新☆きらきら
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#351 [向日葵]
轟音と共に、空に大輪の花が咲いていた。
ワアァっと言う人々の歓声。
律「7時半じゃなかったのー?!」
花火の音で声が掻き消される為、少し声を張り上げる律。
佳苗「なんか早目に始まったみたいー!」
私は花火を見つめた。様々な形の花火が次々と放たれていく。
苦手だった大きな爆発音は、案外平気で、寧ろなんだか待ってました!と言う気にさせた。
:07/05/26 01:01
:SO903i
:TEC/pvdA
#352 [向日葵]
:07/05/26 01:02
:SO903i
:TEC/pvdA
#353 [向日葵]
胸の奥まで響く震動がなんだか心地よかった。
すると肩をトントンと叩かれた。
呼んだのは珊瑚君だ。
耳元まで顔を近付ける。
珊瑚「さっきの、なんだったの?」
近づいてもなお聞こえない為、少し音量を大きくする。
それは花火とは違うドキドキ感を与え、耳へ心臓へ入っていく。
友姫「珊瑚君は良い意味で好きな人に対する気持ちが恋じゃないってどーゆー意味だと思う?」
:07/05/26 18:25
:SO903i
:TEC/pvdA
#354 [向日葵]
私も耳元で少し叫ぶ。
珊瑚君は私をしばらく私の顔を見てから顎に手を当てて考える。
そしてまた近づいてきて、今度は耳元にはいかず、ただ顔を寄せた。
珊瑚「愛……じゃない?」
微かに聞こえる低い声が私の耳まで届く。
友姫「…………愛?」
つまりそれは、私が珊瑚君を好きより大好きより愛してると千歳君は言いたかったの?
分かった瞬間顔に熱を帯びた。
:07/05/26 18:30
:SO903i
:TEC/pvdA
#355 [向日葵]
空では見所である連続花火がやっていた。
次々と打たれる花火の光は見つめ合う私達を照らす。
『それは……珊瑚君も……私の事…………っ!!』
そんな事を思ってる私を余所に袖から何かを出した。
珊瑚「手出して。」
と言われたので私は両手を出した。
珊瑚「左手だけ。」
私は右手を下げた。
珊瑚君は手のひらを上にしてたのを手の甲を上にした。
:07/05/26 18:45
:SO903i
:TEC/pvdA
#356 [向日葵]
そして……
友姫「―――っ!これ……!」
薬指には小さなピンクの石が埋め込まれた指輪がはめられていた。
きっとさっき私が見ていた屋台の物だろう。
珊瑚「たこ焼きと一緒に買ったんだ。似合うな。」
友姫「そんな……ならっお礼を……っ!」
珊瑚「そんなのいらないよ。」
そう言って頭を撫でる。
[愛]
私は……珊瑚君を……
:07/05/26 18:52
:SO903i
:TEC/pvdA
#357 [向日葵]
珊瑚君の腕を引っ張る。
よろめいた珊瑚君の頬に私はキスをした。
珊瑚「…。」
友姫「こんな……んで、ゴメンナサイ…。」
やるのはいいがすごき恥ずかしい。
すると珊瑚君の両手が私の肩に。
珊瑚君が近づいてくる。
友姫「さ……っ珊瑚君っ!人……っ」
珊瑚「別にいい。」
『ひゃぁぁぁっ!』
:07/05/26 18:55
:SO903i
:TEC/pvdA
#358 [向日葵]
あと2センチ!
……そんな時だった。
<以上で、花火を終了させて頂きます。本日は誠にありがとうございました。>
秋帆「すっごかったねー!」
暁「あー叫んだ!!」
みんな花火が終わったので引き返してくる。
私達はパッと離れた。
律「友姫?なんか顔赤くない?」
友姫「そんなこと……ないよ!」
花火の轟音の代わりに私の心臓がドンドンいってる。
珊瑚君は何事もなかった様に歩く。
:07/05/26 19:00
:SO903i
:TEC/pvdA
#359 [向日葵]
私は……
珊瑚君を、愛してる……?
左手を胸元にもってきて、鼓動と一緒に包みこんだ……。
:07/05/26 19:03
:SO903i
:TEC/pvdA
#360 [向日葵]
:07/05/26 19:04
:SO903i
:TEC/pvdA
#361 [向日葵]
**bV ひねくれ**
今回は本編と少し離れまして、律のお話です。
「きらきら」であった秋帆編みたいなものと思って見てください。
・・・・・・・・・・・・・・
私は冷静沈着な上、どこかで人を見下す黒い部分を持っていた。
―――中2
「ねぇりっちゃん!数学の宿題見せてくれない?!」
でた。まただ。
普段は寄ってくるハズない上辺だけの友達。
:07/05/26 22:34
:SO903i
:TEC/pvdA
#362 [向日葵]
しかし私は笑顔で課題を渡す。
「ありがとう!りっちゃん大好き!」
大好き?
止めてよ。そんな事言われて喜ぶとでも思ってるの?
彼女は……まぁ彼女にもプライバシーがあるからAとでも言っておこうかしら。
Aは小6からの友達。
中1も一緒のクラス。だっただけ。
私は少数しか友達を作らない主義。それに手伝って人見知りだった。
自分では友達は作らない。
だからAがただ唯一の友達だった。
:07/05/26 22:39
:SO903i
:TEC/pvdA
#363 [向日葵]
今思えば只単に視野が狭かっただけ。
友達なんてAだけが全てじゃなかった。
でもその時の私はただAだけが友達だった。
私のノートを持ったAは、Aのグループのとこへ戻った。
そして皆で見ている。
私は頬杖をつきながらその様を見ていた。
所詮友達なんて
利用する為だけの者……。
:07/05/26 23:21
:SO903i
:TEC/pvdA
#364 [向日葵]
「石垣さんだよね?」
顔をあげると
そこには二つぐくりの可愛い女の子と綺麗な黒髪の女の子がいた。
それが、友姫と秋帆だ。
律「そうだけど…。」
秋帆「私達数学でわからない所あって…」
はぁ……またか。
律「生憎ノートは今ない…」
友姫「ノート?いらないけど?」
……え?
友姫は私の前に来てしゃがんだ。
:07/05/26 23:43
:SO903i
:TEC/pvdA
#365 [向日葵]
友姫は自分のノートを広げて問題部分を指さした。
友姫「ここと、ここ。教えて欲しいの!」
意外だった。
ノートを写す奴らはいくらでもいたけど教えてくれと頼んだのは友姫と秋帆が初めてだった。
律『変わってる……』
律「ここはこうなるから、これにこの式を使うとこうなるの。」
友姫は私の言うことを聞きながらシャーペンでカリカリと書いていった。
友姫「あ、すごい!石垣さん教え方上手!」
友姫は目を光らせながらノートを見つめた。
:07/05/27 03:21
:SO903i
:QEnEIV0g
#366 [向日葵]
秋帆「ありがとう!」
そう言って自分達の席へ戻っていった。
どうせこの程度。
友達なんて誰も信じない。私は利用される。
だから私も利用する。
―――――……
私の中学は給食だった。当番に友姫がいる。
お盆の上にお皿を乗せて、当番のもとへ行く。
次は友姫の番だった。
友姫「あ!石垣さん!さっきはありがとう!」
律「あぁ……。」
:07/05/27 03:25
:SO903i
:QEnEIV0g
#367 [向日葵]
ちゃぽちゃぽ
律「……ねぇ。なんか味噌汁入れすぎだと思うんだけど……。」
すると友姫はシーッと人差し指を口に当てた。
友姫「さっきのお礼!」
そして可愛らしい笑顔をした。
『天然?』
私は席に帰って皆より少し多い味噌汁を見つめた。
:07/05/27 13:00
:SO903i
:QEnEIV0g
#368 [向日葵]
自由席の為、皆友達と食べている。
もちろん私は一人だった。
Aの元へ行けばいい。
ただそれだけなんだけど、まるで未だ友達が一人もいないみたいにそのグループにヘコヘコするのが馬鹿らしくて、私は一人でいた。
笑って皆で過ごすのが、何が楽しい?
どうせ皆、一緒にいる口実にいるだけなんでしょ?一人でいると惨めだからって……。
…………それは、私も同じ……か?
:07/05/27 13:14
:SO903i
:QEnEIV0g
#369 [向日葵]
秋帆「ねぇ!石垣さん!一緒に食べようよ!」
お盆を持って秋帆が私に近づいてきた。
私は牛乳を飲もうと伸ばしていた手を止めて秋帆を見た。
律「なんで?」
秋帆「一人で食べてちゃ美味しくないじゃない?」
なるほど……。同情って?随分泣かせる精神だこと。
私はにっこり笑って
律「大丈夫よ。ちゃんと美味しいから。」
:07/05/27 13:28
:SO903i
:QEnEIV0g
#370 [向日葵]
そんな今日限りの気持ちはいらない。
友姫「あれ?秋帆。石垣さんも一緒?」
ホラ。貴方には素敵なお友達がいるじゃない。
私が入ったらややこしくなるわよ。
律「ううん違うわよ。」
秋帆「今交渉中!」
友姫「なら一緒に食べようよ!待ってて!」
―――は?
律「ちょ、私は!」
:07/05/27 13:36
:SO903i
:QEnEIV0g
#371 [向日葵]
止める間もなく二人は机をくっつけ、一緒に食べるハメになってしまった。
秋帆「なんか石垣さんとこんな喋るの初めてだね!」
アンタ達が私を眼中に置いてなかっただけでしょ。
友姫「頭いいんだね!全部が正解だったよ!」
何もすることが無いから勉強してるだけよ。
私は二人の質問を全て心の中で返した。
ホントは一緒に食べてくれることがすごく嬉しくて……。
だけど、友達と信じて今みたいにほったらかしにされるのが怖くて、私は心を無理矢理ねじまげた。
:07/05/27 13:44
:SO903i
:QEnEIV0g
#372 [向日葵]
――次の日
ガラガラガラ
私はいつも一番に教室に着いていた。
日直でも無いのに誰もやらないから日付を変えたり、窓を開けたりした。
今日もくだらない1日が始まる。
きっと昨日の2人は今日は喋らない。
そんな経験もぅ何回もあった。
だからもぅ期待なんかしない。
でも心の奥で少しくすぶる期待を私は許さない。
そんな感情いらない……。
:07/05/27 14:01
:SO903i
:QEnEIV0g
#373 [向日葵]
ガラガラガラ
友姫「あ。」
椅子に座ろうと思った時、友姫が入ってきた。
私は友姫を一度見てからカバンに目を向けた。
友姫「おはよう!」
いつの間にか目の前にいた友姫に私はびっくりした。
律「…な、何?」
友姫「え?お話しようと思って!」
お話?
それは友達とすればいいじゃない。
すると友姫はそんな私の心を読んだかの様に驚く事を言ってきた。
友姫「私は友姫って呼んで!石垣さんは律って呼んでいい?」
:07/05/27 14:33
:SO903i
:QEnEIV0g
#374 [向日葵]
……は?
律「なんで?」
友姫「え?!だってお友達でしょ?」
いつからっ?!そんなのなった覚えないんだけどっ!
律「は……はぁ……。」
友姫「よろしくね!律!」
半信半疑ながら私はとりあえず友姫、そして後から来た秋帆と友達になった。
休み時間とかにみんな出歩いて、友達の元へ行くが、私は完璧に友達枠にどっぷり浸る事に反発し自分の席からは動こうとしなかった。
:07/05/27 14:41
:SO903i
:QEnEIV0g
#375 [向日葵]
それでも2人は毎回私のトコまで来て、無愛想な私に笑いかけてくれた。
胸が詰まるほど夢見た光景に反発心は徐々に減っていった。
けど警戒心はまだ残っている。
―――……
体育の時間。
「ハイじゃあ2人1組になってぇー!」
「一緒にしよー!」
「ウンいいよー!」
先生のドアホ―――!!完璧1人になるじゃないかぁっ!
:07/05/27 14:54
:SO903i
:QEnEIV0g
#376 [向日葵]
チラリとAを見ると私を気にかける事もなく、仲の良い友達と組んでいた。
まぁ、予想はしてたけど……。
友姫と秋帆は2人で組むだろうから、私は先生とだろう…。
律「先生。私余ったんで一緒に」
秋帆「先生!3人でもいいですか?」
秋帆が近寄ってきて先生に言った。
私は秋帆を目を見開いて見つめる。
:07/05/27 15:16
:SO903i
:QEnEIV0g
#377 [向日葵]
「えぇいいわよ。」
秋帆「やったね!律行こう!」
律「ちょ……っ!」
私は秋帆に引っ張られるがままに友姫の元へ連れていかれた。
律「ちょっと!2人組なんだから私はいらないじゃない!」
惨めな思いするのは嫌なの。
そうよ。認めるわ。
私は意地を張ってたのよ。
最もらしい理由で人を見下して、ホントはその輪に入りたくて……っ。
でも無理矢理入る自分が大嫌いで。
:07/05/27 23:45
:SO903i
:QEnEIV0g
#378 [向日葵]
それでも私を暖かく迎えいれてほしくて……。
分かってる。矛盾してるって。分かってるよ……。
友姫「2人組より3人の方が楽しいよ。」
秋帆「大体友達なんだから私達のトコに来たらいいのよ!」
「いつまでも1人でぼーっとしてるのが悪い!」と何故か説教されてしまった。
なんで私が説教されなきゃいけないの。
って思った。……でも
律「楽しくなかったら…承知しないから……。」
嬉しくて……。
2人は「まかせて!」と笑い、私の手を引っ張って今日やるテニスコートまで走った。
:07/05/27 23:52
:SO903i
:QEnEIV0g
#379 [向日葵]
少し汗ばんだ2人の手のひらから優しさが伝わってきて、久々に心から笑顔になれた。
私、もう一度信じてみるよ。
――――……
ある日の事だった。
A「あれ?給食費が無い……。」
Aは給食費の係で給食費袋が無くなったらしい。
クラスはザワついた。
3人で喋っていた私達もAの方を見る。
その時、Aと目が合った。
:07/05/28 00:07
:SO903i
:3GyGlCF.
#380 [向日葵]
Aは私の元へカツカツやってきた。
A「りっちゃん…。」
律「何?」
A「袋…………返して?」
私は耳を疑った。
返して?返してって何?
A「私りっちゃんが袋取るとこ見たもん!ねぇ……何でこんな事するの?」
飛んだ濡衣だ。
もちろん私は袋を取ってなければ触れてもいない。
律「でたらめ言わないでよ!!いつ取ったか言ってみなさいよ!!」
:07/05/28 00:11
:SO903i
:3GyGlCF.
#381 [向日葵]
A「ヒドイ…。私を疑うんだぁ……。」
するとAは涙を流し始めた。Aの友達はAを気遣いながら私を睨む。
「白状しなさいよ!早く出して!」
律「私何もしてないってば!!」
友姫「最低…。」
いつも聞き慣れている声がとても低く聞こえた。
右をゆっくり見ると友姫が冷えざえとした目で私を見ていた。
律「……っ。友姫…。」
友姫まで?何で信じてくれないの?
私やってない。やってないよ……っ。
:07/05/28 00:16
:SO903i
:3GyGlCF.
#382 [向日葵]
あぁ……。そっかぁ…。自分で決めてたじゃない……。
信じちゃ駄目だって……。
友姫「最低ね……。…………貴方達。」
律『…………え?』
友姫の冷たい炎が宿った目は、A達に向けられていた。
律「ゆ……き……。」
友姫「律がするわけないじゃない!!どうしてそんな個とが言えるの?!」
私は友姫だけがなんだか鮮やかに見えた。
A達は怯んだが、引こうとはしない。
:07/05/28 00:21
:SO903i
:3GyGlCF.
#383 [向日葵]
A「だ、だって!私」
秋帆「あのさぁ。」
いつの間にかAの席でカバンをいじってた秋帆が話を止めた。
そしてその手には、袋が。
秋帆「これの事?カバンひっくり返したらあったけど。」
そういえば秋帆の足許は、Aの私物で散乱していた。
秋帆「ハイ。人疑う前にちゃんと探そうね〜。」
と言ってAの胸に袋を押し付けた。
Aはしどろもどろして目が泳いでいた。
:07/05/28 00:26
:SO903i
:3GyGlCF.
#384 [向日葵]
友姫「律は……真っ直ぐに生きてる!貴方と一緒にしないで!」
そう怒る友姫の顔は、中2なのに大人びていて、とても綺麗だった……。
秋帆「ウチの律泣かしたらただじゃおかないから。」
しれっと言う秋帆の語調は落ち着いているが怒りがこもっていた。
A「…………あの、りっちゃん。」
律「呼ばないで。」
私はAに向き直った。
律「貴方は……友達じゃない……。私の友達は」
―――……
「…………つ。………つ!律ってばぁっ!!」
:07/05/28 00:31
:SO903i
:3GyGlCF.
#385 [向日葵]
ハッと目を開けると、いつもの教室だった。
秋帆「珍しいねぇ。律が熟睡なんて……。」
友姫「なんか疲れてたの?」
そこには、あの日より成長した友姫と秋帆が私の顔を覗いていた。
:07/05/28 00:33
:SO903i
:3GyGlCF.
#386 [向日葵]
律「いや…疲れては……。」
佳苗「もうお昼だよ!ご飯食べに行こう!」
時計を見るともう12時半過ぎ。
4時間目丸々寝てたらしい。
秋帆「さっ!中庭にレッツゴー☆」
皆で中庭へと向かう。
友姫「なんか夢見た?」
私はウーンと唸る。
:07/05/28 00:41
:SO903i
:3GyGlCF.
#387 [向日葵]
:07/05/28 00:42
:SO903i
:3GyGlCF.
#388 [向日葵]
見た。確かに。
それも1から10まできちんと鮮やかに覚えている。
だけど自分のひねくれ時代を話すのは少しばかり嫌だ。
律「苦くて温かい夢。」
秋帆「何それ?!」
私はフフッと笑った。
あの時、夢で言えなかったこと。
[私の友達は……。]
:07/05/29 09:45
:SO903i
:cdCsnkLw
#389 [向日葵]
私は二人の腕に抱きついた。
友姫「わ!律?」
友姫は笑いながら私を見る。
秋帆「珍しい!律がくっついてきた!」
秋帆も笑う。
私が友達と認めるのはここにいる皆。
だけど一番大切なのは……
律「友姫と秋帆よ!」
友姫「えぇ?何がぁ?」
秋帆「律って時々わかんないよね。」
:07/05/29 09:48
:SO903i
:cdCsnkLw
#390 [向日葵]
心の闇に光を導いてくれたのは貴方達。
貴方達に出会わなかったら私はどうしただろう。
もっと闇に溺れてたかな。
そんな貴方達だから大切で大好きなんだよ。
私達はいつまでも親友だからね……。
:07/05/29 09:50
:SO903i
:cdCsnkLw
#391 [向日葵]
:07/05/29 10:02
:SO903i
:cdCsnkLw
#392 [向日葵]
**bW 幼い約束**
期末テストも終わり、夏休みが間近に迫っていた。
秋帆「あっつ―――い!!!!」
佳苗「今日の平均気温34℃だってねぇ…。」
暑さで怒る秋帆と違って佳苗ちゃんはヘロヘロになっていた。
暁「お茶凍らしてもすぐ溶けちゃうしなぁ。」
千歳「プール3年は入らないし。」
窓を開けているものの風はあんまり通らず、教室は蒸し風呂状態。
皆なんとかして涼を取ろうと下敷きや持参の団扇で扇いだりしていた。
:07/05/29 10:09
:SO903i
:cdCsnkLw
#393 [向日葵]
するとクラスの誰かが叫びだした。
「なぁ!肝だめしやらないか?!」
クラス「「肝だめし??」」
みんな最初は驚いてたものの、いぃねぇ!と目を光らせ始めた。
仕掛け役、怖い話をする役、そして肝だめしをする人を決めてやろうと言うのだ。
千歳「それなら断然肝だめしするのに意義があるだろー。」
佳苗「仕掛けも面白そうだなぁっ!友姫ちゃんは何に……。」
:07/05/29 10:14
:SO903i
:cdCsnkLw
#394 [向日葵]
振り向いて皆が私を見ると、私は変な汗を垂らしながら顔を青くしていた。
珊瑚「友姫?」
律「あーそうだった。友姫こーゆー系駄目だっけか。」
私は無言で首を縦にブンブンと振った。
小さい頃、父さんと見た映画がすごく怖くて、それ以来番組で対したことない断末魔の叫びみたいなのを聞くだけでも嫌になった。
秋帆「じゃあ怖い話係か仕掛け係かに回ったら?私達も一緒にするから。」
私はまたも首をブンブンと振った。
はっきり言って夜に学校に入るだけでも気が遠くなりそうなのだ。
:07/05/29 10:21
:SO903i
:cdCsnkLw
#395 [向日葵]
フゥと一息ついてると、足音が聞こえてきた。
それも走る音。
ドタドタドタドタドタドタドタドタ……バンッ!!!!
真貴「友姫姉!助けて!!」
友姫「真貴?」
何か必死の形相で教室に来た真貴は、私の近くにしゃがんで身を隠した。
すると次にまた誰かが来た。
カラカラカラ……
「…あ、あの……ここに東雲真貴さんはいらっしゃいますか?」
:07/05/29 10:24
:SO903i
:cdCsnkLw
#396 [向日葵]
綺麗に揃えた前髪と整えた長い黒髪が綺麗なおしとやかな女の子が入って来た。もしかしたらお嬢様かもしれない。
友姫「真貴ならここに…。」
真貴「友姫姉!!!!」
「真貴様!!」
女の子は真貴に寄ってくる。一方の真貴は青い顔をして後退りするが、もう時すでに遅し。
「桜子、沢山探しましたのよ?さぁ、約束です。私と結婚してくださいましな……。」
一同「結婚っっ?!?!」
真貴は頭を抱えた。
:07/05/29 10:29
:SO903i
:cdCsnkLw
#397 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・
この子は甲斐田 桜子ちゃん。真貴と同い年で、とりあえずお嬢様ではないらしい。
小さい頃、真貴達が住んでいた町で小中と一緒の学校だったらしい。クラスも何度か一緒だったって。
高校になってからここの高校(前の町より離れてる)に通っていたので、彼女は探していたらしい。
桜子「またお会い出来て嬉しいですわ。」
真貴「あーそーかよ……。」
:07/05/29 10:35
:SO903i
:cdCsnkLw
#398 [向日葵]
真貴はウンザリして桜子ちゃんに冷たい態度をとった。
友姫「何で真貴が好きになったの?」
桜子「お姉さま!よくお聞き下さいました!そう……あれは私が小学校6年生の時でしたわ……。」
―――桜子回想
その日、土砂降りの雨が降っていたんです。
突然の雨でしたんで、私は傘を持参していませんでした……。
桜子『まぁ…どうしましょう……。少し待っていましょうか……。』
:07/05/29 18:24
:SO903i
:cdCsnkLw
#399 [向日葵]
するとそこへやってきたんです…。
運命の王子様が……っ!
それん聞いた途端秋帆と千歳が吹き出したが、桜子は回想に夢中になっており、気にならなかった。
そしてその王子様、真貴様は私に傘を貸してくださいました……。
真貴[傘、無いんだろ。貸してやる。ハイッ。]
私の手に折りたたみを乗せて、颯爽と走りゆくお姿は今でもこの桜子の目に焼き付いております……。
:07/05/29 18:29
:SO903i
:cdCsnkLw
#400 [向日葵]
――――桜子回想終了
私は呆気にとられ、珊瑚君と佳苗ちゃんと律は哀れみの目線を真貴にやり、秋帆と白月君と千歳君は肩を震わせ大爆笑していた。
そこへ付け足す様に真貴が口を開く。
真貴「言っとくけど、貸してやったのは結女がいたから一緒にいれてもらえる事が出来たからで、走ったのはその結女が校門にいたからだ。」
「断じてお前が好きだからした訳じゃない。」そう言ってそっぽを向いた。
秋帆達は未だにそのベタな物語に笑いが止まらずにいた。
:07/05/29 18:36
:SO903i
:cdCsnkLw
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