黒蝶・蜜乙女
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#431 [向日葵]
『おぉう!!イリュージョン!』
女子全員の目にハートが埋め込まれた。
すると
―――――ゾクゾク!
『……っ。この…感じ……。』
ふと視線に気付いた私は、その元を辿った。
行き着いた先は……
『え…………っっ。』
無機質な目をしながら、微笑んで、ターヤ先生が私を見ていた。
私が見ているのに気付くと、にっこり笑って視線をクラスへと戻した。
:07/07/23 17:25
:SO903i
:olJX1AdA
#432 [向日葵]
『え…え…。まさか……ねぇ…。あんなの、偶然…。だよね?』
その後もなんなく授業はやられていった。
先生は二度と私に視線を向けなかった。
やっぱり、気のせいだよね!
・・・・・・・・・・・・・
今日も1日が終了。やっと帰れるー。
「本山さん。」
……この声は…。
振り向けば…やっぱり……。
蜜「何ですか…?ターヤ先生。」
:07/07/23 17:31
:SO903i
:olJX1AdA
#433 [向日葵]
ターヤ先生はにこにこしながら私に近寄って来る。
ターヤ「頭に何か着いてるよ。取ってあげる。」
……はい?
先生はスッと頭に手をやると私からゴミを取った。
ターヤ「はい。もういいよ。じゃあ気を付けて帰りなさい。」
蜜「は、はぁ……。」
警戒していた自分が馬鹿みたい……。なんだか相手はホヤホヤした空気を漂わせて帰って行った。
セツナ「蜜。」
蜜「あ、セツナ。」
:07/07/23 17:35
:SO903i
:olJX1AdA
#434 [向日葵]
セツナは私の元に来てからもう小さくなったターヤ先生の後ろ姿を見た。
セツナ「……アイツは?」
蜜「新しい英語の先生です。確か、タ……タ……タイヤだっけ。」
さっきまで出てきた名前をど忘れしてしまった。
セツナ「……。そうか。蜜。さっさと帰るぞ。」
蜜「え?ハイ……。」
いつも飛んで帰る為、私達は屋上へ向かった。
フワッ
セツナ「ん?蜜、何か着いてるぞ。」
蜜「え?また?」
:07/07/23 17:41
:SO903i
:olJX1AdA
#435 [向日葵]
セツナが取ってくれたのは
セツナ「……クモの糸…?」
不審気に顔を歪めるセツナ。
蜜「私ゴミに好かれてますねぇ。」
セツナ「蜜。もう一度教師の名前を思い出せ。確実にだ。」
セツナの真剣な声に、私は英語の時間まで記憶を巻き戻していた。
タ……タ……タ……
[ターヤです。]
:07/07/23 17:45
:SO903i
:olJX1AdA
#436 [向日葵]
頭に電球が浮かぶ。
蜜「ターヤ先生です!ターヤ・メイラ先生!」
その名前を聞いた途端、セツナの顔が怒りを帯びる。
セツナ「やっぱりか……。嫌な予感がした訳だ。」
蜜「ちょっとちょっとちょっと!」
ザタッチの真似じゃないけどさ。
蜜「一体なんなんですか?私に分かる様に説明して下さいよ!」
セツナ「あぁいいぞ。」
カチャ キィ……。
:07/07/23 17:51
:SO903i
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#437 [向日葵]
屋上への戸を開けると肌を刺す様な冷たい風が流れてきた。
セツナ「簡潔に説明すれば俺が殺そうとした張本人だ。」
息をするのを忘れそうになった。
あの人が……セツナの……。
じゃあ、私のあの悪寒は……気のせいじゃない……?
急に身震いした。
セツナ「俺が気付かなかったら後をつけられてたな……。」
セツナの黒い髪の毛が風で遊んでいる。
垣間見る表情は険しさを増していた。
:07/07/23 18:06
:SO903i
:olJX1AdA
#438 [向日葵]
蜜「ご、ごめんなさい……。私、知らなくて……。」
セツナ「そんなの当たり前だろ?お前は人間だ。」
セツナが私に歩み寄る。
さっきの言葉でもまだ怒ってる感じがした。
怒られる……っ!
でも私の予想は外れた。
セツナは両手で私の顔を包んだ。
セツナ「大丈夫か?何もされなかったか?」
その目は心配そうに私を覗き込んで、優しささえ見えた。
:07/07/23 18:10
:SO903i
:olJX1AdA
#439 [向日葵]
蜜「……。」
セツナ「…?蜜?」
蜜「怒って……ないんですか?」
セツナ「何故だ。」
セツナは全く分からないといった表情をしている。
どうやら怒ってるのは私に対してじゃないらしい。
蜜「不注意にもほどがある馬鹿!……っとか言われるかと…。」
セツナ「お前は初めて会う奴が分かる能力でも持っているのか?」
蜜「残念なことにこれっぽっちも。」
セツナ「なら怒るのは筋違いだろ。」
:07/07/23 18:16
:SO903i
:olJX1AdA
#440 [向日葵]
そこでようやくホッとして顔から緊張が抜けた。
それを見てセツナも微笑む。
セツナ「さて……、夕暮れ時の街を空中散歩するか。花嫁殿よ。」
蜜「お供いたしますよ。」
セツナは私の腰に手を回して空へ浮かび上がる。
ブワァァァ……
セツナ「物は相談だ蜜。」
蜜「はい何ですか?」
セツナ「お前の護衛をしたい。これから安心出来るまで部屋に通ってもいいか?」
:07/07/23 18:22
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