黒蝶・蜜乙女
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#642 [向日葵]
長の目には何も嘘はついていないようだ。

しばらく沈黙が続く。

セツナと長は睨み合い、私は二人を交互に見つめた。

……そしてやがて。

セツナ「良かろう。次は無いと思え。」

そう言って靴を鳴らしながらセツナが私の元へ来て、座ったままの私をお姫様抱っこした。

セツナ「では失礼した。」

大きな扉が閉まっていき、気が付けば灰色の空を飛んでいた。

⏰:07/07/29 21:21 📱:SO903i 🆔:trtYM1s2


#643 [向日葵]
私は飛んでる間ずっとセツナの顔を見ていた。

夢なのかもしれない。
セツナが助けに来てくれた。大好きな大きい手で、今私は抱かれている。

『!』

急に光が私の顔を照らした。さっきまでとはうってかわって雲一つない青空。しかも下は色とりどりの花がぎっしり。

『……。私天国に来ちゃった?』

と頭によぎるほど綺麗だった。

そしてその向こうには……

『えっ。』

⏰:07/07/29 23:53 📱:SO903i 🆔:trtYM1s2


#644 [向日葵]
なななんと……
あのターヤさんより遥かにでっかいお城が。

まるでディズ●ーキャッスル。もしくはシンデレラ城……。

その高層ビルより遥かに大きいお城の扉前に来た私は、開いた口が塞がらなかった。

ギ、ギィィィ

重たそうに木製の扉が開く。
中は更に凄かった。

どデカイシャンデリアに自分の姿が映りそうなくらいピカピカの大理石の床。

花々もお城のそこここに綺麗に咲いている。

『あー天国に着いちゃった……。』

⏰:07/07/29 23:58 📱:SO903i 🆔:trtYM1s2


#645 [向日葵]
未だに現実だとわからない私の頭。
するとセツナがある女の子に私を渡した。

セツナ「そいつを風呂に入れてやれ。あと、服も焼き払って処分しろ。全部終わったら俺の部屋まで連れて来い。」

え?!またお風呂?!

蜜「え…、あの……っ。」

「心配ない。風呂、入るだけ。」

私を軽々と抱き上げている女の子は正にクールビューティ。
綺麗な顔に笑みを浮かべている。

⏰:07/07/30 00:03 📱:SO903i 🆔:bYIMQhCc


#646 [向日葵]
蜜「あ、あの……。」

ラフィーユ「ラフィーユだ。蜜乙女。」

蜜「ラフィーユ……。ありがとう。」

お礼を言うとラフィーユはニコッと笑った。

ラフィーユ「オウマ。一緒に来い。戸を開けろ。」

オウマ「あぁ〜?なぁんで俺が…。」

ツンツンした頭の男の子は文句を言いながら着いて来てくれた。
そして不思議そうに見る私と目を合わすと無邪気な笑顔を返してくれた。

⏰:07/07/30 00:06 📱:SO903i 🆔:bYIMQhCc


#647 [凉奈]
この小説大好きですx
セツナかっこいいです~
こっちまで恥ずかしくなります
頑張ってください|

⏰:07/07/30 00:06 📱:W51S 🆔:JEiTTNEo


#648 [向日葵]
涼奈さん

ありがとうございます感想板にも是非来てください

――――――――

オウマ「おっす!俺オウマ!!よろしくな蜜乙女!!」

と言うと私の頭をクシャクシャ撫でてきた。

私は力が抜けて顔がほころぶ。

蜜「ラフィーユ、オウマ、ありがとう…。私は蜜よ。」

二人共ニコリと笑ってくれた。
そしてお風呂場へ到着。

⏰:07/07/30 00:10 📱:SO903i 🆔:bYIMQhCc


#649 [向日葵]
ラフィーユ「お前は外にいろ。」

オウマ「当たり前だ!セツナに殺されるのはゴメンだぜ!!」

パタン……

まごまごしているとラフィーユがフッと笑った。

ラフィーユ「自由に使え。私は服持ってくる。」

と言って出て行ってしまった。

とりあえず……案内されたからには入らないと……ねぇ?
今日はよく入る……。

お風呂はなんと泡風呂。
プール並の広さの湯船からモコモコ出ている。

⏰:07/07/30 00:14 📱:SO903i 🆔:bYIMQhCc


#650 [向日葵]
いたれりつくせり……。
いつエンマ様と会うのかしら。……と頭が壊れかけていた。

・・・・・・・・・・・・・

泡風呂を堪能した私はラフィーユに着替えを手伝って貰った。
またもやドレス。……何故この世界ではドレスを着せたがるのか……。

ドレスは真っ白で膝丈。裾にはフリルが付いている。袖は半袖で、肩の辺りが軽くポワンと膨らんでいる。
そして靴は長いリボンが付いている。足に巻き付ける為の物らしい。

頭には、真っ赤なコサージュ。

⏰:07/07/30 00:18 📱:SO903i 🆔:bYIMQhCc


#651 [向日葵]
蜜「あの……そんなに着飾らなくても……。」

ラフィーユ「セツナの命だ。仕方ない。」

あー……それは仕方ないなぁ。
なんたって俺様節。
あれには勝てっこない。

……ん?

蜜「ラフィーユ。私天国にいるんじゃないの?」

いきなりヘンテコな質問をしたもんだからラフィーユが笑いを堪えて口元を手で隠す。

ラフィーユ「残念……ながら、まだ死んで、は、無いよ。」

⏰:07/07/30 00:25 📱:SO903i 🆔:bYIMQhCc


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