黒蝶・蜜乙女
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#541 [向日葵]
セツナ「ククク。どうやら作戦は駄目だったらしいな。お前が俺に勝てるとでも思ったのか?」
蜜「希望は持ってましたよ。悪かったですね。」
セツナはまだおかしそうに笑ってる。
何が可笑しいんだか……。
一頻り笑った所で口に笑みを浮かべたまま、私の顎をクイッと上に上げた。
そしてとろけてしまう様なくちづけをする。
触れた所から私の体が溶けるんではないかとちょっと心配になる。
体が砕けない様に必死にセツナの服を掴む。
:07/07/27 13:10 :SO903i :JoVeGh86
#542 [向日葵]
すると唇が少し動くのが分かった。
どうやら私の様子にまた笑いが込み上げてきたらしい。
意識をはっきり持って無理矢理セツナを離した。
蜜「笑うならもうしなくていいです…。」
セツナ「お前俺が笑ってる訳分かってないだろ。理由はお前が可愛いすぎるからだ。」
聞いてないし……。
ってか可愛いって言い過ぎだし……。
蜜「セツナは少々贔屓(ひいき)目が強いみたいですね。」
:07/07/27 13:13 :SO903i :JoVeGh86
#543 [向日葵]
セツナは呆れて窓によりかかる。
セツナ「気に入ってる奴を贔屓して何が悪い。」
蜜「世間ではそれをよく思わないんですよ。だからルキが怒るんですよ。」
セツナ「知るか。贔屓して欲しいんなら気に入られる努力をするんだな。」
……。
この人の俺様節には無理があるのにどうして勝てないんだろうか……。
どっちか言えば私が正論のハズなんだけどなぁ……。
おばあちゃん「ただいまー。みっちゃぁーん。」
:07/07/27 13:19 :SO903i :JoVeGh86
#544 [向日葵]
おばあちゃんとおじいちゃん帰宅。
私は部屋を出ようとドアへ近づく。
蜜「お帰りなさ…キャッ!!」
ボフッ!
視界が何故か天井。
おばあちゃん「みっちゃん?」
おばあちゃんが階段を上がって私の元へやって来る。起き上がらなきゃ。あとセツナをどこかに……
パチン。
蜜「へ?」
部屋が真っ暗…。
:07/07/27 13:22 :SO903i :JoVeGh86
#545 [向日葵]
トタトタ
おばあちゃんの足音が段々近づく。
バサァッ!
蜜「え?!セツナ?!」
あくまでこれは小声。
いきなり布団の中に私とセツナがいた。
そう。ベッドに引っ張ったのはセツナ本人だ。
セツナ「シッ。バレたらヤバイんだろ?」
セツナは長い人差し指を口元に当てる。
そうじゃなくて!今この状態がヤバイんだって!!
:07/07/27 13:26 :SO903i :JoVeGh86
#546 [向日葵]
トタトタ
私はなんとかしようとジタバタした。
しかし……
蜜「んっ……。」
セツナの唇が重なる。
それで私の体は力が抜けてしまった。
カチャ
『来た―――!』
おばあちゃん「みっちゃん?あれ、寝てるのかしらね。」
布団の中では荒い息が交差してるって言うのにおばあちゃんは全く気づくことなく部屋を後にした。
……パタン。
:07/07/27 13:29 :SO903i :JoVeGh86
#547 [向日葵]
蜜「ん……んん……っ。プハァッ!!セ、セツナァァー!!」
あくまで小声。
セツナ「お前がじっとしてないから悪いんだろ。」
蜜「布団捲られてたら一発ですよ!!」
セツナ「その時は姿を消せるだろ。鱗片で。」
あー負けた……。
ハイハイそうですね。貴方にそーゆー手があったのをコロッと忘れてましたよ。
蜜「いくらなんでも今日はくちづけしすぎです!!」
セツナ「何回かはお前の為だろ。」
:07/07/27 13:34 :SO903i :JoVeGh86
#548 [向日葵]
まったく……。油断したらこうなんだから……。
でも……少しの間は気を張らなきゃいけない。
また今日みたいなことがあっては絶対いけない。
セツナをまた悲しませたりしたくない。
考え事をしている私をどうしたのかとセツナが不安そうな顔で見つめてる。
その顔がなんだか愛しくて、セツナに身を寄せた。
それにセツナも微笑み、ギュッと抱き締めてくれる。
そしてその日、私達はいつも以上に唇を重ねた……。
:07/07/27 13:40 :SO903i :JoVeGh86
#549 [向日葵]
チャプター11:仕掛け
時は飛んでセツナとの同棲(?)生活が始まった。
ここ数日、何かあったのかと聞かれても特に何も無かった。
もちろんターヤ先生やルキが私を見る目は変わらなかった。
って言うか……、今日は……。
蜜「セツナ!いい加減起きて用意して下さいよ!」
セツナ「やだね。」
:07/07/27 13:44 :SO903i :JoVeGh86
#550 [向日葵]
セツナはベッドの上で寝転がり、頭の後ろで手を組んで、足も組み、組んだ足をプラプラさしてる。
子供かコラァァ!!!
蜜「もう!今日は卒業式でしょ?!貴方(一応)卒業するんですよ?!」
セツナ「昨日の予行とやらも我慢したんだぞ。もういい。」
蜜「馬鹿ですか?!今日が本番なんですよ?!」
セツナはいきなり起き上がると私を壁に押し付けて片腕を壁に付いた。
セツナ「言っておくぞ。俺はお前と離れて前みたいになれのはゴメンなんだ。」
:07/07/27 13:49 :SO903i :JoVeGh86
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