「好き」と言いたい。
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#1 [あんみつ]
初めて書きます

下手ですがよかったら読んでみて下さい


アドバイスがあったり、読みにくかったら、言ってくれると嬉しいです

:07/07/14 20:43
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#2 [あんみつ]
どうしても手放したくなくて、逃げて。
傷つけて、傷ついて。
追いかけて、立ち止まって、迷って。
・・・それでも最後には君に辿り着く。
今、君に
「好き」と言いたい。
:07/07/14 20:45
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#3 [あんみつ]
01、弱虫
7月7日。今日は七夕。空はあいにくの曇り空。
私は窓を開けて空を見上げた。
一面雲に覆われた空の一部、月のある所だけがぼんやりと黄色く光っている。
(あーあ、ほんとついてないな、私)
昔からそうだった。小学校の運動会も遠足も、中学の修学旅行も決まって天気が悪かった。
今日だって、せっかくの私の決心が台無しだ。
「はぁー・・・(あっやば!!ため息ついちゃった)スウゥー!!」
私は吐き出した幸せを慌てて吸い込んだ。
:07/07/14 20:48
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#4 [あんみつ]
「ぶはっ!!何やってんだよ」
「ふえっ!!?」
突然聞こえた声にびっくりして下を見ると、道でビニール袋を片手に健二が立っていた。
「びっくりしたー!!急に声掛けないでよ」
「ねこが気付かんかっただけ。俺ずっとここ居たんだけど。てか、お前傍から見ると怪しい」
ねこは私のあだ名。根宮奈子(ねみやなこ)、縮めて「ねこ」。
「・・・ほっといてよ。それよりどしたの??何か用??」
「んー、ちょっと出て来いよ。公園まで。花火しよう!!」
:07/07/14 21:00
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#5 [あんみつ]
――――――――
一大決心。
7月7日。七夕。
今日、私は幼なじみに告白する。
「うおっ蚊ー来た。刺されるぞ」
公園に行く途中。
平然を装いながらも心臓バクバクの私の隣には、そんな事知る由もない幼なじみが蚊と奮闘している。
「ねー、何で健二花火なんか持ってたの??自分で買ったの??」
精一杯、いつもの調子(のつもり)で話し掛けた。
・・・パンッ!!
「おっし!!仕留めた!!買うわけねーじゃん。クラスのビンゴ大会の景品。1等!!」
手を払いながら健二は笑った。
私の大好きな笑顔。
:07/07/14 21:16
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#6 [あんみつ]
――――――――
今日告白しようって、決心したのは1週間前。
健二が後輩に告られた日。
その日学校で、ずっと私は心此処にあらずって感じだった。
OKしたらどうしよう。
どうしよう、どうしよう。そればっかり考えてた。
帰り道、健二から断ったって聞いて、家に帰った途端、涙が溢れた。
健二の返事にほっとして。それと、焦って不安がることしかできなかった自分が情けなくて。
:07/07/14 21:20
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#7 [あんみつ]
本当は告白するのが怖い。今まで16年間、幼なじみやってきた。
けど、告白してダメだったら、きっともう、こんな風に並んで歩くことも、笑い掛けてもらえることも無くなってしまう。
この関係が壊れてしまうのが怖い。すごく怖い。
けど・・・
もう、あんな思いはしたくないの。
:07/07/14 21:22
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#8 [あんみつ]
――――――――
パチパチッ
「きれー!!花火とか久しぶり!!」
「俺のお陰。感謝しろよー」
「あーはいはい、ありがとー」
「気持ち込もってねー!!」
私は花火を見ながら笑って、健二は両手に1本ずつ持って火を点けた。
電灯の明るさだけの夜の公園には誰もいなくて、パチパチと燃える花火の音だけが2人の間を流れる。
「あーあ、消えた」
私は新しい花火を取ろうと立ち上がった。
小さめの花火セットの中から、なるべくゆっくり選ぶ。
(まだ嫌だ。もっと、ずっとこのままがいいよ・・・)
:07/07/14 21:36
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#9 [あんみつ]
――――――――
ほんとは今日、私から呼び出すつもりだった。
1週間の間、何度も頭の中でシミュレーションした。
「ねー今日めっちゃ月綺麗だよ。散歩したいから一緒に来てー」
とかって。
けど、実際は曇って月なんか見えないし、誘いに行こうにも、いざとなったら自分の部屋からさえ出れなかった。
健二が来たのは予想外。
他の誰でもなく、私を誘ってくれてすごく嬉しかった。
けどその反面、来なきゃよかったのに、なんて思ってる自分がいた。
:07/07/14 21:40
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#10 [あんみつ]
多分私は、あのまま健二が来なくても、結局は誘いに行けなかったと思う。
一大決心とか言ってても、だって曇ってたし、とかって天気のせいにして。
それでまた、幼なじみって立場に安住して、1週間前と同じ事を繰り返してたんだ。
:07/07/14 21:42
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#11 [あんみつ]
――――――――
「ほい。最後」
健二は残り2本になった花火の1本を私に渡して、もう1本に火を点けた。
私も自分のに火を点ける。最後は2本共線香花火。
小さく火花を散らす丸い光をぼーっと見つめる。
(・・・終わっちゃう。嫌だ。嫌だよ)
「なぁ、ねこ」
不意に健二が言った。
「ん??」
「お前、何かあった??何かいつもと違うくね??」
「・・・え??」
「16年の付き合いなめんなよ」
:07/07/14 21:55
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#12 [あんみつ]
線香花火の光が消えた。
健二は16年間ずっと変わらない、優しい瞳で私を見つめる。
(・・・健二、私が好きって言ったらどうなるの??私たちの過ごした時間、まるで無かったみたいになっちゃうの??・・・怖いよ)
「・・・ねこ」
私は泣いていた。
何かが切れたみたいに、溢れてくる涙は止まらない。
健二は黙って私の言葉を待っている。
(健二を手放したくない。・・・告白なんかしたくない!!)
私は立ち上がって、逃げ出した。
:07/07/14 21:58
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#13 [あんみつ]
「ねこ!!」
健二の呼ぶ声が聞こえたけど、止まらなかった。
走って、走って走って。泣きながら走って。
気が付いたら自分の部屋にいて、布団かぶって泣いてたら、いつの間にか眠っていた。
――――――――
明日会ったら、またいつもみたいに笑いかけて。
ねぇ、健二。
私って弱虫だね。
ずっと一緒にいたいから、私は・・・この気持ちにウソをつくよ。
:07/07/14 22:05
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#14 [あんみつ]
今日は以上です

感想くれると嬉しいです

何か他の小説より字詰め過ぎかも

読みにくくないかな

??
:07/07/14 22:12
:N901iC
:Xfc5m/PQ
#15 [あず]
あーせつない

でも続き楽しみです

:07/07/14 22:47
:SH902iS
:☆☆☆
#16 [ゆ]
同じ状況でした。
あたしはコクって
OKもらえて
舞い上がってたら
すぐ降られて
全く話せない
連絡もとれない
そんな状況です。
小説頑張って下さい。
:07/07/14 22:57
:W51P
:zUiJbr7.
#17 [あんみつ]
:07/07/15 00:08
:N901iC
:Tj9VDg4E
#18 [ゆ]
大丈夫ですよI
更新楽しみにしてます
:07/07/15 00:16
:W51P
:23EBN7Y6
#19 [あんみつ]
ゆさん


有り難ぃぉ言葉

ぁりがとぅござぃます


嬉しぃです(

´凵`圉)
:07/07/15 08:36
:N901iC
:Tj9VDg4E
#20 [あんみつ]
02、「幼なじみ」
次の日は快晴だった。
寝ている間に降ったらしい雨で濡れた道路に、朝日が反射して眩しい。
私は、学校に行くのにいつもより早く家を出た。
健二とは、何となく顔を合わせたくない。
多分、まだ上手く笑えないだろうから。
朝起きて、携帯を見たら健二からメールがきてた。
:07/07/15 08:39
:N901iC
:Tj9VDg4E
#21 [あんみつ]
――――――――

7/7 22:36
From 竹本健二
Sub ごめん
何か余計な事言ってごめん。
けど、俺で良かったらいつでも話聞くから。
――――――――
:07/07/15 08:47
:N901iC
:Tj9VDg4E
#22 [あんみつ]
――――――――

7/8 7:28
To 竹本健二
Sub 無題
私こそごめんね。心配してくれてぁりがとう。けど、大丈夫!!
あと、花火楽しかったょ。ぁりがとう♪
――――――――
:07/07/15 08:51
:N901iC
:Tj9VDg4E
#23 [あんみつ]
これが今の私の精一杯。
ありがとう、ごめんね。
すぐいつもの私に戻るから。
そしたら、またいろいろ話そうね。
いつもみたいに笑いかけてね。
健二、・・・大好きだよ。
言わないけど。
失わないために、私は「幼なじみ」でいることを選んだ。
:07/07/15 08:53
:N901iC
:Tj9VDg4E
#24 [あや]
この話すごく好きです

がんばってくださ-い

★
:07/07/15 10:21
:SH903i
:r0k/5Vtw
#25 [あんみつ]
あやさん


好きだなんて

すごく嬉しぃです

ゃる気でました


:07/07/15 12:06
:N901iC
:Tj9VDg4E
#26 [あんみつ]
――――――――
「ねこ、目赤いよ??・・・どしたの??」
会ってすぐに、小声で奈津美が言った。
奈津美は、高校に入ってすぐに仲良くなった1番の友達。
私たちの高校はクラス替えがないから、2年になった今も同じクラスで大の仲良し。
「あー・・・まだ赤い??いちおう冷やして来たんだけど・・・」
私が弱々しく笑うと、奈津美は教室から出て行った。
と思ったらすぐに戻って来て、濡れたハンカチを渡してくれた。
:07/07/15 13:18
:N901iC
:Tj9VDg4E
#27 [あんみつ]
「もう1回冷やしときなよ。授業始まるまでにちょっとはマシになるよ」
「・・・ありがと」
何も言わない奈津美の優しさが嬉しかった。
奈津美には、私が健二を好きな事は話したけど、決心の事は話していない。
誰かに話したら、もう後には引けないと思ったから。
弱虫な私は、逃げ道を作っておきたかったんだ。
けど、もう逃げた後だし、本気で心配してくれる奈津美を見たら、全部話したい、聞いてほしいって、そう思った。
:07/07/15 13:20
:N901iC
:Tj9VDg4E
#28 [あんみつ]
――――――――
「・・・そっか」
昼休み、屋上。
私は奈津美に全部話した。
この気持ちを、上手く言葉にできる自信はなかった。
けど、たどたどしい私の話を、頷きながら真剣に聞いてくれた奈津美は分かってくれたと思う。
「うん。・・・ま、結局は何にも変わってないんだけどね」
お弁当を片付けながら、私は言った。
(・・・変わらなくて良かったんだよ)
:07/07/15 15:24
:N901iC
:Tj9VDg4E
#29 [あんみつ]
恋人になれなくても、幼なじみとして、ずっと側にいれたら、それでいい。
もし、健二に彼女ができても、私の事を幼なじみとして大切に思ってくれる気持ちは、きっと変わらない。
あの笑顔も優しさも変わらない。
それなら、いっそこのまま・・・。
その方が、失うよりもずっと、ずっといいよ。
:07/07/15 15:27
:N901iC
:Tj9VDg4E
#30 [あんみつ]
奈津美がそっと私の手を握った。泣きそうな目で私を見つめる。
「・・・奈津美??」
「何か・・・全然いい言葉浮かばなくて・・・。ごめん、ねこ」
私は奈津美の手を握り返した。
「・・・ありがと。奈津美は、聞いてくれるだけで十分!!何か楽になったし!!」
私の言葉に、奈津美は顔をほころばせた。
「まぁ、言葉が浮かばないのは仕方ないね。奈津美、日本語弱いし」
私が笑って言うと、奈津美も笑った。
「そんな事ないしー!!」
奈津美がいてくれて良かった。
大丈夫。私、ちゃんと笑える。
:07/07/15 15:30
:N901iC
:Tj9VDg4E
#31 [あんみつ]
――――――――
放課後。
私は2年2組、健二のクラスに向かった。
(・・・私から避けてちゃ意味ないもんね)
健二、一緒に帰ろう。一緒に・・・。
頭の中で何度も繰り返す。
この間まで何のためらいもなく言っていた言葉が、今の私には、まるで何年も言ってないかのように難しいものに感じた。
(・・・よしっ!!)
2組の前に着くと、私は1人立ち止まって気合いを入れた。
開けっ放しの後ろのドアから、教室を覗いてみる。
:07/07/15 21:57
:N901iC
:Tj9VDg4E
#32 [あんみつ]
(あ、・・・いた)
健二は窓際で、友達と楽しそうに話していた。
その時、健二と話していた友達の1人、洋平君がこっちを向いて、私と目が合った。
洋平君とは、健二繋がりで何度が話した事がある。
「おい、健・・・」
「竹本先輩!!」
洋平君は、健二に私がいるのを教えようとした。
けど、それは聞き覚えのある女の子の声に遮られてしまった。
(あっ・・・あの子)
前のドアの方を見ると、活発そうな女の子が健二に向かって手を振っている。
忘れもしない。
・・・健二に告白した子だ。
:07/07/15 22:01
:N901iC
:Tj9VDg4E
#33 [あんみつ]
――――――――
その日、私は健二と一緒に登校してた。
一緒に行こうって口約束した訳じゃないけど、いつの間にか、時間が合う日は必ず一緒に行くようになってた。
そして、学校が近くなってきた時、あの子が来た。
「あっあの!!・・・先輩達は付き合ってるんですか!??」
友達からは何度か聞かれた事もあったけど、これは明らかにそれとは違う空気だった。
嫌な予感がしたんだ。
:07/07/15 22:10
:N901iC
:Tj9VDg4E
#34 [あんみつ]
「へ??いや、俺等はただの幼なじみで・・・」
知らない子に急にそんな事聞かれて、唖然としながらも健二は答えた。
いつものお決まりのセリフ。
これを聞いて、女の子の顔は見るからに華やいだ。
「私っ、1年の佐古泉って言います!!あの・・・これ読んで下さい!!」
佐古さんは、健二に白い封筒を押しつけて行ってしまった。
もちろん、それはラブレター。
私はその時頭がクラクラしててよく覚えてないけど、ずっと前から見てて・・・とか、そんな内容だった。
そして、最後には、
『好きです。付き合ってください。』
:07/07/15 22:14
:N901iC
:Tj9VDg4E
#35 [あんみつ]
――――――――
(え、何で??健二断ったって言ったよね??)
私は何が何だか分からなくて、パニックになった。
健二が立ち上がって佐古さんの方に歩いていく。
私は思わずドアの影に隠れた。
洋平君がこっちを見てた気がしたけど、もう話し掛ける勇気は湧いてこなくて、私は静かにその場を去った。
:07/07/15 22:18
:N901iC
:Tj9VDg4E
#36 [あんみつ]
今日は以上にします

感想くれると嬉しぃです

:07/07/15 22:23
:N901iC
:Tj9VDg4E
#37 [くま]
楽しいです
また次の更新楽しみにしてます
失礼しましたーっ
:07/07/15 22:26
:W44K
:Z7PGcSEY
#38 [あや]
すごい良すぎ


主さん天才だあ


早く続きが見たぁ-い

応援してます


!
:07/07/16 00:31
:SH903i
:8nrSR0cE
#39 [あんみつ]
:07/07/16 09:49
:N901iC
:JYOC4P6M
#40 [あや]
うん

あんみつちャんとA度目まして

笑
ファンになっちゃったぁ

今までもほかで小説読んでて感動した作品もたくさんあったけど、カキコ

したのは、初めてで


そのぐらい、あやの心を鷲掴みにしました

これからも頑張ってね


:07/07/16 11:37
:SH903i
:8nrSR0cE
#41 [あんみつ]
:07/07/16 21:35
:N901iC
:JYOC4P6M
#42 [あい]
頑張ッて〜

気になる

:07/07/16 21:44
:SH902i
:D6AeYboU
#43 [あんみつ]
:07/07/16 22:16
:N901iC
:JYOC4P6M
#44 [あんみつ]
03、嫉妬
初め早歩きだった足は、次第にスピードを増してゆき、最後にはもう走っていた。
3階から1階まで階段を駆け降りて、下駄箱の所で、私はやっと立ち止まった。
「・・・はぁ・・・はぁ」
知らない男子生徒が、私を横目に通り過ぎたけど、今は恥ずかしいなんて感情は湧いてこなかった。
それどころじゃなかった。
(・・・なんか、昨日から逃げてばっかり)
『竹本先輩!!』
健二を呼ぶ、嬉しそうなあの子の姿が頭をよぎる。
:07/07/16 22:19
:N901iC
:JYOC4P6M
#45 [あんみつ]
私は左右に軽く頭を振った。
(「幼なじみ」でいいって言っときながら、何この独占欲・・・しっかりしなきゃ!!)
私は靴を履き変えて帰ろうとした。
「・・・ねこちゃん!!」
呼ばれて振り返ると洋平君がいた。
急いで追いかけてきたらしく、息が少しあがっている。
「洋平君・・・」
「あいつ・・・健二、呼ばなくて良かったの??」
洋平君が控えめに聞いてきた。
:07/07/16 22:24
:N901iC
:JYOC4P6M
#46 [あんみつ]
「あー・・・うん、たいした用じゃないから」
「・・・そ??」
「うん、大丈夫」
私の言葉を聞いた洋平君は、何か言いたそうな顔をした。
「じゃ、ばいばい!!わざわざありがとね」
私は洋平君に手を振って帰ろうとした。
このままだと、聞かなくていい事を聞いちゃいそうだったから。
「ねこちゃん!!」
洋平君が私を呼び止めた。
「・・・え??何??」
多分、この時の私の顔は歪んでいたと思う。
聞きたくない、聞きたくない。
健二とあの子の事なんて。
:07/07/16 22:28
:N901iC
:JYOC4P6M
#47 [あんみつ]
「あ、えっと・・・やっぱ何でもない。・・・てか、健二にはねこちゃんが来てた事、言わない方がいい??」
「あっ・・・うん」
「分かった。じゃ、またな!!」
洋平君は笑顔で言って、また階段を上がって行った。
何もかも見透かされたような気がした。
私のあの子への嫉妬心、真実を知るのを恐れる臆病な心、そして、私の健二への想い。
:07/07/16 22:32
:N901iC
:JYOC4P6M
#48 [あんみつ]
けど、洋平君があぁ言ってくれて良かった。
健二に、私が避けて帰ったって知られたら、今でさえ話し掛けにくいのに、もっと話し掛けにくくなってしまう。
健二だって、昨日の事もあるし、私が自分から話し掛けてくるまで、そっとしとこうって思うはず。
健二は、昔からそういう奴。
健二の甘すぎない優しさが、心地よくて好き。
けど、その優しさがあの子にも向けられているかもしれないと考えると、胸が締め付けられる思いがした。
:07/07/16 22:36
:N901iC
:JYOC4P6M
#49 [あんみつ]
少なぃですが、今日は以上にします


:07/07/16 22:45
:N901iC
:JYOC4P6M
#50 [
舞菜美
]
初めましてm(__)m
一気に読みました


メッチャ面白くて
切ないです

更新待ってます


頑張ってください


:07/07/17 20:38
:N903i
:qEqZYIC6
#51 [あんみつ]
:07/07/17 22:25
:N901iC
:ylHBvOdo
#52 [あんみつ]
:07/07/17 22:29
:N901iC
:ylHBvOdo
#53 [あや]
:07/07/18 01:00
:SH903i
:2KvTFBx6
#54 [あんみつ]
:07/07/18 07:04
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#55 [あんみつ]
――――――――
いつからだろう。
私が、健二をただの幼なじみだと思えなくなったのは。
いつの間にか、健二と仲良さそうに話す女の子に、嫉妬するようになってた。
健二の言葉1つで、落ち込んだり、浮かれたりする自分に気付いた。
:07/07/18 21:49
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#56 [あんみつ]
(・・・健二、佐古さんと付き合ってんのかな)
健二を呼ぶあの子の声が耳について離れない。
さっきから、ずっと同じ事ばかり考えてる。
考えても、どうにもならないって分かってる。
きっと、健二に聞くのが1番いい。
健二は、きっと答えてくれる。
けど、私は、ちゃんと「幼なじみ」として聞けるのかな??
真実を聞いた時、私はどんな顔をするだろう。
:07/07/18 21:51
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#57 [あんみつ]
「はぁー・・・」
私は深くため息をついた。
何で、大好きなだけじゃいられないんだろう。
付き合うとか別れるとか、両思いとか片思いとか。
恋人とか友達とか、・・・幼なじみ。
いろんな言葉が頭をぐるぐる回ったけど、私達にふさわしいのは、やっぱり「幼なじみ」。
きっとそれが、ずっと一緒にいるための、私達の適当な距離。
健二にとって、私はただの幼なじみ。
なのに、私は・・・。
:07/07/18 21:54
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#58 [あんみつ]
「・・・子、奈子!!」
1階からのお母さんの声で、私は現実に引き戻された。
私は、ベットから体を起こす。
体が、まるで自分のじゃないみたいに重く感じた。
「何ー??」
1階に降りると、お母さんが台所で漬物をタッパーに詰めていた。
:07/07/18 21:58
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#59 [あんみつ]
「これ。健二君の家に持って行ってあげて」
「あー、うん」
(・・・って、え!?)
「じゃなくて、やっぱ無理!!今、忙しいし!!」
私は、慌てて首を振った。
「はい。落とさないようにね」
私の言葉に、お母さんはお構いなしだ。
さっさと洗い物を始めてしまった。
:07/07/18 22:01
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#60 [あんみつ]
「今日朝、健二君迎えに来たよ」
私がタッパーを持って突っ立っていると、お母さんが、私に背を向けたまま言った。
「喧嘩か何か知らないけど、気まずいまま時間が経つと、どんどん話し掛けにくくなっちゃうんだからね」
(・・・母は偉大だ)
:07/07/18 22:03
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#61 [あんみつ]
確かに、お母さんの言う事は正しい。
まだ、話さなくなって丸1日も経ってないけど、ただ1日話してないのとは訳が違う。
このままだと、「幼なじみ」って関係まで失ってしまいそうな気がする。
(・・・しっかりしなきゃ)
「・・・うん」
私はお母さんの背中に頭を下げて、家を出た。
:07/07/18 22:05
:N901iC
:ZNZ7GtjE
#62 [あんみつ]
――――――――
健二の家まで徒歩10秒。
時間をかけて歩く私の努力も虚しく、1分もかからない内に着いてしまった。
(いつも通り、いつも通り・・・)
何度も心の中で繰り返す。
私は大きく深呼吸した。
(・・・よしっ!!)
チャイムを鳴らそうと手を伸ばす。
・・・ガチャ!!
「あ、ねこ」
突然、健二が玄関から出て来た。
私の指は、まだインターホンに触れていない。
「わ!?・・・えっ何で!?」
びっくりして、漬物のタッパーを落としそうになった。
:07/07/20 20:52
:N901iC
:so0Q/TJ6
#63 [あんみつ]
「今、ねこん家に赤飯届けに行こうと思って・・・。ねこは??」
健二は、手に持った入れ物を私に見せる。
「私も・・・漬物持って来たんだけど」
私もタッパーを健二に見せた。
「「・・・」」
少しの間、沈黙が流れる。
「・・・ははっ!!マジかよ、すげータイミング!!」
先に沈黙を破ったのは、健二の笑い声だった。
片手でお腹を押さえて笑っている。
「・・・ふっ・・・きゃはは!!」
私も耐え切れなくなって笑った。
しばらくの間、2人してバカみたいに笑い続けた。
:07/07/20 20:54
:N901iC
:so0Q/TJ6
#64 [あんみつ]
ここまで心の底から笑ったのは、久しぶりな気がする。
何かよく分かんないけど、とにかく楽しくて。
それに、健二が笑ってくれたのが嬉しくて。
私が、普通に笑えたのが嬉しくて。
私、こんなに笑える。
ちゃんと笑える。
・・・大丈夫。
私、ただの「幼なじみ」に戻れるよ。
:07/07/20 20:56
:N901iC
:so0Q/TJ6
#65 [あんみつ]
「ははっ・・・はぁーめっちゃ笑った、笑った!!てか、絶対近所迷惑だよな」
「ははっ!!だねー。何か笑い過ぎて暑いし!!」
言いながら私達は、漬物と赤飯を交換した。
出来たてなのか、入れ物の底がほんのり温かい。
「ふはっ!!お前たこ!!」
健二が私を見て言った。
「はい??何、たこって」
「あれだよ。赤くて、足が8本・・・いや、10本のやつ」
「それは分かってるー」
「だって、お前顔真っ赤」
「だからー笑いすぎて、暑いの!!」
私が言うと、健二は「ちょっと待ってて」と言って家に入って行った。
:07/07/20 20:59
:N901iC
:so0Q/TJ6
#66 [あんみつ]
再び出て来た健二は、手にパピコを持っていた。
「これやるよ、たこ」
そう言って、片方を私の頬に押しあてる。
熱い頬に、冷たいパピコがすごく気持ち良い。
「・・・あっありが」
ピーピピピーピー♪
私が言い終わらない内に、健二の携帯が鳴った。
「あっ、ちょっと悪い」
健二は私に背を向けて、ポケットから取り出した携帯を見ると、止まった。
「どしたの??」
「いや・・・別に」
そう言うと、健二は私から少し離れて電話に出た。
:07/07/20 21:01
:N901iC
:so0Q/TJ6
#67 [あんみつ]
「もしもし??・・・あのさ、俺は前言った通りだから。・・・切るぞ」
健二はすぐに電話を切った。
「悪い。あーおい、さっさと食べんと溶けてるぞ」
「あ、うん」
私は慌ててパピコを食べた。
(何か・・・さっきの感じって・・・)
「・・・佐古さん??」
私は思わず口に出してしまっていた。
「え??」
私の言葉に、健二はびっくりしたみたいだ。
「あー・・・うん」
:07/07/20 21:04
:N901iC
:so0Q/TJ6
#68 [あんみつ]
(・・・やっぱり)
「・・・断ったんじゃなかったの??」
「断ったよ。けど何か・・・諦めませんって言われた」
『諦めません』
あの子の言いそうな事だ。
活発そうだし。
けど、健二はどんな気持ちでそれを聞いて、何を考えたんだろう。
「・・・そうなんだ」
そう言った自分の声が、何だか暗い気がして焦った。(明るくしなきゃ・・・)
「一途だねー!!可愛いじゃん。・・・あっ、そろそろ帰るね。ばいばい!!」
:07/07/20 21:06
:N901iC
:so0Q/TJ6
#69 [あんみつ]
明るい調子で言えたと思う。
ただ、顔に出てるんじゃないかと心配で、私は急いで健二に背を向けた。
「おう、じゃあな」
後ろから聞こえた健二の声は、いたって普通だった。
:07/07/20 21:08
:N901iC
:so0Q/TJ6
#70 [あんみつ]
健二は、昨日の私の事には、1度も触れなかった。
蒸し返されたい訳じゃないけど、あの子の方が、私より健二の関心を引いてるのかと思うと、淋しかった。
私の前でのいつも通りの健二。
あの子に告白された時、諦めないって言われた時、健二、いつも通りだった??
あの子が、私の知らない健二を知ってるみたいで、何だか悔しかった。
:07/07/20 21:10
:N901iC
:so0Q/TJ6
#71 [あんみつ]
けど、それらが幼なじみとしての気持ちなのか、恋する女の子としての気持ちなのか、もう自分でもよく分からなかった。
ただ、胸がもやもやして、その後食べた赤飯の味も、よく分からなかった。
:07/07/20 21:16
:N901iC
:so0Q/TJ6
#72 [あんみつ]
:07/07/20 21:25
:N901iC
:so0Q/TJ6
#73 [あや]
今、一気に読みました

おもしろい

この後の展開が気になる

ハッピ-エンドだといいな

これからも頑張ってね


更新楽しみにしてるね

:07/07/22 00:52
:SH903i
:zfT/zPc6
#74 [あんみつ]
:07/07/22 13:47
:N901iC
:tTi4V9HA
#75 [あんみつ]
04、告白
あの子が諦めないって言ったって事を聞いた日。
あれから1週間。
時は、穏やかに過ぎていった。
いつも通り、時間が合えば一緒に登校したり、一緒に帰った。
佐古さんの事が話題に上ることもなくて、健二と一緒にいるのを見かけることもなかった。
だけど、胸のもやもやだけはいつまでたっても消えなかった。
:07/07/22 14:45
:N901iC
:tTi4V9HA
#76 [あんみつ]
それでも、私は安心していたのかもしれない。
健二は変わらないって、根拠もなく心のどこかで信じてて、自分で確かめようともしなかった。
それと、このまま幼なじみに戻れるとも・・・いや、もう戻れたかもしれないとも思ってた。
:07/07/22 14:47
:N901iC
:tTi4V9HA
#77 [あんみつ]
――――――――
「ねこー、私そろそろ帰るけど」
「あ、待って。私も行く」
私は、慌てて荷物をかばんに入れる。
「今日も健二君のとこ??」
「うん、そー」
「そっか、良かったね。元通りになれて」
私の言葉に、奈津美は本当に嬉しそうに笑った。
「うん!!」
自分の事を本気で心配して、考えてくれる人がいるのは、すごく励みになる。
奈津美といると、素直にそう思える。
「よし、帰ろー!!」
「うん!!」
私達は教室を出た。
:07/07/22 14:48
:N901iC
:tTi4V9HA
#78 [あんみつ]
「ねぇ、奈津美」
「んー??」
「奈津美はさ・・・好きな人いないの??」
廊下を歩きながら、私は気になっていた事を聞いてみた。
半年ぐらい前に同じ質問をした事があった。
その時、奈津美は「何か、なかなかできないんだよねー」と言っていた。
けど、半年経つし、気になる人ぐらいできてないかな??
いつも私ばっか励ましてもらってるから、もしいるなら絶対協力してあげたい。
:07/07/22 14:52
:N901iC
:tTi4V9HA
#79 [あんみつ]
「私??・・・んー、私は・・・」
・・・ドンッ!!
「きゃ!!」
廊下の曲がり角から突然現われた人にぶつかって、私はよろけた。
「わっ、ごめん!!大丈夫??」
(あれ、この声・・・)
「あー、やっぱり洋平君」
上を見上げると、思った通りの顔が、心配そうに私を見ていた。
「あれ??ねこちゃん。ごめん、大丈夫??」
「うん、全然平気。どしたの??急いで」
:07/07/22 15:11
:N901iC
:tTi4V9HA
#80 [あんみつ]
「あー、ちょっとねこちゃんに用があって」
「私??」
「健二が・・・何か用できたから先帰っててって」
「そうなんだ・・・分かった。ありがと」
「うん。・・・ねこちゃん、もう、すぐ帰る??」
「うん、帰るけど??何??」
「いや、別に。お気を付けて!!」
そう言うと、洋平君は走って行ってしまった。
:07/07/22 15:12
:N901iC
:tTi4V9HA
#81 [あんみつ]
「ごめんね、奈津美」
私は奈津美の方に向き直り、手を合わせた。
「いいよいいよ。健二君いないなら、途中まで一緒に帰ろ」
「うん!!・・・健二、朝は一緒に帰れるって言ってたのになー。用って何だろ??ねぇ奈津美」
「・・・」
奈津美は何かぼーっとしていた。
私の声が聞こえてないみたいだ。
「・・・奈津美??」
「へ!?ごめん、何??」
「いや・・・どしたの??奈津美がぼーっとしてるの珍しい」
「そう??どうも英語の時から眠くて」
:07/07/22 15:14
:N901iC
:tTi4V9HA
#82 [あんみつ]
奈津美は目をこすりながら言って、笑った。
(・・・何でもないかな)
けど、どうもいつもの笑顔と違う気がする。
「あの先生の授業眠いもんねー。・・・あっ!!」
「えっどしたの??」
「教室に英語の教科書忘れた!!取ってくる!!奈津美、電車でしょ??先帰ってていいよ!!」
「分かったー。じゃ、ばいばーい」
奈津美と別れて、私は階段を上がっていった。
:07/07/22 15:15
:N901iC
:tTi4V9HA
#83 [あんみつ]
――――――――
(・・・ふぅー、あったあった)
英語の教科書を、今度こそ忘れずにかばんに入れる。
(奈津美の好きな人、聞きそびれちゃったな・・・)
教室にはもう誰もいなかった。
私は教室を出てドアを閉めた。
テニス部の掛け声や、ボールを打つ音が聞こえる。
(・・・健二、まだ用済んでないかな)
考えながらも、私の足は、すでに2組に向かって動いていた。
(ちょっと覗いてみるだけ・・・)
そう思いながらも、私は多分健二がいるのを期待してたんだ。
:07/07/22 15:18
:N901iC
:tTi4V9HA
#84 [あんみつ]
「・・・で、何??」
2組の少し手前に差し掛かった時、健二の声が聞こえた。
(あっ健二いるじゃん)
「・・・何で、メール返してくれないんですか??」
ドアから覗こうとした時、別の声が聞こえて私は固まった。
(・・・あの子だ・・・)
自分の体がだんだん重くなっていく気がした。
足は棒になったみたいに動かない。
:07/07/22 15:20
:N901iC
:tTi4V9HA
#85 [あんみつ]
「だから・・・前言った通り。悪いけど」
「先輩・・・好きな人いるんですか??」
「・・・」
健二は何も答えない。
「あの人とは、ただの幼なじみなんでしょう??」
「・・・ああ」
健二は確かにそう言った。
:07/07/22 15:22
:N901iC
:tTi4V9HA
#86 [あんみつ]
今まで何度も聞いてきた。健二が私の事を、ただの幼なじみにしか思ってないのも、痛いほど分かってる。
私がそれを望んだのも。
けど、私は胸にぽっかり穴があいたみたいに、何も考えられなくなった。
:07/07/22 15:24
:N901iC
:tTi4V9HA
#87 [あんみつ]
「だったらっ・・・私の事、少しぐらい考えてみて下さい!!友達からでもいいです。まず、私の事知って下さい・・・」
私が聞いているのを、知る由もない佐古さんは必死に続ける。
健二は何も言わない。
「迷惑がられてるのは分かってます。・・・でも、止められないんです」
佐古さんは、心を落ち着かせているのか、少し間をおいた。
:07/07/22 15:26
:N901iC
:tTi4V9HA
#88 [あんみつ]
「・・・好きなんです」
頭を何かで叩かれたような衝撃が走った。
クラクラする。
息がしにくい。
その時、後ろから誰かに手首を捕まれ、引っ張られた。
それにつられて私の足も動く。
(あ、・・・洋平君)
前を向くと、背の高い洋平君の後ろ姿があった。
私は引っ張られるままに走った。
2組がだんだん遠ざかってゆく。
:07/07/22 15:28
:N901iC
:tTi4V9HA
#89 [あんみつ]
――――――――
・・・バタン!!
階段を上がって、私達は屋上に出た。
「・・・はぁ、はぁ・・・はぁ」
苦しい。
頭がガンガンする。
『・・・好きなんです』
あの子の声が、頭の中でこだまする。
私はその場にしゃがみこんだ。
:07/07/22 15:38
:N901iC
:tTi4V9HA
#90 [あんみつ]
「・・・すぐ帰るって言ってたのに。・・・何で戻って来ちゃったんだよ」
そう言って、洋平君も、私の隣に腰を下ろす。
そして、私の頭にぽんと手を置いて、優しく撫でた。
「・・・うっ・・・ひっく・・・」
涙が溢れてきた。
:07/07/22 15:39
:N901iC
:tTi4V9HA
#91 [あんみつ]
振られても諦めずに、2度目の告白をしたあの子。
私は、羨ましかったのかもしれない。
失う事を恐れずに、進んで行けるあの子の強さ。
『好き』
私がずっと、健二に言いたかった言葉。
私も健二に「好き」と言いたい。
言いたい、言いたい。
けど・・・言いたくない。
矛盾してるよ、私。
:07/07/22 15:41
:N901iC
:tTi4V9HA
#92 [あんみつ]
溢れてくる涙が、もうこの気持ちをごまかす事はできないんだと、私に教えた。
同時に、私の中で、けんじがただの幼なじみに戻る事は、もうないと気付かされた。
(・・・もう戻れない。・・・戻れないんだ)
そう思うとまた涙が溢れた。
:07/07/22 15:44
:N901iC
:tTi4V9HA
#93 [あんみつ]
――――――――
どのくらい泣いていたのだろう。
そっと目を開けると、沈みかけの夕日が見えた。
「・・・落ち着いた??」
洋平君が聞いた。
「・・・うん。・・・ありがとう」
洋平君は、ずっと側で頭を撫でてくれていた。
大きくて無骨そうな手は、意外なほど優しくて、暖かだった。
:07/07/22 15:46
:N901iC
:tTi4V9HA
#94 [あんみつ]
帰り道、洋平君は私を送ってくれた。
私の家まで、徒歩10分。
アスファルトに、並んで歩く2つの影がのびる。
「・・・あのっ、もうこの辺でいいよ」
私は、家が見えてくる前に言った。
何となく、健二に見られたくなかった。
私の腫れた目も、洋平君の姿も。
それと、洋平君に、私の健二への気持ちを気付かれていた事が恥ずかしかった。
:07/07/22 15:49
:N901iC
:tTi4V9HA
#95 [あんみつ]
「・・・そう??」
「うん。・・・今日は、本当にありがとう」
私は、笑顔を作って言った。
「うん・・・」
洋平君は、自転車カゴにのせてくれていた私のかばんを取る。
私はそれを受け取ろうとした。
けど、洋平君はそれを離そうとしない。
私達は、かばんの取っ手を1本ずつ持つ形になった。
:07/07/22 15:51
:N901iC
:tTi4V9HA
#96 [あんみつ]
「・・・洋平君??」
洋平君は地面を見つめていた。
「・・・もう、健二のために泣くなよ」
下を向いたまま一息ついて、洋平君は言った。
「・・・え??」
(何・・・)
「ねこちゃんに泣いてほしくないんだ」
そう言うと、洋平君は私の方を向いた。
:07/07/22 15:53
:N901iC
:tTi4V9HA
#97 [あんみつ]
洋平君の顔は、夕日のせいか赤く染まっている。
洋平君の目があまりにも真剣で、私は何も言えなくなった。
「・・・好きなんだ」
私の目をじっと見て、洋平君が言った。
「俺は、ねこちゃんの事が好きだ」
私の手から、かばんの取っ手がするりと落ちた。
:07/07/22 15:54
:N901iC
:tTi4V9HA
#98 [あんみつ]
早ぃですが、今日は以上にします

よかったら読んでみて下さぃ

:07/07/22 15:58
:N901iC
:tTi4V9HA
#99 [あや]
あやは前と同じあやだよ

笑
ここの小説見るのが、あやの習慣になってて

そのくらい大好き

これからも頑張ってね


:07/07/22 23:32
:SH903i
:zfT/zPc6
#100 [我輩は匿名である]
:07/07/22 23:36
:N701i
:EupP4lUs
#101 [あんみつ]
:07/07/23 07:36
:N901iC
:CkR90zko
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