俺とコウの物語
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#74 []
「さっき麻衣と話してたんやけどな…」

麻衣…。こいつは確か二年のときにコウにラブレターを渡した女だ。
(きみを送る参照)

その麻衣が何や?

「神谷くんって彼女いるんや?」

……………は?

「えっ!?お前彼女できたん!?」

⏰:07/08/14 14:18 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#75 []
「…いえ、いませんけど」

「そりゃそーやろな、おらんよな、あーびっくりした!幸子冗談言うなや〜」

大袈裟に笑う俺をコウはギロッと横目で睨んできた。

「そーやんな、やっぱり彼女おらんよね…?」

やっぱりて…幸子ちゃん、きみも結構きついね。

⏰:07/08/14 14:21 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#76 []
さりげなく馬鹿にされたコウは俺と幸子にチッと舌打ちをし、

「作ろうと思えばできますが作ろうと思ってませんので」

と言った。

「はいはい。」

「志乃くんムカつきますね。で、幸子さんなぜ急にそんな事を?」

イライラを隠しきれない口調でコウが幸子に言った。

⏰:07/08/14 14:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#77 []
「う…ん。麻衣が先週の日曜日にミナミで神谷くんが女の子と腕組んで歩いてたの見たらしいから…でも人違いやね」

先週の日曜日…?

「人違いですね、僕はその日は志乃くんと一緒でしたから」

その日に限らずいつも一緒ですけどね!!

「そーやね。変な事言ってごめんね」

⏰:07/08/14 14:26 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#78 []
軽くコウに謝って、幸子は教室を出て女子グループのかたまりに戻って行った。

「お前にそっくりな奴でもおるんかな〜」

「…………さぁ」

「ま、世の中には三人似た奴がおるゆーけど。まさかドッペルゲンガーとか?」

「まさか」

コウは軽く鼻で笑い自分の席に戻って行った。

⏰:07/08/14 14:29 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#79 []
コウに似たやつか…

「う〜ん………」

う〜ん……

う〜ん…

見てみたい!!

「今日ミナミ行こうや!」

コウの元へ駆け寄り
俺は満面の笑みで言った。

「…なぜ……と聞かなくてもわかりますが…」

「そーゆー事!後でな」

ルンルンな俺に対して
コウの表情が曇っていた事に俺は気付かなかった。

⏰:07/08/15 02:52 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#80 []
 
「こん中からコウ似の奴見つけるなんて無理くね?」

放課後俺達はコウ似を探すべくミナミに出た。

「無理でしょうね」

人込みをキョロキョロする俺に、半ばめんどくさそうに呆れた顔でコウが言った

「でも見てみたくね?」

⏰:07/08/15 03:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#81 []
「僕に似た方を見てどうするんですか」

「見たいだけ!興味あるやろ?お前似の奴もお前に似て不気味ちゃんなんかな〜」

「…なんですか不気味ちゃんて」

「お前のあだ名!」

「…………ほぅ」

⏰:07/08/15 03:18 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#82 []
「おらんな〜…あっ!」

「いましたか?」

「いや…あの子かわえ〜」

「……あなたは一体何を探しに来たんですか」

「わりーわりー」

デレデレする俺を見て
コウはため息をついた。

「無駄ですよ、こう人が多くては見つけるなんて至難の技です」

⏰:07/08/15 03:29 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#83 []
帰りましょう、と言い
コウはスタスタと歩き出した。

「おい待てや…コウ!」

俺の静止も聞かずにコウは早足で歩き続ける。

「コ〜ウ!!うわっ…と…すんません!」

コウだけを視界に入れていた俺は対向してきた人に気付かずぶつかってしまった

⏰:07/08/15 03:34 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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