俺とコウの物語
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#114 []
「は…?上手って…」

それって…つまり…

「他人をイラつかせるのはあなたの特技でしょう?」

はーーー!?

「はぁ!?」

俺が怒りで口を開く前に
カイが俺に向かい怒った表情で近付いてきた。

⏰:07/09/07 03:02 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#115 []
「お前と俺と、どっちが他人を多くイラつかせるか、勝負や!」

俺を頭のてっぺんから足のつま先までなめ回すように見ながらカイが言った。

てかどーでもいいし!

「いや、下らんし遠慮しときますわ」

⏰:07/09/07 03:04 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#116 []
カイというコウにそっくりな男は、俺の言葉にいらついたように舌打ちをし、

「俺の負けや」

と言って去っていった。

どうやら俺はカイをいらつかせてしまったようだ。

「やはりあなたの勝ちですね。あなたは人をいらつかせるのだけはピカ1です」

⏰:07/09/20 02:13 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#117 []
「…お前が一番やと」

「はい?」

「お前が一番人をいらつかせるのがうまいと」

「はい?」

コウは俺の言葉をわざと遮る。

俺はコウこそこの世の全人類をいらつかせるのがうまいナンバーワンだと確信した。

⏰:07/09/20 02:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#118 []
「てかお前の従兄弟お前そっくりやな」

「はい…もともと僕達の母親が双子ですから」

へえ〜

「そうなん…」

「柏木くん!!!」

俺の言葉をまたもや遮ったのは

「…紀香?どしたん?」

同じクラスの紀香だった

「お願い…助けて…」

⏰:07/09/20 02:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#119 []
【第四章 女子トイレ】

「助けてって…何を?」

紀香はよほど慌てて来たのか、肩で息をしながら言った。

「柏木くんって、霊が見えるんよな!?」

「…は?」

まぁ、見えるけど…

「お願いだから、あたし達を助けて!」

あ た し… 達 ?

⏰:07/09/20 02:24 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#120 []
「霊がどうかされましたか?」

困惑する俺をよそに
コウは目を輝かせながら紀香を見つめた。

やばい。
このパターンはやばい。

俺は嫌な予感がした。

まぁ、その予感は的中するのだが。

「実はね…」

⏰:07/09/20 02:27 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#121 []
 
「さぁ、志乃くん行きましょう!」

「…嫌といったら?」

「それでも行きます」


紀香の話はこうだった。

⏰:07/09/20 02:32 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#122 []
 
最近学校内の女子達の間での噂話らしい。

三階にある女子トイレの第三番目の鏡の前に立ち、
「麻生さん、お願いを聞いて下さい」
と言う。

その後願い事を言うと
麻生さんという女が鏡に映り、その願いは叶えられる。

どの学校にもありそうな
七不思議の一つみたいもんだ。

⏰:07/09/20 02:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#123 []
「ただの噂話やと思ってんけどな…実際鏡に知らん女が移ってん…」

「…紀香の願いは?」

俺の問いに、紀香は下唇を噛みながら俯いた。

「言わなわからんやん」

「…美和子を…」

俺はその名前だけで
紀香達が望んだ願いがわかった。

⏰:07/09/20 02:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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