新☆きらきら
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#239 [向日葵]
すると隣のドアも開いた。
珊瑚「うす。フッ。まだ寝足りない顔だな。」
友姫「さっ……!!!!」
そうだ思い出した!!
ここは珊瑚君宅!
昨日からお世話になってるんだった!!
自分の身なりを考えたら一気に恥ずかしくなって、髪の毛をザカザカと整えた。
友姫「お、おはよう!!」
珊瑚「朝ごはん、出来てるだろうから食いに行くぞ。」
友姫「う、うん…っ!」
:07/05/18 01:04
:SO903i
:vKbedVXw
#240 [向日葵]
お互いがパジャマだなんて何だか不思議な気分。
修学旅行の時はあくまでもジャージとトレーナーの組み合わせであったからパジャマではないのだ。
下へ降りると甘いいい香りがした。
珊瑚母「おはよう友姫ちゃん!」
友姫「あ、おはようございます!」
お母さんは何か焼いているようだった。
この香りからして大体はわかる。
珊瑚母「はぁい。ホットケーキ!朝から大丈夫かしら?」
:07/05/18 01:08
:SO903i
:vKbedVXw
#241 [向日葵]
目の前に置かれたのは、キレイに焼けたホットケーキ2枚とメープルシロップ。それに紅茶。
私はどっちかと言うと朝は和食なんだが、ホットケーキのいい香りがナイフとフォークを握らせる。
友姫「いただきます!」
一口、口に入れればフワフワの食感とメープルシロップの甘い香りが拡がって、幸せな気分にさせる。
珊瑚「友姫バターいらないのか?」
と言いながら珊瑚君はバターとメープルでホットケーキを食べる。
:07/05/18 01:13
:SO903i
:vKbedVXw
#242 [向日葵]
友姫「んー…。それで食べた事はないけど……挑戦してみる!」
と言い二口目。
これまたなんとも言えない美味しさが口に広がる。
優雅な朝ごはんを終えて私達はまた部屋に戻る。
5月にも入り、大分暖かくなったのでそろそろブレザーはいらないかもしれない。
カチャ
結女「あ、お姉ちゃん。おはよー。」
部屋に入ると結女は既に起きていた。
:07/05/18 01:17
:SO903i
:vKbedVXw
#243 [向日葵]
友姫「おはよう。下でお母さんがご飯用意してくれてるからよばれてきなさい。」
結女「ねぇ…。お姉ちゃん……。」
結女は神妙な面持ちで私に話しかけてきた。
友姫「ん?何?」
結女「……。んーん。何でもない!食べてくるね♪」
友姫「え?ウン……。」
バタン
『どうしたんだろう……。』
:07/05/18 01:21
:SO903i
:vKbedVXw
#244 [向日葵]
何か相談でもあったかな?でもそれならまた何か言ってくるだろう。
そう思い、私は制服に着替え今日の準備をした。
コンコン
友姫「?ハイ。」
珊瑚「今日の英語の訳、やったか?」
私は「あー…」っと言ってルーズリーフの紙をパラパラと見る。
友姫「やっ……てるけど、わかんないトコ飛ばしてる…。」
珊瑚「じゃあ学校で見せ合いしよ。俺もわかんないとこあるから。」
:07/05/18 01:27
:SO903i
:vKbedVXw
#245 [向日葵]
友姫「ウン!」
笑い合った後、珊瑚君はドアを閉めた。
これからこんな日々を送ると思うと…なんだか夢の様だった。
・・・・・・・・・・・・
珊瑚は顔を洗おうと下に降りようとすると、丁度結女が上がって来ていた。
しかし、その顔は少し青ざめた様にも見えた。
珊瑚「おい。…どうした?」
珊瑚の声に結女はハッとした。
:07/05/18 01:31
:SO903i
:vKbedVXw
#246 [向日葵]
:07/05/18 01:32
:SO903i
:vKbedVXw
#247 [向日葵]
結女「ぁ……いえ、何でもないです!低血圧なだけなんで!!」
そう言って足早に珊瑚の隣を通り過ぎて2階のトイレに入ってしまった。
様子のおかしさに少々気になったが、相談なら友姫が乗るだろうと思い、対して気にはしなかった。
・・・・・・・・・・・
ジャー…
結女はトイレの水を流していた。
青い顔は青さを増し、目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
:07/05/18 12:47
:SO903i
:vKbedVXw
#248 [向日葵]
――――……
秋帆「あ、友ー姫ー!」
皆で登校中、秋帆とその彼氏、恵都君が一緒にこちらへ向かっていた。
友姫「おはよう。」
秋帆「おはよう!えーっとぉ……結女ちゃん?もおはよう!」
結女はトロンとした目で一礼をする。
明らかに調子が悪そうなのだ。
友姫「結女?」
結女「ごめんなさいお姉ちゃん。……今日学校休みます。」
「え?」と答える前に結女は回れ右をして来た道を小走りで引き返していった。
:07/05/18 12:52
:SO903i
:vKbedVXw
#249 [向日葵]
結女は滅多に体調を崩さない。
そんな結女があれだけひどい顔色をしてるのだから、よっぽどなのかもしれない。
秋帆「結女ちゃん…。どうしたの?」
友姫「わかんない…。」
珊瑚「そういえば、朝様子がおかしかったぞ。」
そんな…。なんで私に言ってくれなかったんだろう……。
私は珊瑚君達に先に行くように言って、結女の後を追い掛けた。
ガチャ…
珊瑚君宅には誰もいない。
:07/05/18 12:56
:SO903i
:vKbedVXw
#250 [向日葵]
それもそのハズ。
お母さんは仕事。
汰樹君はついこの間小学校に上がってはしゃぎながら学校へ行ったからだ。
私はとりあえず部屋に行く。
上へ上がると、私達の部屋のドアが開きっぱなしになっていた。
友姫「結女…?」
ベッドに顔を伏せていた結女はビクッとして私をゆっくり見る。
私の姿を認めた瞬間。
結女は泣き出した。
:07/05/18 13:04
:SO903i
:vKbedVXw
#251 [向日葵]
結女「おねえちゃぁぁんっっ!!ひっ、どー…しよー!!」
と言いながら私に抱きついてきた。
何がどうしようなのかわからない私は結女の頭を撫でながらゆっくり静かに尋ねた。
友姫「どーしたの…?」
結女「おな…なっ、あ……ちゃ……」
『おななあちゃ?』
暗号かと思うぐらい訳が分からないその言葉は、すこし落ち着いた結女が次の言葉を発して明らかになった。
:07/05/18 13:08
:SO903i
:vKbedVXw
#252 [向日葵]
結女「お腹…の中……に…、赤ちゃ…いるかもっ……。」
友姫「えぇっ?!?!」
泣いていた結女は吐き気を催し、トイレに駆け込んでいった。
『結女に…赤ちゃん……?!』
―――……
とりあえず私が取り乱してはいけないと思い、冷静になって結女を楽な格好に着替えさせた。
友姫「話、聞かせて?誰の子供かもしれないか。」
結女はさっきより少しマシな顔色になって、ちょこんと座り私の隣に座った。
:07/05/18 13:13
:SO903i
:vKbedVXw
#253 [向日葵]
結女「私…物理の林先生が……好きなの。」
物理の林……。
あぁあの若い。確か前秋帆がカッコイイと騒いでいた人だ。
結女の話はこうだった。
―――……
入学して直ぐに林先生に一目惚れした結女は、何かと先生と接すれる様にしたらしい。
そして2人の秘密の場所が、友姫達の秘密の場所でもあったあの場所だと言う。
そして(友姫は知らないが)珊瑚と会ったあの日、二人は愛し合ってしまったらしい。
:07/05/18 13:19
:SO903i
:vKbedVXw
#254 [向日葵]
そして、何も考えず毎日を過ごしていたら予定日である女の子の日が来ても女の子にはならないのだ。
予定日なんてズレたり遅れたりすることなんて珍しくはないから、さほど気にはしなかった……。
…………が。しばらくすると吐き気すら伴う様になった。
こんな事知られたら自分は嫌われるとずっとひたすら隠していたらしい。
しかし、日々のつわりかもしれない吐き気に、とうとう今日ダウンしてしまったのだ。
――――……。
:07/05/18 13:23
:SO903i
:vKbedVXw
#255 [向日葵]
話を一段落聞いた私は、つわりがどれくらいで来るとか、赤ちゃんはどれくらいでお腹に命を宿すかなんて全然わからなかったから簡単に「違う」とは言えなかった。
こんな時、何してあげたらいいかすら分からなかった。
とりあえず、今はどちらかを知らなければいけない。
友姫「結女、検査薬買いに行こう?」
そう言った途端、結女はまた青ざめた。
結女「い…、嫌…。こわいよ……。」
:07/05/18 13:27
:SO903i
:vKbedVXw
#256 [向日葵]
友姫「怖がってたって仕方ないでしょ?!早く知って、もしもがあるなら体大事にしなきゃいけないんだから!!」
結女「…………うん…。」
青ざめた結女を支えながら、私も着替えて薬局へ行った。
・・・・・・・・・・・・
佳苗「今日友姫ちゃんお休み?」
珊瑚「あぁ。イトコの女の方が調子悪いみたいだ。」
学校では、友姫が必死になっていることも知らず、通常通り授業が行われていた。
:07/05/18 13:32
:SO903i
:vKbedVXw
#257 [向日葵]
:07/05/18 13:33
:SO903i
:vKbedVXw
#258 [向日葵]
やっぱり時間あるので書きます


**************
律「あとで連絡でもしてみようか。」
秋帆「そうだねー。」
授業の始まるチャイムが鳴り、皆は席に着いた。
―――……
検査薬を買った私達はまた家に帰って試してみることにした。
怖いからここに居てと頼まれたので、私はトイレのすぐ近くで座っていた。
:07/05/18 14:10
:SO903i
:vKbedVXw
#259 [向日葵]
もうすぐ5分が経過。
確か結果が出るのに3〜5分かかるって書いてあった様なー……なかった様なー……。もしかしたら5〜8分だったかもしれない。なんだか読んだんだけど頭にはしっかり入っていなかった。
っていうか冷静になっているつもりだが内心心臓バクバクなのだ。
もし… もしもがあれば……私はまず何をすればいいだろうと思っていた。
そんな時
ジャーという音が中から聞こえてきた。
ハッとしてドアの方を見ると結女が出てきた。
:07/05/18 14:15
:SO903i
:vKbedVXw
#260 [向日葵]
友姫「結女……っ?」
結女「…………だった。」
最初が何て言ってるか分からない。
結女は涙を再び流していた。
え…っ そんな……まさかっ!!!
友姫「結女?!もう一回はっきり言って!!どうだったの?!」
結女は涙を拭くものの、すぐに顔をフニャッと歪めて泣き始めた。
結女「……ぃ、……陰性だったよーっ…。」
:07/05/18 14:18
:SO903i
:vKbedVXw
#261 [向日葵]
陰性。
と言うことは
友姫「大丈夫だったんだね?!良かったー!!」
私達は抱き合って喜んだ。
15歳に赤ちゃんを宿すと言うのはあまりに過酷だと思った。
だけど違う。
あれ……?なら何故吐いていた?
やっぱり不安になる。
私は念のため、産婦人科ではなく内科に行こうと言った。
産婦人科に行こうと言ったらまた結女が不安がると思ったからだ。
:07/05/18 14:22
:SO903i
:vKbedVXw
#262 [向日葵]
―――……
「東雲さーん。お入りくださーい。」
看護婦さんに呼ばれて診察室へ。
「今日はどうなさいました?」
友姫「吐き気がこの所しているらしくて……。」
女医さんは聴診器を結女の胸などに当てた。
私はドキドキしながらそれを見届ける。
「……んー。最近何か悩んでましたか?」
結女「あ、……あの、生理が遅れてて…に、妊娠したか……と。」
:07/05/18 14:26
:SO903i
:vKbedVXw
#263 [向日葵]
「フフ。大丈夫。只の軽〜い胃かいようだから!」
と言って何かをカルテに書き込む女医さん。
友姫「い、胃かいよう……ですか?」
「えぇ。そう。女の子って言うのはデリケートでね。悩んだり疲れが出たりしたら生理が遅れちゃったりするものなの!私は内科専門だからそっちの話は産婦人科に行った方がいいかと思うんだけど……。」
念のために行くか聞かれたが、結女はいいと断った。
そして薬を貰うため、待合室で待っていることにした。
:07/05/18 14:31
:SO903i
:vKbedVXw
#264 [向日葵]
結女「ちょっと、トイレ行ってくるね。」
友姫「ウン。分かった。」
トイレに行く結女を見て、私は一応産婦人科にも行って欲しかったと思った。
でも結女がいいと言うのだから、今はそれに従っておく。
それに、大丈夫と分かって結女は段々元気になってきた。
それなら、ホントに胃かいようだったのかもしれない。
しばらくして、結女がなんだか嬉しそうに帰ってきた。
友姫「どうしたの?」
結女「……きたっ!!」
:07/05/18 14:34
:SO903i
:vKbedVXw
#265 [向日葵]
きた……
来た…北……ってボケてる場合じゃなくて。
友姫「何が?」
結女「生理来たー!!!!」
と大声で言った為、周りがびっくりしていたが、私達はお構いなく「ぃやったー!!!」っと抱き合った。
看護婦さんに「静かに(怒)」と怒られたが、私達は2人で喜びを噛み締めていた。
友姫「次からは気をつけさいよ!」
結女「お姉ちゃん…。ありがとう……。」
:07/05/18 14:40
:SO903i
:vKbedVXw
#266 [向日葵]
また泣き出す結女に私は「泣かないの」と言って頭を撫でた。
薬を貰ってから私達は手を繋いで仲良く帰った。
帰るともうお昼なので、台所を借りて焼き飯を作った。食べてから、2人で部屋で昼寝をした。
――……
――ン…
……ポ――ン。
……ん?
何の音?
目を瞑ったまま半分寝てる頭を働かす。
しばらく耳をすませていたが、何も聞こえない。
:07/05/18 14:44
:SO903i
:vKbedVXw
#267 [向日葵]
『気のせいか……』
再び夢の国へ旅立とうとすると
ピンポ―――ン
チャイムの音だ。
私は起きて、少し早足で玄関へ向かう。
友姫「はーい。どちら…。」
「こんにちわ。東雲結女っていますか?」
そこに立っていたのは、さっきまで悩ませていた原因の林先生だった。
友姫「結女なら…上で寝てますけど……。」
:07/05/18 14:48
:SO903i
:vKbedVXw
#268 [向日葵]
するとタイミングよく結女が上から降りて来た。
林「結女。」
結女「…?――っ!林先生!!」
結女は嬉しそうに林先生に駆け寄る。
どうやら林先生は結女を心配して来たらしい。
その前に先生……。
貴方の学校の生徒がここにも1人いるんですがご存知ですか……?
結女達は楽しそうに話しているので、お邪魔かと私は階段を上りだした。
結女「それでねっ」
林「結女。聞いてくれないか?」
:07/05/18 14:52
:SO903i
:vKbedVXw
#269 [向日葵]
いきなりシリアスな雰囲気が漂う。
私はいけない事だけど聞耳を立てて玄関からは見えない所に隠れた。
結女「……何?」
林「…………ゴメン。俺、結婚するんだ…。」
――――ドクン
結女の心臓の音が聞こえた気がした。
結女「え…。……冗談」
林「冗談じゃないよ。いたんだ。婚約者。」
私は知らずの内に階段を降りて林先生の前にいた。
友姫「どう言うこと…?」
:07/05/18 14:56
:SO903i
:vKbedVXw
#270 [向日葵]
結女を後ろにして私は問うた。
林先生は悲しそうにうつ向いて「すまない…。」と呟いた。
悲しそうな顔なんかしないで…。
だって結女は……結女は……誰に何も言えず、さっきまで悩んでいて
それも、先生の子かもしれなかったのに……
なら結女は、なんの為に…悩んで……。
友姫「じゃあ…っ、結女はなんなんですか?……遊び?」
林「……違うよ」
ふつふつと怒りが沸き上がる。
:07/05/18 15:00
:SO903i
:vKbedVXw
#271 [向日葵]
なら何?
婚約者がいたくせに……結女と愛し合って…。
友姫「結女をなんだと思ってるんですかぁっ!!!!」
私は先生の胸ぐらを両手で掴んでガクガク揺らした。
友姫「結女は……純粋に貴方が好きで……きっと……」
貴方との子供なら喜んでいただろう。
例え15歳と言う年齢が邪魔をしていても、それは嬉しそうに……。
林先生は言葉に詰まり、握りしめた私の手を優しく取ると、後ろを向いた。
:07/05/18 15:04
:SO903i
:vKbedVXw
#272 [向日葵]
結女「先生…?」
そんな先生を結女は静かで穏やかな声で呼び止めた。
先生は振り向き2人は見つめ合う。
結女「私の事……好きでしたか?」
林「……。あぁ。……大好きだった。」
下を向いていた私は顔を上げた。
なぜなら答える先生の声が震えていたからだ。
でも予想に反して先生は泣いてはいなかった。
しかし耐えていた。
:07/05/18 15:08
:SO903i
:vKbedVXw
#273 [向日葵]
そんな先生を結女は暖かく優しい眼差しで微笑みながら見つめる。
結女「……ありがとう。幸せになってね…。」
私はその時分かった。
先生も結女もホントに好き合っていたんだ。
でも世の中の理不尽な何かが2人を邪魔して、結ばれない様に仕向けてしまったのだ。
そんな2人が切なくて、私は座りこんで涙を流した。
何故か結女は泣かないで、私を慰める。
私は、2人の涙を受け取ったのかもしれない。
:07/05/18 15:12
:SO903i
:vKbedVXw
#274 [向日葵]
結ばれるばかりじゃない現実を受け止めきれない私は、静かに震えながら泣いた。
結女はその張本人なのに、黙って私の背中を擦る。
その手は暖かくて、優しくて、私は余計に結女が結ばれるこてなく終わってしまったことがひどく悲しくなった。
―――……
しばらくすると、珊瑚君達が帰ってきた。
私は部屋にいて、抜け殻の様にボーッとしていた。
結女は下でテレビを見ている。
:07/05/18 15:16
:SO903i
:vKbedVXw
#275 [向日葵]
:07/05/18 15:17
:SO903i
:vKbedVXw
#276 [向日葵]
まるで壁と会話するみたいに私は壁を見つめていた。
壁の向こう側が見える様な遠い目をして。
するとノックする音が聞こえた。
珊瑚「友姫。入るぞ。」
私は返事をする元気すらなかった。
珊瑚君は私の返事をしばらく待ったが無いので勝手に入ってきた。
そして床に座り、私の様子をじっと見る。
私は未だ壁を見たままだ。
珊瑚「友姫…?」
:07/05/20 03:10
:SO903i
:woH/s1W.
#277 [向日葵]
友姫「……。わからない。」
私はかすれた声で聞こえるか聞こえないかぐらいの音量で呟いた。
珊瑚君の耳はなんとか音を聞き取ったらしい。
「何が?」と聞いてきた。
いくら理不尽の壁があっても、気持ちだけではどうにもならないの?
友姫「好きなだけじゃ…。駄目なのかな……?」
珊瑚「……友姫?」
だって、あんなに幸せそうで……あんな辛そうにして……。
:07/05/20 03:14
:SO903i
:woH/s1W.
#278 [向日葵]
それを
好きと言う気持ちでは
何も解決することなんて出来なかったんだろうか……
珊瑚「友姫…。何があったんだ……?」
ここでようやく珊瑚君の顔を見た。
でも、また流れだしてしまいそうな涙を必死に抑えた。
友姫「他に……方法なかったのかなぁ……っ」
それでも抑えることなんて出来なかった。
私……なんでこんなに悲しいんだろう……。
:07/05/20 03:19
:SO903i
:woH/s1W.
#279 [ゅぅ]
:07/05/20 03:22
:N702iD
:☆☆☆
#280 [向日葵]
その理由はこの先もわからなかった。
どうにかしてあげたいとジダンダを踏みたくなる衝動に追いやられる。
ただ無償に悲しくて
好き合っていて結ばれない苦しい現状が
私はたまらなく
悲しかった。結女が大人びたあの笑顔が胸を苦しくさせた。
友姫「なんで……っいけないんだろう…っ!」
手で顔を覆い私は泣いた。珊瑚君は何も言わず私を包みこむ。
私はしばらく泣き続けた。
:07/05/20 03:26
:SO903i
:woH/s1W.
#281 [向日葵]
ゆうさん

ありがとうございました

*************
一方下ではソファに座りながら真貴と結女はドラマの再放送を見ていた。
ドラマの佳境らしく、ヒロインに主役が何か台詞を言っていた。
「僕達はきっと離れない。」
「何故…そう言えるの……?」
「それは……僕らが運命だからさ!!」
主役はヒロインを抱きしめ、画面は次のシーンに入っていた。
:07/05/20 03:31
:SO903i
:woH/s1W.
#282 [向日葵]
結女「運命……。」
真貴「んあ?」
ポテチを食べながら見ていた真貴は、バリボリ音を立てながら結女を見た。
結女「真貴…。先生結婚するんだって……。」
真貴「え……。」
次のポテチを取ろうとした真貴の手が止まった。
結女は依然としてクッションを抱きかかえたままドラマを見ていた。
真貴「じゃあどう……っ」
結女「別れたよ。今日…。」
ドラマはエンディングロールになっていた。
:07/05/20 03:35
:SO903i
:woH/s1W.
#283 [向日葵]
少し切ない雰囲気の曲が流れている。
結女「先生が結婚を選んだ…ってことは。……運命じゃなかったんだね……。」
クッションを抱える手に力が入る。
下唇を噛み締めて結女は震えていた。
結女「ホントに……大好きだったよ……。でも運命の相手じゃないなら…し・方なっ」
最後までは言えず泣き顔を見られたくなくてクッションで隠す。
体は小刻みに震え、泣いていることを象徴していた。
:07/05/20 03:40
:SO903i
:woH/s1W.
#284 [向日葵]
目を閉じて泣けば泣くほど、短いながらも沢山の思い出があった。
それが浮かんでは消えていく。
愛しい日々。
二度と戻らない。
でも貴方が幸せであるなら……
貴方が笑ってくれているなら……
もうそれでいいから……。
涙と一緒に貴方への想いも流していくから。
だから……どうか……
幸せになって下さい。
:07/05/20 03:43
:SO903i
:woH/s1W.
#285 [向日葵]
泣いている結女の頭を真貴は撫でた。
寄り添い、優しく撫でた。
結女は頭の感触を認識しながらもクッションに涙を染み込ますことしか今は出来なかった。
――――――――
「林先生結婚するんだってー!」
そんな噂がたったのは数日後だった。
人気があったせいか広まりは早くて、1〜3年まで一気だった。
私は結女が大丈夫か心配になった。
:07/05/20 03:47
:SO903i
:woH/s1W.
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