俺とコウの物語
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#47 [
]
こいつは一体何を頼んでんねや!!
「お前は見たんか!?」
「何を」
「呪いの本を!」
「願掛けの本です」
ええい!
「願掛けの本見たんか!」
「…表紙だけは」
「内容は?」
「興味ありませんから」
ほんならなんで百合江に薦めてん!
:07/07/20 01:48
:SH901iS
:☆☆☆
#48 [
]
「で、その本が何か」
「その本に、願掛けがきかんかった場合相手を苦しめることが可能て書いてあった!」
「………ほう」
またもやコウは興味なさげにゴロッと地面に寝そべった。
「お前が危ないねん!」
「そうですか」
:07/07/20 02:10
:SH901iS
:☆☆☆
#49 [
]
「そうですかって…お前怖くないんか!?」
「怖いです」
全く怖くなさそうに
コウはたばこを地面に擦り目を閉じた。
「ですが志乃くんが助けてくれるんでしょう?」
「…誰を」
「僕を」
:07/07/20 02:13
:SH901iS
:☆☆☆
#50 [
]
「誰が」
「あなたが」
「誰を」
「…僕を」
「誰が」
「あなたがです!志乃くんしつこいです」
逆切れ!?
てゆーかこの事態自分で引き起こしたんですよね?
:07/07/21 01:34
:SH901iS
:☆☆☆
#51 [
]
「助けるって…どうやって?」
「知りません。ですが助けて下さい。僕怖いです」
絶対怖くないやろ!!
俺の冷たい視線をよそに
コウはわざとらしくぶるぶると震えてみせた。
「怖すぎて身体が震えます…」
わざとやろ!!
:07/07/21 03:08
:SH901iS
:☆☆☆
#52 [
]
「まぁ、とりあえずその本持ってきて下さい」
「…俺が?」
「あなた以外誰が」
「おまえ」
「…僕はどこに置いてあるかわかりませんので」
お前がお勧めした本ちゃいますの?
「何してるんですか早くして下さい」
:07/07/21 03:10
:SH901iS
:☆☆☆
#53 [
]
コウに急かされ、俺はしぶしぶ図書室へ向かった。
図書室へつくと
もう休み時間になっていたらしくちらほらと生徒が集まっていた。
えー…っと…
どこやったかな〜…。
例の本がある棚付近に近づくと、一人の女子生徒が立っていた。
:07/07/21 03:12
:SH901iS
:☆☆☆
#54 [
]
「…あっ……!」
あの姿は…
「百合江…!!」
俺の言葉に、百合江は驚いたようにビクッとし
手にとっていた本を落とした。
「その本…!!」
まさしくそれは…!!
【気になる相手を振り向かせる願掛け人形の作り方】
:07/07/21 03:16
:SH901iS
:☆☆☆
#55 [
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「百合江それ…」
俺が話し終わる前に
百合江は例の本を拾い、
足早に図書室を出て行ってしまった。
また借りるん?
って…おい!!!
「百合江!!待てや!」
コウが…コウがほんまに危ないかもしれない。
:07/07/21 03:19
:SH901iS
:☆☆☆
#56 [
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図書室を出た百合江を必死に追い掛けたが、百合江が女子トイレに逃げ込んだため、俺はあきらめてコウの待つ屋上へと向かった。
「あなたは女性の足にも追い付けないのですか」
屋上へつくと、またも涼しい顔でたばこを吸っているコウが俺を見下したように言った。
:07/07/21 03:22
:SH901iS
:☆☆☆
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