新☆きらきら
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#873 [向日葵]
珊瑚君は中々声を発しない。

一旦私の側から離れて窓の外を眺める。
私は珊瑚君の服の裾をクイクイッと引っ張って意識をこっちに向ける。

友姫「珊瑚君だって約束してくれたでしょ?私を守ってくれるって。……なら一緒に行って私を守って?」

珊瑚君は私をしばらく見つめた。

沈黙が流れる。
その目は未だ不安と困惑で渦巻いている。

だけどやがて……。

珊瑚「約束したなら……仕方ない。」

⏰:07/07/05 09:44 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#874 [向日葵]
その渋々の許可に、私はホッとして微笑む。

珊瑚君は椅子をベッドに寄せて座り、手を伸ばして私のオデコに触れた。

珊瑚「ただし。ちゃんと回復してからだ。じゃないといくら約束でも会わせない。」

友姫「ウン。わかった。」

そう答えると珊瑚君はようやく納得したのか柔らかく微笑んだ。

珊瑚「もう少し寝てろ。」

友姫「充分寝たんでしょ。」

⏰:07/07/05 09:49 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#875 [向日葵]
真実を聞けない事に対してちょっと反抗してみる。

でも珊瑚君の方が一枚上手だった。

珊瑚「早く回復したくないのか?」

あの意地悪そうな笑顔を浮かべながら聞いてくる。
私はムゥッとして仕方なく眠る準備をした。

私が寝やすい様に珊瑚君は優しく頭を撫でくれた。
それがまた安らぎに変わっていく。
目がトロンとしていく。

友姫「頑張って…元気になるね……。」

珊瑚「そうでないと俺が困る。」

⏰:07/07/05 09:53 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#876 [向日葵]
私がフフッと笑うと、珊瑚君は唇を瞼に触れさせた。

それはまるで魔法みたいで、胸を温かくさしたと思うとすぐに眠気がやってきた。

珊瑚「おやすみ……。」

柔らかく心地いい低い声を最後に、私は眠りに落ちていった。

――――……

2日後。

無事に私は退院を迎えた。退院の日には秋帆達も来てくれた。

秋帆「もー!!アンタって子はぁぁぁっ!!」

佳苗「でもホントに良かったよ。」

⏰:07/07/05 09:58 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#877 [向日葵]
友姫「ホントに心配かけてごめんなさい。」

私はペコリと頭を下げた。

暁「まぁいいじゃない!なぁ珊瑚。今日の夜花火しねぇ?」

珊瑚「いいけど友姫はどうする?」

友姫「やりたいっ。」

千歳「じゃあ今から買いに行くか!」

っとここで私と珊瑚君はストップをかけた。

……そう。今日は……。

友姫「先約があるの。終わったら連絡するから。」

律「そう。わかった。」

⏰:07/07/05 10:02 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#878 [向日葵]
そして皆が行ってしまった後、近くの喫茶店へと向かった。

カランカラン

「珊瑚。」

声がした方を向くと、珊瑚君のお父さんが奥の方の席で座っていた。

私達はそこへ向かって席に着いた。

珊瑚父「この度は……ホントに申し訳ありませんでした。」

友姫「いいえ。もう元気になりましたから…。」

そしてまたしばらく口を閉ざす。こちらからはあまり話さないでおこうと思っている。

⏰:07/07/05 10:06 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#879 [向日葵]
お父さんの考えを聞いてみたいから……。

珊瑚君は喋りたくないとでも言う様に足と腕を組んで下を向いていた。

そしてまたお父さんが口を開く。

珊瑚父「こんな事をして許してもらえないし、勝手だとは思いますが……。……珊瑚を養子に迎えるのを諦めてはいません。貴方は……お嬢さんは、どうお考えになりますか?」

「諦めてはいません」とお父さんが言った時、珊瑚君がお父さんを睨んだけど、テコでも喋りたくないのかまた視線を下に戻した。

⏰:07/07/05 10:10 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#880 [向日葵]
私は考えながら答えを述べる。

友姫「お父さんの仰っている事はよく分かります。けれど……お父さんは会社の為だけに珊瑚君を利用したいだけで…………。そこには、珊瑚君が息子として大事だと言う意図が見えないんです。」

お父さんは落雷を受けた様に顔を歪ませた。
しかし私は続ける。

友姫「先日、初めてお会いした時のお父さんは久しぶりの息子を懐かしんで、ちゃんとお父さんの顔をしていました。それならば……珊瑚君もまた、考えたと思います。」

⏰:07/07/05 10:14 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#881 [向日葵]
珊瑚君の視線が横から向けられているのが分かる。
まるで「俺は絶対にそんな事を考えない。」とでも言う様に。
だから私は急いで付け加えた。

友姫「そんな事を考えていたら、今度は私が泣いて止めると思いますけど……。」

それからは視線が来なくなった。

珊瑚父「それでも……珊瑚達の幸せを思うなら……」

友姫「失礼ですけど。」

私は遮る様に言った。

⏰:07/07/05 10:18 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#882 [向日葵]
友姫「幸せをと願うならば……珊瑚君達を置いて行かれる時、その幸せを思わなかったのですか……?」

お父さんは目を見開いた。

珊瑚父「あれは確かに……私の勝手でした……。」

友姫「それならば尚更、珊瑚君は貴方に渡す事はなりません。幸せは、本人が決めることですから……。」

私は珊瑚君に目を向けた。同時に珊瑚君も私に目を向ける。

友姫「元の関係と言うのは難しいと思います。けど、近い関係なら修復は出来ると思うんです。」

⏰:07/07/05 10:22 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


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