俺とコウの物語
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#36 []
【第二章 コウを守れ!】

「コウ!コウ!!」

教室の扉を開き、俺はクラスの注目を浴びているのも気にせずでかい声でコウを呼んだ。

「コウ!!!」

「柏木!出てけ言うたはずやろ!!」

「やかましい!それどころやないねん!おいコウ!」

⏰:07/07/10 00:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#37 []
「教師に向かってやかましいとはなんじゃ!柏木!こっちに来い!」

「そんなひまないゆーてるやろ!」

「えーからこい!」

「嫌や!だいたい眩しいねん先生のハゲ頭が!」

…………やべ……
うっかり言っちゃった…

俺の一言でクラスはシンと静まりかえり、
クラス中のやつらが俺と先生の顔を生ツバを飲みながら見ている。

⏰:07/07/10 00:26 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#38 []
俺の額からは
冷や汗がポタッと流れるのがわかる。

「……………」

先生は俯いたまま
後頭部をピカリと光らせる以外は微動だにしない。

……こ……こえぇ…

静まりかえる教室で
真っ先に沈黙を破ったのは

「先生、少し抜けます」

コウだった。

⏰:07/07/10 00:32 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#39 []
「あぁ、すみません。抜ける、という単語は今禁句でしたか?」

おい!!!

もはやコウの言葉で
クラス中のやつらは顔面蒼白になった。

俺はゴクリとツバを飲みこみ、先生の出方を待つ。

「…………け……」

「すみません先生、聞こえませんでした。もう一度お願いします」

⏰:07/07/10 00:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#40 []
「二人共出ていけ!!」

顔をあげた先生の表情は
人間ではなかった。
霊を見慣れている俺ですら恐怖で奮えあがった。



「あ〜怖かった…」

教室から追い出され
俺とコウは屋上へ向かった

⏰:07/07/10 01:25 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#41 []
「志乃くんは本当にへたれ…もやしですね」

屋上についた途端コウはあぐらをかき、涼しい顔でポケットからたばこを取出し火をつけた

「やかましい。だいたいお前がいらん事ゆーたから先生あそこまで切れたんちゃうんけ!」

「僕は思った事を言ったまでです。それに最初にハゲと言ったのはあなたです」

⏰:07/07/10 01:29 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#42 []
「俺はええねん!」

「なぜですか」

「なぜでも!!」

コウはため息だか煙を吐いただけなのかわからないがフーッと息を漏らし
俺を見つめた。

「それで、一体何ですか?授業中に呼んでまで僕に言いたい事があるんでしょう?」

⏰:07/07/10 01:32 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#43 []
「ああ、そうそう!」

忘れてた。

「お前危ないねん!」

「…………はい?」

唐突すぎる俺の台詞に、
コウは怪訝をモロに出した顔つきで見た。

「百合江がお前を苦しめようとしとる!」

⏰:07/07/20 01:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#44 []
「……………」

「さっき俺図書室に行って見てもてん!」

「…何を」

「本を!」

「…まぁ図書室ですから本を見るでしょうね」

コウは興味ない、といったように空を見上げながら深くたばこを吸った。

「そこに…驚くなかれ…お前を苦しめる術が載っててん!!」

⏰:07/07/20 01:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#45 []
「…なんですかそれ」

「だーかーらー!百合江がさっきもってた呪いの人形が…」

「願掛け人形です」

ええい!どっちにしろ呪いに変わんねんから呪い人形でえーやん!

「それの本が図書室にあってん!!」

「知ってます」

………………はい?

⏰:07/07/20 01:40 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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