黒蝶・蜜乙女
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#241 [向日葵]
蜜「確かに私の名前は蜜ですけど……。」

離したくなかった。
蜜が俺を助けてくれた相手が蜜なら尚更。
やがてそれは真実になり、気持ちはより一層強まった。

俺はこの8年間、たしかになんなく過ごしたが、街中ですれ違う度に蜜を探していた。
だけど、本能で違うと判断して今まで出会えなかった。

学校で会った時は、まさしく運命だった。

⏰:07/07/14 21:57 📱:SO903i 🆔:sQA2iImQ


#242 [向日葵]
―――――――

バタバタバタ
トントントントント……
蜜な足音で昔から意識を切り離す。

蜜が2階から降りて来て姿を見せた。

セツナ「…どうしたんだ。」

蜜は何故か着替えていて、頭も濡れていた。

蜜「シャワーを持っている手が狂いまして……。びしょ濡れ……。」

そう言いながら蜜は庭へ直行する。

セツナ「馬鹿。そんなんで外へ出るな!」

⏰:07/07/15 00:19 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#243 [向日葵]
蜜「体温めるだけですよ。大丈夫。」

言うことを聞かないので、腕を掴んで引き寄せるとどこかの姫の様に抱き上げた。

蜜「わ!セツナ!なんですか!!」

セツナ「それでなくてもこの前熱出した癖に馬鹿な真似はするな。」

俺はまた蜜を2階に上げた。

蜜「分かりましたから降ろして下さーい!!」

セツナ「答えはノーだ。」
片手で蜜を抱え直すと部屋のドアを開けてベッドに蜜を放り投げてやった。

⏰:07/07/15 00:27 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#244 [向日葵]
ボフッと音を立て沈む蜜を布団でくるんでまた抱き上げる。

蜜「ブハッ!セツナやりすぎです!!」

セツナ「また口移しで飴を食べさせて欲しいか?」

それを言うと蜜は黙った。下に降りてソファーに座らす。

セツナ「しっかりと温まるまでそのままでいろ。」

蜜「ハイハイ……。」

蜜はすっかり元の様子に戻ったみたいだ。
それはそれで何だかつまらん。

⏰:07/07/15 00:34 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#245 [向日葵]
ニヤッと笑って勢いよく蜜な隣に座る。
それにびっくりして蜜がこちらを見つめる。

蜜「もう少しソロッと座ってくれません?」

セツナ「あ。悪い。……ところで、あったかくなったか?」

蜜「まだ体の芯は寒い感じがします。」

俺はゆっくりと蜜に近づいてソファーの背もたれに手を付いて蜜を囲った。

蜜「なん……ですか?」

セツナ「温めてやろうか?」

蜜は困った顔をしながら顔を赤らめる。

⏰:07/07/15 00:42 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#246 [向日葵]
蜜「いいです……。」

そうそう。蜜はやはりこうでなくてはなぁ?

俺は唇を耳元にあてる。

セツナ「ホントに?」

蜜「―――!!いいですぅっ!!」

セツナ「クスクス。分かったよ。」

蜜を抱き上げて膝に乗せる。そして頭を胸にもたげさせた。

蜜「服濡れますよ?」

セツナ「どーでもいい。」
それを聞くと遠慮せずに蜜はくっついてきた。
蜜……これからもお前のそんな姿が俺を離さないんだろうな。

⏰:07/07/15 00:48 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#247 [向日葵]
――――――――

今日はここまでにしときます(´・ω・`)

⏰:07/07/15 00:52 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#248 [向日葵]
すいません

チャプター数にミスがありました

前とその前、何故か2つとも3になってますが、正しくは4、5です

ちなみに次は6です

⏰:07/07/15 17:06 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#249 [向日葵]
チャプター6:探検





蜜「ん…。……んー。」

朝日が顔に当たって目が覚める。

あぁ…。やっぱり夢か。
当たり前だ。だってセツナがウチにいる訳ない。

今日は日曜。
おばあちゃん達はいないから、掃除洗濯して買い物に行かなきゃ。

晩御飯は何にしようかなぁ……。
とりあえず着替えよう。

⏰:07/07/15 17:12 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#250 [向日葵]
上の服を脱いだ瞬間、戸が開いた。

……え?何で?

セツナ「やっと起きたか蜜。」

蜜「……。セツナ…。」

……。!!!!
ちょっと待て!!
今の格好は下は着てるものの、上は脱いでブラ1枚。
慌てて脱いだ服で隠す。

セツナ「蜜……。お前…。ぺったんこじゃなかったん」

蜜「出ていけぇぇぇぇっ!!!!」

⏰:07/07/15 17:19 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#251 [向日葵]
セツナが最後まで言い終わらない内にセツナごと戸を閉めてやった。
ゴンッとか鈍い音が鳴ったけどそんなの後だ。

『み、見られた……っ!』

もしまた開けられたらと思い急いで着替える。

『あんのーっ変態蝶々ぉぉぉぉ!!!!』

・・・・・・・・・・・・・・・

セツナ「まったく。俺の美貌に傷が付いたらどうしてくれる。」

夢じゃなかった……。
昨日セツナは罰としておばあちゃん達がいない間の4日間、ここにいるっつったんだっけか……!

⏰:07/07/15 17:26 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#252 [向日葵]
蜜「ノックぐらいして下さいよ!!」

セツナ「夫婦(めおと)なのにノックする必要がドコにある。」

蜜「プライバシーっちゅうもんを考えて下さいっ!!」

朝から俺様節に付き合うのは疲れてしまう。
大体まだ夫婦でも何でもないっちゅーのに。

セツナ「安心しろ。例えお前が素っ裸でいても了承を得ずに襲いはせん。」

してるじゃん!いつも了承無しに襲いまくってるじゃん!!

⏰:07/07/15 17:31 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#253 [向日葵]
蜜「とにかく今後は気を付けて下さい!花嫁が言ってるんですから言うこと聞いてくれても良いですよね?!」

セツナ「あぁもちろん。それがお前の望みなら聞くさ蜜。」

とセツナは頬に唇を触れた。

ったく聞いてんだか聞いて無いんだか……。

セツナ「で?今日は出かけてくれるんだろうな?」

蜜「もちろん。晩御飯のおかずもいりますし。」

ってか……。

⏰:07/07/15 17:36 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#254 [向日葵]
蜜「貴方いつ着替えたんですか?」

セツナ「お前が寝てる間風達に頼んだ。」

Vネックの紺色のニットから白いシャツの襟を出してボタンを2、3個外している。ジーパンは昨日のより少し黒い感じがする。

『どこぞのファッションリーダーだこの人。』

蜜「相変わらず薄着ですね。」

セツナ「心配するな。ちゃんと人間の様に上着を着る。」

ソファーには帽子にファーが付いた黒い上着が引っ掛けてあった。

⏰:07/07/15 17:43 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#255 [向日葵]
黒蝶だからやっぱり黒系が好きなのかしら……。

セツナ「さぁ。行こうか。」

蜜「じゃあカバン持って来ますよ。」

と言う訳で今日はお出かけです。

・・・・・・・・・・・・・・

鍵を閉めていざ行きましょう。

セツナ「どこに行くんだ?」

蜜「近場のスーパーですよ。人参とひき肉安いんでカレーにでもしようかと。」

⏰:07/07/15 17:49 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#256 [向日葵]
セツナ「そーいえば…。」

と襟の高い上着のファスナーを締めながらセツナが呟く。

蜜「なんです?」

私は家の門を閉める最中だった。のでセツナには背中を向けている。

すると両脇から手が出てきて門に手をつく。
私は手に閉じ込められた。

ヤバイ……この体勢は……。

セツナ「朝のくちづけが済んでいなかったよ蜜。」

キタ―――――!!!!

⏰:07/07/15 17:53 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#257 [向日葵]
フフフ
でもこのまま背を向けていれば出来ない!

蜜「私は朝御飯じゃないです。」

セツナ「わかってるさ。でも何か食さなければ俺は干からびてしまうんでな。朝御飯じゃなく蜜をいただく。」

蜜「いくらなんでも外は嫌です。ホラ行きますよ。」

セツナ「“外は”……嫌なんだな?」

セツナが何か意味有り気にニヤリと笑う。

蜜「そうですけど……?」

セツナ「分かった。行こうか。」

⏰:07/07/15 17:58 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#258 [向日葵]
手を急に握られて心臓が跳ねた。

蜜「ハイ。」

スーパーまでは歩いて10分ほど。
今日はまだ暖かい方だ。

近所の人は私の隣の美青年にびっくりして挨拶がぎこちなかった。
されに釣られて私もぎこちなくなる。

今頃だけどセツナは身長が高い。
私は155センチ。センチは185より少し大きいくらい。

周りから見れば兄弟の様だ。しかしご心配は無用。第一似てないっつーの。

⏰:07/07/15 18:05 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#259 [向日葵]
セツナ「買い物の後、あの山に行かないか?朝には行ったことないだろう。」

蜜「いいですけど一度家に帰らせて下さいね。荷物置かなきゃならないですから。」

セツナ「そんなもの風達に頼め。」

この人はもー…王様生活が抜けないんだから。

蜜「私といる時くらい風さん達を使うのを控えて下さい!風さん達が可哀想です。」

これにはセツナは顔をしかめた。どうやら頗るそれが嫌らしい。

⏰:07/07/15 18:24 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#260 [向日葵]
それほど風さん達をこき使ってるんだ。

蜜「セツナだって大変なことは嫌でしょ?風さん達もそれは同じです。」

セツナは嫌そうに息を吐く。

セツナ「分かった。」

蜜「ありがとうございます。」

私は微笑んだ。
ちゃんと聞いてくれて良かった。

セツナも私を見ると切目の長い綺麗な目を細めて微笑んだ。

セツナ「まぁ。お楽しみはある訳だし、我慢しようじゃないか。」

⏰:07/07/15 18:35 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#261 [向日葵]
――――――――

キリますね

⏰:07/07/15 18:37 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#262 [まるエ]
なんですかこの小説わあ
すっごく面白いです(●>艸<●)イ
蜜ちゃん可愛い
セツナさん格好いい
身長差カップルとか羨ましいです
主さんこれからもがんばってくださいエテ~

⏰:07/07/15 18:48 📱:W43T 🆔:MK/FhzZ2


#263 [向日葵]
まるさん

初めまして
面白いだなんてめちゃ嬉しいです
セツナは190にしよっかなてか思ってました(コブクロか)(笑)

良ければこれからもこんな小説で良ければ見てくださいね

⏰:07/07/15 18:52 📱:SO903i 🆔:G9Wraf5Y


#264 [向日葵]
蜜「?何かありましたっけ。」

セツナは私に顔を近付けて人差し指を口許につけると

セツナ「秘密。」

と言ってウィンクした。

わぁー少女漫画みたーい……。

そうこうしてる間にスーパー到着。カートと籠を持っていざ店内へ。

グルーと回ってるとホットケーキミックス等があるコーナーに。

蜜「蜂蜜でも買っときますか?」

⏰:07/07/16 01:42 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#265 [向日葵]
セツナ「蜜。今は外か?」

蜜「は?いや、店内だから中では?」

セツナ「フーン。蜜。……覚悟はいいな?」

するとセツナは私の顎を持って唇を重ねてきた。

蜜「ふぇっ?!」


幸い朝だから人が少ないものの人の目があるところで“食べられる”なんて……!

あらがいたくてもセツナの唇のせいで逆に力が抜けていく。

唇を開かれて深くなっていく。息が続かない。

⏰:07/07/16 01:47 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#266 [向日葵]
蜜「ん……っ。ハァッ!!」

やっと唇が解放された。

蜜「何…し、てくれ、るんで……すか。」

息を整えながらセツナに猛抗議。
セツナに反省の色は無い。

セツナ「外ではいけないと言ったのは蜜だろ。俺はそれに従っただけだ。」

+αを今度から付け足さなきゃいけない。

セツナ「舌入れるのを我慢しただけでも感謝して欲しいものだ。」

⏰:07/07/16 01:52 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#267 [向日葵]
蜜「公衆の面前でそーゆー単語単語を出すの止めて下さい!!!!」

最近のセツナはSさは増すわエロさは増すわ……。大体舌を入れるとか言うなぁぁぁ!!

密かな周りからの視線に堪えきれなくなってさっさとレジを済ましてスーパーを後にした。

蜜「私に恥ずかしい思いをさせた罰としてセツナが荷物持ってください!!」

セツナ「なんで俺がっ。おわずけ食らわしたのは蜜だろ。」

蜜「貴方は頼みますから人間のマナーをもっと身に付けて下さいっっ!」

⏰:07/07/16 01:58 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#268 [向日葵]
セツナは何か不満そうな顔をしながら腕組みをした。

セツナ「好きな奴を好きな様に接して何が悪いのかさっぱり分からん。」

まぁそりゃ分からんでもないけど……。

世の中にはそーゆーのを羨んで飛び蹴りかましたいなぁとか思う人が沢山いる訳で……。

蜜「拗ねないで下さい。全部持てとは言いません。だから半分は持って下さい。」

渋々、しかも重い方を持ってくれたセツナは当然の様に私と手を繋いだ。

⏰:07/07/16 02:05 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#269 [向日葵]
それが嬉しくてこっそり笑った。

・・・・・・・・・・・・

蜜「よし!冷蔵庫に全て入れ終わりました!」

セツナ「じゃあ蜜。ちょっと失礼。」

セツナは私の頭の上で指を擦ると私の体が段々空けていった。

蜜「のわぁ!セツナ?!」

セツナ「俺の鱗片だ。少し姿消してもらう。飛んでるトコ発見されたら困るんでな。」

この人達の鱗片は何でも出来るんだなぁ……。痺れたり隠したり。

⏰:07/07/16 02:13 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#270 [向日葵]
まるで某魔法学校の青年のマント……。

蜜「セツナは大丈夫なんですか?」

セツナ「俺が飛んでても誰も気にしないが蜜が飛んでたら近所が騒ぐだろ。」

あ……ちゃんと配慮してくれてるんだ。

セツナ「じゃあ行くぞ。」

セツナの背中らへんに光の粒が集まり、漆黒の羽が出現する。

これを見る度にセツナが人間じゃないって言うのを改めて実感する。

⏰:07/07/16 02:18 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


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