黒蝶・蜜乙女
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#395 [向日葵]
セツナ[そうだな……。]
あんな事……言われちゃったら、私の気持ちどうなるのよ。
フワー……
そよ風がするんで顔をあげると、あの風さんがそこにはいた。
私の指を掴むと何処かへ連れて行こうとする。
蜜「ん?なぁに?」
階段を降りて連れていかれたのは庭だった。
風さんが指差した方には
蜜「あ……。」
セツナと同じ様な漆黒の羽をした蝶が、芝生の上に横たわっていた。
:07/07/22 13:05
:SO903i
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#396 [向日葵]
風さんはどうにかしてと泣きそうな顔で訴えかけてくる。
蜜「どうにか…って……。」
生きてるのそれ以前に。
両手で包む様に掬うと微かにプルッと震えた。
蜜「生きてますよ。寒いから弱ってるのかもですね。」
風さんに話かけると風さんは満足した様に飛び回る。
蝶々を温めるようにスカートの上に乗せて上から掌を被せる。
蜜「助けても…出会わなければ良かったかなぁ……。」
:07/07/22 13:19
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#397 [向日葵]
ホントはあの言葉を、真実を聞きたい。
自分が誤解してるのかもって……。信じたい。
でも続きが肯定であれば?
蜜「私は……セツナの中の私は存在意義が蜜乙女でしかないのかな……。」
するとフワッと蝶が宙に舞った。元気になったらしい。
少しそれを見てからまた視線を落とした。
蜜「そんなの……運命じゃないよね……?」
一陣の風が吹き抜ける。
:07/07/22 13:30
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#398 [向日葵]
「そんな訳ないだろ。」
後ろから声がした。驚いて後ろを向くとそこにいたのは、家の壁に寄りかかったセツナがいた。
蜜「いつ、の間に……。」
セツナ「お前の掌にいたけど?」
蜜「え?!」
さっきのあれがこれ?!
セツナ「風達に無理矢理に連れて来たんだ。ったく…こっちはやることあるって言うのに……。」
私はどうしようかと思った。今セツナと話したら…また泣いてしまいそう……。
:07/07/22 13:37
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#399 [向日葵]
1歩1歩、セツナから離れていく。
それに気付いたセツナはツカツカ距離を縮めた。
セツナ「頼むから、俺の話を聞いてくれないか。」
蜜「やだ…。」
セツナ「お前が思ってる様な内容じゃないと思うが?」
違う?……それは本当?
……でも聞かなければ、セツナはいつまでも私を追いかけてくる。
蜜「分かり……ました。聞きます……。」
セツナは私の手を優しく握った。
セツナ「おいで…。」
:07/07/22 13:43
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#400 [向日葵]
久しぶりの優しい甘い声。
いや、昨日ぶりだけど、長い事聞いてなかった気がする。
分かってる。私はもうセツナ依存症になってる。
あらがう事なんて一切出来ない。
黙ってセツナについて行き、庭へ出る窓のへりに座る。
セツナ「何が知りたい?」
蜜「とりあえず…私はやっぱり蜜乙女でしかないんですか?」
そこでセツナはフーッと息を吐いた。
:07/07/22 13:46
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#401 [向日葵]
セツナ「ルキの話をどこから聞いていたか知らないが、全くの誤解だ。あれは……ルキを遠ざける為に言っただけだ。」
蜜「遠ざける……為?」
私が眉を寄せるとセツナは苦笑した。
セツナ「続きがある。「そうだな…。最初はそうだったかもしれない。が、今は違う。次こんな事言ったら……女のお前であろうと覚悟しておけ。」……とな。」
私は眉を一旦戻してまた寄せる。
蜜「そんなのして……本当に遠ざかるんですか?」
:07/07/22 13:53
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#402 [向日葵]
セツナ「見れば分かるだろ。アイツは俺を好いてる。ならば嫌われることはしない。それぐらい分かってる。」
あー…久々俺様口調。
どうしたらそこまで自信満々に言えるんだ。
セツナは私の目をジッと見つめた。心臓が跳ねる……。
セツナ「運命じゃない訳ないだろ。言ったハズだ。お前は俺を求めるし、俺はお前を求める。決して蜜乙女だからじゃない。……ったく。何回説明すれば分かってくれるんだ。お前が可愛いといつも言ってるだろ。」
:07/07/22 13:58
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#403 [向日葵]
蜜「ハァ……。分かってますよ。……でも不安がよぎらないのは嘘じゃありません。」
セツナは私を見つめると身を乗り出して軽く唇に触れた。
セツナ「……信じろよ。」
セツナが囁く。甘く甘く私の頭を犯す。
セツナ「お前にまた大っ嫌いと言われた時は死にそうだったぞ。」
その時を思い出してるのか美しい顔が歪む。
蜜「……。それくらいショックだったんです。分かってるんでしょ?どれくらい……貴方を好いてるか…。」
:07/07/22 14:02
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#404 [向日葵]
私は溜め息をついた。
そしてセツナの骨ばった手を見つめて、左手の人差し指を掴んだ。
蜜「話を聞かなくてごめんなさい……。でも、ホントに蜜乙女でしか価値がないって言われたらと思うと……。」
握られていない方の手で、セツナはゆっくりと私を抱き寄せた。
セツナ「心配しなくても、蜜と言う1人の人間が好きだ。それをちゃんと分かっておけ。」
セツナの体温が心地いい……。指を掴む手を離して、キュッと抱きついた。
:07/07/22 21:43
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