俺とコウの物語
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#39 []
「あぁ、すみません。抜ける、という単語は今禁句でしたか?」
おい!!!
もはやコウの言葉で
クラス中のやつらは顔面蒼白になった。
俺はゴクリとツバを飲みこみ、先生の出方を待つ。
「…………け……」
「すみません先生、聞こえませんでした。もう一度お願いします」
:07/07/10 00:41 :SH901iS :☆☆☆
#40 []
「二人共出ていけ!!」
顔をあげた先生の表情は
人間ではなかった。
霊を見慣れている俺ですら恐怖で奮えあがった。
「あ〜怖かった…」
教室から追い出され
俺とコウは屋上へ向かった
:07/07/10 01:25 :SH901iS :☆☆☆
#41 []
「志乃くんは本当にへたれ…もやしですね」
屋上についた途端コウはあぐらをかき、涼しい顔でポケットからたばこを取出し火をつけた
「やかましい。だいたいお前がいらん事ゆーたから先生あそこまで切れたんちゃうんけ!」
「僕は思った事を言ったまでです。それに最初にハゲと言ったのはあなたです」
:07/07/10 01:29 :SH901iS :☆☆☆
#42 []
「俺はええねん!」
「なぜですか」
「なぜでも!!」
コウはため息だか煙を吐いただけなのかわからないがフーッと息を漏らし
俺を見つめた。
「それで、一体何ですか?授業中に呼んでまで僕に言いたい事があるんでしょう?」
:07/07/10 01:32 :SH901iS :☆☆☆
#43 []
「ああ、そうそう!」
忘れてた。
「お前危ないねん!」
「…………はい?」
唐突すぎる俺の台詞に、
コウは怪訝をモロに出した顔つきで見た。
「百合江がお前を苦しめようとしとる!」
:07/07/20 01:35 :SH901iS :☆☆☆
#44 []
「……………」
「さっき俺図書室に行って見てもてん!」
「…何を」
「本を!」
「…まぁ図書室ですから本を見るでしょうね」
コウは興味ない、といったように空を見上げながら深くたばこを吸った。
「そこに…驚くなかれ…お前を苦しめる術が載っててん!!」
:07/07/20 01:38 :SH901iS :☆☆☆
#45 []
「…なんですかそれ」
「だーかーらー!百合江がさっきもってた呪いの人形が…」
「願掛け人形です」
ええい!どっちにしろ呪いに変わんねんから呪い人形でえーやん!
「それの本が図書室にあってん!!」
「知ってます」
………………はい?
:07/07/20 01:40 :SH901iS :☆☆☆
#46 []
「知ってますよ」
……………
知 っ て ま す ?
「なぜ」
「僕が教えた本ですから」
ぼ く が お し え た ほ ん で す か ら ?
「百合江さんが僕に告白した時に試しに僕が振り向くよう願掛けしてみて下さいと、僕が頼みましたので」
:07/07/20 01:43 :SH901iS :☆☆☆
#47 []
こいつは一体何を頼んでんねや!!
「お前は見たんか!?」
「何を」
「呪いの本を!」
「願掛けの本です」
ええい!
「願掛けの本見たんか!」
「…表紙だけは」
「内容は?」
「興味ありませんから」
ほんならなんで百合江に薦めてん!
:07/07/20 01:48 :SH901iS :☆☆☆
#48 []
「で、その本が何か」
「その本に、願掛けがきかんかった場合相手を苦しめることが可能て書いてあった!」
「………ほう」
またもやコウは興味なさげにゴロッと地面に寝そべった。
「お前が危ないねん!」
「そうですか」
:07/07/20 02:10 :SH901iS :☆☆☆
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