新☆きらきら
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#801 [向日葵]
秋帆と律は顔をこわばらせて私を見つめた。
青年は綺麗な目をこれ以上ないほど見開いていた。

秋帆「……え……。」

秋帆のかすれた呟きが、なんとか私の耳へ入って来る。

友姫「どうしたの?2人の知り合い?」

律「何を言ってるのよ……?!寛和は……っ」

友姫「寛和?」

本気で分からない私にようやく気付いたのか、3人共口を閉ざした。

珊瑚「俺……ちょっと……。」

⏰:07/07/01 02:13 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#802 [向日葵]
綺麗な青年は部屋から出ていった。

『なんて素敵な低い声だろー…。』

そんな事をぼんやり考えていた。

秋帆「さっきの男の子は、寛和珊瑚君。友姫の……恋人だよ…?」

それを聞いて私はびっくりした。
まさか?!この男の子に興味ない私が恋人だなんてっ!!!!

友姫「びっくりさせよーったってそうはいかないわよ?」

律「嘘じゃないわよ……。」

⏰:07/07/01 02:16 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#803 [向日葵]
悲しそうな真剣な顔をした2人を交互に見つめる。

『……え?』

私……どうしちゃったの?

・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚「記憶……喪失ですか……。」

珊瑚は医師の元へ行っていた。
4文字の漢字が珊瑚をショックの谷へと落として行く。

医師「頭を強く打ち過ぎたんでしょう。よくあります。」

珊瑚「どうすれば……っ!!!記憶が戻るんでしょうか!!」

⏰:07/07/01 02:20 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#804 [向日葵]
医師「分かりません。何年後か……何十年後か……。何か、本人が印象に残ってる事でもしなければ……。」

『何十年後……。』

珊瑚はズボンを握り締めてうつ向いた。

言葉が……出なかった。

ガラガラガラ

医師のいる部屋から出た珊瑚は会いたくない人物を目にする。

珊瑚父「お嬢さんの……容態は……。」

座っていた長椅子から立ち、1mくらい離れた所で立ち止まった。

⏰:07/07/01 02:24 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#805 [向日葵]
珊瑚「お陰様で……俺を忘れてくれたさ。」

皮肉たっぷりな言葉に冷笑を浮かべ父の隣を通り過ぎた。

珊瑚父「私を!」

少し過ぎた所で珊瑚は立ち止まった。

珊瑚父「私を……警察に突き出すか……?」

珊瑚は前を見据えたまま話した。

珊瑚「そうだな……。それで無期懲役になればいいのに……。でももし、友姫に記憶が残っていたなら友姫はそんな事望まない。」

⏰:07/07/01 02:27 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#806 [向日葵]
それだけ言って、珊瑚はその場を立ち去った。

友姫の病室まで歩いて行くと、外には佳苗、暁、千歳がいた。

珊瑚「暁。」

珊瑚の方を向いた暁は、困惑した顔をしていた。
千歳も同様だ。
佳苗は顔を手のひらで覆っていた。
どうやら泣いてるらしい。

千歳「友姫ちゃん…俺らに“誰”とか言ってきたんだけど……。」

呆然と部屋を指差しながら千歳が呟く。

⏰:07/07/01 02:32 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#807 [向日葵]
珊瑚「あぁ…。知ってる。」

暁「珊瑚……お前…………。もしかして…。」

暁が言わんとしていることは分かっていた。
珊瑚はコクンと頷いた。
それだけで充分だった。

千歳「お前大丈夫かよ……っ!」

肩を掴み、揺らす千歳に、珊瑚はその手を振り払い、まるで苦痛に耐える様な顔をした。

珊瑚「大丈夫なわけ……ないだろ……っ。ふざけんな……。」

もどかしい気持ちが、珊瑚をイラつかせた。

⏰:07/07/01 02:35 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#808 [向日葵]
珊瑚は腕で顔を覆った。

珊瑚「ちょっと……1人にしてくれ……。」

そう言って、珊瑚はどこかへ行ってしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚は誰もいない外へ出ていた。
手すりに手を置いて街並みをぼんやりと見つめた。

友姫[珊瑚君。]

笑う友姫が脳裏に浮かぶ。

友姫[私にも……珊瑚君を守らせて……。]

自分はどれほどその言葉に胸が震えただろう。

⏰:07/07/01 02:40 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#809 [向日葵]
手を……見つめる。

自分が触れる度、顔を赤らめて、だけど嬉しそうに笑う友姫。

細くて壊れそうな彼女を抱き締める度愛しさでいっぱいになった。





なのに。

友姫「この男の人……誰?」

無関心な友姫が、そこにはいた。

珊瑚「―――――っ!!」

⏰:07/07/01 02:42 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#810 [向日葵]
てすりを強く握り締めてしゃがむ珊瑚。

うつ向いた顔の鼻先からは、みるみる滴が落ちてコンクリートの地面へ染み込んでいった。

もう……友姫は戻らないかもしれない。

そう思うと哀しみで押し潰されそうになった。

珊瑚「……っ!……っっ!!!!」

声にならない鳴咽が、青空の下に響いた……。

まるで、そこにいない人の名を必死に呼ぶ様に。

⏰:07/07/01 02:46 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#811 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

秋帆達が帰ってまた病室で私は1人となった。

窓の外を見つめながら考える。

ふわふわのカワイイ女の子。さわやかな男の子。メガネをかけて頭よさそうな男の子。


……そして、綺麗な男の子。

あの目を見開いた顔が残像の様に頭に浮かぶ。

何故そんな顔をするの……?

秋帆[恋人だよ……?]

⏰:07/07/01 02:50 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#812 [向日葵]
友姫「恋人……。」

単語を呟く。
事の焦点がまったく合わない。

私は…何を失っているの?
夏休み?なら何故母さん達は顔を見せてくれないの?
どうして?何故?

いくつもの疑問が頭をよぎる。

その瞬間。

友姫「――ぅあっ!!」

頭に激しい頭痛。
何コレっ!!

友姫「ぃ……痛っ……いっ!!」

⏰:07/07/01 02:54 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#813 [向日葵]
頭を抱えてベッドにうずくまる。

手探りでナースコールを探す。
それよりも頭痛の方が勝っている。

友姫「だっ……れか……っ!」

ガラガラガラ

珊瑚「友姫っ!」

あの男の子が帰ってきてうつ伏せで丸まっている私の背中にそっと手を置いた。

珊瑚「どうした!」

友姫「頭……っ痛……っ!」

⏰:07/07/01 02:57 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#814 [向日葵]
でも……

友姫「あれ……。」

痛くて固く閉ざしていた目をゆるゆると開ける。

友姫「痛く…なくなった……。」

珊瑚「そうか……。」

男の子の声は、ホントに安心しているかの様に聞こえた。
男の子の顔を見ると、なんだか目が赤い気がした。

友姫「目……どうしたんですか?」

男の子はハッとして顔を背けながらなんでもないと言った。

⏰:07/07/01 03:01 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#815 [向日葵]
そして沈黙が少し流れる。

友姫「あの……病院まで運んで頂いて…ありがとうございました。」

男の子はパイプ椅子を引きずってベッド近くまで寄せるとそれに座り「別に」と呟いた。

珊瑚「半分…いや、半分以上は俺のせいだから……。」

友姫「はぁ……。」

珊瑚「あ。友姫の母さん達に連絡してくる。」

友姫「駄目です!!」

私はさっきっまったく正反対の事を喋った。

⏰:07/07/01 03:05 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#816 [向日葵]
友姫「きっと心配かけてしまう……っ。だから……言わないでください……。」

全ては秋帆から聞いた。

母さん達は今仕事で遠くにいるのだと。
私は我儘を言ってこちらに残してもらったらしい。

……なのに。

友姫「お願いです……。」

心配をかける様な事を言ってはいけない。

男の子は立ち上がったがまた座った。
どうやら分かってくれたらしい。

⏰:07/07/01 03:08 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#817 [向日葵]
友姫「ありがとうございます…。……えっと…。」

珊瑚「珊瑚だ。あと敬語もいらない。」

友姫「珊瑚君。ありがとう。」

すると珊瑚君は頭を優しく撫でてきた。
私はやられるがままにされていた。

まるで仔猫にでもなった気分だ。

“恋人”

私はかつて、この人の何が好きだったんだろう。
なんで好きだったんだろう……。

⏰:07/07/01 03:11 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#818 [向日葵]
――――――……
数日後……


退院して、私は珊瑚君の家に帰ることになった。

タクシーに乗って、家を目指すのかと思いきや、珊瑚君が言った先は

珊瑚「あの近くにあるデパートまで。」

友姫「え?!帰るんじゃ……。」

珊瑚「買い物があるんだ。……先に帰るか?」

やっぱり忘れてしまっているとは言え、お世話になっている以上お手伝いしないわけには……。

友姫「いえ!行かせてもらいます!!」

⏰:07/07/01 03:18 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#819 [向日葵]
**************

今日はここまでにします

感想あればお願いします絡みOKですがそれは明日の朝お願いします

眠いんで(´▽`;ゞ)

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/01 03:20 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#820 [向日葵]
更新については感想板を覗いてください

⏰:07/07/01 20:04 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#821 [我輩は匿名である]
>>1-100

⏰:07/07/01 20:51 📱:D902iS 🆔:wdHGZCTk


#822 [我輩は匿名である]
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700
>>700-800
>>800>>900

⏰:07/07/01 20:54 📱:D902iS 🆔:wdHGZCTk


#823 [向日葵]
我輩さん

安価ありがとうございました

⏰:07/07/01 21:27 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#824 [向日葵]
珊瑚「無理して付き合わなくてもいい。」

……それって私にどうしろと…

『なんかこの人よくわかんないなぁ……。』

友姫「い、一応行かせてもらいます…。」

珊瑚「そうか。」

そう言うと珊瑚君はドアのへりに腕をついて頬杖しながら外を眺めた。

私は気まずくなって、私も外を見た。

空はいつも通り青く澄み渡り、入道雲が所々にあって夏の風流だ。

⏰:07/07/02 16:46 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#825 [向日葵]
何も変わらない日常。

なのに一体何が変わってしまったんだろう……。

・・・・・・・・・・・・

ザワザワザワ

デパートについた。

友姫「どこに行くんですか?」

珊瑚「敬語。」

私は口元を「あっ」と隠して、訂正した。

友姫「どこに行くの?」

珊瑚「食料品売り場。友姫の退院祝いだから母さんが何か買って来いって。さぁいこ……」

⏰:07/07/02 16:50 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#826 [向日葵]
珊瑚君は手を伸ばして私の手に触れようとしたが、寸前で止まってスッと直してしまった。

そしてフイッとそっぽを向いてツカツカ歩いて行ってしまった。

『あ……そっか。私達恋人同士だったんだっけ。』

珊瑚君の背中を追いかけながらぼんやり考える。
後ろからさっき伸ばされた手を見つめた。

指が長くて大きく綺麗な手。
自分は記憶が抜け落ちてしまうまでこの手に守られて来たのだろうか……。

気付いたら無意識に珊瑚君の指先に触れていた。

⏰:07/07/02 16:58 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#827 [向日葵]
友姫「……あ。えと……。」

離そうとしても離れなかった。それどころか指先にさらに力が入っていく。

すると……

珊瑚「何してるんだ。」

穏やかな口調で私の指を離した。

離れた瞬間、どうしてか胸の奥がキンッと詰まった。

『何ショック受けてるんだろう私……。』

珊瑚君がカートをカラカラ押す横で私はとぼとぼ歩いた。
すぐ横にいるこの人は今や知らない他人の人。

⏰:07/07/02 17:02 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#828 [向日葵]
見えない大きな溝がいつの間にか出来てしまったんだ。

珊瑚「友姫。何が食べたい?」

ハッと顔をあげて考える。

友姫「え、えと、……。あ、じゃあタラコスパゲティ。」

珊瑚「了解。」

微笑んだ珊瑚君を見てなんだかホッとした。
緊張が少しほぐれる。

タラコスパゲティにいる材料を買ってから私達はデパートを後にした。

⏰:07/07/02 17:05 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#829 [向日葵]
珊瑚「タクシーまた拾うか。」

友姫「ウン。あ、荷物一つ持つ」

カシャン

何かが落ちた。

珊瑚「携帯、落としたぞ。」

友姫「あ、ホントだ……。?」

携帯の裏に何か貼ってある。プリクラ?

そこに写っていたのは幸せそうに笑う私と今私の隣にいる珊瑚君がいた。

私はそれをじっと見つめてから珊瑚君を見つめた。

なんとも言えない複雑な表情を珊瑚君は浮かべていた。

⏰:07/07/02 17:08 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#830 [向日葵]
珊瑚「……やっぱり歩いて帰るか。」

きびすを返してまた先に歩いて行ってしまった珊瑚君。
私は小走りで珊瑚君の隣についた。
記憶上に無い笑顔が貼られた携帯を握り締めて。

――――……

あの日から丁度1週間経った。
私の記憶の欠片はまだバラバラになったままだった。

それでも珊瑚君のお母さんや弟の汰樹君。
それに珊瑚君は優しく接してくれていた。

⏰:07/07/02 17:12 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#831 [向日葵]
それが逆に私の苦になっていった。

自分は何もあげれないのに優しさをくれり皆に申し訳なかった。

時折、病院に1回来たフワフワ少女とさわやかな男の子、優等生っぽい男の子が私を訪ねに来てくれた。

でもフワフワ少女は何かに堪えれなくなったかの様に度々居間を出て、それをさわやかな男の子が追って行った。

・・・・・・・・・・・・

暁「佳苗。泣くなよ……。」

佳苗「分かってるの……。でも……。」

⏰:07/07/02 17:17 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#832 [向日葵]
佳苗は悲しんでいた。

無関心な目を向ける友姫。

でもそれ以上に虚ろになってしまった珊瑚を見るのが辛かったのだ。

暁「これからこんなのが続くんだ……。だから頑張んないと。」

そう言って暁は佳苗を抱き締めた。

・・・・・・・・・・・・・

夜。

私は部屋の暗闇に包まれた天井を見つめていた。

隣では既に寝てしまった結女がスゥスゥ言ってる。

⏰:07/07/02 17:20 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#833 [向日葵]
眠れない。
ううん違う。
眠りたくない。

今眠れば良くない夢を見そうで怖い。

しかし意に反して瞼が閉じて行く。
闘ってみるものの強制的に視界を闇が包んでいった。
――――
―――――……

真っ白な空間。
私は……どうなっているんだろう……。

『あ……誰かいる。』

知ってる。あれは

友姫「珊瑚君…。」

⏰:07/07/02 17:27 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#834 [向日葵]
―ワスレタクナイ―
何を?

―アノ穏ヤカナ低イ声―
何で?

―大好キナノ―
誰が?

―……君―
え?

すると突然。

キィィィィィ・・・・ン

耳鳴りの様な音が脳に響く。

友姫「ぅあぁ……っ!やだ……っ!!」

知ってるこの夢。
前も見た事があるの。

それは…………いつ?

⏰:07/07/02 17:31 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#835 [向日葵]
―――ご君。

泣いてる。

――さ…ご君。
何を言ってるの?

泣いてるのは誰?

――――珊瑚君っ!!

私っ?!

キィィィィィィィ・・ン

音が更にきつくなる。

友姫「あ゛ぁっ!!あぁぁぁっ!!」

耳を塞ぐ様にして頭を抑える。
突き刺す様な痛みに襲われる。

⏰:07/07/02 17:34 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#836 [向日葵]
―――
――――……

友姫「はぁっ!!」

目をバッと開く。
でもまだ視界は闇。

いやでも天井が見える。

友姫「はぁっ!はぁっ!」
無意味に息があがる。
でも止める事が出来ない。痛みの余韻が残ってるのか頭が重い気がする。

起き上がってベッドを出る。

『水でも飲もう……。』

⏰:07/07/02 17:38 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#837 [向日葵]
トン……トン……

なんだかフラフラする。
居間について電気を付ける。
一旦座りたくなってソファに座った。

汗をかいていたので窓を開ける。
夏の虫の音と共にそよ風が入ってくる。

そこでやっと落ち着いた。
『さっきの夢……私は何で見たことあったんだろ。初めて見たハズなのに……。』

カチャカチャカチャ

玄関の鍵を開ける音が聞こえた。

⏰:07/07/02 17:42 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#838 [向日葵]
ガチャ……バタン

トタ…トタ……

珊瑚「友姫。何してんだ?」

友姫「あ、珊瑚君。おかえりなさい。」

珊瑚「あぁ。」

珊瑚君はそのまま部屋に戻ろうとしていたが、それを止めた。
私が。

友姫「あ、あの!」

足を止めた珊瑚君は穏やかでもどこか冷たい目を私に向けた。

珊瑚「何?」

⏰:07/07/02 17:46 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#839 [向日葵]
そんな顔しないで……

また胸の奥が痛くなる。

友姫「あ……あの……。えと……。」

またあの夢を見るのが怖い。だからせめて落ち着くまで一緒にいて欲しい。
そう思った。

でも……

時計をチラッと見ると午前3時。
珊瑚君はバイト帰りだし疲れているのかもしれない。

友姫「なんでもありません……。おやすみなさい…。」

⏰:07/07/02 17:49 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#840 [向日葵]
珊瑚君から視線を外し、窓の方を向いて体育座りしている自分の足を見つめた。

しばらく静寂が続く。

いつの間にか珊瑚君は部屋に戻ったのかもしれない。
そんな事を思っていると

ギシッ

ソファーの揺れに横を向いてみると、珊瑚君がそこにはいた。

珊瑚「なんかあったのか?」

私ではなく、窓を見ながら聞いてくる。

⏰:07/07/02 17:52 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#841 [向日葵]
****************

一旦キリます

感想よければお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/02 17:53 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#842 [¥]
>>1-150
>>151-300
>>301-450
>>451-600
>>601-750
>>751-900

出来てるかな??失礼しました。

⏰:07/07/02 22:01 📱:P903iX 🆔:PZ2FsAAc


#843 [向日葵]
¥さん

安価ありがとうございます

更新は明日の朝になります

⏰:07/07/02 23:03 📱:SO903i 🆔:KIVQQD6I


#844 [向日葵]
私は珊瑚君を見てからまた自分の足を見つめた。

友姫「怖い夢を見たんです。それも……見たことないのに、見たことある夢を。そしたらまた頭が痛くなって……。」

珊瑚君が黙って聞いてくれてる気配がする。
それを確認して、私はまた続けた。

友姫「また、目を瞑るのが怖いんです。激しい頭痛がしたり、悲しい気分になるのが嫌だから……。」

ピクッ

私の体が一瞬震えた。

それはそれは優しく珊瑚君が頭を撫でている。

⏰:07/07/03 09:45 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#845 [向日葵]
ゆっくり珊瑚君に視線を向けると、珊瑚君はハッとして手をどけた。

珊瑚「ごめん。……俺はもう寝る。お前ももう寝ろ。同じ夢はもう見ないだろうし。」

珊瑚君が立ち上がった瞬間私は手を伸ばして珊瑚君の手を両手で握った。
今度は離されないように。

友姫「もうちょっとココにいて下さいっ!」

珊瑚「やめてくれ……。」

友姫「…え?」

珊瑚君の顔がコチラを向くと、その顔は苦しそうにしていた。

⏰:07/07/03 09:53 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#846 [向日葵]
珊瑚「覚えてないのにそんな事しないでくれ。俺も軽率だった。前の友姫がそこにいる様な気がして同じ様に接したけど……。」

そこで珊瑚君は大きく息を吸った。

珊瑚「お前は……俺が好きでも何でも無いんだろ?」

珊瑚君は泣きそうな顔をした。
私はどう答えていいかわからなかった。

今まではどうしていたの?だって覚えてない。
分からないの。

……でも、そんな顔…しないで……。

⏰:07/07/03 09:57 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#847 [向日葵]
私は珊瑚君を引っ張って強制的に座らせた。

珊瑚「な……っ!」

驚く珊瑚君を余所におずおずと両手を伸ばした。

そして珊瑚君の顔を包む。

珊瑚君は目を見開いて私を見つめる。

そして私は珊瑚君の頭を包みこんだ。

珊瑚「友姫……やめろ……。」

私は辞めない。

珊瑚「頼むから……。」

⏰:07/07/03 10:00 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#848 [向日葵]
その頼みは聞けない。

沢山優しさをくれたのは知ってる。
恩返しをしなきゃいけない。それは分かってる。

でも……珊瑚君今

友姫「泣かないで……。」

珊瑚君の頭が小刻みに震えているのを腕で感じた。

私が覚えていないせいで彼を悲しませている。
だからせめてこの瞬間だけは……昔の私を思い出して…………。


珊瑚「―――っ!」

珊瑚君は腕をきつく回して私を抱き締めた。

⏰:07/07/03 10:04 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#849 [向日葵]
一瞬、息が出来なくなった。

珊瑚君の鳴咽が聞こえる。

そしたら何故か……私も悲しくなった。

気がついたら涙が流れていて私も震えだしていた。

それに気づいた珊瑚君が、私の体を離して涙に濡れた目で私を見つめた。

珊瑚「なんで……お前が泣くんだよ。」

友姫「勝手に……涙が……。」

手で拭っても後から後からポロポロ落ちていく。

⏰:07/07/03 10:08 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#850 [向日葵]
すると珊瑚君が手を伸ばして私の頬に触れた。

でもまた躊躇っていて、手を下げようとしたけどその上から私が手を置いて離れないようにした。

温かい……。

胸に安堵感が広がっていく。

―――トクン……

『トクン?』

聞き慣れない音が聞こえた。

珊瑚「友姫……。」

安らかな気持ちに包まれて瞑っていた目を開けた。

⏰:07/07/03 10:12 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#851 [向日葵]
珊瑚君が見つめている。

その瞬間、私は息が止まりそうになった。

『何……コレ……。』

――トクン―トクン―

またあの音が聞こえてきた。それも速さを増して。

珊瑚君は躊躇いがちに顔を近付けてきて、ゆっくり顔を傾けると唇を優しく私の唇に押し付けてきた。

初めての体験に、私は目を開けたままだった。

好きじゃない人にキスされているのに、何故か嫌ではなかった。
そしてゆっくり目を瞑る。

⏰:07/07/03 10:17 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#852 [向日葵]
―――違うでしょ。

え……

目を瞑ってその声を聞く。

―――好きじゃない訳ないじゃない……。

誰?

―――私は……珊瑚君が好きなのよ!!!!!

私っ?!

――ドクン!!

私は目をまた見開いた。

目の奥でいくつもの光景が流れていく。

⏰:07/07/03 10:21 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#853 [向日葵]
[寛和珊瑚だ。]

[私は……珊瑚君が好きみたい……。]

[トンボ玉って言うの。珊瑚君は青ね!]

[ゴメン俺、独占欲強いから……]

[ホントに…珊瑚君が閉じ込めてくれればいいのに……]

[俺は友姫の傍にいるから……。]

[友姫!!]


走馬灯の中で名前を呼ばれた。
その時だった。

⏰:07/07/03 10:26 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#854 [向日葵]
キィィィィィ……ン

私は珊瑚君から離れて頭を抱えた。

友姫「あぁっ!あぁぁぁぁぁっ!!いっ……たい……っ!!」

珊瑚「友姫?!」

――大丈夫…。次に目が覚めたら……。

キィィィィィィィィィン

友姫「あぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

音が一層増して脳を直撃する。
そしてプツッと聞こえたかと思うと、私は暗闇に襲われて倒れてしまった。

⏰:07/07/03 10:30 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#855 [向日葵]
珊瑚「友姫?オイ!友姫!!」

珊瑚君の必死に呼ぶ声が段々小さくなっていく。
頭で、私の声を最後に、私は事切れてしまった。

――大丈夫。次に目が覚めたら……。





きっと思い出すから……。

⏰:07/07/03 10:33 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#856 [向日葵]
****************

キリます

さてここでお知らせです……。

長きに渡って書いてきました「新☆きらきら」

次をもって……最終回にさせていただきます

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⏰:07/07/03 10:35 📱:SO903i 🆔:Sr47UkcI


#857 [向日葵]
幸せが溢れた。

こんな気持ちをくれたのはたった1人だけ。

忘れても尚、気持ちが片隅に残っていたの。

だからもう一度、この手を掴んでください……。




新☆きらきら
**Last ずっと…**

⏰:07/07/04 16:44 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#858 [向日葵]
眩しい……。

自分が光に包まれているのが分かる。

温かくて心地いい。

これは……似ている。

なんだっけ……。

あ…分かった。
珊瑚君の腕の中。

早くあの穏やかな目がみたい。その奥に隠されている優しさを覗きたい。
大好きなあの笑顔を見たい。硬い胸に飛込みたい……。

―――
―――――……

⏰:07/07/04 16:48 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#859 [向日葵]
ゆっくり目を開ける。

最初は焦点が合わなかった。その内段々視界が明瞭になってきてわかりだした。

『……天井…?』

見慣れない天井が見えた。

そうだ私……確かデパートで珊瑚君を助ける為に落ちて……。

あれからどれくらい眠ったんだろう。
体の節々が鈍ってるせいか痛い。

『時計…。』

時計を探すのに首だけを動かした。
と、そこには壁にもたれて、まるで銅像のように椅子に座って寝ている珊瑚君がいた。

⏰:07/07/04 17:00 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#860 [向日葵]
『良かったぁ…。無事だったんだね……。』

綺麗な顔には傷ひとつない。組まれた腕や手にも何ひとつ。

肌触りのよさそうな手そのものだ。

ギシギシ言う手を伸ばして、その手に触れようとした。

……届かない。

友姫「さ……ごく……。」
かすれて囁く様な声しか出ない。
でも充分だったみたい。

珊瑚君が小さくピクッとして目を開けた。

⏰:07/07/04 17:06 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#861 [向日葵]
視線はそのまま私に向けられる。

珊瑚「……っ!!友姫!!」

珊瑚君は寝転んだままの私を力一杯に抱き締めた。

珊瑚「友姫…良かった……友姫……。」

泣き出しそうな声で、珊瑚君は何度も私の名前を呼んだ。と思ったらそろそろと体を離していった。

珊瑚「……ゴメン。つい…。」

友姫「何?どうかしたの……?」

かせれて未だ上手く声を出せないけど、私の言葉に耳を傾けた珊瑚君はなんだか目を輝かせていた。

⏰:07/07/04 17:11 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#862 [向日葵]
珊瑚「お前……。戻ったのか……?」

友姫「?意識の彼方からは戻ってきたけど?」

珊瑚君はそれは心臓が止まってしまう様な素晴らしい笑顔を見せると、また私を力一杯抱き締めた。

友姫「珊瑚君……?」

珊瑚「何でもない。いいんだ……。頼むから、今はこうさせて……。」

耳元でため息混じりにお願いされたら……。
一気に体温が上がっていく。

私の熱に気づいたのか、クスッと耳元で笑った珊瑚君は「ホントにいつもの友姫だ。」と嬉しそうに呟いた。

⏰:07/07/04 17:21 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#863 [向日葵]
コンコン

ノックが鳴った瞬間、私達は離れた。

「失礼します。東雲さーん。体温計りましょうね。」

看護婦さんから体温計を渡されて脇に挟む。

その間、珊瑚君はもとの体勢に戻って私を見つめている。

ピピ ピピ

電子音が鳴った。

脇から外して看護婦さんに渡した。

「ハイ。……ちょっとー……熱があるみたいだけど、お薬飲みますか?」

珊瑚君のせいだ……。

友姫「寝起きだからだと思います。なんで大丈夫です。」

「わかりました。では何かありましたらナースコール鳴らしてくださいね。失礼します。」

ガラガラガラ

⏰:07/07/04 17:32 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#864 [向日葵]
珊瑚君はクスクス笑っていた。

友姫「珊瑚君のせいよ…。私お薬嫌いなんだから。」

珊瑚「そりゃ好きな奴はいないだろ。」

上目づかいでジトッと珊瑚君を睨んだ。

それでも珊瑚君はニコニコ笑っている。

ずるい……。怒るに怒れない。

友姫「私どれくらい寝ていたの?」

質問すると、珊瑚君は笑顔を消して躊躇った表情を浮かべた。

⏰:07/07/04 17:35 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#865 [向日葵]
珊瑚「正式には2日。色んな事を無しにしたら2週間だな。」

友姫「……色々…って言うと……?」

珊瑚「色々だ。」

友姫「だから色々って?」

そこで珊瑚君はため息を吐いて私に近付いた。

珊瑚「また話す。」

友姫「今話してよ。」

珊瑚「我儘言うなら……。」

そこまで言うと珊瑚君の腕が私の頭の両側について、顔と顔との距離を近付けた。

⏰:07/07/04 17:44 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#866 [向日葵]
珊瑚「熱…上げられたいのか……?」

真近くにある綺麗な顔には抵抗なんて出来ない。
目を泳がす事も出来ず私は珊瑚君の吸い込まれる様な目を見つめるしかなかった。

友姫「困る……けどでもっ」

珊瑚「でも?」

珊瑚君の顔が更に近づく。話すと珊瑚君の吐息が顔にかかる。

友姫「私にだって……知っておきたいことくらいあるもの……。」

珊瑚「お前だから嫌なんだ。傷つくかもしれない。」

⏰:07/07/04 17:48 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#867 [向日葵]
友姫「それでも教えて欲しいって言ったら?」

珊瑚「……俺が前に言った事もう忘れたのか?」

友姫「……。」

珊瑚[どんなことでも傷ついて欲しくない。]

思い出したけど……。
心臓が跳ねまくる。

珊瑚「思い出したか出さないのか……?」

友姫「出したけど……。」

珊瑚「どうやら薬を飲みたいらしいな。」

その言葉を聞いた瞬間、身を硬くした。

⏰:07/07/04 17:52 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#868 [向日葵]
そしてギュッと目を瞑った瞬間。

珊瑚君の唇が私に押し付けられた。
驚いたのはもっと乱暴にされると思ったのに、優しくてなんだか丁寧だった。

それでも効果は抜群。
胸の奥がキューッと締め付ける。

珊瑚君の横にあった手は、いつの間にか私の顔を包んでいた。
その体温にすらクラクラする。

ようやく離れた時には息が上がっていた。
珊瑚君の顔に赤みがさしているのが珍しかった。

⏰:07/07/04 17:58 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#869 [向日葵]
***************

キリますね

続きは明日の朝にします

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⏰:07/07/04 17:59 📱:SO903i 🆔:J0JbWaF.


#870 [我輩は匿名である]
>>390-500
>>501-800
>>801-1000

⏰:07/07/04 22:19 📱:SH903iTV 🆔:☆☆☆


#871 [向日葵]
我輩さん
安価ありがとうございました

***************

私はその顔にそっと指先を触れた。

珊瑚君は私の手に自分の手を重ねて目を瞑った。

そこで私はあることを思った。

友姫「珊瑚君の…お父さんはどうしたの?」

珊瑚「……たぶんもう姿は見せないと思う。」

珊瑚君は私の掌に唇を押し付けて話す。掌に吐息と珊瑚君の唇の動きがくすぐったかった。

友姫「お話……しては駄目?」

そこで珊瑚君が険しい表情になる。

珊瑚「お前が進んで会いに行く必要はない。」

友姫「私は話したいだけだよ。」

⏰:07/07/05 09:33 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#872 [向日葵]
珊瑚「またお前がこんな目にあったら!」

友姫「約束したじゃない!」

そこで珊瑚君は口を閉ざして私を見つめた。

友姫「私にも…珊瑚君を守らせてって……言ったじゃない。だから私は珊瑚君を助けたの。……今のも同じ。珊瑚君の中で、お父さんの何かが引っかかっているなら……それを取り除いてあげたいの。」

珊瑚君は目を伏せる。
苦渋な顔をして考えているらしい。

私は珊瑚君の言葉を待つ為にその表情をじっと見つめる。最後に「お願い」と付けて念を押してみた。

⏰:07/07/05 09:39 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#873 [向日葵]
珊瑚君は中々声を発しない。

一旦私の側から離れて窓の外を眺める。
私は珊瑚君の服の裾をクイクイッと引っ張って意識をこっちに向ける。

友姫「珊瑚君だって約束してくれたでしょ?私を守ってくれるって。……なら一緒に行って私を守って?」

珊瑚君は私をしばらく見つめた。

沈黙が流れる。
その目は未だ不安と困惑で渦巻いている。

だけどやがて……。

珊瑚「約束したなら……仕方ない。」

⏰:07/07/05 09:44 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#874 [向日葵]
その渋々の許可に、私はホッとして微笑む。

珊瑚君は椅子をベッドに寄せて座り、手を伸ばして私のオデコに触れた。

珊瑚「ただし。ちゃんと回復してからだ。じゃないといくら約束でも会わせない。」

友姫「ウン。わかった。」

そう答えると珊瑚君はようやく納得したのか柔らかく微笑んだ。

珊瑚「もう少し寝てろ。」

友姫「充分寝たんでしょ。」

⏰:07/07/05 09:49 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#875 [向日葵]
真実を聞けない事に対してちょっと反抗してみる。

でも珊瑚君の方が一枚上手だった。

珊瑚「早く回復したくないのか?」

あの意地悪そうな笑顔を浮かべながら聞いてくる。
私はムゥッとして仕方なく眠る準備をした。

私が寝やすい様に珊瑚君は優しく頭を撫でくれた。
それがまた安らぎに変わっていく。
目がトロンとしていく。

友姫「頑張って…元気になるね……。」

珊瑚「そうでないと俺が困る。」

⏰:07/07/05 09:53 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#876 [向日葵]
私がフフッと笑うと、珊瑚君は唇を瞼に触れさせた。

それはまるで魔法みたいで、胸を温かくさしたと思うとすぐに眠気がやってきた。

珊瑚「おやすみ……。」

柔らかく心地いい低い声を最後に、私は眠りに落ちていった。

――――……

2日後。

無事に私は退院を迎えた。退院の日には秋帆達も来てくれた。

秋帆「もー!!アンタって子はぁぁぁっ!!」

佳苗「でもホントに良かったよ。」

⏰:07/07/05 09:58 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#877 [向日葵]
友姫「ホントに心配かけてごめんなさい。」

私はペコリと頭を下げた。

暁「まぁいいじゃない!なぁ珊瑚。今日の夜花火しねぇ?」

珊瑚「いいけど友姫はどうする?」

友姫「やりたいっ。」

千歳「じゃあ今から買いに行くか!」

っとここで私と珊瑚君はストップをかけた。

……そう。今日は……。

友姫「先約があるの。終わったら連絡するから。」

律「そう。わかった。」

⏰:07/07/05 10:02 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#878 [向日葵]
そして皆が行ってしまった後、近くの喫茶店へと向かった。

カランカラン

「珊瑚。」

声がした方を向くと、珊瑚君のお父さんが奥の方の席で座っていた。

私達はそこへ向かって席に着いた。

珊瑚父「この度は……ホントに申し訳ありませんでした。」

友姫「いいえ。もう元気になりましたから…。」

そしてまたしばらく口を閉ざす。こちらからはあまり話さないでおこうと思っている。

⏰:07/07/05 10:06 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#879 [向日葵]
お父さんの考えを聞いてみたいから……。

珊瑚君は喋りたくないとでも言う様に足と腕を組んで下を向いていた。

そしてまたお父さんが口を開く。

珊瑚父「こんな事をして許してもらえないし、勝手だとは思いますが……。……珊瑚を養子に迎えるのを諦めてはいません。貴方は……お嬢さんは、どうお考えになりますか?」

「諦めてはいません」とお父さんが言った時、珊瑚君がお父さんを睨んだけど、テコでも喋りたくないのかまた視線を下に戻した。

⏰:07/07/05 10:10 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#880 [向日葵]
私は考えながら答えを述べる。

友姫「お父さんの仰っている事はよく分かります。けれど……お父さんは会社の為だけに珊瑚君を利用したいだけで…………。そこには、珊瑚君が息子として大事だと言う意図が見えないんです。」

お父さんは落雷を受けた様に顔を歪ませた。
しかし私は続ける。

友姫「先日、初めてお会いした時のお父さんは久しぶりの息子を懐かしんで、ちゃんとお父さんの顔をしていました。それならば……珊瑚君もまた、考えたと思います。」

⏰:07/07/05 10:14 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#881 [向日葵]
珊瑚君の視線が横から向けられているのが分かる。
まるで「俺は絶対にそんな事を考えない。」とでも言う様に。
だから私は急いで付け加えた。

友姫「そんな事を考えていたら、今度は私が泣いて止めると思いますけど……。」

それからは視線が来なくなった。

珊瑚父「それでも……珊瑚達の幸せを思うなら……」

友姫「失礼ですけど。」

私は遮る様に言った。

⏰:07/07/05 10:18 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#882 [向日葵]
友姫「幸せをと願うならば……珊瑚君達を置いて行かれる時、その幸せを思わなかったのですか……?」

お父さんは目を見開いた。

珊瑚父「あれは確かに……私の勝手でした……。」

友姫「それならば尚更、珊瑚君は貴方に渡す事はなりません。幸せは、本人が決めることですから……。」

私は珊瑚君に目を向けた。同時に珊瑚君も私に目を向ける。

友姫「元の関係と言うのは難しいと思います。けど、近い関係なら修復は出来ると思うんです。」

⏰:07/07/05 10:22 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#883 [向日葵]
そこでまたお父さんに目を向ける。

友姫「珊瑚君だって、完全にお父さんを嫌ってはいないと思うんです。……だって、元々は大好きな大好きなお父さんですもの。」

私は言葉を優しくした。
お父さんの目は珊瑚君に向けられる。

友姫「会社関係無しなら……分かり合うのもいいと思われます。お父さんも、それを望んでいるんではないですか?」

珊瑚君は黙ってお父さんを睨む。
後は2人の問題だから、私は黙って2人を見つめた。

⏰:07/07/05 10:26 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#884 [向日葵]
硬く閉ざしていた珊瑚君の口がゆっくりと開かれていった。

珊瑚「帰ってくることは許さない。母さんが嫌がるから。それだけは駄目だ。」

珊瑚父「あぁ……。それはしない。今の家族があるから。」

珊瑚「なら俺と仲良くする必要もないだろ。」

珊瑚父「……。子供は作らない事に決めていた。子供は……お前達だけと思ったから。」

珊瑚「意味が分からん。俺は修復するなんてしない。」

⏰:07/07/05 10:30 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#885 [向日葵]
そしてまた口を閉ざしてしまった。

珊瑚父「……そうだな。虫が良すぎる…。もう、無理なんだな……。」

お父さんはガタッと席を立った。

珊瑚父「会ってくれて、ありがとう。もう絶対姿を見せないから。」

そう言って立ち去ろうとした。

珊瑚君の横を通り過ぎる時、珊瑚君がまた口を開いた。

珊瑚「全くの他人でなら、時々会ってもいい。」

お父さんの足がピタッと止まる。

珊瑚「俺とアンタは家族と言う形ではもうつながっていないんだから。」

⏰:07/07/05 10:34 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#886 [向日葵]
振り向いたお父さんの目が輝いていて、また、出口に顔を向ける。

珊瑚父「あぁ……っ。ありがとう……。」

そしてお父さんは、喫茶店を後にした。

私達はしばらく何も話さなかった。
珊瑚君はいつの間にか私の手を握り締めていた。

きっと、最後の言葉を口にする時に、勇気がいったんだと思う。

珊瑚「憎しみが大半を占めていたけど…。」

珊瑚君が静かに言った。

珊瑚「ホントは嬉しかった部分もあったんだ……。」

⏰:07/07/05 10:38 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#887 [向日葵]
***************

キリます

感想あればお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/05 10:38 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#888 [向日葵]
更新は明日の夕方にします

⏰:07/07/05 22:41 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#889 [向日葵]
更新情報は感想板に書いてるんで見てください

⏰:07/07/06 19:57 📱:SO903i 🆔:Q89zPevE


#890 [向日葵]
友姫「ウン。」

分かるよ。

珊瑚君は、お父さんが大好きだったんだもんね……。

すると珊瑚君は私の目をジッと見つめてから肩に頭を置いてきた。

サラサラの髪の毛が顔に当たる。

珊瑚「側にいてくれて…ありがとう……。」

その頭の上に頭を乗せて、私は何も言わず微笑んだ。

良かった……ホントに……

*************

喫茶店を後にした私達は律の連絡によって海へ行くことにした。
海って言っても電車で3駅先だ。

友姫「日焼け止め持ってないのに……。」

珊瑚「焼けてしまえ。お前は白すぎだ。」

⏰:07/07/07 09:43 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#891 [向日葵]
友姫「私焼けないの。赤くなって終わり。」

だから焼けるよりもタチが悪い。
ヒリヒリして痛いし……。

友姫「それに年重ねるごとにシミになっちゃうんだよ…。そんなのヤダ!」

珊瑚「別に気にしなくてもいいだろ。俺が気にしないんだから。」

友姫「え……。」

それは……プロポーズですか……?

珊瑚「何。」

友姫「いや、あの……さっきのはどーゆー意味かなぁ……って。」

⏰:07/07/07 09:47 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#892 [向日葵]
珊瑚「どーゆーって……何が引っかかってるんだ?」

友姫「もういいです……。」

やっぱり無意識なんだ……。天然王子様流石です。

心の中で拍手を贈り、その話題は打ち切った。

「●●駅〜。●●駅〜。」
駅に着いた。

プシュー

出るともう潮の香りがした。それもそのハズ。
目の前はもう海なのだ。

友姫「わぁー!」

⏰:07/07/07 09:52 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#893 [向日葵]
見渡す限り
海、海、海!

太陽の光で水面がキラキラ輝いている。

友姫「珊瑚君!うーみー!!」

珊瑚「見れば分かるって。暁達探しに行くぞ。」

差し出された手を私は強く握る。

改札を抜けて、しばらく歩くともう砂浜に着いた。

ザクッ

友姫「うわぁ!」

珊瑚「友姫?!」

⏰:07/07/07 09:56 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#894 [向日葵]
コンクリートの硬さとは違う砂の感触に油断していた私は足を取られてしまった。

熱い砂浜にダイブする前に珊瑚君が体をキャッチして、そのままお姫様抱っこをした。

友姫「えっ?!えぇっ?!なんで!」

珊瑚「危なっかしくてその内にまた怪我されたら困るからだ。」

友姫「うぅ…。」

大人しく珊瑚君の腕に抱かれる。
こうされるのは、高2の時に白月君の蹴ったサッカーボールが頭を直撃した時以来だ。

⏰:07/07/07 10:02 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#895 [向日葵]
あれからもう1年が経とうとしている。

珊瑚君とはもっと長い間一緒にいる気がする。

それはそれだけ珊瑚君と一緒にいるせいだと思う。

この人の腕が、優しさが、笑顔が、想いが……
私を麻痺させるかの様に夢中にさせている。

この想いはきっと消えない。

珊瑚君もそうだったら嬉しい。
さっき電車の中での言葉がプロポーズだと言ってくれたら、私は涙が流れていたと思う

⏰:07/07/07 10:07 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#896 [向日葵]
珊瑚「いた。」

自分の世界から我に帰った私は周りを見渡す。

千歳「おーい!コッチコッチー…ってなんで友姫ちゃん運んでんのナイト様。」

珊瑚「安全確保。」

そう言いながら私をゆっくりと降ろしてくれた。

佳苗「それにしても夏休みだって言うのに皆ほとんどいないね。」

暁「ここって結構マイナーなトコだから知ってる人少ないんだわ。しかもここらは田舎だしなぁ。人が元々少ない!」

わぁ過疎化……。
でもその方がいい。海に来てるのに水着じゃなく服を来ていたらズレてる感じがして気が引ける。

⏰:07/07/07 10:15 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#897 [向日葵]
秋帆「ねぇ!足水に浸けようよ!」

暁「足?そんな控え目じゃいけないねぇ。なぁ?千歳。」

千歳「そうだな暁。」

2人はそう言って靴を脱ぐと「アチ、アチ」と言いながら海から離れて行く。

恵都「秋帆。ちょっとどいた方がいい。」

あ、三浦君居たんだ。(←酷い)

すると私の目の前を2つの影が疾風が如く通り過ぎ、その姿を追うと思いっきりジャンブする白月君と千歳君がいた。

⏰:07/07/07 10:21 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#898 [向日葵]
ジャボーン!!

そして海へ落下。

佳苗「暁ちゃん!」

律「直!」

暁・千歳「プハー!……ッハッハッハッハ!!」

まるで何かのCMみたいだ。私はただ唖然とその姿を見ていた。

律「ちょっと!着替えどうする気?!」

千歳「自然乾燥!」

暁「珊瑚と三浦も来いよ!あと女の子も!!」

一同「絶対ヤダ。」

⏰:07/07/07 10:27 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#899 [向日葵]
すると2人はニヤッと笑ってまず三浦君と珊瑚君を濡れた体で捕まえた。

珊瑚「オイこらっ!!」

暁「さーんごぉー。たまにはお前も……弾けなきゃな☆」

ドンッ!

珊瑚「おわっ!!」

友姫「珊瑚君!」

ザパーン!

水浸し珊瑚君の出来上がり……。
濡れた髪をかき上げて白月君を睨みつける。

恵都「ちょ、千歳、マジで止めろって!」

千歳「お前もたまにははしゃいでみろよ!!」

ザボーン!

⏰:07/07/07 10:32 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#900 [向日葵]
恵都「ケホケホケホ!」

秋帆「恵都!大丈夫?!」

暁「心配してるのも今の内だよお嬢さん方……。」

あ、嫌な予感。

濡れた美男子4人がゆらりと立ち上がると

千歳「まぁ……同じ目に合ってもらいましょう!」

女の子「いぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

私達は一目散に砂浜を散らばった。

もちろん私を追ってくるのは珊瑚君。
しかし珊瑚君は走らない。

⏰:07/07/07 10:37 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#901 [向日葵]
珊瑚「歩いても追いつけそうだな。」

友姫「絶対捕まらないもん!」

私は逃げ始めた。
まるでラピュ●のシ●タの気分。

後ろの方では他の3人も大変な事になっていた。

佳苗「暁ちゃんやだぁ!!」

暁「ハイ佳苗捕獲〜♪」
佳苗「キャァァァ!!」

ザボーン

秋帆「け、恵都はそんな事しないよね?」

恵都「うーん。たまにはしちゃうかも。」

⏰:07/07/07 10:40 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#902 [向日葵]
天使の様な微笑みを浮かべると秋帆を恵都は捕まえて肩に担いだ。

秋帆「け・い・とぉぉ!!」

恵都「ゴメンネ?」

ジャボーン

秋帆「うぇー!!じょっばい(しょっぱい)!!」

さて残るは私と律。

律「直!何かしたら分かってんでしょうね!!」

千歳「律ー。男には敵わないってぇ。」

律「私の脚力を舐めないでよね!」

⏰:07/07/07 10:48 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#903 [向日葵]
律は身軽にちょこまかと動き回る。
これには千歳君も少々てこずる。

…が

千歳「仕方ねぇな。律。本気だすよ。」

律「ハァ……え?」

少々息切れしてきた律は後ろを向いた途端

ガバ!

律「ギャァァ!濡れる!!」

千歳「どうせ濡れるでしょ?」

そう言うと子供を抱くように律を確保。

律「アンタのこと着拒してやるからね!!」

千歳「ハイハイ♪」

ドポーン

律「――――っ!!アホー!!!!」

⏰:07/07/07 11:01 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#904 [向日葵]
友姫「律…。」

珊瑚「他人の心配してる場合?」

後ろでは珊瑚君がム●カの如くツカツカ歩いてやって来る。

私はなんとかコンクリートの階段まで辿りついた。

秋帆「友姫頑張ってー!」

暁「珊瑚ー!早く捕まえてやれー!!」

佳苗「逃げ切っちゃえー!!」

私長期戦は向いてないんだってー!!

珊瑚「友姫。」

呼ばれて後ろを振り向くと珊瑚君は止まっていた。

珊瑚「おいで。」

その甘言に思わず足が動きそうになる。
でも駄目だ。きっと罠だ!珊瑚君の作戦だ!

⏰:07/07/07 11:06 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#905 [向日葵]
続きばっかり出ちゃってごめんなさい

****************

友姫「や、……やだ!」

珊瑚「何もしないから…。」

更に甘く囁いて私に一歩近づく。
私はそのせいで動けずにいた。

友姫「やだ!絶対する!」

珊瑚「しない。だからおいで?」

手を軽く広げて私を誘う。

⏰:07/07/07 11:10 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#906 [向日葵]
珊瑚「ほら……。」

私はフラフラとゆっくり珊瑚君に近づいてしまった。

『無理ー!体が勝手に!』

気付けばもう珊瑚君の手の届く所に来てしまっていた。

珊瑚君は優しく微笑んでいる。

まだ濡れた体で私をフワッと包んだ。

珊瑚「ウン。いい子。」

耳元の低い声にゾクッとする。
珊瑚君は頭を撫でて少し力をいれて抱きしめる。

⏰:07/07/07 11:16 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#907 [向日葵]
珊瑚「友姫がいい子なおかげで……」

そこで私は忘れていた。

珊瑚「簡単に捕まえることが出来たよ。」

鬼ごっこの最中だった。

友姫「!」

逃げようとしてももう私はがっちり捕まっていて成すすべがなかった。

友姫「やっぱり嘘じゃなぁぁぁい!!」

珊瑚「友姫は騙されやすいなぁ。」

意地悪な笑顔を浮かべるとまたもやお姫様だっこをされて海まで運ばれる。

友姫「珊瑚君キラーイ!!」

珊瑚「そんな訳ないだろ。好き過ぎるくせに。」

最後は耳元で囁かれた。

⏰:07/07/07 11:20 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#908 [向日葵]
カァァァァァ

友姫「なっ!!」

珊瑚「オーイ戦利品。」

皆はィエーイと拍手。
もはや女の子までもが珊瑚君に味方していた。

珊瑚「じゃあ友姫。行ってらっしゃい。」

ぱっと手を離されて気付けば海の中。

友姫「もぉぉぉっ!!」

怒りで水を派手に珊瑚君にかける。

珊瑚「ぅわ!友姫!」

佳苗「水かけ開始ぃぃ!!」

律「直!!さっきはよくもーっ!」

千歳「ゴ、ゴメンって!!」

律「問答無用!!」

バシャァァ!
バシャァァ!

⏰:07/07/07 11:29 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#909 [向日葵]
しばらく私は水かけあいっこを続けた。

一瞬一瞬の皆の笑顔とかがなんだか温かくて、久しぶりに声が枯れそうなくらい大声で笑った。

今この時が、きっと青春とかって言うんだろうなぁ……。

***************

夕方になって、各々皆は他の遊びをし始めた。

白月君と佳苗ちゃんは日陰でお昼寝。

三浦君と秋帆は砂の山を作っている。

千歳君と律は石を飛ばして跳ねるのを競っている。

⏰:07/07/07 11:33 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#910 [向日葵]
私は出っぱっている岩の様な大きな石を集めた座れるところで体を乾かしていた。

珊瑚君は今はいない。
散歩してくるとか言っていた。

夕焼けが海に沈む。
海の上をいくつも船が通り過ぎて行く。
水面が未だに光っている。

そんなことを思っていると

珊瑚「ただいま。」

珊瑚君が帰ってきた。
私はジトッと見てからまた海の方を見た。

友姫「……おかえり。」

⏰:07/07/07 11:37 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#911 [向日葵]
珊瑚「ハー…。まだ怒ってるのか?悪かったって。」

友姫「あんな手使って……。私が騙されるなんて分かってるじゃない。ズルイよ。」

怒りと言うよりもう拗ねだ。

すると珊瑚君は私を後ろから抱きしめた。

珊瑚「悪かった…。」

耳に唇が触れるか触れないかくらいでまた囁く。

友姫「だから……それがズルイんだってば……。」

珊瑚君はククッと笑って腕に力を加える。

⏰:07/07/07 11:43 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#912 [向日葵]
そのままジッとしていた。2人して海を眺める。

その間も私の鼓動は高鳴っている。
珊瑚君に身を任せて、まだ濡れているその体を押し付けた。

珊瑚「なあ友姫。」

友姫「ん?」

珊瑚「ずっと傍にいてくれるか?」

私はその言葉を聞いて珊瑚君の腕を離し、珊瑚君に向き直った。

友姫「うん。もちろん……。」

そして微笑む。

⏰:07/07/07 11:48 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#913 [向日葵]
珊瑚「そうか……。なら、今言ってもいつ言っても同じだな。」

友姫「え?」

珊瑚君は私の左手を優しく持つと、丁度薬指の根本に唇を押し当てた。

友姫「えっ……。」

やがて唇を離して、私を見つめる。

珊瑚「友姫。」

珊瑚君の真剣な目を見つめる。

珊瑚「僕と結婚してください…。」

⏰:07/07/07 11:54 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#914 [向日葵]
私は目を見開いた。

日が段々落ちていく。

冗談ではない。
正真正銘。プロポーズされたんだ。

頭が真っ白になる中で、珊瑚君の左手を捕えた私はその手を掴む。

そして同じ様に左手薬指の根本に唇をそっと触れた。

その瞬間。涙が流れた。
やっぱり泣いてしまった。
そして珊瑚君の目を見る。

友姫「ハイ……誓います…っ。」

⏰:07/07/07 11:58 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#915 [向日葵]
珊瑚君はホッと笑って私の涙を指先で拭ってくれる。
そしてその手で頬を包んでキスをした。

まるで誓いのキス。

今ここで……私は結婚式をあげたんだ。

珊瑚「泣くな…。」

私は微笑むしか出来なかった。そんな私を珊瑚君は優しく抱き締めてくれる。

神様。

私はこの人と

ずっと
ずっと……


歩き続けていきます……。

⏰:07/07/07 12:01 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#916 [向日葵]
新☆きらきら

―終わり―

⏰:07/07/07 12:02 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#917 [向日葵]
如何でしたか?
新☆きらきら楽しんで頂けたでしょうか。

自分自身こんなに長く書いたのは初めてです

それも皆様の応援があったおかげです

末永く愛して頂いてホントにホントにありがとうございました

感想板

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/07/07 12:04 📱:SO903i 🆔:tW6zOkw2


#918 [なつ]
物語別に勝手ですが安価します

*プロローグ*
>>001-007

章*新入生*
>>008-057

章*意識*
>>058-124

章*束縛という名の嫉妬*
>>125-181

章*諦めない*
>>183-235

章*衝撃*
>>238-288
章*贈り物*
>>289-359

章*ひねくれ*
>>361-390

⏰:07/07/08 04:14 📱:F703i 🆔:Kgd/QhaQ


#919 [なつ]
章*幼い約束*
>>392-454

章*記憶*
>>455-497

章*大事にするモノ*>>499-552

章*夏休み*
>>553-601

章*出会い*
>>602-654

章祝*い*
>>655-699

章*違和感の正体*>>700-738

章*転落*
>>739-797

章*無*
>>798-856

Last No.*ずっと…*
>>857-919

⏰:07/07/08 04:29 📱:F703i 🆔:Kgd/QhaQ


#920 [まな]
向日葵サンお疲れサマでちた次回作も楽しみにしてますねン

⏰:07/07/08 04:47 📱:D902iS 🆔:QfCTxrYU


#921 [なつ]
安価出来てなかった

章*大事にするモノ*
>>499-552

章*違和感の正体*
>>700-738

⏰:07/07/08 10:43 📱:F703i 🆔:Kgd/QhaQ


#922 [向日葵]
なっちゃん
安価ありがとう

まなさん
応援ありがとうございました

⏰:07/07/08 10:58 📱:SO903i 🆔:yldj4ZAU


#923 [なな]
カキコ〃です
向日葵さ冫
とッても楽しかったデス
感動しました
珊瑚超素敵です

向日葵さ冫
文才あリすぎデス

続編あったら書いて下さいね
楽しみに待ってます

⏰:07/07/08 11:55 📱:SH903i 🆔:2u1jpbC2


#924 [向日葵]
ななさん

初めまして

読んで頂きありがとうございます
残念ながら続編はもう書きません

でも新作を書いてるんでそちらを読んで頂けたら嬉しいです

⏰:07/07/08 13:16 📱:SO903i 🆔:yldj4ZAU


#925 [ぁこ ]
一気に全部読みました
珊瑚クンが友姫をぁそこまで大切にする気持ちゃ行動にとても共感しました
ぁこも今彼氏がすごぃ大切で毎日会ってぃるんだけどそれだけぢゃ足りなくて彼がぃなぃ世界が信じられなぃくらぃです
だから珊瑚クンと友姫みたぃに幸せになりたぃですッ
最後までお疲れ様でしたぁ

新作読みたぃのでょかったら題名教えてくださぃ

⏰:07/07/08 14:06 📱:D903i 🆔:Q6dZmMt6


#926 [RUI]
>>918
>>919

⏰:07/07/09 09:03 📱:SH902iS 🆔:AwVoLKQc


#927 [RUI]
>>918-919

⏰:07/07/09 09:03 📱:SH902iS 🆔:AwVoLKQc


#928 [向日葵]
あこさん

読んで頂いてありがとうございました

新作は黒蝶・蜜乙女です
是非読んでくださいね

⏰:07/07/09 09:31 📱:SO903i 🆔:F5kPhI5A


#929 [向日葵]
RUIちゃん

安価ありがとう

⏰:07/07/09 09:31 📱:SO903i 🆔:F5kPhI5A


#930 [ふーこ]
お邪魔します
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600

⏰:07/07/22 00:05 📱:D902iS 🆔:4Xo.2ScA


#931 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>200-400
>>400-600
>>600-800
>>800-1000

⏰:07/08/03 15:39 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#932 [我輩は匿名である]
>>918
>>919
>>921

⏰:07/08/03 15:42 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#933 [我輩は匿名である]
>>600-700

⏰:07/08/04 00:51 📱:N903i 🆔:L362awiw


#934 [向日葵]
我輩さん

安価ありがとうございました

⏰:07/08/04 00:53 📱:SO903i 🆔:E9w2M8lM


#935 [姫歌]
>>700-800
>>800-900

⏰:07/08/08 03:22 📱:D902iS 🆔:hSNP/SEg


#936 [小説案内人]
これは上げなければ

⏰:07/10/03 02:28 📱:N703iD 🆔:yuaYr3Bs


#937 [小説案内人]
>>932

第10章
>>499-552

⏰:07/10/03 18:45 📱:N703iD 🆔:yuaYr3Bs


#938 [小説案内人]
>>700-738

⏰:07/10/03 19:20 📱:N703iD 🆔:yuaYr3Bs


#939 [向日葵]
小説案内人さん

上げ、安価ありがとうございます

⏰:07/10/04 14:41 📱:SO903i 🆔:InOsgAz6


#940 [我輩は匿名である]
>>1->>100
>>101->>200
>>201->>300
>>301->>400
>>401->>500
>>501->>600
>>601->>700
>>701->>800
>>801->>900
>>901->>1000

⏰:07/10/18 10:26 📱:P903i 🆔:N4wiRUyU


#941 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:07/10/18 10:29 📱:P903i 🆔:N4wiRUyU


#942 [うーな]
あげ。

⏰:07/12/12 21:58 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#943 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-600

⏰:07/12/18 14:46 📱:N902i 🆔:AXHyRaD.


#944 [我輩は匿名である]
>>601-800
>>801-1000

⏰:07/12/18 14:46 📱:N902i 🆔:AXHyRaD.


#945 [向日葵]
うーなさん
我輩さん

あげ&アンカーありがとうございました

⏰:07/12/18 17:39 📱:SO903i 🆔:1VOUxxEQ


#946 [ちろ]
この話しすき

⏰:08/02/10 08:54 📱:SO903i 🆔:BxrI25YI


#947 [向日葵]
ちろさん
ありがとうございます

⏰:08/02/10 11:41 📱:SO903i 🆔:hME2fPsY


#948 [ミキ]
最高

⏰:08/02/18 20:40 📱:P904i 🆔:pJi6c./w


#949 [向日葵]
ミキさん

ありがとうございます

⏰:08/02/19 02:33 📱:SO903i 🆔:vLy5TAA2


#950 [aYa◆fuUKa.FzSE]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700

⏰:08/03/17 18:12 📱:W53S 🆔:QugbMPwI


#951 [我輩は匿名である]
>>280

⏰:08/08/08 14:26 📱:W51P 🆔:Ntgb9mBc


#952 [あゆみ]
読みました!かなりいいです☆また次の作品、読みたいです

⏰:08/08/23 15:53 📱:F903i 🆔:Tvug1dG6


#953 [モー仔]
感動しました

あげ

⏰:08/11/30 23:22 📱:D904i 🆔:KaacsGFA


#954 [エ]
誰かこの小説ときらきらどっちも完全保存版にしてー!!
良すぎるでしょ

⏰:08/12/19 19:21 📱:W51CA 🆔:Y72fDKhM


#955 [我輩は匿名である]
すごくいいです
感動しましたっ

⏰:08/12/27 22:16 📱:D705i 🆔:E4ATJwyU


#956 []
>>001-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:09/01/18 04:23 📱:F904i 🆔:☆☆☆


#957 [ひつじ]
またよんじゃった♪
楽しすぎーッッ(゚U゚*)

あげっ

⏰:09/02/24 19:56 📱:706P 🆔:MQhWhuj.


#958 [我輩は匿名である]
>>701-750
>>751-800
>>801-850
>>851-900
>>901-951

⏰:09/04/04 23:39 📱:S001 🆔:aCs6Pj0w


#959 [ひな]
あげます(^ω^)

⏰:09/05/16 11:51 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#960 [りい]
あげます

⏰:09/07/25 17:09 📱:SH904i 🆔:EZVLDD6U


#961 []
あげ

⏰:09/08/09 10:35 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#962 [向日葵]
************

春になりました。
進級して私達も3年生に!


【きらきら〜番外編〜】


友姫「え?!みんな同じクラス!!」

クラス表を指差しながら私は声をあげた。
そのせいで何人か私に視線を向けた。

律「あ、いたいた。ゆーきー!!」

後ろで秋帆と律が立っていた。

友姫「すごいね!!私達だけじゃなく佳苗ちゃんとか白月君とかも一緒!!」

「ついでに俺もな。」

後ろを振り向くと私の大好きな人が。

友姫「珊瑚君!!」

⏰:09/08/09 10:56 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#963 [向日葵]
珊瑚「ここまで揃うと驚く。」

珊瑚君は私の大切な人で、現在はお付き合いをしています。(詳しくは「きらきら」まで!)

ガバッ

千歳「律ー!うぃっすー!!」

律の背後から千歳君登場。そして律にくっつく。

律「あっつ苦しいからやめて!!」

千歳「相変わらずつれないねぇー。で、デートの場所決まった?」

一同「デートォォォ?!」

⏰:09/08/09 10:57 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#964 [向日葵]
[向日葵]
ことを返せば約2日前のことだったらしい。

千歳「付き合うことになったんだし、どっか行こうってなったんだよ。」

白月君と佳苗ちゃんも合流して、私達は千歳君の話に耳を傾けていた。

千歳「そしたら俺が選ぶとこ全部嫌って言うんだよ。」

律「水族館やら遊園地やらんな寒いとこ行けるか!!」

『いや結構定番だと思うけど……。』

⏰:09/08/09 10:58 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#965 [向日葵]
珊瑚「じゃあ石垣はどこがいいんだよ。」

律は珊瑚君の質問を受け、うーんと頭をひねりだした。

律「雑貨屋巡りとか?まぁ買い物でいい。」

佳苗「初デートなら遊園地とか盛り上がるとこ行こうよ!」

みんな佳苗ちゃんの意見に賛成。「うんうん」と首を縦に振った。

律「そーゆーあからさまにデートスポットみたいなトコは嫌いなんだよー……」

⏰:09/08/09 10:59 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#966 [向日葵]
暁「じゃあ皆で行くのは?!」

白月君の唐突な答えに皆目が点。

暁「だってクラスだってせっかく一緒になったんだからさー!!ちょっとした親睦会も兼ねてどうよ!!」

秋帆「じゃあ私の彼氏も誘っていぃ?!?!」

と秋帆と白月君意気投合。佳苗ちゃんも賛成した。

珊瑚「友姫は?どうする?」

友姫「え?別にいいけどー…。」

⏰:09/08/09 11:00 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#967 [向日葵]
視線を千歳君に向けると、千歳君はニカッと笑った。

千歳「俺は別にいいから。」

その声が若干へこんでいたのは気のせいではないだろう。

『ホントは2人でお出かけしたかったんだろうなぁ……。』

・・・・・・・・・・・・

校長「―――なのでー皆さんにはー…」

名前の順に並んでみんな整列…が普通ですが、3年にもなると皆友達と喋るために席移動。(もちろん出席確認が済んでから。)

⏰:09/08/09 11:00 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#968 [向日葵]
なので、私達は固まって出掛ける場所を小声で決めていた。

白月「で、遊園地or水族館どっち?」

律「え?いつの間に私の嫌いな2つになったの?」

千歳「律がどっちも拒否するから逆に?みたいな。」

律「分かんない。逆にの意味が分かんない。」

とりあえず抗議する律を半ば無視して、私達は話を進める。

⏰:09/08/09 11:01 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#969 [向日葵]
佳苗「私遊園地がいいなぁ!!コーヒーカップぐるんぐるん回したい!!」

秋帆「私は水族館がいいなぁ〜。イルカのショーみたいし♪」

ここで二手に別れる。多分白月君は佳苗ちゃんの方に回るだろうし、秋帆の彼氏も然りだろう。
律に至っては両方拒否。
千歳君は律に従うから迷ってる。
私と珊瑚君は皆に合わせようと思ってる。

というわけで、公平にじゃんけんで。

⏰:09/08/09 11:03 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#970 [向日葵]
秋帆・佳苗「じゃーんけーんぽんっ!あーいこーで……」

結果。

秋帆「やったぁー!水族館☆!!」

となりました。

暁「じゃあ明日の土曜日10時に水族館前なぁ!」

一同「はーい!!」

――…

友姫「でも水族館って何年ぶりだろー。小さい頃行ったまんまだぁ。」

⏰:09/08/09 11:04 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#971 [向日葵]
いつものように図書室の秘密の場所でのんびりしている。最近は温かいので窓からの風が心地良かった。

珊瑚「水族館は結構好きだから弟連れてよく行ってたな。」

古い本を見ながら珊瑚君の後ろ姿を座って見ながら私は話を聞いた。
私も近くの本棚に手を伸ばしてパラパラと本を見た。

珊瑚「そういえば、母さんが一度家に来いって言ってたぞ。」

友姫「え?なんで?」

珊瑚「まぁ、俺の一部になったお礼がしたいんじゃないか?」

⏰:09/08/09 11:04 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#972 [向日葵]
友姫「ハハ!変な言い方!」

珊瑚君は本を選び終わったらしく、本を持って私の隣に座った。

珊瑚君は一度命を落としかけて、血が足りなかった時、同じ血液型の私が輸血をしたのです。

友姫「明日楽しみだね!」
珊瑚「……そうだな。」

そう言って、珊瑚君は私の肩を抱きよせた。

珊瑚君にはずっとドキドキしっぱなしだな…。

⏰:09/08/09 11:05 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#973 [向日葵]
次の日

秋帆「おっはよーぅ!!」

?「ども…。」

秋帆の隣には彼氏と思われる男の子。
なんだか穏やかでやさしそうな人だ。

秋帆「三浦 恵都(みうらけいと)君。A組なんだ!」
恵都「よろしく。」

その時フワッと笑った顔が、秋帆が好きになった理由の一つだと分かった。

すごく可愛かった。

⏰:09/08/09 11:06 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#974 [向日葵]
佳苗「とりあえず中に入ろうっか?!」

私達は入場券を買ってから中に入った。

・・・・・・・・・・・・

友姫「うっわー……。」

中に入るとエスカレーターで上がる所が水中トンネルになっていた。

秋帆「手が真っ青に見えるー!」

佳苗「りっちゃん!楽しくない?!」

律「ぇっ……ウンまぁ……。」

⏰:09/08/09 11:07 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#975 [向日葵]
やはり律は乗り気ではない。

千歳「律ー!もーちょっと楽しもうよ!せっかく皆で来てんだから!!」

律「わーかってるから黙ってて!!」

早くも2人の間に暗雲が垂れこむ……

それをハラハラしながら見守る私達……。

とりあえず最初のゾーンに到達。

暁「おーラッコだってよー!カメラカメラ!!」

と、一斉に携帯を取り出す一同。

⏰:09/08/09 11:08 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#976 [向日葵]
みんな、人混みの中必死にラッコの姿を写そうとする皆の後ろで、私と珊瑚君と律は待機。

友姫「珊瑚君ラッコ撮らなくていいの?」

珊瑚「俺がそんな愛らしいもんを必死に撮るガラだと思うか……?」

律「撮ってたら撮ってたらで腹抱えて笑ってるけどね…。」

『あれ?元気になったかな?』

⏰:09/08/09 11:09 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#977 [向日葵]
私はとりあえず元気が無い理由を聞いてみた。

律「だからいかにもカップルが来るトコが嫌なの。」

友姫「ホントにそれだけ?」

そこで、ぐっとなった律は、はぁー…と息を吐いて理由を語りだした。

律「小さい頃から、何かとアトラクションに乗ったら乗るたんびに止まるのよ……。」

聞いていくと、ジェットコースターは回ってる途中で止まる。しかもあの観覧車でさえ一番上に来た時点で止まったらしい。

⏰:09/08/09 11:10 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#978 [向日葵]
律「だからあーゆー系に乗るのは怖いのよ……」

珊瑚「じゃあココは?」

律は水槽の方を見て一瞬見て、また喋りだした。

律「一回、落ちたの……。」

友姫「は?ドコに?」

さっきみたいな水中トンネルで足元が水槽みたいになってる奴があるトコがあるらしい。
当時訪れたそこの床には「ゆっくりと歩いてください。水槽を調整中です」と紙が貼られていたらしい。

⏰:09/08/09 11:11 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#979 [向日葵]
律の父、母、と順番に行き、最後に律が渡った時……ズボッといったらしい……。

律「それ以来、どんなトコでもいつか水槽が割れるかと思うと……」

初めて聞く律の体験にただただ唖然とする私と珊瑚君。

律「だから両方嫌いなのよ。」

とげっそりしながら言う律。
ウンそりゃ嫌いになると思うよ!

⏰:09/08/09 11:12 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#980 [向日葵]
だからさっきエスカレーターで機嫌が悪かったのかもしれない。

友姫「でもさっ!今日はそれを克服するつもりで楽しもうよ!!千歳君も心配してるしさ……」

律はラッコを必死に写してる千歳君を見た。
するとその千歳君がこっちへ来た。

千歳「律律ー!!ラッコ撮れたぞー!カワイイだろー!」

と嬉しそうに写メを見せる千歳君。
律を元気づけたかったらしい。

⏰:09/08/09 11:13 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#981 [向日葵]
すると律はプッと吹き出して笑った。

律「ハハハそうね…カワイイ。」

そんな笑う律を見て、千歳君はホッとしたのか嬉しそうに笑った。
そんな2人を見て、私と珊瑚君も安心した。

・・・・・・・・・・・

とりあえず大きい水槽を見ても律はあんまり怖がらなくなった。
律なりに怖がらないよう努力しているらしい。

カシャ

私も水族館を楽しむ為に魚を撮影。

⏰:09/08/09 11:14 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#982 [向日葵]
珊瑚「何撮ったんだ?」

友姫「ん?クマノミ!映画であったでしょ?」

珊瑚「あぁ。」

すると珊瑚君も携帯を取り出してカシャリと撮った。

友姫「そーゆーガラじゃなかったんじゃないの〜?」

と少し悪びれて言ってみる。珊瑚君はとりあえず撮った写真を保存。

珊瑚「弟にだよ。帰ったら見せてやるんだよ。」

⏰:09/08/09 11:15 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#983 [向日葵]
『あぁなるほど。』

それにしても土曜日のせいもあって人が大勢いる。
迷子になってしまったら会うのが困難だ。

秋帆「ゆーきー!次行くよー!」

少し遠くで叫ぶ秋帆に手を高くあげて答える。
人混みを掻き分けて次の場所まで移動。

珊瑚「はぐれるぞ。」

そう言って珊瑚君は手を繋いだ。

『修学旅行思い出すなぁ……』

⏰:09/08/09 11:16 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#984 [向日葵]
ついこの間のことなのに、とても懐かしい気がした。

律「うぇ゛っ!!」


律のなんとも言えない叫びに気付き、私達はその場所を見た。
次はなっが――――い水槽トンネル。しかも律が嫌いな足元も水槽のタイプだ。

『なっがいなぁ……』

これはさすがに私でも怖くなる。

⏰:09/08/09 11:17 📱:SH904i 🆔:cZcBaCx2


#985 [向日葵]
すいません、どなたか知りませんが、勝手に書かないで下さい

⏰:09/08/09 11:17 📱:SO906i 🆔:PkvzsB8s


#986 [ひな]
保守!

⏰:10/01/24 15:06 📱:N905i 🆔:ciB9QWT2


#987 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:41 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#988 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:41 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#989 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:42 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#990 [&◆JJNmA2e1As]
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#991 [&◆JJNmA2e1As]
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#992 [&◆JJNmA2e1As]
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#993 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:42 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#994 [&◆JJNmA2e1As]
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#995 [&◆JJNmA2e1As]
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#996 [&◆JJNmA2e1As]
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#997 [&◆JJNmA2e1As]
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#998 [&◆JJNmA2e1As]
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#999 [&◆JJNmA2e1As]
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#1000 [&◆JJNmA2e1As]
〜完〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼

⏰:22/09/30 18:44 📱:Android 🆔:AHulHGHk


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