俺とコウの物語
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#91 []
黙っておとなしく聞いていたコウだが、俺の
「コウが関西弁話してるみたいで気味悪かった」
という言葉にムッとしたのかコウは
「僕も関西弁くらい話せますで」
という、なんとも不気味な関西弁を使ってみせた。
やはりコウは不気味ちゃんだという収穫しか、この日はなく終わった。
:07/08/16 02:40 :SH901iS :☆☆☆
#92 []
《時間です》
《起きて下さい》
《時間です》
「…おはよ……」
「おはようございます」
翌日俺は
コウの携帯の目覚まし音のコウボイスで
いつも通りの朝を迎えた。
「今日もすがすがしい朝ですね。ラジオ体操したい気分です」
:07/08/17 03:00 :SH901iS :☆☆☆
#93 []
「……したら?」
「志乃くんも一緒にするならば」
「……嫌じゃ」
なぜ高校三年生にもなってラジオ体操なんぞしなアカンねや。
しかもむさ苦しい男二人で
「つれない人ですね、あなたは」
:07/08/17 03:02 :SH901iS :☆☆☆
#94 []
今日は日曜日。
俺は今日もコウを連れて
コウ似を捜すべくミナミに繰り出す予定だ。
「ラジオ体操よりもはよ準備して行こうや」
「…どこにですか」
「ミナミやん!昨日もゆーたやろ!?」
「なぜ……とは聞かなくてもわかりますが…」
:07/08/17 03:03 :SH901iS :☆☆☆
#95 []
「わかるならはよして」
「志乃くんだってまだ準備してないでしょう」
眠そうにあくびをしながらたばこに火をつけコウが言った。
「俺はえーねん!だいたいなんの誰のためにミナミ行く思ってんねん」
「誰のために?」
「俺のため。ほら、早く」
:07/08/17 03:06 :SH901iS :☆☆☆
#96 []
ブツブツと文句を言いながらもコウはたばこの火を消し着替えだした。
こいつ俺のこと大好きなんやな〜。
コウの準備も終わったところで、俺たちはミナミへと繰り出した。
「昨日はこの辺で会ったから、しばらくここで待ってみよーや」
:07/08/17 03:08 :SH901iS :☆☆☆
#97 []
しばらく待っていると
突然コウがジュースを飲みたいと駄々をこねだしたので、俺はしぶしぶジュースを買いに自販機まで行った
コウの好きな
おしるこの缶がなかったため、俺のこのみで
おーい、お茶を買った。
緑茶すきなのよ、俺。
:07/08/17 03:12 :SH901iS :☆☆☆
#98 []
元来た場所へ戻ると
何やらコウのそばに一人の女の子が近付くのが見えた。
逆ナンか?
なかなかかわいらしい子やん!
しばらく様子を見ようと、俺はコウのもとへ一歩近付いた。
すると………
:07/08/17 03:15 :SH901iS :☆☆☆
#99 []
《ばちーーん!!》
物凄いでかい音と共に
コウが張り手をくらわされている光景が目にとびこんできた。
「最っ低!!」
女の子は大きな声で一言だけコウに言い放ち、人混みに消えてしまった。
:07/08/17 03:17 :SH901iS :☆☆☆
#100 []
「おいっ…」
慌ててコウに駆け寄る。
コウはびっくりしたのか
殴られた頬を押さえ放心しているようだ。
「おい!コウ大丈夫か」
俺の声にハッとしたのか
コウは俺の手にもたれた缶を見た。
「コウ?おーい」
「…………お茶」
:07/08/17 03:20 :SH901iS :☆☆☆
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