俺とコウの物語
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#51 []
「助けるって…どうやって?」
「知りません。ですが助けて下さい。僕怖いです」
絶対怖くないやろ!!
俺の冷たい視線をよそに
コウはわざとらしくぶるぶると震えてみせた。
「怖すぎて身体が震えます…」
わざとやろ!!
:07/07/21 03:08 :SH901iS :☆☆☆
#52 []
「まぁ、とりあえずその本持ってきて下さい」
「…俺が?」
「あなた以外誰が」
「おまえ」
「…僕はどこに置いてあるかわかりませんので」
お前がお勧めした本ちゃいますの?
「何してるんですか早くして下さい」
:07/07/21 03:10 :SH901iS :☆☆☆
#53 []
コウに急かされ、俺はしぶしぶ図書室へ向かった。
図書室へつくと
もう休み時間になっていたらしくちらほらと生徒が集まっていた。
えー…っと…
どこやったかな〜…。
例の本がある棚付近に近づくと、一人の女子生徒が立っていた。
:07/07/21 03:12 :SH901iS :☆☆☆
#54 []
「…あっ……!」
あの姿は…
「百合江…!!」
俺の言葉に、百合江は驚いたようにビクッとし
手にとっていた本を落とした。
「その本…!!」
まさしくそれは…!!
【気になる相手を振り向かせる願掛け人形の作り方】
:07/07/21 03:16 :SH901iS :☆☆☆
#55 []
「百合江それ…」
俺が話し終わる前に
百合江は例の本を拾い、
足早に図書室を出て行ってしまった。
また借りるん?
って…おい!!!
「百合江!!待てや!」
コウが…コウがほんまに危ないかもしれない。
:07/07/21 03:19 :SH901iS :☆☆☆
#56 []
図書室を出た百合江を必死に追い掛けたが、百合江が女子トイレに逃げ込んだため、俺はあきらめてコウの待つ屋上へと向かった。
「あなたは女性の足にも追い付けないのですか」
屋上へつくと、またも涼しい顔でたばこを吸っているコウが俺を見下したように言った。
:07/07/21 03:22 :SH901iS :☆☆☆
#57 []
「女子トイレに逃げられたからしゃーないやん」
「言いわけですね」
「言いわけちゃうし!」
「まぁ、それで良かったかもしれませんね。普通に追い掛けても追い付けなかったならば恥でしょう」
普通に追い掛けたら追い付けるわい!!
俺どんなけコウになめられてんの?
:07/07/21 03:25 :SH901iS :☆☆☆
#58 []
「ところで志乃くん、今日のご飯は何ですか」
「は」
「ですから今日の…」
「知らん!つーか、今そんなん重要ちゃうやろ!」
「重要です」
お前が苦しめられんよーに頑張っとる俺馬鹿みたいじゃね?
:07/07/24 02:27 :SH901iS :☆☆☆
#59 []
「お前が怖いゆーから俺必死であの本探してんのに」
「探してないでしょう」
「探してるわい!」
「今手元にないのですから探してないのと一緒です」
「…………」
「ほら、何も反論できないでしょう?」
ほんなら自分で探せや!
:07/07/24 02:29 :SH901iS :☆☆☆
#60 []
俺とコウがギャーギャー言い合いをしていると
俺達の背後に
恐ろしい影が近づいてきた
「柏木!神谷ぁ!!」
でかい声に驚き、
俺達は飛び上がった。
「せ…先生……」
そう、恐ろしい影の正体はハゲ…いや、
あの先生だった。
:07/08/12 02:51 :SH901iS :☆☆☆
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