俺とコウの物語
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#44 []
「……………」

「さっき俺図書室に行って見てもてん!」

「…何を」

「本を!」

「…まぁ図書室ですから本を見るでしょうね」

コウは興味ない、といったように空を見上げながら深くたばこを吸った。

「そこに…驚くなかれ…お前を苦しめる術が載っててん!!」

⏰:07/07/20 01:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#45 []
「…なんですかそれ」

「だーかーらー!百合江がさっきもってた呪いの人形が…」

「願掛け人形です」

ええい!どっちにしろ呪いに変わんねんから呪い人形でえーやん!

「それの本が図書室にあってん!!」

「知ってます」

………………はい?

⏰:07/07/20 01:40 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#46 []
「知ってますよ」

……………

知 っ て ま す ?

「なぜ」

「僕が教えた本ですから」

ぼ く が お し え た ほ ん で す か ら ?

「百合江さんが僕に告白した時に試しに僕が振り向くよう願掛けしてみて下さいと、僕が頼みましたので」

⏰:07/07/20 01:43 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#47 []
こいつは一体何を頼んでんねや!!

「お前は見たんか!?」

「何を」

「呪いの本を!」

「願掛けの本です」

ええい!

「願掛けの本見たんか!」

「…表紙だけは」

「内容は?」

「興味ありませんから」

ほんならなんで百合江に薦めてん!

⏰:07/07/20 01:48 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#48 []
「で、その本が何か」

「その本に、願掛けがきかんかった場合相手を苦しめることが可能て書いてあった!」

「………ほう」

またもやコウは興味なさげにゴロッと地面に寝そべった。

「お前が危ないねん!」

「そうですか」

⏰:07/07/20 02:10 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#49 []
「そうですかって…お前怖くないんか!?」

「怖いです」

全く怖くなさそうに
コウはたばこを地面に擦り目を閉じた。

「ですが志乃くんが助けてくれるんでしょう?」

「…誰を」

「僕を」

⏰:07/07/20 02:13 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#50 []
「誰が」

「あなたが」

「誰を」

「…僕を」

「誰が」

「あなたがです!志乃くんしつこいです」

逆切れ!?
てゆーかこの事態自分で引き起こしたんですよね?

⏰:07/07/21 01:34 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#51 []
「助けるって…どうやって?」

「知りません。ですが助けて下さい。僕怖いです」

絶対怖くないやろ!!

俺の冷たい視線をよそに
コウはわざとらしくぶるぶると震えてみせた。

「怖すぎて身体が震えます…」

わざとやろ!!

⏰:07/07/21 03:08 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#52 []
「まぁ、とりあえずその本持ってきて下さい」

「…俺が?」

「あなた以外誰が」

「おまえ」

「…僕はどこに置いてあるかわかりませんので」

お前がお勧めした本ちゃいますの?

「何してるんですか早くして下さい」

⏰:07/07/21 03:10 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#53 []
コウに急かされ、俺はしぶしぶ図書室へ向かった。

図書室へつくと
もう休み時間になっていたらしくちらほらと生徒が集まっていた。

えー…っと…
どこやったかな〜…。

例の本がある棚付近に近づくと、一人の女子生徒が立っていた。

⏰:07/07/21 03:12 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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