俺とコウの物語
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#127 []
コウは爛々と目を輝かせたまま振り返り
「なんですか」
と半ば焦り口調で言った。
こいつほんまに霊のことになりと張り切るな…
「学校行ったところでどないすんねん?」
:07/09/21 03:43 :SH901iS :☆☆☆
#128 []
「行ってみなければ状況がわかりません」
まぁそーかもしらんけど
「今日日曜やけど…」
俺のにごった言葉を聞き、コウは勘を働かせた。
「あぁ…今日部活の方もいますね、それで僕たちが女子排泄室に入ろうものなら僕たちは変態のレッテルを背負わされます」
…てか女子排泄室て言い方がもう変態なんですけど。
:07/09/21 03:48 :SH901iS :☆☆☆
#129 []
「せやから女子排泄室に入るんはやめるべきちゃうか?」
「何言ってるんですか、入らなければ全く無意味です。例え人がいようとも、僕は入ります」
じゃあ一人で入ってくれ。
「さぁ早く行きますよ」
:07/09/21 03:50 :SH901iS :☆☆☆
#130 []
三階の女子排泄室の前まで来て、
俺は無理だ、と思った。
扉の向こう側では女子達のキャーキャーとした笑い声が聞こえている。
少なくとも三人はいる。
「コウ…なぁもう少し後からでいいん……おい!?」
:07/09/26 08:56 :SH901iS :☆☆☆
#131 []
俺の止めるすきもないまま勢いよくコウが扉を開き、
「失礼します」
と言った。
同時に聞こえたのはキャーと言う女子達のでかい悲鳴。
「…鼓膜がやぶれます」
コウは両手で耳を押さえ、顔をしかめた。
:07/09/26 08:58 :SH901iS :☆☆☆
#132 []
「神谷!!ここ女子トイレやで!?変態!」
女子の一人がコウに向かい言った。
「ですから失礼しますと言ったでしょう」
いやいや、言うてもな…
「神谷くんって見掛けに寄らず変態なんだぁ〜」
ブリッとした高い声。
このくせのある声は…
:07/09/26 09:02 :SH901iS :☆☆☆
#133 []
「あなた誰でしたっけ」
キョトンと目の前のかわいらしい女を怪訝に見つめるコウ。
「え〜神谷くんひどーい」
わざとらしいブリブリ口調で言う女。
彼女こそが
「…美和子……」
:07/09/27 03:38 :SH901iS :☆☆☆
#134 []
「あ、柏木くん…」
俺に気付いた途端、美和子は顔を赤らめ照れたようにみせた。
俺は騙されない。
これこそが美和子のテクなのだ。
おおかた俺にテクを見せるのは、学年一アイドル的な俺の彼女、幸子に敵意をもってだろう。
俺は騙されんぞ。
:07/09/27 03:41 :SH901iS :☆☆☆
#135 []
「志乃!あんた幸子がおるってのになんやねん!痴漢が趣味なん!?」
急に声を張り上げたのは
幸子と仲の良い、香苗だった。
「ちゃうて!俺はさっき紀香から……」
「紀香?紀香がなによ?」
いけね。紀香の話はさすがに美和子の前ではタブーやんな。
:07/09/27 03:46 :SH901iS :☆☆☆
#136 []
「紀香がどーしてん?」
冷静に口を開いたのは、同じクラスの恵真だった。
恵真は俺も尊敬している、いわば神!
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。そのうえクールだが性格もかなりいいと幸子から聞いている。
完璧なやつだ。
「いや…その……」
:07/09/27 03:50 :SH901iS :☆☆☆
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