俺とコウの物語
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#416 []
「志乃くん、彼は」
「いや、やっぱいいわ。俺なんか身体だるいわ…」
コウの言葉を遮り、
俺はコウを避けるように別荘へと進んだ。
あんな表情で他の友達の事を話すコウは見たくない。
:08/08/08 03:13 :P904i :P1FMs5VE
#417 []
コウがこの時
悲しい表情をした事に
俺は気がつかなかった。
「志乃!大丈夫!?」
別荘へ戻ると心配そうな表情の幸子がかけよってきた。
「ん、ヘーキ」
:08/08/08 03:15 :P904i :P1FMs5VE
#418 []
「神谷くんは?一緒じゃないん?」
「………いや、はぐれたから」
俺の心理を読みとったのか、幸子は
「そっか」
と言い、それ以上何も聞かなかった。
「あれから何か起こったか?」
俺の問いに、幸子はにっこり微笑み首を横に振った。
:08/08/08 03:17 :P904i :P1FMs5VE
#419 []
姫菜の部屋を覗きに行くとすっかり落ち着いたのかスヤスヤと眠っていた。
俺は静かにドアを閉め、コウと同室の部屋へ戻った。
1人シンと静まりかえる部屋をぐるっと見渡し、なんだか寂しくなってきた。
俺は荷物をバッグにつめた。
:08/08/08 03:27 :P904i :P1FMs5VE
#420 []
ある程度荷物が片付いた時、ふいに部屋のドアが開く音がし、俺はドアに振り返った。
「…志乃くん、何してるんですか?」
視線の先には怪訝な顔つきのコウが立っていた。
:08/08/08 03:28 :P904i :P1FMs5VE
#421 []
「あ〜…さっき電話あって急に家帰らなあかんなってんやん」
コウから視線を反らし、荷物をつめたバッグを見つめながら言った。
長い沈黙が続く。
背後のコウの表情はわからない。
しばらくしてから小さく
「…そうですか……」
コウが言った。
:08/08/08 03:30 :P904i :P1FMs5VE
#422 [なぁ]
:08/08/09 22:49 :N906imyu :R3uIWm7s
#423 []
なぁちゃん
ありがとう
:08/08/13 03:36 :P904i :C/xWiwEo
#424 []
>>421無言なまま時間だけが過ぎていく。
コウの動く気配はない。
俺は黙々と荷物をつめた。
きまずい雰囲気が流れる。
:08/08/13 03:37 :P904i :C/xWiwEo
#425 []
耐えきれずに荷物を詰め終え、立ち上がろうとした時、コウが口を開いた。
「誤解しないでほしいんです。」
コウの切なそうな声が静まる部屋に響く。
「……なにが?」
俺は冷静に問いかける。
「正志くんのことを。」
切ない声のまま
コウが言った。
:08/08/13 03:40 :P904i :C/xWiwEo
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