新☆きらきら
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#762 [向日葵]
でも今珊瑚君の家に居候になっている間はそんな贅沢も言ってられないし。
あともう少ししてからにするしかないかぁ……。
と私は携帯を取り出してさっきのプリクラを見ていた。
『なんか私、幸せそうに笑ってるなぁ…。』
幸せじゃないからそんな事を思ってるんじゃなくて、幸せすぎて笑いすぎてるからバカみたいに写ってるのでそう思った。
ま、いっか。
携帯をカバンにしまおうとした時、手元が狂って携帯を落としてしまった。
カシャーン
携帯は少し離れた所まで飛んで行ってしまった。
:07/06/29 12:54
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#763 [向日葵]
『あ゛―――…傷がつくー…。』
拾いに行こうと一歩踏み出した瞬間。
男性が携帯を拾ってくれた。
「どうぞ。」
友姫「あ、ありがとうございます。……あの?」
携帯を受け取ろうとしたら、男性はその手を引っ込めて私の携帯を見ていた。
どうやらプリクラを見ているらしい。
友姫「あのー!」
すると男性はハッとして私を見た。
「珊瑚……ですか?コレ。」
:07/06/29 12:59
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#764 [向日葵]
『え……』
友姫「珊瑚君を、お知りなんですか?」
男性の年齢は40代中盤くらい。に見えるけどとてもカッコイイ。
でもどこかで……。
珊瑚「友姫。終わった」
友姫「あ、珊瑚君……。!」
振り向いて珊瑚君の顔を見た瞬間、すごく怖かった。
そこまで嫌悪感に見舞われた目をする珊瑚君を初めて見た。
しかも私じゃない。
睨んでいる相手は男性だ。
:07/06/29 13:03
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#765 [向日葵]
珊瑚「友姫。行くぞ。」
私の手を乱暴に掴んで珊瑚君は歩き出した。
友姫「え、あの、さ……。」
手にすごく力が入っている。痛いとは言えなかった。珊瑚君が怖くて……。
ひたすら歩いて着いた場所は、珊瑚君が誕生日の時訪れた公園だった。
木陰まで来て、一旦止まった。
珊瑚君はまだ此方を見ない。
私が他の人と喋ってたから?私何か悪いことした?
お願い。何か喋って珊瑚君。怖いよ……。
:07/06/29 13:07
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#766 [向日葵]
強く握られた手から、嫌悪感が伝わって来て私じゃないのに悲しくて辛い……。
友姫「さ……。」
そこで珊瑚君はようやく我に帰ったのか、バッと私の方を振り向いた。
珊瑚「友姫?!どうした!」
私は涙を流していた。
いつになく怖い珊瑚君を見てしまって、なんだか遠くて涙が流れた。
珊瑚「ゴメン。手、痛かったか?」
私はブンブン首を振り、珊瑚君に抱きついた。
:07/06/29 13:11
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#767 [向日葵]
ギュウッと抱きついて珊瑚君がいつもの珊瑚君に戻ってくれるよう祈った。
でも心配は無用だった。
珊瑚君は優しく包んでくれて、大きい手で背中をさすってくれた。
背中を行き来する度に私は安心していった。
いつもの珊瑚君だ。
珊瑚「友姫。さっきのなんだけど……。」
私は何も言わず珊瑚君の胸でコクコク頷いて次の言葉を待った。
珊瑚「あの男……
父さんなんだ。」
:07/06/29 13:16
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#768 [向日葵]
私は瞑っていた目を見開いて珊瑚君を見た。
珊瑚君の目にはまださっきの嫌悪感が残っていた。
それを取り除いてあげたくて、そっと珊瑚君の顔を両手で包んだ。
珊瑚君は包まれた瞬間目を瞑って私の肩に頭を乗せて私をギュッと抱き寄せた。
私は珊瑚君の気が治まるまでずっとじっとしていた。
周りでは子供達が力一杯走り回っている。
―――――……
壊れてしまいそうな珊瑚君と手を繋ぎながら家まで帰った。
:07/06/29 13:21
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#769 [向日葵]
門前まで来ると、珊瑚君は手をギュッと握って私の進む足を止めた。
友姫「?」
珊瑚「誕生日なのに、こんなことになってゴメン。」
申し訳なさそうに謝る珊瑚君に、私は微笑んで安心させようとした。
友姫「大丈夫。楽しかったよ。プリクラだって……。あ!」
携帯……あの男性、珊瑚君のお父さんが持ったまんまだ。
その時だった。
珊瑚母「帰って!!」
:07/06/29 13:25
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#770 [向日葵]
その声に驚いた私達はすぐに家の方へ目を向けた。
友姫「お母さん?」
珊瑚君は無言でツカツカ歩いてドアを開けた。
バンッ!
珊瑚「母さんっ?」
目の前にいたのは半泣きになったお母さんと、玄関にたっていた
珊瑚君のお父さんだった。
珊瑚母「珊瑚……。」
珊瑚「帰れよ。」
低い声で珊瑚君が唸った。
どこかで見たと思ったら、珊瑚君にそっくりなんだ……。
:07/06/29 13:29
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#771 [向日葵]
無言の攻防戦が続く中、珊瑚君のお父さんが口を開いた。
珊瑚父「お嬢さん。携帯お忘れですよ。」
ニコッて笑って携帯を差し出してくれた珊瑚君のお父さんに対して、珊瑚君はお父さんの手から私の携帯を勢いよく掴むと私に押し付け、ドアを開けた。
珊瑚「アンタの居場所はここじゃないだろ?出口はこっちだ。帰れよ。」
お父さんは困った様に笑い、珊瑚君の近くまで歩いて止まった。
珊瑚父「珊瑚。お父さんと暮らす気はないか。」
:07/06/29 13:33
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