黒蝶・蜜乙女
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#908 [向日葵]
ラフィーユ[私、喋り方、変だろ……?]
怖くて目を瞑った。
オウマもきっと笑う。
せっかくずっと側にいてくれたのに。
これじゃ、喋れない方がマシだった……。
オウマ[変って……何で?ちゃんと気持ちは伝わってくるよ?]
私は目を開く。
オウマ[だから、もっと一杯喋ってよ!ラフィー!!]
私はラフィーユの話を黙って聞いてた。
ラフィーユは月を見つめたままだ。
:07/08/12 01:02
:SO903i
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#909 [向日葵]
ラフィーユ「私にとって、オウマ大切。蜜もそうだろ?」
ダメ、その名は言わないで。次に会うまでは言わないって決めてたの……っ。
ラフィーユ「蜜にとって、セツナ大切。大切な人いない。それは一番辛い事。だから我慢する、よくない……。」
溢れ出した。
名前を形にした瞬間、全ての決心が粉々に砕け去って行った。
頬に熱く、そして冷たい滴が流れて行く。
蜜「ひ……っどいなぁ……ラフィーユ…。言っちゃうんだもん名前……。」
:07/08/12 01:10
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#910 [向日葵]
喉の奥で息が絡まる。
呼吸が上手く出来なくなる。
蜜「寂し…。で、も…永遠の…別れじゃないからって……私の為だからって思って……ひ、ひ……っしで押し殺して……。」
何度も悲しみに体が押し潰されそうになって、それでも踏ん張って……。
蜜「早く……会いたい……。声……聞き、た……。」
ボロボロ哀れに落ちる涙を、ラフィーユは綺麗な長い指で拭ってくれる。
そして細い腕で私を優しく包んでくれた。
:07/08/12 01:18
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#911 [向日葵]
ラフィーユ「大丈夫。きっと会える。だから今日だけ、沢山泣け。」
蜜「……っう、ぇ……。」
明日も元気に笑えるように、今日は沢山泣こう。
そして明日からまたセツナに会えるまで涙は決して流さない。
蜜「会いたい……セツナァ……。会いたいよぉ…っ!」
ラフィーユ「会える。また会える。」
早く、早く会いに来て。セツナ……。
:07/08/12 01:28
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#912 [向日葵]
小川「おはよう!」
次の日。
小川君はいつもの様にニコッと笑って私に挨拶してくれた。
蜜「おはよっ。」
いつも通り席に着いて、教科書を出す。
すると小川君は私の顔をジッと見つめる。
蜜「?何?」
小川「なんか本山元気そう。何かあった?」
:07/08/12 01:50
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#913 [向日葵]
蜜「……。いつもと一緒だよ。」
朝起きたらとてもすっきりしていた。
いつも隣にいた姿とは違う、ラフィーユがずっと私を包んで一緒にいてくれた。
泣いた分だけ、気持ちが晴れ晴れてした。
ずっと、泣いても何も変わらない事実を知ってたから泣くのを堪えていた。
でも、大丈夫。
おかげで元気でいるコツを思い出したから。
:07/08/12 01:55
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#914 [向日葵]
オウマ「蜜!客。」
呼ばれた方を見れば、それはまた久しぶりで懐かしい姿が。
蜜「ルキ……。」
ピンクの髪の毛をした美女がドアの所にいた。
私はルキの所まで行ってルキに笑いかける。
蜜「久しぶり…っ!元気だった?」
ルキもぎこちなくだけど笑い返してくれた。
:07/08/12 01:59
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#915 [向日葵]
ルキ「貴方も、元気そうで。少し……変わりましたわね……。」
外見的にも私は少し変わった。肩につくかつかないかまでの髪の毛は背中の真ん中辺りまで来ていたし、身長も少しだけ伸びていた。
蜜「どうかー…した?」
ルキの顔から微笑みが消え、少し憂いを含んだ厳しい顔になる。
ルキ「ずっと、謝りたかったんです。貴方に……。」
謝る。そんなの、もういいよルキ。
自分をそんなに責めないでいい。
:07/08/12 02:07
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#916 [向日葵]
蜜「ルキ。いいの。私は……大丈夫。」
大丈夫。
この言葉を、ここ最近何度口にしただろう。
でも、これしか言えないの。
ルキ「だって私……っ貴方とセ」
そこで私は片手でその先を止めた。
ルキは少し驚いて口を閉ざす。
蜜「いいんです。会えるなら……いつまでも待てますから。」
例えそれが何十年先でも、また昨日みたいに泣いてしまうかもしれない。
:07/08/12 02:12
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#917 [向日葵]
それでもいいの。
ルキ「私、来週の卒業式で、あちらに帰るんです。」
蜜「…えっ?!」
そんな……っ。
私の表情を読み取ったルキは、初めて私に温かい微笑みを向けてくれた。
ルキ「また、会いに来ますわ…。だから貴方も元気で……。」
するとルキは優しく私を抱き締めた。
ルキ「沢山ごめんなさい。そして……ありがとう。」
:07/08/12 02:17
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