黒蝶・蜜乙女
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#232 [みか]
頑張ってください!
セツナが
とても可愛いですイぷ
:07/07/14 17:34 :W44T :9N3VqplQ
#233 [ゆき]
:07/07/14 18:31 :N902i :☆☆☆
#234 [向日葵]
みかさん
ありがとうございます
ゆきさん
安価ありがとうございました
:07/07/14 20:58 :SO903i :sQA2iImQ
#235 [向日葵]
セツナ「いや?別に。だから言っただろ?お前は俺を求めていると。」
蜜「あーそーですね…。」
俺はまだ笑いが収まらない。まったく俺をどこまで夢中にしたら気が済むんだコイツは。
あまりに俺が笑うものだから蜜が俺の脇腹を軽く叩いてきた。
蜜は「もう!」と唸る。
深呼吸してなんとか笑いを抑える。
セツナ「そんなに恋しいなら好きなだけ触ればいいじゃないか。」
:07/07/14 21:15 :SO903i :sQA2iImQ
#236 [向日葵]
蜜「結構です!ってか、お風呂場を掃除してきます!」
俺は片手をヒラヒラとして蜜を見送った。
そしてソファに深く座りながら昔に思いをはせた。
――――――――
丁度10歳を迎えた頃、蝶々の姿をした俺は人間界をフラフラと飛び、遊びまわっていた。
『人間界とはなんてつまらん。大体、父上が言ってた蜜乙女なんて出会えるハズがない。』
:07/07/14 21:23 :SO903i :sQA2iImQ
#237 [向日葵]
当の父上は蜜乙女には出会えなかったものの、近い存在な母上に出会い結婚した。
母上も元は人間で、今は立派な黒蝶族だ。
黒蝶族になる為の方法はまた今度お話しよう。
とりあえず、幼少の俺は暇を持て余していた。
……と。
ビィィィィン!
羽が何かに引っかかった。
「おやおや。黒蝶族の息子さんじゃないかい。」
セツナ「お前は…蜘蛛族のターヤ!」
:07/07/14 21:28 :SO903i :sQA2iImQ
#238 [向日葵]
蜘蛛族は自然界では裏切りの存在。
貪欲で意地汚い。
コイツは俺より2、3個上で人間界に根を張っている。
ターヤ「バカだなセツナ。まんまと俺の餌食になるとは。」
セツナ「俺を食したらどうなるか分かってるんだろうな!」
ターヤは何も気にせず網上をじわじわ歩いてくる。
『くそっ……!』
「お母さん。蝶々さんが蜘蛛に食べられちゃうよ?」
下から声がする。
視線を下に向けると、麦藁帽子を被った小娘が見上げていた。
:07/07/14 21:33 :SO903i :sQA2iImQ
#239 [向日葵]
「ほっときなさい。行くわよ。」
だから人間界は嫌いだ。
自然の法則とか無駄な定義を立てて俺達みたいな極々小さい生き物なんか助けようともしない。
俺もここまでか……。
っと思った瞬間、俺の体を何かがすっぽりと包んだ。
「怖かったよね。次は気を付けなきゃいけないよ。」
小娘が俺を助けてくれた。俺は空高く飛び上がる。
「蜜!行くよ!」
蜜「はぁーい!」
:07/07/14 21:37 :SO903i :sQA2iImQ
#240 [向日葵]
そう。
それが蜜だった。
『蜜……。』
名前だけ覚えて、俺はそれから8年間なんなく過ごしてきた。
―――そしてあの日だ。
屋上でひとっ飛びを終え、羽をしまう瞬間。俺は蜜に出会った。
最初はわからなかった。顔はおぼろ気にしか覚えていなかったし、何より1番最初は“蜜乙女”の匂いが強かった。
名前を聞いてから、蜜があの小娘だと何故か確信した。
:07/07/14 21:43 :SO903i :sQA2iImQ
#241 [向日葵]
蜜「確かに私の名前は蜜ですけど……。」
離したくなかった。
蜜が俺を助けてくれた相手が蜜なら尚更。
やがてそれは真実になり、気持ちはより一層強まった。
俺はこの8年間、たしかになんなく過ごしたが、街中ですれ違う度に蜜を探していた。
だけど、本能で違うと判断して今まで出会えなかった。
学校で会った時は、まさしく運命だった。
:07/07/14 21:57 :SO903i :sQA2iImQ
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