黒蝶・蜜乙女
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#11 [向日葵]
蜜「え?!何?!え?!」
色々頭がパニックだ。
羽が生えた男の人見つけるわ
なんか知らないけど追い詰められるわ
しばらく息を吸い込んだ男の人は私をまたジッと見つめた。
『まぁなんとも整った顔でありますこと……。』
睫毛は長いし、髪はサラサラだし、鼻筋は通ってるし……。
しかもボタンが開いてるから首筋と鎖骨がチラリ。
はっは〜ん。なるほど。
色気作戦でさっきのこと忘れさせ様って?
:07/07/08 02:56 :SO903i :yldj4ZAU
#12 [向日葵]
そんなの羽が生えてたなんて言っても誰も信じないし、言わないから私を平凡人生の道へ戻してくださぁぁぁぁい!!!!
しかし願い叶わず、男の人が発したのはまた訳が分からない言葉だった。
「アンタ……“蜜乙女”か……。」
はい?
蜜「確かに私の名は蜜ですけど……。」
「プッ!“蜜乙女”で蜜のは皮肉なもんだなぁっ!!」
なんか笑い出したよオイ。
:07/07/08 03:00 :SO903i :yldj4ZAU
#13 [向日葵]
蜜「アハハハ。帰ってもいいですか。」
「自己紹介がなくて失礼。俺はセツナだ。」
古めかしいお辞儀をするとまた私に迫ってきた。
蜜「だ、だからなんなんですかぁっ!!」
トン
ついに背後は壁。
綺麗な人に変人多しと言うが……。
この人は変だ!!!!
セツナ「“蜜乙女”。いや蜜。」
蜜「ひゃっ、ひゃい。」
:07/07/08 03:09 :SO903i :yldj4ZAU
#14 [向日葵]
すると、セツナとか言う人は右手を壁に、左手を私の短い髪に触れ一束持つと、自分の口へと運んだ。
セツナ「よろしく。
花嫁殿。」
・・・・間・・・
蜜「……えーと、頭大丈夫ですか?」
セツナはフッと笑って私の手を取った。
セツナ「どうやら俺の“蜜乙女”は頭が弱いらしいなぁ。」
:07/07/08 03:14 :SO903i :yldj4ZAU
#15 [向日葵]
アハハハハ。
喧嘩売ってんのかこの野郎☆
それ以前にさっきから“蜜乙女”って言うけどなんなのよ……。
掴まれた手をいきなり引っ張られた。
セツナ「おいで。話してあげるよ。」
蜜「いいです!掃除中です!離してください!」
頼むからそんな意味の分かんないことに巻き込まないでぇぇ!!
セツナ「ハァ…頭が弱い上に強情ときたか。仕方ない。失礼。」
と言ってくれたからやっと解放してくれるんだと思ったら
ガバァ!!
世界がひっくり返った。
:07/07/08 03:18 :SO903i :yldj4ZAU
#16 [向日葵]
まるで荷物の様に私は担がれていた。
そしてまた戸を開け屋上へと行く。
蜜「ぶわっ!!はな、離して下さい!!」
するとストンと地上へ降ろしてくれた。
とりあえず一息。
スーッ ハーッ
深呼吸して考えることはただ1つ。
逃げるべし。
セツナ「逃げようったってそうはいかないぞ。」
セツナは私の頭に手をかざすと何かを落とす様に指を擦らせた。
:07/07/08 03:22 :SO903i :yldj4ZAU
#17 [向日葵]
すると……
ビリビリ
蜜「きっ…!な、……こ……。」
まるで全身に電気が流れているみたい。
痺れて体が動かない。
セツナ「鱗粉(りんぶん)だ。どうも話を聞く態度では無いみたいなんでなぁ……。手荒な真似はしたくなかったが……。さて。話を聞いて頂けるかな?“蜜乙女”よ。」
もうどうでもいい。
明日の朝になったら全て忘れてやる。
今はとりあえずこの痺を解いて欲しい。
:07/07/08 03:27 :SO903i :yldj4ZAU
#18 [向日葵]
蜜「聞き……す……。」
セツナ「ん?何て?」
人差し指で私の顎をクイッと上へ向かす。
蜜「聞き…ま……す。」
セツナ「いい子だね。」
パチンと指を鳴らすと一気に痺が解けて私は床にガクッと崩れた。
蜜「なんて事……っ。」
セツナ「自業自得だろ?」
ムカムカして話を早くする様に促した。
そして話された内容は正に漫画みたいなあり得ない話。
:07/07/08 03:31 :SO903i :yldj4ZAU
#19 [向日葵]
セツナは黒蝶族と言う貴族の頂点の者。
今は人間世界で研修中。
彼等が求めるは自分に見合った“蜜乙女”を探すこと。
さてここで“蜜乙女”とはなんだけど……言わばさっきセツナが言った通り花嫁と言うことであって……
だからって
蜜「私にどうしろと……。」
セツナ「子孫繁栄に決まってんだろ。」
蜜「は?!それだけ?!」
わたしゃ子造り道具?!ばっかじゃないの?!?!
:07/07/08 03:36 :SO903i :yldj4ZAU
#20 [向日葵]
蜜「そんな事言われてはいそうですかって言うこと聞くとでもっ」
セツナ「蜜乙女と俺達は必ず惹かれ合う運命にある。俺達も同じさ……。お前のその香りが……。」
と言いながら私の首筋に指先をスッと滑らす。
セツナ「そそられる。」
クスッと妖しげな笑みを浮かべてセツナは言った。
なんだか私は恥ずかしくなって顔を赤くした。
蜜「私は惹かれない!!そんな義務みたいな感情なんて嫌い!!!!」
:07/07/08 03:40 :SO903i :yldj4ZAU
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