黒蝶・蜜乙女
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#801 [向日葵]
変で済ますんだ……。
蜜「朝ごはんってどうしたらいいですか?一応蜂蜜がありますが……。」
ラフィーユ「私とコイツ、外行く。そこで探す。」
蜜「じゃあ、なかったら蜂蜜食べていいですからね。」
私はそう言って出て行こうとした。
ラフィーユ「蜜。熱、あるか?」
?
蜜「どして?」
ラフィーユは立ち上がって、顔を近付けると匂いを嗅ぐ様に私の首回りで鼻をスンスン言わせた。
:07/08/06 00:45 :SO903i :GuXz1P3U
#802 [向日葵]
ラフィーユ「匂い、キツイ。」
……。それってアレと関係あるのかな…。
それとも私の顔が若干赤いから体温上昇しすぎ?
蜜「じ、自分じゃ、わか分からないーなぁ……。窓…っ開けてくる。」
ギクシャクしながら庭へ続く窓を開ける。
……不思議。
なんだか世界が変わった気がする。
また新しく、生まれ変わった様な気がする……。
いつも通りのハズなのに……。
:07/08/06 00:48 :SO903i :GuXz1P3U
#803 [向日葵]
オウマ「ぅ、ああぁぁ……。蜜、うーっす。」
振り返ると頭をボサボサにしてまだ眠たそうなオウマ君がいた。
蜜「オウマ君。おはよー。よく寝れた?」
オウマ「地べたの布団って結構体痛くなるな!」
ニカッと笑う本人には悪気は無いんだろうが少し殴りたい衝動に刈られた。
ラフィーユ「オウマ。さっさと朝飯、済ます。」
オウマ「そうだな!ちょっくら行ってくるわ!」
ビュンッッビュンッッ!!!!
いってらっしゃいを言う間もなく、高速で窓から二人は飛んで行ってしまった。
:07/08/06 00:55 :SO903i :GuXz1P3U
#804 [向日葵]
蜜「そんなに…急がなくても……。」
目が点になってやり場のない手をあげたまま空を見上げた。
天気もいいし……洗濯物でもしよっかな。
と振り向いたら、丁度セツナが階段から降りて来た所だった。
―――ドキ……。
セツナ「あれ?二人はどうした?」
蜜「朝ごはんに…行きました。」
セツナ「ほぉー……。」
:07/08/06 00:59 :SO903i :GuXz1P3U
#805 [向日葵]
私は目を泳がせたままセツナの横を通り過ぎて洗濯機まで行った。
するとセツナも後ろを着いて来て、私の行動をただ見ている。
ゴウンゴウン
じー……
ピッピッ
じー……
蜜「あ、あのぉー!気が散るんですけどっ。」
セツナ「クスクス……。何を緊張してる。」
うっ……。図星…。
だって何か恥ずかしいんだもん……。
:07/08/06 01:03 :SO903i :GuXz1P3U
#806 [向日葵]
セツナは後ろから私を抱き締めると洗濯機を眺める。
セツナ「普段通りでいいんだよ。何も変わらないんだから。」
蜜「そんな事ない!」
そこで私はセツナを向き直った。
蜜「なんだか……今日はいつもより特別で、いつも見てる空ですら綺麗で……。セツナを見ると、もっとドキドキして……そのっ…。」
とにかく色鮮やかになった。もう一度色を塗り直したみたいで不思議な感覚が続いてる。
:07/08/06 01:10 :SO903i :GuXz1P3U
#807 [向日葵]
自分で言った事が恥ずかしくてうつ向いた。
セツナがクスッと笑うのが聞こえた。
セツナ「俺も……もっと蜜が好きになったよ。」
セツナが私の手を取って自分の顔に押し当てる。
完璧な顔の肌は、とてもすべすべだった。
セツナ「今すごく、胸が熱い…。」
セツナの優しい目が私を見つめる。
最近この目が多い……。
蜜「セツナも……緊張しました?」
:07/08/06 01:15 :SO903i :GuXz1P3U
#808 [向日葵]
セツナが少し苦笑する。
でも目はそのまま。
セツナ「当たり前だろ。蜜を壊さない様にするので精一杯だった。手だって……震えてた。」
微かにセツナの顔が赤くなる。緊張していた自分が恥ずかしくなったらしい。
それがまた温かくて微笑む。
蜜「良かった……。」
セツナは私の頭を撫でながら抱きしめる。
セツナ「これで……。」
セツナの声が一変。
:07/08/06 01:20 :SO903i :GuXz1P3U
#809 [向日葵]
セツナ「免疫がついたからいつでも襲えるなぁ。」
あの意地悪な、それでいて面白がっている声。
S復活。
蜜「もー!!女の子はそんな安売りしませぇん!!」
セツナが声をあげて笑う。
セツナ「まぁ、蜜は大事に扱わないとな。」
蜜「そうですよ。大事に大事にして下さい!」
セツナは私の髪の毛をかき上げて、首筋に唇を触れる。
:07/08/06 01:25 :SO903i :GuXz1P3U
#810 [向日葵]
セツナ「するよ。当たり前だろ。」
―――ドキ…
目を細めて微笑んで、私はセツナの胸に顔を埋めた。
子供みたいな行動。
でも今はただ抱き締めて欲しくて、セツナがより恋しくて……。
セツナは何も言わず髪の毛を撫でながら私を抱き締める。
それがまた胸を苦しくさせて、どうにかなりそうな感じに襲われる。
愛を感じるってこーゆー事なのかな……?
……いやいや私っ
愛って貴方!
:07/08/06 01:32 :SO903i :GuXz1P3U
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