新☆きらきら
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#401 [向日葵]
桜子「分かっていますわ!真貴様のお優しい心が体を動かしたのだと!」

真貴「全然分かってない……。」

時計を見ると次の授業が始まりそうな時間だった。

友姫「とりあえず、2人共教室へ戻って。」

桜子「あら。これは失礼しました。さぁ…真貴様。参りましょう。」

真貴は腕を組まれたが、嫌がって直ぐに引きはがした。

そこでやっと3人の笑いが止まった。
でもまだヒーヒーと言っている。

⏰:07/05/29 19:28 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#402 [向日葵]
千歳「ハァハァ……あーおかしかったぁ…っ!最強あの子。」

秋帆「ベタ……ベタ王女あの子。」

何やら勝手にあだ名をつけられた桜子ちゃん。
確かにベタ。

しかも真貴のあの嫌がりよう。好きになられた時から追い掛けられていると見た。

珊瑚「まぁ…しばらくはあぁなるな。」

私はウンと深々頷いた。

⏰:07/05/29 19:33 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#403 [向日葵]
**************

今日は少ないですがここまでにしますね

⏰:07/05/29 20:41 📱:SO903i 🆔:cdCsnkLw


#404 [向日葵]
珊瑚君の予想通り真貴は逃げ回る日々を送っていた。

ある時は目の前を高速で過ぎて行ったり
またある時は「来んなこの野郎ぉぉぉぉ!!!!」っと言う叫び声が聞こえたり。

その度に私達はやれやれと真貴を哀れむ気持ちでいっぱいになった。

・・・・・・・・・・・

真貴「もー無理…。」

玄関に入るなりバタンと倒れる真貴。
毎時間走っていたらそりゃスタミナもなくなるだろう。

⏰:07/05/31 10:04 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#405 [向日葵]
友姫「おかえり。大丈夫?」

真貴「全然…。……。友姫姉。ちょっと甘えていい?」

寝そべりながら真貴は私を見上げた。

友姫「ん?何?」

すると真貴は両手を私に向けてきた。

真貴「抱っこ。」

友姫「抱……っこ……。しょうがないなぁ……。」

私が真貴を抱き締めようとした時。

真貴「グェッ!」

⏰:07/05/31 10:08 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#406 [向日葵]
着替えた珊瑚君が真貴の首ねっこを掴まれて無理矢理座らされた。

珊瑚「甘えんな。それに友姫。甘やかすな。」

真貴「焼きもちとかみっともないぞ珊瑚ぉ。あー苦しかった。」

珊瑚「甘えもみっともない。」

2人の間に火花が散る。
それを私はまぁまぁと言ってなだめ、真貴を着替えさせに部屋にやった。

友姫「珊瑚君も真貴をそこまで邪険にしなくてもぉ。」

私は苦笑しながら居間へ行こうとしたら手を引っ張られて壁にゆっくり押し付けられた。

⏰:07/05/31 10:13 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#407 [向日葵]
……トン…

友姫「……珊瑚君?」

珊瑚「言っただろ。俺は欲張りだって。」

『……ぁ…。』

吸い込まれそうな真剣な目に私は胸が高鳴る。
それと共に顔の温度が上がる。

友姫「言った…けど……。でもっ…。」

珊瑚「喋るな。」

一気に珊瑚君の顔が近づく。
私は目をギュッと固く閉じた。
その時、珊瑚は視界の隅で階段の上からこちらを見つめる真貴を認めたが、気にすることなく友姫の唇に触れた。

⏰:07/05/31 10:18 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#408 [向日葵]
私は何も考えられなくなる。

目を閉じたら世界は真っ暗で闇に包まれているハズなのに、何故か世界は真っ白なのだ。

闇が一気に光に照らされた様に。
その光を貪るかの様に。

息が……出来ないくらいに…………。

…ピンポ〜ン……

『?チャイム?』

私は珊瑚君を離す。

友姫「さ、珊瑚君。お客さ…」

珊瑚「いい。」

⏰:07/05/31 10:23 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#409 [向日葵]
珊瑚君は両手で私の顔を包んで、まるで逃げることを許さない様にキスをする。

友姫「……っ!」

私は心臓が壊れそうになる。
珊瑚君がこの頃、痛いくらいの嫉妬をする。
それは恐くて愛しい。

それでもチャイムは鳴り続ける。

ピンポンピポピンポ〜ン……

私は足が地に付いて無い気がして、徐々に床に座り込む。

それと同時に珊瑚はやっと唇を解放してくれた。

⏰:07/05/31 10:28 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#410 [向日葵]
私は少し息が上がる。

そんな私のおでこに珊瑚君は自分のおでこをコツンと当てた。

珊瑚「……わかった?」

まだ気持ちが伝えるのに足りないと言った顔をする珊瑚君に、私は仄かに微笑む。

友姫「分かった…。だから早くお客さん入れてあげて?」

すると珊瑚君はいつも通りに戻り、穏やかな笑顔を見せてから私の頭を撫でると玄関へ向かった。

私は赤ちゃんみたいにハイハイしながら玄関から見えない所まで行く。

今は、酸欠の為、足に力が入らない……。

⏰:07/05/31 10:33 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#411 [向日葵]
その原因をリフレインする度に、床に寝転んで悶えそうになる衝動に刈られた。

『だって珊瑚君普段あんな事しないんだもんっ!……それにこの前の祭で…っ』

[私は珊瑚君を愛してる?]

我ながら恥ずかしいことを考えてしまった。
顔が発火しそうになる。

私はまだ高校生で、恋と愛の狭間で揺らいでいる年頃なのだ。

『なのに……愛…あああ愛とかっ!!』

⏰:07/05/31 10:37 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#412 [向日葵]
***************

キリます

感想頂ければ嬉しいです

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⏰:07/05/31 10:39 📱:SO903i 🆔:1f5PtThY


#413 [向日葵]
髪の毛を掴んでクシャクシャにすると、珊瑚君の声が聞こえてきた。

珊瑚「お前なんでっ!」

その声で少し覚醒し、足の感覚も戻ってきた。
壁を支えにしてゆっくり立ってから私は玄関へ向かった。

そこにいたのは

友姫「桜子ちゃん!」

桜子「すいません。お邪魔いたします。」

すると真貴が上から降りてきた。

⏰:07/06/01 12:57 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#414 [向日葵]
真貴「げっ!なんでお前うちがわかったんだよ!」

桜子「先生にお聞きしたんですわ。」

真貴はズカズカと桜子ちゃんの前まで来て桜子ちゃんを突き飛ばした。

ズシャ!

桜子「キャァッ!」

反動で桜子ちゃんはこけてしまった。

友姫「ちょ、牧場!やりすぎよ!!」

桜子ちゃんに手を伸ばしながら私は真貴を睨み、怒った。
一瞬真貴は怯むが私の手を掴む桜子ちゃんを睨む。

⏰:07/06/01 13:07 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#415 [向日葵]
真貴「ストーカーかよお前!わざわざ追い掛けて来て、挙げ句の果ては家に来るとか…。やめろよな!!」

桜子ちゃんの目が、一瞬凍る。そして私の手をギュッと握った。

桜子「…真貴様は……お約束を忘れてしまわれたのですか?」

真貴「約束?」

怒った真貴の目に疑問の眼差しが混じる。
桜子ちゃんは悲しそうに顔を歪ませて真貴を見つめた。

桜子「真貴様が言い出したんですよ!なのに…忘れてしまわれたんですか……?」

⏰:07/06/01 13:12 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#416 [向日葵]
真貴「知らねぇよ。」

冷たい目で見返す真貴に桜子ちゃんは我慢出来ず、そのまま走り去ってしまった。

友姫「桜子ちゃん!」

私は桜子ちゃんを追いかける。

キィ…… バタン

珊瑚「……約束。ホントに覚えてないのか?」

真貴「した覚えすらねぇよ。」

珊瑚は溜め息をついた。
そして真貴の頭をクシャッと撫でる。

⏰:07/06/01 13:15 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#417 [向日葵]
真貴「ちょ、何だよ!」

真貴は照れたように手をどけた。
そんな真貴を珊瑚は見つめる。
怒っては無いようだが、真剣な目をする。

珊瑚「少しは思い出す努力をしろ。」

そう言って階段を上がって行った。

真貴「……約束?」

・・・・・・・・・・・・・

桜子ちゃんを追って来たのはいいものの、おっとりしてそうなのに意外に足が早くて途中で見失ってしまった。

⏰:07/06/01 13:18 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#418 [向日葵]
『桜子ちゃん……。』

息を乱しながら前後左右を確認し、ゆっくり歩く。

友姫「ハァ……ハァ……。……ぁ。」

目の前にある児童公園がある。何人か子供が遊んでいる中に、孤独にブランコに乗って揺れている桜子ちゃんを発見した。

私もゆっくり近づき、桜子ちゃんの隣のブランコに乗った。

小さい頃ピッタリで大きいと感じていたブランコが、今じゃすっかり小さいと思ってしまう。

桜子「……お姉……さま。」

友姫「真貴じゃなくてゴメンネ。」

桜子ちゃんはゆっくり首を横に振った。

⏰:07/06/01 13:23 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#419 [向日葵]
桜子「真貴様でしたら、きっと泣いてしまいますわ。」

悲しみを抑えて桜子ちゃんはにこっと笑った。

私は迷ったけど“約束”の事について聞いて見ることにした。

友姫「ねぇ。約束って…何?」

…………………………

私達の間に沈黙がしばし流れる。
そして少ししてから、桜子ちゃんが口を開いた。

桜子「真貴様を…好きになって間もない時の話ですわ。」

⏰:07/06/01 13:28 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#420 [向日葵]
――桜子回想

私は今みたいに真貴様を追い掛け続けていました。

真貴「なんで付いてくるんだよぉっ!」

桜子「真貴様をお慕いしているからですわ!」

真貴は溜め息をついて桜子に向き直った。

真貴「どーせ他に好きな奴また出来るって。」

桜子「いいえ!桜子は一生真貴様をお慕いしますわ?」

真貴は呆れた様に頭をポリポリとかいた。
そして何かひらめいた様に桜子に言った。

真貴「よし!ならどこにいても俺を追い掛けてこれたら考えてやる!外国でも、海の底にいてもだ!」

⏰:07/06/01 13:34 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#421 [向日葵]
桜子「……っ!ハイッ!!」

2人「ゆーびきーりげーんまーん嘘つーいたーら……」

―――――

桜子「その約束を、私は忘れていません。例え真貴様が忘れてそれで嫌われたとしても。」

桜子ちゃんの話を聞きながら私は心がスンッと痛くなった。

きっと真貴は冗談でいずれ忘れてしまう簡単な約束をしたんだろう。
でも桜子ちゃんはそれをしっかり覚えている。

そこまでして真貴を想っているのだ。

⏰:07/06/01 13:38 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#422 [向日葵]
どうでもいい約束をした真貴は当然覚える気もなかったのだろう。

私はした。
他愛もない約束。

貴方が守るだけじゃ疲れるから私にも守らせてと……。

貴方は笑って約束してくれた。それは胸の深い所に閉まいこんでいる。

約束と言うのは、それほどに大切で愛しいもの。
簡単に曲げたり、破ってはいけない。
私は初めてそう思った。
何より思わせてくれたのは珊瑚君だった……。

⏰:07/06/01 13:42 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#423 [向日葵]
桜子「私さえ覚えていれば、きっと真貴様も思い出してくれますわ!だから大丈夫です!」

・・・・・・・・・・・・

桜子ちゃんと一通り話を済まして別れた。
児童公園の家に近い方の入口に足を進めると

珊瑚「よっ。」

児童公園と書かれた石板の陰に珊瑚君が立っていた。
珊瑚「どうして追い掛けたんだ?」

友姫「……。なんだかほっておけなくて。」

一瞬凍りついた彼女の目。きっと何かあるんだと思った。

⏰:07/06/01 13:46 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#424 [向日葵]
友姫「珊瑚君は…。約束って何だと思う?」

いきなり話をふったにも関わらず、嫌な顔ひとつしないで珊瑚君は考えてくれた。

珊瑚「……。守り続けるもの。かな…。破ったりするのって簡単だけど、破られた相手の悲しい顔みたくない。だから守る。」

友姫「うん……。だよね……。」

真貴……
いくら何でもひどいよ……。

暗い顔をする私の頭を珊瑚君は優しく撫でてくれた。されるがままになりながら私達は家に足を運んだ。

⏰:07/06/01 13:51 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#425 [向日葵]
**************

ここまででキリますね

感想やアドバイス頂ければ嬉しいです

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⏰:07/06/01 13:52 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#426 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

律「そりゃ人間だもの。忘れても不思議じゃないんじゃない?」

肝だめしの準備をしながら律は言う。
私、秋帆、律は怖い話をする係。

律「第一子供だもの。そんな約束、遊ぶ約束するのに近いんじゃない?」

只今怖い話の本黙読中。
怖くてひっくり返りそうになる。

⏰:07/06/01 22:03 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#427 [向日葵]
秋帆「大体友姫ってそーゆー小さい事に敏感だよね〜。そこがまぁいいトコなんだけど。あ、この話とかどう?」

怖い話に指を差しながら秋帆が話す。

友姫「小さい頃って純粋そのものなのよ。だから鮮明に覚えてしまうのよ。」

私は一旦本を置いた。
長く読んでいると夢に出てきそうだ。

⏰:07/06/01 22:22 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#428 [向日葵]
フゥー……
破られた気持ちを考えると胸が痛い。

忘れられた事を考えるともっと痛い。
片方だけ覚えてるのは、とても過酷だ。

律「友姫。アンタあんまりその約束とやらを弟君に話ちゃダメよ。」

友姫「え?なんで?」

秋帆「バッカねー!弟君がアンタ好きだからじゃない!!好きな人に違う女の子の事責められたらそれこそ酷よぉっ。」

私は「あー」と納得して机に顔を伏せた。

⏰:07/06/01 22:48 📱:SO903i 🆔:hgYS4jmY


#429 [向日葵]
もーやだ。

とりあえずあの2人を仲直りさせよう。
おせっかいかもしれないけどこのままじゃ気分が悪い!

・・・・・・・・・・・・・

「ん?あ、真貴の姉さん。」

私が真貴の教室まで来ると飴を舐めながら私に声をかけてきた男の子がいた。

友姫「真貴知ってるの?失礼だけど…お名前は……。」

「宮藤 燈也(みやふじ とうや)。真貴のダチっすよ。」

友姫「真貴がいつもお世話になってます。」

⏰:07/06/03 01:16 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#430 [向日葵]
私は深々とお辞儀すると燈也君はいえいえと言った。

燈也「真貴に用事っすか?今いないから伝言しときますよ。」

真貴はいないのかぁ……。私は肩を落とした。
できれば直接言いたいが、顔を見たら桜子ちゃんの事をあれこれ言ってしまいそうだから、燈也君に託す事にした。

友姫「じゃあ。お願いします。今度ウチのクラスでやる肝だめしにおいでって伝えてください。」

燈也「あい!了解しました!」

敬礼のポーズをして、燈也君は伝言を受け取ってくれた。

⏰:07/06/03 01:21 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#431 [向日葵]
そして私はその場を後にした。

――――……

肝だめし当日。

只今午後7時。

夏になった為空はまだ少し明るいが、学校は既に昼間の姿から雰囲気を変えていた。

私は一緒にいる珊瑚君の手を強く握りしめる。

友姫「さ、さ、珊瑚君……。お願いだから…置いて行かないでね。」

珊瑚「ハイハイ。…ったく。怖いなら参加するなよなぁ……。」

⏰:07/06/03 01:25 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#432 [向日葵]
そんなこと言っても私以外の5人は乗り気だったし……。3年だから高校最後の思い出みたいなもので……。

そして私には重要な役目。……そぅ。真貴と桜子ちゃんの仲直り!

友姫「だから怖がってる場合じゃないの珊瑚君っ!!」

珊瑚「まぁよく分からんが頑張れ……。」

集合場所はウチのクラス。肝だめしのルールは簡単。

・まず2人1組。
・1組ずつ怖い話を聞く。
・進んで行っていくつかのお題をクリアする。

・最後にまたここへ戻る。

⏰:07/06/03 01:31 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#433 [向日葵]
友姫「多分怖い話の時点で気失っちゃうかな!」

珊瑚「威張るな。」

軽くおでこにデコピンされる。

そしてクラスに到着。

佳苗「あ、来た来た!見て!教室の飾り付け凄くない?!」

そうして見た教室は暗い音楽が流れていて黒いカーテンがかかっている。

見ただけで私は血の気がザーッと引き、目が点になった。

暁「ゆーきちゃーん。大丈夫〜?」

白月君が私の目の前で手をブンブン振るが、そんなのに反応する余裕はなかった。

⏰:07/06/03 01:37 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#434 [向日葵]
友姫「や、やりすぎっ…!」

後半は声が裏返った。

律「いや全然してない方だと思うけど。」

秋帆「もっと骸骨とか作って飾ろうって言ってたもんねぇ。」

骸骨……
作れるのそれって。
あぁ理科室の持って来るか。

いやそうじゃなくて……っ!

友姫「私1人じゃ怖い話出来ないよぉっ!!」

頭を抱えて半泣きになった。
するとどこからか

「キャァァァ!」

友姫「ギャァァァァ!!誰だぁぁぁっ!!!!(壊)」

⏰:07/06/03 01:42 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#435 [向日葵]
律「……保護者兼恋人。なんとか落ち着かせなさい。」

友姫の方に親指を指して律が指示する。

すると声がした方から女の子が。

佳苗「あ、貴方は。」

珊瑚君になだめられてた私はその子の方へ向いた。

友姫「桜子ちゃん…っ!」

桜子「あいたた…。こんばんわ皆様。ご招待頂きまして、ありがとうございます。」

桜子ちゃんは足を押さえながら私達に挨拶した。

友姫「どうかした?」

⏰:07/06/03 01:51 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#436 [向日葵]
桜子「階段で転んでしまって……。大丈夫ですわ!」

桜子ちゃんはしゃんと立って大丈夫であることを証明した。

本人が大丈夫と言ってるのだから大丈夫なのだろう。

友姫「真貴も……来るからね!」

桜子「……ハイ。」

桜子ちゃんは静か微笑んだ。きっとまだショックが隠しきれずにいるのだろう。

『やっちゃいけなかったかなぁ……。』

⏰:07/06/03 01:55 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#437 [向日葵]
**************


ここまでにします

感想よければお願いします

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⏰:07/06/03 01:56 📱:SO903i 🆔:HoK7bBgw


#438 [向日葵]
そこへ真貴がやって来た。

真貴「友っ姫姉♪肝だめし超楽しみなんだけ…なんだ来てたんだ。」

私に見せた笑顔とは逆に真貴は桜子ちゃんを冷たく見る。

そんな真貴の頭を私は平手でペシッと叩いた。

真貴「いてっ!ちょ、友姫姉?」

友姫「そんな言い方女の子にしないの!」

真貴は渋々桜子ちゃんに謝る。
そんなこんなで肝だめしが始まった。

⏰:07/06/04 13:13 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#439 [向日葵]
クラス以外の子も結構いたりして、クラスで仕切っている子がその子達に指示をした。

「肝だめしは2人1組でやってもらいまーす!近くにいる親しい人、または相手がいない人同士でペアになってくださ〜い!」

周りにいた人はザワザワ動き出す。

でも私の目は一点にのみ集中される。

少し間隔を取っているが近くにいる真貴と桜子ちゃんだ。

・・・・・・・・・・・・・

桜子はおろおろしていた。
この場合、真貴と組めばいいのか。また他の人と組めばいいのか。

⏰:07/06/04 13:20 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#440 [向日葵]
そうしてる間にも次々と決まっていってしまったので桜子はもう1人で行くしかないと覚悟していた。

真貴「相手…。見つかった?」

横を見ると真貴も1人だった。
いやどこかにいるのかもしれない。

桜子「あ、いえ!まだです。…この調子ですと、私1人で行くみたいですわ。」

桜子は困りながらもちゃんと笑顔で話した。

真貴「なら組もうぜ。」

桜子「え?でも……。」

⏰:07/06/04 13:24 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#441 [向日葵]
真貴「誤解すんなよ。相手がいないから仕方なくだ。」

少し照れながら言う真貴に桜子は自然と笑顔が溢れた。

桜子「ありがとうございます……っ。」

「ペアになりましたかぁー?ではその人と手を繋いでくださぁぁい!」

・・・・・・・・・・・・

遠くで2人を見守っていると、2人は何か喋っているようだった。

そして桜子ちゃんが笑っていた。
それがちゃんとした笑顔なのかはここからは分からなかった。

⏰:07/06/04 13:27 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#442 [向日葵]
「ペアになりましたかぁー?ではその人と手を繋いでくださぁぁぁぁい!」

心配気に見ていると、数々の手の間から、2人が手を繋ぐ姿が見えた。

『あ……!』

珊瑚「良かったな。」

後ろから珊瑚君が声をかける。2人のやりとりを背の高い珊瑚君は見えていた。

友姫「よしっ!私もが……頑張らないとダメだよね……。」

語尾が段々小さくなっていく。

⏰:07/06/04 13:32 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#443 [向日葵]
そんな私の頭を珊瑚君はポンポンと叩いて慰めた。

・・・・・・・・・・・・

友姫「……そしてこの学校にはその呪いがかけられていると言い伝えられています。」

ガラガラガラ

1人でに肝だめしへの扉
が開かれる。

友姫「さぁ……貴方に呪いを解けますかな……。」

そこで肝だめしに行く人達が出ていった。

友姫「フゥー…。」

一段落して私はイスの背もたれに倒れた。

⏰:07/06/04 13:36 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#444 [向日葵]
律「友姫やるねー!出来るじゃん!」

友姫「律がいるって思えば大丈夫なの。それにしても……これ暑い……。」

怖い話をする人は黒い布で口許だけが見える様に全身を覆わなければならない。

ちなみに1人でに動く扉の仕組みは教室内に覆われた暗幕に合図する人が隠れていて外に「開けて」と言うのです。

この時、肝だめしに行く人は合図する人の姿は見えてません。

律「もうそろそろ交代だから、もうちょっと頑張りなさい。」

と団扇で扇ぎながら律が言ったので、私はウンと答えた。

⏰:07/06/04 13:42 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#445 [向日葵]
そして何人かが終わり、やっと交代の時が来た。

交代と同じに真貴達のグループが入って行くのを目撃。

私は扉開け係の珊瑚君を小声で呼ぶ。

友姫「珊瑚君ー。」

珊瑚「ん?」

友姫「もうそろそろ終わり?」

珊瑚「あぁ。これで終わり。」

友姫「ならっ!」

珊瑚君を引っ張って耳元で内緒話をコショコショとする。

⏰:07/06/04 13:45 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#446 [向日葵]
それを聞いた珊瑚君は頗る面倒くさいと言う顔をしたが、1つ溜め息をつくと「わかった。」と答えてくれた。

ついでに秋帆と律にもその話をした。
2人とも珊瑚君と同じ反応をしたが、やっぱり「いいよ。」と答えてくれた。

2人の了承を得た所で、真貴達のグループが出てきた。そして肝だめしに向かう。

友姫「ぃよしっ!追跡開始!」

3人に聞いた事、それは―――――……

<さきほど>

⏰:07/06/04 13:50 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#447 [向日葵]
珊瑚君に耳元で言ったこと。

「真貴達の様子を見たいから、こっそり付いて行きたいの。一緒に行ってくれる?」

―――――――……

約5、6m先に真貴達がいる。それを陰で見つめる私達。

秋帆「ねぇ。これって何か意味あんの?」

小声で秋帆が問う。

友姫「子供の成長を見守るのは親の義務だよ!」

と小声で答える。

⏰:07/06/04 13:54 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#448 [向日葵]
その時3人は密かにやれやれと思っていた。

そう。またしても友姫は真貴が友姫の事を好きだと言う事実を忘れているのだ。

しかも弟から子供にランクが下がった。

珊瑚はそれである意味いいのだが、真貴に対しての警戒心がまたしてもなくなっているのではと心配になってきた。

秋帆と律もそれで良かったのだが、過ぎるおせっかいはアクシデントを招かないかと心配していた。

友姫は3人も心配をかけていた。
しかし当の本人は初めてのおつかいバリに真貴が桜子ちゃんに冷たくしないかドキドキしていたのだった。

⏰:07/06/04 13:58 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#449 [向日葵]
************

一旦ストップしますね

感想あればお願いします

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⏰:07/06/04 13:59 📱:SO903i 🆔:3HvE0y0U


#450 [向日葵]
今日は更新お休みします

⏰:07/06/05 22:46 📱:SO903i 🆔:h3QtIYCQ


#451 [向日葵]
ホントにホントにすいませんが今日もお休みさせていただきます

頭痛がとれないので早く寝させていただきます

明日の朝に更新します

⏰:07/06/06 22:43 📱:SO903i 🆔:Nw/inMf.


#452 [向日葵]
―――一方

教室の前に机が置いてあるのを見つけた真貴達は、その上にある紙を読んでいた。

<一人が指定された教室内の物を取ってきなさい。
指定物:生物室の鍵>

真貴「って事は次生物室か…。」

桜子「私が取ってきます。真貴様はここにいてくださいな。」

行こうとした桜子の手を真貴は止めた。

真貴「女に行かせる訳ないだろ。待ってろ。」

ガラガラピシャンッ

⏰:07/06/07 09:34 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#453 [向日葵]
真貴はしばらくして出ていき、次の場所へと向かって行った。

律「心配することないんじゃない?仲良くやってるみたいだし。」

律の言葉に私は唸る。

友姫「でもこの先仲良いとは限らないじゃない。」

珊瑚「お前は気にしすぎ。」

やきもちではなく、ただ単の私への注意は少し胸にサクッと刺さった。

友姫「じ、じゃあっ!次の所で安心出来たらちゃんと帰るから!」

⏰:07/06/07 09:39 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#454 [向日葵]
そして闇に包まれていく真貴達を追って、私達も後を付いて行くことにした。

⏰:07/06/07 09:42 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#455 [向日葵]
**bX 記憶**




引き続いてこちら肝だめし中の友姫達。

<生物室>

真貴「流石に夜は気が引けるなぁ…。」

2人で生物室の前に立ち尽くす真貴達を陰ながら私達は見ていた。

秋帆「友姫だったら教室の前から一歩も動かないだろうね。」

肯定の頷きを大きくしてから私は真貴達を見つめた。

意を消した様に真貴達は勢いよくドアを開け、生物室へと入って行った。

⏰:07/06/07 09:47 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#456 [向日葵]
―――……

生物室の中は夜の静けさで耳鳴りの様なキーンと言う音が聞こえていた。

生物室なだけあって剥製やら身体の標本があって友姫がいたなら見ただけでバタン!と倒れてしまいそうだった。

真貴達は少し怖がりながらま黒板に文字が書いてあるのに気付いた。

<どこかに入っているチョークを探せ。>

真貴「チョーク?こんなん簡単じゃん。」

⏰:07/06/07 09:52 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#457 [向日葵]
そう言った真貴は黒板に近づき、黒板のチョーク置き場に目をやった。

…………が。

真貴「あれ?」

綺麗さっぱりチョークは無かった。
チョークが入ってる所をガチャガチャ見てもやっぱり見当たらない。

桜子「簡単ではありませんでしたわね…。」

不安になりながら桜子は机の上や水道付近を探した。
ある棚を発見して屈んで棚の戸を開けようとした時。

⏰:07/06/07 09:56 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#458 [向日葵]
ガシッ!!!!!

後ろから何かが桜子の足を掴んだ。

桜子は真っ直ぐ前を見たまま固まり、目を見開いていた。
そしてゆっくり恐る恐る足許を見ると……。

髪の毛の長い女が口許をニヤッと笑わせて桜子を見ていた。
掴んでいた手は血みどろ。
※勿論友姫のクラスの人。

桜子は背中に悪寒が走った。

桜子「キャァァァァァッ!!!!!!!」

⏰:07/06/07 10:00 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#459 [向日葵]
突然の桜子の叫びに驚き、真貴は駆けつける。

真貴「どうした!」

桜子は棚にもたれ震えていた。さっきの女はいない。
※つまり隠れた。

真貴は桜子の近くに座り、肩をポンッと叩くと桜子はビクッとし、再び震え出した。

真貴「俺だ。」

そこで震えるのを止め、桜子はゆっくりと真貴を見た。目にはうっすら涙が見える。

桜子「真貴…さ…ま……。」

⏰:07/06/07 10:04 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#460 [向日葵]
真貴は桜子の手を乱暴に掴み立たせた。

桜子「スイマセン!脅かし役の方にびっくりしたんです!」

真貴「肝だめしなんだからびっくりして当たり前だ。ほら。チョークあったぞ。」

桜子が他を探してる間に真貴は別の場所でチョークを発見していた。

真貴「行くぞ。」

生物室を出ていく真貴達は、手を繋いだままだった。桜子は手を離さない真貴を嬉しく感じていた。

⏰:07/06/07 10:08 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#461 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

ガラガラ

出てきた真貴達は仲良く手を繋いでいたので私はホッとした。

律「さて!大丈夫だから帰るわよ!」

友姫「うっ!」

そうだ。ここが済めば帰る約束。
…………でも

友姫「も、もう1つだけぇ…」

珊瑚・秋帆・律「友姫っ!」

秋帆「約束。でしょ?」

3人から言われたら勝目は無い。
仕方なく私はクラスへ帰ることにした。

⏰:07/06/07 10:12 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#462 [向日葵]
友姫「あー!珊瑚君っ!!手!手!!」

繋いでもらわないともしなんらかで迷ったら私はきっとそこから動けない。

珊瑚「ハイハイ…。」

珊瑚君は私の手を握ってくれた。
その手は夏なのにどこかヒンヤリしていた。

友姫「珊瑚君手冷たいねぇ…。」

珊瑚「実は死んでるからとか。…………冗談だから。」

冗談で言う珊瑚君は私の顔色を見ると、呆れた様に訂正した。

⏰:07/06/07 10:16 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#463 [向日葵]
・・・・・・・・・・・

次は使われていない普通の教室。

さっきと同様。やっぱりシーンとしている。
そして黒板にまた文字が書かれていた。

<この問題を解きなさい。おばさんの一番怖い体の部分はどこ?>

真貴「…問題ってより」

桜子「なぞなぞですわねぇ……。」

2人してムーッと唸っていると、後ろから声がした。

「問題が解けますかな?」

⏰:07/06/07 10:21 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#464 [向日葵]
バッと後ろを振り向くと、魔法使いの様なおじいさんが杖を付いて歩いてきた。

※しつこいがクラスの人。

真貴「考える時間はたっぷりあるんだ。ゆっくり考えるさ。」

「いいや。お主達に与えられた時間は2分じゃ。」

真貴「2分っっ?!」

すっとんきょんな声を出した真貴は黒板を見つめる。それに付け足す様におじいさんは話す。

「早くせんと死者達が蘇るんでなぁ…。」

⏰:07/06/07 10:26 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#465 [向日葵]
そう言った途端、近くの棚や机がガタガタと動き出した。

ひっ!と怖がる桜子の手をギュッと握って真貴は考える。

真貴『体の部分……。手…足…腹……。』

桜子も怖いながら考える様にした。

「さぁ……もたもたしていたらいけないぞ?」

おじいさんが喋ると、どこからともなく泣き声が聞こえた。

「ぐすんぐすん。助けてー…。」

か細い声は真貴達に段々近づいてくる。

⏰:07/06/07 10:30 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#466 [向日葵]
桜子はそちらに神経を取られ、考えれなくなりギュッと目を瞑る。

真貴は早く解けないかイライラしていた。
自分は大丈夫だが、桜子が怖がるからだ。

真貴「あ゛―――もぉっ!!なんだよコレッ!!」

焦れば焦るほど答えは遠のいていった。

「あと……1分。」

ガシッ!

桜子はまたも足を掴まれた。見てはまた真貴を困らせると目を固く瞑る。

すると耳元に生暖かい息がかかってきた。

⏰:07/06/07 10:34 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#467 [向日葵]
「助けてー…」

桜子「――――っっ!!!!」

歯をくいしばり、叫ばない様に我慢する。

隣でそんなことが繰り広げられている真貴自身も服の裾を誰かに掴まれていたが、そんな事には構っていられず、イライラして頭をガシガシかいていた。

真貴「体…っ体…っ。…………ん?」

真貴は何かに気付いた。
体……は手足とかだけではない。

真貴『ハッ!!』

⏰:07/06/07 10:38 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#468 [向日葵]
************

ここまででキリます

感想よければお願いします

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⏰:07/06/07 10:40 📱:SO903i 🆔:ykF8Ru6o


#469 [向日葵]
カッカッカッ

真貴はチョークで答えを書き始めた。
その音に気づき、桜子は片目だけ少し開けた。

真貴「こーたえーはぁ……。おばけ!」

書き終えて後ろを振り向くと、おじいさんは愚か、お化け(役)すらいなくなっていた。

桜子「おば…け?」

涙で濡れた目が真貴を見つめる。

真貴「あぁ!おばさんの体の一部。だから叔母の毛。おばけ!」

⏰:07/06/08 12:49 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#470 [向日葵]
真貴がニカッと笑って得意そうにすると桜子はまたボロボロと泣き始めた。

真貴「あのなぁ…。肝だめしなんだからそんなに泣くなよ。大丈夫だから。」

桜子「違うんです……。」
桜子は涙を拭きながら首を横に振った。

桜子「真貴……様が、笑ってくださるのが……嬉しいんです……。」

うつ向きながら静かにそう告げる桜子に、真貴は確かに迷惑だったが、自分も冷たくしすぎたかもと反省した。

どうすればいいか困って頭をカリカリ掻きながら、真貴は桜子の頭を撫でてやった。

⏰:07/06/08 12:54 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#471 [向日葵]
真貴「泣くな。俺が一緒だろ。…………よーし!約束!肝だめしが終わるまで絶対泣くな!」

真貴はそう言って自分の小指を差し出した。

桜子はふわっと笑って自分のをそれに絡めた。

――――とその時。
真貴の目の奥で何かが見えた気がした。

そうだ……確か前にもこんなことがあった……。
約束だと。自分から言った。

すると桜子が今みたいに笑って……。

⏰:07/06/08 13:02 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#472 [向日葵]
桜子「真貴……様?」

固まってしまった真貴が心配になって静かに名前を呼んだ。

真貴は呼ばれると現実に戻ってきて桜子を見る。
そこには、“あの日”から成長した桜子が自分を見つめていた。

真貴「あぁ…。ゴメン。次行こうか。」

桜子「ハイ。」

2人は再び手を繋ぎ、次の場所へと向かって行った。

⏰:07/06/08 13:07 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#473 [向日葵]
―――……

秋帆「つまんない…。」

ブッスーとしなから秋帆が呟いた。

友姫「もうすぐ行った人が帰ってくるよ。」

秋帆「私も肝だめし体験役だったら良かったぁぁ!!」
ジタバタして暴れ出す秋帆に律が頭をコツンと殴った。

律「うるっさい!お腹へってイライラしてんだから騒ぐな!!」

秋帆「そんなの私も同じだもん!!」

そんな2人をまぁまぁと抑えて、私は夜空を見上げた。

⏰:07/06/08 13:11 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#474 [向日葵]
珊瑚「心配か?」

窓にいる私の所へ珊瑚君がやって来た。

友姫「んー。あんまりっ!仲良く帰って来て欲しいなぁとは思うけど!」

私が笑うと珊瑚君が後ろから私の頭に顎を乗せた。

友姫「汗かいてるから頭臭いよ!」

珊瑚「んなことない。いい匂いする。」

っと言いながら鼻を頭に軽く置く。
ついでに口も当たってるため、見方によれば後頭部にキスしている様だ。

⏰:07/06/08 13:16 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#475 [向日葵]
そんな事を考えながら「ああ今は甘えたいのかなぁ」と放っておく。

そうこうしてると、軽く後ろから抱きしめられた。
夏で半袖の珊瑚君の腕が私の腕に触れる。

友姫「甘えてるの…?」

穏やかな声で聞いてみると小さい声で「まぁな。」と返ってきた。

友姫「フフ。珊瑚君も甘えたくなるんだ。」

珊瑚「そりゃ人間だからな。」

そう言いながら、軽く抱いていたのを腕を交差させて私の体をさらにくっつけた。

⏰:07/06/08 13:22 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#476 [向日葵]
そうれば、私の胸から少しずつ鼓動が聞こえてくる。

――トクン……トクン……

暑さなんて、どうでもいいくらい珊瑚君の腕の中は心地よい。

私も少しもたれかかる。

友姫「私も少し甘えるね。」

珊瑚「お好きに。」

そんな光景を少し離れた所から秋帆と律が見つめる。

律「初夏なのに暑いわね。」

秋帆「私も恵都誘えば良かった……。」

⏰:07/06/08 13:27 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#477 [向日葵]
**************

キリます

よければ感想お願いします絡みもです

またアドバイスなども嬉しいです

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⏰:07/06/08 13:29 📱:SO903i 🆔:e4NRFmT.


#478 [向日葵]
更新は夜になりますんで夜までお待ちください

⏰:07/06/09 19:39 📱:SO903i 🆔:9LGou3l.


#479 [向日葵]
渋々と友姫達を見ながら秋帆はため息をつき、そしてあ、っと思い率に聞いてみた。

秋帆「ねぇ。律は千歳君とどこまですすんでるの?」

持ってきたお茶を飲んでいた律は思わずブハッと吐きそうになった。

律「ン、ゲホッ!いきなり何を聞くか頭18禁!!」

秋帆「別にエロイ事聞いてないじゃない!そんな事言う律の方が18禁よぉっ!」

ペットボトルに蓋をした律はそれで秋帆を殴った。
抗議の目を向ける秋帆に律はごもごもと喋りだした。

⏰:07/06/10 00:26 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#480 [向日葵]
律「キス……。」

秋帆「キスしたの?!」

律「されそうになった……。で突き飛ばした。」

……なんと言うかつくづく千歳が哀れに見える秋帆だった。
すると段々と肝だめしに行ってた人が帰ってきだした。

「面白かったぁー!」

「結構リアルだねー。」

口々に言ってる人達に、これで終わりと告げる。

⏰:07/06/10 00:29 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#481 [向日葵]
友姫「みんな喜んでくれたみたいだね!」

秋帆達のトコへ駆け寄って喜ぶ。

秋帆「真貴君達もそろそろ帰ってくるんじゃない?」

『仲良しになっているといいなぁ……。』

―――その頃

最終エリアに差し掛かっていた真貴達は廊下を歩いていた。

足音しか聞こえない廊下に月明かりで照らされた2つの影がおちる。

真貴「……なぁ…。ちょっと聞きたいことがあるんだ。」

真貴の少し緊張した声に桜子が立ち止まる。

⏰:07/06/10 00:46 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#482 [向日葵]
桜子「どうかなさいましたか?」

どちらかと言うと光をもろに浴びている真貴の顔はなんだか戸惑っていた。

真貴「……約束。したのは……俺からか?」

桜子「…………え?」

真貴「さっき、なんとなく思い出したんだ。あれって俺が言い出したんだよな。」

真貴は申し訳なさそうに少し頭を下げた。
そんな真貴に桜子は優しく声をかける。

桜子「忘れていても…構いませんよ。」

真貴は顔を上げて、桜子を見た。

桜子「私が、真貴様の文まで覚えてますから……。」

⏰:07/06/10 00:51 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#483 [向日葵]
優しく目を細めて笑う桜子に真貴は何故か自分の鼓動が聞こえた気がした。

月明かりを背中に受けているせいか、逆光から見る桜子の顔が凄く綺麗だと思った。

真貴『そういえば……あんまり面と向かって話した事なかったっけ……。』

桜子「真貴様が、確かにされた約束です。どこにいても追いかけてこられたら考えてやると……。」

真貴はそれを言われて要約あ!っと思い出した。
その様子に、桜子は更に笑顔になり話を続けた。

桜子「だから……例え真貴様が忘れていても、私さえ覚えていれば真貴様を追いかけることが出来ますわ。……例え海の底でも。」

⏰:07/06/10 00:57 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#484 [向日葵]
真貴はゆっくり目を見開いた。
それは自分が言った言葉。

桜子「あともう少しですわ!行きましょう?」

と言いながら桜子は真貴の手を引っ張る。

その姿を見ながら自分がそこまで思われていることが、胸の奥で温かく広がる。
そして自分の桜子に向けた言葉の数々を思い出していた。

友姫姉は……俺がうっとぉしいかなぁ…………。

⏰:07/06/10 01:28 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#485 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

友姫「あ、おかえりなさぁい!」

向こうから真貴達が帰ってくるのが見えて、私は2人にブンブン手を振った。

桜子「只今です。」

真貴「只今友姫姉!」

友姫「これで今日は終わり!私達はまだやることあるから真貴。桜子ちゃんを送って帰りなさい。」

真貴は指示する友姫をじっと見つめた。
友姫は「ん?」と真貴を見返す。

秋帆[弟君は友姫のこと……。]

⏰:07/06/10 01:33 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#486 [向日葵]
秋帆の言葉が唐突に蘇る。
『あ……。』

それをすっかり忘れていた。
でも私にとって真貴は……。

しかし真貴は私が気にしていることより別の事を考えてる様だった。

真貴「友姫姉。ちょっといい?」

指差した方は皆より少し離れた所。
何かあれば皆が気づくだろう。

真貴には前科がある。

⏰:07/06/10 01:36 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#487 [向日葵]
少し離れたトコに行った私達は壁にもたれながら話した。

友姫「どうかした?」

真貴「うん……。」

歯切れの悪い真貴の返事に眉を寄せながら真貴の言葉を待った。
どうやら言葉を選んでいるらしい。

真貴「…………。俺、友姫姉が…好きだよ。」

友姫「……。」

私は返事することが出来なかった。
改めて、真貴が私を好きと言うことを知らされて、少し目をそらしたくなった。

⏰:07/06/10 01:41 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#488 [向日葵]
でも、真貴はそれを告げたいのではないとすぐ分かったんでなんとか踏み止まった。

真貴「思われ続けることは…………迷惑?」

恐る恐る私に視線を向ける真貴。
私は何回も瞬きをして真貴の言葉を考えた。

真貴「友姫姉が好きな俺は……うっとおしぃ……?」

あぁ。そーゆーことか……。

友姫「迷惑だから辞めろって言われて辞める気持ちなんてないでしょ?……私はそれをよく知ってる。」

⏰:07/06/10 01:47 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#489 [向日葵]
瞼を瞑って映るのは……

いつものかわらない穏やかな笑顔を向けるあの人……。

友姫「迷惑だなんて思わない。その人の気持ち、丸々否定するなんて……出来ないよ。」

それが分かったのはついこの頃だから、偉そうな事は言えない。

けど……

友姫「真貴には悪いけど……私は多分、真貴を好きにはなれない。誓えるほどの人がいるから。でも諦めてとは言わない。簡単に意思を変えるなんて無理だと思うから……。」

⏰:07/06/10 01:52 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#490 [向日葵]
真貴はそれを言っても別に傷付いた顔はしなかった。

ただ男の子の顔をして、足許より少しさきの床を見つめた。

真貴「ウン……。ウン。」

真貴は思っていた。
桜子の思いが自分に似ている事を。
そして少し離れた桜子を見る。

すると視線を感じた桜子がこちらを向いてにっこり笑った。

⏰:07/06/10 01:56 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#491 [向日葵]
自分の周りは、優しい人ばかりだ……。

酷いことしても、許していつも通りに接してくれり人。

冷たくしていたのに、優しく笑顔を向けて想い続けてくれる人。

考えを……改めなければいけないと、学ばされる。

俺は想い続けられるのが迷惑だった。
自分は好きな人がいるから。

真貴「そうだよなぁ……」

簡単に忘れれる想いなんて……ないんだよなぁ。

⏰:07/06/10 02:00 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#492 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・

珊瑚「何を…話してたんだ?」

肝だめし大会がやっと終わり、片付けていると珊瑚君が聞いてくた。

友姫「想い続けるのは迷惑かって聞かれた。」

私は暗幕をたたみながら答える。

珊瑚「迷惑だな。邪魔だし。」

言い切る珊瑚君に私は苦笑した。
まぁ……人それぞれ……。

千歳君がまだ悪かった時、確かに迷惑だった。
まぁそれは千歳君が悪い事をいっぱいしたからであって……。

⏰:07/06/10 02:05 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#493 [向日葵]
そう思えばさっきと言ってたこと矛盾しちゃうなぁ……。

そして廊下にある机を運ぼうとすると珊瑚君が先に運んでくれた。

友姫「あ、ありがと」

珊瑚「邪魔だけど……それ以上に俺達がくっつけばいいだろ。」

それを聞いて、なんだか嬉しくなって珊瑚君の背中に抱きついた。

珊瑚「うぁっ!何…?」

友姫「なんでも……。」

珊瑚「俺は別にいいけど……恥ずかしくないか?お前。」

友姫「…え?」

⏰:07/06/10 02:21 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#494 [向日葵]
周りを見てみれば全員の視線がこっちに向いていた。

千歳「友姫ちゃん……。そんなの帰ってから出来る」

ゴスンッ!!!

律が殴り私は珊瑚君に耳を塞がれた。
千歳君の頭からはプスプスと煙が……。

―――……

桜子「ここです。今日はありがとうございました。」
桜子は真貴に頭を深々と下げた。

真貴「あぁ。じゃぁまた明日な。」

⏰:07/06/10 02:30 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#495 [向日葵]
桜子「……ハイ。」

桜子はまた明日と言われる事が嬉しくて笑った。

その笑顔を見て真貴は思った。

そっか……。笑顔を向けて、言葉をかけてくれるって、こんなにも安心するんだ。

真貴「桜子……。」

いきなり名前を呼ばれて桜子からは笑顔が消え、真貴を驚きの眼差しで見つめる。

桜子「真貴様……?」

真貴「ありがとう……。想ってくれて。」

⏰:07/06/10 02:34 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#496 [向日葵]
その不器用な言葉に桜子はこれ以上無いほど目を開く。

桜子「真貴様……っ。」

真貴「約束…忘れないから……。」

それは想い続けてもいいと言う肯定の意。
桜子は目が潤んできた。

桜子「ありがとうございます……。ありがとう……ございます……っ!」

桜子は胸元をギュッと握ってま深く真貴に頭を下げた。

真貴は桜子の頭をくしゃりと撫でてから背中を見せて帰って行った。

―――……

⏰:07/06/10 02:41 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#497 [向日葵]
瞬く星がある夜空を見上げながら桜子とつむいだ自分の唇に手を添えた。

何故自分はあの時桜子と呼んだのだろう。

それは真貴にはわからない桜子に対して今までとは違う何かが加えられていたからだろう。

まぁいっかと解決さして、まだ涼しさが残る夜道を真貴は歩いて行った。

⏰:07/06/10 02:45 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#498 [向日葵]
bX終わりです

次はbP0です

⏰:07/06/10 02:48 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#499 [向日葵]
**bP0 大事にするもの**



朝日が目に眩しい。

東雲 友姫の恋人。寛和 珊瑚はその朝日で目が覚める。

この話は珊瑚目線で進みます。

**********

カチャ

ドアを開け、顔を洗いに行く。
自室で一緒に寝ている真貴は未だクカーと寝ている。

暑くなってきたせいか布団をはねている。

⏰:07/06/10 02:53 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#500 [向日葵]
布団をかけ直すか迷ったがまぁいいだろうと洗面所に向かった。

顔を水で洗い、完全に夢うつつの世界から意識を切り離す。

軽く濡れた前髪を適当にかきあげてフゥと一息つく。そしてかけてあるタオルで顔を拭き、着替えにまた上へ上がる。

するとカチャッと物音が聞こえた。

目を向ければ恋人である友姫が目を覚ましたのか部屋から出てきている所だった。

眠そうに目を擦っている。

⏰:07/06/10 02:59 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#501 [向日葵]
その姿が可愛いくて珊瑚はフッと笑った。

そこ息の音に友姫は気付いた。

珊瑚「はよ。」

友姫「あ、おはよー。」

そしてまだ眠そうな友姫の元へ歩みよる。

珊瑚「髪の毛、跳ねてんぞ。」

珊瑚は笑いながら友姫の跳ねてる部分の髪の毛を優しく撫でる。

すると友姫の頬が少し赤くなる。
それを認めて珊瑚は優しく笑う。

⏰:07/06/10 03:04 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#502 [向日葵]
珊瑚「起きんの早いな。」

友姫「さ、珊瑚君だって……。」

髪が跳ねてるのが恥ずかしいのと、髪を撫でられているのに嬉しいのと緊張で、友姫は少しどもっていた。

それを知ってか珊瑚は少しからかいたくなって友姫を抱きしめる。

友姫「ゎぁっ……。」

小さい声でそう呟く友姫を珊瑚は大事そうに抱きしめる。

困る友姫がまたたまらなく珊瑚には愛しかった。

⏰:07/06/10 03:11 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#503 [向日葵]
一見クールな彼だが、彼の意識の割合はほぼが友姫で埋まっていると言っても過言では無い。

そして大人っぽい珊瑚は中身は子供で友姫を常に独り占めしたい欲にかられているのだ。

小柄な友姫が自分の腕にすっぽりと入るのがまた珊瑚の胸を締め付ける。

友姫「珊瑚君……どーしたの?」

珊瑚「んー……。何でも。」

それでも暫くは友姫を離そうとしない。

⏰:07/06/10 03:20 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#504 [向日葵]
友姫も離れない珊瑚に観念したのか、珊瑚の体温に身を寄せた。

・・・・・・・・・・・

図書室にて。

珊瑚は本が好き。
なのでよく本を探しに図書室に来ることがある。

パラパラと何冊か本を見るがいいのがないので今日は諦めることにした。

ガラガラ

暁「おーいたいた!珊瑚!昼飯行くぞ!」

珊瑚「おう。」

⏰:07/06/10 03:26 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#505 [向日葵]
*************

今日はここまでにします

感想やアドバイスなど良ければください

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⏰:07/06/10 03:28 📱:SO903i 🆔:lb5kY2VI


#506 [向日葵]
いつものメンバーで食べるのも既に日課だ。

そして他愛のない話をしているとあっという間に昼休みが終わってしまうのだ。
それでも珊瑚はその時間が好きだった。

・・・・・・・・・・・・・

友姫との帰り道。
今日の出来事やら本についてやらを話ながら帰る。

友姫「そーいえば、明日小テストあるね!」

珊瑚「あぁ。数学のな。」

友姫「あぁーどうしよう…。今日は夜遅くまで起きとかなくちゃいけない……。」

⏰:07/06/11 00:27 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#507 [向日葵]
友姫は数学が苦手なのだ。
珊瑚「バイト帰って来てからなら教えてやれるけど、その頃はもう寝てるか。」

すると友姫は目を輝かせて珊瑚を見る。

友姫「うぅん!起きとく!!」

その笑顔に思わず抱きしめそうになる珊瑚だが、ここは道端なのでグッと我慢して頭をワシャワシャと撫でるだけにした。

『なんか俺……更に弱くなってないか?』

もちろん弱くなってないかの前に“友姫に”と付いているのは言うまでもない。

⏰:07/06/11 00:33 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#508 [向日葵]
家に帰ったら服を着替えて2人で夕飯の支度をする。

珊瑚は慣れている為、腕前はなかなかだ。
だが友姫はあまり経験が無い為、珊瑚に教えてもらいながらやる。

友姫「ねぇ珊瑚君。もうちょっとじゃがいも小さく切った方がいい?」

珊瑚「いや。それでいい。あ、ちょっとそこら辺濡れてるから布巾で拭いて。」
友姫「ウン。分かった。」

今晩はカレーだ。
珊瑚は友姫が切った野菜を炒める。

友姫「よーしオッケィ!」

⏰:07/06/11 00:38 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#509 [向日葵]
ジャー

布巾を洗う友姫を横目で見ながら珊瑚は挽き肉に塩胡椒する。

友姫「んー!」

ギューッ

友姫は力一杯!っと言った風に布巾を絞るが、いささか力が足りなく、水が少ししか出ない。

珊瑚「はぁー…。前に教えただろ。」

一旦火を止めてから珊瑚は友姫の後ろへ回り、友姫の手に自分の手を重ねる。

この時、友姫は少し体をピクッと震わせたが珊瑚は気付かなかった。

⏰:07/06/11 00:43 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#510 [向日葵]
珊瑚「いいか?手を逆手にしてから絞れ。こうな?」

と言って友姫の手を握りながら一緒に絞る。

珊瑚「わかったな?」

友姫「う、うん……。」

その時初めて友姫の顔が赤い事に気づく。

どうしてコイツはこんなに純粋なんだろう……。

俺なんか……
友姫をドロドロに甘やかしたくて、誰にも指一本、髪一筋触らせたくないとか

汚い感情が一杯あるのに……。

⏰:07/06/11 00:48 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#511 [向日葵]
そんな事を思いながら珊瑚は棚にあるボゥルを友姫に渡す。

珊瑚「水入れて。そろそろ煮込むから。」

友姫「あ、ハイハイ!」

ワタワタと水道の蛇口を捻り、水を溜める友姫を珊瑚は見つめる。

友姫[ひゃぁっ!]

まだ友姫がこの家に住んでない時、友姫の首筋に触れた時の友姫の反応を思い出す。

分かってる。
怖がらせない。絶対に。
ただあの時、どれほど自分の理性を抑えるのに必死だったか……。

⏰:07/06/11 00:54 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#512 [向日葵]
珊瑚[我慢なんてしてない。]

あの時言った事はもちろん嘘ではない。
友姫が笑って安心して自分の側にいてくれるならそれでいい。

だけどこの頃そうもいかなくなってきた。

それはあの友姫のあの言葉を聞いてからだ。

⏰:07/06/11 00:56 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#513 [向日葵]
友姫[珊瑚君が閉じ込めてくれればいいのに。]

その時から、俺の理性と言う錠前が外れ始めた。

完璧にではない。
少しずつ……じわじわとだ。

友姫「あの……珊瑚君?」

ぼーっとどこだか分からないトコを見つめていた珊瑚に、友姫はどうかしたかと水でいっぱいになったボゥルを持って顔を覗き込む。

珊瑚「あぁ……ゴメン。ありがとう。」

鍋の3分の1くらい水が入る。

⏰:07/06/11 01:04 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#514 [向日葵]
水を1、2回足してから鍋に蓋をした。

友姫「じゃぁ灰汁取りは私がやるから、珊瑚君座ってていいよ〜。」

珊瑚「じゃあテレビでも見ておく。」

ピッ

テレビをつけた後、テレビ前のソファに座る。
フワフワしたソファの柔らかさにいつの間にか珊瑚は眠りに落ちていた。

―――……

⏰:07/06/11 01:09 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#515 [向日葵]
**********

今日はここまでにします

感想などあればお願いします

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⏰:07/06/11 01:10 📱:SO903i 🆔:nPWigD5k


#516 [向日葵]
真っ暗闇の中、珊瑚は目を覚ました。
パッと自分の体を見ると

珊瑚「小さい……。」

そして自分の声の高さに驚き、喉に手を当てた。

『……なんか、変な話久しぶりだな。ここ。』

自分は前にここへ来たことがある。
そぅ…。死にかけた時だ。
するとぼぅっと自分の目の前に灯りがともる。

その中に映るのは……

珊瑚「父さん……。」

⏰:07/06/12 10:07 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#517 [向日葵]
父「珊瑚……元気でな。」
これは……っ!
コイツが出ていく時の……っ!!

頭を撫でようと伸ばしてきた父の手を、幼くなってしまった珊瑚の手が振り払った。

珊瑚「やめろよっ!お前なんか…俺達を捨てたお前なんか大っっ嫌いだ!!!」

高い声に迫力が無いのは分かってる。
でも……俺はお前なんか……。

ふと顔を上げると、父が悲しそうな顔をして笑っていた。

⏰:07/06/12 10:12 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#518 [向日葵]
なんだよ…っ

なんでお前がそんな顔をするんだよ……っ

悲しいのは俺達なんだぞ?!母さんもなんか言えよ!

珊瑚は母の方を見るが、母は居間のテーブルに座ってコチラには来ようとしない。

ガチャ

家のドアが開く。
父が出ていくのだ。

珊瑚「母さん!母さん!!」

いくら呼んでも動こうとしない母。
そうしてる間にもドアが閉じていく。

⏰:07/06/12 10:15 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#519 [向日葵]
そしてついに……

パ…タン……

家にドアが閉まる音が響いた。
驚くほどの静寂が珊瑚を包む。

そして今気づく。
自分が涙を流していたことを……。

友姫[寂しくなかった?]

前に友姫に聞かれた事がある。自分は「さぁな。」と答えた。

そして今、床に落ちる自分な涙を見つめながら思う。

珊瑚「寂しかったのかもしれない……。」

⏰:07/06/12 10:19 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#520 [向日葵]
涙が止まる気配は無い。
むしろこのまま大声で泣いてしまいそうだ。

「…………ん。」

誰が……呼んでる……?

――――……

友姫「珊瑚君。珊瑚君。」

目を覚ますとそこは元の現実の世界だった。
良い匂いが鼻をくすぐる。

珊瑚「……ゴメン。寝てた。……カレー出来…。?友姫?」

友姫が何故か心配そうにこちらを見ている。

⏰:07/06/12 10:23 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#521 [向日葵]
そして珊瑚の頭を包みこんだ。

珊瑚「……友…姫…?」

友姫「怖い夢……見たの?」

珊瑚「……いや…。別に……。」

あんなに鮮明な夢が、今では朧気だ。
しかし、何故友姫は自分を抱きしめる?

その答えは次でわかった。

友姫「じゃあ何で…泣いてるの?」

泣いてる?
そういえば目が水気を帯てパシャパシャするような気がする。

⏰:07/06/12 10:27 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#522 [向日葵]
友姫の体温と香りが珊瑚を落ち着かせる。

泣いてるのに気付いたらまた泣きそうになってしまった。

友姫「……泣かないで。」

まるで友姫も悲しい様な声だった。
珊瑚は小さい声で「あぁ」と答えてしばらくそのまま動こうとはしなかった。

今は安心感が欲しい。

そしてまたしばらくして一緒にカレーを食べた後、珊瑚はバイトへと向かった。

⏰:07/06/12 10:31 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#523 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・

ピロリロ ピロリロ

バイト先のコンビニのベルが鳴る。

ふと見ると

暁「ぃよ!珊瑚!!」

千歳「うっわぁ!ナイト様が働いてる!!」

暁と千歳が立っていた。

珊瑚「お前ら今何時だと思ってんだよ……。」

時計の針はもうすぐ9時半を指す。

千歳「お前はお母さんか。」

暁「珊瑚!ダベろうぜぇっ!」

珊瑚「俺が今何やってるか目にはいらないかお前は。」

⏰:07/06/12 10:36 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#524 [向日葵]
それでもブーブー言って帰らない2人に、店長に断ってから店の外に出た。

店長は優しいので咎めもせずすぐオッケーを出してくれた。

暁「ってかお前友姫ちゃんと住んでてよく手出ないなぁっ!」

車止めに座りながら暁が唐突に言ってきた。
千歳はその隣の車止めに座り、珊瑚はコンビニの壁に寄りかかって立っている。

珊瑚「友姫が怖がる……。」

千歳「友姫ちゃん純粋だからねぇ…。」

⏰:07/06/12 10:40 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#525 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想お願いします
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⏰:07/06/12 10:41 📱:SO903i 🆔:ZOcFIIxs


#526 [向日葵]
暁「だから我慢してるんだ?」

そこで珊瑚は苦い物を食べた様な表情をした。

暁「いずれそーゆー日が来るんだからさぁ。もう済ませばいいのに。」

珊瑚「俺は友姫の気持ちを尊重する。暁は判断が早いんだよ。」

そこで暁はムッとしたのか珊瑚を軽く睨んだ。

暁「早いとかじゃねぇよ。どれだけ相手の事想ってるか教えてあげるんだよ!欲望とかそんなんじゃない!」

珊瑚は驚いた。
暁がまさかここまで考えてるとは……。
普段はのへーっとしてるくせに……。

⏰:07/06/13 00:28 📱:SO903i 🆔:OcQPtONc


#527 [向日葵]
それでも暁。

お前は恐怖に脅えた友姫や、ただ少し触れただけで赤くなる友姫を見て、自分の気持ちを押しつける様な真似出来るか?

俺は出来ない。

千歳「まぁ欲望のまま動いたら俺みたいに丸4日口きいてもらえなかったりするからね〜。」

遠い目をしながら呟く千歳に2人は哀れみの目を送る。

珊瑚「とりあえず…。手を出すなんて事はまだしようとも思わない。」

千歳「ナイト様は硬派だねー。」

暁「いや内に秘めてる物は結構すごいよ?」

⏰:07/06/13 00:39 📱:SO903i 🆔:OcQPtONc


#528 [向日葵]
そこで珊瑚は「もういいから帰れ」と言って暁達を帰した。

ピロリロ ピロリロ

店長「お話はすんだかな?」

店長はにっこり笑ってレジに立っていた。
意味有りげにかけていた眼鏡の奥の目がニッコリと微笑む。

珊瑚「すいません。やかましい奴らで。」

店長「いやいや。友達がいるんだから大切にしなくてはね。もちろん好きな人も。」

そこで珊瑚はギクッとする。

まさか……聞いていた?

⏰:07/06/15 13:45 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#529 [向日葵]
店長は「ん?」と首を傾けて珊瑚を見る。
珊瑚は「いえ。」と短く答えて、奥から箒を持ってくると丁寧に店内を掃除し始めた。

今の所客はいない。

そして時計を見ると10時だった。
一度パッと見てからまた掃除にかかる。

その時、少し。ほんの少しだけ口に笑みが浮かぶ。

今頃何をしてるんだろう……。

思い出した相手は言うまでもない。

⏰:07/06/15 13:51 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#530 [向日葵]
睡眠から覚めた自分の頭を、細い腕で抱き締めてくれた感触が今でもちゃんと残っている。


・・・・・・・・・・・・・・

珊瑚がバイトを終えたのは12時を遥かに過ぎていた。
街灯で少し見えずらい星を見上げながら珊瑚はそういえばと思い出す。

友姫と数学を勉強するんだった。友姫はまだ起きているだろうか?
友姫は我慢出来ても12時には自然と目が閉まるらしい。

それなのに……。
携帯のサブディスプレイからもう一度時刻を確認する。

⏰:07/06/15 13:56 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#531 [向日葵]
出来ることなら急いだ方が良いのかもしれない。

少し足早になる珊瑚は段々早さを増し、結局は駆け足で家まで向かっていった。
5分もしない内に家が見える。
走りながら鍵を探し、家のドアを開ける。

ガチャン!
バッ!!

勢いよく扉を開けると居間からの光が暗い玄関を差していた。

あがる息を抑えながらゆっくりと扉を閉める。
その音に居間から人影が顔を出す。

⏰:07/06/15 14:00 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#532 [向日葵]
友姫「おかえりなさい。珊瑚君。……どうしたの?息荒いけど……。」

出てきた友姫は玄関の明かりをパチンとつけ、珊瑚にしっかりと姿を見せた。

髪の毛は暑いのか2つ結びにしてTシャツと下は少しブカブカしているジャージ姿。これが友姫の寝間着だ。

珊瑚「はぁ……。いや…。ちょっと風呂に行く。」

まだ整えきれてないまま珊瑚は風呂場に直行した。
汗臭いまま勉強をやる気にはなれない。
ましてや友姫の隣で……。

⏰:07/06/15 14:05 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#533 [向日葵]
とりあえず汗を流した珊瑚はバスタオルを頭に被り、籠の中の洗濯してあった物の中からタンクトップとジャージに着替えた。

まだ頭が濡れているので拭きながら居間に向かう。

テーブルを見ると友姫が勉強の用意をしていた。

友姫「あ、おかえ…。」

2度目のおかえりを言おうとした友姫だが、何故か固まってしまった。

珊瑚「?友姫?」

少し近付くと見る見る顔が赤く染まっていく。

友姫「なっ、何でもない何でもない!!座ろう!!」

手をブンブン振りながら珊瑚から素早く目を離し、椅子に座った。

⏰:07/06/15 14:12 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#534 [向日葵]
珊瑚は訳がわからなかったが、自分の勉強道具が無いので一回自分の部屋に戻り、勉強を開始した。




コッチ コッチ コッチ

静かな部屋に時計の秒針の音が鳴り響く。

珊瑚にしたら数学はまぁまぁ得意なので小テスト範囲の復習はもうすぐ終わる。

しかし友姫は隣で小さく唸っていた。
わからないらしい。

珊瑚「どこが解らないんだ?」

友姫の方へ身を乗り出すと、再び友姫が真っ赤になった。

⏰:07/06/15 14:17 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#535 [向日葵]
友姫「だ、大丈夫!もうすぐ解けそうだからっ!!」

そう言って少し珊瑚から離れる。

何故そんな態度をとられるかわからない珊瑚は拗ねと怒りが入り混じった。

珊瑚「そうか。」

そっけない感じで友姫から離れると、友姫が悲しい目でこちらを見ているのが分かった。

だけど決して友姫の方は見ない。
しばらく珊瑚を見つめていた友姫は再びシャーペンをコツコツと鳴らし始めた。

⏰:07/06/15 14:21 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#536 [向日葵]
時刻が1時半になろうとしていた時、勉強が終わった。

友姫がフーッと静かに息を吐く音が聞こえる。

一方珊瑚はあんな態度をされたのと、自分が早く終わって退屈なのでソファーに軽く腰かけて目を瞑っていた。

すると椅子と床の擦れる音と友姫がこちらに向かい、そして隣に座った気配がした。

友姫「あの……珊瑚君……?」

おずおずと呼ばれて珊瑚はゆっくり目を開けると目だけを動かして友姫を見た。

⏰:07/06/15 14:26 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#537 [向日葵]
ソファーの上で正座している友姫は恐々と珊瑚に問いかける。

友姫「怒ってる?」

珊瑚「別に。」

友姫「ご免なさい。」

珊瑚「何が?」

全て短く即答で答える珊瑚に友姫は両手を合わしてうつ向いてしまった。

先に降参したのは珊瑚だ。そんな悲しそうにされてしまったら仕方ない。

珊瑚「俺、なんか悪い事でもしたか?」

体を前に起こし、顔を友姫の方へ向けて聞く。

⏰:07/06/15 14:30 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#538 [向日葵]
友姫「違うのっ!私が……その……意識しすぎて…………。」

珊瑚は疑問を顔に浮かべる。
何を意識してるのかさっぱり分からなかった。

友姫はそんな珊瑚に気づいたのか、また顔を赤くしながらたどたどしく説明する。

友姫「珊瑚君が…そんな格好してる…から、目のやり場に困っ……て……。」

珊瑚は「あぁ。」と思った。普通に着るものだが、珊瑚のほどよくついてる筋肉や、色気のある胸板が少し見えるこの格好は友姫には少し刺激が強いらしい。

⏰:07/06/15 14:34 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#539 [向日葵]
珊瑚「ちゃんと見ればいい。」

友姫「や、あの……。」

珊瑚「見ろよ。」

うつ向いていた友姫はあらがえないかの様な珊瑚の声にゆっくり顔をあげる。

最初は照れていた友姫だが、いつの間にか隅々まで観察している様だった。

そして自然に手を徐々にあげ、珊瑚の心臓の音を手で感じた。

友姫「わぁ……。」

ため息と共に小さく友姫の感嘆が漏れる。

⏰:07/06/15 14:38 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#540 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想お願いします

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⏰:07/06/15 14:39 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#541 [向日葵]
珊瑚「それはどんな驚き?」

友姫「え?あ!ご免なさい勝手に!!」

引っ込めようとした友姫の手を掴み、珊瑚は引き寄せた。

友姫「珊……瑚君……。」

珊瑚「嫌?」

友姫はゆっくり首を降る。

友姫「珊瑚君の肌が真近くだから緊張する……。」

そう言った後、珊瑚は友姫を更に抱き締める。

そして少し離すと、ゆっくり近づき友姫の唇に触れた。

⏰:07/06/15 17:26 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#542 [向日葵]
友姫は少し震えて、徐々に目を閉じていった。

珊瑚は片手は友姫の腰に。もう片方は友姫の頬にやった。

珊瑚『なんか……俺変だ……。』

今、友姫と離れたくない。ずっと密着していたい様な感じに珊瑚は襲われた。

一旦口を離して2人は見つめあった。

友姫は相変わらず顔を赤くして、少し長いキスのせいで目がホワーンとしていた。

友姫「……そ、そろそろ寝よっ……。!」

トスッ

珊瑚は友姫をソファーに押し倒した。

⏰:07/06/15 17:31 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#543 [向日葵]
急なことで今の行動がスローモーションの様に感じた。

戸惑ってる友姫を見て、珊瑚はギュッと抱き締める。

珊瑚「……友姫…。ちょっとゴメン……。」

するとまた珊瑚は友姫にキスをする。
友姫はされるがままになっていたが、次の瞬間体を震わせた。

珊瑚の手が首筋に降りる。

友姫は上手く息ができないのか呼吸が不規則になってしまったので、珊瑚は友姫の唇から離れた。

⏰:07/06/15 17:35 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#544 [向日葵]
そして首にキスを落とす。

友姫「ひっ……!さ、珊瑚君……っ?」

友姫の訴えが聞こえて、友姫の目を見つめる。

完全に脅えてるのは一目瞭然だ。
それでも珊瑚の体の中に熱い何かが暴れ回っている。
―――――だが……。

珊瑚「はぁぁ……」

珊瑚は深々とため息をつくと友姫に覆い被さった。

友姫は何がなんだかわからなくて自分の上に乗っている珊瑚に話しかける。

友姫「ど、どう…したの?」

⏰:07/06/15 17:40 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#545 [向日葵]
珊瑚はしばらく何も答えなかった。

また時計の音が流れていく。

そして何分か経った時、珊瑚が友姫の耳元で息を吸った。

珊瑚「やっぱり出来ない……。」

友姫「へ……?」

自分の中に本能が宿ったのは確かだ。
……でも、その本能が引いて行くのが分かった。

珊瑚「ゴメン……。約束破った……。」

前に言った。「友姫に合わせる」と。
なのに……自分は本能の声に耳を傾けてしまった……。

⏰:07/06/15 17:44 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#546 [向日葵]
その本能は抑えたのではなく、自ら引いて行ったのだ。

いやそれが理性と言うのかもしれない。

珊瑚「怖がらせた……。」

そんな友姫を見た瞬間、自分が怖くなった。
自分は容易く友姫壊せるんじゃないかと……。

⏰:07/06/15 18:01 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#547 [向日葵]
当然友姫に今珊瑚が思ってることなんて通じる訳がなく、「怖がらせた」の後黙ってる珊瑚が気になった。

友姫「珊瑚君。私なら大丈夫だよ……?」

それでも珊瑚は口を開かなければ友姫から離れようともしなかった。

特に重くはない。
珊瑚が体重を支えているのだろう。

ボディソープかシャンプーの香りや耳元で聞こえる珊瑚の呼吸。
むき出しになった肌。
友姫は全てにドキドキしていた。

⏰:07/06/15 18:49 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#548 [向日葵]
半乾きの珊瑚の髪の毛が顔に少しかかってこそばい。
なんとか腕を出してそれをどけると、友姫は珊瑚の頭を撫でた。

友姫「大丈夫だよ……。」

また繰り返し言い聞かす様にして友姫は呟いた。

珊瑚は目を瞑り撫でられる心地よさに身を寄せた。
そして友姫の体温をいっぺんに感じてからそこで初めて友姫から数センチ離れた。

友姫の顔の隣に肘を付いて見つめる。

友姫は照れながら微笑む。
友姫「大丈夫。準備は出来てなかったけど……珊瑚君だから……。」

⏰:07/06/15 18:55 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#549 [向日葵]
珊瑚は少し困った様に微笑む。
そして友姫を起こしてもう一度抱きしめる。

まるでガラス細工を扱うみたいに。
友姫も珊瑚の腕に身を任せる。

友姫「珊瑚君……。」

珊瑚「ん……?」

友姫「眠い……。」

珊瑚「じゃあ今日ここで寝るか?」

友姫「……ウン。」

⏰:07/06/15 18:59 📱:SO903i 🆔:Beaiv85c


#550 [向日葵]
珊瑚は友姫に何か被る物を持ってこようとソファーを立つと後ろに引っ張られた。

友姫が服の裾を掴んでコチラを向いている。

友姫「行かないで。ここにいて?」

悲しそうに珊瑚を見つめる友姫に珊瑚は目を少し見開いて驚いた。

友姫は自分が言った台詞に今頃になって恥ずかしくなったのか、徐々に顔が熱っていく。

珊瑚は身を屈めて友姫のおでこに優しくキスをした。

珊瑚「すぐ戻ってくる。」

⏰:07/06/17 10:13 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#551 [向日葵]
そして穏やかに微笑み、自室からタオルケットを持って来た。

一旦ソファーの背もたれにそれを置くと座っている友姫をお姫様だっこした。

友姫「ぅえぇっ!珊瑚君?!」

友姫のうろたえを無視してゆっくり座り、友姫を自分の足の間に座らす。

そして置いていたタオルケットを取って2人一緒に巻き付ける。
タオルケットの中では珊瑚が友姫を抱きしている。

友姫も落ち着いたのか珊瑚の胸に頭をもたげる。

⏰:07/06/17 10:19 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#552 [向日葵]
友姫「心臓の音……聞こえる……。」

やすらかな声を出して急に友姫は目をトロンとさせる。
どうやら限界らしい。

珊瑚「おやすみ。」

そう言って友姫の頭にキスをする。
すると友姫は甘えるように体をすりつけ珊瑚に寄り添った。

友姫「おやすみ……。」

⏰:07/06/17 10:23 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#553 [向日葵]
**bP1 夏休み**



いよいよ夏休みに入った。
と言っても3年生なので宿題もなくのんびり……なんてことは無い。

悪魔で私は珊瑚君宅に居候さして貰っている身。
ゆっくり寝ていたりゴロゴロしている場合じゃない。
夏休みと言うことで珊瑚君はコンビニのバイトの時間を長くしたので夜9時から朝方5時まで家にはいなかった。

私はお帰りなさいを言いたくて4時半に起きた。

⏰:07/06/17 10:32 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#554 [向日葵]
まだほんのり薄暗い空も嫌いじゃない。

隣では結女が規則正しく可愛い顔で寝ている。

なので私はとりあえず顔を洗う為にそろーっと部屋を出た。
やはり流石に早起きは慣れないもので、目を潰ればまたすぐにでも寝てしまいそうだった。

「眠気眼。」

どこからともなく声がしたので私は頭を必死に動かせて声がする方へ向いた。

珊瑚「ただいま。」

壁に寄りかかりながら微笑み私を見つめる珊瑚君がいた。

⏰:07/06/17 10:37 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#555 [向日葵]
私は目が点になった。

友姫「へ?」

起きたてのかすれ声ながら声が裏返る。

友姫「今日早くないっ?」
珊瑚「お前が俺の為に起きてるの分かってたから止める為に今日は早目に帰らせてもらった。」

友姫「……そ、んなぁ…。」

珊瑚「大体そんなのしなくていいから。それでなくても友姫は朝弱いんだから。」

友姫「だって、ただいまを言う相手がいる方が嬉しいじゃない!」

珊瑚君はぱちくりと言った感じで私を見つめると、クスッと笑った。

⏰:07/06/17 10:43 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#556 [向日葵]
珊瑚「それは嬉しいけど俺はお前にクマを作らすつもりはないよ。」

そう言って私の目元を指先でなぞる。
そして私の顔を両手で包み、おでこをコツンと当てた。

珊瑚「だから寝ろ。」

黒い優しい目が私の神経を緩ます。目だけで眠りに落ちてしまいそうだ……。

そんな私に珊瑚君は気づいたのか、私を抱き上げると階段をやすやすと降りて行った。
そして居間のソファーに寝かす。

珊瑚君は私の側に座り私をまた見つめた。

⏰:07/06/17 10:52 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#557 [向日葵]
珊瑚「昼間も世話になってるからって色々やってくれてるだろ。たまにはゆっくり寝ろ。」

私の頭を撫でながら穏やかに微笑む。
その心遣いは嬉しいが、私はやっぱりぐーたら寝てるのは如何なもんだろう。

私が眉を寄せると珊瑚君は耳元に口を持って来て

珊瑚「側にいるから…。」

と囁いた。
その甘い低い声に眠気に加えて更に頭が溶けそうになる。

無理だ。……素直に白旗をあげるしかない。

⏰:07/06/17 11:01 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#558 [向日葵]
大人しく目を瞑ると珊瑚君は頭をくっつけて私の手を握る。

珊瑚「おやすみ……。」

それが意識が飛ぶ前の最後に聞いた言葉だった。

―――――……

「だから言ったじゃないもう1つ買ってこよってー!」

『?』

「仕方ない。俺もう1つ買ってくるわ!」

「あ、私も行くよ♪」

意識だけが起きる。
誰かが……いや何人かが騒いでる。

目はまだ眠たくて閉まっている。

⏰:07/06/17 11:07 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#559 [向日葵]
さぁぁ……

風でカーテンが開く音が聞こえる。

『あそっか……私ソファーで寝てたんだっけぇ……。』

そう思いながらゆっくり重い瞼を開ける。

珊瑚「目が覚めたか?」

珊瑚君が体を屈めて私に目を合わす。

友姫「あ……ぉはよぉ……。……今何時?」

珊瑚「10時だ。もうちょっと寝てても……と言いたいが……。」

するとソファーの背もたれから秋帆がピョコンと顔を出した。その横には律。千歳君。

秋帆「友姫!おっはよー!」

律「起こしたかしら?」

⏰:07/06/17 11:19 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#560 [向日葵]
友姫「なんで皆ここに……っ?」

すると珊瑚君はハァァァと深くため息をして頭を抱えた。

珊瑚「ついさっき来たんだ。なんでもかき氷大会をしようと言うくだらない理由で押し掛けてきた。」

千歳「夏休みの良き思い出じゃぁん♪やっぱり俺らは8人で1つ!」

するとどこからともなく恵都君が千歳君の隣に来た。
ちなみに言うけど私が恵都君を名前で呼ぶのは名字を忘れたからだ(笑)

恵都「ゴメンネ東雲さん。急に来たりして……。」

⏰:07/06/17 11:31 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#561 [向日葵]
*************

ちょっと休憩します

よければ感想お願いします

⏰:07/06/17 11:31 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#562 [向日葵]
私は上半身を起こして恵都君に大丈夫と答えた。

珊瑚「お前らも三浦を見習えよ。」

あ、三浦(君)か……。名字。

秋帆「恵都はこの物静かさが売りなの!だから代わりに私達が騒ぐの!」

秋帆なんかそれ違う……。
いつの間にかかけてくれたタオルケットを直す為に珊瑚君の部屋に私は行った。

カチャ

真貴「あ、友姫姉。」

開けると真貴がどこかへ出かける様だった。

⏰:07/06/17 13:12 📱:SO903i 🆔:nQR9TtQs


#563 [向日葵]
友姫「どこか行くの?」

真貴「え?あぁ……ちょっと……。」

歯切れの悪い返事をした真貴は私の方へ歩み寄って来た。
てっきり通りすぎるのかて思ったのに私の前で足を止めて私をじっと見た。

友姫「……な、何?」

真貴は何かを確かめる様に私の顔を見つめる。
そしてフイッと視線をそらして私の横を黙ったまま通り過ぎた。

友姫「……?」

結女「お姉ちゃん。」

ヌッと結女が後ろから現れて私は文字通り飛び上がった。

⏰:07/06/18 16:42 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#564 [向日葵]
友姫「結女ぇっ!驚かさないでよ!」

結女「最近真貴大人しいの……。おかしくない?」

タオルケットを珊瑚君のベッドに乗せて私はウーンと唸る。

大人しいと言うより何かを色々考えていて上の空って感じだ。

友姫「まぁ…。男の子だし。とりあえず放っておきましょ。それより結女。下でかき氷大会するんだけど来る?」

結女「あぁ…。私今から友達と遊びに行くから……。」

⏰:07/06/18 16:51 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#565 [向日葵]
友姫「そっか。じゃあ気を付けてね。」

私は下へ向かった。

秋帆「珊瑚君。かき氷機どこ?」

秋帆はキッチンにある棚をあさっていた。

珊瑚「さぁ……。そんな頻繁にやらないし……。」

秋帆「あ、発見!ぃよぉし!!」

勢いよくテーブルの上にかき氷機を置く秋帆。
恵都君改め三浦君はそんな秋帆に「傷がつくからそろっと置きな」と注意した。

⏰:07/06/18 16:56 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#566 [向日葵]
まるで親子。

クスッと笑うと珊瑚君が私に気づいた。

珊瑚「置きに行くだけなのに随分時間かかったんだな。」

友姫「結女と話してたの。……そういえばぁ…。佳苗ちゃん達は来ないの?」

珊瑚「コイツらが来たのにんな訳ないだろ。氷買いに行ってんだ。」

あ、さっき確か8人がどうたらこうたら言ってたっけ。

千歳「律はブルーハワイだっけ?」

無視。

⏰:07/06/18 17:01 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#567 [向日葵]
私は瞬きを早く数回した。
どうしたんだろ律。
夏休み入る前から千歳君と話してるトコそういえば見なかったなぁ。

事の真相は秋帆が耳打ちしてくれた。

『あぁ…。なるほど。でも律……。それぐらい許してあげようよ。』

なぁんて一言言ってしまえば言い返しが倍になって返ってくるので、お口にチャック。

律「私はレモンだって何回言ったら分かるの?」

あ、喋った。

でもこれは律なりの仲直りの印らしい。

⏰:07/06/18 17:05 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#568 [向日葵]
うっすらと顔が赤いのがその証。

千歳君は一瞬ぽかんとしたけど律の心情に気づいて嬉しそうにニコォッと笑った。

千歳「律――――!!!!!」

抱きつこうとする千歳君に律が顔面を鷲掴みにして止める。

律「半年の沈黙生活が嫌ならば直ぐ様今の行為を辞めなさい。」

千歳「あぃ……。」

やっぱりこの2人はこうでなくちゃなぁ……とか思い、(生)温かい目でやりとりを見ていると佳苗ちゃん達が帰って来た。

⏰:07/06/18 17:10 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#569 [向日葵]
佳苗「たっだいまぁー!あ!友姫ちゃんおはよう♪」

暁「おっ!んじゃぁ始めるかぁ!!」

白月君は片手に2つずつ氷が入った袋を軽々と持っている。
既にテーブルには5袋あるのに……。

友姫「お腹壊さない……?」

暁「大丈夫!」

わぁ即答……。大丈夫かなぁ……。

そんな心配を余所に袋からガラガラと氷を開けてゴリゴリと作り始めた。

⏰:07/06/18 17:16 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#570 [向日葵]
秋帆「完成!何味にしよっかなぁ!」

シロップは定番のイチゴ、メロン、みぞれに加えてレモン、ブルーハワイがある。

何故こんなに沢山……。

とりあえず皆完成したので器を持って乾杯。
因みに私はみぞれにした。色付きは舌に付く。

ブルーハワイなんて食べてしまったら尚更口内がバケモノになってしまう。

珊瑚「何味?」

友姫「ん?みぞれ♪珊瑚君はー…。……。」

珊瑚君は一番自分が否定したブルーハワイだった。

⏰:07/06/18 17:20 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#571 [向日葵]
でもとても似合うので“口内バケモノ説”は黙っておくことにした。

珊瑚「……?何?」

友姫「へ…?いやぁ、何も。」

珊瑚「ふーん。一口くれ。」

「いいよ。」と言う前に珊瑚君は私の手を取って口に運んでしまった。

珊瑚「ぅっわぁ……。あま……。」

私の頭はそんな場合じゃなかった。

『スプーン…。このまま使うべき……?』

悩んでいると珊瑚君が私の口にグイッとスプーンを入れてきた。

⏰:07/06/18 17:25 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#572 [向日葵]
口の中に爽やかな味が広がる。
どうやら珊瑚君のブルーハワイだ。

……はっ!!!!
そんな呑気に分析してる場合じゃないよ!
これ珊瑚君のスプーン!

まごまごしている私に珊瑚君はにやっと笑ってもう一度ブルーハワイのかき氷を入れてきた。

珊瑚「こっちの方がまだ甘くないだろ?」

だからそんな場合じゃないって!

ぎこちなくコックリ頷いて、自分のスプーンを見つめる。

⏰:07/06/18 17:29 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#573 [向日葵]
『えぇい!!気にしない!』

パクッ!

口の中は冷たいのに顔は熱くなっていく。

珊瑚「やっぱり甘い方が好きか。」

その時の味ははっきり分からない。
間接的なキスは初めてだし……。

暁「なぁ!見て見て!!」

白月君は皆を注目させると舌をベーッと出した。

緑色だった。つまりメロン。

佳苗「私はー?」

⏰:07/06/18 17:33 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#574 [向日葵]
続く佳苗ちゃんは赤っぽいピンク。イチゴ。

『あー…。皆“バケモノ”になっていくー…。』

私の番に回ってきて舌をベッと少しだすが、私は安全圏のみぞれなのでなんともない。

それに皆がっかりしていた。
・・・・・・・・・・・・・

千歳「はー!食った!!」

佳苗「頭がまだキンキンしてるー!」

暁「あー俺すっげぇ眠ぃ…。珊瑚ちょっと寝かしてー。」

⏰:07/06/18 17:37 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#575 [向日葵]
バフッと白月君はソファーに倒れこんですぐ寝息をたてた。

珊瑚「おい暁…。」

佳苗「ゴメンネ珊瑚君。ちょっと寝かしてあげて?」

佳苗ちゃんがかばいに入ると珊瑚君は「1時間」と言って自室にタオルケットを取りに行った。
それなら私のを置いておけばよかった……。

秋帆「じゃぁ、次はお昼寝大会で。」

友姫「……え?」

律「友姫。部屋借りるわよー。」

佳苗「準備で朝早くに起きたから眠くってぇ。」

⏰:07/06/18 17:42 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#576 [向日葵]
ゾロゾロと皆居間から出ていく。

千歳「んじゃぁ、俺達はナイト様の部屋に行くか三浦。」

恵都「うん。ゴメンネ東雲さん。」

友姫「えっ。あの、ちょ……。」

止める間もなく千歳君達も行ってしまった。

上に2人が着いた時、珊瑚君が何を言ってるかわかんなかったけど怒鳴っていた。

私はハァッと一息吐いて、皆が食べた器を1つずつ台所に運んで行った。

⏰:07/06/18 17:46 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#577 [向日葵]
スポンジに洗剤を付けてから丁寧に洗っていく。

お昼なのに静かで、やわらかく入ってくる涼しい風になんだか鼻歌を歌いたくなった。

しかも頭に浮かんだのが何故かエーデルワイス。

抵抗もなく歌いながら、ガラスの器を泡だらけにした。

珊瑚「びっくりした……。」

私はその呟きにびっくりした。
いつの間にか珊瑚君は白月君にタオルケットをかけて、台所から見える位置の椅子に座っていた。

⏰:07/06/18 17:51 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#578 [向日葵]
思わずツルンと器を落としそうになった。

友姫「ア、アハ……すいません音痴で……。」

これでも音楽は自信があったんだけどなぁ……。

がっくししていると珊瑚君は首を振った。

珊瑚「違う。オルゴールが鳴ってるかと思った。」

友姫「……。珊瑚君それはいくらなんでも買い被りすぎだ……よ。」

せっかく風が気持良いのに、効き目がなくなってしまった。
顔が熱い上になんか汗をかいてきた。

⏰:07/06/18 17:56 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#579 [向日葵]
珊瑚「もっと歌えよ。」

友姫「えぇっ?!」

すごく声が裏返った。
珊瑚君は頬杖を付きながら私が歌うのを待っている。

私は水を出しっぱにして手を完全停止させたまま視線をアチコチにやった。

友姫「勘弁して……。」

珊瑚「やだ。聞きたい。」

やだって……。
子供ですか貴方は……。

私は歌おうとして止めてを何度も繰り返した。
息を吸って吐いて吸って吐いて。

⏰:07/06/18 18:00 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#580 [向日葵]
**************

一旦キリます

よければ感想などお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/18 18:02 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#581 [向日葵]
明日の朝に更新出来たらします
今日は少しですが終わっておきます

⏰:07/06/18 22:04 📱:SO903i 🆔:TQiMNEX6


#582 [向日葵]
友姫「り、リクエストとか、ある?」

珊瑚「お前それでもし俺が演歌っつったら歌うのか。」

つまり何でもいいからさっさと歌えと……
ヒントくらいくれたっていいじゃない(泣)

次にぱっと浮かんだのが朧月だった。
たしか中島美嘉が歌っていたやつ。

珊瑚君の視線を気にせず息を吸う。
じゃないと延々吸って吐いてが繰り返されそうだ。

……―♪〜

静かな昼間の居間に、私の(鼻)歌声が響く。

⏰:07/06/19 09:56 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#583 [向日葵]
なんかもう歌いたい気分にかられる。
鼻歌だとじれったい……。

珊瑚君は私の歌声に耳をすませながら目を閉じている。
それなら、歌っても大丈夫かも……。

――菜のはーな畑ーにいーりー日薄れー……。

・・・・・・・・・・・・・

歌っていると洗い物がいつの間にか終わり、珊瑚君は私の方を向いて机にフッつぶして寝てしまっていた。

多分疲れていたんだろう。

⏰:07/06/19 10:01 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#584 [向日葵]
食器を綺麗に拭いて棚にしまう。
しまいながら今日の晩御飯を考える。

そう思うとやっぱりお母さんは大変なものなのだと改めて実感する。

ぼんやり考えてると、手元が狂って食器に当たってしまった。

『あ……っ!』

気づいた時は遅くて、床に割れる音が響く。

あぁぁぁっ!!どうしよう!!仮にも人様の物なのにっっ。

近くにあったお盆にとりあえず割れた部分を取って乗せる。
スリッパを履いていてよかった……。

⏰:07/06/19 10:07 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#585 [向日葵]
掃除機……。
と思い、顔をあげると

珊瑚「何かすごい音がしたと思ったら……。」

珊瑚君が目の前に掃除機を持って立っていた。

友姫「ゴメンナサイ!……私……。」

珊瑚「いいからどけ。」

ブオォ――――。

…………

しばらくして、掃除が終ると珊瑚君は私の手を掴み、水に晒した。

友姫「へ?何?」

珊瑚「破片が付いてたら危ないだろ。それにお前気づいてないの?」

⏰:07/06/19 10:11 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#586 [向日葵]
気づい…………

友姫「てぇぇぇ―――――っっ?!?!」

いきなり手から電流みたいな刺激が伝わってきた。
見ると手が切れていた。
しかもまぁまぁな深さで……。でもガーゼと包帯があれば充分だろう。

珊瑚「はぁ…。お前って変なトコ鈍いよなぁ……。」

完璧呆れている口調の珊瑚君は蛇口を捻り水を止めると、テーブルまで私を引っ張って行った。

珊瑚「ちょっと待ってろ。」

⏰:07/06/19 10:16 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#587 [向日葵]
珊瑚君は居間から出ていった。
扉を開ける音のせいか、ソファーで寝ていた白月君が「んがっ!」と寝言(?)を言ったのでビクッとしてしまった。

やがて珊瑚君が戻ってくると、手にはボックスみたいなのが持たれていた。
予想通り救急箱だった。

開けると病院みたいなあの独特な匂いがした。

珊瑚「ホラ、手出せ。」

素直にスッて手を出す。
とりあえず出血は止まっているみたいだ。

⏰:07/06/19 10:22 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#588 [向日葵]
丁寧に消毒してくれた後、ガーゼを小さめに切って傷口に当て、包帯を何周か指に巻き付けてくれた。

そのテキパキした動きに私は見惚れていた。

珊瑚「終わり。」

なんだかトゲがある様な珊瑚君の言い方に私はショボンと肩を落とした。

友姫「ゴメンナサイ……。」

珊瑚「何が?」

救急箱に道具を片付けながら珊瑚君が問う。

珊瑚君は意味もない“ゴメンナサイ”が好きじゃないらしく、絶対“何が”と理由を聞いてくる。

⏰:07/06/19 10:27 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#589 [向日葵]
私はそれが好きだった。

友姫「食器……割ってしまって……。」

そう答えるとしばし間が空く。
すると珊瑚君はまた呆れた様にため息をつくと、椅子に片足をあげて、その上で頬杖した。

珊瑚「俺は別にそんな事気にしちゃいない。」

気が付かない内に指の包帯を見つめていた私は、おずおずと珊瑚君を見る。

珊瑚君は私と視線が合うと、人差し指をゆっくり私の包帯が巻かれた手に指した。

⏰:07/06/19 10:32 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#590 [向日葵]
その指を追って、私の目はまた自分の手に行った。

友姫「?」

珊瑚「自分の身を心配しろって言ってるんだ。」

……あぁ。なるほど。

友姫「これくらいどってことない……よ。」

珊瑚君を安心させるつもりで笑って言ったのに珊瑚君は逆に怒ってしまった。

パッと見は解らないが、目がそうだった。
でも私は怒りを沈めようと続けて言葉を発した。

友姫「あのね珊瑚君。そんなに心配しなくても、これまでだってケガなんていっくらでもしてきたんだから。気にしすぎなの!」

⏰:07/06/19 10:38 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#591 [向日葵]
最後が言い終わるか終わらない内に珊瑚君は私のケガした方の手首をギュッと掴んできた。

珊瑚「本気で言ってんの?」

友姫「――っ」

手首を握り締める手が痛い……。
それ以上に私を見透かす様な珊瑚君の眼光はもっと痛かった。

友姫「だ……だって。」

少し身を乗り出して私との距離を縮める珊瑚君に心臓は正直でドクドクと音を放つ。

それを耳で聞きながら私はしどろもどろしていた。

⏰:07/06/19 10:43 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#592 [向日葵]
****************

キリます

よければ感想などお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2201/

⏰:07/06/19 10:43 📱:SO903i 🆔:5frOdJT.


#593 [K]
失礼します
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600

⏰:07/06/20 00:40 📱:D903i 🆔:tEM9bQy2


#594 [向日葵]
Kさん
安価ありがとうございます

*****************

珊瑚「ひどく…理不尽な事を今から言うかもしれない。友姫。前に言ったよな?俺は独占欲の塊だと。」

私は頷くことすら出来ず、ただ心臓の音を聞くのと珊瑚君の目を見つめるので精一杯だった。

珊瑚君は構わず続けて話す。

珊瑚「例え、かすりキズでもお前の心を俺自信が傷付けようと許せない。友姫には、まっさらな状態でいてほしいんだ。」

⏰:07/06/20 08:55 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#595 [向日葵]
頭がくらくらする。

今目の前にいる人は、ホントに18歳?

珊瑚君の一言一言が耳に溶けて脳に達する。
そして脳をも溶かす。

珊瑚「お前がどんな形であれ、傷つくのは嫌だ。こんな手の痣だって……。」

珊瑚君はいつ出来たか分からない私の手首近くにある痣を発見した。

『こんな所に痣なんてあったんだ。』

そんなことが頭によぎったのはほんの一瞬。
次の瞬間色んな思いは飛んでいった。

⏰:07/06/20 09:02 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#596 [向日葵]
珊瑚君が、その痣に唇を押し付けてきたのだ。

友姫「――っ!!珊瑚…っ君っ?!」

珊瑚君は私の声なんか聞きもせず、ゆっくりと肘近くにかけて手の内側に唇をすべらせていった。

急速に心臓が跳ね上がる。

恥ずかしいのとなんとも言えない感触とが私の脳を麻痺させていった。

そして珊瑚君の目が私を捕え、ゆっくりと顔に近づく。

『きあぁぁぁぁっ!!!!』

目をギュッと瞑って相手の出方を待つしかなかった。

⏰:07/06/20 09:08 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#597 [向日葵]
でも……私の予想ははずれた。

珊瑚君の唇が触れた所は頬だった。

私は恐る恐る目を開けると、おでこにコツンと衝撃があったのでまた軽く目を閉じて開けた。

私と珊瑚君はおでことおでこを合わせて見つめあっていた。

目の前にいる珊瑚君はさっきまでの射る様な眼光ではなく、まるで水面の様な穏やかな優しい目をしていた。

なんだかホッとして思わず顔がほころんだ。

⏰:07/06/20 09:13 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#598 [向日葵]
友姫「珊瑚君は大変だね。私のこと色々心配しなきゃいけないから。」

すると珊瑚君はハハッと短く笑ってから穏やかな笑みを浮かべたまま、私をまた見つめる。

珊瑚「だからあんまり仕事を増やすな。」

友姫「フフッ。はぁい。」

こんな温かい空気が好き。私はきっとずっと珊瑚君に心配をかけなきゃいけないんだろうなぁ……。

ギシッ!

友姫・珊瑚「ギシッ?」

⏰:07/06/20 17:25 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#599 [向日葵]
音がする方を見てみると、2階で寝ていた秋帆達が私達のやりとりをこっそり見てにんまりしていた。

そしてソファーの方を見れば白月君がいつのまにか背もたれに少し顔を出してこちらを伺っている。

暁「なぁんか外国のドラマ見た気分……。」

千歳「ナイト様あっついねー。『今から理不尽な事を言うかもしれない。』……だってぇ♪」

と千歳君が珊瑚君の真似をしながらひやかしてくる。

私は一気に顔が真っ赤になった。
全部見られてただなんて!!
友姫「ど、どど、どどどこから…っ一体……っ」

⏰:07/06/20 17:34 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


#600 [向日葵]
すると秋帆が私を落ち着かす様に肩にポンと手を置いた。

秋帆「大丈夫。鼻歌確かにオルゴールみたいだったから……。」

逆効果。

友姫「そっ、そんなトコからぁぁぁぁぁぁっっ?!?!」

律「馬鹿ね友姫。なんで一斉に皆寝るのよ。」

友姫「だ、だって!お昼寝大会って!!!!」

律「作戦に決まってるでしょ。アンタ達のメロドラマ見る為の。」

⏰:07/06/20 17:38 📱:SO903i 🆔:rw2wQ4wA


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