新☆きらきら
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#851 [向日葵]
珊瑚君が見つめている。

その瞬間、私は息が止まりそうになった。

『何……コレ……。』

――トクン―トクン―

またあの音が聞こえてきた。それも速さを増して。

珊瑚君は躊躇いがちに顔を近付けてきて、ゆっくり顔を傾けると唇を優しく私の唇に押し付けてきた。

初めての体験に、私は目を開けたままだった。

好きじゃない人にキスされているのに、何故か嫌ではなかった。
そしてゆっくり目を瞑る。

⏰:07/07/03 10:17 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#852 [向日葵]
―――違うでしょ。

え……

目を瞑ってその声を聞く。

―――好きじゃない訳ないじゃない……。

誰?

―――私は……珊瑚君が好きなのよ!!!!!

私っ?!

――ドクン!!

私は目をまた見開いた。

目の奥でいくつもの光景が流れていく。

⏰:07/07/03 10:21 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#853 [向日葵]
[寛和珊瑚だ。]

[私は……珊瑚君が好きみたい……。]

[トンボ玉って言うの。珊瑚君は青ね!]

[ゴメン俺、独占欲強いから……]

[ホントに…珊瑚君が閉じ込めてくれればいいのに……]

[俺は友姫の傍にいるから……。]

[友姫!!]


走馬灯の中で名前を呼ばれた。
その時だった。

⏰:07/07/03 10:26 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#854 [向日葵]
キィィィィィ……ン

私は珊瑚君から離れて頭を抱えた。

友姫「あぁっ!あぁぁぁぁぁっ!!いっ……たい……っ!!」

珊瑚「友姫?!」

――大丈夫…。次に目が覚めたら……。

キィィィィィィィィィン

友姫「あぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

音が一層増して脳を直撃する。
そしてプツッと聞こえたかと思うと、私は暗闇に襲われて倒れてしまった。

⏰:07/07/03 10:30 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#855 [向日葵]
珊瑚「友姫?オイ!友姫!!」

珊瑚君の必死に呼ぶ声が段々小さくなっていく。
頭で、私の声を最後に、私は事切れてしまった。

――大丈夫。次に目が覚めたら……。





きっと思い出すから……。

⏰:07/07/03 10:33 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#856 [向日葵]
****************

キリます

さてここでお知らせです……。

長きに渡って書いてきました「新☆きらきら」

次をもって……最終回にさせていただきます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/03 10:35 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#857 [向日葵]
幸せが溢れた。

こんな気持ちをくれたのはたった1人だけ。

忘れても尚、気持ちが片隅に残っていたの。

だからもう一度、この手を掴んでください……。




新☆きらきら
**Last ずっと…**

⏰:07/07/04 16:44 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#858 [向日葵]
眩しい……。

自分が光に包まれているのが分かる。

温かくて心地いい。

これは……似ている。

なんだっけ……。

あ…分かった。
珊瑚君の腕の中。

早くあの穏やかな目がみたい。その奥に隠されている優しさを覗きたい。
大好きなあの笑顔を見たい。硬い胸に飛込みたい……。

―――
―――――……

⏰:07/07/04 16:48 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#859 [向日葵]
ゆっくり目を開ける。

最初は焦点が合わなかった。その内段々視界が明瞭になってきてわかりだした。

『……天井…?』

見慣れない天井が見えた。

そうだ私……確かデパートで珊瑚君を助ける為に落ちて……。

あれからどれくらい眠ったんだろう。
体の節々が鈍ってるせいか痛い。

『時計…。』

時計を探すのに首だけを動かした。
と、そこには壁にもたれて、まるで銅像のように椅子に座って寝ている珊瑚君がいた。

⏰:07/07/04 17:00 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#860 [向日葵]
『良かったぁ…。無事だったんだね……。』

綺麗な顔には傷ひとつない。組まれた腕や手にも何ひとつ。

肌触りのよさそうな手そのものだ。

ギシギシ言う手を伸ばして、その手に触れようとした。

……届かない。

友姫「さ……ごく……。」
かすれて囁く様な声しか出ない。
でも充分だったみたい。

珊瑚君が小さくピクッとして目を開けた。

⏰:07/07/04 17:06 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#861 [向日葵]
視線はそのまま私に向けられる。

珊瑚「……っ!!友姫!!」

珊瑚君は寝転んだままの私を力一杯に抱き締めた。

珊瑚「友姫…良かった……友姫……。」

泣き出しそうな声で、珊瑚君は何度も私の名前を呼んだ。と思ったらそろそろと体を離していった。

珊瑚「……ゴメン。つい…。」

友姫「何?どうかしたの……?」

かせれて未だ上手く声を出せないけど、私の言葉に耳を傾けた珊瑚君はなんだか目を輝かせていた。

⏰:07/07/04 17:11 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#862 [向日葵]
珊瑚「お前……。戻ったのか……?」

友姫「?意識の彼方からは戻ってきたけど?」

珊瑚君はそれは心臓が止まってしまう様な素晴らしい笑顔を見せると、また私を力一杯抱き締めた。

友姫「珊瑚君……?」

珊瑚「何でもない。いいんだ……。頼むから、今はこうさせて……。」

耳元でため息混じりにお願いされたら……。
一気に体温が上がっていく。

私の熱に気づいたのか、クスッと耳元で笑った珊瑚君は「ホントにいつもの友姫だ。」と嬉しそうに呟いた。

⏰:07/07/04 17:21 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#863 [向日葵]
コンコン

ノックが鳴った瞬間、私達は離れた。

「失礼します。東雲さーん。体温計りましょうね。」

看護婦さんから体温計を渡されて脇に挟む。

その間、珊瑚君はもとの体勢に戻って私を見つめている。

ピピ ピピ

電子音が鳴った。

脇から外して看護婦さんに渡した。

「ハイ。……ちょっとー……熱があるみたいだけど、お薬飲みますか?」

珊瑚君のせいだ……。

友姫「寝起きだからだと思います。なんで大丈夫です。」

「わかりました。では何かありましたらナースコール鳴らしてくださいね。失礼します。」

ガラガラガラ

⏰:07/07/04 17:32 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#864 [向日葵]
珊瑚君はクスクス笑っていた。

友姫「珊瑚君のせいよ…。私お薬嫌いなんだから。」

珊瑚「そりゃ好きな奴はいないだろ。」

上目づかいでジトッと珊瑚君を睨んだ。

それでも珊瑚君はニコニコ笑っている。

ずるい……。怒るに怒れない。

友姫「私どれくらい寝ていたの?」

質問すると、珊瑚君は笑顔を消して躊躇った表情を浮かべた。

⏰:07/07/04 17:35 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#865 [向日葵]
珊瑚「正式には2日。色んな事を無しにしたら2週間だな。」

友姫「……色々…って言うと……?」

珊瑚「色々だ。」

友姫「だから色々って?」

そこで珊瑚君はため息を吐いて私に近付いた。

珊瑚「また話す。」

友姫「今話してよ。」

珊瑚「我儘言うなら……。」

そこまで言うと珊瑚君の腕が私の頭の両側について、顔と顔との距離を近付けた。

⏰:07/07/04 17:44 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#866 [向日葵]
珊瑚「熱…上げられたいのか……?」

真近くにある綺麗な顔には抵抗なんて出来ない。
目を泳がす事も出来ず私は珊瑚君の吸い込まれる様な目を見つめるしかなかった。

友姫「困る……けどでもっ」

珊瑚「でも?」

珊瑚君の顔が更に近づく。話すと珊瑚君の吐息が顔にかかる。

友姫「私にだって……知っておきたいことくらいあるもの……。」

珊瑚「お前だから嫌なんだ。傷つくかもしれない。」

⏰:07/07/04 17:48 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#867 [向日葵]
友姫「それでも教えて欲しいって言ったら?」

珊瑚「……俺が前に言った事もう忘れたのか?」

友姫「……。」

珊瑚[どんなことでも傷ついて欲しくない。]

思い出したけど……。
心臓が跳ねまくる。

珊瑚「思い出したか出さないのか……?」

友姫「出したけど……。」

珊瑚「どうやら薬を飲みたいらしいな。」

その言葉を聞いた瞬間、身を硬くした。

⏰:07/07/04 17:52 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#868 [向日葵]
そしてギュッと目を瞑った瞬間。

珊瑚君の唇が私に押し付けられた。
驚いたのはもっと乱暴にされると思ったのに、優しくてなんだか丁寧だった。

それでも効果は抜群。
胸の奥がキューッと締め付ける。

珊瑚君の横にあった手は、いつの間にか私の顔を包んでいた。
その体温にすらクラクラする。

ようやく離れた時には息が上がっていた。
珊瑚君の顔に赤みがさしているのが珍しかった。

⏰:07/07/04 17:58 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#869 [向日葵]
***************

キリますね

続きは明日の朝にします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/04 17:59 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#870 [我輩は匿名である]
>>390-500
>>501-800
>>801-1000

⏰:07/07/04 22:19 📱:SH903iTV 🆔:☆☆☆


#871 [向日葵]
我輩さん
安価ありがとうございました

***************

私はその顔にそっと指先を触れた。

珊瑚君は私の手に自分の手を重ねて目を瞑った。

そこで私はあることを思った。

友姫「珊瑚君の…お父さんはどうしたの?」

珊瑚「……たぶんもう姿は見せないと思う。」

珊瑚君は私の掌に唇を押し付けて話す。掌に吐息と珊瑚君の唇の動きがくすぐったかった。

友姫「お話……しては駄目?」

そこで珊瑚君が険しい表情になる。

珊瑚「お前が進んで会いに行く必要はない。」

友姫「私は話したいだけだよ。」

⏰:07/07/05 09:33 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#872 [向日葵]
珊瑚「またお前がこんな目にあったら!」

友姫「約束したじゃない!」

そこで珊瑚君は口を閉ざして私を見つめた。

友姫「私にも…珊瑚君を守らせてって……言ったじゃない。だから私は珊瑚君を助けたの。……今のも同じ。珊瑚君の中で、お父さんの何かが引っかかっているなら……それを取り除いてあげたいの。」

珊瑚君は目を伏せる。
苦渋な顔をして考えているらしい。

私は珊瑚君の言葉を待つ為にその表情をじっと見つめる。最後に「お願い」と付けて念を押してみた。

⏰:07/07/05 09:39 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#873 [向日葵]
珊瑚君は中々声を発しない。

一旦私の側から離れて窓の外を眺める。
私は珊瑚君の服の裾をクイクイッと引っ張って意識をこっちに向ける。

友姫「珊瑚君だって約束してくれたでしょ?私を守ってくれるって。……なら一緒に行って私を守って?」

珊瑚君は私をしばらく見つめた。

沈黙が流れる。
その目は未だ不安と困惑で渦巻いている。

だけどやがて……。

珊瑚「約束したなら……仕方ない。」

⏰:07/07/05 09:44 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#874 [向日葵]
その渋々の許可に、私はホッとして微笑む。

珊瑚君は椅子をベッドに寄せて座り、手を伸ばして私のオデコに触れた。

珊瑚「ただし。ちゃんと回復してからだ。じゃないといくら約束でも会わせない。」

友姫「ウン。わかった。」

そう答えると珊瑚君はようやく納得したのか柔らかく微笑んだ。

珊瑚「もう少し寝てろ。」

友姫「充分寝たんでしょ。」

⏰:07/07/05 09:49 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#875 [向日葵]
真実を聞けない事に対してちょっと反抗してみる。

でも珊瑚君の方が一枚上手だった。

珊瑚「早く回復したくないのか?」

あの意地悪そうな笑顔を浮かべながら聞いてくる。
私はムゥッとして仕方なく眠る準備をした。

私が寝やすい様に珊瑚君は優しく頭を撫でくれた。
それがまた安らぎに変わっていく。
目がトロンとしていく。

友姫「頑張って…元気になるね……。」

珊瑚「そうでないと俺が困る。」

⏰:07/07/05 09:53 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#876 [向日葵]
私がフフッと笑うと、珊瑚君は唇を瞼に触れさせた。

それはまるで魔法みたいで、胸を温かくさしたと思うとすぐに眠気がやってきた。

珊瑚「おやすみ……。」

柔らかく心地いい低い声を最後に、私は眠りに落ちていった。

――――……

2日後。

無事に私は退院を迎えた。退院の日には秋帆達も来てくれた。

秋帆「もー!!アンタって子はぁぁぁっ!!」

佳苗「でもホントに良かったよ。」

⏰:07/07/05 09:58 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#877 [向日葵]
友姫「ホントに心配かけてごめんなさい。」

私はペコリと頭を下げた。

暁「まぁいいじゃない!なぁ珊瑚。今日の夜花火しねぇ?」

珊瑚「いいけど友姫はどうする?」

友姫「やりたいっ。」

千歳「じゃあ今から買いに行くか!」

っとここで私と珊瑚君はストップをかけた。

……そう。今日は……。

友姫「先約があるの。終わったら連絡するから。」

律「そう。わかった。」

⏰:07/07/05 10:02 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#878 [向日葵]
そして皆が行ってしまった後、近くの喫茶店へと向かった。

カランカラン

「珊瑚。」

声がした方を向くと、珊瑚君のお父さんが奥の方の席で座っていた。

私達はそこへ向かって席に着いた。

珊瑚父「この度は……ホントに申し訳ありませんでした。」

友姫「いいえ。もう元気になりましたから…。」

そしてまたしばらく口を閉ざす。こちらからはあまり話さないでおこうと思っている。

⏰:07/07/05 10:06 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#879 [向日葵]
お父さんの考えを聞いてみたいから……。

珊瑚君は喋りたくないとでも言う様に足と腕を組んで下を向いていた。

そしてまたお父さんが口を開く。

珊瑚父「こんな事をして許してもらえないし、勝手だとは思いますが……。……珊瑚を養子に迎えるのを諦めてはいません。貴方は……お嬢さんは、どうお考えになりますか?」

「諦めてはいません」とお父さんが言った時、珊瑚君がお父さんを睨んだけど、テコでも喋りたくないのかまた視線を下に戻した。

⏰:07/07/05 10:10 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#880 [向日葵]
私は考えながら答えを述べる。

友姫「お父さんの仰っている事はよく分かります。けれど……お父さんは会社の為だけに珊瑚君を利用したいだけで…………。そこには、珊瑚君が息子として大事だと言う意図が見えないんです。」

お父さんは落雷を受けた様に顔を歪ませた。
しかし私は続ける。

友姫「先日、初めてお会いした時のお父さんは久しぶりの息子を懐かしんで、ちゃんとお父さんの顔をしていました。それならば……珊瑚君もまた、考えたと思います。」

⏰:07/07/05 10:14 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#881 [向日葵]
珊瑚君の視線が横から向けられているのが分かる。
まるで「俺は絶対にそんな事を考えない。」とでも言う様に。
だから私は急いで付け加えた。

友姫「そんな事を考えていたら、今度は私が泣いて止めると思いますけど……。」

それからは視線が来なくなった。

珊瑚父「それでも……珊瑚達の幸せを思うなら……」

友姫「失礼ですけど。」

私は遮る様に言った。

⏰:07/07/05 10:18 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#882 [向日葵]
友姫「幸せをと願うならば……珊瑚君達を置いて行かれる時、その幸せを思わなかったのですか……?」

お父さんは目を見開いた。

珊瑚父「あれは確かに……私の勝手でした……。」

友姫「それならば尚更、珊瑚君は貴方に渡す事はなりません。幸せは、本人が決めることですから……。」

私は珊瑚君に目を向けた。同時に珊瑚君も私に目を向ける。

友姫「元の関係と言うのは難しいと思います。けど、近い関係なら修復は出来ると思うんです。」

⏰:07/07/05 10:22 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#883 [向日葵]
そこでまたお父さんに目を向ける。

友姫「珊瑚君だって、完全にお父さんを嫌ってはいないと思うんです。……だって、元々は大好きな大好きなお父さんですもの。」

私は言葉を優しくした。
お父さんの目は珊瑚君に向けられる。

友姫「会社関係無しなら……分かり合うのもいいと思われます。お父さんも、それを望んでいるんではないですか?」

珊瑚君は黙ってお父さんを睨む。
後は2人の問題だから、私は黙って2人を見つめた。

⏰:07/07/05 10:26 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#884 [向日葵]
硬く閉ざしていた珊瑚君の口がゆっくりと開かれていった。

珊瑚「帰ってくることは許さない。母さんが嫌がるから。それだけは駄目だ。」

珊瑚父「あぁ……。それはしない。今の家族があるから。」

珊瑚「なら俺と仲良くする必要もないだろ。」

珊瑚父「……。子供は作らない事に決めていた。子供は……お前達だけと思ったから。」

珊瑚「意味が分からん。俺は修復するなんてしない。」

⏰:07/07/05 10:30 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#885 [向日葵]
そしてまた口を閉ざしてしまった。

珊瑚父「……そうだな。虫が良すぎる…。もう、無理なんだな……。」

お父さんはガタッと席を立った。

珊瑚父「会ってくれて、ありがとう。もう絶対姿を見せないから。」

そう言って立ち去ろうとした。

珊瑚君の横を通り過ぎる時、珊瑚君がまた口を開いた。

珊瑚「全くの他人でなら、時々会ってもいい。」

お父さんの足がピタッと止まる。

珊瑚「俺とアンタは家族と言う形ではもうつながっていないんだから。」

⏰:07/07/05 10:34 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#886 [向日葵]
振り向いたお父さんの目が輝いていて、また、出口に顔を向ける。

珊瑚父「あぁ……っ。ありがとう……。」

そしてお父さんは、喫茶店を後にした。

私達はしばらく何も話さなかった。
珊瑚君はいつの間にか私の手を握り締めていた。

きっと、最後の言葉を口にする時に、勇気がいったんだと思う。

珊瑚「憎しみが大半を占めていたけど…。」

珊瑚君が静かに言った。

珊瑚「ホントは嬉しかった部分もあったんだ……。」

⏰:07/07/05 10:38 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#887 [向日葵]
***************

キリます

感想あればお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/05 10:38 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#888 [向日葵]
更新は明日の夕方にします

⏰:07/07/05 22:41 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#889 [向日葵]
更新情報は感想板に書いてるんで見てください

⏰:07/07/06 19:57 📱:SO903i 🆔:Q89zPevE


#890 [向日葵]
友姫「ウン。」

分かるよ。

珊瑚君は、お父さんが大好きだったんだもんね……。

すると珊瑚君は私の目をジッと見つめてから肩に頭を置いてきた。

サラサラの髪の毛が顔に当たる。

珊瑚「側にいてくれて…ありがとう……。」

その頭の上に頭を乗せて、私は何も言わず微笑んだ。

良かった……ホントに……

*************

喫茶店を後にした私達は律の連絡によって海へ行くことにした。
海って言っても電車で3駅先だ。

友姫「日焼け止め持ってないのに……。」

珊瑚「焼けてしまえ。お前は白すぎだ。」

⏰:07/07/07 09:43 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#891 [向日葵]
友姫「私焼けないの。赤くなって終わり。」

だから焼けるよりもタチが悪い。
ヒリヒリして痛いし……。

友姫「それに年重ねるごとにシミになっちゃうんだよ…。そんなのヤダ!」

珊瑚「別に気にしなくてもいいだろ。俺が気にしないんだから。」

友姫「え……。」

それは……プロポーズですか……?

珊瑚「何。」

友姫「いや、あの……さっきのはどーゆー意味かなぁ……って。」

⏰:07/07/07 09:47 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#892 [向日葵]
珊瑚「どーゆーって……何が引っかかってるんだ?」

友姫「もういいです……。」

やっぱり無意識なんだ……。天然王子様流石です。

心の中で拍手を贈り、その話題は打ち切った。

「●●駅〜。●●駅〜。」
駅に着いた。

プシュー

出るともう潮の香りがした。それもそのハズ。
目の前はもう海なのだ。

友姫「わぁー!」

⏰:07/07/07 09:52 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#893 [向日葵]
見渡す限り
海、海、海!

太陽の光で水面がキラキラ輝いている。

友姫「珊瑚君!うーみー!!」

珊瑚「見れば分かるって。暁達探しに行くぞ。」

差し出された手を私は強く握る。

改札を抜けて、しばらく歩くともう砂浜に着いた。

ザクッ

友姫「うわぁ!」

珊瑚「友姫?!」

⏰:07/07/07 09:56 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#894 [向日葵]
コンクリートの硬さとは違う砂の感触に油断していた私は足を取られてしまった。

熱い砂浜にダイブする前に珊瑚君が体をキャッチして、そのままお姫様抱っこをした。

友姫「えっ?!えぇっ?!なんで!」

珊瑚「危なっかしくてその内にまた怪我されたら困るからだ。」

友姫「うぅ…。」

大人しく珊瑚君の腕に抱かれる。
こうされるのは、高2の時に白月君の蹴ったサッカーボールが頭を直撃した時以来だ。

⏰:07/07/07 10:02 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#895 [向日葵]
あれからもう1年が経とうとしている。

珊瑚君とはもっと長い間一緒にいる気がする。

それはそれだけ珊瑚君と一緒にいるせいだと思う。

この人の腕が、優しさが、笑顔が、想いが……
私を麻痺させるかの様に夢中にさせている。

この想いはきっと消えない。

珊瑚君もそうだったら嬉しい。
さっき電車の中での言葉がプロポーズだと言ってくれたら、私は涙が流れていたと思う

⏰:07/07/07 10:07 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#896 [向日葵]
珊瑚「いた。」

自分の世界から我に帰った私は周りを見渡す。

千歳「おーい!コッチコッチー…ってなんで友姫ちゃん運んでんのナイト様。」

珊瑚「安全確保。」

そう言いながら私をゆっくりと降ろしてくれた。

佳苗「それにしても夏休みだって言うのに皆ほとんどいないね。」

暁「ここって結構マイナーなトコだから知ってる人少ないんだわ。しかもここらは田舎だしなぁ。人が元々少ない!」

わぁ過疎化……。
でもその方がいい。海に来てるのに水着じゃなく服を来ていたらズレてる感じがして気が引ける。

⏰:07/07/07 10:15 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#897 [向日葵]
秋帆「ねぇ!足水に浸けようよ!」

暁「足?そんな控え目じゃいけないねぇ。なぁ?千歳。」

千歳「そうだな暁。」

2人はそう言って靴を脱ぐと「アチ、アチ」と言いながら海から離れて行く。

恵都「秋帆。ちょっとどいた方がいい。」

あ、三浦君居たんだ。(←酷い)

すると私の目の前を2つの影が疾風が如く通り過ぎ、その姿を追うと思いっきりジャンブする白月君と千歳君がいた。

⏰:07/07/07 10:21 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#898 [向日葵]
ジャボーン!!

そして海へ落下。

佳苗「暁ちゃん!」

律「直!」

暁・千歳「プハー!……ッハッハッハッハ!!」

まるで何かのCMみたいだ。私はただ唖然とその姿を見ていた。

律「ちょっと!着替えどうする気?!」

千歳「自然乾燥!」

暁「珊瑚と三浦も来いよ!あと女の子も!!」

一同「絶対ヤダ。」

⏰:07/07/07 10:27 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#899 [向日葵]
すると2人はニヤッと笑ってまず三浦君と珊瑚君を濡れた体で捕まえた。

珊瑚「オイこらっ!!」

暁「さーんごぉー。たまにはお前も……弾けなきゃな☆」

ドンッ!

珊瑚「おわっ!!」

友姫「珊瑚君!」

ザパーン!

水浸し珊瑚君の出来上がり……。
濡れた髪をかき上げて白月君を睨みつける。

恵都「ちょ、千歳、マジで止めろって!」

千歳「お前もたまにははしゃいでみろよ!!」

ザボーン!

⏰:07/07/07 10:32 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#900 [向日葵]
恵都「ケホケホケホ!」

秋帆「恵都!大丈夫?!」

暁「心配してるのも今の内だよお嬢さん方……。」

あ、嫌な予感。

濡れた美男子4人がゆらりと立ち上がると

千歳「まぁ……同じ目に合ってもらいましょう!」

女の子「いぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

私達は一目散に砂浜を散らばった。

もちろん私を追ってくるのは珊瑚君。
しかし珊瑚君は走らない。

⏰:07/07/07 10:37 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


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