俺とコウの物語
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#4 []
 
「志乃くん」

「…ん〜……」

「志乃くん朝ですよ」

「…もうちょっと…」

「だめです起きなさい」

バチンッというでかい音と頬に感じる鈍い痛み。

「いってぇ!!!」

⏰:07/06/27 03:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#5 []
「おはようございます」

「お前なぁ!!もうちょっとマシな起こし方でけへんのか!!」

「マシです」

「どこがやねん!殴るやつがあるかぁ?」

「殴ったつもりはありません」

俺の一日は
コウの張り手から始まる。

⏰:07/06/27 03:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#6 []
はじめまして!
ちゃうな、久しぶり!
柏木志乃です、まいど!

俺が鑑別から出てきて
時がたち、俺達は
高校三年生になった。

ただいまコウと同居中です

「志乃くんご飯を」

コウ?
相変わらずよ。
でもさ、最近コウの奴…

⏰:07/06/27 03:43 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#7 []
【第1章 百合江】

「志乃くん、ご飯早く作って下さい」

「今日はコウの番やけど」

「僕でいいんですか?」

「……いや、やっぱ俺が作るわ……」

「そうですか、早くして下さいね」

以前コウに飯を作ってもらった時、納豆やらオクラやら、恐ろしくネバネバなものしか出てこなかった事を思い出した。

⏰:07/06/27 03:47 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#8 []
朝飯を作るために台所へ行く俺をよそに
コウは涼しい顔でたばこを吸った。

「起きぬけのたばこは最高です」

ええい!
お前も居候ならちょっとは手伝おうとせんかい!

と、まぁ毎日こんな感じで一日が始まる。

⏰:07/06/28 03:09 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#9 []
「おっはよ〜!」

ガラッと元気よく教室の扉を開ける俺の後ろから
コウは眠気と戦いながらついてくる。

「…はよございます…」

「志乃おはよ!神谷くんもおはよう!」

「幸子おはよ!」

三年生になり、俺は念願の幸子と同じクラスになった

⏰:07/06/28 03:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#10 []
「幸子さんおはようございます。僕への挨拶はオマケみたく聞こえましたが」

間違いなくオマケじゃ!
幸子がなぜお前メインに挨拶しなアカンのや。

「そんな事ないよ〜!」

相変わらず幸子って
か わ い い !

⏰:07/06/28 03:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#11 []
「コウくんおはよ…」

俺たちの後ろから
遠慮がちにコウに挨拶をする女の声。

「あぁ、おはようございます百合江さん」

百合江とは
三年生になりコウに告白をしてきた女。
見た目は…何も言うまい。付き合ってるわけではないと思うけど
コウもまんざらじゃない様子だ。

⏰:07/06/28 03:48 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#12 []
「どうしたんですか?」

コウが百合江の顔を覗き込み、ニヤリと口角を上げた

「そんなに見つめてどうかされました?」

「あ…ううん…」

「返事、ですか?僕まだ返事してませんでしたね」

コウの言葉に
百合江は顔を真っ赤にして俯いた。

⏰:07/07/02 04:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#13 []
返事とは多分告白の返事のことだろう。

「聞きたいですか?」

「聞きたい!!」

「……志乃くんには聞いてません」

コウは横目で俺を睨んだ

なぜ志乃くんがいるんですかとでも言いたそうだ。

「だいたいなぜあなたがいるんですか」

言ったー!!

⏰:07/07/02 04:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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