「眠気眼。」

どこからともなく声がしたので私は頭を必死に動かせて声がする方へ向いた。

珊瑚「ただいま。」

壁に寄りかかりながら微笑み私を見つめる珊瑚君がいた。

⏰:07/06/17 10:37 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#555 [向日葵]
私は目が点になった。

友姫「へ?」

起きたてのかすれ声ながら声が裏返る。

友姫「今日早くないっ?」
珊瑚「お前が俺の為に起きてるの分かってたから止める為に今日は早目に帰らせてもらった。」

友姫「……そ、んなぁ…。」

珊瑚「大体そんなのしなくていいから。それでなくても友姫は朝弱いんだから。」

友姫「だって、ただいまを言う相手がいる方が嬉しいじゃない!」

珊瑚君はぱちくりと言った感じで私を見つめると、クスッと笑った。

⏰:07/06/17 10:43 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#556 [向日葵]
珊瑚「それは嬉しいけど俺はお前にクマを作らすつもりはないよ。」

そう言って私の目元を指先でなぞる。
そして私の顔を両手で包み、おでこをコツンと当てた。

珊瑚「だから寝ろ。」

黒い優しい目が私の神経を緩ます。目だけで眠りに落ちてしまいそうだ……。

そんな私に珊瑚君は気づいたのか、私を抱き上げると階段をやすやすと降りて行った。
そして居間のソファーに寝かす。

珊瑚君は私の側に座り私をまた見つめた。

⏰:07/06/17 10:52 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#557 [向日葵]
珊瑚「昼間も世話になってるからって色々やってくれてるだろ。たまにはゆっくり寝ろ。」

私の頭を撫でながら穏やかに微笑む。
その心遣いは嬉しいが、私はやっぱりぐーたら寝てるのは如何なもんだろう。

私が眉を寄せると珊瑚君は耳元に口を持って来て

珊瑚「側にいるから…。」

と囁いた。
その甘い低い声に眠気に加えて更に頭が溶けそうになる。

無理だ。……素直に白旗をあげるしかない。

⏰:07/06/17 11:01 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#558 [向日葵]
大人しく目を瞑ると珊瑚君は頭をくっつけて私の手を握る。

珊瑚「おやすみ……。」

それが意識が飛ぶ前の最後に聞いた言葉だった。

―――――……

「だから言ったじゃないもう1つ買ってこよってー!」

『?』

「仕方ない。俺もう1つ買ってくるわ!」

「あ、私も行くよ♪」

意識だけが起きる。
誰かが……いや何人かが騒いでる。

目はまだ眠たくて閉まっている。

⏰:07/06/17 11:07 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#559 [向日葵]
さぁぁ……

風でカーテンが開く音が聞こえる。

『あそっか……私ソファーで寝てたんだっけぇ……。』

そう思いながらゆっくり重い瞼を開ける。

珊瑚「目が覚めたか?」

珊瑚君が体を屈めて私に目を合わす。

友姫「あ……ぉはよぉ……。……今何時?」

珊瑚「10時だ。もうちょっと寝てても……と言いたいが……。」

するとソファーの背もたれから秋帆がピョコンと顔を出した。その横には律。千歳君。

秋帆「友姫!おっはよー!」

律「起こしたかしら?」

⏰:07/06/17 11:19 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#560 [向日葵]
友姫「なんで皆ここに……っ?」

すると珊瑚君はハァァァと深くため息をして頭を抱えた。

珊瑚「ついさっき来たんだ。なんでもかき氷大会をしようと言うくだらない理由で押し掛けてきた。」

千歳「夏休みの良き思い出じゃぁん♪やっぱり俺らは8人で1つ!」

するとどこからともなく恵都君が千歳君の隣に来た。
ちなみに言うけど私が恵都君を名前で呼ぶのは名字を忘れたからだ(笑)

恵都「ゴメンネ東雲さん。急に来たりして……。」

⏰:07/06/17 11:31 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#561 [向日葵]
*************

ちょっと休憩します

よければ感想お願いします

⏰:07/06/17 11:31 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#562 [向日葵]
私は上半身を起こして恵都君に大丈夫と答えた。

珊瑚「お前らも三浦を見習えよ。」

あ、三浦(君)か……。名字。

秋帆「恵都はこの物静かさが売りなの!だから代わりに私達が騒ぐの!」

秋帆なんかそれ違う……。
いつの間にかかけてくれたタオルケットを直す為に珊瑚君の部屋に私は行った。

カチャ

真貴「あ、友姫姉。」

開けると真貴がどこかへ出かける様だった。

⏰:07/06/17 13:12 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#563 [向日葵]
友姫「どこか行くの?」

真貴「え?あぁ……ちょっと……。」

歯切れの悪い返事をした真貴は私の方へ歩み寄って来た。
てっきり通りすぎるのかて思ったのに私の前で足を止めて私をじっと見た。

友姫「……な、何?」

真貴は何かを確かめる様に私の顔を見つめる。
そしてフイッと視線をそらして私の横を黙ったまま通り過ぎた。

友姫「……?」

結女「お姉ちゃん。」

ヌッと結女が後ろから現れて私は文字通り飛び上がった。

⏰:07/06/18 16:42 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#564 [向日葵]
友姫「結女ぇっ!驚かさないでよ!」

結女「最近真貴大人しいの……。おかしくない?」

タオルケットを珊瑚君のベッドに乗せて私はウーンと唸る。

大人しいと言うより何かを色々考えていて上の空って感じだ。

友姫「まぁ…。男の子だし。とりあえず放っておきましょ。それより結女。下でかき氷大会するんだけど来る?」

結女「あぁ…。私今から友達と遊びに行くから……。」

⏰:07/06/18 16:51 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#565 [向日葵]
友姫「そっか。じゃあ気を付けてね。」

私は下へ向かった。

秋帆「珊瑚君。かき氷機どこ?」

秋帆はキッチンにある棚をあさっていた。

珊瑚「さぁ……。そんな頻繁にやらないし……。」

秋帆「あ、発見!ぃよぉし!!」

勢いよくテーブルの上にかき氷機を置く秋帆。
恵都君改め三浦君はそんな秋帆に「傷がつくからそろっと置きな」と注意した。

⏰:07/06/18 16:56 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#566 [向日葵]
まるで親子。

クスッと笑うと珊瑚君が私に気づいた。

珊瑚「置きに行くだけなのに随分時間かかったんだな。」

友姫「結女と話してたの。……そういえばぁ…。佳苗ちゃん達は来ないの?」

珊瑚「コイツらが来たのにんな訳ないだろ。氷買いに行ってんだ。」

あ、さっき確か8人がどうたらこうたら言ってたっけ。

千歳「律はブルーハワイだっけ?」

無視。

⏰:07/06/18 17:01 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#567 [向日葵]
私は瞬きを早く数回した。
どうしたんだろ律。
夏休み入る前から千歳君と話してるトコそういえば見なかったなぁ。

事の真相は秋帆が耳打ちしてくれた。

『あぁ…。なるほど。でも律……。それぐらい許してあげようよ。』

なぁんて一言言ってしまえば言い返しが倍になって返ってくるので、お口にチャック。

律「私はレモンだって何回言ったら分かるの?」

あ、喋った。

でもこれは律なりの仲直りの印らしい。

⏰:07/06/18 17:05 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#568 [向日葵]
うっすらと顔が赤いのがその証。

千歳君は一瞬ぽかんとしたけど律の心情に気づいて嬉しそうにニコォッと笑った。

千歳「律――――!!!!!」

抱きつこうとする千歳君に律が顔面を鷲掴みにして止める。

律「半年の沈黙生活が嫌ならば直ぐ様今の行為を辞めなさい。」

千歳「あぃ……。」

やっぱりこの2人はこうでなくちゃなぁ……とか思い、(生)温かい目でやりとりを見ていると佳苗ちゃん達が帰って来た。

⏰:07/06/18 17:10 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#569 [向日葵]
佳苗「たっだいまぁー!あ!友姫ちゃんおはよう♪」

暁「おっ!んじゃぁ始めるかぁ!!」

白月君は片手に2つずつ氷が入った袋を軽々と持っている。
既にテーブルには5袋あるのに……。

友姫「お腹壊さない……?」

暁「大丈夫!」

わぁ即答……。大丈夫かなぁ……。

そんな心配を余所に袋からガラガラと氷を開けてゴリゴリと作り始めた。

⏰:07/06/18 17:16 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#570 [向日葵]
秋帆「完成!何味にしよっかなぁ!」

シロップは定番のイチゴ、メロン、みぞれに加えてレモン、ブルーハワイがある。

何故こんなに沢山……。

とりあえず皆完成したので器を持って乾杯。
因みに私はみぞれにした。色付きは舌に付く。

ブルーハワイなんて食べてしまったら尚更口内がバケモノになってしまう。

珊瑚「何味?」

友姫「ん?みぞれ♪珊瑚君はー…。……。」

珊瑚君は一番自分が否定したブルーハワイだった。

⏰:07/06/18 17:20 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#571 [向日葵]
でもとても似合うので“口内バケモノ説”は黙っておくことにした。

珊瑚「……?何?」

友姫「へ…?いやぁ、何も。」

珊瑚「ふーん。一口くれ。」

「いいよ。」と言う前に珊瑚君は私の手を取って口に運んでしまった。

珊瑚「ぅっわぁ……。あま……。」

私の頭はそんな場合じゃなかった。

『スプーン…。このまま使うべき……?』

悩んでいると珊瑚君が私の口にグイッとスプーンを入れてきた。

⏰:07/06/18 17:25 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#572 [向日葵]
口の中に爽やかな味が広がる。
どうやら珊瑚君のブルーハワイだ。

……はっ!!!!
そんな呑気に分析してる場合じゃないよ!
これ珊瑚君のスプーン!

まごまごしている私に珊瑚君はにやっと笑ってもう一度ブルーハワイのかき氷を入れてきた。

珊瑚「こっちの方がまだ甘くないだろ?」

だからそんな場合じゃないって!

ぎこちなくコックリ頷いて、自分のスプーンを見つめる。

⏰:07/06/18 17:29 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#573 [向日葵]
『えぇい!!気にしない!』

パクッ!

口の中は冷たいのに顔は熱くなっていく。

珊瑚「やっぱり甘い方が好きか。」

その時の味ははっきり分からない。
間接的なキスは初めてだし……。

暁「なぁ!見て見て!!」

白月君は皆を注目させると舌をベーッと出した。

緑色だった。つまりメロン。

佳苗「私はー?」

⏰:07/06/18 17:33 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#574 [向日葵]
続く佳苗ちゃんは赤っぽいピンク。イチゴ。

『あー…。皆“バケモノ”になっていくー…。』

私の番に回ってきて舌をベッと少しだすが、私は安全圏のみぞれなのでなんともない。

それに皆がっかりしていた。
・・・・・・・・・・・・・

千歳「はー!食った!!」

佳苗「頭がまだキンキンしてるー!」

暁「あー俺すっげぇ眠ぃ…。珊瑚ちょっと寝かしてー。」

⏰:07/06/18 17:37 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#575 [向日葵]
バフッと白月君はソファーに倒れこんですぐ寝息をたてた。

珊瑚「おい暁…。」

佳苗「ゴメンネ珊瑚君。ちょっと寝かしてあげて?」

佳苗ちゃんがかばいに入ると珊瑚君は「1時間」と言って自室にタオルケットを取りに行った。
それなら私のを置いておけばよかった……。

秋帆「じゃぁ、次はお昼寝大会で。」

友姫「……え?」

律「友姫。部屋借りるわよー。」

佳苗「準備で朝早くに起きたから眠くってぇ。」

⏰:07/06/18 17:42 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#576 [向日葵]
ゾロゾロと皆居間から出ていく。

千歳「んじゃぁ、俺達はナイト様の部屋に行くか三浦。」

恵都「うん。ゴメンネ東雲さん。」

友姫「えっ。あの、ちょ……。」

止める間もなく千歳君達も行ってしまった。

上に2人が着いた時、珊瑚君が何を言ってるかわかんなかったけど怒鳴っていた。

私はハァッと一息吐いて、皆が食べた器を1つずつ台所に運んで行った。

⏰:07/06/18 17:46 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#577 [向日葵]
スポンジに洗剤を付けてから丁寧に洗っていく。

お昼なのに静かで、やわらかく入ってくる涼しい風になんだか鼻歌を歌いたくなった。

しかも頭に浮かんだのが何故かエーデルワイス。

抵抗もなく歌いながら、ガラスの器を泡だらけにした。

珊瑚「びっくりした……。」

私はその呟きにびっくりした。
いつの間にか珊瑚君は白月君にタオルケットをかけて、台所から見える位置の椅子に座っていた。

⏰:07/06/18 17:51 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#578 [向日葵]
思わずツルンと器を落としそうになった。

友姫「ア、アハ……すいません音痴で……。」

これでも音楽は自信があったんだけどなぁ……。

がっくししていると珊瑚君は首を振った。

珊瑚「違う。オルゴールが鳴ってるかと思った。」

友姫「……。珊瑚君それはいくらなんでも買い被りすぎだ……よ。」

せっかく風が気持良いのに、効き目がなくなってしまった。
顔が熱い上になんか汗をかいてきた。

⏰:07/06/18 17:56 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#579 [向日葵]
珊瑚「もっと歌えよ。」

友姫「えぇっ?!」

すごく声が裏返った。
珊瑚君は頬杖を付きながら私が歌うのを待っている。

私は水を出しっぱにして手を完全停止させたまま視線をアチコチにやった。

友姫「勘弁して……。」

珊瑚「やだ。聞きたい。」

やだって……。
子供ですか貴方は……。

私は歌おうとして止めてを何度も繰り返した。
息を吸って吐いて吸って吐いて。

⏰:07/06/18 18:00 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#580 [向日葵]
**************

一旦キリます

よければ感想などお願いします

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⏰:07/06/18 18:02 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#581 [向日葵]
明日の朝に更新出来たらします
今日は少しですが終わっておきます

⏰:07/06/18 22:04 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#582 [向日葵]
友姫「り、リクエストとか、ある?」

珊瑚「お前それでもし俺が演歌っつったら歌うのか。」

つまり何でもいいからさっさと歌えと……
ヒントくらいくれたっていいじゃない(泣)

次にぱっと浮かんだのが朧月だった。
たしか中島美嘉が歌っていたやつ。

珊瑚君の視線を気にせず息を吸う。
じゃないと延々吸って吐いてが繰り返されそうだ。

……―♪〜

静かな昼間の居間に、私の(鼻)歌声が響く。

⏰:07/06/19 09:56 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#583 [向日葵]
なんかもう歌いたい気分にかられる。
鼻歌だとじれったい……。

珊瑚君は私の歌声に耳をすませながら目を閉じている。
それなら、歌っても大丈夫かも……。

――菜のはーな畑ーにいーりー日薄れー……。

・・・・・・・・・・・・・

歌っていると洗い物がいつの間にか終わり、珊瑚君は私の方を向いて机にフッつぶして寝てしまっていた。

多分疲れていたんだろう。

⏰:07/06/19 10:01 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#584 [向日葵]
食器を綺麗に拭いて棚にしまう。
しまいながら今日の晩御飯を考える。

そう思うとやっぱりお母さんは大変なものなのだと改めて実感する。

ぼんやり考えてると、手元が狂って食器に当たってしまった。

『あ……っ!』

気づいた時は遅くて、床に割れる音が響く。

あぁぁぁっ!!どうしよう!!仮にも人様の物なのにっっ。

近くにあったお盆にとりあえず割れた部分を取って乗せる。
スリッパを履いていてよかった……。

⏰:07/06/19 10:07 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#585 [向日葵]
掃除機……。
と思い、顔をあげると

珊瑚「何かすごい音がしたと思ったら……。」

珊瑚君が目の前に掃除機を持って立っていた。

友姫「ゴメンナサイ!……私……。」

珊瑚「いいからどけ。」

ブオォ――――。

…………

しばらくして、掃除が終ると珊瑚君は私の手を掴み、水に晒した。

友姫「へ?何?」

珊瑚「破片が付いてたら危ないだろ。それにお前気づいてないの?」

⏰:07/06/19 10:11 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#586 [向日葵]
気づい…………

友姫「てぇぇぇ―――――っっ?!?!」

いきなり手から電流みたいな刺激が伝わってきた。
見ると手が切れていた。
しかもまぁまぁな深さで……。でもガーゼと包帯があれば充分だろう。

珊瑚「はぁ…。お前って変なトコ鈍いよなぁ……。」

完璧呆れている口調の珊瑚君は蛇口を捻り水を止めると、テーブルまで私を引っ張って行った。

珊瑚「ちょっと待ってろ。」

⏰:07/06/19 10:16 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#587 [向日葵]
珊瑚君は居間から出ていった。
扉を開ける音のせいか、ソファーで寝ていた白月君が「んがっ!」と寝言(?)を言ったのでビクッとしてしまった。

やがて珊瑚君が戻ってくると、手にはボックスみたいなのが持たれていた。
予想通り救急箱だった。

開けると病院みたいなあの独特な匂いがした。

珊瑚「ホラ、手出せ。」

素直にスッて手を出す。
とりあえず出血は止まっているみたいだ。

⏰:07/06/19 10:22 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#588 [向日葵]
丁寧に消毒してくれた後、ガーゼを小さめに切って傷口に当て、包帯を何周か指に巻き付けてくれた。

そのテキパキした動きに私は見惚れていた。

珊瑚「終わり。」

なんだかトゲがある様な珊瑚君の言い方に私はショボンと肩を落とした。

友姫「ゴメンナサイ……。」

珊瑚「何が?」

救急箱に道具を片付けながら珊瑚君が問う。

珊瑚君は意味もない“ゴメンナサイ”が好きじゃないらしく、絶対“何が”と理由を聞いてくる。

⏰:07/06/19 10:27 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#589 [向日葵]
私はそれが好きだった。

友姫「食器……割ってしまって……。」

そう答えるとしばし間が空く。
すると珊瑚君はまた呆れた様にため息をつくと、椅子に片足をあげて、その上で頬杖した。

珊瑚「俺は別にそんな事気にしちゃいない。」

気が付かない内に指の包帯を見つめていた私は、おずおずと珊瑚君を見る。

珊瑚君は私と視線が合うと、人差し指をゆっくり私の包帯が巻かれた手に指した。

⏰:07/06/19 10:32 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#590 [向日葵]
その指を追って、私の目はまた自分の手に行った。

友姫「?」

珊瑚「自分の身を心配しろって言ってるんだ。」

……あぁ。なるほど。

友姫「これくらいどってことない……よ。」

珊瑚君を安心させるつもりで笑って言ったのに珊瑚君は逆に怒ってしまった。

パッと見は解らないが、目がそうだった。
でも私は怒りを沈めようと続けて言葉を発した。

友姫「あのね珊瑚君。そんなに心配しなくても、これまでだってケガなんていっくらでもしてきたんだから。気にしすぎなの!」

⏰:07/06/19 10:38 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#591 [向日葵]
最後が言い終わるか終わらない内に珊瑚君は私のケガした方の手首をギュッと掴んできた。

珊瑚「本気で言ってんの?」

友姫「――っ」

手首を握り締める手が痛い……。
それ以上に私を見透かす様な珊瑚君の眼光はもっと痛かった。

友姫「だ……だって。」

少し身を乗り出して私との距離を縮める珊瑚君に心臓は正直でドクドクと音を放つ。

それを耳で聞きながら私はしどろもどろしていた。

⏰:07/06/19 10:43 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#592 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想などお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/19 10:43 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#593 [K]
失礼します
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600

⏰:07/06/20 00:40 📱:D903i 🆔:tEM9bQy2


#594 [向日葵]
Kさん
安価ありがとうございます

*****************

珊瑚「ひどく…理不尽な事を今から言うかもしれない。友姫。前に言ったよな?俺は独占欲の塊だと。」

私は頷くことすら出来ず、ただ心臓の音を聞くのと珊瑚君の目を見つめるので精一杯だった。

珊瑚君は構わず続けて話す。

珊瑚「例え、かすりキズでもお前の心を俺自信が傷付けようと許せない。友姫には、まっさらな状態でいてほしいんだ。」

⏰:07/06/20 08:55 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#595 [向日葵]
頭がくらくらする。

今目の前にいる人は、ホントに18歳?

珊瑚君の一言一言が耳に溶けて脳に達する。
そして脳をも溶かす。

珊瑚「お前がどんな形であれ、傷つくのは嫌だ。こんな手の痣だって……。」

珊瑚君はいつ出来たか分からない私の手首近くにある痣を発見した。

『こんな所に痣なんてあったんだ。』

そんなことが頭によぎったのはほんの一瞬。
次の瞬間色んな思いは飛んでいった。

⏰:07/06/20 09:02 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#596 [向日葵]
珊瑚君が、その痣に唇を押し付けてきたのだ。

友姫「――っ!!珊瑚…っ君っ?!」

珊瑚君は私の声なんか聞きもせず、ゆっくりと肘近くにかけて手の内側に唇をすべらせていった。

急速に心臓が跳ね上がる。

恥ずかしいのとなんとも言えない感触とが私の脳を麻痺させていった。

そして珊瑚君の目が私を捕え、ゆっくりと顔に近づく。

『きあぁぁぁぁっ!!!!』

目をギュッと瞑って相手の出方を待つしかなかった。

⏰:07/06/20 09:08 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#597 [向日葵]
でも……私の予想ははずれた。

珊瑚君の唇が触れた所は頬だった。

私は恐る恐る目を開けると、おでこにコツンと衝撃があったのでまた軽く目を閉じて開けた。

私と珊瑚君はおでことおでこを合わせて見つめあっていた。

目の前にいる珊瑚君はさっきまでの射る様な眼光ではなく、まるで水面の様な穏やかな優しい目をしていた。

なんだかホッとして思わず顔がほころんだ。

⏰:07/06/20 09:13 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#598 [向日葵]
友姫「珊瑚君は大変だね。私のこと色々心配しなきゃいけないから。」

すると珊瑚君はハハッと短く笑ってから穏やかな笑みを浮かべたまま、私をまた見つめる。

珊瑚「だからあんまり仕事を増やすな。」

友姫「フフッ。はぁい。」

こんな温かい空気が好き。私はきっとずっと珊瑚君に心配をかけなきゃいけないんだろうなぁ……。

ギシッ!

友姫・珊瑚「ギシッ?」

⏰:07/06/20 17:25 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#599 [向日葵]
音がする方を見てみると、2階で寝ていた秋帆達が私達のやりとりをこっそり見てにんまりしていた。

そしてソファーの方を見れば白月君がいつのまにか背もたれに少し顔を出してこちらを伺っている。

暁「なぁんか外国のドラマ見た気分……。」

千歳「ナイト様あっついねー。『今から理不尽な事を言うかもしれない。』……だってぇ♪」

と千歳君が珊瑚君の真似をしながらひやかしてくる。

私は一気に顔が真っ赤になった。
全部見られてただなんて!!
友姫「ど、どど、どどどこから…っ一体……っ」

⏰:07/06/20 17:34 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#600 [向日葵]
すると秋帆が私を落ち着かす様に肩にポンと手を置いた。

秋帆「大丈夫。鼻歌確かにオルゴールみたいだったから……。」

逆効果。

友姫「そっ、そんなトコからぁぁぁぁぁぁっっ?!?!」

律「馬鹿ね友姫。なんで一斉に皆寝るのよ。」

友姫「だ、だって!お昼寝大会って!!!!」

律「作戦に決まってるでしょ。アンタ達のメロドラマ見る為の。」

⏰:07/06/20 17:38 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


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